JP3532766B2 - 油圧建設機械の油圧シリンダ - Google Patents

油圧建設機械の油圧シリンダ

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JP3532766B2
JP3532766B2 JP14946798A JP14946798A JP3532766B2 JP 3532766 B2 JP3532766 B2 JP 3532766B2 JP 14946798 A JP14946798 A JP 14946798A JP 14946798 A JP14946798 A JP 14946798A JP 3532766 B2 JP3532766 B2 JP 3532766B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は油圧建設機械の油圧
シリンダに関する。
【従来の技術】油圧建設機械の代表例である油圧ショベ
ル等の油圧作業機械においては、作業部材を駆動するた
めのアクチュエータとして油圧シリンダが使用されてい
る。この油圧シリンダは、図13に示すように、シリン
ダ本体102と、シリンダ本体102内を移動するピス
トンロッド103と、ピストンロッド103の先端に設
けられ、シリンダ本体102内をロッド側のチャンバ1
07aとボトム側のチャンバ107bに区切るピストン
104とからなっている。このような油圧シリンダのピ
ストン締結構造として、一般に、ピストンロッド103
の先端部分に段差部103mを介して小径のピストン挿
入部103jを設け、ピストン挿入部103jの先端部
分に雄ネジ部103gを形成し、ピストン104をピス
トン挿入部103jに挿入し、ピストン104が段差部
103mに当接するようナット112を雄ネジ部103
gに締め込むことでピストン104を固定し、ピストン
ロッド103に締結している。このようなピストン締結
構造は例えば実公平7−16888号公報に開示されて
いる。図14は従来のピストン締結構造の他の例を示す
ものである。この例は実開昭57−203103号公報
に示されるものであり、ピストン104を挿入するピス
トン挿入部103jに更に環状溝103kを設け、ピス
トン104を段差部103mに当接するまで嵌合した状
態で、環状溝103kに円形リングを半径方向に2分割
した半リング形状のフランジ160を嵌合し、このフラ
ンジ160をピストン104にボルト170で固着する
ことでピストン104を固定し、ピストンロッド103
に締結している。この場合、ピストン104によって区
切られるシリンダ本体102内のチャンバ107a,1
07b間を封止するためピストン挿入部103jとピス
トン104間にはOリング180を設けている。
【発明が解決しようとする課題】図13に示した油圧シ
リンダにおいては、ボトム側のチャンバ107bに圧油
が供給されるとピストンロッド103が図示左方に移動
して油圧シリンダが伸長し、ロッド側のチャンバ107
aに圧油を供給すると、ピストンロッド103が図示右
方に移動して油圧シリンダは収縮する。油圧ショベル等
の油圧作業機械ではこのような油圧シリンダの伸縮が頻
繁に行われ、その都度ピストン104にチャンバ107
a又は107bの圧力が作用する。ところで、図13に
示した従来のピストン締結構造では、チャンバ107a
又は107bの圧力がピストン104に作用するとき、
ピストン104はピストン挿入部103jに設けた雄ネ
ジ部103gにナット112を閉め込むことにより締結
されているため、チャンバ107a又は107bの圧力
はピストン挿入部103jの雄ネジ部103gの断面に
かかることとなり、ピストンロッド103はこの雄ネジ
部103gより破損しやすかった。図15にピストン挿
入部103jの雄ネジ部103gに作用する最大主応力
とネジ山数との関係を示す。ここで、ネジ山数はナット
112締め付け時の荷重点であるピストン4とナット1
12の接触面から数えたものである。この図から分かる
ように雄ネジ部103gには第1ネジ山部に最大の引張
応力がかかり、雄ネジ部103gの破損は第1ネジ山部
で起こる。このため、ピストンロッド103の材質を高
強度材としたり、雄ネジ部103gに熱処理を施したり
して雄ネジ部103gの第1ネジ山部の強度をアップす
る必要があった。また、図14に示した従来のピストン
締結構造では、ピストン104にかかる圧力はピストン
挿入部103jの環状溝103k部の断面で受けること
になり、この部分から破損しやすく図13のものと同様
にピストンロッド103の強度アップが必要である。ま
た、この構造では、2個の半リング形状のフランジ16
0が必要となり、更にピストン104によって分けられ
た2つのチャンバ107a,107b間を封止するのに
ピストン挿入部103jとピストン104間にOリング
180が必要となり、部品点数が多くなるという問題も
あった。本発明の目的は、ピストンロッドに特別な高強
度材を用いたり熱処理をすることなく、簡単な構造でピ
ストン締結部分の強度を向上できるピストン締結構造を
備えた油圧建設機械の油圧シリンダを提供することであ
る。
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、ピストンロッドの先端にピストン
を締結し、シリンダ本体内をロッド側のチャンバとボト
ム側のチャンバに区分し、前記ロッド側のチャンバとボ
トム側のチャンバの圧油を給排することで前記ピストン
ロッドを伸縮させ作業部材を駆動する油圧建設機械の油
圧シリンダにおいて、前記ピストンに締結されるピスト
ンロッドは一本のピストンロッドであり、この一本の
ストンロッドの先端の端面にピストンのロッド側の端面
を少なくとも部分的に対面接触させた状態で、前記ピス
トンロッドの断面内で前記ピストンのボトム側の端面中
央部を取り囲む複数の位置で、ピストンに開けられた複
数のボルト貫通穴からピストンロッドの端面に開けられ
た複数のネジ穴に複数のボルトを差し込んで締め込み、
このボルトでピストンをピストンロッドに直接固定し、
このピストンロッドのピストン固定部を段差のない形状
すると共に、前記ピストンロッドとピストン間に径方
向及び軸方向に遊嵌自在に挿入されたクッションリング
を有し、前記ピストンロッドの伸長時のストロークエン
ドでの衝撃を緩和する浮動型のロッド側クッション装置
を設けたものとする。このようにピストンをピストンロ
ッドにボルトで直接固定することにより、油圧シリンダ
の動作時、ピストンにかかる力はボルトで受けることと
なり、ボルトに引張応力が作用するが、ボルトの材質は
強いので十分な強度が得られる。また、ピストンロッド
のネジ穴のネジ部は雌ネジであるので、ロッド材質はそ
れ程強くなくても強度的に問題とならない。このため、
ピストンロッドに高強度材を用いる必要が無く、熱処理
による強度アップも必要無くなるので、低コストな材料
で安価にピストンロッドを作れる。また、ボルトで直接
固定するので、外力に対する疲労強度も向上し、簡単な
構造でピストン締結部分の強度を向上し、ピストンロッ
ドの寿命を向上できる。また、ボルトで直接固定するの
で、最少部品点数で構成できる。更に、従来の小径の段
差部付きのピストン挿入部が不要となるため、ピストン
ロッドは段差の無い丸棒で良くなり、従来の段差部での
破損の問題もなくなる。また、ボルトを複数本用いてピ
ストンをピストンロッドに固定することにより、一つ一
つのボルトの締付トルクを小さくでき、組立、分解が容
易となる。また、1本のボルトの締付トルクは小さいの
で、従来必要であった大掛かりな専用の機械を用いなく
ても人力でボルトを緩めることができ、サービス性が向
上する。更に、ピストンロッドの伸長時のストロークエ
ンドでの衝撃を緩和する浮動型のロッド側クッション装
置を設けるので、ピストンロッドの寿命を更に向上でき
る。 (2)上記(1)において、好ましくは、前記ピストン
ロッドの先端の端面と前記ピストンのロッド側の端面に
ピストンロッドとピストンの同軸性を確保する軸方向の
嵌め合い部を形成したものとする。 (3)上記(2)において、好ましくは、前記軸方向の
嵌め合い部は前記ピストンの端面側に設けられた突出部
と、前記ピストンロッドの端面に開けられ前記突出部が
嵌入する穴とからなり、前記複数のボルト貫通穴及びネ
ジ穴が前記軸方向の嵌め合い部の外側に位置している。 (4)上記(2)において、好ましくは、前記軸方向の
嵌め合い部は前記ピストンの端面側に設けられた突出部
と、前記ピストンロッドの端面に開けられ前記突出部が
嵌入する穴とからなり、前記複数のボルト貫通穴及びネ
ジ穴が前記軸方向の嵌め合い部に設けられている。 (5)上記(2)において、好ましくは、前記軸方向の
嵌め合い部は前記ピストンの端面側に設けられた突出部
と、前記ピストンロッドの端面に開けられ前記突出部が
嵌入する穴とからなり、前記複数のボルト貫通穴及びネ
ジ穴が前記軸方向の嵌め合い部の外側に位置しており、
前記ピストンロッドはその端部部分に段差部を介して形
成された小径部を有し、前記クッションリングは前記小
径部上に挿入され、前記ピストンはその小径部の先端に
固定されている。 (6)上記(2)において、好ましくは、前記軸方向の
嵌め合い部は前記ピストンの端面側に設けられた突出部
と、前記ピストンロッドの端面に開けられ前記突出部が
嵌入する穴とからなり、前記複数のボルト貫通穴及びネ
ジ穴が前記軸方向の嵌め合い部に設けられており、前記
ピストンの突出部は前記穴の深さよりも長く、前記突出
部上に前記クッションリングの遊嵌部が設けられる。 (7)上記(1)において、好ましくは、前記ピストン
ロッドの先端の端面と前記ピストンのロッド側の端面と
にピストンロッドとピストンの同軸性を確保するピンを
打ち込んだものとする。 (8)上記(7)において、好ましくは、前記ピストン
ロッドはその端部部分に段差部を介して形成された小径
部を有し、前記クッションリングは前記小径部上に挿入
され、前記ピストンはその小径部の先端に固定されてい
る。
【発明の実施の形態】以下、本発明の基本構成例及び
施形態を図面を用いて説明する。図1は本発明の第1の
基本構成例による油圧シリンダのピストン締結構造を示
しており、油圧シリンダ1は、シリンダ本体2、ピスト
ンロッド3、ピストン4を有し、シリンダ本体2は、一
端5a側が閉塞し他端5b側が開口した円筒形のチュー
ブ5と、このチューブ5の開口端部5bに固着して設け
られたロッド側シリンダヘッド6とで構成されている。
ピストンロッド3はロッド側シリンダヘッド6を貫通し
てチューブ5の内外に伸びており、シリンダ本体2内に
位置するピストンロッド3の先端に、チューブ5内を摺
動可能でありかつシリンダ本体2内をロッド側のチャン
バ7aとボトム側のチャンバ7bとに区分するピストン
4が締結されている。ピストン4の外周にはシールリン
グ13、ウエアリング14a,14b、コンタミシール
15a,15bが設けられている。ロッド側シリンダヘ
ッド6にはチャンバ7aに対する作動油の給排ポート8
が設けられ、チューブ5の閉塞端部5aにはチャンバ7
bに対する作動油の給排ポート9が設けられている。給
排ポート9よりボトム側のチャンバ7bに圧油を供給
し、ロッド側のチャンバ7aに通じる給排ポート8をタ
ンクに接続すると、ピストン4が図示左方のロッド側シ
リンダヘッド6側に摺動変位してピストンロッド3をシ
リンダ本体3から突出するよう移動し、油圧シリンダ1
が伸長する。また、給排ポート8を介してロッド側のチ
ャンバ7aに圧油を供給し、ボトム側のチャンバ7bに
通じる給排ポート9をタンクに接続すると、ピストン4
が図示右方のチューブ5の閉塞端部5a側に摺動変位し
てピストンロッド3をシリンダ本体2内に引き込むよう
移動し、油圧シリンダ1が収縮する。シリンダ本体2の
チューブ閉塞端部5aに設けた取付部10とピストンロ
ッド3の外側の先端に設けた取付部11の一方を固定側
部材に枢着し、他方を可動側部材に枢着することにより
当該可動側部材を駆動することができる。次に、本発明
の特徴であるピストン締結構造を説明する。ピストン4
のピストンロッド3側の端面20には軸方向の嵌め合い
部として凹所21が形成され、この凹所21にピストン
ロッド3の先端を嵌入することによりピストン4は装着
されかつピストンロッド3との同軸性を確保している。
また、ピストンロッド3の先端の端面23に軸方向のネ
ジ穴24が開けられ、ピストン4に軸方向のボルト貫通
穴25が開けられ、ピストンロッド3の先端の端面23
にピストン4の端面20を対面接触した状態で、ボルト
貫通穴25からネジ穴24にボルト22を差し込んで締
め込むことでピストン4を固定し、ピストンロッド3に
締結されている。ボルト22の数は適当数でよいが、本
基本構成例では図2に示すように6本のボルト22を使
用している。また、ボルト22は丸頭ボルトの例を示し
たが、六角頭ボルトであっても良い。本基本構成例のピ
ストン締結構造では、ボルト22で直接ピストン4をピ
ストンロッド3に締結することにより、ピストン4にか
かる力は複数のボルト22で受けることとなる。このと
き、ボルト22には引張応力が作用するが、ボルト22
の材質を強いものにすればボルト22の強度は十分であ
る。また、ピストンロッド3のネジ穴24のネジ部は雌
ネジであるので、ロッド材質はそれ程強くなくても強度
的に問題とならない。本基本構成例によれば次の効果が
得られる。 1)図13に示した従来の一般的なピストン締結構造で
は、ピストンロッドに雄ネジ部103g(図13参照)
を設ける必要があり、この雄ネジ部103gに引張応力
が作用するためピストンロッドに高強度材を用いなけれ
ばならなかった。これに対し、本発明のピストン締結構
造では、ピストンロッド3に雄ネジ部を設ける必要が無
いので、ピストンロッド3に高強度材を用いる必要が無
く、熱処理による強度アップも必要無くなるので、低コ
ストな材料で安価にピストンロッド3を作れる。 2)従来は引張応力はピストンロッドの雄ネジ部に作用
したが、本発明ではボルト22にかかる。ボルト22の
材質を強いものにすることは容易であり、簡単な構造で
ピストン締結部分の強度を向上でき、ピストンロッドの
寿命を格段に向上できる。 3)ボルト22を用いて固定することで、外力に対する
疲労強度も向上する。 4)図14に示した従来のピストン締結構造では、2個
のフランジ160やOリング180が必要となり、部品
点数が多かったが、本発明ではそのような部品は不要で
あり、最少部品点数で構成できる。 5)従来の小径の段差部付きのピストン挿入部が不要と
なるため、ピストンロッドは段差の無い丸棒で良くな
り、段差部での破損の問題もなくなる。 6)ロッド全体の長さはボルト22の頭までの長さで決
まり、従来のように大きなナット112を用いる場合に
比べて油圧シリンダ1の有効ストロークを長くできる。 7)複数のボルト22を用いるので、一つ一つのボルト
の締付トルクを小さくでき、組立、分解が容易である。 8)従来、サービス時にピストンロッド・ピストンのア
センブリを分解し、メンテナンスを行うことが多いが、
例えば、ロッド側シリンダヘッドの交換や、このシリン
ダヘッドに装着されているロッドシールを交換する場合
は、ナット112(図13参照)を外さなければなら
ず、その度にナットを緩めるのに専用の機械に載せ、こ
の専用の機械を使用してナットを緩めねばならなかっ
た。ナット112の締付トルクは約1000kgf・m
である。本発明では、1本のボルト22の締付トルクは
約70kgf・m程度と小さい。このため、人力でボル
ト22を緩めることができ、大掛かりな専用の機械も必
要なくボルトを緩められ、サービス性が高い。本発明の
他の基本構成例を図3〜図12により説明する。図中、
図1に示す部分と同等の部分には同じ符号を付してい
る。図3は本発明の第2の基本構成例を示すものであ
り、ピストンロッド3Aにピストン4Aを1本のボルト
22Aで締結したものである。この場合、ボルト22A
は、ボルト1本で締結に必要な大きな締め付け力を加え
る必要があるため、図示のように六角頭ボルトとするの
が好ましい。図4は本発明の第3の基本構成例を示すも
のであり、ピストンロッド3Bの端面23の中心部に軸
方向の嵌め合い部の穴30を開け、ピストン4Bの端面
20側の中心部に軸方向の嵌め合い部の突出部31を設
け、この突出部31を穴30に嵌入することでピストン
ロッド3Bとピストン4Bの同軸性を確保したものであ
る。また、ピストン4Bのボルト貫通穴25のチャンバ
7b側開口部にボルト22の頭を収納するざぐり穴32
を形成し、ボルト22の頭がピストン4Bの端面から突
出しないようにしている。図5は本発明の第4の基本構
成例を示すものであり、図4に示した嵌め合い部の穴3
0及び突出部31を拡大してそれぞれ穴30C及び突出
部31Cとし、ボルト22のネジ穴24及び貫通穴25
をその穴30C及び突出部31Cに形成したものであ
る。図6は本発明の第5の基本構成例を示すものであ
り、ピストンロッド3Dとピストン4Dとの同軸性を確
保するための位置決めを嵌め合い部に代えピン35によ
り行うものである。ここで、ピン35は図7に示すよう
に直径線上に対称に2本使用する。また、組立に際して
は、ピストンロッド3Dとピストン4Dの同軸性を確保
した状態でそれぞれの端面20,23にピン穴36,3
7を予め開けておき、ピン穴36,37の一方にピン3
5を圧入した後、そのピン35に他方のピン穴を圧入し
て位置決めし、この状態でボルト22により固定する。
図3に示した基本構成例によっても上記1)〜6)の効
果が得られる。また、図4〜図6の各基本構成例によれ
ば、上記1)〜8)の効果が得られると共に、上記6)
の効果に関しては、ロッド全体の長さはピストン4Bの
端面までとなるので、油圧シリンダ1の有効ストローク
を更に長くできる。図8〜図12は、図1、図3〜図6
基本構成例に浮動型のロッド側クッションリングを設
けたものであり、図9以外が本発明の実施形態を示す
のである。図8において、この実施形態では、ピストン
ロッド3の先端部分には段差部40を境界とした小径部
41が設けられ、この小径部41にクッションリング4
2が径方向及び軸方向に嵌遊自在に挿入され、小径部4
1の先端に図1に示した実施形態と同様にボルト22で
ピストン4が固定されている。小径部41の段差部40
側の端部には小径部41の研磨時の逃げ部となるR部4
3が形成されている。また、クッションリング42のピ
ストンロッド側端部にはテーパ部44が形成され、ピス
トン4側にはクッションリング42の厚み方向に複数の
溝45が形成されている。この浮動型のクッションリン
グ42は油圧シリンダの伸長時のストロークエンドでの
衝撃を緩和するものである。即ち、油圧シリンダの伸長
時、ストロークエンド近傍でロッド側クッションリング
42がテーパ部44からロッド側シリンダヘッド6の内
端部分6a(図1参照)に設けられたクッションリング
嵌合部に突入して内端部分6aの油路を絞り、チャンバ
7aにクッション圧を立て、ストローク速度を減速しス
トロークエンドでの衝撃を緩和する。この際、クッショ
ンリング42は径方向、軸方向共移動可能となってお
り、クッションリング42のテーパ部43の突入時、ク
ッションリング嵌合部の穴形状に倣って突入していくた
め、クッションリング42と嵌合部とのかじりの心配が
無い。また、突入時、クッション圧がチャンバ7aに発
生し、クッションリング42の嵌合部に突入した側とピ
ストン4側(チャンバ7a側)とに圧力差が生じ、クッ
ションリング42は段差部40の端面に押し付けられ密
着するので、クッションリング挿入部であるロッド小径
部41とクッションリング42の内周面との間を通って
圧油が給排ポート8に流れることは無い。そして、スト
ロークエンド到達後、縮み方向(図示右方)にピストン
ロッド3が動き始め、クッションリング42が嵌合部か
らの抜け出す時、給排ポート8からの圧油はクッション
リング42の外周面と嵌合部の内周面との隙間を通って
チャンバ7aへと流れ込む。この時、クッションリング
42は給排ポート8からの油圧によりピストン4に押し
付けられるが、クッションリング42のピストン側端面
には溝45が設けられているため、圧油はクッションリ
ング挿入部であるロッド小径部41とクッションリング
42の内周面との間を流れ、溝45を通ってチャンバ7
aへと流れ込み、抜き出し良く作動する。図9の参考
例、及び図10、図12の実施形態でも同様にクッショ
ンリング挿入部であるロッド小径部41が設けられ、こ
のロッド小径部41にクッションリング42が遊嵌され
ると共に、ロッド小径部41の先端にピストン4A,4
B,4Dがボルト22又は22Aで固定されている。図
11の実施形態では、図5の基本構成例に対し、ピスト
ン4Cの突出部31Cを長くしてピストン4C′とし、
このピストン4C′の突出部31Cをクッションリング
42の遊嵌部とし、この突出部31Cをピストンロッド
3Cの端面23に形成した凹所30Cに嵌入して軸方向
の嵌め合い部とし、ボルト22′によってピストン4
C′を固定したものである。図13に示した従来のピス
トン締結構造で浮動型のクッションリングを挿入する場
合、ピストンロッドのピストン挿入部103j(図13
参照)は、クッションリング挿入部であるロッド小径部
の更に先端側に設ける必要があり、ピストン挿入部10
3jの雄ネジ部103gのネジサイズが小さくなり、強
度を保つのが更に難しかった。図8、図10、図12の
各実施形態及び図9の参考例では、クッションリング挿
入部としてのロッド小径部41のみがあればよく、ピス
トン挿入用の小径部は設ける必要がない。このため、浮
動型のロッド側クッションリングを設けたもので、ピス
トンロッド3を安価に作れる等、図1、図2〜図6の
本構成例で述べた効果を得ることができる。また、
8、図10、図12の実施形態及び図9の参考例では、
ロッド最弱部であった雄ネジ部を無くしたことで、ピス
トンロッドの寿命は格段に向上する。ただし、クッショ
ンリング挿入部であるロッド小径部41が存在するの
で、ピストンロッドに何らかの問題があるとすれば、ロ
ッド小径部41の存在により生じる段差部40及びR部
43での強度ある。ピストンの作動時、この段差部40
及びR部43には繰り返し集中応力が作用し、破損し易
い。図11の実施形態では、図5の基本構成例の構造を
利用してピストン4C′側の突出部31Cにクッション
リング挿入部を設けることにより、ロッド小径部41を
も無くしている。このため、ピストンロッド3Cは、全
長が同径の丸棒となり、ロッド自体に破損の問題が無く
なり、更にピストンロッドの寿命を向上できる。
【発明の効果】本発明によれば、次の効果が得られる。 1)ピストンロッドに雄ネジ部を設ける必要が無いの
で、ピストンロッドに高強度材を用いる必要が無く、熱
処理による強度アップも必要無くなるので、低コストな
材料で安価にピストンロッドを作れる。 2)ボルトの材質を強いものにすることは容易であり、
簡単な構造でピストン締結部分の強度を向上でき、ピス
トンロッドの寿命を向上できる。 3)ボルトを用いて固定することで、外力に対する疲労
強度も向上する。 4)ボルト以外の部品は不要であり、最少部品点数で構
成できる。 5)従来の段差部付きのピストン挿入部が不要となるた
め、ピストンロッドは段差の無い丸棒で良くなり、段差
部での破損の問題もなくなる。 6)ロッド全体の長さはボルトの頭までの長さであり、
油圧シリンダの有効ストロークを長くできる。 7)ボルトを複数本用いてピストンをピストンロッドに
固定するので、一つ一つのボルトの締付トルクを小さく
でき、組立、分解が容易である。 8)ボルトを複数本用いてピストンをピストンロッドに
固定するので、1本のボルトの締付トルクは小さいの
で、従来必要であった大掛かりな専用の機械を用いなく
ても人力でボルトを緩めることができ、サービス性が向
上する。 9)ピストンロッドの伸長時のストロークエンドでの衝
撃を緩和する浮動型のロッド側クッション装置を設ける
ので、ピストンロッドの寿命を更に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の基本構成例によるピストン締結
構造を備えた油圧シリンダの断面図である。
【図2】図1に示したピストン締結部分の正面図であ
る。
【図3】本発明の第2の基本構成例による油圧シリンダ
のピストン締結構造の断面図である。
【図4】本発明の第3の基本構成例による油圧シリンダ
のピストン締結構造の断面図である。
【図5】本発明の第4の基本構成例による油圧シリンダ
のピストン締結構造の断面図である。
【図6】本発明の第5の基本構成例による油圧シリンダ
のピストン締結構造の断面図である。
【図7】図6に示したピストン締結部分の正面図であ
る。
【図8】本発明の実施形態による油圧シリンダのピス
トン締結構造の断面図である。
【図9】本発明の参考例による油圧シリンダのピストン
締結構造の断面図である。
【図10】本発明の他の実施形態による油圧シリンダの
ピストン締結構造の断面図である。
【図11】本発明の更に他の実施形態による油圧シリン
ダのピストン締結構造の断面図である。
【図12】本発明の更に他の実施形態による油圧シリン
ダのピストン締結構造の断面図である。
【図13】従来技術による油圧シリンダのピストン締結
構造の断面図である。
【図14】他の従来技術による油圧シリンダのピストン
締結構造の断面図である。
【図15】ピストンロッドの雄ネジ部に作用する応力状
態を示す図である。
【符号の説明】
1 油圧シリンダ 2 シリンダ本体 3 ピストンロッド 4 ピストン 5 チューブ 6 ロッド側シリンダヘッド 7a,7b チャンバ 8,9 給排ポート 20 ピストンのロッド側の端面 21 凹所 22 ボルト 23 ピストンロッドの端面 24 ネジ穴 25 ボルト貫通穴 41 クッションリング挿入部であるロッド小径部 42 クッションリング 43 R部 44 テーパ部 44 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−49507(JP,A) 実開 昭56−17297(JP,U) 実開 平4−31303(JP,U) 実開 昭60−34576(JP,U) 実開 昭61−17511(JP,U) 実開 昭59−25708(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F15B 15/00 - 15/28 F16F 9/00 - 9/58 F16J 1/00 - 1/24

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストンロッドの先端にピストンを締結
    し、シリンダ本体内をロッド側のチャンバとボトム側の
    チャンバに区分し、前記ロッド側のチャンバとボトム側
    のチャンバの圧油を給排することで前記ピストンロッド
    を伸縮させ作業部材を駆動する油圧建設機械の油圧シリ
    ンダにおいて、前記ピストンに締結されるピストンロッドは一本のピス
    トンロッドであり、この一本の ピストンロッドの先端の
    端面にピストンのロッド側の端面を少なくとも部分的に
    対面接触させた状態で、前記ピストンロッドの断面内で
    前記ピストンのボトム側の端面中央部を取り囲む複数の
    位置で、ピストンに開けられた複数のボルト貫通穴から
    ピストンロッドの端面に開けられた複数のネジ穴に複数
    のボルトを差し込んで締め込み、このボルトでピストン
    をピストンロッドに直接固定し、このピストンロッドの
    ピストン固定部を段差のない形状とすると共に、 前記ピストンロッドとピストン間に径方向及び軸方向に
    遊嵌自在に挿入されたクッションリングを有し、前記ピ
    ストンロッドの伸長時のストロークエンドでの衝撃を緩
    和する浮動型のロッド側クッション装置を設けたことを
    特徴とする油圧シリンダ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の油圧シリンダにおいて、前
    記ピストンロッドの先端の端面と前記ピストンのロッド
    側の端面にピストンロッドとピストンの同軸性を確保す
    る軸方向の嵌め合い部を形成したことを特徴とする油圧
    シリンダ。
  3. 【請求項3】請求項2記載の油圧シリンダにおいて、前
    記軸方向の嵌め合い部は前記ピストンの端面側に設けら
    れた突出部と、前記ピストンロッドの端面に開けられ前
    記突出部が嵌入する穴とからなり、前記複数のボルト貫
    通穴及びネジ穴が前記軸方向の嵌め合い部の外側に位置
    していることを特徴とする油圧シリンダ。
  4. 【請求項4】請求項2記載の油圧シリンダにおいて、前
    記軸方向の嵌め合い部は前記ピストンの端面側に設けら
    れた突出部と、前記ピストンロッドの端面に開けられ前
    記突出部が嵌入する穴とからなり、前記複数のボルト貫
    通穴及びネジ穴が前記軸方向の嵌め合い部に設けられて
    いることを特徴とする油圧シリンダ。
  5. 【請求項5】請求項2記載の油圧シリンダにおいて、前
    記軸方向の嵌め合い部は前記ピストンの端面側に設けら
    れた突出部と、前記ピストンロッドの端面に開けられ前
    記突出部が嵌入する穴とからなり、前記複数のボルト貫
    通穴及びネジ穴が前記軸方向の嵌め合い部の外側に位置
    しており、 前記ピストンロッドはその端部部分に段差部を介して形
    成された小径部を有し、前記クッションリングは前記小
    径部上に挿入され、前記ピストンはその小径部の先端に
    固定されていることを特徴とする油圧シリンダ。
  6. 【請求項6】請求項2記載の油圧シリンダにおいて、前
    記軸方向の嵌め合い部は前記ピストンの端面側に設けら
    れた突出部と、前記ピストンロッドの端面に開けられ前
    記突出部が嵌入する穴とからなり、前記複数のボルト貫
    通穴及びネジ穴が前記軸方向の嵌め合い部に設けられて
    おり、 前記ピストンの突出部は前記穴の深さよりも長く、前記
    突出部上に前記クッションリングの遊嵌部が設けられる
    ことを特徴とする油圧シリンダ。
  7. 【請求項7】請求項1記載の油圧シリンダにおいて、前
    記ピストンロッドの先端の端面と前記ピストンのロッド
    側の端面とにピストンロッドとピストンの同軸性を確保
    するピンを打ち込んだことを特徴とする油圧シリンダ。
  8. 【請求項8】請求項7記載の油圧シリンダにおいて、前
    記ピストンロッドはその端部部分に段差部を介して形成
    された小径部を有し、前記クッションリングは前記小径
    部上に挿入され、前記ピストンはその小径部の先端に固
    定されていることを特徴とする油圧シリンダ。
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