JPH0930286A - 四輪駆動車 - Google Patents

四輪駆動車

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JPH0930286A
JPH0930286A JP18389595A JP18389595A JPH0930286A JP H0930286 A JPH0930286 A JP H0930286A JP 18389595 A JP18389595 A JP 18389595A JP 18389595 A JP18389595 A JP 18389595A JP H0930286 A JPH0930286 A JP H0930286A
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Tomoyuki Hara
智之 原
Toshiharu Takasaki
俊治 高崎
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両の走行中に4輪駆動状態とするためにホイ
ールクラッチ機構のドグ歯どうしの結合動作を行っても
ギヤ鳴き等が発生しない四輪駆動車を提供する。 【解決手段】車両が2輪駆動状態を選択して走行してい
るときに、何等かの原因によりホイールクラッチ制御手
段23から操作量(作動空気)の供給が停止すると、ホ
イールクラッチ機構18A 、18bは副推進軸26と副
駆動車輪12FL、12FRとの間の結合動作を行う。この
際、副推進軸側に連結しているホイールクラッチ機構の
ドライブギヤ86と、副駆動車輪側に連結しているスラ
イドギヤ90との間に回転数差が発生するが、本発明
は、配分比変更手段が、副駆動車輪への駆動力配分比が
零を越えた値となるように駆動力配分調整手段の駆動力
配分比を変更し、ドライブギヤとスライドギヤとの回転
数差を零とする。これにより、それらが結合動作を行う
際のハブ鳴きやギヤ破損が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パートタイム式の
四輪駆動車に関し、特に、副駆動車輪と駆動力伝達経路
との切り離し動作及び結合動作を行うホイールクラッチ
機構を備えた四輪駆動車に関する。
【0002】
【従来の技術】パートタイム式の四輪駆動車に搭載され
るホイールクラッチ機構の従来技術として、例えば、特
開平4−356234号公報に記載されたハブクラッチ
が知られている(以下、従来技術1と称する。)。この
従来技術1は、車軸側に連結されたドライブギヤ(ドグ
歯)と、車輪側に連結されてドライブギヤと噛合(結合
動作)又は噛合状態が解除(切り離し動作)可能に移動
可能とされたロック部材(ドグ歯)と、切り離し動作が
行われる方向にロック部材を付勢する真空ベローズ及び
第2の付勢部材と、真空ベローズの負圧が消失すると第
2の付勢部材に抗してロック部材を結合動作が行われる
位置に移動させる第3の付勢部材とを備えた装置であ
る。
【0003】この従来技術1によれば、車両が2輪駆動
状態とされているときに、ロック部材の移動操作系が異
常となると(例えば真空ベローズの破損等が発生する
と)、ドライブギヤとロック部材とが噛合して車輪と駆
動車軸とが結合する構造とされ、それにより、車両が4
輪駆動状態となることから車両の悪路走破性や直進安定
性が確保されるようになっている。
【0004】また、他の従来技術として、PAJERO
新型車解説書(三菱自動車(株)1991年1月発
行)のプロペラシャフトの欄(2−28〜2−33)に
記載されているフリーホイールクラッチも知られている
(以下、従来技術2と称する。)。この従来技術2は、
副駆動輪側(この従来例では前輪側)のデファレンシャ
ルギヤとドライブシャフトとの間にドグクラッチ形式の
クラッチ機構が配設され、負圧で作動する流体式アクチ
ュエータの作動によってドグ歯どうしの噛み合いを制御
する。そして、車両が4輪駆動状態を選択すると、デフ
ァレンシャルギヤ側のドグ歯とドライシャフト側ドグ歯
との結合動作が行われ、トランスファから伝達された駆
動力が、デファレンシャルギヤ、クラッチ機構、ドライ
ブシャフトを介して副駆動車輪に伝達される。また、車
両が2輪駆動状態を選択すると、デファレンシャルギヤ
側のドグ歯とドライシャフト側のドグ歯との切り離し動
作が行われ、副駆動車輪からドライブシャフトへの回転
力伝達経路が遮断されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術1、2は、車両の走行中に2輪駆動状態から4輪
駆動状態に切り替わると、クラッチ機構のドグ歯どうし
に悪影響を与えてしまう。すなわち、従来技術1では、
ロック部材を移動する操作系が異常となると、車輪側側
に連結して回転しているロック部材と、回転が停止して
いるクラッチとの間には回転数差が発生するので、この
状態でクラッチ及びロック部材が噛合動作を行うと容易
に噛合せず、又は噛合する際にギヤ鳴きが発生するおそ
れがある。また、従来技術2では、デファレンシャルギ
ヤ側のドグ歯とドライシャフト側のドグ歯との間で回転
数差が発生するので、噛合の際にギヤ鳴きが発生するお
それがある。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、車両の走行中に4輪駆動状態とするためにホイー
ルクラッチ機構のドグ歯どうしの結合動作を行ってもギ
ヤ鳴き等が発生しない四輪駆動車を提供することを目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の四輪駆動車は、
車両の前後輪の何れか一方を主駆動車輪とし、他方を副
駆動車輪として、変速機から伝達された駆動力を主推進
軸及び副推進軸を介して前記主駆動車輪及び前記副駆動
車輪に所定の駆動力配分比で配分する駆動力配分調整手
段と、前記副推進軸と前記副駆動車輪との間の駆動力伝
達経路の切り離し動作及び結合動作を行うドグクラッチ
形式により構成されているとともに、操作量が入力され
ると前記切り離し動作を行い、且つ前記操作量が入力さ
れないときに前記結合動作を行うホイールクラッチ機構
と、前記主駆動車輪及び副駆動車輪の駆動力配分比を設
定して前記駆動力配分調整手段を制御する駆動力配分制
御手段と、前記ホイールクラッチ機構に対して前記操作
量の入力及び停止を行うことにより切離し動作及び結合
動作を制御するホイールクラッチ制御手段とを備えた四
輪駆動車において、前記ホイールクラッチ機構への前記
操作量の変化状態を検出する操作量検出手段と、前記駆
動力配分制御手段により前記副駆動車輪への駆動力配分
比を零として車両が2輪駆動状態で走行し、且つ前記操
作量検出手段により前記ホイールクラッチ機構への操作
量の入力が停止していることを検出したときに、前記副
駆動車輪への駆動力配分比が零を越えた値となるように
前記駆動力配分調整手段の駆動力配分比を変更する配分
比変更手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】本発明の四輪駆動車によれば、車両が2輪
駆動状態を選択して走行しているときには、ホイールク
ラッチ制御手段からホイールクラッチ機構に操作量が入
力されて副推進軸と副駆動車輪との間の切り離し動作が
行われる。ところが、何等かの原因によりホイールクラ
ッチ制御手段からの操作量の入力が停止すると、ホイー
ルクラッチ機構は副推進軸と副駆動車輪との間の結合動
作を行う。この際、副推進軸側に連結しているホイール
クラッチ機構の一方のドグ歯と、副駆動車輪側に連結し
ているホイールクラッチ機構の他方のドグ歯との間に回
転数差が発生するので、それらが結合動作を行うときの
噛み合い動作に問題がある。
【0009】そこで、本発明は、車両が2輪駆動状態で
走行し、且つ前記操作量検出手段によりホイールクラッ
チ機構への操作量が停止していることを検出したとき
に、配分比変更手段が、副駆動車輪への駆動力配分比が
零を越えた値となるように駆動力配分調整手段の駆動力
配分比を変更している。これにより、副推進軸は駆動力
配分調整手段側から回転駆動力が伝達され、この副推進
軸側に連結しているホイールクラッチ機構の一方のドグ
歯が回転するので、副駆動車輪側に連結しているホイー
ルクラッチ機構の他方のドグ歯との間に回転数差が発生
しない。これにより、一方のドグ歯と他方のドグ歯は、
結合動作を行う際に容易に噛合し、ハブ鳴きやギヤ破損
が防止される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態を図
面を参照して説明する。図2に示すものは、FR(フロ
ントエンジン,リヤドライブ)方式をベースにしたパー
トタイム四輪駆動車であり、回転駆動源としてのエンジ
ン10と、前左〜後右側の車輪12FL〜12RRと、車輪
12FL〜12RRへの駆動力配分比を変更可能な駆動力伝
達系14と、駆動力伝達系14による駆動力配分を制御
するために油圧を供給する油圧供給装置16と、2輪駆
動状態若しくは4輪駆動状態において前輪側車輪(副駆
動車輪)12FL、12FRと駆動力伝達系14との切り離
し動作及び結合動作を行うエアー式のフリーホイールハ
ブクラッチ機構(以下、ホイールクラッチ機構と言
う。)18a、18bと、ホイールクラッチ機構18
a、18bの断続動作制御を行うために作動空気(操作
量)を供給するエア供給装置23と、油圧供給装置16
及びエア供給装置23を制御するコントローラ22とを
備えた車両である。
【0011】駆動力伝達系14は、エンジン10からの
駆動力を選択された歯車比で変速する自動変速機20
と、この自動変速機20からの駆動力を前左右側の車輪
12FL、12FR及び後左右側の車輪12RL、12RR側に
分割するトランスファ(駆動力配分調整手段)24とを
有している。そして、駆動力伝達系14では、トランス
ファ24で分割された前輪駆動力が前輪側プロペラシャ
フト(副推進軸)26、フロントディファレンシャルギ
ヤ28及び前左右側のドライブシャフト30a、30b
を介して前左右側の車輪12FL、12FRに伝達される。
一方、トランスファ24から伝達された後輪側駆動力
は、後輪側プロペラシャフト(主推進軸)32、リアデ
ィファレンシャルギヤ34及び後左右側のドライブシャ
フト36a、36bを介して後左右側の車輪12RL、1
2RRに伝達される。そして、前左側のドライブシャフト
30aと前左側の車輪12FLとの間、前右側のドライブ
シャフト30bと前右側の車輪12FRとの間には、それ
ぞれホイールクラッチ機構18a、18bが装着されて
いる。これら、ホイールクラッチ機構18a、18b
は、トランスファ24の切り換えによって2輪駆動状態
となり、従動輪とされた前左右側の車輪12FL、12FR
の回転をドライブシャフト30a、30bに伝達しない
構造とされている。
【0012】トランスファ24は、図3に示すように、
そのケーシング内部に自動変速機20の出力軸と同軸に
結合された第1出力軸44がベアリング等によって回転
自在に支持されている。そして、この第1出力軸44
は、後輪側プロペラシャフト32と同軸に結合してい
る。また、ケーシング内部には、第1出力軸44と平行
配置された第2出力軸54がベアリング等により回転自
在に支持されている。この第2出力軸54は、前輪側プ
ロペラシャフト26と結合している。
【0013】そして、第1出力軸44及び第2出力軸5
4間には、前後輪に対する駆動力配分比を変更する摩擦
クラッチ66と、第1出力軸44に軸受を介して回転自
在に支持された第1スプロケット68と、第2出力軸5
4と同軸に結合された第2スプロケット70と、第1及
び第2スプロケット60、70間に巻装さたチェーン7
2とで構成された2輪−4輪駆動切換機構60が配設さ
れている。
【0014】摩擦クラッチ66は、図3に示すように、
第1スプロケット68に結合されたクラッチドラム66
aと、このクラッチドラム66aにスプライン結合され
たフリクションプレート66bと、第1入力軸44の外
周にスプライン結合されたクラッチハブ66cと、クラ
ッチハブ66cに一体結合されて前記フリクションプレ
ート間に配設されたフリクションディスク66dと、ケ
ーシングの内壁に装着されてフリクションディスク66
dをフリクションプレート66bに当接させるクラッチ
ピストン66eと、フリクションディスク66d及びフ
リクションプレート66bの相互が離間するようにクラ
ッチピストン66eに付勢力を与えるリターンスプリン
グ66fと、オイルシリンダ室66gとを備えている。
そして、油圧供給装置16から所定のクラッチ圧PC
制御された作動油がトランスファ24のオイルシリンダ
室66gに供給されることにより、フリクションディス
ク66d及びフリクションプレート66bの当接による
接続、若しくは相互の離間による切り離し動作が行われ
るようになっている。
【0015】また、油圧供給装置16は、図3に示すよ
うに、第1出力軸44と直結して回転駆動する正逆回転
形のオイルポンプ50を油圧源としている。このオイル
ポンプ50は、オイルタンク51内の作動油をストレー
ナ52を介して吸入して吐出側配管53に吐出する。ま
た、この吐出配管53には、バネ付き逆止弁55からな
るリリーフ路の一端が接続されており、このリリーフ路
の他端は潤滑系と接続している。また、オイルポンプ5
0より下流側には、デューティ制御電磁弁56が接続さ
れている。
【0016】このデューティ制御電磁弁56は、3ポー
ト2位置に構成されたスプリングオフセット型のソレノ
イド切換弁であり、ライン圧が供給される入力ポート5
Aと、トランスファ24側と接続する出力ポート56
B と、ドレインポート56Dとを有し、弁内部に配設さ
れたスプールが入力ポート56A を遮断し且つ出力ポー
ト56B をドレインポート56D に連通させるノーマル
位置56bと、入力ポート56A と出力ポート56B
を連通させ且つドレインポート56D を遮断する作動位
置56cとに移動制御される弁である。そして、コント
ローラ22からソレノイド56dに所要デューティ比の
励磁電流i1 が供給されると、その励磁電流iがオン状
態である区間リターンスプリング56eに抗してノーマ
ル位置56bから作動位置56cにスプールが移動制御
され、デューティ比に応じたクラッチ圧Pcがトランス
ファ24側に出力される。これにより、摩擦クラッチ6
6のオイルシリンダ室66g内に押圧力が発生し、この
押圧力によりクラッチピストン66eが移動して相互に
離間していたフリクションプレート66b及びフリクシ
ョンディスク66dが当接し、それらの摩擦力によりク
ラッチ圧Pcに応じたクラッチ締結力を付与する。これ
により、第1出力軸44の回転駆動力を、摩擦クラッチ
66のクラッチ締結力に応じた所定のトルク配分比で、
第1スプロケット68、チェーン72及び第2スプロケ
ット70を介して第2出力軸54に伝達する。
【0017】また、コントローラ22からの励磁電流i
1 がオフ状態となると、リターンスプリング56eの付
勢力によってノーマル位置56bに戻され、クラッチ圧
Pcがドレインポート56D を通じて消圧される。これ
により、トランスファ24に供給されるクラッチ圧Pc
が低下してリターンスプリング66fの付勢力によって
フリクションプレート66b及びフリクションディスク
66dが相互に離間すると、第1出力軸44の回転駆動
力は第2出力軸54に伝達されない。
【0018】一方、ホイールクラッチ機構18a、18
bは、以下に示す構造とされている。なお、ホイールク
ラッチ機構18a、18bは同一構造のため、左側に配
設されたホイールクラッチ機構18aについて説明す
る。図4に示すように、前左側のドライブシャフト30
aと、このドライブシャフト30aに内挿されたナック
ルスピンドル82との間には、軸受J1 を介して筒状の
ハブ84が介装されている。そして、ドライブシャフト
30aの先端部(右端部)の周面には、先端外周に外歯
86aを備えたドライブギヤ86が配設されている。そ
して、このドライブギヤ86はスナップリングS1 によ
り右側への軸方向移動が規制されている。また、このド
ライブギヤ86の基端側とハブ84との間に軸受J2
介装されている。
【0019】そして、ハブ84の右端側の外周面には、
雄スプライン84aが形成されている。また、このハブ
84の外周径と略同一内径を有する円筒状のハウジング
88の内周には、前記雌スプライン88aが形成されて
いる。そして、雄スプライン84a及び雌スプライン8
8aの互いの嵌合によりハブ84の右端側の外周面にハ
ウジング88が外嵌されるとともに、ボルト89及びナ
ット89aにより両者は一体化されている。
【0020】また、ハウジング88の雌スプライン88
aには、内歯90aを備えたスライドギヤ90が軸方向
に移動自在に嵌合されている。また、このスライドギヤ
90の右端には、このスライドギヤ90をドライブギヤ
86に向けて進退させるシシフトプレート100がスナ
ップリングS2 を介して固定されている。このシフトプ
レート100とハウジング88の右端側を閉塞するキャ
ップ102との間には、ダイヤフラム104及び押さえ
部材106を介してシフトプレート100を左側に押圧
するリターンスプリング108が装着されている。そし
て、シフトプレート100が右側に移動すると、スライ
ドギヤ90及びドライブギヤ86の噛合状態が解除され
る。また、シフトプレート100が左側に移動すると、
スライドギヤ90及びドライブギヤ86は噛み合う。
【0021】さらに、シフトプレート100に対して左
側の空間110には、ドライブシャフト30aの外周と
ハブ84の内周との間に形成した気体通路112を通過
してエア供給装置23から所定正圧PA の作動空気が供
給される。これにより、空間110は、エアシリンダ室
とされている(以下、エアシリンダ室110と称す
る)。
【0022】そして、エア供給装置23は、図2に示す
ように、電動モータ23aの駆動により所定圧PA に昇
圧された作動空気を発生するエアポンプ23bを空圧源
としており、このエアポンプ23bより蓄圧タンク23
f側には電磁比例制御形の供給用電磁開閉弁23cが接
続されている。そして、前記作動空気を、本発明に係る
操作量としている。
【0023】この供給用電磁開閉弁23cは、3ポート
2位置に構成されたスプリングオフセット型のソレノイ
ド切換弁であり、入力ポート23A と、ホイールクラッ
チ機構18a、18bのエアシリンダ室110と接続す
る出力ポート23B と、ドレインポート23D とを有し
ている。そして、弁内部に配設されたスプールが入力ポ
ート23A を遮断し且つ出力ポート23B をドレインポ
ート23D に連通させる作動位置23c2 と、入力ポー
ト23A と出力ポート23B とを連通させ且つドレイン
ポート23D を遮断するノーマル位置23c1 とに移動
制御される弁である。そして、ノーマル位置23c1
は、エアシリンダ室110が作動空気圧PA の圧力とさ
れて昇圧される。また、コントローラ22からソレノイ
ド23dに所定の電流i2 が供給されると、その電流i
2 が供給状態である区間リターンスプリング23eに抗
してノーマル位置23c1 から作動位置23c2 にスプ
ールが移動制御されることにより、エアシリンダ室11
0の作動空気圧PA はドレインポート23D を通じて消
圧される。
【0024】これにより、上記構成のホイールクラッチ
機構18aは、エア供給装置23から所定圧PA の作動
空気が供給されると、気体通路112を通過して流れ込
む作動空気によりエアシリンダ室110が昇圧され、リ
ターンスプリング108の付勢力に抗する方向にシフト
プレート100が右側に移動する。これにより、スライ
ドギヤ90とドライブギヤ86との噛合状態が解除され
てハブ84がドライブシャフト30aと切り離された状
態となる(以下、この動作をハブフリー動作と称す
る。)。これにより、前左側の車輪12FLの回転は、前
左側のドライブシャフト30aに伝達されない。同様
に、前右側に配設されホイールクラッチ機構18bにエ
ア供給装置23から所定圧PA の作動空気が供給される
と、前右側の車輪12FRの回転は、前右側の前輪側ドラ
イブシャフト30bに伝達されない。
【0025】また、エア供給装置23からホイールクラ
ッチ機構18aへの作動空気供給を停止すると、エアシ
リンダ室110は大気圧状態となる。これにより、リタ
ーンスプリング108の付勢力によりシフトプレート1
00が左側に移動するので、スライドギヤ90がドライ
ブギヤ86に噛合してハブ84がドライブシャフト30
aに連結された状態となる(以下、この動作をハブロッ
ク動作と称する。)。これにより、ドライブシャフト3
0aの回転は、スライドギヤ90及びドライブギヤ86
を介してハウジング88に伝達され、このハウジング8
8を介して前左側の車輪12FLに伝達される。これによ
り、駆動輪となった前左側の車輪12FLに対してドライ
ブシャフト30aの回転駆動力が伝達可能とされる。同
様に、前右側に配設されホイールクラッチ機構18bへ
の作動空気の供給を停止すると、駆動輪となった前右側
の車輪12FRに対してドライブシャフト30bの回転駆
動力が伝達可能とされる。
【0026】また、運転席近傍には、2輪駆動モード及
び4輪駆動モードを選択するモード選択スイッチ104
が配設されている。このモード選択スイッチ104は、
2輪駆動モード(2WDモード)と、摩擦クラッチ66
を制御して前輪側への駆動力配分を0%から50%まで
変更する4輪駆動モード(4WDモード)の2つのモー
ドを選択可能に構成され、このモード選択スイッチ10
4から2輪駆動モードを選択したときに選択信号M2
オン状態となり、4輪駆動モードを選択したときに選択
信号M4 がオン状態となり、これら選択信号M
n (M2 、M4 )がコントローラ22に入力される。
【0027】また、トランスファ24には、第2出力軸
54の回転数を検出する前輪側回転数センサ105が配
設されていると共に、第1出力軸44の回転数を検出す
る後輪側回転数センサ106が配設され、これら前輪側
回転数センサ105及び後輪側回転数センサ105から
出力される前輪側回転数検出値NF 及び後輪側回転数検
出値NR がコントローラ22に入力される。
【0028】さらに、エア供給装置23には、蓄圧タン
ク23fと供給用電磁開閉弁23cとの間に圧力スイッ
チ107が配設されており、この圧力スイッチ107
は、作動空気圧PA が予め設定した低圧の設定値以下に
なったときに、コントローラ22に検出信号SA を出力
するものである。コントローラ22は、モード選択スイ
ッチ104に基づいて油圧供給装置16への励磁電流i
1 を出力するとともに、エア供給装置23への励磁電流
2 を出力する このコントローラ22は、図5に示すように、マイクロ
コンピュータ122と、マイクロコンピュータ122か
ら出力される制御信号CS1 に応じた所要デューティ比
Dの励磁電流を出力する例えばパルス幅変調回路を備え
て制御信号CS 1 の指令値に応じたデューティDの励磁
電流i1 を油圧供給装置16のデューティ制御電磁弁5
6のソレノイド56dに出力する駆動回路124aと、
出力される制御信号CS2 の電圧値に応じた電流値の励
磁電流i2 をエア供給装置23のソレノイド23dに供
給する駆動回路124bとを備えている。
【0029】前記マイクロコンピュータ122は、前輪
側回転数センサ105、後輪側回転数センサ106、モ
ード選択スイッチ104、圧力スイッチ107からの検
出信号を各検出値として読み込むためのA/D変換機能
を有する入力インタフェース回路122aと、所定のプ
ログラムに従って駆動力配分制御のための演算・制御処
理とホイールクラッチ機構18a、18bの切り離し動
作、結合動作のための演算・制御を行う演算処理装置1
22bと、ROM、RAM等の記憶装置122cと、制
御信号CS1 、CS2 、CSS3 を出力するための出力
インタフェース回路122dとを備えている。
【0030】ここで、前記記憶装置112cには、演算
処理装置112bの処理の実行に必要なプログラム及び
固定データ等が予め記憶されているとともに、その処理
結果が一時記憶可能とされている。この内、固定データ
としては、図6から図8に示す各制御特性に対応した記
憶テーブルを含んでいる。図6は、前後輪回転速度差Δ
Nに対応する前輪側への伝達トルクΔTの制御特性を示
したものである。これによると、前輪側への伝達トルク
ΔTを回転速度差ΔNの増加に応じて非線形に増加させ
ている。図7は、クラッチ圧Pcの増加に応じて直線的
に増加する前輪側への伝達トルクΔTを示している。ま
た、図8は、デューティ制御電磁弁56のソレノイド5
6dに供給する励磁電流値i1 のデューティ比Dの増加
に応じて、非線形に放物線状に増加するクラッチ圧Pc
の値を示している。
【0031】そして、マイクロコンピュータ122で前
後輪の回転速度差ΔNに基づいて図6から図8に対応す
る記憶テーブルを参照することにより前輪側への伝達ト
ルクTが決定されると、図7、図8に対応する記憶テー
ブルを順次参照して、コントローラ22が出力しなけれ
ばならないデューティ比Dの値が逆算されるようになっ
ている。そして、図8で示すD1 〜D2 の範囲のデュー
ティ比に応じたクラッチ圧P1 〜P2 が摩擦クラッチ6
6に供給されると、摩擦クラッチ66のクラッチ締結力
に応じた所定のトルク配分比が、後輪:前輪=100
%:0〜後輪:前輪=50%:50%まで連続的に変化
される。
【0032】そして、マイクロコンピュータ122は、
モード選択スイッチ104において4輪駆動モード(M
4 )を選択すると、駆動回路124aへの制御信号CS
1 を出力してデューティ制御電磁弁56のソレノイド5
6dに対して励磁電流値i1を供給することにより油圧
供給処理を行うとともに、駆動回路124bに制御信号
CS2 を出力してホイールクラッチ機構18a、18b
のハブロック動作を行う。また、モード選択スイッチ1
04で2輪駆動モード(M2 )を選択すると、駆動回路
124aへの制御信号CS1 をオフ状態とするととも
に、駆動回路124bへの制御信号CS2 をオフ状態と
してホイールクラッチ機構18a、18bのハブフリー
動作を行う。それとともに、この2輪駆動モードにおい
て圧力スイッチ107から検出信号SA が入力される
と、駆動回路124aに制御信号CS 1 を出力する。
【0033】そして、マイクロコンピュータ122によ
る駆動力配分のための油圧供給制御及びホイールクラッ
チ機構18a、18bの切り離し、結合動作の制御は、
図9のフロートチャートによって実行される。この図9
の演算処理は所定時間(例えばΔt=20msec)毎
のタイマ割込によって実行され、先ず、ステップS1で
モード選択信号Mn (M2 、M4 )、回転数検出値
F 、NR を読込み、記憶装置122cの所定記憶領域
に更新記憶し、次いでステップS2に移行する。
【0034】ステップS2では、モード選択信号Mn
2輪駆動モード(Mn =M2 )であるか否かを判定す
る。この判定により2輪駆動モードであるときにはステ
ップS3に移行する。ステップS3では、制御信号CS
1 をオフ状態とし、摩擦クラッチ66に供給するクラッ
チ圧Pcを昇圧して摩擦クラッチ66を非締結状態(フ
リクションプレート66bとフリクションデイスクdと
を非接触状態)とし、ステップS4に移行する。
【0035】このステップS4は、制御信号CS2 をオ
フ状態とする。これにより、供給用電磁開閉弁23cは
ノーマル位置23c1 となるのでエアシリンダ室110
に作動空気圧PA が供給され、ホイールクラッチ機構1
8a、18bのハブフリー動作を行う。次いで、ステッ
プS5に移行する。このステップS5は、圧力スイッチ
107からの検出信号SA がオン状態となったか否かを
判定し、検出信号SA がオン状態であるときには、エア
ポンプ23bにより昇圧された作動空気が所定圧PA
達しているものと判断し、タイマ割込処理を終了して所
定のメインプログラムに復帰する。そして、検出信号S
A がオン状態でないときには、何等かの原因により作動
空気が所定圧PA に達していないと判断し、ステップS
6に移行する。
【0036】ステップS6では、摩擦クラッチ66を締
結状態とするデューティ比D1 に設定し、ステップS7
に移行する。このステップS7では、決定されたデュー
ティDに対応する制御信号CS1 を駆動回路124aに
出力してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプ
ログラムに復帰する。また、ステップS2においてモー
ド選択信号Mn が4輪駆動モード(Mn =M 4 )である
ときにはステップS8に移行する。このステップS8で
は、制御信号CS2 を駆動回路124bに出力し、駆動
回路124bからソレノイド23dに励磁電流i2 を供
給することにより、供給用電磁開閉弁23cを作動位置
23c 2 に移動制御する。これにより、エアシリンダ室
110の作動空気圧PA をドレインポート23D を通じ
て消圧し、ホイールクラッチ機構18a、18bのハブ
ロック動作を行う。
【0037】次いでステップS9に移行し、後輪側回転
数検出値NR から前輪側回転数NFを減算した回転数差
ΔN(NR −NF )を算出してステップS10に移行す
る。ステップS10では、回転数差ΔNをもとに図6の
記憶テーブルを参照して前輪側への伝達トルクΔTを算
出し、算出された伝達トルクΔTに基づいて図7の記憶
テーブルを参照して摩擦クラッチ66のクラッチ圧Pc
を算出し、図8の記憶テーブルを参照して算出されたク
ラッチ圧Pcに対応するD1 〜D2 の範囲のデューティ
比を算出してからステップS11に移行する。
【0038】ステップS11では、決定されたデューテ
ィDに対応する制御信号CS1 を駆動回路124aに出
力してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプロ
グラムに復帰する ここで、操作量検出手段は、ステップS5に相当する。
また、配分比変更手段は、ステップS6及びステップS
7に相当する。
【0039】次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、車両が停車状態にあり、自動変速機20のシフトレ
バーがパーキングレンジ位置にあると共に、モード選択
スイッチ104で2輪駆動モード(2WDモード)を選
択しており、さらにエンジン10が停止しているものと
する。この状態で、イグニッションスイッチをオン状態
としてエンジン10を始動させると、コントローラ18
に電源が投入されて、マイクロコンピュータ122によ
り所定の演算処理が開始される。
【0040】マイクロコンピュータ122で図9に示し
た処理が実行されると、2輪駆動モードが選択されてい
るので、ステップS2からステップS3に移行し、デュ
ーティ制御電磁弁56に対する励磁電流i1 がオフ状態
に制御される。このため、デューティ制御電磁弁56は
ノーマル位置56bを維持するので、このデューティ制
御電磁弁56から出力されるクラッチ圧Pcは零とな
る。このため、摩擦クラッチ66は非締結状態に維持さ
れ、フリクションプレート66bとフリクションディス
ク66dとが非接触状態となるので、第1出力軸44と
第1スプロケット68との間の動力伝達経路が遮断され
ていることにより、後輪のみの2輪駆動状態を維持す
る。そして、ステップS4への移行により、供給用電磁
開閉弁23cに対する励磁電流i2 がオフ状態に制御さ
れる。このため、供給用電磁開閉弁23cはノーマル位
置23c1 となるのでエアシリンダ室110に作動空気
圧PAが供給され、ホイールクラッチ機構18a、18
bのハブフリー動作が行われる。このため、車両は、前
左右側の車輪12FL、12FRに対するドライブシャフト
30a、30bから前輪側プロペラシャフト26側への
駆動力伝達経路が遮断された2輪駆動状態となり、前左
右側の車輪12FL、12FRの回転による駆動力伝達経路
の連れ回り回転が確実に防止され、燃費の向上や振動騒
音の防止を図ることができる。
【0041】また、悪路、砂地、オフロードや雪道或い
は凍結路等の低摩擦係数路を走行する場合には、モード
選択スイッチ104を4輪駆動モード(4WDモード)
を選択する。この際には、ステップS2からステップS
8に移行し、供給用電磁開閉弁23cに励磁電流i2
出力される。このため、供給用電磁開閉弁23cは作動
位置23c2 となるのでエアシリンダ室110の作動空
気圧PA がドレインポート23D を通じて消圧され、ホ
イールクラッチ機構18a、18bのハブロック動作が
行われる。このため、前左右側の車輪12FL、12FR、
ドライブシャフト30a、30bから前輪側プロペラシ
ャフト26側への駆動力伝達経路が形成され、トランス
ファ66により分割された前輪側駆動力が前左右側の車
輪12FL、12FRに伝達可能となる。そして、ステップ
S9、ステップS10、ステップS11への移行によ
り、駆動回路124aから所定デューティ比Dの励磁電
流i 1 がデューティ制御電磁弁56に供給されることに
より、デューティ制御電磁弁56からトランスファ24
の摩擦クラッチ66に向けて所定のクラッチ圧P1 〜P
2 が出力される。そして、自動変速機20から第1出力
軸33に伝達された回転駆動力は、摩擦クラッチ66の
クラッチ締結力に応じた所定のトルク配分比で第2出力
軸54に伝達され、この第2出力軸54から前輪側プロ
ペラシャフト26、前左右側のドライブシャフト30
a、30b、ホイールクラッチ機構18a、18bのス
ライドギヤ90及びドライブギヤ86を介して前左右側
の車輪12FL、12FRに伝達されるので、車両は4輪駆
動状態となる。
【0042】ここで、車両が2輪駆動モードを選択して
走行している際に、エアポンプ23bの異常によりホイ
ールクラッチ機構18a、18bのエアシリンダ室11
0への作動空気の供給が停止すると、エアシリンダ室1
10の圧力低下により互いに離間していたスライドギヤ
90及びドライブギヤ86が互いに噛合してハブロック
動作が行われる。このハブロック動作が行われる際に、
前左右側のドライブシャフト30a、30bと連結して
いるドライブギヤ86の回転数が零であり、前左右側の
車輪12FL、12FR側に連結しているスライドギヤ90
が所定の回転数Ngで回転しており、両者が回転数差を
発生した状態で噛合することにより、ハブ鳴きやギヤ破
損のおそれがある。
【0043】そこで、本実施形態では、エアポンプ23
bが作動空気の低圧状態、若しくは作動空気が発生して
いないことを圧力スイッチ107が検知し、ドライブギ
ヤ86とスライドギヤ90との回転数差が零となるよう
に前左右側のドライブシャフト30a、30bを回転さ
せ、ドライブギヤ86及びスライドギヤ90が噛合する
際のハブ鳴きやギヤ破損を防止している。
【0044】すなわち、圧力スイッチ107が作動空気
の低圧状態や作動空気の供給停止を検知すると(ステッ
プS2、ステップS3、ステップS4からステップS5
への移行)、デューティ制御電磁弁56に対する制御信
号CS1 のデューティ比をD 1 に設定し(ステップS
6)、これに応じてオン状態の制御信号CS1 を駆動回
路124aに出力する(ステップS7)。そして、駆動
回路124aからデューティ比D1 の励磁電流iiがデ
ューティ制御電磁弁56に供給されると、デューティ制
御電磁56からクラッチ圧P1 が出力され、摩擦クラッ
チ66のフリクションプレート66bとフリクションデ
ィスク66dとが締結状態となる。この状態により、ト
ランスファ24の第2出力軸54の回転力が、前輪側プ
ロペラシャフト26、前左右側のドライブシャフト30
a、30b、ホイールクラッチ機構18a、18bのド
ライブギヤ86に伝達され、ドライブギヤ86は回転数
Ngで回転する。これにより、ドライブギヤ86及びス
ライドギヤ90に回転数差が発生しないので、両者が噛
合する際にハブ鳴きやギヤ破損が防止される。
【0045】したがって、上記構成の四輪駆動車は、車
両が2輪駆動モードを選択して走行しているときに、エ
アポンプ23bの異常によりホイールクラッチ機構18
a、18bのハブロック動作が行われる際には、摩擦ク
ラッチ66を締結状態とする制御を行う。これにより、
トランスファ24の第2出力軸54に伝達された回転駆
動力が前左右側のドライブシャフト30a、30bまで
伝達され、これらドライブシャフト30a、30bに連
結されているホイールクラッチ機構18a、18bのド
ライブギヤ86に回転を与えるので、このドライブギヤ
86の回転数と、前左右側の車輪12FL、12FR側に連
結しているスライドギヤ90の回転数とに差が発生せ
ず、両者はハブ鳴きやギヤ破損を発生せずに正常に噛合
することができる。
【0046】なお、本発明に係る操作量を、上記実施形
態ではエア供給装置23から出力される所定圧PA の作
動空気とし、この作動空気の供給及び停止によりホイー
ルクラッチ機構の切り離し動作、結合動作を行うように
したが、本発明の要旨はこれに限るものではなく、例え
ば電子、電気、油圧等を操作量とし、電子制御や油圧制
御や他のアクチュエータ制御を行う場合であっても、同
様の作用効果を得ることができる。
【0047】また、後輪駆動車ベースの四輪駆動車に本
発明を適用した場合について説明したが、これに限らず
前輪駆動車ベースの四輪駆動車に本発明を適用すること
もでき、その際には、ホイールクラッチ機構は後ろ左右
側の車輪に装着する。また、本実施形態では、前左側の
ドライブシャフト30aと前左側の車輪12FLとの間、
前右側のドライブシャフト30bと前右側の車輪12FR
との間にそれぞれホイールクラッチ機構18a、18b
を装着したが、これに限るものではなく、一方側の駆動
系にのみ装着しても同様の作用効果を得ることができ
る。
【0048】また、本実施形態では、フリーホイールハ
ブ構造を採用したが、例えば副駆動軸側のデファレンシ
ャルギヤとドライブギヤとの間にホイールクラッチ機構
を装着しても、同様の作用効果を得ることができる。ま
た、上記実施形態では、励磁電流i2 がオン状態である
ときにホイールクラッチ機構18a、18bがハブロッ
ク動作を行うようにエア供給装置23を構成したが、こ
れに限定されるものではなく、励磁電流i2 がオフ状態
であるときにホイールクラッチ機構18a、18bがハ
ブロック動作を行うよう供給用電磁開閉弁23cのノー
マル位置と作動位置とを入れ替えるようにしてもよい。
【0049】また、励磁電流i1 がオフ状態であるとき
に2輪駆動状態となるように油圧回路を構成した場合に
ついて説明したが、これに限定されるものではなく、励
磁電流iがオフ状態であるときに4輪駆動状態となるよ
うにデューティ制御電磁弁56のノーマル位置と作動位
置とを入替えるようにしてもよく、この場合には図8の
処理において、制御信号CSのオン・オフ状態を反転さ
せると共に、デューティ比Dの設定を回転数差ΔNが小
さいときにオンデューティ比を100%とし、この状態
から回転数差ΔNが増加するに応じてオンデューティ比
を徐々に減少させるようにすればよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の四輪駆動
車は、車両が2輪駆動状態を選択して走行しているとき
には、ホイールクラッチ制御手段からホイールクラッチ
機構に操作量が入力されて副推進軸と副駆動車輪との間
の切り離し動作が行われているが、何等かの原因により
ホイールクラッチ制御手段からの操作量の入力が停止す
ると、ホイールクラッチ機構は副推進軸と副駆動車輪と
の間の結合動作を行う。その際、本発明は、前記操作量
検出手段によりホイールクラッチ機構への操作量が停止
していることを検出したときに、配分比変更手段が副駆
動車輪への駆動力配分比が零を越えた値となるように駆
動力配分調整手段の駆動力配分比を変更している。これ
により、副推進軸側に連結しているホイールクラッチ機
構の一方のドグ歯と、副駆動車輪側に連結しているホイ
ールクラッチ機構の他方のドグ歯との間に回転数差が発
生しないので、ホイールクラッチ機構が結合動作を行う
際には、一方のドグ歯と他方のドグ歯が容易に噛合し、
ハブ鳴きやギヤ破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の概略構成を示す基本構成図である。
【図2】この発明の四輪駆動車の概略を示す構成図であ
る。
【図3】この発明の駆動力配分調整手段及び駆動力配分
制御手段を示す図である。
【図4】この発明にホイールクラッチ機構の構造を示す
図である。
【図5】この発明に係るコントローラを示すブロック図
である。
【図6】副駆動車輪側への伝達トルクと前後輪回転数差
との制御特性を示すグラフである。
【図7】副駆動車輪側への伝達トルクと駆動力配分制御
手段から供給されるクラッチ圧との制御特性を示すグラ
フである。
【図8】デューティ比に応じて変化するクラッチ圧の制
御特性を示すグラフである。
【図9】この発明に係る油圧供給制御及びホイールクラ
ッチ機構の制御の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
12RL、12RR 主駆動車輪 12FL、12FR 副駆動車輪 16 油圧供給装置(駆動力配分制御手段) 18a、18b ホイールクラッチ機構 20 自動変速機(変速機) 23 エア供給装置(ホイールクラッチ制御手段) 24 トランスファ(駆動力配分調整手段) 26 前輪側プロペラシャフト(副推進軸) 32 後輪側プロペラシャフト(主推進軸) 86 ドライブギヤ(ドグ歯) 90 スライドギヤ(ドグ歯) 104 モード選択スイッチ 107 圧力スイッチ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の前後輪の何れか一方を主駆動車輪
    とし、他方を副駆動車輪として、変速機から伝達された
    駆動力を主推進軸及び副推進軸を介して前記主駆動車輪
    及び前記副駆動車輪に所定の駆動力配分比で配分する駆
    動力配分調整手段と、前記副推進軸と前記副駆動車輪と
    の間の駆動力伝達経路の切り離し動作及び結合動作を行
    うドグクラッチ形式により構成されているとともに、操
    作量が入力されると前記切り離し動作を行い、且つ前記
    操作量が入力されないときに前記結合動作を行うホイー
    ルクラッチ機構と、前記主駆動車輪及び副駆動車輪の駆
    動力配分比を設定して前記駆動力配分調整手段を制御す
    る駆動力配分制御手段と、前記ホイールクラッチ機構に
    対して前記操作量の入力及び停止を行うことにより切離
    し動作及び結合動作を制御するホイールクラッチ制御手
    段とを備えた四輪駆動車において、 前記ホイールクラッチ機構への前記操作量の変化状態を
    検出する操作量検出手段と、 前記駆動力配分制御手段により前記副駆動車輪への駆動
    力配分比を零として車両が2輪駆動状態で走行し、且つ
    前記操作量検出手段により前記ホイールクラッチ機構へ
    の操作量の入力が停止していることを検出したときに、
    前記副駆動車輪への駆動力配分比が零を越えた値となる
    ように前記駆動力配分調整手段の駆動力配分比を変更す
    る配分比変更手段と、を備えたことを特徴とする四輪駆
    動車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010100280A (ja) * 2008-10-13 2010-05-06 Magna Powertrain Ag & Co Kg 自動車用パワートレイン
JP2014043213A (ja) * 2012-08-28 2014-03-13 Fuji Heavy Ind Ltd 4輪駆動車の制御装置
CN108382200A (zh) * 2018-04-24 2018-08-10 江苏四明工程机械有限公司 非道路机械行走四驱电液控制系统

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