JPH09301131A - ワイパ制御装置 - Google Patents

ワイパ制御装置

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JPH09301131A
JPH09301131A JP8126067A JP12606796A JPH09301131A JP H09301131 A JPH09301131 A JP H09301131A JP 8126067 A JP8126067 A JP 8126067A JP 12606796 A JP12606796 A JP 12606796A JP H09301131 A JPH09301131 A JP H09301131A
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wiper blade
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speed
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Masao Irie
江 政 雄 入
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Jidosha Denki Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイパモータに印加される端子電圧および払
拭面の状況に応じて、反転位置近辺でのワイパブレード
の速度を一定の値に制御することによって、ワイパブレ
ードの安定した払拭動作および反転動作を行うワイパ制
御装置を提供する。 【解決手段】 ワイパブレード52の払拭範囲内に予め
定められた速度検出範囲内にて得られた速度データに基
づいて制御回路5内に持つマップに従い、ワイパブレー
ド52の払拭範囲内に予め定められた減速範囲において
ワイパモータ2の回転を予め定められた速度に制御する
減速手段33aを備えているワイパ制御装置1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は車両用ワイパ装置
に利用されるワイパ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用ワイパ装置は、ワイパモー
タの単一方向の回転動力がリンク機構によってワイパブ
レードの往復運動に変換されて伝達されており、特にリ
アワイパにおいては、リンク機構をワイパモータに内蔵
し一体化しているものが知られている。この種の車両用
ワイパ装置では、比較的広い取付スペースを必要とする
上、払拭角度を大きくするにはリンク機構が複雑になる
可能性があり、結果的に、モータ動力の伝達効率が低下
することとなって、ワイパブレードの払拭範囲がある程
度制限されることになりうるという問題点があった。
【0003】上記した問題点に対処するため、特公昭6
0−4678号公報に示されているワイパ装置では、ワ
イパモータのモータ軸にワイパブレードを直結し、ワイ
パブレードの反転位置においてワイパモータの回転方向
を反転制御することによってワイパブレードを往復払拭
動作させる構成になっている。これにより、従来のリン
ク機構が廃止されるため、ワイパ装置の小型化が図れる
とともに、モータ動力の伝達効率も向上する。また、上
記公報に記載されたワイパ装置では、ワイパブレードの
反転位置の検出をワイパモータに連動した接触部材と、
この接触部材に接続可能に配置された固定接点で行って
おり、固定接点の取付位置を変移することによってワイ
パブレードの払拭範囲が選択される。
【0004】さらに、上記とは異なるものとして、ワイ
パブレードの反転時の騒音を低減するとともに払拭角を
安定させるため、反転前にワイパブレードの速度を減速
させるようにしたものもあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の技術に
示したワイパ装置において、リンク機構を用いずにワイ
パモータのモータ軸にワイパブレードを直接結合したも
のでは、ワイパモータのモータ軸を所定の位置で確実に
停止したり、確実に反転したりする制御が必要である。
しかし、ワイパモータが接続されるバッテリの電圧変動
や払拭面のウエット状態、セミドライ状態、ドライ状態
などの負荷変動に左右されやすく、その場合、ワイパブ
レードの払拭速度に変動を生ずることがないとは言え
ず、払拭速度の変動、つまりは、ワイパブレードの慣性
力の変動が停止や反転の指令に対して惰走量のばらつき
となり、この惰走量のばらつきが払拭角の変動の原因と
なりうる。それ故、このばらつきをできるだけ小さく
し、負荷変動があっても安定した払拭角で払拭動作を行
えるようにするという課題があった。また、上記ワイパ
装置では、ワイパブレードが所定の位置に達したときの
ワイパモータの回転速度に比例する逆起電力により発生
する電流が吸収されたうえで逆方向の起動電流が流れる
ために、ワイパモータ内で過大な電流変化が生じ、結果
的に、ワイパモータが大きく振動して反転する毎にワイ
パブレード等から騒音が発生する可能性があるという課
題もあった。
【0006】
【発明の目的】この発明に係わるワイパ制御装置は、ワ
イパモータに印加される端子電圧および払拭面の状況に
応じて、反転位置近辺でのワイパブレードの速度を一定
の値に制御することによって、ワイパブレードの安定し
た払拭動作および反転動作を行うことができるワイパ制
御装置を提供することを目的としている。
【0007】
【発明の構成】
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
わるワイパ制御装置では、ワイパブレードを払拭範囲内
で駆動するワイパモータと、ワイパブレードが所定位置
に達したときにワイパモータを逆転してワイパブレード
を反転させることにより、ワイパブレードを所定の範囲
内で往復回動させるとともに、ワイパブレードの払拭範
囲内に予め定められた速度検出範囲内でワイパブレード
の速度を検出し、且つ、ワイパブレードの反転位置の手
前に設定された減速範囲においてワイパモータの回転を
減速する制御回路を備えたワイパ制御装置であって、速
度検出範囲内にて得られた速度データに基づいて制御回
路内に持つマップに従い、減速範囲においてワイパモー
タの回転を予め定められた速度に制御する減速回路を備
えている構成としたことを特徴としている。
【0009】この発明の請求項2に係わるワイパ制御装
置では、減速回路は、3段階から15段階までの減速パ
ターンをもっている構成としたことを特徴としている。
【0010】この発明の請求項3に係わるワイパ制御装
置では、減速範囲は、ワイパブレードの全払拭角内にお
いて15ないし35%の範囲に選ばれ、減速回路は、速
度データに基づき、段階的に減速または減速範囲を実質
的に変移させるものであることを特徴としている。
【0011】この発明の請求項4に係わるワイパ制御装
置では、制御回路には、ワイパブレードが反転した後
に、ワイパモータに印加する電圧レベルを徐々に上昇さ
せるための加速手段が備えられている構成としたことを
特徴としている。
【0012】
【発明の作用】この発明の請求項1に係わるワイパ制御
装置において、ワイパブレードが速度検出範囲内に入る
と、そこを通過するワイパブレードの所要時間を計測す
ることによって、ワイパモータに印加されている端子電
圧のレベルと、払拭面の負荷状態とから現在の速度デー
タが得られる。そして、ワイパブレードが減速範囲内に
入ることによってワイパブレードが反転位置の近くに来
たことが検知されるため、減速手段により、現在の速度
データに基づいてワイパブレードの速度を減速する制御
が開始される。この際の減速の減速量は、予め定められ
た基準速度と、ワイパモータへ供給されているモータの
現在の端子電圧および払拭面の負荷状態により変化する
現在の速度データとの偏差により決められる。ワイパブ
レードの速度が基準速度よりも速いときには減速量を多
く、これに反して、ワイパブレードの速度が基準速度よ
りも遅いときには減速量を少なくするように、ワイパモ
ータの端子電圧をデューティ制御することによって実現
され、ワイパブレードが反転位置に達すると、ワイパモ
ータに加えられる電流を遮断するだけでなく、ワイパモ
ータにアーマチュアショート回路を形成して短絡する。
これにより、ワイパモータから発生する逆起電力が吸収
されるとともに、電磁制動がかけられて、ワイパモータ
が瞬時のうちに停止される。それ故、ワイパブレードが
反転位置の近傍まで来たときに、ワイパブレードのオー
バーランのばらつきが常に一定に抑えられてワイパモー
タが作動するものとなる。
【0013】この発明の請求項2に係わるワイパ制御装
置において、ワイパブレードが速度検出範囲内に入る
と、そこを通過するワイパブレードの所要時間を計測す
ることによって、ワイパモータに印加されている端子電
圧のレベルと、払拭面の負荷状態とから現在の速度デー
タが得られる。そして、ワイパブレードが減速範囲内に
入ることによってワイパブレードが反転位置の近くに来
たことが検知されるため、減速手段により、現在の速度
データに基づいてワイパブレードの速度を減速する制御
が開始される。この際の減速の減速量は、予め定められ
た基準速度と、ワイパモータへ供給されているモータの
現在の端子電圧および払拭面の負荷状態により変化する
現在の速度データとの偏差により決められる。ワイパブ
レードの速度が基準速度よりも速いときには減速量を多
く、これに反して、ワイパブレードの速度が基準速度よ
りも遅いときには減速量を少なくするように、ワイパモ
ータの端子電圧を3段階から15段階まで予め定められ
たパターンでデューティ制御することによって実現され
る。さらに、ワイパブレードの速度が遅いときに、減速
範囲が小さくても指定した速度に減速することが可能で
あるため、現在の速度データに基づいて減速範囲も変更
させることにより安定した制御を行う。ワイパブレード
が反転位置に達すると、ワイパモータに加えられる電流
を遮断するだけでなく、ワイパモータにアーマチュアシ
ョート回路を形成して短絡する。これにより、ワイパモ
ータから発生する逆起電力が吸収されるとともに、電磁
制動がかけられて、ワイパモータが瞬時のうちに停止さ
れる。それ故、ワイパブレードが反転位置の近傍まで来
たときに、ワイパブレードのオーバーランのばらつきが
常に一定に抑えられてワイパモータが作動するものとな
る。
【0014】この発明の請求項3に係わるワイパ制御装
置において、ワイパブレードが速度検出範囲内に入る
と、そこを通過するワイパブレードの所要時間を計測す
ることによって、ワイパモータに印加されている端子電
圧のレベルと、払拭面の負荷状態とから現在の速度デー
タが得られる。そして、全払拭角内において15ないし
35%の範囲に定められた減速範囲内にワイパブレード
が入ることによってワイパブレードが反転位置の近くに
来たことが検知されるため、減速手段により、現在の速
度データに基づいてワイパブレードの速度を減速する制
御が開始される。この際の減速の減速量は、予め定めら
れた基準速度と、ワイパモータへ供給されているモータ
の現在の端子電圧および払拭面の負荷状態により変化す
る現在の速度データとの偏差により決められる。ワイパ
ブレードの速度が基準速度よりも速いときには減速量を
多く、これに反して、ワイパブレードの速度が基準速度
よりも遅いときには減速量を少なくするように、ワイパ
モータの端子電圧を段階的にデューティ制御することに
よって実現される。さらに、ワイパブレードの速度が遅
いときに、減速範囲が小さく定めても、指定した速度に
減速することが可能であるため、現在の速度データに基
づいて減速範囲も変更させることにより安定した制御を
行う。ワイパブレードが反転位置に達すると、ワイパモ
ータに加えられる電流を遮断するだけでなく、ワイパモ
ータにアーマチュアショート回路を形成して短絡する。
これにより、ワイパモータから発生する逆起電力が吸収
されるとともに、電磁制動がかけられて、ワイパモータ
が瞬時のうちに停止される。それ故、ワイパブレードが
反転位置の近傍まで来たときに、ワイパブレードのオー
バーランのばらつきが常に一定に抑えられてワイパモー
タが作動するものとなる。
【0015】この発明の請求項4に係わるワイパ制御装
置において、ワイパブレードが速度検出範囲内に入る
と、そこを通過するワイパブレードの所要時間を計測す
ることによって、ワイパモータに印加されている端子電
圧のレベルと、払拭面の負荷状態とから現在の速度デー
タが得られる。そして、ワイパブレードが減速範囲に入
ることによってワイパブレードが反転位置の近くに来た
ことが検知されるため、現在の速度データに基づいてワ
イパブレードの速度を減速する制御が開始される。この
際の減速の減速量は、予め定められた基準速度と、ワイ
パモータへ供給されているモータの現在の端子電圧およ
び払拭面の負荷状態により変化する現在の速度データと
の偏差により決められる。ワイパブレードの速度が基準
速度よりも速いときには減速量を多く、これに反して、
ワイパブレードの速度が基準速度よりも遅いときには減
速量を少なくするように、ワイパモータの端子電圧をデ
ューティ制御することによって実現される。さらに、ワ
イパブレードの速度が遅いときに、減速範囲が小さくて
も指定した速度に減速することが可能であるため、現在
の速度データに基づいて減速範囲も変更させることによ
り安定した制御を行う。ワイパブレードが反転位置に達
すると、ワイパモータに加えられる電流を遮断するだけ
でなく、ワイパモータにアーマチュアショート回路を形
成して短絡する。これにより、ワイパモータから発生す
る逆起電力が吸収されるとともに、電磁制動がかけられ
て、ワイパモータが瞬時のうちに停止される。そして、
ワイパモータを一定の時間アーマチュアショートさせた
後に、ワイパモータに反転用の端子電圧が印加される。
このとき、反転用の端子電圧は、加速手段により、ワイ
パモータの起動電圧よりも低いレベルから予め定められ
たレベルまで徐々に上昇されていく。それ故、ワイパブ
レードが反転位置の近傍まで来たときに、ワイパブレー
ドのオーバーランのばらつきが常に一定に抑えられると
ともに、ワイパブレードが反転した時に発生する振動を
小さくすることにより、ワイパブレードの反転時の騒音
を小さく抑えられた状態でワイパモータが作動するもの
となる。
【0016】
【実施例】図1ないし図10には、この発明に係わるワ
イパ制御装置の一実施例が示されている。
【0017】図1に示されるブロック構成図において、
ワイパ制御装置1は、主として、ワイパモータ2、位置
センサ3、ワイパスイッチ4、制御回路であるコントロ
ーラ5から構成されている。
【0018】ワイパモータ2は、図2に示されるよう
に、ケース6に収容されたヨーク7の内側にマグネット
8、9が取付けられており、マグネット8、9は対向位
置にS極,N極が着磁されている。
【0019】マグネット8、9の内周側にはアーマチュ
ア10が配置されており、このアーマチュア10にはア
ーマチュア軸11が備えられている。このアーマチュア
軸11の一端側はケース6に固定されたエンドカバー1
2に装着された第1の軸受13によって回転可能に支持
され、アーマチュア軸11の中央部分はケース6の内側
に取付けられた第2の軸受14に回転可能に支持されて
いる。
【0020】そして、アーマチュア軸11には予め定め
られたスロット数のコイル巻回部15aを有するアーマ
チュアコア15が固定されているとともに、アーマチュ
アコア15の近くにコンミュテータ16が設けられてい
る。
【0021】コンミュテータ16の外周側には上記スロ
ット数に対応してそれぞれ絶縁された複数個のコンミュ
テータ片16aが設けられているため、各コンミュテー
タ片16aに電気的に接続されたうえでアーマチュアコ
ア15のコイル巻回部15aに巻かれたアーマチュアコ
イル17が設けられている。
【0022】コンミュテータ16の各コンミュテータ片
16aには、ブラシ18a、18bが電気的に接続可能
にして対向配置され、各ブラシ18a、18bはケース
6内に収容されたコントローラ5を介してワイパスイッ
チ4に電気的に接続されているため、コントローラ5を
通じて電源(VB)50がブラシ18a、18bに接続
されると、アーマチュアコイル17が各スロット毎に順
次励磁されて磁力を発生し、アーマチュアコイル17が
発生した磁力と、マグネット8、9が発生している磁力
とによりアーマチュア10が回転を始める。
【0023】また、アーマチュア軸11の他端部にはウ
オーム11aが形成されており、このウオーム11aが
ケース6に回転可能に支持されたホイールギヤ19に噛
合っている。ホイールギヤ19には、上記ウオーム11
aに噛合う大径歯部19aとこれよりも小さい小径歯部
19bとが一体に設けられており、小径歯部19bが出
力ギヤ20に噛合っている。出力ギヤ20はケース6に
回転可能に支持されたワイパ軸21に固定されているた
め、ワイパ軸21はアーマチュア軸11がアーマチュア
10とともに回転することにより、ホイールギヤ19お
よび出力ギヤ20によって減速された動力が伝達されて
停止位置となる第1の反転位置Aと第2の反転位置Bと
のあいだでの回動範囲θa(ほぼ180度)内を回動す
る。
【0024】ワイパ軸21はケース6の外側に突出し、
このワイパモータ1が取付けられる図示しない車体パネ
ルの外側に突出するため、車体パネルの外側でワイパア
ーム22の基端側がねじ止めされる。ワイパアーム22
の先端側にはワイパブレード52が装着されるため、ワ
イパアーム22に内蔵した図示しないアームスプリング
によってワイパブレード52を払拭面51に圧接させ
る。
【0025】そして、出力ギヤ20とケース6とのあい
だには位置センサ3が配置されている。位置センサ3
は、コンタクトプレート23、第1のコンタクタ(P
a)24、第2のコンタクタ(Pb)25、第3のコン
タクタ26から構成されている。
【0026】位置センサ3のコンタクトプレート23
は、図3に示されるように、導電部材によって略扇形状
にして出力ギヤ20の上面に一体的に取付けられている
ため、出力ギヤ20とともに回動する。
【0027】コンタクトプレート23には、外周側の同
一円周上に、第1の導通範囲23b1、第1の不導通範
囲23a、第2の導通範囲23b2が配置されていると
ともに、内周側の同一円周上に、第3の導通範囲23d
1、第2の不導通範囲23c、第2の導通範囲23d2
が配置されており、中央部に円盤状に形成された第5の
導通範囲23eが配置されている。
【0028】第1の導通範囲23b1は、第3の導通範
囲23d1よりも小さい円弧に形成されているととも
に、第2の導通範囲23b2は、第4の導通範囲23d
2よりも大きい円弧に形成されており、第1の導通範囲
23b1、第3の導通範囲23d1、第2の導通範囲2
3b2、第4の導通範囲23d2、第5の導通範囲23
eはいずれも電気的に接続されている。また、第5の導
通範囲23eは、接地された後述する第3のコンタクタ
26に常時電気的に接続されているため、第1の導通範
囲23b1、第3の導通範囲23d1、第2の導通範囲
23b2、第4の導通範囲23d2はいずれも接地され
ている。
【0029】位置センサ3の第1、第2、第3のコンタ
クタ24、25、26は、コンタクトプレート23上
に、それぞれ絶縁されて並べられており、第1のコンタ
クタ24は、コンタクトプレート23上の外周寄りに配
置されているとともに、後述するコントローラ5に備え
られた他方のチャタリング除去回路32を介して中央処
理回路(CPU)33に電気的に接続されているため、
出力ギヤ20とともにコンタクトプレート23が第1の
反転位置Aと第2の反転位置Bとのあいだでの回動範囲
θaを回動する際に、第1の導通範囲23b1または第
2の導通範囲23b2に電気的に接続されている間は、
接地されてローレベル(L)になり、第1の導通範囲2
3b1または第2の導通範囲23b2から外れると、ハ
イレベル(H)になる。
【0030】位置センサ3の第2のコンタクタ25は、
第1のコンタクタ25と第3のコンタクタ26のあいだ
に配置されているとともに、後述するコントローラ5に
備えられた他方のチャタリング除去回路32を介して中
央処理回路(CPU)33に電気的に接続されているた
め、図2に示されるように、出力ギヤ20とともにコン
タクトプレート23が第1の反転位置Aと第2の反転位
置Bとのあいだでの回動範囲θaを回動する際に、第3
の導通範囲23d1または第4の導通範囲23d2に接
続されている間は、接地されてローレベル(0)にな
り、第3の導通範囲23d1または第4の導通範囲23
d2から外れると、ハイレベル(1)になる。
【0031】位置センサ3の第3のコンタクタ26は、
前述したように、接地に接続されているとともに、コン
タクトプレート23の第5の導通範囲23eに電気的に
接続可能に配置されているため、図2に示されるよう
に、出力ギヤ20とともにコンタクトプレート23が第
1の反転位置Aと第2の反転位置Bとのあいだでの回動
範囲θaを回動する際に、コンタクトプレート23を接
地に常時接続する。
【0032】位置センサ3は、図3に示されるように、
ワイパブレード52が第1の位置Aから第2の位置Bに
向けて往動する際、ワイパブレード52が第1の反転位
置Aにあると、図4に示されるように、第1のコンタク
タ24がハイレベル(H)、第2のコンタクタ25がロ
ーレベル(L)である論理をコントローラ5に与え、ワ
イパブレード52が第1の反転位置Aから図3中反時計
方向に位置Cに向けて回動を始めると、第2のコンタク
タ25がハイレベル(H)、第1のコンタクタ24がハ
イレベル(H)からローレベル(L)に反転した論理を
コントローラ5に与え、ワイパブレード52が位置Cか
ら位置Dに向かうと、第2のコンタクタ25がローレベ
ル(L)、第1のコンタクタ24がローレベル(L)か
らハイレベル(H)に反転した論理をコントローラ5に
与え、ワイパブレード52が位置Dから位置Eに向かう
と、第1のコンタクタ24がローレベル(L)、第2の
コンタクタ25がローレベル(L)からハイレベル
(H)に反転した論理をコントローラ5に与え、ワイパ
ブレード52が位置Eから位置Fに向かうと、第2のコ
ンタクタ25がハイレベル(H)、第1のコンタクタ2
4がハイレベル(H)からローレベル(L)に反転した
論理をコントローラ5に与えて図3に示す第2の速度検
出範囲θv2に入ったことを認識させ、ワイパブレード
52が位置Fから第2の反転位置Bに向かうと、第1の
コンタクタ24がローレベル(L)、第2のコンタクタ
25がハイレベル(H)からローレベル(L)に反転し
た論理をコントローラ5に与えて図3に示される第2の
減速範囲θd2に入ったことを認識させ、ワイパブレー
ド52が第2の反転位置Bに来ると、第1のコンタクタ
24がローレベル(L)、第2のコンタクタ25がロー
レベル(L)からハイレベル(H)に反転した論理をコ
ントローラ5に与える。コントローラ5は、ワイパブレ
ード52が第2の反転位置Bに来たことの認識信号を受
けて後述する正逆転切替回路34によりブラシ18a、
18bに対する通電方向を反転するため、アーマチュア
10が逆方向に回転を始め、出力ギヤ20とともにコン
タクトプレート23が図3中時計方向に回動し始める。
【0033】また、位置センサ3は、図3に示されるよ
うに、ワイパブレード52が第2の位置Bから第1の位
置Aに向けて復動する際、ワイパブレード52が第2の
反転位置Bにあると、図4に示されるように、第1のコ
ンタクタ24がローレベル(L)、第2のコンタクタ2
5がハイレベル(H)である論理をコントローラ5に与
え、ワイパブレード52が第2の反転位置Bから位置F
に向けて回動を始めると、第1のコンタクタ24がロー
レベル(L)、第2のコンタクタ25がハイレベル
(H)からローレベル(L)に反転した論理をコントロ
ーラ5に与え、ワイパブレード52が位置Fから位置E
に向かうと、第1のコンタクタ24がローレベル
(L)、第2のコンタクタ25がローレベル(L)から
ハイレベル(H)に反転した論理をコントローラ5に与
え、ワイパブレード52が位置Eから位置Dに向かう
と、第2のコンタクタ25がハイレベル(H)、第1の
コンタクタ25がローレベル(L)からハイレベル
(H)に反転した論理をコントローラ5に与え、ワイパ
ブレード52が位置Dから位置Cに向かうと、第1のコ
ンタクタ24がハイレベル(H)、第2のコンタクタ2
5がハイレベル(H)からローレベル(L)に反転した
論理をコントローラ5に与えて図3に示す第1の速度検
出範囲θv1に入ったことを認識させ、ワイパブレード
52が位置Cから第1の反転位置Aに向かうと、第2の
コンタクタ25がローレベル(L)、第1のコンタクタ
24がハイレベル(H)からローレベル(L)に反転し
た論理をコントローラ5に与えて図3に示される第1の
減速範囲θd1に入ったことを認識させ、ワイパブレー
ド52が第1の反転位置Aに来ると、第2のコンタクタ
25がローレベル(L)、第1のコンタクタ24がロー
レベル(L)からハイレベル(H)に反転した論理をコ
ントローラ5に与える。コントローラ5は第1の反転位
置Aに来たことの認識信号を受けて後述する正逆転切替
回路34によりブラシ18a、18bに対する通電方向
を反転するため、アーマチュア10が正方向に回転を始
め、出力ギヤ20とともにコンタクトプレート23が図
3中反時計方向に回動し始める。
【0034】ワイパスイッチ4は、停止、連続運転、間
欠運転の3種類のモードに切換え可能になっており、連
続運転モードに切換えられることによって連続運転指令
信号を発生し、間欠運転モードに切換えられることによ
って間欠運転指令信号を発生する。ワイパスイッチ4
は、コントローラ5に電気的に接続されている。
【0035】コントローラ5には、電源回路30、一方
のチャタリング除去回路31、他方のチャタリング除去
回路32、中央処理回路(CPU)33、正逆転切替回
路34、ディジタルアナログ変換回路35、三角波発生
回路36、コンパレータ37、スイッチング回路38が
備えられており、中央処理回路33に減速手段33a、
加速手段33b、カウンタ33cが内蔵されている。
【0036】コントローラ5に備えた電源回路30は電
源50に接続されている。電源50の電圧レベルはこの
電源50に接続されるワイパモータなどが作動された際
の負荷によって変動するため、そのときの電圧レベルを
中央処理回路33に直接印加している。
【0037】コントローラ5に備えた一方のチャタリン
グ除去回路31は、一方にワイパスイッチ4が接続され
ているとともに、他方に中央処理回路33が接続されて
いる。このチャタリング除去回路31はワイパスイッチ
4が操作されたとき、接点が断続的にオンとオフとを繰
り返すことによってチャタリングが発生した際に、連続
運転指令信号または間欠運転指令信号をコントローラ5
が誤認識しないように防止する機能をもつ。
【0038】コントローラ5に備えた他方のチャタリン
グ除去回路32は、一方に位置センサ3の第1、第2の
コンタクタ24、25が接続されているとともに、他方
に中央処理回路33が接続されている。このチャタリン
グ除去回路32は位置センサ3の第1、第2のコンタク
タ24、25がコンタクトプレート23に対して接触し
たり離間したりしたときにチャタリングが発生した際
に、速度検出範囲θvおよび減速範囲θdを認識するた
めの認識信号をコントローラ5が誤認識しないように防
止する機能をもつ。
【0039】コントローラ5に備えた正逆転切替回路3
4は、図5に示されるように、第1のスイッチングリレ
ーRL1、第2のスイッチングリレーRL2から構成さ
れており、第1、第2のスイッチングリレーRL1、R
L2はワイパモータ2の各ブラシ18a、18bに対向
配置されてH型ブリッジ回路を形成している。
【0040】第1のスイッチングリレーRL1には、第
1のリレーコイルRL1−1、第1のリレー可動接点R
L1−2、第1のリレー常開接点RL1−3、第2のリ
レー可動接点RL1−4、第2のリレー常開接点RL1
−5が備えられており、第1のリレーコイルRL1−1
が中央処理回路33に接続され、第1のリレー可動接点
RL1−2が中央処理回路33に接続され、第1のリレ
ー常開接点RL1−3がワイパモータ2の一方のブラシ
18aに接続され、第2のリレー可動接点RL1−4が
ワイパモータ2の他方のブラシ18bに接続され、第2
のリレー常開接点RL1−5が中央処理回路33に接続
されている。
【0041】第2のスイッチングリレーRL2には、第
2のリレーコイルRL2−1、第3のリレー可動接点R
L2−2、第3のリレー常開接点RL2−3、第4のリ
レー可動接点RL2−4、第4のリレー常開接点RL2
−5が備えられており、第2のリレーコイルRL2−1
が中央処理回路33に接続され、第3のリレー可動接点
RL2−2が中央処理回路33に接続され、第2のリレ
ー常開接点RL2−3がワイパモータ2の他方のブラシ
18bに接続され、第4のリレー可動接点RL2−4が
ワイパモータ2の一方のブラシ18aに接続され、第4
のリレー常開接点RL2−5が中央処理回路33に接続
されている。
【0042】第1のスイッチングリレーRL1は、中央
処理回路33が発生した正転指令信号によって第1のリ
レーコイルRL1−1が励磁されると、第1のリレー可
動接点RL1−2が第1のリレー常開接点RL1−3
に、第2のリレー可動接点RL1−4が第2のリレー常
開接点RL1−5にそれぞれ接続されるため、その状態
において、スイッチング回路38のオン時間に応じて電
源50の電流をワイパモータ2の一方のブラシ18aか
ら他方のブラシ18bに向け流してワイパ軸21を正方
向に回動させる。中央処理回路33が発生した正転指令
信号は第1の反転位置Aから回動を始めたワイパ軸21
が第2の反転位置Bに到達した際にカットオフされるた
め、第1のスイッチングリレーRL1はワイパ軸21が
第1の反転位置Aから第2の反転位置Bに到達するまで
の間はオンされ、第2の反転位置Bから第1の反転位置
Aに到達するまでの間はオフされる。
【0043】第2のスイッチングリレーRL2は、中央
処理回路33が発生した逆転指令信号によって第2のリ
レーコイルRL2−1が励磁されると、第3のリレー可
動接点RL2−2が第3のリレー常開接点RL2−3
に、第4のリレー可動接点RL2−4が第4のリレー常
開接点RL2−5にそれぞれ接続されるため、その状態
において、スイッチング回路38のオン時間に応じて電
源50の電流をワイパモータ2の他方のブラシ18bか
ら一方のブラシ18aに向け流してワイパ軸21を逆方
向に回動させる。中央処理回路33が発生した逆転指令
信号は第2の反転位置Bにおいて反転して第1の反転位
置Aに向け回動するワイパ軸21が第2の反転位置Bに
到達した際にカットオフされるため、第2のスイッチン
グリレーRL2はワイパ軸21が第2の反転位置Bから
第1の反転位置Aに到達するまでの間はオンされ、第1
の反転位置Aから第2の反転位置Bに到達するまでの間
はオフされる。
【0044】コントローラ5に備えたディジタルアナロ
グ変換回路35は、中央処理回路33から出力された駆
動速度制御信号(ディジタル)をラダー抵抗によってア
ナログ変換する。変換した駆動速度制御信号(アナロ
グ)はコンパレータ37のマイナス側入力に入力され
る。
【0045】コントローラ33に備えた三角波発生回路
36は、抵抗およびコンデンサによって定められた周波
数の方形波が発振用ICより発生され、この方形波が積
分されることによって三角波を発生する。発生した三角
波はコンパレータ37のプラス側入力端子に入力され
る。
【0046】コントローラ5に備えたコンパレータ37
は、ディジタルアナログ変換回路35から入力されたア
ナログの駆動速度制御信号と三角波発生回路36から入
力された三角波の信号とを比較してパルス幅変調を行
う。そして、パルス幅変調された出力がスイッチング回
路38に入力される。
【0047】スイッチング回路38は、パワーMOSF
ETであって、コンパレータ38からの出力デューティ
に応じてオン、オフする。スイッチング回路38は、ワ
イパ軸21を第1の反転位置Aから第2の反転位置Bに
向け往動する際にオンされる第1のリレーRL1を介し
てワイパモータ2の一方のブラシ18aから他方のブラ
シ18bに向け、出力デューティに応じて電源50の電
流をオン、オフしてワイパ軸21の正方向の回転数を制
御し、これに反して、ワイパ軸21を第2の反転位置B
から第1の反転位置Aに向け復動する際にオンされる第
2のリレーRL2を介してワイパモータ2の他方のブラ
シ18bから一方のブラシ18aに向け、出力デューテ
ィに応じて電源50の電流をオン、オフしてワイパ軸2
1の逆方向の回転数を制御する。
【0048】一方、中央処理回路33には、減速手段3
3a、加速手段33b、カウンタ33cが内蔵されてい
る。カウンタ33cはクロック数を計数するソフトカウ
ンタである。
【0049】中央処理回路33は、一方のチャタリング
除去回路31を介してワイパスイッチ4が発生した連続
運転指令信号、間欠運転指令信号を処理する一方、他方
のチャタリング除去回路32を介し、前述したように、
位置センサ3から転送された信号によってワイパブレー
ド52が速度検出範囲θvにあるか否かおよびワイパブ
レード52が減速範囲θdにあるか否かを検知し、速度
検出範囲θvに入ったことが検知されると、カウンタ3
3cがカウントを開始し、速度検出範囲θvから出て減
速範囲θdに入った際に、位置センサ3からの信号の変
動をトリガとしてカウンタ33cがカウントを終了し、
カウンタ33cによってカウントされた値に基づき、減
速手段33aが減速制御を行う。
【0050】このとき、カウンタ33cのカウント値
は、電源回路30を介して印加された電源50の電圧レ
ベルが低いと大きくなり、これに反して、電源50の電
圧レベルが高いと小さくなる。また、カウンタ33cの
カウント値は、払拭面51が濡れていると、払拭面51
およびワイパブレード52の摩擦力が小さいので小さ
く、これに反して、払拭面51があまり濡れていない
と、払拭面51およびワイパブレード52の摩擦力が大
きいので大きくなる。(払拭面51が完全に乾いている
と摩擦力は小さい。)中央処理回路33においての減速
手段33aの減速制御は、スイッチング回路38の出力
デューティを示した図6に示されるマップに基づいて行
われる。図6では15段階の制御マップが示されてい
る。
【0051】つまり、図6において、ワイパブレード5
2の払拭速度に対応するワイパ軸21の回転数が始動後
ないし28rpm の間にある第1段階a1では出力デュー
ティが92%に定められ、ワイパ軸21の回転数が28
rpm ないし30rpm の間にある第2段階a2では出力デ
ューティが87%に定められ、ワイパ軸21の回転数が
30rpm ないし32rpm の間にある第3段階a3では出
力デューティが85%に定められ、ワイパ軸21の回転
数が32rpm ないし34rpm の間にある第4段階a4で
は出力デューティが80%に定められ、ワイパ軸21の
回転数が34rpm ないし36rpm の間にある第5段階a
5では出力デューティが75%に定められ、ワイパ軸2
1の回転数が36rpm ないし38rpm の間にある第6段
階a6では出力デューティが70%に定められ、ワイパ
軸21の回転数が38rpm ないし40rpm の間にある第
7段階a7では出力デューティが65%に定められ、ワ
イパ軸21の回転数が40rpm ないし42rpm の間にあ
る第8段階a8では出力デューティが63%に定めら
れ、ワイパ軸21の回転数が42rpm ないし44rpmの
間にある第9段階a9では出力デューティが60%に定
められ、ワイパ軸21の回転数が44rpm ないし46rp
m の間にある第10段階a10では出力デューティが5
5%に定められ、ワイパ軸21の回転数が46rpm ない
し48rpm の間にある第11段階a11では出力デュー
ティが53%に定められ、ワイパ軸21の回転数が48
rpm ないし51rpm の間にある第12段階a12では出
力デューティが50%に定められ、ワイパ軸21の回転
数が51rpm ないし54rpm の間にある第13段階a1
3では出力デューティが46%に定められ、ワイパ軸2
1の回転数が54rpm ないし58rpm の間にある第14
段階a14では出力デューティが44%に定められ、ワ
イパ軸21の回転数が58rpm を越えている第15段階
a15では出力デューティが35%に定められている。
この場合、速度検出範囲θvから減速範囲θdに入った
際において、減速手段33aによる減速制御の計算時間
を最小にすることによって、減速制御を速やかに実行す
るため、制御マップに15段階のものを用いたが、これ
はより正確な払拭角が要求される場合において用いら
れ、減速の段階は実用範囲で3段階でもよい。
【0052】減速手段33aは、上述したマップに基づ
いて制御を行い、速度検出範囲θvにおいてカウントし
たカウンタ33cのカウント値が大きいと、速度検出範
囲θvを出てから入った減速範囲θdにおいて、ディジ
タルアナログ変換回路35に対して低い電圧レベルの駆
動速度制御信号が入力されるため、ディジタルアナログ
変換回路35に対して、低い電圧レベルの駆動速度制御
信号が入力されることによってコンパレータ37の出力
デューティが低くなり、スイッチング回路38が短いオ
ン時間で作動され、電源50の電流をワイパモータ2の
一方のブラシ18aから他方のブラシ18bに、または
他方のブラシ18bから一方のブラシ18aに向けて供
給する際に、ワイパ軸21の速度を多く減速する。
【0053】上記に反して、減速手段33aは、速度検
出範囲θvにおいてカウントしたカウンタ33cのカウ
ント値が小さいと、速度検出範囲θvを出てから入った
減速範囲θdにおいて、ディジタルアナログ変換回路3
5に対して高い電圧レベルの駆動速度制御信号が入力さ
れるため、ディジタルアナログ変換回路35に対して、
高い電圧レベルの駆動速度制御信号が入力されることに
よってコンパレータ37の出力デューティが低くなら
ず、スイッチング回路38が長いオン時間で作動され、
電源50の電流をワイパモータ2の一方のブラシ18a
から他方のブラシ18bに、または他方のブラシ18b
から一方のブラシ18aに向けて供給する際に、ワイパ
軸21の速度を少なく減速する。
【0054】そして、減速範囲θdは、第1の反転位置
Aと第2の反転位置Bとのあいだでのコンタクトプレー
ト23の回動範囲θa(ほぼ180度)内で15%ない
し35%に相当する40度の範囲をもつものとして、第
1の反転位置A側に第1の減速範囲θd1が定められ、
第2の反転位置B側に第2の減速範囲θd1が定められ
ているが、このワイパ制御装置1を搭載する車両の払拭
面に応じて、減速範囲θdを回動範囲θa内で15%以
下とした場合、ワイパ軸21の速度が高いと、減速範囲
θdにおいて減速しきれず、第1、第2反転位置A、B
においてオーバーランする可能性がありうる。そのた
め、好ましくは、減速範囲θdを長めに設定することが
良いが、減速範囲θdが長いと、減速時間も長くなり、
それによって、低速時に減速範囲θdにおいてワイパモ
ータ2が低い電圧レベルで作動されるため、外乱に対し
て弱くなるとともに、ワイパブレード52による一回の
払拭時間が長くなり過ぎる可能性があるため、減速範囲
θdを予め長く設定しておき、ワイパ軸21の速度に合
わせて、速度が速いときには減速範囲θdの全域にわた
って減速制御を行い、これに反して、速度が速くないと
きには減速範囲θdに入ってもすぐに減速せずに予め定
めた時間だけ遅らせて減速制御を行うことにより、減速
範囲θdにおいて、各反転位置A、Bに到達するワイパ
軸21の速度がほぼ一定に減速される。
【0055】そして、中央処理回路33は、位置センサ
3から転送された信号によってワイパ軸21が第2の減
速範囲θd2を過ぎて第2の反転位置Bに到達したこと
が検出されることによって、正逆転切替回路34におい
てオン状態にある第1のリレーコイルRL1をオフ状態
にすると同時に、ワイパモータ2の両ブラシ18a、1
8bに予め定められた30msの時間で電源50を同時に
接続してアーマチュアショート回路を形成し、これとは
異なり、ワイパ軸21が第2の減速範囲θd2を過ぎて
第1の反転位置Aに到達したことが認識されると、正逆
転切替回路34においてオン状態にある第2のリレーコ
イルRL2をオフ状態にすると同時に、ワイパモータ2
の両ブラシ18a、18bに予め定められた30msの時
間で電源50を同時に接続してアーマチュアショート回
路を形成する。このアーマチュアショート回路によっ
て、ワイパモータ2のアーマチュア10が停止した際の
逆起電力によって発生した電流が吸収されると同時に、
ワイパ軸21が強制的に電磁制動される。この際のアー
マチュアショート時間は、この実施例において30msに
定めたが、急激な反転によるアーマチュア10の振動を
防止するためには10msないし40msの範囲が好まし
い。
【0056】このとき、ワイパスイッチ4が連続運転モ
ードに切換えられていると、第2の反転位置Bおよび第
1の反転位置Aにおいてのアーマチュアショート時間は
30msに定められるが、ワイパスイッチ4が間欠運転モ
ードに切換えられていると、第1の反転位置Aにおいて
30msのアーマチュアショート時間が経過した後に予め
定められた間欠休止時間の間は第1、第2のリレーRL
1、2がともにオフ切換えされてワイパ軸21が第1の
反転位置Aにおいて停止したままとなり、間欠休止時間
の終了後に、第2のリレーRL2がオンされる。
【0057】そしてまた、中央処理回路33は、ワイパ
軸21が反転位置(第2の反転位置B、第1の反転位置
A)に到達し、30msのアーマチュアショート時間が経
過したところで、正転指令信号を逆転指令信号に反転す
るため、正逆転切替回路34においてオンしている第1
のリレーRL1または第2のリレーRL2がオフされ、
オフしている第2のリレーRL2または第1のリレーR
L1がオンされることによって、ワイパモータ2の各ブ
ラシ18a、18bに対して電源50が逆方向に接続さ
れる。
【0058】ワイパモータ2は、反転位置に到達し、ア
ーマチュアショート時間が終了したワイパ軸21が逆方
向に回動を始めるため、ワイパブレード52は反転位置
において反転される。
【0059】このとき、中央処理回路33は、アーマチ
ュアショート時間が終了したと同時に加速手段33bが
加速制御を開始する。
【0060】加速手段33bは、中央処理回路33にお
いて図7に示される割込みルーチンが実行された際に加
速制御を行う。すなわち、ワイパ軸21が反転位置に到
達することによって、ステップ101が実行され、ステ
ップ102においての判別で、ワイパ軸21が反転位置
に到達して加速区間に入っているため、ステップ103
に移行し、ステップ103において加速デューティが計
算され、ステップ104においてステップ103で計算
した加速デューティを設定し、設定した加速デューティ
でスイッチング回路38の出力デューティが決定され
る。
【0061】これにより、図8に示されるように、ワイ
パモータ2の各ブラシ18a、18bに対し、反転位置
においてアーマチュアショート時間が経過したと同時に
電源50の電圧レベルが印加されず、最低起動電圧から
180ms後に100%のデューティに達するように、ス
イッチング回路38の出力デューティが制御されるた
め、ワイパ軸21が急激に回転数を上げることなく徐々
に回転を上げていく。この反転後の起動電圧制御によ
り、ワイパブレード52が反転する際の反転音が低減さ
れる。
【0062】上述したように、ワイパモータ2の各ブラ
シ18a、18bに対する電流供給を制御した出力デュ
ーティで行ったものと、制御を行わなかったものとを比
較した結果、図9に示されるウェット時の払拭角および
図10に示されるセミドライ時の払拭角により明らかな
ように、この制御を行ったものの場合、電源の電圧レベ
ルに変動があったとしても、作動角の変動が2度ないし
3度の微小な範囲であって、オーバーランのない払拭角
でワイパブレード52が払拭動作を行うことがわかる。
【0063】このような構造を有するワイパ制御装置1
は、ワイパ軸21が車体の外側に突出している状態で、
ワイパモータ2のケース6がリヤゲートパネル内にねじ
止められ、電源50に接続されたコントローラ5がイン
ストルメントパネルの下側に配置され、ワイパスイッチ
4がステアリングコラムの横に取付けられ、車体の外側
でワイパ軸21にワイパブレード52を装着したワイパ
アーム22がねじ止められる。
【0064】ワイパブレード52が第1の反転位置Aに
あるワイパの不使用状態で、図示しないイグニションス
イッチがオン切換えされることによって電源回路30に
電源50が接続され、ワイパスイッチ4が連続運転モー
ドに切換えられると、一方のチャタリング防止回路31
を介して連続運転指令信号が中央処理回路33に取り込
まれるため、中央処理回路33は正逆転切替回路34の
第1のスイッチングリレーRL1をオンし、スイッチン
グ回路38の出力デューティに対応し、ワイパモータ2
の一方のブラシ18aから他方のブラシ18bに向けて
電流を供給する。このときの出力デューティは100%
である。
【0065】ワイパモータ2は出力ギヤ20が正方向に
回動し、位置センサ3のコンタクトプレート23および
ワイパ軸21が正方向に回動するため、ワイパアーム2
2を介しワイパブレード52を第1の反転位置Aから第
2の反転位置Bに向けて回動させて払拭面を拭い始め
る。
【0066】ワイパブレード52が第1の反転位置Aか
ら第2の反転位置Bに向け回動を始めると、コントロー
ラ5は、コンタクトプレート23の回動により、第2の
速度検出範囲θv2に入り、この第2の速度検出範囲θ
v2を出て、第2の減速範囲θd2に入ったところで、
減速手段33aがカウンタ33cのカウントに対応し、
図6に示されるマップに基づいて出力デューティを変更
し、変更された出力デューティでスイッチング回路38
がオン、オフを繰り返し、ワイパモータ2の一方のブラ
シ18aから他方のブラシ18bに電流を供給してワイ
パ軸21の回転数が減速される。
【0067】ワイパモータ2のワイパ軸21は正方向の
回転数が減速されるため、ワイパブレードが減速されな
がら第2の反転位置Bに到達する。ワイパブレード52
が第2の反転位置Bに到達した状態で、30msのアーマ
チュアショート時間中はワイパモータ2の各ブラシ18
a、18bに対する電流供給が中断され、このアーマチ
ュアショート時間が終了すると、正逆転切替回路34に
よって各ブラシ18a、18bに対する電流の供給方向
が反転されるため、ワイパ軸21が逆方向に回動を始め
る。
【0068】このとき、コントローラ5の加速手段33
bにより、最低起動電圧から180ms後に100%とな
るように各ブラシ18a、18bに対する電流供給の出
力デューティが加速的に変更されるため、ワイパ軸21
が徐々に回転数を上げて逆方向に回動する。
【0069】ワイパブレード52が第2の反転位置Bか
ら第1の反転位置Aに向け回動を始めると、コントロー
ラ5は、コンタクトプレート23の回動により、第1の
速度検出範囲θv1に入り、この第1の速度検出範囲θ
v1を出て、第1の減速範囲θd1に入ったところで、
減速手段33aがカウンタ33cのカウントに対応し、
図6に示されるマップに基づいて出力デューティを変更
し、変更された出力デューティでスイッチング回路38
がオン、オフを繰り返し、ワイパモータ2の他方のブラ
シ18bから一方のブラシ18aに電流を供給してワイ
パ軸21の回転数が減速される。
【0070】ワイパモータ2のワイパ軸21は逆方向の
回転数が減速されるため、ワイパブレード52が減速さ
れながら第1の反転位置Aに到達し、30msのアーマチ
ュアショート時間の終了後、正逆転切替回路34によっ
て各ブラシ18b、18aに対する電流の供給方向が反
転され、加速手段33bにより、各ブラシ18b、18
aに対する電流供給の出力デューティが加速的に変更さ
れるため、ワイパ軸21が徐々に回転数を上げて正方向
に回動を始め、ワイパスイッチ4が連続運転モードに切
換えられている間は、以後これを繰り返し行う。
【0071】ワイパブレード52が第1の反転位置Aに
ある際に、ワイパスイッチ4が間欠運転モードに切換え
られると、一方のチャタリング防止回路31を介して間
欠運転指令信号が中央処理回路33に取り込まれるた
め、中央処理回路33は正逆転切替回路34の第1のス
イッチングリレーRL1をオンし、スイッチング回路3
8の出力デューティに対応し、ワイパモータ2の一方の
ブラシ18aから他方のブラシ18bに向けて電流を供
給する。このときの出力デューティは100%である。
【0072】ワイパモータ2は出力ギヤ20が正方向に
回動し、位置センサ3のコンタクトプレート23および
ワイパ軸21が正方向に回動するため、ワイパアーム2
2を介しワイパブレード52を第1の反転位置Aから第
2の反転位置Bに向けて回動させて払拭面を拭い始め
る。
【0073】ワイパブレード52が第1の反転位置Aか
ら第2の反転位置Bに向け回動を始めると、コントロー
ラ5は、コンタクトプレート23の回動により、第2の
速度検出範囲θv2に入り、この第2の速度検出範囲θ
v2を出て、第2の減速範囲θd2に入ったところで、
減速手段33aがカウンタ33cのカウントに対応し、
図6に示されるマップに基づいて出力デューティを変更
し、変更された出力デューティでスイッチング回路38
がオン、オフを繰り返し、ワイパモータ2の一方のブラ
シ18aから他方のブラシ18bに電流を供給してワイ
パ軸21の回転数が減速される。
【0074】ワイパモータ2のワイパ軸21は正方向の
回転数が減速されるため、ワイパブレード52が減速さ
れながら第2の反転位置Bに到達する。ワイパブレード
52が第2の反転位置Bに到達した状態で、30msのア
ーマチュアショート時間はワイパモータ2の各ブラシ1
8a、18bに対する電流供給が中断され、このアーマ
チュアショート時間が終了すると、正逆転切替回路34
によって各ブラシ18a、18bに対する電流の供給方
向が反転されるため、ワイパ軸21が逆方向に回動を始
める。
【0075】このとき、コントローラ5の加速手段33
bにより、最低起動電圧から180ms後に100%とな
るように各ブラシ18a、18bに対する電流供給の出
力デューティが加速的に変更されるため、ワイパ軸21
が徐々に回転数を上げて逆方向に回動する。
【0076】ワイパブレード52が第2の反転位置Bか
ら第1の反転位置Aに向け回動を始めると、コントロー
ラ5は、コンタクトプレート23の回動により、第1の
速度検出範囲θv1に入り、この第1の速度検出範囲θ
v1を出て、第1の減速範囲θd1に入ったところで、
減速手段33aがカウンタ33cのカウントに対応し、
図6に示されるマップに基づいて出力デューティを変更
し、変更された出力デューティでスイッチング回路38
がオン、オフを繰り返し、ワイパモータ2の他方のブラ
シ18bから一方のブラシ18aに電流を供給してワイ
パ軸21の回転数が減速される。
【0077】ワイパモータ2のワイパ軸21は逆方向の
回転数が減速されるため、ワイパブレード52が減速さ
れながら第1の反転位置Aに到達し、30msのアーマチ
ュアショート時間および予め定められた間欠休止時間の
終了後、正逆転切替回路34によって各ブラシ18b、
18aに対する電流の供給方向が反転され、加速手段3
3bにより、各ブラシ18b、18aに対する電流供給
の出力デューティが加速的に変更されるため、ワイパ軸
21が徐々に回転数を上げて正方向に回動を始め、ワイ
パスイッチ4が間欠運転モードに切換えられている間
は、これを繰り返し行うものとなる。
【0078】上述したように、ワイパモータ2の各ブラ
シ18a、18bに対し、反転位置においてアーマチュ
アショート時間が経過したと同時に電源50の電圧レベ
ルが印加されず、最低起動電圧から180ms後に100
%のデューティに達するように、スイッチング回路38
の出力デューティが制御されるため、ワイパ軸21が急
激に回転数を上げることなく徐々に回転を上げていく。
この反転後の起動電圧制御により、ワイパブレード52
が反転する際の反転音が低減される。
【0079】そして、ワイパモータ2の各ブラシ18
a、18bに対する電流供給を制御した出力デューティ
で行ったものと、制御を行わなかったものとを比較した
結果、図9に示されるウェット時の払拭角および図10
に示されるセミドライ時の払拭角により明らかなよう
に、この制御を行ったものの場合、電源の電圧レベルに
変動があったとしても、作動角の変動が2度ないし3度
の微小な範囲であって、オーバーランのない払拭角でワ
イパブレード52が払拭動作を行うことがわかる。
【0080】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明の請
求項1に係わるワイパ制御装置によれば、ワイパブレー
ドが速度検出範囲内に入ると、そこを通過するワイパブ
レードの所要時間を計測することによって、ワイパモー
タに印加されている端子電圧のレベルと、払拭面の負荷
状態とから現在速度データが得られる。そして、ワイパ
ブレードが減速範囲内に入ることによってワイパブレー
ドが反転位置の近くに来たことが検知されるため、減速
手段により、現在速度データに基づいてワイパブレード
の速度を減速する制御が開始される。この際の減速の減
速量は、予め定められた基準速度と、ワイパモータへ供
給されている現在のモータ端子電圧および払拭面の負荷
状態により変化する現在の速度データとの偏差により決
められる。ワイパブレードの速度が基準速度よりも速い
ときには減速量を多く、これに反して、ワイパブレード
の速度が基準速度よりも遅いときには減速量を少なくす
るように、ワイパモータの端子電圧をデューティ制御す
ることによって実現され、ワイパブレードが反転位置に
達すると、ワイパモータに加えられる電流を遮断するだ
けでなく、ワイパモータにアーマチュアショート回路を
形成して短絡する。これにより、ワイパモータから発生
する逆起電力が吸収されるとともに、電磁制動がかけら
れて、ワイパモータが瞬時のうちに停止されるので、ワ
イパブレードが反転位置の近傍まで来たときに、ワイパ
ブレードのオーバーランのばらつきが常に一定に抑える
ことができるように、ワイパモータの作動を制御するも
のとなり、ワイパモータに印加される端子電圧および払
拭面の状況に応じて、反転位置近辺でのワイパブレード
の速度を一定の値に制御することによって、ワイパブレ
ードの安定した払拭動作および反転動作を行うことがで
きるという優れた効果を奏する。
【0081】この発明の請求項2に係わるワイパ制御装
置によれば、ワイパブレードが速度検出範囲内に入る
と、そこを通過するワイパブレードの所要時間を計測す
ることによって、ワイパモータに印加されている端子電
圧のレベルと、払拭面の負荷状態とから現在速度データ
が得られる。そして、ワイパブレードが減速範囲内に入
ることによってワイパブレードが反転位置の近くに来た
ことが検知されるため、減速手段により、現在速度デー
タに基づいてワイパブレードの速度を減速する制御が開
始される。この際の減速の減速量は、予め定められた基
準速度と、ワイパモータへ供給されている現在のモータ
端子電圧および払拭面の負荷状態により変化する現在の
速度データとの偏差により決められる。ワイパブレード
の速度が基準速度よりも速いときには減速量を多く、こ
れに反して、ワイパブレードの速度が基準速度よりも遅
いときには減速量を少なくするように、ワイパモータの
端子電圧を3段階から15段階まで予め定められたパタ
ーンでデューティ制御することによって実現される。さ
らに、ワイパブレードの速度が遅いときに、減速範囲が
小さくても指定した速度に減速することが可能であるた
め、現在速度データに基づいて減速範囲も変更させるこ
とにより安定した制御を行う。ワイパブレードが反転位
置に達すると、ワイパモータに加えられる電流を遮断す
るだけでなく、ワイパモータにアーマチュアショート回
路を形成して短絡する。これにより、ワイパモータから
発生する逆起電力が吸収されるとともに、電磁制動がか
けられて、ワイパモータが瞬時のうちに停止されるの
で、ワイパブレードが反転位置の近傍まで来たときに、
ワイパブレードのオーバーランのばらつきが常に一定に
抑えることが可能なように、ワイパモータの作動を制御
するものとなり、ワイパモータに印加される端子電圧お
よび払拭面の状況に応じて、反転位置近辺でのワイパブ
レードの速度を一定の値に制御することによって、ワイ
パブレードの安定した払拭動作および反転動作を行うこ
とができるという優れた効果を奏する。
【0082】この発明の請求項3に係わるワイパ制御装
置によれば、ワイパブレードが速度検出範囲内に入る
と、そこを通過するワイパブレードの所要時間を計測す
ることによって、ワイパモータに印加されている端子電
圧のレベルと、払拭面の負荷状態とから現在速度データ
が得られる。そして、全払拭角内において15ないし3
5%の範囲に定められた減速範囲内にワイパブレードが
入ることによってワイパブレードが反転位置の近くに来
たことが検知されるため、減速手段により、現在速度デ
ータに基づいてワイパブレードの速度を減速する制御が
開始される。この際の減速の減速量は、予め定められた
基準速度と、ワイパモータへ供給されている現在のモー
タ端子電圧および払拭面の負荷状態により変化する現在
の速度データとの偏差により決められる。ワイパブレー
ドの速度が基準速度よりも速いときには減速量を多く、
これに反して、ワイパブレードの速度が基準速度よりも
遅いときには減速量を少なくするように、ワイパモータ
の端子電圧を段階的にデューティ制御することによって
実現される。さらに、ワイパブレードの速度が遅いとき
に、減速範囲が小さく定めても、指定した速度に減速す
ることが可能であるため、現在速度データに基づいて減
速範囲も変更させることにより安定した制御を行う。ワ
イパブレードが反転位置に達すると、ワイパモータに加
えられる電流を遮断するだけでなく、ワイパモータにア
ーマチュアショート回路を形成して短絡する。これによ
り、ワイパモータから発生する逆起電力が吸収されると
ともに、電磁制動がかけられて、ワイパモータが瞬時の
うちに停止されるので、ワイパブレードが反転位置の近
傍まで来たときに、ワイパブレードのオーバーランのば
らつきが常に一定に抑えることが可能なように、ワイパ
モータの作動を制御するものとなり、ワイパモータに印
加される端子電圧および払拭面の状況に応じて、反転位
置近辺でのワイパブレードの速度を一定の値に制御する
ことによって、ワイパブレードの安定した払拭動作およ
び反転動作を行うことができるという優れた効果を奏す
る。
【0083】この発明の請求項4に係わるワイパ制御装
置によれば、ワイパブレードが速度検出範囲内に入る
と、そこを通過するワイパブレードの所要時間を計測す
ることによって、ワイパモータに印加されている端子電
圧のレベルと、払拭面の負荷状態とから現在速度データ
が得られる。そして、ワイパブレードが減速範囲に入る
ことによってワイパブレードが反転位置の近くに来たこ
とが検知されるため、現在速度データに基づいてワイパ
ブレードの速度を減速する制御が開始される。この際の
減速の減速量は、予め定められた基準速度と、ワイパモ
ータへ供給されている現在のモータ端子電圧および払拭
面の負荷状態により変化する現在の速度データとの偏差
により決められる。ワイパブレードの速度が基準速度よ
りも速いときには減速量を多く、これに反して、ワイパ
ブレードの速度が基準速度よりも遅いときには減速量を
少なくするように、ワイパモータの端子電圧をデューテ
ィ制御することによって実現される。さらに、ワイパブ
レードの速度が遅いときに、減速範囲が小さくても指定
した速度に減速することが可能であるため、現在速度デ
ータに基づいて減速範囲も変更させることにより安定し
た制御を行う。ワイパブレードが反転位置に達すると、
ワイパモータに加えられる電流を遮断するだけでなく、
ワイパモータにアーマチュアショート回路を形成して短
絡する。これにより、ワイパモータから発生する逆起電
力が吸収されるとともに、電磁制動がかけられて、ワイ
パモータが瞬時のうちに停止される。そして、ワイパモ
ータを一定の時間アーマチュアショートさせた後に、ワ
イパモータに反転用の端子電圧が印加される。このと
き、反転用の端子電圧は、加速手段により、ワイパモー
タの起動電圧よりも低いレベルから予め定められたレベ
ルまで徐々に上昇されていくので、ワイパブレードが反
転位置の近傍まで来たときに、ワイパブレードのオーバ
ーランのばらつきが常に一定に抑えることが可能なよう
に、ワイパモータの作動を制御するものとなり、ワイパ
モータに印加される端子電圧および払拭面の状況に応じ
て、反転位置近辺でのワイパブレードの速度を一定の値
に制御することによって、ワイパブレードの安定した払
拭動作および反転動作を行うことができるという優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わるワイパ制御装置のブロック構
成図である。
【図2】図1に示したワイパ制御装置に用いられるワイ
パモータの縦断面図である。
【図3】図1に示したワイパ制御装置においての位置セ
ンサの側面図である。
【図4】図1に示したワイパ制御装置においての位置セ
ンサが発生する信号のタイミングチャートである。
【図5】図1に示したワイパ制御装置においての正逆反
転切替回路の回路説明図である。
【図6】図1に示したワイパ制御装置において行われる
制御マップの説明図である。
【図7】図1に示したワイパ制御装置においての加速手
段のプログラムを説明するフローチャートである。
【図8】図1に示したワイパ制御装置においての加速手
段による出力デューティの説明図である。
【図9】図1に示したワイパ制御装置を用いてワイパブ
レードの払拭角を調べた説明図である。
【図10】図1に示したワイパ制御装置を用いてワイパ
ブレードの払拭角を調べた説明図である。
【符号の説明】
1 ワイパ制御装置 2 ワイパモータ 33a 減速手段 33b 加速手段 52 ワイパブレード

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイパブレードを払拭範囲内で駆動する
    ワイパモータと、 上記ワイパブレードが所定位置に達したときに上記ワイ
    パモータを逆転して該ワイパブレードを反転させること
    により、該ワイパブレードを所定の範囲内で往復回動さ
    せるとともに、上記ワイパブレードの払拭範囲内に予め
    定められた速度検出範囲内で該ワイパブレードの速度を
    検出し、且つ、該ワイパブレードの反転位置の手前に設
    定された減速範囲において該ワイパモータの回転を減速
    する制御回路を備えたワイパ制御装置であって、 上記速度検出範囲内にて得られた速度データに基づいて
    上記制御回路内に持つマップに従い、上記減速範囲にお
    いてワイパモータの回転を予め定められた速度に制御す
    る減速手段を備えていることを特徴とするワイパ制御装
    置。
  2. 【請求項2】 減速手段は、3段階から15段階までの
    減速パターンをもっていることを特徴とする請求項1に
    記載のワイパ制御装置。
  3. 【請求項3】 減速範囲は、ワイパブレードの全払拭角
    内において15ないし35%の範囲に選ばれ、 減速手段は、速度データに基づき、段階的に減速または
    減速範囲を実質的に変移させるものである請求項1また
    は2に記載のワイパ制御装置。
  4. 【請求項4】 制御回路には、ワイパブレードが反転し
    た後に、ワイパモータに印加する電圧レベルを徐々に上
    昇させるための加速手段が備えられている請求項1、
    2、3のいずれかに記載のワイパ制御装置。
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