JPH09300654A - インクジェット記録装置及びインクカートリッジ - Google Patents
インクジェット記録装置及びインクカートリッジInfo
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- JPH09300654A JPH09300654A JP9057865A JP5786597A JPH09300654A JP H09300654 A JPH09300654 A JP H09300654A JP 9057865 A JP9057865 A JP 9057865A JP 5786597 A JP5786597 A JP 5786597A JP H09300654 A JPH09300654 A JP H09300654A
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- Japan
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- ink
- recording apparatus
- ink jet
- boundary surface
- jet recording
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- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/17—Ink jet characterised by ink handling
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/17—Ink jet characterised by ink handling
- B41J2/175—Ink supply systems ; Circuit parts therefor
- B41J2/17503—Ink cartridges
- B41J2/17553—Outer structure
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
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- B41J2/17503—Ink cartridges
- B41J2/17513—Inner structure
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
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- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/17—Ink jet characterised by ink handling
- B41J2/175—Ink supply systems ; Circuit parts therefor
- B41J2/17503—Ink cartridges
- B41J2/1752—Mounting within the printer
- B41J2/17523—Ink connection
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】インク供給路の一部に、気泡が留まりやすい境
界面を有するインクジェットプリンタであっても、イン
ク供給路内の気泡の排出が容易にでき、また、気泡が完
全に排出されない場合でも、気泡によってインク供給路
が閉塞されないようにしたインクジェット記録装置を提
供する。 【解決手段】記録用インクを吐出するためのノズル５７
を備え、記録内容に応じてインク滴を吐出する記録ヘッ
ド５５と、記録用インクを貯留するインク保持部３０と
を接続する供給管６６とを有するインクジェット記録装
置において、記録ヘッド５５と供給管６６が接続する部
分に生じる境界面１５１の上流側に複数の狭流路部６７
を設けた。また、境界面１５１に対し、狭流路部６７は
所定の距離を保つ位置に設けられている。
界面を有するインクジェットプリンタであっても、イン
ク供給路内の気泡の排出が容易にでき、また、気泡が完
全に排出されない場合でも、気泡によってインク供給路
が閉塞されないようにしたインクジェット記録装置を提
供する。 【解決手段】記録用インクを吐出するためのノズル５７
を備え、記録内容に応じてインク滴を吐出する記録ヘッ
ド５５と、記録用インクを貯留するインク保持部３０と
を接続する供給管６６とを有するインクジェット記録装
置において、記録ヘッド５５と供給管６６が接続する部
分に生じる境界面１５１の上流側に複数の狭流路部６７
を設けた。また、境界面１５１に対し、狭流路部６７は
所定の距離を保つ位置に設けられている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録ヘッドからイ
ンク滴を噴射して被記録部材に記録するインクジェット
記録装置、特にインク供給路内に混入した気泡により、
インク滴の正常な噴射が阻害されることを防止する技術
に関する。
ンク滴を噴射して被記録部材に記録するインクジェット
記録装置、特にインク供給路内に混入した気泡により、
インク滴の正常な噴射が阻害されることを防止する技術
に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種のインクジェット記録装置
は、記録ヘッド部、インクを収納するインク容器、イン
ク容器と記録ヘッドとを結ぶ供給管等から構成されてい
る。
は、記録ヘッド部、インクを収納するインク容器、イン
ク容器と記録ヘッドとを結ぶ供給管等から構成されてい
る。
【０００３】一般的にインク容器はゴム部材あるいは多
孔質部材を内包するプラスチックケース等から構成され
ており、長期間インクジェット記録装置を印刷に用いな
かった場合、空気の透過により内部に気泡が蓄積し供給
管内に気泡が流入することがある。、また、不注意な落
下等比較的大きな衝撃を記録装置に与えて、供給管内に
気泡が発生することがある。更に、インク容器を交換で
きるタイプのインクジェット記録装置では、インク容器
の交換時に気泡が供給管内に流入することがある。ま
た、更にインク中に含まれる窒素が温度の上昇に伴って
気泡化することもある。
孔質部材を内包するプラスチックケース等から構成され
ており、長期間インクジェット記録装置を印刷に用いな
かった場合、空気の透過により内部に気泡が蓄積し供給
管内に気泡が流入することがある。、また、不注意な落
下等比較的大きな衝撃を記録装置に与えて、供給管内に
気泡が発生することがある。更に、インク容器を交換で
きるタイプのインクジェット記録装置では、インク容器
の交換時に気泡が供給管内に流入することがある。ま
た、更にインク中に含まれる窒素が温度の上昇に伴って
気泡化することもある。
【０００４】このようにして発生した気泡は、記録ヘッ
ド外に排出することが望ましく、例えば、インク容器の
後端部をニードルにより押圧して、ノズル付近の粘度の
高いインク、もしくは記録ヘッド内の気泡を排出する
（以下これをプライミング動作と呼ぶ）回復装置を採用
したインクジェットプリンタが、米国特許第４，９６
７，２０９号明細書に開示されている。また、これ以外
にも、ノズルをキャップで覆い、キャップに連通するポ
ンプによって、記録ヘッド内の気泡を周囲のインクと共
に吸引し、気泡を排出する回復処理を行う方法が知られ
ている。
ド外に排出することが望ましく、例えば、インク容器の
後端部をニードルにより押圧して、ノズル付近の粘度の
高いインク、もしくは記録ヘッド内の気泡を排出する
（以下これをプライミング動作と呼ぶ）回復装置を採用
したインクジェットプリンタが、米国特許第４，９６
７，２０９号明細書に開示されている。また、これ以外
にも、ノズルをキャップで覆い、キャップに連通するポ
ンプによって、記録ヘッド内の気泡を周囲のインクと共
に吸引し、気泡を排出する回復処理を行う方法が知られ
ている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法によって
も、供給路内の気泡を取り除けない場合がある。供給路
内に気泡が留まる要因としては、供給路内によどみ点
（供給管内に圧力が加えられてもほとんど流速が０の箇
所）がある場合、その流速の低い箇所に気泡が留まり、
前記回復処理によっても気泡が取り除かれないことがあ
る。また、完全に取り除くためには、より多くのインク
を気泡と共に排出しなければならない。
も、供給路内の気泡を取り除けない場合がある。供給路
内に気泡が留まる要因としては、供給路内によどみ点
（供給管内に圧力が加えられてもほとんど流速が０の箇
所）がある場合、その流速の低い箇所に気泡が留まり、
前記回復処理によっても気泡が取り除かれないことがあ
る。また、完全に取り除くためには、より多くのインク
を気泡と共に排出しなければならない。
【０００６】以下、図１６を用いて、気泡が留まりやす
いインク供給路の形状の一例を説明する。図１６におい
て、符号１５５は記録ヘッドで、ノズルに連通する取込
口１５８を備えている。符号１５３はインク収納容器に
蓄えられたインクを記録ヘッド内に供給するための供給
管で、記録ヘッド１５５を接続するための供給口１５２
を備えている。供給口１５２に記録ヘッド１５５を挿入
した後、周囲を接着剤１５９を用いて封止し、ノズルに
インクを供給するための供給路が形成される。
いインク供給路の形状の一例を説明する。図１６におい
て、符号１５５は記録ヘッドで、ノズルに連通する取込
口１５８を備えている。符号１５３はインク収納容器に
蓄えられたインクを記録ヘッド内に供給するための供給
管で、記録ヘッド１５５を接続するための供給口１５２
を備えている。供給口１５２に記録ヘッド１５５を挿入
した後、周囲を接着剤１５９を用いて封止し、ノズルに
インクを供給するための供給路が形成される。
【０００７】このような供給路では、記録ヘッド１５５
と供給管１５３の接続部に、不連続に供給路の断面積が
変化する境界面（段差１５１）が形成されているため、
この部分に比較的大きな気泡１６８が留まりやすい。比
較的大きな気泡１６８はインク通路の壁面と接触する面
積も大きいため気泡１６８を移動させるときに発生する
抵抗も増大し、上述したように、回復処理を行っても、
記録ヘッドの接続部に溜まった気泡排出が十分できな
い。また、うまく気泡が排出される場合もあるが、その
ために、多くのインクが排出され、無駄にインクが消費
されてしまう。
と供給管１５３の接続部に、不連続に供給路の断面積が
変化する境界面（段差１５１）が形成されているため、
この部分に比較的大きな気泡１６８が留まりやすい。比
較的大きな気泡１６８はインク通路の壁面と接触する面
積も大きいため気泡１６８を移動させるときに発生する
抵抗も増大し、上述したように、回復処理を行っても、
記録ヘッドの接続部に溜まった気泡排出が十分できな
い。また、うまく気泡が排出される場合もあるが、その
ために、多くのインクが排出され、無駄にインクが消費
されてしまう。
【０００８】また、上流側から流れてきた比較的小さな
気泡１６９も、この部分に留まる大きな気泡１６８に取
り込まれ、気泡の大きさが更に増大する。最悪の場合、
気泡が、境界面全域に渡って成長し、取込口１５８を塞
いでしまう。こうなると、インクは記録ヘッド１５５に
供給されなくなり、全く印刷ができなくなってしまうと
いう重大な問題を引き起こすおそれがあった。
気泡１６９も、この部分に留まる大きな気泡１６８に取
り込まれ、気泡の大きさが更に増大する。最悪の場合、
気泡が、境界面全域に渡って成長し、取込口１５８を塞
いでしまう。こうなると、インクは記録ヘッド１５５に
供給されなくなり、全く印刷ができなくなってしまうと
いう重大な問題を引き起こすおそれがあった。
【０００９】このように一部に段差が形成された供給路
以外にも、気泡が留まりやすい境界面を有するものとし
て、供給路の一部に、異物が下流側に流入することを防
止するためのフィルタが設けられたものが挙げられる。
フィルタの前面には比較的大きな気泡が留まりやすく同
様な課題を有する。
以外にも、気泡が留まりやすい境界面を有するものとし
て、供給路の一部に、異物が下流側に流入することを防
止するためのフィルタが設けられたものが挙げられる。
フィルタの前面には比較的大きな気泡が留まりやすく同
様な課題を有する。
【００１０】本発明はこのような欠点を解決するために
なされたものであり、その目的は、気泡の排出が比較的
容易にでき、また、完全に気泡が排出されない場合で
も、気泡によって記録ヘッドにインクが供給できなくな
るという不具合を防止するようにしたインクジェット記
録装置を提供することを目的とする。
なされたものであり、その目的は、気泡の排出が比較的
容易にでき、また、完全に気泡が排出されない場合で
も、気泡によって記録ヘッドにインクが供給できなくな
るという不具合を防止するようにしたインクジェット記
録装置を提供することを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録装置は、記録用インクを貯留するインク保持部と、
前記記録用インクを吐出するためのノズルを備えた記録
ヘッドと、前記インク保持部と前記ノズルを接続する供
給路とを備え、少なくとも、前記供給路の一部に、断面
積が上流側から下流側に向かい不連続に減少する境界面
を有するインクジェット記録装置において、前記境界面
の上流側の供給路内に、インクの流れる方向と略平行な
方向に配設された複数の壁面からなる狭流路を有し、前
記壁面の下流側の端部が、前記境界面に対し、所定の距
離を保つ位置に設けられていることを特徴とする。
記録装置は、記録用インクを貯留するインク保持部と、
前記記録用インクを吐出するためのノズルを備えた記録
ヘッドと、前記インク保持部と前記ノズルを接続する供
給路とを備え、少なくとも、前記供給路の一部に、断面
積が上流側から下流側に向かい不連続に減少する境界面
を有するインクジェット記録装置において、前記境界面
の上流側の供給路内に、インクの流れる方向と略平行な
方向に配設された複数の壁面からなる狭流路を有し、前
記壁面の下流側の端部が、前記境界面に対し、所定の距
離を保つ位置に設けられていることを特徴とする。
【００１２】本発明によれば、気泡が留まりやすい境界
面の上流側の供給路内に、インクの流れる方向と略平行
な方向に配設された複数の壁面からなる狭流路を設けた
ため、回復手段により、インク流路内のインクを吸引も
しくは加圧した際に、インク流路内の気泡がこの狭流路
を通過する際に細分化され、境界面の下流側へ流入し易
くなり、より確実に気泡の排出ができるので、大きな気
泡がインク流路内に留まることを防止できる。
面の上流側の供給路内に、インクの流れる方向と略平行
な方向に配設された複数の壁面からなる狭流路を設けた
ため、回復手段により、インク流路内のインクを吸引も
しくは加圧した際に、インク流路内の気泡がこの狭流路
を通過する際に細分化され、境界面の下流側へ流入し易
くなり、より確実に気泡の排出ができるので、大きな気
泡がインク流路内に留まることを防止できる。
【００１３】狭流路の断面は、三角形や四角形のように
非円形形状であることが望ましく、このように少なくと
も１カ所の角部を有していれば、狭流路内の気泡が成長
しても、この部分まで、気泡に占有されることがない。
更に、狭流路を形成する壁面の下流側の端部が、境界面
に対し、所定の距離を保つ位置に設けられているため、
この端部と境界面の間には気泡が存在しにくい。従っ
て、狭流路内に気泡が留まっても、狭流路の角部から、
狭流路を形成する壁面の下流側の端部を伝わってインク
が境界面の下流側に供給され、気泡によって記録ヘッド
にインクが供給できなくなるという不具合を防止するこ
とができる。
非円形形状であることが望ましく、このように少なくと
も１カ所の角部を有していれば、狭流路内の気泡が成長
しても、この部分まで、気泡に占有されることがない。
更に、狭流路を形成する壁面の下流側の端部が、境界面
に対し、所定の距離を保つ位置に設けられているため、
この端部と境界面の間には気泡が存在しにくい。従っ
て、狭流路内に気泡が留まっても、狭流路の角部から、
狭流路を形成する壁面の下流側の端部を伝わってインク
が境界面の下流側に供給され、気泡によって記録ヘッド
にインクが供給できなくなるという不具合を防止するこ
とができる。
【００１４】前記壁面の下流側の端部と前記境界面の距
離が０．０５〜０．５ｍｍであることが好ましく、この
範囲に設定すれば、気泡が留まっていても確実に記録ヘ
ッドにインクが供給されることが確認できた。
離が０．０５〜０．５ｍｍであることが好ましく、この
範囲に設定すれば、気泡が留まっていても確実に記録ヘ
ッドにインクが供給されることが確認できた。
【００１５】狭流路の好ましい具体的な形状としては、
櫛歯状や格子状の壁部を境界面の上流に設け、壁部の壁
面によって狭流路を形成したものや、複数の貫通孔を備
えた多孔板を境界面の上流側に設けたものが挙げられ
る。いずれの場合であっても、前述したように、このよ
うに形成された狭流路の断面は非円形形状とすることが
望ましい。
櫛歯状や格子状の壁部を境界面の上流に設け、壁部の壁
面によって狭流路を形成したものや、複数の貫通孔を備
えた多孔板を境界面の上流側に設けたものが挙げられ
る。いずれの場合であっても、前述したように、このよ
うに形成された狭流路の断面は非円形形状とすることが
望ましい。
【００１６】特に、供給路の一部に、前記境界面を形成
する長方形状の断面の開口を有する場合、この部分に気
泡は留まりやすく、櫛歯状の壁部を、前記開口の長辺に
対して略垂直に配置することにより、気泡の排出がより
容易になる。
する長方形状の断面の開口を有する場合、この部分に気
泡は留まりやすく、櫛歯状の壁部を、前記開口の長辺に
対して略垂直に配置することにより、気泡の排出がより
容易になる。
【００１７】このような狭流路を設けることによって、
効果が得られる位置としては、前記記録ヘッドのインク
取込口と供給管のインク取込口を接続する部分によって
生じる境界面や、供給路の一部に、下流側に異物が流入
することを防止するためのフイルタが設けられた平面に
よって生じる境界面の上流側が挙げられる。
効果が得られる位置としては、前記記録ヘッドのインク
取込口と供給管のインク取込口を接続する部分によって
生じる境界面や、供給路の一部に、下流側に異物が流入
することを防止するためのフイルタが設けられた平面に
よって生じる境界面の上流側が挙げられる。
【００１８】また、記録内容に応じてインク滴を吐出す
る記録ヘッドと該インクジェットヘッドに供給するイン
クを保持するインク保持部を有するインクジェットカー
トリッジにおいて、前記記録ヘッドと前記インク保持部
を接続する部分に複数の狭流路部を設けることによって
も、同様の効果を奏する。
る記録ヘッドと該インクジェットヘッドに供給するイン
クを保持するインク保持部を有するインクジェットカー
トリッジにおいて、前記記録ヘッドと前記インク保持部
を接続する部分に複数の狭流路部を設けることによって
も、同様の効果を奏する。
【００１９】
【発明の実施の形態】図１は本発明に適用されるインク
ジェットプリンタの一例を示す斜視図である。インクジ
ェットカートリッジ１はキャリッジ２に搭載され、ガイ
ド軸４によりガイドされてモータ３により記録紙６の記
録方向にベルト５を介して移動し、不図示の制御装置か
ら送られる記録データに応じて印刷が行われる。
ジェットプリンタの一例を示す斜視図である。インクジ
ェットカートリッジ１はキャリッジ２に搭載され、ガイ
ド軸４によりガイドされてモータ３により記録紙６の記
録方向にベルト５を介して移動し、不図示の制御装置か
ら送られる記録データに応じて印刷が行われる。
【００２０】図２は、図１に示されるインクジェットカ
ートリッジ１の一例を示す分解斜視図である。このイン
クジェットカートリッジ１は、ヘッドケース１０、イン
ク袋３０及びインク供給ケース５０から構成されてい
る。ヘッドケース１０はＰＡＲ（ポリアリレート）、Ｐ
ＳＦ（ポリサルフォン）、ＰＣ（ポリカーボネイト）等
の透明部材から構成されており、その正面の右肩には、
後述するヘッドチップ５５が装着されたとき、そのノズ
ルが現れる開口部１１ａを備えたノズルプレート部１１
が設けられ、その周辺部分にはインク止め溝１２が設け
られている。このインク止め溝１２はプライミング動作
を行った時に、ノズル５７より排出されるインクをその
表面張力により止どめておくようにしたものであり、こ
の溝内部にはそのときに排出されたインクが表面張力を
もった状態で付着する。従って、このインク止め溝１２
はプライミング動作により排出するインク量の目安とな
り、また、これを目安としてプライミング動作を行うこ
とにより過プライミング動作によるインクの無駄な損
失、プライミング動作不足によるインクジェット記録装
置の未回復（ノズル内の高粘度インク及び気泡の未排
出）を防止できる。
ートリッジ１の一例を示す分解斜視図である。このイン
クジェットカートリッジ１は、ヘッドケース１０、イン
ク袋３０及びインク供給ケース５０から構成されてい
る。ヘッドケース１０はＰＡＲ（ポリアリレート）、Ｐ
ＳＦ（ポリサルフォン）、ＰＣ（ポリカーボネイト）等
の透明部材から構成されており、その正面の右肩には、
後述するヘッドチップ５５が装着されたとき、そのノズ
ルが現れる開口部１１ａを備えたノズルプレート部１１
が設けられ、その周辺部分にはインク止め溝１２が設け
られている。このインク止め溝１２はプライミング動作
を行った時に、ノズル５７より排出されるインクをその
表面張力により止どめておくようにしたものであり、こ
の溝内部にはそのときに排出されたインクが表面張力を
もった状態で付着する。従って、このインク止め溝１２
はプライミング動作により排出するインク量の目安とな
り、また、これを目安としてプライミング動作を行うこ
とにより過プライミング動作によるインクの無駄な損
失、プライミング動作不足によるインクジェット記録装
置の未回復（ノズル内の高粘度インク及び気泡の未排
出）を防止できる。
【００２１】ヘッドケース１０の正面の下部にはインク
注入口１３が設けられ、それはインク注入時以外には栓
１４が圧入されている。この栓１４は圧入した際にごみ
がでないように配慮されており、例えばナイロン部材等
から構成されているが、ポリアミド等の軟らかい樹脂又
は金属球のようなものでもよい。これは後述するインク
供給ケース５０の栓６０においても同様である。ヘッド
ケース１０の背面には後述するようにインク供給管が形
成されており、その入口部分にはフィルタ１５が熱融着
されている。このフィルタ１５はあやたたみ織りしたス
テンレスメッシュから構成されている。このヘッドケー
ス１０の背面に形成されたインク供給管とインク供給ケ
ース５０に形成されているインク供給管とは０リング１
６を介して接続されている。即ち０リング１６はヘッド
ケース１０とインク供給ケース５０とによって挾持さ
れ、インク供給管の一部を形成している。また、このヘ
ッドケース１０の背面には、インク供給ケース５０と結
合するためのピン１７が複数個設けられている。
注入口１３が設けられ、それはインク注入時以外には栓
１４が圧入されている。この栓１４は圧入した際にごみ
がでないように配慮されており、例えばナイロン部材等
から構成されているが、ポリアミド等の軟らかい樹脂又
は金属球のようなものでもよい。これは後述するインク
供給ケース５０の栓６０においても同様である。ヘッド
ケース１０の背面には後述するようにインク供給管が形
成されており、その入口部分にはフィルタ１５が熱融着
されている。このフィルタ１５はあやたたみ織りしたス
テンレスメッシュから構成されている。このヘッドケー
ス１０の背面に形成されたインク供給管とインク供給ケ
ース５０に形成されているインク供給管とは０リング１
６を介して接続されている。即ち０リング１６はヘッド
ケース１０とインク供給ケース５０とによって挾持さ
れ、インク供給管の一部を形成している。また、このヘ
ッドケース１０の背面には、インク供給ケース５０と結
合するためのピン１７が複数個設けられている。
【００２２】インク袋３０はその材質は例えばブチルゴ
ムからなり、先端部は図示のように円形の開口部３１か
らなり、開口部３１の縁はパッキン部３２が設けられて
いる。このパッキン部３２は、ヘッドケース１０とイン
ク供給ケース５０とによって挾持されてキャリッジの移
動方向に長い偏平または楕円形状となりさらにシール構
造を形成する。また、このインク袋３０の下側部には厚
肉部分３３が設けられている。
ムからなり、先端部は図示のように円形の開口部３１か
らなり、開口部３１の縁はパッキン部３２が設けられて
いる。このパッキン部３２は、ヘッドケース１０とイン
ク供給ケース５０とによって挾持されてキャリッジの移
動方向に長い偏平または楕円形状となりさらにシール構
造を形成する。また、このインク袋３０の下側部には厚
肉部分３３が設けられている。
【００２３】インク供給ケース５０は、ヘッドケース１
０と同様に、ＰＡＲ（ポリアリレート）、ＰＳＦ（ポリ
サルフォン）、ＰＣ（ポリカーボネイト）等の透明部材
から構成されており、そのヘッドケース１０に対向する
側には開口部５１が形成されており、それにはインク袋
３０が収納される。また、係合穴５２が形成されてお
り、これにはヘッドケース１０のピン１７が圧入して固
定されて、ヘッドケース１０とインク供給ケース５０と
が結合される。また、インク供給ケース５０のヘッドケ
ース１０に対向した側には、ヘッドケース１０のノズル
プレート部１１の開口部１１ａと同様な形状の開口部５
３が形成され、また、側部にはヘッドＦＰＣ（フレキシ
ブル・プリント・サーキット）受部５４が設けられてい
る。これらの開口部５３及びヘッドＦＰＣ受部５４に
は、ヘッドチップ５５及びヘッドＦＰＣ５６が収納され
る。ヘッドチップ５５の一方の端部には、複数のノズル
が等間隔で列状に配置されたノズル部５７が形成され、
他方の端部にはノズル列の方向に細長い略長方形状の断
面を有するインク取込口５８が形成されている。
０と同様に、ＰＡＲ（ポリアリレート）、ＰＳＦ（ポリ
サルフォン）、ＰＣ（ポリカーボネイト）等の透明部材
から構成されており、そのヘッドケース１０に対向する
側には開口部５１が形成されており、それにはインク袋
３０が収納される。また、係合穴５２が形成されてお
り、これにはヘッドケース１０のピン１７が圧入して固
定されて、ヘッドケース１０とインク供給ケース５０と
が結合される。また、インク供給ケース５０のヘッドケ
ース１０に対向した側には、ヘッドケース１０のノズル
プレート部１１の開口部１１ａと同様な形状の開口部５
３が形成され、また、側部にはヘッドＦＰＣ（フレキシ
ブル・プリント・サーキット）受部５４が設けられてい
る。これらの開口部５３及びヘッドＦＰＣ受部５４に
は、ヘッドチップ５５及びヘッドＦＰＣ５６が収納され
る。ヘッドチップ５５の一方の端部には、複数のノズル
が等間隔で列状に配置されたノズル部５７が形成され、
他方の端部にはノズル列の方向に細長い略長方形状の断
面を有するインク取込口５８が形成されている。
【００２４】そして、ヘッドチップ５５はヘッドケース
１０の背面に形成された空間部１８に配置され、ノズル
部５７はヘッドケース１０のノズルプレート部１１の開
口部１１ａに差し込まれ、その周囲が接着されて固定さ
れる。また、このインク取込口５８はインク供給ケース
５０のインク供給口となる開口部５３に差し込まれて周
囲を接着剤で封止して固着される。ヘッドＦＰＣ５６
は、その材質はポリイミドからなり、ヘッドチップ５５
とは異方性導電膜により導通がとられており、コンタク
ト部５９はインク供給ケース５０のＦＰＣ受け部５４に
例えば両面テープで接着されて固定されている。
１０の背面に形成された空間部１８に配置され、ノズル
部５７はヘッドケース１０のノズルプレート部１１の開
口部１１ａに差し込まれ、その周囲が接着されて固定さ
れる。また、このインク取込口５８はインク供給ケース
５０のインク供給口となる開口部５３に差し込まれて周
囲を接着剤で封止して固着される。ヘッドＦＰＣ５６
は、その材質はポリイミドからなり、ヘッドチップ５５
とは異方性導電膜により導通がとられており、コンタク
ト部５９はインク供給ケース５０のＦＰＣ受け部５４に
例えば両面テープで接着されて固定されている。
【００２５】インク供給ケース５０のヘッドＦＰＣ受け
部５４の反対側には開口部（図示せず）が設けられ、こ
れには栓６０が圧入される。インク供給ケース５０の上
部には突起状の取手６１が設けられている。またインク
供給ケース５０の下側には貫通穴（図示せず）が設けら
れ、この貫通穴に加圧棒６３が挿入され、初期印字動作
の開始時や印字不能時に、インク袋３０の厚肉部３３を
押圧することにより、インク袋３０内のインクに圧力を
印加する。インク供給ケース５０のヘッドＦＰＣ受け部
５４側には、キャリッジ（図示せず）に対する位置決め
ピン６４，６５が設けられており、インクジェット記録
装置がキャリッジに取り付けられる際には、この位置決
めピン６４，６５がその基準位置となって取り付けられ
る。以上のように構成されたインクジェット記録装置は
基本的は透明部材から構成されており、その内部をオペ
レータが見ることができ、インク袋内のインク残量を予
測でき、印字が可能かどうかを事前に判断することがで
きる。
部５４の反対側には開口部（図示せず）が設けられ、こ
れには栓６０が圧入される。インク供給ケース５０の上
部には突起状の取手６１が設けられている。またインク
供給ケース５０の下側には貫通穴（図示せず）が設けら
れ、この貫通穴に加圧棒６３が挿入され、初期印字動作
の開始時や印字不能時に、インク袋３０の厚肉部３３を
押圧することにより、インク袋３０内のインクに圧力を
印加する。インク供給ケース５０のヘッドＦＰＣ受け部
５４側には、キャリッジ（図示せず）に対する位置決め
ピン６４，６５が設けられており、インクジェット記録
装置がキャリッジに取り付けられる際には、この位置決
めピン６４，６５がその基準位置となって取り付けられ
る。以上のように構成されたインクジェット記録装置は
基本的は透明部材から構成されており、その内部をオペ
レータが見ることができ、インク袋内のインク残量を予
測でき、印字が可能かどうかを事前に判断することがで
きる。
【００２６】図５及び図６は、図２のインクジェットカ
ートリッジのインク袋３０の断面説明図及びそのＡ−Ａ
断面説明図である。図示のように、加圧棒６３が当接す
るインク袋３０の厚肉部３３は、下側部の中央部に長さ
方向に全長の約１／３の長さで、周方向に９０゜〜１８
０゜の領域に亘って設けられており、その肉厚は１〜３
ｍｍであり、薄肉部は０．３〜０．５ｍｍで構成してい
る。また厚肉部３３には、加圧棒６３によるプライミン
グ動作時に厚肉部３３を確実に押圧するためのガイド部
３４が設けられており、また厚肉部３３はインク袋３０
の内側に厚くなっている。この厚肉部３３、即ち加圧部
分とインク供給ケース５０との間の隙間はできるだけ小
さいことが望ましい。さらにインク袋３０はキャリッジ
の移動方向Ｂの寸法が大きい偏平形状をしており、加圧
棒６３によるプライミング動作時の変形を、厚肉部３３
と相乗的に働き一定にするようにしている。
ートリッジのインク袋３０の断面説明図及びそのＡ−Ａ
断面説明図である。図示のように、加圧棒６３が当接す
るインク袋３０の厚肉部３３は、下側部の中央部に長さ
方向に全長の約１／３の長さで、周方向に９０゜〜１８
０゜の領域に亘って設けられており、その肉厚は１〜３
ｍｍであり、薄肉部は０．３〜０．５ｍｍで構成してい
る。また厚肉部３３には、加圧棒６３によるプライミン
グ動作時に厚肉部３３を確実に押圧するためのガイド部
３４が設けられており、また厚肉部３３はインク袋３０
の内側に厚くなっている。この厚肉部３３、即ち加圧部
分とインク供給ケース５０との間の隙間はできるだけ小
さいことが望ましい。さらにインク袋３０はキャリッジ
の移動方向Ｂの寸法が大きい偏平形状をしており、加圧
棒６３によるプライミング動作時の変形を、厚肉部３３
と相乗的に働き一定にするようにしている。
【００２７】図３は、図１に示されるインクジェットカ
ートリッジ１の他の例を示す分解斜視図である。インク
保持部が多孔質部材で構成された例を示す分解斜視図で
ある。図３に示すインクジェットカートリッジは、イン
ク保持部を除き図２のインクジェットカートリッジと同
じ構成となっているため、インク保持部以外の構成つい
ては説明を省略する。
ートリッジ１の他の例を示す分解斜視図である。インク
保持部が多孔質部材で構成された例を示す分解斜視図で
ある。図３に示すインクジェットカートリッジは、イン
ク保持部を除き図２のインクジェットカートリッジと同
じ構成となっているため、インク保持部以外の構成つい
ては説明を省略する。
【００２８】多孔質部材７０はその材料は例えば微細な
空孔を有するウレタンフォームからなり、インクを含浸
させるための吸収体であり、インク供給ケース５０の開
口部５１に収納されている。このようなインク保時部が
多孔質体で構成されたインクジェットカートリッジは、
プライミング動作を行うことができないので、以下に説
明する方法で回復処理が行われる。
空孔を有するウレタンフォームからなり、インクを含浸
させるための吸収体であり、インク供給ケース５０の開
口部５１に収納されている。このようなインク保時部が
多孔質体で構成されたインクジェットカートリッジは、
プライミング動作を行うことができないので、以下に説
明する方法で回復処理が行われる。
【００２９】即ち、記録装置の回復手段として、ヘッド
チップ５５のノズル５７をキャップ部材（不図示）と、
キャップ部材に連通するポンプ等からなる吸引手段（不
図示）を例えば、図１に示すインクジェットプリンタの
モータ３の上方に配置する。ノズル５７をキャップした
後、吸引手段によりキャップ内を吸引してノズル付近の
粘度の高いインク、もしくはインク流路内の気泡を吸引
排出することにより回復処理が行われる。
チップ５５のノズル５７をキャップ部材（不図示）と、
キャップ部材に連通するポンプ等からなる吸引手段（不
図示）を例えば、図１に示すインクジェットプリンタの
モータ３の上方に配置する。ノズル５７をキャップした
後、吸引手段によりキャップ内を吸引してノズル付近の
粘度の高いインク、もしくはインク流路内の気泡を吸引
排出することにより回復処理が行われる。
【００３０】図４は、図２及び図３のインクジェットカ
ートリッジのインク供給管に着目した斜視図である。イ
ンク供給管６６は、図示のように、インク袋３０を覆う
ヘッドケース１０及びインク供給ケース５０に形成され
ている。本発明の特徴部分である狭流路は、インク供給
管６６とヘッドチップ５５のインク取込口５８を結ぶこ
とになるインク供給ケース５０の開口部（インク供給
口）５３に設けられている。以下図７乃至図１０を用い
て、本発明の一実施形態を説明する。
ートリッジのインク供給管に着目した斜視図である。イ
ンク供給管６６は、図示のように、インク袋３０を覆う
ヘッドケース１０及びインク供給ケース５０に形成され
ている。本発明の特徴部分である狭流路は、インク供給
管６６とヘッドチップ５５のインク取込口５８を結ぶこ
とになるインク供給ケース５０の開口部（インク供給
口）５３に設けられている。以下図７乃至図１０を用い
て、本発明の一実施形態を説明する。
【００３１】図７は本発明の一実施形態におけるインク
流路の狭流路部を示す斜視図であり、図８は図７の狭流
路部を矢印Ｄ方向、即ちヘッドチップのインク取込口側
から見た平面図、および図９は図７の狭流路部を矢印Ｃ
方向からみた、ヘッドチップと狭流路の接続部分を示す
平面図である。ヘッドチップ５５のインク取込口５８の
形状は、図８の想像線に示されるように、高さｈ２、幅
ｌの幅方向に扁平した長方形状であり、一方、インク取
込口５８に接続するインクケース５０側の開口の高さｈ
１は、ｈ２に比べ非常に大きく、この部分に大きな気泡
が留まりやすい境界面１５１が形成されている。
流路の狭流路部を示す斜視図であり、図８は図７の狭流
路部を矢印Ｄ方向、即ちヘッドチップのインク取込口側
から見た平面図、および図９は図７の狭流路部を矢印Ｃ
方向からみた、ヘッドチップと狭流路の接続部分を示す
平面図である。ヘッドチップ５５のインク取込口５８の
形状は、図８の想像線に示されるように、高さｈ２、幅
ｌの幅方向に扁平した長方形状であり、一方、インク取
込口５８に接続するインクケース５０側の開口の高さｈ
１は、ｈ２に比べ非常に大きく、この部分に大きな気泡
が留まりやすい境界面１５１が形成されている。
【００３２】インクケース５０側の開口部５３の奥の方
には、複数の細長い壁部６９が並列に設置されている。
これらの壁部６９は、ヘッドチップ５０が、開口部５３
に挿入された際に、長方形状のインク取込口５８の長辺
に対して略垂直に交差するように配置されている。ま
た、これらの壁部６９の端面６９ａは、インク取込口５
８の端部（境界面１５１）に対し、所定の距離ｄを保つ
ように配置されている。その結果、この境界面の上流部
分に、非常に狭い櫛歯状の流路６７ａ（幅Ｃ、高さｈ
１）が形成される。
には、複数の細長い壁部６９が並列に設置されている。
これらの壁部６９は、ヘッドチップ５０が、開口部５３
に挿入された際に、長方形状のインク取込口５８の長辺
に対して略垂直に交差するように配置されている。ま
た、これらの壁部６９の端面６９ａは、インク取込口５
８の端部（境界面１５１）に対し、所定の距離ｄを保つ
ように配置されている。その結果、この境界面の上流部
分に、非常に狭い櫛歯状の流路６７ａ（幅Ｃ、高さｈ
１）が形成される。
【００３３】図１０は本実施形態における気泡排出の様
子を示す断面図である。インク供給管６６内にある気泡
６８は、プライミング動作や吸引動作によりヘッドチッ
プ５５側へ移動し、狭流路部６７ａにより細分化され
る。これにより、インク取込口５８への流入時の抵抗が
小さくなり容易に流入するため、気泡排出を確実に行う
ことができる。
子を示す断面図である。インク供給管６６内にある気泡
６８は、プライミング動作や吸引動作によりヘッドチッ
プ５５側へ移動し、狭流路部６７ａにより細分化され
る。これにより、インク取込口５８への流入時の抵抗が
小さくなり容易に流入するため、気泡排出を確実に行う
ことができる。
【００３４】幅ｌが４．５ｍｍ、高さｈ２が０．０８７
ｍｍのインク取込口を有する記録ヘッドに対し、高さｈ
１が０．８４ｍｍ、幅Ｃが０．３ｍｍの６本の狭流路を
境界面に対し、ｄ＝０．１５ｍｍ離れた位置に形成し実
際に確認したところ、良好な結果が得られた。即ち、狭
流路を持たない供給管では、境界面に大きな気泡が留ま
り、プライミングを行っても気泡が十分に排出できなか
ったが、上記のように形成された狭流路を持つものは、
比較的容易に気泡の排出を行うことができた。
ｍｍのインク取込口を有する記録ヘッドに対し、高さｈ
１が０．８４ｍｍ、幅Ｃが０．３ｍｍの６本の狭流路を
境界面に対し、ｄ＝０．１５ｍｍ離れた位置に形成し実
際に確認したところ、良好な結果が得られた。即ち、狭
流路を持たない供給管では、境界面に大きな気泡が留ま
り、プライミングを行っても気泡が十分に排出できなか
ったが、上記のように形成された狭流路を持つものは、
比較的容易に気泡の排出を行うことができた。
【００３５】また、更に、狭流路を持たない供給管で
は、最終的に、気泡がインク取込口全体を塞ぐまで成長
し、記録ヘッドにインクが供給されなくなり印刷を続行
することができなくなったが、狭流路を設けたもので
は、気泡が成長した際にも、記録ヘッドにインクが供給
されなくなることはなかった。尚、境界面から狭流路の
間隔ｄを０．０５〜０．５ｍｍの範囲に設定したもので
も、同様に、記録ヘッドにインクが供給されなくなる不
具合が起こらないことが実験により確認できた。
は、最終的に、気泡がインク取込口全体を塞ぐまで成長
し、記録ヘッドにインクが供給されなくなり印刷を続行
することができなくなったが、狭流路を設けたもので
は、気泡が成長した際にも、記録ヘッドにインクが供給
されなくなることはなかった。尚、境界面から狭流路の
間隔ｄを０．０５〜０．５ｍｍの範囲に設定したもので
も、同様に、記録ヘッドにインクが供給されなくなる不
具合が起こらないことが実験により確認できた。
【００３６】なお、この狭流路６７の断面の寸法は本実
施形態に限定されるものではなく、少なくとも上流側で
発生する気泡の直径よりも大きくすれば良く、即ち、狭
流路の上流側の端部で気泡が留まらない大きさであれ
ば、可能な限り小さい方が効果がある。
施形態に限定されるものではなく、少なくとも上流側で
発生する気泡の直径よりも大きくすれば良く、即ち、狭
流路の上流側の端部で気泡が留まらない大きさであれ
ば、可能な限り小さい方が効果がある。
【００３７】図１１は本発明における第２の実施形態の
狭流路の形状を示すヘッドチップのインク取込口側から
みた平面図であり、図１２は図１１の実施形態における
ヘッドチップと狭流路の接続部分を上から（矢印Ｅ方
向）見た平面図である。格子部材８２はその材料は例え
ばＰＳＦ（ポリサルフォン）等のインクに侵されにくい
プラスチック部材からなり、格子状に仕切られた非常に
狭く連通した多数の孔部分が形成され、ケースリザーバ
８０に収納されている。前述の格子状部材８１はプラス
チック部材で形成された物に限定するものではなく、ス
テンレス等の金属を用いてももよく、インク供給管６６
からインク取込口５８へと流入するインクの移動方向た
いしてケースリザーバ８０内を格子状に分割する部材で
あればよい。インク供給管６６内にある気泡は、プライ
ミング動作や吸引動作によりヘッドチップ５５側へ移動
し、格子状部材８２により細分化されてインク取込口５
８への流入時の抵抗が小さくなり容易に流入するため、
気泡排出が確実にでき回復が可能となる。
狭流路の形状を示すヘッドチップのインク取込口側から
みた平面図であり、図１２は図１１の実施形態における
ヘッドチップと狭流路の接続部分を上から（矢印Ｅ方
向）見た平面図である。格子部材８２はその材料は例え
ばＰＳＦ（ポリサルフォン）等のインクに侵されにくい
プラスチック部材からなり、格子状に仕切られた非常に
狭く連通した多数の孔部分が形成され、ケースリザーバ
８０に収納されている。前述の格子状部材８１はプラス
チック部材で形成された物に限定するものではなく、ス
テンレス等の金属を用いてももよく、インク供給管６６
からインク取込口５８へと流入するインクの移動方向た
いしてケースリザーバ８０内を格子状に分割する部材で
あればよい。インク供給管６６内にある気泡は、プライ
ミング動作や吸引動作によりヘッドチップ５５側へ移動
し、格子状部材８２により細分化されてインク取込口５
８への流入時の抵抗が小さくなり容易に流入するため、
気泡排出が確実にでき回復が可能となる。
【００３８】図１３は本発明の狭流路部の第３の実施形
態を示すものであり、ヘッドチップのインク取込口側か
らみた平面図である。図１４は図１３のヘッドチップと
狭流路の接続部分上方（矢印Ｆ方向）からみた平面図で
ある。多孔板８３はその材料は例えばステンレス等のイ
ンクに侵されにくい金属部材からなり、貫通した多数の
孔により狭流路６７ｃが形成され、ケースリザーバ８０
に収納されている。ケースリザーバ８０には、インク供
給管６６によってインクが供給される。狭流路６７ｃ
は、断面が三角形であり、このような断面形状とするこ
とで、狭流路６７ｃに気泡が存在しても、気泡によって
狭流路が完全に閉塞されることを防止できる。この狭流
路の断面は、三角形に限らず、球体状の気泡が、狭流路
の壁面の全てに接触しない形状であればよい。また、多
孔板８３は金属で形成された物に限定するものではな
く、例えばＰＳＦ（ポリサルフォン）等のインクに侵さ
れにくいプラスチック部材でもよい。
態を示すものであり、ヘッドチップのインク取込口側か
らみた平面図である。図１４は図１３のヘッドチップと
狭流路の接続部分上方（矢印Ｆ方向）からみた平面図で
ある。多孔板８３はその材料は例えばステンレス等のイ
ンクに侵されにくい金属部材からなり、貫通した多数の
孔により狭流路６７ｃが形成され、ケースリザーバ８０
に収納されている。ケースリザーバ８０には、インク供
給管６６によってインクが供給される。狭流路６７ｃ
は、断面が三角形であり、このような断面形状とするこ
とで、狭流路６７ｃに気泡が存在しても、気泡によって
狭流路が完全に閉塞されることを防止できる。この狭流
路の断面は、三角形に限らず、球体状の気泡が、狭流路
の壁面の全てに接触しない形状であればよい。また、多
孔板８３は金属で形成された物に限定するものではな
く、例えばＰＳＦ（ポリサルフォン）等のインクに侵さ
れにくいプラスチック部材でもよい。
【００３９】図１５は本発明の狭流路部の第４の実施形
態を示す断面図であり、内部に異物が下流側に流入する
ことを防止するためのフィルタ１１５を設けたインク供
給管１６６に、更に狭流路６７を設けたものである。フ
ィルタ１１５は、インク流路中最も小さな断面を有する
ノズルが異物によって塞がれることを防止するため、非
常に細かい網目状の部材で形成されている。従って、上
流から流れてきた比較的細かい気泡もフィルタ前面に留
まり、後続の気泡を取り込みながら比較的大きな気泡に
成長し、回復動作によっても気泡の排出が困難になる。
また、気泡によってインク供給路が完全に塞がれ下流側
へのインクの供給が困難になることもある。
態を示す断面図であり、内部に異物が下流側に流入する
ことを防止するためのフィルタ１１５を設けたインク供
給管１６６に、更に狭流路６７を設けたものである。フ
ィルタ１１５は、インク流路中最も小さな断面を有する
ノズルが異物によって塞がれることを防止するため、非
常に細かい網目状の部材で形成されている。従って、上
流から流れてきた比較的細かい気泡もフィルタ前面に留
まり、後続の気泡を取り込みながら比較的大きな気泡に
成長し、回復動作によっても気泡の排出が困難になる。
また、気泡によってインク供給路が完全に塞がれ下流側
へのインクの供給が困難になることもある。
【００４０】即ち、供給管内に設けられたフィルタ１１
５の前面にも気泡が留まりやすい境界面１５１が形成さ
れ、このような境界面１５１に対しても、間隔ｄ分上流
側に離れた位置に狭流路６７を設けることにより、気泡
の排出性を向上させる効果が得られ、また、気泡が留ま
る事によってインク供給路が成長した気泡によって閉塞
されることを防止するという効果が得られる。
５の前面にも気泡が留まりやすい境界面１５１が形成さ
れ、このような境界面１５１に対しても、間隔ｄ分上流
側に離れた位置に狭流路６７を設けることにより、気泡
の排出性を向上させる効果が得られ、また、気泡が留ま
る事によってインク供給路が成長した気泡によって閉塞
されることを防止するという効果が得られる。
【００４１】尚、狭流路６７の形状は、第１乃至第３の
実施形態で示したどの形状を採用してもよいし、これら
以外であっても、供給管の断面形状に応じて適宜最適な
形状の狭流路を形成すればよい。
実施形態で示したどの形状を採用してもよいし、これら
以外であっても、供給管の断面形状に応じて適宜最適な
形状の狭流路を形成すればよい。
【００４２】なお、本発明は上述の実施の形態に限られ
ることなく、種々の変更を行うことができる。
ることなく、種々の変更を行うことができる。
【００４３】例えば、上述の実施の形態においては、記
録ヘッドと、インク供給部を内包したインクカートリッ
ジに適用した場合を説明したが、本発明は、これに限ら
れることなく、記録ヘッドと、インク供給部を個別に構
成し、これらを結ぶ供給管に狭流路部を設けてもよい。
また、上述の実施の形態においては、インク保持部を加
圧して、気泡の排出をおこなう場合を説明したが、本発
明はこれに限られることなく、例えば、ポンプ、キャッ
プ等からなる記録ヘッド内のインクを前記ノズルから吸
引する吸引手段もしくは、インク保持部から狭流路の間
に、ヘッド内のインクをノズルより排出するための加圧
手段を適所に設けてもよい。
録ヘッドと、インク供給部を内包したインクカートリッ
ジに適用した場合を説明したが、本発明は、これに限ら
れることなく、記録ヘッドと、インク供給部を個別に構
成し、これらを結ぶ供給管に狭流路部を設けてもよい。
また、上述の実施の形態においては、インク保持部を加
圧して、気泡の排出をおこなう場合を説明したが、本発
明はこれに限られることなく、例えば、ポンプ、キャッ
プ等からなる記録ヘッド内のインクを前記ノズルから吸
引する吸引手段もしくは、インク保持部から狭流路の間
に、ヘッド内のインクをノズルより排出するための加圧
手段を適所に設けてもよい。
【００４４】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、記録ヘッ
ドのインク取込口に狭流路を形成したため、インク供給
管内の気泡の排出が効率よく容易にでき、印字の回復が
確実にできるという効果が得られる。また、気泡の排出
に伴って、排出されるインクの量も少量ですむという効
果も奏する。また、完全に気泡が排出されない場合で
も、成長した気泡によってインク供給管が閉塞されるこ
とがなく、記録ヘッドにインクが供給できなくなるとい
う不具合を確実に防止できる。
ドのインク取込口に狭流路を形成したため、インク供給
管内の気泡の排出が効率よく容易にでき、印字の回復が
確実にできるという効果が得られる。また、気泡の排出
に伴って、排出されるインクの量も少量ですむという効
果も奏する。また、完全に気泡が排出されない場合で
も、成長した気泡によってインク供給管が閉塞されるこ
とがなく、記録ヘッドにインクが供給できなくなるとい
う不具合を確実に防止できる。
【図１】本発明に適用されるインクジェットプリンタの
一例を示す斜視図。
一例を示す斜視図。
【図２】本発明に適用されるインクジェットカートリッ
ジの一例を示す分解斜視図。
ジの一例を示す分解斜視図。
【図３】本発明に適用されるインクジェットプリンタの
他の例を示す分解斜視図。
他の例を示す分解斜視図。
【図４】図２及び図３の実施形態のインクジェットカー
トリッジのインク供給管に着目した斜視図。
トリッジのインク供給管に着目した斜視図。
【図５】図２のインクジェットカートリッジのインク袋
の断面説明図。
の断面説明図。
【図６】図５のインクジェットカートリッジのＡ−Ａ断
面説明図。
面説明図。
【図７】本発明の一実施形態におけるインク供給路の狭
流路部を示す斜視図。
流路部を示す斜視図。
【図８】図７のインク供給路の狭流路部をヘッドチップ
のインク取込口側（矢印Ｃ方向）から見た平面図。
のインク取込口側（矢印Ｃ方向）から見た平面図。
【図９】図７の狭流路部ヘッドチップの接続部分を上側
（矢印Ｄ方向）からみた平面図。
（矢印Ｄ方向）からみた平面図。
【図１０】図７の実施形態における気泡排出の様子を示
す断面図。
す断面図。
【図１１】本発明のインク供給路の狭流路部の第２の実
施形態を示し、ヘッドチップのインク取込口側から見た
平面図。
施形態を示し、ヘッドチップのインク取込口側から見た
平面図。
【図１２】図１１のインク供給路を上側（矢印Ｅ方向）
からみたヘッドチップと狭流路の接続部分を示す平面
図。
からみたヘッドチップと狭流路の接続部分を示す平面
図。
【図１３】本発明のインク供給路の狭流路部の第３の実
施形態を示し、ヘッドチップのインク取込口側から見た
平面図。
施形態を示し、ヘッドチップのインク取込口側から見た
平面図。
【図１４】図１３のインク供給路を上側（矢印Ｆ方向）
からみたヘッドチップと狭流路の接続部分を示す平面
図。
からみたヘッドチップと狭流路の接続部分を示す平面
図。
【図１５】本発明のインク供給路の狭流路部の第４の実
施形態を示す断面図。
施形態を示す断面図。
【図１６】従来例におけるインク供給路の境界面に気泡
が留まる様子を示す断面図。
が留まる様子を示す断面図。
１・・・・インクジェットカートリッジ １０・・・・ヘッドケース ３０・・・・インク袋 ５０・・・・インク供給ケース ５３・・・・インク供給口 ５５・・・・ヘッドチップ ５８・・・・インク取込口 ６６・・・・インク供給管 ６７・・・・狭流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 和彦 長野県諏訪市大和３丁目３番５号 セイコ ーエプソン株式会社内
Claims (12)
- 【請求項１】 記録用インクを貯留するインク保持部
と、前記記録用インクを吐出するためのノズルを備えた
記録ヘッドと、前記インク保持部と前記ノズルを接続す
る供給路とを備え、少なくとも、前記供給路の一部に、
断面積が上流側から下流側に向かい不連続に減少する境
界面を有するインクジェット記録装置において、 前記境界面の上流側の供給路内に、インクの流れる方向
と略平行な方向に配設された複数の壁面からなる狭流路
を有し、前記壁面の下流側の端部が、前記境界面に対
し、所定の距離を保つ位置に設けられていることを特徴
とするインクジェット記録装置。 - 【請求項２】 前記壁面の下流側の端部と前記境界面の
距離が０．０５〜０．５ｍｍであることを特徴とする請
求項１記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項３】 前記狭流路を形成する櫛歯状の壁部を有
することを特徴とする請求項１記載のインクジェット記
録装置。 - 【請求項４】 請求項３記載のインクジェット記録装置
において、前記供給路の一部に、前記境界面を形成する
長方形状の断面の開口を有し、前記櫛歯状の壁部が、前
記開口の長辺に対して略垂直に配置されたことを特徴と
するインクジェット記録装置。 - 【請求項５】 前記狭流路を形成する格子状の壁部を有
することを特徴とする請求項１記載のインクジェット記
録装置。 - 【請求項６】 前記狭流路を形成する複数の貫通孔を備
えた多孔板を有し、前記貫通孔の断面が非円形形状であ
ることを特徴とする請求項１記載のインクジェット記録
装置。 - 【請求項７】 請求項１乃至６記載のいずれかのインク
ジェット記録装置において、前記記録ヘッドは、記録ヘ
ッド内部にインクを取り込むためのインク取込口を有
し、前記供給路は、前記インク取込口に接続するインク
供給口を有し、該インク供給口の断面積は、前記インク
取込口の断面積より大きく、前記記録ヘッドのインク取
込口が設けられた平面によって生じる境界面に対し、所
定の距離を保つ位置に前記狭流路が設けられていること
を特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項８】 請求項１乃至６記載のいずれかのインク
ジェット記録装置において、前記供給路の一部に、下流
側に異物が流入することを防止するためのフイルタを備
え、前記フィルタが設けられた平面によって生じる境界
面に対し、所定の距離を保つ位置に前記狭流路が設けら
れていることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項９】 請求項１乃至請求項８記載のいずれかの
インクジェット記録装置において、更に、前記記録ヘッ
ド内のインクを前記ノズルから吸引する吸引手段を有す
ることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項１０】 請求項１乃至請求項８記載のいずれか
のインクジェット記録装置において、更に、前記インク
保持部から前記狭流路の間に、前記記録ヘッド内のイン
クを前記ノズルより排出するための加圧手段を設けたこ
とを特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項１１】 請求項１乃至８記載のインク保持部、
記録ヘッド、インク供給路、および狭流路を備え、これ
らを収納する筐体を有することを特徴とするインクジェ
ットカートリッジ。 - 【請求項１２】 請求項１１記載のインクジェットカー
トリッジにおいて、前記インク保持部を加圧する加圧手
段を有することを特徴とするインクカートリッジ。
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