JPH093002A - 多価アルコールのエステル化方法 - Google Patents

多価アルコールのエステル化方法

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JPH093002A
JPH093002A JP7150216A JP15021695A JPH093002A JP H093002 A JPH093002 A JP H093002A JP 7150216 A JP7150216 A JP 7150216A JP 15021695 A JP15021695 A JP 15021695A JP H093002 A JPH093002 A JP H093002A
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polyhydric alcohol
reaction
acid
pentaerythritol
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JP7150216A
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Akira Kasai
晃 笠井
Tadao Shoji
忠生 東海林
Misao Uohama
操 魚浜
Koichi Nakamura
公一 中村
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 多価アルコールのエステル化に際し、一般式
1または2のエーテル系化合物を含有する芳香族系溶媒
中、酸触媒、カルボン酸存在下に反応させるエステル化
方法。 R1−(OCHCH−OR2 (1) (R1,R2は低級アルキル基、mは1〜10の自然数
を表す。) (nは2〜10の自然数を表す。) 【効果】 多価アルコールが溶解しやすい、触媒系を提
供することにより、短時間で、収率よく目的とする多価
アルコールエステルを製造出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高分子材料、生体材料な
どに用いられている多価アルコールのエステル化方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】有機溶媒に容易に溶解する一価アルコー
ルのエステル化方法は、一般的に原料アルコール及びカ
ルボン酸を芳香族系溶媒に溶解させ脱水縮合するか、又
はエステル交換反応など、溶解性を利用した反応が多数
知られている。しかし、水系溶媒にしか溶解しない多価
アルコールの場合には、カルボン酸とアルコールの直接
エステル化はかなり困難で長時間の反応時間が必要であ
る。特に多価アルコールではトルエンなどの溶媒に溶解
しないため、原料多価アルコールが固形で系内に存在し
ていたり、油状で沈殿していたりし、カルボン酸との接
触がきわめて悪いことにより、本質的に反応性が低い。
更に悪いことに、反応中に副反応としてアルコール中よ
り分子内、分子間脱水が起こり収率の低下が避けられな
い場合が多い。特に重合性カルボン酸のエステルとする
場合は、特開昭56−51433号にあるように90℃
以下の低温で実施する必要があり、長時間の反応時間が
必要であった。また、特開昭59−82344号のよう
に、あらかじめ飽和カルボン酸でエステル化し、溶媒に
対する溶解性を向上させた後、重合性カルボン酸と反応
させる方法が採られている。この方法は混合エステルの
製造には向いているが単一カルボン酸のエステル化には
利用できない。また、これらの反応では多価アルコール
の全ての水酸基がエステル化してしまい、水酸基の部分
エステル化は困難であったり、長時間の反応を必要とす
るなど、多くの問題があった。
【0003】そこでこれらの反応はカルボン酸から誘導
される酸クロリドを用い、塩基性溶媒中反応させる方法
も知られている。しかしながら水以外に溶解しにくい化
合物は塩基性溶媒に対しても本質的には溶解しにくく、
加熱溶解などを行う事もある。また、特殊なカルボジイ
ミド系縮合剤を用いる方法も有るが原料が高価であるた
め、高価な化合物を製造する場合を除き一般性に欠ける
欠点がある。更に、酸無水物の利用も知られているが、
これも一般性において問題があり、酸無水物が入手しづ
らい場合が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、一般に用いられるエステル縮合溶媒である
芳香族系溶媒に溶解しない多価アルコールのエステル化
を、入手しやすい原料を用い、短時間で収率良く行うこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、エチレン
グリコールを基本骨格とするエーテル系化合物を存在さ
せることにより、原料多価アルコールとカルボン酸の混
合物の溶解性が良くなり、更にはルイス酸を触媒とする
ことにより、きわめて効率よく目的とする多価アルコー
ルエステルを得る方法を見いだし本発明を完成するに至
った。
【0006】本発明は一般式(1)
【0007】
【化3】R1−(OCH2CH2m−OR2 (1) (式1中、R1,R2は低級アルキル基、mは1〜10
の自然数を表す。) もしくは一般式(2)
【0008】
【化4】 (式2中、nは2〜10の自然数を表す。)で示される
エーテル系化合物を含有する芳香族系溶媒中、カルボン
酸と多価アルコールとを酸触媒存在下で反応させること
を特徴とする多価アルコールのエステル化方法に関す
る。
【0009】一般式(1)中のR1、R2は、それぞれ
独立に低級アルキル基を表わし、メチル基、エチル基、
プロピル基等の炭素数1〜3の低級アルキル基が好まし
い。またmは1〜10の自然数を表わし、好ましくは1
〜5、より好ましくは1〜3の自然数である。この一般
式(1)で表されるエーテル系化合物としては、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール等のグリコール類のジアルキルエーテルが好ま
しく、具体的には、例えばエチレングリコールジメチル
エーテル、ジエチレングルコールジメチルエーテル、ト
リエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリ
コールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチ
ルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル
等が挙げられる。
【0010】一般式(2)中のnは2〜10の自然数で
あり、好ましくは2〜6の自然数である。一般式で
(2)で挙げられるエーテル系化合物として具体的に
は、ジオキサン、12−クラウン−4、15−クラウン
−5、18−クラウン−6等の環状エーテル系化合物が
挙げられる。
【0011】本発明で用いるエーテル系化合物は、2以
上のエーテル結合を有するエーテル系化合物である。本
発明で用いられるエーテル系化合物は、常温で液体の化
合物が好ましいが、エーテル系化合物を含有した芳香族
系溶媒が液体となれば、固体であっても良い。
【0012】本発明で用いる芳香族系溶媒とは、一般の
エステル化反応に用いる事のできるものであれば良く、
例えばベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等が
好ましく挙げられる。
【0013】本発明において、反応溶媒として、上述の
エーテル系化合物を含有した芳香族系溶媒を用いる。該
反応溶媒中のエーテル系化合物の混合割合は、芳香族系
溶媒とエーテル化合物の重量比で、19:1〜1:2、
好ましくは9:1〜1:1、より好ましくは9:1〜
3:7である。すなわち、これらのエーテル系の存在は
反応促進に不可欠であるが、芳香族系溶媒の存在もまた
不可欠である。エーテル系化合物のみの場合は原料の溶
解性が上がらず、反応が進行しづらい。
【0014】本発明で用いる酸触媒としては、プロトン
酸、ルイス酸等の各種酸触媒を使用できるが、好ましく
はルイス酸、より好ましくは硼素系ルイス酸を用いるの
がよい。硼素系ルイス酸の例としては、三フッ化硼素又
はその錯体(例えば三フッ化硼素エーテル錯体等)等が
挙げられる。酸触媒の使用量は特に制限はないが、プロ
トン酸の場合は通常の酸触媒の使用量である水酸基の当
量に換算して0.01〜10モル%、好ましくは0.1
〜5モル%、より好ましくは0.5〜5モル%がよい。
ルイス酸の場合は水酸基の当量に対し1〜50モル%、
好ましくは5〜40モル%、より好ましくは10〜30
モル%である。
【0015】エステル化の原料となる多価アルコールと
は、1分子中に2個以上の水酸基が存在する化合物であ
り、例えばエチレングリコール、グリセリン、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリ
スリトール等の脂肪族多価アルコールや、水添糖アルコ
ール、配糖体化合物等の糖誘導体等を挙げることが出来
る。多価アルコール1重量部に対して、エーテル系化合
物を含有した芳香族系溶媒を1〜20重量部の割合で、
反応させることが好ましい。
【0016】また、カルボン酸としては、アクリル酸、
メタクリル酸等の炭素数2個以上の飽和又は不飽和脂肪
族カルボン酸、安息香酸等の芳香族カルボン酸、ヘテロ
原子含有カルボン酸などカルボキシル基を有する化合物
なら使用することが出来る。
【0017】このような方法で製造することにより目的
の多価アルコールカルボン酸エステルを効率良く得るこ
とが出来るし、この場合、多価アルコールが反応系内で
均一に溶解、もしくは均一に分散しているため、多価ア
ルコールの1分子中の水酸基のエステル化度を、加える
カルボン酸の量に応じ変化させることも容易である。本
反応に要する時間は多価アルコールの種類、カルボン酸
の種類により変化するし、触媒などの量とも関係してく
るが、通常1〜8時間であり、エーテル系化合物を使用
しない場合に比べ反応時間が二分の一から十分の一程度
に減少させることが出来る。
【0018】反応温度は70℃〜150℃位で実施する
ことが出来るが、好ましくは70℃〜115℃、より好
ましくは80℃〜110℃で実施することが副反応の制
御等の観点から好ましい。その他必要に応じ酸化防止
剤、重合禁止剤等の添加剤を添加してエステル化を行う
ことが出来る。また、空気、窒素等のガス気流下、更に
は減圧下で反応を行うこともできる。
【0019】次に一般的な製造方法について述べる。原
量多価アルコール、芳香族系溶媒、一般式(1)もしく
は(2)のエーテル系化合物、それに、カルボン酸を混
合し、これをジーン−スターク水分分離器を備えた容器
に加え、必要に応じ上記添加剤を加え70℃〜115℃
にて必要な反応時間だけ反応を行い、反応終了後に反応
液を冷却後、ベンゼン、トルエン、酢酸エチル等の溶媒
により希釈し、分液槽に移送し、弱アルカリ水溶液で洗
浄、水洗により、酸触媒の分解、未反応物の除去、一般
式(1)もしくは(2)で示されるエーテル系化合物の
除去等を実施し、最後に、芒硝などにより脱水し、減圧
下で溶媒を濃縮し粗生成物を得る。更に生成を要する場
合はカラムクロマトグラフィー法、薄膜蒸留法などによ
り精製することが出来る。
【0020】
【実施例】以下に実施例をもって更に詳しく示すが、本
発明はこれらによりなんら制限を受けるものではない。 (実施例1)温度計、冷却管と滴下ロートを装着した2
00mlの三口フラスコに、13.6gのペンタエリス
リトール、44gのトルエンと14gのジエチレングリ
コールジメチルエーテルを加え、攪拌する。これを70
℃に加熱したところで9.3gの三ふっ化硼素エーテル
錯体を加え10分攪拌をしたところで、90〜95℃に
昇温し、重合禁止剤としてパラメトキシフェノール15
0mgを加え、更に、11.3gのアクリル酸を加え反
応させた。ここで反応温度を95〜100℃とし10分
攪拌した。その後、20分間で14.6gのアクリル酸
を滴下した。滴下終了後1.5時間同温度で反応させ
た。反応終了後、室温に冷却した反応液をトルエン10
0ml中に添加し、炭酸ソーダ水溶液で2回洗浄し、引
き続き、飽和食塩水で3回洗浄した。洗浄後のトルエン
層は芒硝で脱水乾燥し、50mgのパラメトキシフェノ
ールを加えて、濃縮した。収量26.6g。ガスクロマ
トグラフィー分析から、ペンタエリスリトールトリアク
リレート69%、ペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート31%であり、モノ及びジアクリレートは洗浄工程
で除去され殆ど認められなかった。
【0021】(実施例2)温度計、冷却管と滴下ロート
を装着した200mlの三口フラスコに、13.6gの
ペンタエリスリトール、44gのトルエンと7gのジエ
チレングリコールジメチルエーテを加え攪拌する。これ
を70℃に加熱したところで9.3gの三ふっ化硼素エ
ーテル錯体を加え10分攪拌をしたところで、90〜9
5℃に昇温し、重合禁止剤としてパラメトキシフェノー
ル150mgを加え、更に11gのアクリル酸を加え反
応させた。ここで反応温度を95〜100℃とし10分
攪拌した。その後、20分間で14.9gのアクリル酸
を滴下した。滴下終了後1.5時間同温度で反応させ
た。反応終了後、室温に冷却した反応液をトルエン10
0ml中に添加し、炭酸ソーダ水溶液で2回洗浄し、引
き続き、飽和食塩水で3回洗浄した。洗浄後のトルエン
層は芒硝で脱水乾燥し、50mgのパラメトキシフェノ
ールを加えて、濃縮した。収量25.4g。ガスクロマ
トグラフィー分析から、ペンタエリスリトールトリアク
リレート61%、ペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート31%であり、モノ及びジアクリレートは洗浄工程
で除去され分析では殆ど認められなかった。
【0022】(実施例3)温度計、冷却管と滴下ロート
を装着した200mlの三口フラスコに、13.6gの
ペンタエリスリトール、86gのトルエンと50gのジ
エチレングリコールジメチルエーテルを加え、攪拌す
る。これを70℃に加熱したところで9.3gの三ふっ
化硼素エーテル錯体を加え10分攪拌をしたところで、
90〜95℃に昇温し、重合禁止剤としてパラメトキシ
フェノール150mgを加え、更に、11gのアクリル
酸を加え反応させた。ここで反応温度を95〜100℃
とし10分攪拌した。その後、20分間で15gのアク
リル酸を滴下した。滴下終了後1.5時間同温度で反応
させた。反応終了後、室温に冷却した反応液をトルエン
100ml中に添加し、炭酸ソーダ水溶液で2回洗浄
し、引き続き、飽和食塩水で3回洗浄した。洗浄後のト
ルエン層は芒硝で脱水乾燥し、50mgのパラメトキシ
フェノールを加えて、濃縮した。収量27.1g。ガス
クロマトグラフィー分析から、ペンタエリスリトールト
リアクリレート86%、ペンタエリスリトールテトラア
クリレート14%であり、モノ及びジアクリレートは洗
浄工程で除去され分析では殆ど認められなかった。
【0023】(実施例4)温度計、冷却管と滴下ロート
を装着した500mlの三口フラスコに、9.2gのグ
リセリンと24.4gの安息香酸を加え、ここに、トル
エン50g、ジエチレングリコールジメチルエーテル5
0gを加え、80℃にて攪拌した。ここに、三ふっ化硼
素エーテル錯体9.5gを30分で加え、反応温度を9
0℃にして7時間反応させた後、反応液温度が80℃に
なるように減圧にし、環流させた。環流4時間行った
後、冷却し、トルエン300mlを加え反応液を希釈し
た後、炭酸ソーダ水溶液で水洗を2回行い、更に水にて
3回洗浄し、トルエン層は芒硝を加え脱水した。脱水後
濃縮し、22gの油状物を得た。高速液体クロマトグラ
フィー分析の結果、エステル体の割合は概略、1、3−
ジベンゾイルグリセリン60%、1、2−ジベンゾイル
グリセリン20%、1、2、3−トリベンゾイルグリセ
リン10%、モノベンゾイルグリセリン10%であっ
た。このものはシリカゲルカラムクロマト(ヘキサン/
酢酸エチル=4/1)に依る分離精製で、9.2gの
1、3−ジベンゾイルグリセリン、3.2gの1、2−
ジベンゾイルグリセリン、3.0gの1、2、3−トリ
ベンゾイルグリセリン、0.7gのモノベンゾイルグリ
セリンを得ることが出来た。
【0024】(実施例5)9.2gのグリセリン、4
8.9gのラウリン酸を100gのトルエン、30gの
トリエチレングリコールジメチルエーテルと混合し70
℃にて攪拌、混合した。ここに11gの三ふっ化硼素エ
ーテル錯体を加え、70〜80℃にて4時間反応させ
た。更に90〜110℃にて3時間反応させた。反応
後、実施例4のように後処理し、44.5gの粗生成物
を得た。このものはシリカゲルカラムクロマト(ヘキサ
ン/酢酸エチル=5/1)に依る分離精製で、12.1
gの1、3−ジラウロイルグリセリン、5.3gの1、
2−ジラウロイルグリセリン、8.6gの1、2、3−
トリラウロイルグリセリン、2.7gのモノラウロイル
グリセリンを得ることが出来た。
【0025】(実施例6)13.6gのペンタエリスリ
トール、31gのメタクリル酸を用い実施例2と同様に
反応、後処理し、38.5gの粗生成物を得た。液体ク
ロマトグラフィーから、ペンタエリスリトールトリメタ
クリレート64%、ペンタエリスリトールテトラメタク
リレート36%であり、モノ及び、ジメタクリレートは
洗浄工程で除去され分析では殆ど認められなかった。
【0026】(実施例7)ジエチレングリコールジメチ
ルエーテルに換えエチレングリコールジメチルエーテル
を14g用いた他は実施例1と同様にペンタエリスリト
ールとアクリル酸を反応させ、23.7gの目的物を得
た。ガスクロマトグラフィー分析から、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート66%、ペンタエリスリトール
テトラアクリレート34%であり、モノ及びジアクリレ
ートは洗浄工程で除去され殆ど認められなかった。
【0027】(実施例8)ジエチレングリコールジメチ
ルエーテルに換えジオキサンを14g用いた他は実施例
6と同様にペンタエリスリトールとメタクリル酸を反応
させ、20.7gの目的物を得た。液体クロマトグラフ
ィー分析から、ペンタエリスリトールトリメタクリレー
ト66%、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート
34%であり、モノ及びジメタクリレートは洗浄工程で
除去され殆ど認められなかった。
【0028】(実施例9)温度計、冷却管と滴下ロート
を装着した200mlの三口フラスコに、13.5gの
ジペンタエリスリトール、60gのトルエンと24gの
ジエチレングリコールジメチルエーテルを加え、攪拌す
る。これを70℃に加熱したところで14gの三ふっ化
硼素エーテル錯体を加え10分攪拌をし、次に90〜9
5℃に昇温し、重合禁止剤としてパラメトキシフェノー
ル250mgを加え、更に、11gのアクリル酸を加え
反応させた。ここで反応温度を95〜100℃とし10
分攪拌した。その後、20分間で15gのアクリル酸を
滴下した。滴下終了後2時間同温度で反応させた。反応
終了後、室温に冷却した反応液はトルエン200ml中
に添加し、炭酸ソーダ水溶液で2回洗浄し、引き続き、
飽和食塩水で3回洗浄した。洗浄後のトルエン層は芒硝
で脱水乾燥し、50mgのパラメトキシフェノールを加
えて、濃縮し、28.3gの生成物を得た。液体クロマ
トグラフィー分析から、ジペンタエリスリトールテトラ
アクリレート6%、ジペンタエリスリトールペンタアク
リレート70%、ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート24%であった。
【0029】(比較例1)温度計、冷却管と滴下ロート
を装着した200mlの三口フラスコに、13.6gの
ペンタエリスリトール、44gのトルエンを加え、攪拌
する。これを70℃に加熱したところで9.3gの三ふ
っ化硼素エーテル錯体を加え10分攪拌をしたところ
で、90〜95℃に昇温した。ペースト状の沈殿が付着
し攪拌が困難であった。ここに重合禁止剤としてパラメ
トキシフェノール150mgをくわえ、更に、11.3
gのアクリル酸を加え反応させたがペースト状で十分攪
拌が出来ず反応を中止した。
【0030】(比較例2)温度計、冷却管と滴下ロート
を装着した200mlの三口フラスコに、13.6gの
ペンタエリスリトール、44gのジエチレングリコール
ジメチルエーテル加え、攪拌する。これを70℃に加熱
したところで9.3gの三ふっ化硼素エーテル錯体を加
え10分攪拌をしたところで、90〜95℃に昇温し
た。ペースト状の沈殿が溶解せず溶液状とならなかっ
た。ここに重合禁止剤としてパラメトキシフェノール1
50mgをくわえ、更に、11.3gのアクリル酸を加
え反応させたがペースト状で溶液状とならず反応を中止
した。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、多価アルコールのエス
テル化を入手しやすい原料から、短時間で、収率良く行
うことができる。更に多価アルコールの水酸基の部分エ
ステル化が可能であり、塗料樹脂原料として利用される
多価アルコールのアクリレートの部分エステル化化合物
等の有用合成中間体を効率的に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 69/21 C07C 69/21 69/28 69/28 69/30 69/30 69/33 69/33 69/54 9546−4H 69/54 Z 69/78 69/78 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】R1−(OCH2CH2m−OR2 (1) (式中、R1,R2は低級アルキル基、mは1〜10の
    自然数を表す。) もしくは一般式(2) 【化2】 (式中、nは2〜10の自然数を表す。)で示されるエ
    ーテル系化合物を含有する芳香族系溶媒中、カルボン酸
    と多価アルコールとを酸触媒存在下で反応させることを
    特徴とする多価アルコールのエステル化方法。
  2. 【請求項2】 酸触媒がルイス酸である請求項1記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 ルイス酸が硼素系ルイス酸である請求項
    2記載の方法。
  4. 【請求項4】 多価アルコールがグリセリン、ペンタエ
    リスリトール、ジペンタエリスリトールである請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 芳香族系溶媒90重量部に対して、エー
    テル系化合物を10〜90重量部含有していることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
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