JPH09296056A - ラミネート用ポリエステルフィルム及びレトルト処理飲食品用容器 - Google Patents

ラミネート用ポリエステルフィルム及びレトルト処理飲食品用容器

Info

Publication number
JPH09296056A
JPH09296056A JP8134472A JP13447296A JPH09296056A JP H09296056 A JPH09296056 A JP H09296056A JP 8134472 A JP8134472 A JP 8134472A JP 13447296 A JP13447296 A JP 13447296A JP H09296056 A JPH09296056 A JP H09296056A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyester
film
container
polyester film
drink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8134472A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Kono
順一 河野
Atsuko Ueda
敦子 植田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Ester Co Ltd
Original Assignee
Nippon Ester Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Ester Co Ltd filed Critical Nippon Ester Co Ltd
Priority to JP8134472A priority Critical patent/JPH09296056A/ja
Publication of JPH09296056A publication Critical patent/JPH09296056A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レトルト処理時にCTETの析出が極めて少
なく、金属缶との接着性及びフレーバー特性等に優れた
ラミネート用ポリエステルフィルム、並びにこれを用い
たレトルト処理飲食品用容器を提供する。 【解決手段】 イソフタル酸成分を2〜20モル%共重合
したポリエチレンテレフタレート系ポリエステルからな
るフィルムであって、 160℃で15分間熱処理したときの
熱収縮率が横方向及び縦方向のいずれにおいても 1.5〜
35%であり、かつ、エチレンテレフタレート環状三量体
含有量が0.80重量%以下であるラミネート用ポリエステ
ルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレンテレフタ
レート環状三量体(以下、「CTET」と略称する。)
含有量が少なく、金属缶との接着性及びフレーバー特性
等に優れたラミネート用ポリエステルフィルム、並びに
これを用いたレトルト処理飲食品用容器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】コンビニエンスストアや自動販売機の普
及にともなって、炭酸飲料、果汁飲料品、コーヒー飲料
やインスタント食品などのレトルト処理飲食品の伸びが
著しい。これらは、衛生面から飲料や食品を容器に充填
してレトルト殺菌処理( 120〜130℃のスチーム処理)
したり、暖かい状態で食べるために容器に入れたまま加
熱処理するものが多い。
【0003】従来、金属缶等の飲食品用容器の内面に
は、中身の風味やフレーバーを保つと同時に、容器素材
の腐食を防止するために溶剤型塗料が塗装されていた
が、飲食品を充填した場合に、塗膜に残存する微量の揮
発成分が飲食品に移行し、フレーバーを損なうという問
題があった。
【0004】一方、従来の塗装法に代えて、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)に代表されるポリエステル
フィルムを貼り合わせた金属缶が提案されている。これ
は、フレーバー特性に優れており、加工時に内面塗装工
程や水洗工程がないため、産業廃棄物が少なくなり、環
境保護の面で好ましいだけでなく、大幅なコストダウン
を図れるということで注目されている。
【0005】しかし、通常のPETフィルムは、金属缶
との接着性が十分でなく、そのCTET含有量も0.80重
量%を超えるものであり、レトルト処理飲食品容器用の
フィルムとして使用するには適したものではなかった。
【0006】ポリエステルフィルムと金属缶との接着性
を向上させるためには、熱収縮率の大きいポリエステル
フィルムを用いることが必要で、例えば、特開平2− 5
7339号公報には、溶融重縮合法によりイソフタル酸もし
くはフタル酸を共重合したPET系ポリエステルからな
るフィルムが提案されている。しかし、このフィルムを
貼り合わせた金属缶をレトルト処理すると、CTETが
フィルムの表面に析出して缶の中身が汚染されるという
問題があった。
【0007】また、特開平5−255491号公報には、イソ
フタル酸とジエチレングリコールとを共重合したPET
系ポリエステルを用い、CTET含有量が0.40重量%以
下とした延伸フィルムが提案されている。しかし、この
フィルムを貼り合わせた金属缶は、レトルト処理によ
り、CTETがフィルムの表面に析出することはない
が、一般に耐熱性が悪くなることに加えて、CTET以
外のオリゴマー成分がレトルト処理時に析出して金属缶
の中身が汚染されるという問題があった。
【0008】さらに、特開平7− 52242号公報には、エ
チレンテレフタレート単位が70%以上、CTET含有量
が 0.7重量%以下であるポリエステルフィルムを、金属
ラミネート用フィルムとして用いることが提案されてい
る。同公報には、固相重合でCTET含有量を低減させ
た後、水で抽出しさらにCTET含有量を低減させたポ
リエステルを製膜してフィルムとし、これを金属ラミネ
ート用フィルムとして使用することが開示されている
が、金属缶との接着性が十分でないという問題があっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、レトルト処
理時にCTETの析出が極めて少なく、金属缶との接着
性及びフレーバー特性等に優れたラミネート用ポリエス
テルフィルム、並びにこれを用いたレトルト処理飲食品
用容器を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、溶融重縮合により
特定量のイソフタル酸を共重合したPET系ポリエステ
ルを固相重合させたポリエステルで、特定の熱収縮率を
有するフィルムを構成することで、この目的が達成され
ることを見出し、本発明に到達した。
【0011】すなわち、本発明の要旨は、次の通りであ
る。 (1) イソフタル酸成分を2〜20モル%共重合したPET
系ポリエステルからなるフィルムであって、 160℃で15
分間熱処理したときの熱収縮率が横方向及び縦方向のい
ずれにおいても 1.5〜35%であり、かつ、CTET含有
量が0.80重量%以下であることを特徴とするラミネート
用ポリエステルフィルム。 (2) 上記のラミネート用ポリエステルフィルムを容器に
貼り合わせてなるレトルト処理飲食品用容器。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0013】本発明におけるPET系ポリエステル(以
下、「ポリエステル」という。)は、テレフタル酸成分
とエチレングリコール成分とを主成分とし、イソフタル
酸成分を特定量共重合させたものである。
【0014】ポリエステルには、その特性が損なわれな
い範囲で上記以外の成分が共重合されていてもよい。そ
のような共重合成分としては、例えば、フタル酸、5−
ナトリウムスルホイソフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸等の芳香族ジカルボン酸成分、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、
ペンタエリスリトール等の2官能以上の脂肪族アルコー
ル成分、4−オキシ安息香酸、ε−カプロラクトン等の
オキシカルボン酸成分、ビスフェノールAやビスフェノ
ールSのエチレンオキサイド付加物等の芳香族ジオール
成分、 1,4−シクロヘキサンジメタノール、 1,4−シク
ロヘキサンジエタノール等の脂環族ジオール成分等が挙
げられる。
【0015】イソフタル酸成分の共重合量は、ポリエス
テルを構成する全酸成分に対して2〜20モル%とするこ
と必要である。この共重合量が2モル%未満では、フィ
ルム中のCTET含有量が多くなり、金属缶との接着性
も低下する。一方、この共重合量が20モル%を超える
と、ポリマーが非晶性となり、固相重合できないばかり
か、フイルムに成形するのが難しくなるので好ましくな
い。
【0016】さらに、ポリエステルは、結晶性であるこ
とが好ましく、融点が 190℃以上であることが望まし
い。融点を有しない非晶性のポリエステルでは、フィル
ム化の際に結晶配向化が十分に進行しないため、実用に
供することのできる強度のフィルムとすることができな
い。また、融点が 190℃未満のものでは、フィルムの耐
熱性が劣るので好ましくない。
【0017】次に、ポリエステルを製造する方法につい
て説明する。本発明におけるポリエステルは、まず初め
に、テレフタル酸成分とエチレングリコール成分とを主
原料とし、エステル化反応によりエステル化物を得る。
次いで、得られたエステル化物にイソフタル酸成分を添
加して、重縮合触媒の存在下に溶融重縮合を行った後、
固相重合を行う。
【0018】本発明では、エステル化物は、通常、テレ
フタル酸とエチレングリコールとのエステル化反応によ
り得られるビス−(β−ヒドロキシエチル)テレフタレ
ート(以下、「BHET」と略称する。)及び/又はそ
の低重合体に、テレフタル酸とエチレングリコールとを
添加し、窒素ガス下、 160〜 280℃の温度でエステル化
反応を行って得ることができる。
【0019】次に、このエステル化物にイソフタル酸、
もしくはイソフタル酸とエチレングリコールとの反応生
成物を添加し、重縮合触媒の存在下に、通常、0.01〜1
3.3 hPa程度の減圧下で 260〜 310℃、好ましくは 275
〜 290℃の温度で溶融重縮合を行って、ポリエステルの
プレポリマー(以下、「プレポリマー」という。)を得
る。
【0020】重縮合触媒としては、アンチモン、ゲルマ
ニウム、スズ、チタン、亜鉛、アルミニウム、マグネシ
ウム、カルシウム、マンガン、コバルト等の金属の化合
物や、5−スルホサリチル酸、o−スルホ安息香酸無水
物等の有機スルホン酸化合物が好適に用いられる。これ
らの中では、得られるポリエステルの色調及び透明性の
点でゲルマニウム化合物が好ましく、二酸化ゲルマニウ
ムが特に好ましい。
【0021】この際、重縮合触媒の添加量は、ポリエス
テルを構成する全酸成分1モルに対して5×10-5〜5×
10-3モルの範囲とすることが好ましく、1×10-4〜1×
10-3モルの範囲とすることが特に好ましい。この添加量
が5×10-5モル未満では、極限粘度の大きなポリエステ
ルが得られない。一方、この添加量が5×10-3モルを超
えると、ポリエステルの色調及び透明性が低下するので
好ましくない。
【0022】溶融重縮合により製造されるプレポリマー
は、通常、その極限粘度が0.35〜0.65の範囲のものであ
り、CTETの含有量が0.80重量%を超えるものであ
る。そこで、このプレポリマーを製膜してラミネート用
フィルムとして用いると、レトルト処理時にCTETが
析出し易い。したがって、本発明においては、次に固相
重合を行うことが必要である。
【0023】固相重合は、溶融重縮合により得られたプ
レポリマーを、通常、直径2〜5mm、長さ3〜6mm、好
ましくは直径3〜4mm、長さ4〜5mmのチップにした
後、不活性ガスの流通下あるいは減圧下で、ポリエステ
ルの融点未満の温度で、5時間以上、好ましくは10時間
以上行うことが好ましい。この際、固相重合の温度は、
融点よりも10℃以上低く、かつ 160℃以上とすることが
より好ましい。この温度が 160℃未満ではCTETの含
有量の減少速度が遅く、固相重合に長時間を要する。一
方、この温度が融点付近の温度では、当然ながらチップ
が融着するので好ましくない。
【0024】また、固相重合に先だって、固相重合を行
う温度よりも低い温度で予備結晶化を行うと、固相重合
が効率よく進行する。この予備結晶化工程は、プレポリ
マーのチップを乾燥状態で、通常 100〜 150℃の温度で
30分間〜8時間加熱して行う。
【0025】上記した方法により得られるポリエステル
は、通常、その極限粘度が0.50〜1.0の範囲のものであ
り、CTETの含有量が0.60重量%以下ものである。本
発明においては、次にこれを成形してフィルムとする。
【0026】本発明のフィルムは、通常、上記のポリエ
ステルに滑剤を添加して製膜することにより得られる。
この際、滑剤としては、二酸化ケイ素、カオリン、クレ
ー、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、二酸化チタ
ン、リン酸カルシウム等の無機系滑剤、シリコーン粒
子、テレフタル酸カルシウム等の有機系滑剤が用いられ
るが、無機系滑剤が好ましい。
【0027】ポリエステルには、滑剤のほか、必要に応
じて、安定剤、着色剤、酸化防止剤、消泡剤、帯電防止
剤等の添加剤を含有させることができる。
【0028】本発明のフィルムは、従来のPETフィル
ムと同様にして製造することができる。すなわち、滑剤
等を含有したポリエステルを十分に乾燥させた後、押出
機にてポリマーの融点より10〜80℃高い温度で溶融し、
Tダイあるいはサーキュラーダイからシート状又は円筒
状に吐出させ、これを冷却ロール又は水等の冷媒中に導
いて冷却固化させ、未延伸フィルムを得る。続いて、こ
の未延伸フィルムをオーブンもしくは延伸ロール等を用
いて延伸し、本発明のフィルムとする。延伸方法として
は、未延伸フィルムの幅方向にのみ延伸する一軸延伸
法、未延伸フィルムの長手方向に延伸してから幅方向に
延伸する逐次二軸延伸法、あるいは未延伸フィルムの両
軸方向を同時に延伸する同時二軸延伸法が採用される。
【0029】延伸温度は、通常40〜 160℃、好ましくは
70〜 140℃で、延伸倍率はフィルムの少なくとも一軸方
向に2〜5倍の範囲とするのが好ましい。さらに延伸後
に、熱処理や表面処理工程等を行ってもよい。
【0030】このようにして得られた本発明のポリエス
テルフィルムは、 160℃で15分間熱処理したときの熱収
縮率が横方向及び縦方向のいずれにおいても 1.5〜35%
であり、かつ、CTET含有量が0.80重量%以下である
ことが必要である。この熱収縮率が 1.5%未満であって
も35%を超えても、金属缶との接着性が低下するので好
ましくない。また、CTET含有量が0.80重量%を超え
ると、レトルト処理時にCTETがフィルム表面に析出
し、飲食品を汚染するので好ましくない。
【0031】さらに、本発明のポリエステルフィルム
は、厚みが10〜30μmであることが好ましい。
【0032】そして、得られたポリエステルフィルムを
金属板や紙、樹脂シート等に貼りあわせ、これを成形す
ることによって本発明のレトルト処理飲食品用容器を得
ることができる。この際、ポリエステルフィルムを金属
板に貼り合わせるには、金属板を加熱しておき、フィル
ムを貼合わせた後、急冷し、金属板に接するフィルムの
少なくとも表層部を溶融して融着させればよい。
【0033】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例における特性値は次のようにして測定
した。 (a) 極限粘度〔η〕 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒とし
て、温度20℃で測定した。 (b) 融点( Tm) 示差走査熱量計(パーキンエルマー社製 DSC−7型)を
用いて、昇温速度20℃/分で測定した。 (c) イソフタル酸成分の共重合量 ポリエステルをメタノール分解し、分解液中のイソフタ
ル酸成分をガスクロマトグラフ(島津製作所社製、GC−
14A)にて定量した。 (d) CTET含有量 ポリエステルフィルムをヘキサフルオロイソプロパノー
ル/クロロホルム(1/1、容量比)の混合溶媒に溶解
した後、アセトニトリル中に投入してポリマー成分を沈
澱させ、メンブランフィルターで濾過した濾液中のCT
ETを高速液体クロマトグラフ(ウォーターズ社製、60
0E)にて定量した。 (e) 熱収縮率 縦10mm、横13mmのフィルム片を、 160℃の熱風乾燥機中
で15分間熱処理した後の縦方向(MD)及び横方向(T
D)の長さを測定することにより求めた。 (f) フレーバー特性 煎茶、緑茶、ウーロン茶、ミルクコーヒーを充填した4
種の飲料缶を 125℃×30分間の条件でレトルト処理した
ものについて、一般消費者から選定したパネラー10人の
官能検査により評価した。各飲料について各人が5(最
高) 〜1(最低)の5段階で評価し、10人の合計点で示
した。(すべての食品について35以上であれば合格であ
る。)
【0034】実施例1 BHET及びその低重合体の存在するエステル化反応缶
に、テレフタル酸(TPA)とエチレングリコール(E
G)とのモル比1/ 1.6のスラリーを連続的に供給し、
温度 250℃、圧力50 hPaGの条件で反応させ、滞留時間
8時間として反応率95%のエステル化物を連続的に得
た。このエステル化物58.2kgを重縮合反応缶に移送し、
イソフタル酸(IPA) 1.6kg( 3.2モル%の仕込み割
合に相当する。) 、滑剤として生成ポリマー量に対して
0.08重量%となる量の二酸化ケイ素微粒子、及び全酸成
分1モルに対して3×10-4モルとなる量の二酸化ゲルマ
ニウムを添加した後、重縮合反応缶内を徐々に減圧にし
て、最終的に圧力0.67 hPa、温度 280℃で2時間溶融重
縮合を行った。溶融重縮合が完結した時点で、重縮合反
応缶から〔η〕0.55のプレポリマーを払出して、直径3
mm、長さ4mmのプレポリマーのチップを得た。次いで、
このチップを回転式固相重合装置に仕込み、1.33 hPaの
減圧下、70℃で2時間予備乾燥した後、 130℃で4時間
乾燥させて結晶化させた。続いて、圧力を0.67 hPaに減
圧してから220 ℃に昇温し、この温度で18時間固相重合
を行ってポリエステルを得た。次に、このポリエステル
を 290℃で溶融してTダイから吐出し、55℃の冷却ドラ
ム上にキャストしてフィルム状に成形した後、周速差を
もたせた一対のローラ間で95℃で縦方向に 3.7倍延伸し
た。次いで、テンターに送り込み、フィルム両側をクリ
ップで把持しつつ、 105℃で横方向に 4.0倍延伸し、さ
らに横方向に緊張下で 205℃で10秒間熱固定して、厚み
15μmの二軸延伸フィルムとした。さらに、この延伸フ
ィルムを金属缶の内側及び外側に貼合わせた飲食品用容
器を作製し、この中に飲料を充填し、 125℃×30分間の
条件でレトルト処理をしたところ、CTETの析出は認
められなかった。
【0035】実施例2〜5 IPAの仕込み割合、プレポリマーの〔η〕、固相重合
温度及び固相重合時間を表1に示すように変えた以外
は、実施例1と同様にしてポリエステルを製造し、これ
を用いてフィルム及び飲食品用容器を作製した。
【0036】実施例6 プレポリマー1kgに対して 3.0リットル/hrの流量で窒
素ガスを流しながら固相重合を行った以外は、実施例1
と同様にしてポリエステルを製造し、これを用いてフィ
ルム及び飲食品用容器を作製した。
【0037】比較例1 厚み15μmのポリブチレンテレフタレート(PBT)フ
ィルムを用いて、実施例1と同様な飲食用容器を作製し
た。
【0038】比較例2 固相重合時間を2時間に変えた以外は、実施例4と同様
にして、ポリエステルを製造し、これを用いてフィルム
及び飲食品用容器を作製した。
【0039】比較例3 IPAの仕込み割合、プレポリマーの〔η〕及び固相重
合時間を表1に示すように変えた以外は、実施例1と同
様にしてポリエステルを製造し、これを用いてフィルム
及び飲食品用容器を作製した。
【0040】比較例4 固相重合温度及び固相重合時間を表1に示すように変え
た以外は、実施例1と同様にしてポリエステルを製造
し、これを用いてフィルム及び飲食品用容器を作製し
た。
【0041】比較例5 プレポリマーの〔η〕が0.33の時点で溶融重縮合を終了
したが、溶融粘度が低すぎて、チップ状にカッティング
できなかった。
【0042】比較例6 IPAの仕込み割合を変えた以外は、実施例1と同様に
してポリエステルを製造し、これを用いてフィルム及び
飲食品用容器を作製した。
【0043】比較例7 IPAの仕込み割合を変えた以外は、実施例1と同様に
して溶融重縮合してプレポリマーを得た。このプレポリ
マーは非晶性のため、固相重合が殆ど進行しなかったの
で、70℃で2時間、さらに 120℃で8時間乾燥した後、
実施例1と同様にしてフィルムを作製したが、十分な強
度のフィルムとすることができなかった。
【0044】比較例8 3×10-4モルの二酸化ゲルマニウムの代わりに、2×10
-4モルの三酸化アンチモンを用いた以外は、実施例1と
同様にしてポリエステルを製造し、これを用いてフィル
ム及び飲食品用容器を作製した。
【0045】上記実施例及び比較例におけるIPAの仕
込み割合、得られたポリエステル、フィルム及び飲食品
用容器の特性値を表1にまとめて示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、CTET等のオリゴマ
ー含有量が少ないラミネート用ポリエステルフィルムを
得ることができる。このフィルムはフレーバー特性に優
れているので、貼り合わせて飲食品用容器として用いて
も、レトルト処理により飲食品を汚染したり、飲食品の
味を損なったりすることがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 67:00 B29L 7:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソフタル酸成分を2〜20モル%共重合
    したポリエチレンテレフタレート系ポリエステルからな
    るフィルムであって、 160℃で15分間熱処理したときの
    熱収縮率が横方向及び縦方向のいずれにおいても 1.5〜
    35%であり、かつ、エチレンテレフタレート環状三量体
    含有量が0.80重量%以下であることを特徴とするラミネ
    ート用ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 ポリエチレンテレフタレート系ポリエス
    テルが、二酸化ゲルマニウムを含有するものである請求
    項1記載のラミネート用ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 ポリエチレンテレフタレート系ポリエス
    テルが、溶融重縮合及び固相重合を経て製造されたもの
    である請求項1又は2記載のラミネート用ポリエステル
    フィルム。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載のラミネート用
    ポリエステルフィルムを容器に貼り合わせてなるレトル
    ト処理飲食品用容器。
JP8134472A 1996-04-30 1996-04-30 ラミネート用ポリエステルフィルム及びレトルト処理飲食品用容器 Pending JPH09296056A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8134472A JPH09296056A (ja) 1996-04-30 1996-04-30 ラミネート用ポリエステルフィルム及びレトルト処理飲食品用容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8134472A JPH09296056A (ja) 1996-04-30 1996-04-30 ラミネート用ポリエステルフィルム及びレトルト処理飲食品用容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09296056A true JPH09296056A (ja) 1997-11-18

Family

ID=15129125

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8134472A Pending JPH09296056A (ja) 1996-04-30 1996-04-30 ラミネート用ポリエステルフィルム及びレトルト処理飲食品用容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09296056A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000062998A3 (en) * 1999-04-21 2001-02-15 Plastics Fabrication Technolog Apparatus and method for making barrier-coated polyester
JP2004250485A (ja) * 2003-02-18 2004-09-09 Nippon Ester Co Ltd 共重合ポリエステル及び成形品
JP2006028385A (ja) * 2004-07-20 2006-02-02 Toray Ind Inc ポリエステルフィルム
US7717057B2 (en) 2002-07-03 2010-05-18 Sharon Hutchinson Dip, spray, and flow coating process for forming coated articles
US20120088112A1 (en) * 2009-06-05 2012-04-12 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Biaxially-oriented polyester film for use as wrap-around container label, and wrap-around container label

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000062998A3 (en) * 1999-04-21 2001-02-15 Plastics Fabrication Technolog Apparatus and method for making barrier-coated polyester
EP1671776A1 (en) * 1999-04-21 2006-06-21 Advanced Plastics Technologies, Ltd Apparatus and method for making barrier-coated polyester
US7717057B2 (en) 2002-07-03 2010-05-18 Sharon Hutchinson Dip, spray, and flow coating process for forming coated articles
JP2004250485A (ja) * 2003-02-18 2004-09-09 Nippon Ester Co Ltd 共重合ポリエステル及び成形品
JP2006028385A (ja) * 2004-07-20 2006-02-02 Toray Ind Inc ポリエステルフィルム
US20120088112A1 (en) * 2009-06-05 2012-04-12 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Biaxially-oriented polyester film for use as wrap-around container label, and wrap-around container label
US9005766B2 (en) * 2009-06-05 2015-04-14 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Biaxially-oriented polyester film for use as wrap-around container label, and wrap-around container label

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1174457B1 (en) Biaxially stretched polyester film for forming
TW555779B (en) Novel polyester pellets and process for preparing the same
JP4655365B2 (ja) 成形加工用二軸延伸ポリエステルフィルム
KR20160002852A (ko) 실란트 용도의 폴리에스테르계 필름, 적층체 및 포장 주머니
JPH10110046A (ja) 金属板ラミネート用ポリエステルフィルム及びその製造方法
US5424121A (en) Biaxially oriented polyester film
JPH09296056A (ja) ラミネート用ポリエステルフィルム及びレトルト処理飲食品用容器
JPH10195210A (ja) 金属板ラミネート用ポリエステルフィルム及びそのフィルムを用いたラミネート金属板の製造方法
JPH09221540A (ja) ポリエチレンテレフタレート、中空容器および延伸フィルム
JPH09132653A (ja) ラミネート用ポリエステルフィルム、ラミネート板及びレトルト処理飲食品用容器
JPH11106526A (ja) 金属板ラミネート用ポリエステルフィルム及びその製造方法
EP0466085B1 (en) Thermotropic liquid crystal polyester
EP0574232B1 (en) Biaxially oriented polyester film
JP3457011B2 (ja) 共重合ポリエステルならびにそれより成る中空容器および延伸フィルム
JPH08311212A (ja) ラミネート用ポリエステルフィルム及びレトルト処理飲食品用容器
JPH11254626A (ja) ポリエステル積層フィルム並びにこれを用いたフィルムラミネ―ト金属板及び金属容器
JPH08231690A (ja) 共重合ポリエステルフイルム及びレトルト処理飲食品用缶
JP2781597B2 (ja) ポリエステル系シュリンクフィルム
JP4524858B2 (ja) ラミネート用ポリエステルフィルム、ラミネート金属板および金属容器
JP3537893B2 (ja) 金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフイルム
JPH07316317A (ja) 金属ラミネート用ポリエステル系フィルム、ラミネート金属板及び金属容器
WO2023182059A1 (ja) 熱収縮性ポリエステル系フィルム
JP4330766B2 (ja) 金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフィルム
JP2001172372A (ja) 成形品用ポリエステル樹脂とその製造方法、並びにその成形品
JP3459429B2 (ja) 共重合ポリエステルならびにそれより成る中空容器および延伸フィルム