JPH09295860A - 酸化亜鉛−アルミナ複合材料製焼成用治具の製造方法 - Google Patents
酸化亜鉛−アルミナ複合材料製焼成用治具の製造方法Info
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- JPH09295860A JPH09295860A JP8109123A JP10912396A JPH09295860A JP H09295860 A JPH09295860 A JP H09295860A JP 8109123 A JP8109123 A JP 8109123A JP 10912396 A JP10912396 A JP 10912396A JP H09295860 A JPH09295860 A JP H09295860A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高特性焼成品を製造することができる酸化亜
鉛−アルミナ複合材料製焼成用治具を、焼成時の変形を
防止して歩留り良く製造する。 【解決手段】 ZnO:20〜50モル%、Al2 O
3 :80〜50モル%で酸化亜鉛粉末とアルミナ粉末と
を混合して成形、焼成し、得られた焼結体を酸化亜鉛雰
囲気で処理する。 【効果】 原料中のアルミナの割合を50モル%以上と
するため、得られる焼結体の寸法精度が向上し、反りや
寸法のバラツキが防止される。得られた焼結体を酸化亜
鉛雰囲気で処理して焼結体中に酸化亜鉛を含浸させるた
め、この酸化亜鉛処理で得られた焼成用治具は、被焼成
物に対して悪影響を及ぼすことがなく、高特性焼成品を
得ることができる。
鉛−アルミナ複合材料製焼成用治具を、焼成時の変形を
防止して歩留り良く製造する。 【解決手段】 ZnO:20〜50モル%、Al2 O
3 :80〜50モル%で酸化亜鉛粉末とアルミナ粉末と
を混合して成形、焼成し、得られた焼結体を酸化亜鉛雰
囲気で処理する。 【効果】 原料中のアルミナの割合を50モル%以上と
するため、得られる焼結体の寸法精度が向上し、反りや
寸法のバラツキが防止される。得られた焼結体を酸化亜
鉛雰囲気で処理して焼結体中に酸化亜鉛を含浸させるた
め、この酸化亜鉛処理で得られた焼成用治具は、被焼成
物に対して悪影響を及ぼすことがなく、高特性焼成品を
得ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酸化亜鉛−アルミナ
複合材料製焼成用治具の製造方法に係り、特に、ソフト
フェライトやバリスタ等の焼成に用いるのに好適な酸化
亜鉛−アルミナ複合材料製焼成用治具を、歩留り良く製
造する方法に関する。
複合材料製焼成用治具の製造方法に係り、特に、ソフト
フェライトやバリスタ等の焼成に用いるのに好適な酸化
亜鉛−アルミナ複合材料製焼成用治具を、歩留り良く製
造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フェライト製磁性材料等の焼成に当って
は、従来、アルミナ質又はジルコニア質の焼成用治具を
用い、この焼成用治具の上に被焼成物を載せて焼成を行
っている。
は、従来、アルミナ質又はジルコニア質の焼成用治具を
用い、この焼成用治具の上に被焼成物を載せて焼成を行
っている。
【0003】しかしながら、従来の焼成用治具のうち、
アルミナ質の焼成用治具では、被焼成物の電気、磁気特
性が良好な値となるような焼成条件の設定が難しく、良
品率(歩留り)が低い。
アルミナ質の焼成用治具では、被焼成物の電気、磁気特
性が良好な値となるような焼成条件の設定が難しく、良
品率(歩留り)が低い。
【0004】また、ジルコニア質の焼成用治具では、ア
ルミナ質焼成用治具を用いた場合に比べて、被焼成物の
電気、磁気特性は向上するが、焼成用治具自体の重量が
大きいことから作業効率が悪く、また、ジルコニア質特
有の熱膨張のために耐久性の面で問題が生じていた。
ルミナ質焼成用治具を用いた場合に比べて、被焼成物の
電気、磁気特性は向上するが、焼成用治具自体の重量が
大きいことから作業効率が悪く、また、ジルコニア質特
有の熱膨張のために耐久性の面で問題が生じていた。
【0005】このような問題のない焼成用治具として、
酸化亜鉛−アルミナ複合材料製焼成用治具が有効である
とされており、特開平5−3114号公報には、アルミ
ナ粉末と酸化亜鉛粉末とをアルミナと酸化亜鉛とがほぼ
等モルとなるように混合し、混合物を造粒して成形した
後焼成することにより製造されたZnAl2 O4 (亜鉛
アルミナスピネル)製焼成用治具が提案されている。
酸化亜鉛−アルミナ複合材料製焼成用治具が有効である
とされており、特開平5−3114号公報には、アルミ
ナ粉末と酸化亜鉛粉末とをアルミナと酸化亜鉛とがほぼ
等モルとなるように混合し、混合物を造粒して成形した
後焼成することにより製造されたZnAl2 O4 (亜鉛
アルミナスピネル)製焼成用治具が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アルミ
ナと酸化亜鉛とを等モルで混合した原料を用いて製造さ
れたZnAl2 O4 製焼成用治具では、次のような問題
があった。
ナと酸化亜鉛とを等モルで混合した原料を用いて製造さ
れたZnAl2 O4 製焼成用治具では、次のような問題
があった。
【0007】 焼成により変形が生じ易く、得られる
焼結体は反りや寸法のバラツキが大きいため、後加工が
必要となる上に、治具の製造歩留りが悪い。 ソフトフェライト等の焼成用治具として用いた場
合、焼成条件によっては被焼成物に治具のZnAl2 O
4 の一部が付着する。このため、得られる製品の磁気特
性等が劣るものとなり、高品質のものを歩留り良く製造
することができない。
焼結体は反りや寸法のバラツキが大きいため、後加工が
必要となる上に、治具の製造歩留りが悪い。 ソフトフェライト等の焼成用治具として用いた場
合、焼成条件によっては被焼成物に治具のZnAl2 O
4 の一部が付着する。このため、得られる製品の磁気特
性等が劣るものとなり、高品質のものを歩留り良く製造
することができない。
【0008】本発明は上記従来の問題点を解決し、高特
性焼成品を製造することができる酸化亜鉛−アルミナ複
合材料製焼成用治具を、焼成時の変形を防止して歩留り
良く製造する方法を提供することを目的とする。
性焼成品を製造することができる酸化亜鉛−アルミナ複
合材料製焼成用治具を、焼成時の変形を防止して歩留り
良く製造する方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の酸化亜鉛−アル
ミナ複合材料製焼成用治具の製造方法は、酸化亜鉛粉末
とアルミナ粉末とを酸化亜鉛20〜50モル%、アルミ
ナ80〜50モル%の割合で混合し、混合物を成形、焼
成し、得られた焼結体を酸化亜鉛雰囲気にて処理(以下
「酸化亜鉛処理」と称す。)することを特徴とする。
ミナ複合材料製焼成用治具の製造方法は、酸化亜鉛粉末
とアルミナ粉末とを酸化亜鉛20〜50モル%、アルミ
ナ80〜50モル%の割合で混合し、混合物を成形、焼
成し、得られた焼結体を酸化亜鉛雰囲気にて処理(以下
「酸化亜鉛処理」と称す。)することを特徴とする。
【0010】酸化亜鉛−アルミナ複合材料製焼成用治具
の製造に当り、原料中の酸化亜鉛の比率が少なく、アル
ミナの比率が多いと、焼成時の変形は小さくなり、得ら
れる焼結体の反りや寸法のバラツキを防止することがで
きる。しかしながら、このように、アルミナ過剰とした
焼成用治具では、被焼成物の特性に悪影響を及ぼす。例
えば、ソフトフェライトの焼成を行った場合、磁気特性
(透磁率、コアロス)が悪くなる。
の製造に当り、原料中の酸化亜鉛の比率が少なく、アル
ミナの比率が多いと、焼成時の変形は小さくなり、得ら
れる焼結体の反りや寸法のバラツキを防止することがで
きる。しかしながら、このように、アルミナ過剰とした
焼成用治具では、被焼成物の特性に悪影響を及ぼす。例
えば、ソフトフェライトの焼成を行った場合、磁気特性
(透磁率、コアロス)が悪くなる。
【0011】本発明では、酸化亜鉛粉末とアルミナ粉末
とを混合、成形、焼成して焼結体を製造するに当り、原
料中のアルミナの割合を50モル%以上とするため、得
られる焼結体の寸法精度が向上し、反りや寸法のバラツ
キが防止される。
とを混合、成形、焼成して焼結体を製造するに当り、原
料中のアルミナの割合を50モル%以上とするため、得
られる焼結体の寸法精度が向上し、反りや寸法のバラツ
キが防止される。
【0012】そして、このようにして得られた焼結体を
酸化亜鉛雰囲気で処理して焼結体中に酸化亜鉛を含浸さ
せる。このため、この酸化亜鉛処理で得られた焼成用治
具は、被焼成物に対して悪影響を及ぼすことがなく、高
特性焼成品を得ることができる。
酸化亜鉛雰囲気で処理して焼結体中に酸化亜鉛を含浸さ
せる。このため、この酸化亜鉛処理で得られた焼成用治
具は、被焼成物に対して悪影響を及ぼすことがなく、高
特性焼成品を得ることができる。
【0013】請求項2に従って、原料中にジルコニア粉
末を微量添加することにより、焼成用治具と被焼成物と
の反応が確実に防止され、得られる焼成品の特性はより
一層向上する。
末を微量添加することにより、焼成用治具と被焼成物と
の反応が確実に防止され、得られる焼成品の特性はより
一層向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明においては、まず、酸化亜鉛(Zn
O)粉末とアルミナ(Al2 O3 )粉末とを、ZnO:
Al2 O3 =20〜50:80〜50(モル%)の割合
で混合する。酸化亜鉛粉末とアルミナ粉末との混合割合
が、上記範囲を外れ、酸化亜鉛粉末が多くアルミナ粉末
が少ないと、焼結時の変形で、得られる焼結体に反りや
寸法のバラツキが生じ、著しい場合には焼結体自体得る
ことが困難となる。逆に、酸化亜鉛粉末が少なくアルミ
ナ粉末が多いと、得られた焼結体を酸化亜鉛処理した
際、焼結体の内部にまで酸化亜鉛が浸透し難く、アルミ
ナ相が焼結体に残留するため、この焼成用治具を用いて
被焼成物の焼成を行った際に、被焼成物に悪影響を及ぼ
すこととなる。本発明においては、特に、ZnO:Al
2 O3 =45.0〜49.5:55.0〜50.5(モ
ル%)とするのが好ましい。
O)粉末とアルミナ(Al2 O3 )粉末とを、ZnO:
Al2 O3 =20〜50:80〜50(モル%)の割合
で混合する。酸化亜鉛粉末とアルミナ粉末との混合割合
が、上記範囲を外れ、酸化亜鉛粉末が多くアルミナ粉末
が少ないと、焼結時の変形で、得られる焼結体に反りや
寸法のバラツキが生じ、著しい場合には焼結体自体得る
ことが困難となる。逆に、酸化亜鉛粉末が少なくアルミ
ナ粉末が多いと、得られた焼結体を酸化亜鉛処理した
際、焼結体の内部にまで酸化亜鉛が浸透し難く、アルミ
ナ相が焼結体に残留するため、この焼成用治具を用いて
被焼成物の焼成を行った際に、被焼成物に悪影響を及ぼ
すこととなる。本発明においては、特に、ZnO:Al
2 O3 =45.0〜49.5:55.0〜50.5(モ
ル%)とするのが好ましい。
【0016】本発明においては、原料中に更にジルコニ
ア粉末を添加することにより、得られる焼成用治具と被
焼成物との反応を確実に防止して高特性焼成品を得るこ
とが可能となる。この場合、ジルコニア粉末の添加量が
少ないと添加による効果が十分に得られず、多過ぎる
と、酸化亜鉛−アルミナ複合材料製焼成用治具としての
特性が損なわれるため、ジルコニア粉末の添加量は酸化
亜鉛粉末とアルミナ粉末との合計に対して0.1〜10
重量%とするのが好ましい。
ア粉末を添加することにより、得られる焼成用治具と被
焼成物との反応を確実に防止して高特性焼成品を得るこ
とが可能となる。この場合、ジルコニア粉末の添加量が
少ないと添加による効果が十分に得られず、多過ぎる
と、酸化亜鉛−アルミナ複合材料製焼成用治具としての
特性が損なわれるため、ジルコニア粉末の添加量は酸化
亜鉛粉末とアルミナ粉末との合計に対して0.1〜10
重量%とするのが好ましい。
【0017】なお、用いる原料の酸化亜鉛粉末、アルミ
ナ粉末及びジルコニア粉末は、いずれも純度99重量%
以上であることが望ましい。原料粉末の純度が99重量
%未満の場合には、被焼成物の電気、磁気特性が低下す
る。
ナ粉末及びジルコニア粉末は、いずれも純度99重量%
以上であることが望ましい。原料粉末の純度が99重量
%未満の場合には、被焼成物の電気、磁気特性が低下す
る。
【0018】また、本発明において、用いる原料粉末は
平均粒径0.5〜50μm程度であることが好ましい。
平均粒径0.5〜50μm程度であることが好ましい。
【0019】酸化亜鉛粉末及びアルミナ粉末更に必要に
応じてジルコニア粉末を所定割合で混合した後、混合物
を常法に従って造粒、成形、焼成する。即ち、例えば、
原料混合物に対して結合剤としてマクセロンA(中京油
脂(株)製),PB−15(第一工業製薬(株)製)等
を0.5〜4.0重量%程度添加し、混合物を造粒して
所望の形状に成形する。得られた成形体は、1400〜
1650℃で1〜3時間程度焼成する。
応じてジルコニア粉末を所定割合で混合した後、混合物
を常法に従って造粒、成形、焼成する。即ち、例えば、
原料混合物に対して結合剤としてマクセロンA(中京油
脂(株)製),PB−15(第一工業製薬(株)製)等
を0.5〜4.0重量%程度添加し、混合物を造粒して
所望の形状に成形する。得られた成形体は、1400〜
1650℃で1〜3時間程度焼成する。
【0020】そして、得られた焼結体を酸化亜鉛処理す
る。この酸化亜鉛処理は、焼結体を容器中に酸化亜鉛粉
末と共に投入して密閉し、1200〜1400℃で1〜
3時間保持することにより行うことができる。この酸化
亜鉛処理の温度が1200℃未満であると、酸化亜鉛が
焼結体中のアルミナと反応せず、ZnAl2 O4 が生成
しない。処理温度が1400℃を超えても効果に差異は
なく、加熱コストの面で不利である(ZnAl2 O4 が
分解し、ZnOが分離する可能性もある。)。なお、用
いる酸化亜鉛粉末の量は、ZnO雰囲気になれば良く、
一般には、焼結体100gに対して酸化亜鉛粉末1〜1
0g程度である。このような酸化亜鉛処理を行うことに
より、原料組成がアルミナ過剰であっても酸化亜鉛処理
後の焼結体は、原料組成よりも酸化亜鉛割合の多いもの
となるため、被焼成物に対して悪影響を及ぼすことのな
い焼成用治具を得ることができる。なお、このような酸
化亜鉛処理による効果を確実に得るために、酸化亜鉛処
理後の焼結体中の酸化亜鉛モル比は49モル%以上であ
ることが好ましい。
る。この酸化亜鉛処理は、焼結体を容器中に酸化亜鉛粉
末と共に投入して密閉し、1200〜1400℃で1〜
3時間保持することにより行うことができる。この酸化
亜鉛処理の温度が1200℃未満であると、酸化亜鉛が
焼結体中のアルミナと反応せず、ZnAl2 O4 が生成
しない。処理温度が1400℃を超えても効果に差異は
なく、加熱コストの面で不利である(ZnAl2 O4 が
分解し、ZnOが分離する可能性もある。)。なお、用
いる酸化亜鉛粉末の量は、ZnO雰囲気になれば良く、
一般には、焼結体100gに対して酸化亜鉛粉末1〜1
0g程度である。このような酸化亜鉛処理を行うことに
より、原料組成がアルミナ過剰であっても酸化亜鉛処理
後の焼結体は、原料組成よりも酸化亜鉛割合の多いもの
となるため、被焼成物に対して悪影響を及ぼすことのな
い焼成用治具を得ることができる。なお、このような酸
化亜鉛処理による効果を確実に得るために、酸化亜鉛処
理後の焼結体中の酸化亜鉛モル比は49モル%以上であ
ることが好ましい。
【0021】このようにして製造される酸化亜鉛−アル
ミナ複合材料製焼成用治具は、寸法精度が良く後加工が
不要であり、高特性焼成品を得ることができるZnAl
2 O4 製治具であり、ソフトフェライトやバリスタ等の
焼成に極めて有用である。
ミナ複合材料製焼成用治具は、寸法精度が良く後加工が
不要であり、高特性焼成品を得ることができるZnAl
2 O4 製治具であり、ソフトフェライトやバリスタ等の
焼成に極めて有用である。
【0022】
【実施例】以下に実施例、比較例及び参考例を挙げて本
発明をより具体的に説明する。
発明をより具体的に説明する。
【0023】実施例1〜3,比較例1,2 純度99重量%,平均粒径1.0μmの酸化亜鉛粉末
と、純度99重量%,平均粒径1.8μmのアルミナ粉
末とを、表1に示す割合とし(ただし、比較例1ではア
ルミナ粉末のみを用いた。)、結合剤としてPB−15
を酸化亜鉛粉末とアルミナ粉末との合計に対して3.0
重量%加えて湿式混合し、混合物を造粒し、成形後、1
450℃で2時間焼成して100mm×100mm×
3.0mm(厚さ)の焼結体を得た。
と、純度99重量%,平均粒径1.8μmのアルミナ粉
末とを、表1に示す割合とし(ただし、比較例1ではア
ルミナ粉末のみを用いた。)、結合剤としてPB−15
を酸化亜鉛粉末とアルミナ粉末との合計に対して3.0
重量%加えて湿式混合し、混合物を造粒し、成形後、1
450℃で2時間焼成して100mm×100mm×
3.0mm(厚さ)の焼結体を得た。
【0024】得られた焼結体100gを酸化亜鉛粉末
(原料として用いたものと同じ酸化亜鉛粉末)5gと共
に、大型マグネシア容器に投入し、蓋をして1300℃
で2時間保持して酸化亜鉛処理した。
(原料として用いたものと同じ酸化亜鉛粉末)5gと共
に、大型マグネシア容器に投入し、蓋をして1300℃
で2時間保持して酸化亜鉛処理した。
【0025】このような焼成用治具の製造に当り、焼成
後の焼結体の寸法歩留り、酸化亜鉛処理後の焼結体中の
酸化亜鉛モル比を調べると共に、酸化亜鉛処理して得ら
れた焼成用治具を用いてソフトフェライトの焼成を行っ
た場合のソフトフェライトの焼成歩留りを調べ、結果を
表1に示した。
後の焼結体の寸法歩留り、酸化亜鉛処理後の焼結体中の
酸化亜鉛モル比を調べると共に、酸化亜鉛処理して得ら
れた焼成用治具を用いてソフトフェライトの焼成を行っ
た場合のソフトフェライトの焼成歩留りを調べ、結果を
表1に示した。
【0026】比較例3〜7 実施例1〜3及び比較例1,2において、各々、酸化亜
鉛処理を行わずに、得られた焼結体をソフトフェライト
の焼成に用いて焼成歩留りを調べ、結果を表1に示し
た。
鉛処理を行わずに、得られた焼結体をソフトフェライト
の焼成に用いて焼成歩留りを調べ、結果を表1に示し
た。
【0027】比較例8 酸化亜鉛粉末とアルミナ粉末とをZnO:Al2 O3 =
55:45(モル%)で混合したこと以外は実施例1と
同様にして成形、焼成を行ったこと、焼成時の変形が激
しく、焼結体を得ることができなかった。
55:45(モル%)で混合したこと以外は実施例1と
同様にして成形、焼成を行ったこと、焼成時の変形が激
しく、焼結体を得ることができなかった。
【0028】
【表1】
【0029】表1より次のことが明らかである。
【0030】即ち、原料中のZnO:Al2 O3 が5
0:50(モル%)以上でアルミナ粉末が多いと、焼結
体の寸法歩留りは良好であるが(実施例1〜3,比較例
1〜7)、酸化亜鉛処理を行わないもの(比較例1〜
7)では、ソフトフェライトの焼成歩留りが悪い。酸化
亜鉛処理を行ったものであっても、原料中のアルミナ粉
末が多過ぎるもの(比較例1,2)では、酸化亜鉛処理
後のZnOモル比が低く、ソフトフェライトの焼成歩留
りが悪い。また、ZnO:Al2 O3 =55:45(モ
ル%)と原料中のZnOを過剰としたもの(比較例8)
では、焼結体を得ることができない。
0:50(モル%)以上でアルミナ粉末が多いと、焼結
体の寸法歩留りは良好であるが(実施例1〜3,比較例
1〜7)、酸化亜鉛処理を行わないもの(比較例1〜
7)では、ソフトフェライトの焼成歩留りが悪い。酸化
亜鉛処理を行ったものであっても、原料中のアルミナ粉
末が多過ぎるもの(比較例1,2)では、酸化亜鉛処理
後のZnOモル比が低く、ソフトフェライトの焼成歩留
りが悪い。また、ZnO:Al2 O3 =55:45(モ
ル%)と原料中のZnOを過剰としたもの(比較例8)
では、焼結体を得ることができない。
【0031】これに対して、原料中のZnO:Al2 O
3 を20〜50:80〜50(モル%)とし、酸化亜鉛
処理を行った実施例1〜3では、焼結体の寸法歩留り及
びソフトフェライトの焼成歩留りが共に良好である。
3 を20〜50:80〜50(モル%)とし、酸化亜鉛
処理を行った実施例1〜3では、焼結体の寸法歩留り及
びソフトフェライトの焼成歩留りが共に良好である。
【0032】実施例4 ZnO:Al2 O3 の割合を49:51(モル%)と
し、酸化亜鉛粉末とアルミナ粉末との合計に対して純度
99重量%、平均粒径9.0μmのジルコニア粉末を表
2に示す割合で添加(ただし、No.1ではジルコニア
粉末添加せず)した原料粉末を用いたこと以外は実施例
1と同様にして成形,焼成、酸化亜鉛処理を行い、得ら
れた焼成用治具を用いてソフトフェライトを焼成した場
合の治具とソフトフェライトとの反応性を調べ、結果を
表2に示した。
し、酸化亜鉛粉末とアルミナ粉末との合計に対して純度
99重量%、平均粒径9.0μmのジルコニア粉末を表
2に示す割合で添加(ただし、No.1ではジルコニア
粉末添加せず)した原料粉末を用いたこと以外は実施例
1と同様にして成形,焼成、酸化亜鉛処理を行い、得ら
れた焼成用治具を用いてソフトフェライトを焼成した場
合の治具とソフトフェライトとの反応性を調べ、結果を
表2に示した。
【0033】
【表2】
【0034】表2より、酸化亜鉛粉末とアルミナ粉末と
の合計に対してジルコニアを0.1〜10重量%添加す
ることにより、ソフトフェライトと治具との反応を防止
して、高特性の焼成品を歩留り良く得ることができるこ
とがわかる。
の合計に対してジルコニアを0.1〜10重量%添加す
ることにより、ソフトフェライトと治具との反応を防止
して、高特性の焼成品を歩留り良く得ることができるこ
とがわかる。
【0035】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の酸化亜鉛−
アルミナ複合材料製焼成用治具の製造方法によれば、高
強度で耐久性に優れ、比較的軽量で取り扱い性も良好な
酸化亜鉛−アルミナ複合材料製焼成用治具の製造に当
り、焼成時の変形を防止して寸法精度を高めることがで
きるため、治具の製造歩留りが向上し、また、後加工も
不要となる。しかも、本発明により製造された酸化亜鉛
−アルミナ複合材料製焼成用治具は、被焼成物に対して
悪影響を及ぼすことがないため、高特性の焼成品を歩留
り良く製造することができる。
アルミナ複合材料製焼成用治具の製造方法によれば、高
強度で耐久性に優れ、比較的軽量で取り扱い性も良好な
酸化亜鉛−アルミナ複合材料製焼成用治具の製造に当
り、焼成時の変形を防止して寸法精度を高めることがで
きるため、治具の製造歩留りが向上し、また、後加工も
不要となる。しかも、本発明により製造された酸化亜鉛
−アルミナ複合材料製焼成用治具は、被焼成物に対して
悪影響を及ぼすことがないため、高特性の焼成品を歩留
り良く製造することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 酸化亜鉛粉末とアルミナ粉末とを酸化亜
鉛20〜50モル%、アルミナ80〜50モル%の割合
で混合し、混合物を成形、焼成し、得られた焼結体を酸
化亜鉛雰囲気にて処理することを特徴とする酸化亜鉛−
アルミナ複合材料製焼成用治具の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1の方法において、酸化亜鉛粉末
とアルミナ粉末との混合に当り、更に、酸化亜鉛とアル
ミナとの合計に対して0.1〜10重量%のジルコニア
粉末を混合することを特徴とする酸化亜鉛−アルミナ複
合材料製焼成用治具の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8109123A JPH09295860A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 酸化亜鉛−アルミナ複合材料製焼成用治具の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8109123A JPH09295860A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 酸化亜鉛−アルミナ複合材料製焼成用治具の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09295860A true JPH09295860A (ja) | 1997-11-18 |
Family
ID=14502150
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8109123A Withdrawn JPH09295860A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 酸化亜鉛−アルミナ複合材料製焼成用治具の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09295860A (ja) |
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1996
- 1996-04-30 JP JP8109123A patent/JPH09295860A/ja not_active Withdrawn
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