JPH09295568A - 自動ブレーキ装置 - Google Patents
自動ブレーキ装置Info
- Publication number
- JPH09295568A JPH09295568A JP8132874A JP13287496A JPH09295568A JP H09295568 A JPH09295568 A JP H09295568A JP 8132874 A JP8132874 A JP 8132874A JP 13287496 A JP13287496 A JP 13287496A JP H09295568 A JPH09295568 A JP H09295568A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- valve
- pressure chamber
- valve body
- passage
- control
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Braking Systems And Boosters (AREA)
- Regulating Braking Force (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 自動ブレーキ装置は、制御装置102に
よって制御される制御弁101を備え、ストロークセン
サ100から入力されるストロークスピードが所定値を
上回ったら制御弁から制御圧通路17と変圧室Bとに大
気に供給することができるようになっている。そして定
圧室Aと変圧室Bとを連通するバイパス通路35と、ロ
スストローク減少機構を構成するキー部材28がバルブ
ボデイ4に対して前進位置となった際に上記バイパス通
路を閉鎖する弁部材38と、通常はキー部材を前進位置
に保持するばね39とを備えている。 【効果】 ブレーキペダルの踏力が解除された倍力装置
の復帰作動時に上記バイパス通路35を開かせて速やか
にバルブボデイを後退させることができるので、ストロ
ークセンサによる踏力の解除の検出を確実なものとする
ことができる。
よって制御される制御弁101を備え、ストロークセン
サ100から入力されるストロークスピードが所定値を
上回ったら制御弁から制御圧通路17と変圧室Bとに大
気に供給することができるようになっている。そして定
圧室Aと変圧室Bとを連通するバイパス通路35と、ロ
スストローク減少機構を構成するキー部材28がバルブ
ボデイ4に対して前進位置となった際に上記バイパス通
路を閉鎖する弁部材38と、通常はキー部材を前進位置
に保持するばね39とを備えている。 【効果】 ブレーキペダルの踏力が解除された倍力装置
の復帰作動時に上記バイパス通路35を開かせて速やか
にバルブボデイを後退させることができるので、ストロ
ークセンサによる踏力の解除の検出を確実なものとする
ことができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動ブレーキ装置に関
し、より詳しくは、ストロークセンサから入力されるス
トロークスピードが所定値を上回ったら急制動が必要と
判断して、その際の踏力によって得られる制動力よりも
大きな制動力が得られるようにした自動ブレーキ装置に
関する。
し、より詳しくは、ストロークセンサから入力されるス
トロークスピードが所定値を上回ったら急制動が必要と
判断して、その際の踏力によって得られる制動力よりも
大きな制動力が得られるようにした自動ブレーキ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の自動ブレーキ装置とし
て、シェル内に摺動自在に設けたバルブボデイと、この
バルブボデイに設けられてシェル内を前後の定圧室と変
圧室とに区画するパワーピストンと、上記バルブボデイ
内に設けられ、変圧室に連通する変圧通路、大気に連通
する大気通路および制御圧通路間の流路を切換える弁機
構と、この弁機構を構成する弁プランジャに連動し、ブ
レーキペダルの踏込みに応じて上記弁機構の流路を切換
えさせる入力軸と、上記バルブボデイに進退動可能に設
けられて上記弁プランジャに連動し、かつブレーキ倍力
装置の非作動時にシェルの内面に当接して上記弁プラン
ジャをバルブボデイに対する前進位置に保持するキー部
材と、上記弁プランジャをリヤ側に付勢するポペットリ
ターンスプリングとを備えたブレーキ倍力装置と、上記
制御圧通路と変圧室とに連通する制御弁と、ブレーキペ
ダルのストローク量を検出するストロークセンサと、上
記制御弁を制御して通常は制御圧通路に負圧を供給し、
かつ上記ストロークセンサから入力されるストロークス
ピードが所定値を上回ったら上記制御弁から制御圧通路
および変圧室に大気に供給させる制御装置とを備えたも
のが知られている(J3971:公開番号?)。
て、シェル内に摺動自在に設けたバルブボデイと、この
バルブボデイに設けられてシェル内を前後の定圧室と変
圧室とに区画するパワーピストンと、上記バルブボデイ
内に設けられ、変圧室に連通する変圧通路、大気に連通
する大気通路および制御圧通路間の流路を切換える弁機
構と、この弁機構を構成する弁プランジャに連動し、ブ
レーキペダルの踏込みに応じて上記弁機構の流路を切換
えさせる入力軸と、上記バルブボデイに進退動可能に設
けられて上記弁プランジャに連動し、かつブレーキ倍力
装置の非作動時にシェルの内面に当接して上記弁プラン
ジャをバルブボデイに対する前進位置に保持するキー部
材と、上記弁プランジャをリヤ側に付勢するポペットリ
ターンスプリングとを備えたブレーキ倍力装置と、上記
制御圧通路と変圧室とに連通する制御弁と、ブレーキペ
ダルのストローク量を検出するストロークセンサと、上
記制御弁を制御して通常は制御圧通路に負圧を供給し、
かつ上記ストロークセンサから入力されるストロークス
ピードが所定値を上回ったら上記制御弁から制御圧通路
および変圧室に大気に供給させる制御装置とを備えたも
のが知られている(J3971:公開番号?)。
【0003】かかる自動ブレーキ装置においては、上記
制御装置は、通常は制御弁からブレーキ倍力装置の制御
圧通路に負圧を導入させている。そして通常の制動時に
は、つまりブレーキペダルが相対的にゆっくりと踏込ま
れて上記ストロークセンサから入力されるストロークス
ピードが所定値を越えない場合には、上記制御装置は制
御圧通路に負圧を導入させたままとする。したがって、
上記制御圧通路が定圧室に連通されて該通路内に常に負
圧が導入されている通常のブレーキ倍力装置と同様な状
態となるので、そのようなブレーキ倍力装置と同様にし
て倍力作用が得られる。他方、ブレーキペダルが急激に
踏込まれ、上記ストロークセンサから入力されるストロ
ークスピードが所定値を上回ったら、上記制御装置は急
制動が必要と判断して、大気を制御圧通路および変圧室
に導入する。すると、変圧室に導入された大気によりブ
レーキ倍力装置が作動されるので、力の弱い老人や女性
等の場合のように、その後のブレーキペダルの踏力が不
足するような場合でも、強力な制動力を得ることができ
る。より具体的には、ブレーキペダルの踏力が不足する
と、例えばその際のブレーキペダルの踏力がブレーキ倍
力装置の中間負荷状態となるような踏力であった場合に
は、弁機構としてはその踏力に応じた中間負荷状態すな
わちサーボバランス点となった際に大気通路から変圧室
への大気の流入を停止させるので、従来のブレーキ倍力
装置ではその瞬間に出力の増大が停止する。しかしなが
ら上記自動ブレーキ装置では、上述したように制御装置
は制御弁から変圧室に継続して大気を供給しているの
で、ブレーキ倍力装置による倍力作用が継続し、したが
って上記サーボバランス点となった出力よりも大きな出
力が得られることになる。他方、サーボバランス点とな
った出力よりも大きな出力が得られる状態では、弁機構
の流路が切換えられて変圧室は制御圧通路に連通される
ようになるが、この状態では制御圧通路に大気が導入さ
れているので、制御圧通路からも変圧室に大気が導入さ
れて、ブレーキ倍力装置による倍力作用が継続されるこ
とになる。換言すれば、変圧室が制御圧通路に連通され
ても、常に制御圧通路に負圧が導入されている従来のブ
レーキ倍力装置のように、変圧室内の大気が制御圧通路
に逃げることがない。
制御装置は、通常は制御弁からブレーキ倍力装置の制御
圧通路に負圧を導入させている。そして通常の制動時に
は、つまりブレーキペダルが相対的にゆっくりと踏込ま
れて上記ストロークセンサから入力されるストロークス
ピードが所定値を越えない場合には、上記制御装置は制
御圧通路に負圧を導入させたままとする。したがって、
上記制御圧通路が定圧室に連通されて該通路内に常に負
圧が導入されている通常のブレーキ倍力装置と同様な状
態となるので、そのようなブレーキ倍力装置と同様にし
て倍力作用が得られる。他方、ブレーキペダルが急激に
踏込まれ、上記ストロークセンサから入力されるストロ
ークスピードが所定値を上回ったら、上記制御装置は急
制動が必要と判断して、大気を制御圧通路および変圧室
に導入する。すると、変圧室に導入された大気によりブ
レーキ倍力装置が作動されるので、力の弱い老人や女性
等の場合のように、その後のブレーキペダルの踏力が不
足するような場合でも、強力な制動力を得ることができ
る。より具体的には、ブレーキペダルの踏力が不足する
と、例えばその際のブレーキペダルの踏力がブレーキ倍
力装置の中間負荷状態となるような踏力であった場合に
は、弁機構としてはその踏力に応じた中間負荷状態すな
わちサーボバランス点となった際に大気通路から変圧室
への大気の流入を停止させるので、従来のブレーキ倍力
装置ではその瞬間に出力の増大が停止する。しかしなが
ら上記自動ブレーキ装置では、上述したように制御装置
は制御弁から変圧室に継続して大気を供給しているの
で、ブレーキ倍力装置による倍力作用が継続し、したが
って上記サーボバランス点となった出力よりも大きな出
力が得られることになる。他方、サーボバランス点とな
った出力よりも大きな出力が得られる状態では、弁機構
の流路が切換えられて変圧室は制御圧通路に連通される
ようになるが、この状態では制御圧通路に大気が導入さ
れているので、制御圧通路からも変圧室に大気が導入さ
れて、ブレーキ倍力装置による倍力作用が継続されるこ
とになる。換言すれば、変圧室が制御圧通路に連通され
ても、常に制御圧通路に負圧が導入されている従来のブ
レーキ倍力装置のように、変圧室内の大気が制御圧通路
に逃げることがない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た構成を有する自動ブレーキ装置においては、上述した
急制動時の作動からブレーキペダルの踏込みが僅かに解
除されても、ストロークセンサによってそのことが検出
できず、ブレーキ倍力装置の出力上昇が継続される虞が
あった。すなわち、上記急制動時には制御圧通路に大気
が導入されているので、仮にブレーキペダルの踏込みが
解除されても、それによっては変圧室の大気が制御圧通
路に逃げることはない。このように、ブレーキペダルの
踏込みが解除されても自動ブレーキ装置の作動が継続さ
れる結果、ブレーキペダルの踏込みが僅かに解除された
程度では入力軸は殆ど後退しないか返って前進すること
になり、したがってブレーキペダルのストローク量を検
出するストロークセンサではブレーキペダルの踏込みが
解除されたことを検出することができない。そのため、
従来はブレーキペダルの踏力を検出する踏力センサが必
要となり、その分コスト高になっていた。本発明はその
ような事情に鑑み、ブレーキペダルの踏込みが僅かに解
除された場合でも、ストロークセンサによってそのこと
を確実に検出することができるようにした自動ブレーキ
装置を提供するものである。
た構成を有する自動ブレーキ装置においては、上述した
急制動時の作動からブレーキペダルの踏込みが僅かに解
除されても、ストロークセンサによってそのことが検出
できず、ブレーキ倍力装置の出力上昇が継続される虞が
あった。すなわち、上記急制動時には制御圧通路に大気
が導入されているので、仮にブレーキペダルの踏込みが
解除されても、それによっては変圧室の大気が制御圧通
路に逃げることはない。このように、ブレーキペダルの
踏込みが解除されても自動ブレーキ装置の作動が継続さ
れる結果、ブレーキペダルの踏込みが僅かに解除された
程度では入力軸は殆ど後退しないか返って前進すること
になり、したがってブレーキペダルのストローク量を検
出するストロークセンサではブレーキペダルの踏込みが
解除されたことを検出することができない。そのため、
従来はブレーキペダルの踏力を検出する踏力センサが必
要となり、その分コスト高になっていた。本発明はその
ような事情に鑑み、ブレーキペダルの踏込みが僅かに解
除された場合でも、ストロークセンサによってそのこと
を確実に検出することができるようにした自動ブレーキ
装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、上述
した従来の自動ブレーキ装置において、上記定圧室と変
圧室とを連通するバイパス通路と、上記キー部材に連動
され、該キー部材がバルブボデイに対して前進位置とな
った際に上記バイパス通路を閉鎖する弁部材と、上記ポ
ペットリターンスプリングよりも弱い弾撥力で上記キー
部材を前進位置に保持して上記弁部材によりバイパス通
路を閉鎖させるばねとを設けたものである。
した従来の自動ブレーキ装置において、上記定圧室と変
圧室とを連通するバイパス通路と、上記キー部材に連動
され、該キー部材がバルブボデイに対して前進位置とな
った際に上記バイパス通路を閉鎖する弁部材と、上記ポ
ペットリターンスプリングよりも弱い弾撥力で上記キー
部材を前進位置に保持して上記弁部材によりバイパス通
路を閉鎖させるばねとを設けたものである。
【0006】
【作用】上述した構成によれば、ブレーキペダルが踏込
まれた際には、すなわちポペットリターンスプリングの
弾撥力に抗して、入力軸を介して弁プランジャが前進さ
れた際には、キー部材にはポペットリターンスプリング
の弾撥力が作用していないので、該キー部材はばねによ
ってバルブボデイに対する前進位置に保持され、それに
よって上記バイパス通路は弁部材によって閉鎖されるこ
とになる。したがってこの状態では、バイパス通路を備
えない通常の自動ブレーキ装置と同様にして自動ブレー
キ装置が作動されることになる。他方、ブレーキペダル
の踏込みが解除された際には、ポペットリターンスプリ
ングの弾撥力により弁プランジャが後退され、それによ
って該弁プランジャに連動しているキー部材およびこれ
に連動する弁部材がばねに抗して後退されるので、弁部
材によって閉鎖されていたバイパス通路が開放されるこ
とになる。その結果、変圧室内の大気はバイパス通路を
介して変圧室から定圧室に逃げることができるので、該
変圧室内の圧力を速やかに低下させることができる。こ
のとき、上記制御弁を介して変圧室内に大気を供給して
いる場合であっても、上記バイパス通路の流路面積を充
分に確保しておけば上記大気を定圧室に逃がして変圧室
内の圧力を速やかに低下させることができる。そして変
圧室内の圧力を速やかに低下させることができれば、そ
れによってパワーピストンおよびバルブボデイを速やか
に後退させることができ、バルブボデイが速やかに後退
すればそれに伴って入力軸も速やかに後退することにな
るので、ストロークセンサのみによって、ブレーキペダ
ルの踏込みが解除されたことを確実に検出することが可
能となる。
まれた際には、すなわちポペットリターンスプリングの
弾撥力に抗して、入力軸を介して弁プランジャが前進さ
れた際には、キー部材にはポペットリターンスプリング
の弾撥力が作用していないので、該キー部材はばねによ
ってバルブボデイに対する前進位置に保持され、それに
よって上記バイパス通路は弁部材によって閉鎖されるこ
とになる。したがってこの状態では、バイパス通路を備
えない通常の自動ブレーキ装置と同様にして自動ブレー
キ装置が作動されることになる。他方、ブレーキペダル
の踏込みが解除された際には、ポペットリターンスプリ
ングの弾撥力により弁プランジャが後退され、それによ
って該弁プランジャに連動しているキー部材およびこれ
に連動する弁部材がばねに抗して後退されるので、弁部
材によって閉鎖されていたバイパス通路が開放されるこ
とになる。その結果、変圧室内の大気はバイパス通路を
介して変圧室から定圧室に逃げることができるので、該
変圧室内の圧力を速やかに低下させることができる。こ
のとき、上記制御弁を介して変圧室内に大気を供給して
いる場合であっても、上記バイパス通路の流路面積を充
分に確保しておけば上記大気を定圧室に逃がして変圧室
内の圧力を速やかに低下させることができる。そして変
圧室内の圧力を速やかに低下させることができれば、そ
れによってパワーピストンおよびバルブボデイを速やか
に後退させることができ、バルブボデイが速やかに後退
すればそれに伴って入力軸も速やかに後退することにな
るので、ストロークセンサのみによって、ブレーキペダ
ルの踏込みが解除されたことを確実に検出することが可
能となる。
【0007】
【実施例】以下図示実施例について本発明を説明する
と、図1において、ブレーキ倍力装置1は、フロントシ
ェル2とリヤシェル3とで構成した密封容器内に進退動
自在に設けたバルブボデイ4を備えており、このバルブ
ボデイ4の末端筒状部4Aをリヤシェル3の開口から軸
方向リヤ側に突出させるとともに、バルブボデイ4の末
端筒状部4Aとリヤシェル3との間にシール部材5を設
けてその部分をシールしている。上記バルブボデイ4に
はパワーピストン6を連結してあり、このパワーピスト
ン6の背面に張設したダイアフラム7によりパワーピス
トン6の前後に定圧室Aと変圧室Bとを形成している。
上記定圧室Aはフロントシェル2に連設したチェックバ
ルブ8を備えた負圧導入管9を介して負圧源10に連通
してあり、これによって定圧室A内に常時負圧を導入し
ている。上記バルブボデイ4内には弁機構11を収容し
てあり、該弁機構11は、バルブボデイ4に形成した環
状の第1弁座12と、この環状の第1弁座12よりも内
側で上記バルブボデイ4に摺動自在に嵌合した弁プラン
ジャ13のリヤ側端部に形成した環状の第2弁座14
と、さらに両弁座12、14に図1の右方からばね15
によって着座される弁体16とを備えている。
と、図1において、ブレーキ倍力装置1は、フロントシ
ェル2とリヤシェル3とで構成した密封容器内に進退動
自在に設けたバルブボデイ4を備えており、このバルブ
ボデイ4の末端筒状部4Aをリヤシェル3の開口から軸
方向リヤ側に突出させるとともに、バルブボデイ4の末
端筒状部4Aとリヤシェル3との間にシール部材5を設
けてその部分をシールしている。上記バルブボデイ4に
はパワーピストン6を連結してあり、このパワーピスト
ン6の背面に張設したダイアフラム7によりパワーピス
トン6の前後に定圧室Aと変圧室Bとを形成している。
上記定圧室Aはフロントシェル2に連設したチェックバ
ルブ8を備えた負圧導入管9を介して負圧源10に連通
してあり、これによって定圧室A内に常時負圧を導入し
ている。上記バルブボデイ4内には弁機構11を収容し
てあり、該弁機構11は、バルブボデイ4に形成した環
状の第1弁座12と、この環状の第1弁座12よりも内
側で上記バルブボデイ4に摺動自在に嵌合した弁プラン
ジャ13のリヤ側端部に形成した環状の第2弁座14
と、さらに両弁座12、14に図1の右方からばね15
によって着座される弁体16とを備えている。
【0008】上記第1弁座12と弁体16とが接触する
環状のシート部よりも外周側の空間は、バルブボデイ4
に形成した軸方向の制御圧通路17を介して後に詳述す
るベローズ18内に連通させてある。また、第1弁座1
2と弁体16とが接触する環状のシート部と、第2弁座
14と弁体16とが接触する環状のシート部との間の空
間は、バルブボデイ4に形成した半径方向の変圧通路1
9を介して変圧室Bに連通させてある。さらに、上記第
2弁座14と弁体16とが接触する環状のシート部より
も内周側の空間は、バルブボデイ4の末端筒状部4A内
の大気通路20を介して大気に連通させてあり、この大
気通路20内はフィルタ21を設けている。上記弁プラ
ンジャ13の右端には、ブレーキペダル99に連動する
入力軸22の先端部を枢支連結してあり、この入力軸2
2とバルブボデイ4との間に弾装したポペットリターン
スプリング23により該入力軸22および弁プランジャ
13をリヤ側に向けて付勢している。他方、弁プランジ
ャ13の左側にはプレートプランジャ24と、出力軸2
5の右端部に嵌合したリアクションディスク26を順次
配設し、上記出力軸25の先端部をフロントシェル2の
軸部からシール部材27を介して外部に進退動自在に突
出させている。上記弁プランジャ13は、キー部材28
によってバルブボデイ4から抜出るのを防止している。
このキー部材28の先端部は、図示しないが、従来周知
のように二股状となっており、図2に拡大して示すよう
に、該キー部材28を上記変圧通路19内に挿入して、
その先端部分を弁プランジャ13の小径部13A(図2
参照)に係合させている。このとき、キー部材28は変
圧通路19内でバルブボデイ4の軸方向に変位可能とな
っており、またキー部材28と弁プランジャ13とは、
上記小径部13Aの軸方向長さの範囲内でバルブボデイ
4の軸方向に変位可能となっている。そしてブレーキ倍
力装置1の非作動時に上記キー部材28をリヤシェル3
の内面に当接させてキー部材28および弁プランジャ1
3をバルブボデイ4に対する前進位置に保持することに
より、ブレーキ倍力装置1の作動開始時における入力軸
22のロスストロークを減少させることができるように
している。
環状のシート部よりも外周側の空間は、バルブボデイ4
に形成した軸方向の制御圧通路17を介して後に詳述す
るベローズ18内に連通させてある。また、第1弁座1
2と弁体16とが接触する環状のシート部と、第2弁座
14と弁体16とが接触する環状のシート部との間の空
間は、バルブボデイ4に形成した半径方向の変圧通路1
9を介して変圧室Bに連通させてある。さらに、上記第
2弁座14と弁体16とが接触する環状のシート部より
も内周側の空間は、バルブボデイ4の末端筒状部4A内
の大気通路20を介して大気に連通させてあり、この大
気通路20内はフィルタ21を設けている。上記弁プラ
ンジャ13の右端には、ブレーキペダル99に連動する
入力軸22の先端部を枢支連結してあり、この入力軸2
2とバルブボデイ4との間に弾装したポペットリターン
スプリング23により該入力軸22および弁プランジャ
13をリヤ側に向けて付勢している。他方、弁プランジ
ャ13の左側にはプレートプランジャ24と、出力軸2
5の右端部に嵌合したリアクションディスク26を順次
配設し、上記出力軸25の先端部をフロントシェル2の
軸部からシール部材27を介して外部に進退動自在に突
出させている。上記弁プランジャ13は、キー部材28
によってバルブボデイ4から抜出るのを防止している。
このキー部材28の先端部は、図示しないが、従来周知
のように二股状となっており、図2に拡大して示すよう
に、該キー部材28を上記変圧通路19内に挿入して、
その先端部分を弁プランジャ13の小径部13A(図2
参照)に係合させている。このとき、キー部材28は変
圧通路19内でバルブボデイ4の軸方向に変位可能とな
っており、またキー部材28と弁プランジャ13とは、
上記小径部13Aの軸方向長さの範囲内でバルブボデイ
4の軸方向に変位可能となっている。そしてブレーキ倍
力装置1の非作動時に上記キー部材28をリヤシェル3
の内面に当接させてキー部材28および弁プランジャ1
3をバルブボデイ4に対する前進位置に保持することに
より、ブレーキ倍力装置1の作動開始時における入力軸
22のロスストロークを減少させることができるように
している。
【0009】図1に示すように、上述したベローズ11
は上記出力軸25を囲むようにして定圧室A内に設けて
あり、そのリヤ側端部をリテーナ29Aによってバルブ
ボデイ4のフロント側端面に気密を保持して当接させる
とともに、そのフロント側端部を他のリテーナ29Bに
よってフロントシェル2の内壁に気密を保持して取付け
ている。そして上記リテーナ29A、29B間にリター
ンスプリング30を弾装することにより、バルブボデイ
4を通常は図示非作動位置に保持させている。上記フロ
ントシェル2には、定圧室A内に連通する第1接続口3
1とベローズ18内に連通する第2接続口32とを設け
てあり、上記第1接続口31をチェックバルブ103を
介して負圧源10に連通させている。他方、第2接続口
32は、上記チェックバルブ103と2つの電磁開閉弁
101A、101Bとからなる制御弁101に接続して
ある。一方の電磁開閉弁101Aは通常は開いて上記第
2接続口32を上記チェックバルブ103を介して負圧
源10に連通させ、また他方の電磁開閉弁101Bは通
常は閉じて上記第2接続口32を大気から遮断してい
る。上記電磁開閉弁101A、101Bは制御装置10
2によって励磁されるようになっており、この制御装置
102は、ブレーキペダル99のストローク量を検出す
るストロークセンサ100からの信号を入力し、該スト
ロークセンサ100から入力されるストロークスピード
が所定値を上回ったら電磁開閉弁101A、101Bを
励磁するようになっている。そして両電磁開閉弁101
A、101Bが制御装置102によって励磁された際に
は、電磁開閉弁101Aを閉じて第2接続口32を負圧
源10から遮断させるとともに、電磁開閉弁101Bを
開いて第2接続口32を大気に連通させることができる
ようにしている。また、上記第2接続口32は、チェッ
クバルブ104およびリヤシェル3に設けた第3接続口
33を介して変圧室Bに連通させている。
は上記出力軸25を囲むようにして定圧室A内に設けて
あり、そのリヤ側端部をリテーナ29Aによってバルブ
ボデイ4のフロント側端面に気密を保持して当接させる
とともに、そのフロント側端部を他のリテーナ29Bに
よってフロントシェル2の内壁に気密を保持して取付け
ている。そして上記リテーナ29A、29B間にリター
ンスプリング30を弾装することにより、バルブボデイ
4を通常は図示非作動位置に保持させている。上記フロ
ントシェル2には、定圧室A内に連通する第1接続口3
1とベローズ18内に連通する第2接続口32とを設け
てあり、上記第1接続口31をチェックバルブ103を
介して負圧源10に連通させている。他方、第2接続口
32は、上記チェックバルブ103と2つの電磁開閉弁
101A、101Bとからなる制御弁101に接続して
ある。一方の電磁開閉弁101Aは通常は開いて上記第
2接続口32を上記チェックバルブ103を介して負圧
源10に連通させ、また他方の電磁開閉弁101Bは通
常は閉じて上記第2接続口32を大気から遮断してい
る。上記電磁開閉弁101A、101Bは制御装置10
2によって励磁されるようになっており、この制御装置
102は、ブレーキペダル99のストローク量を検出す
るストロークセンサ100からの信号を入力し、該スト
ロークセンサ100から入力されるストロークスピード
が所定値を上回ったら電磁開閉弁101A、101Bを
励磁するようになっている。そして両電磁開閉弁101
A、101Bが制御装置102によって励磁された際に
は、電磁開閉弁101Aを閉じて第2接続口32を負圧
源10から遮断させるとともに、電磁開閉弁101Bを
開いて第2接続口32を大気に連通させることができる
ようにしている。また、上記第2接続口32は、チェッ
クバルブ104およびリヤシェル3に設けた第3接続口
33を介して変圧室Bに連通させている。
【0010】さらに図2に示すように、上記バルブボデ
イ4の外周部に定圧室Aと変圧室Bとを連通するバイパ
ス通路35を設けるとともに、このバイパス通路35の
変圧室B側の周囲を弁座36としている。そして上記キ
ー部材28に連結した連結部材37に弁部材38を取付
けてあり、この弁部材38は、キー部材28がばね39
によってバルブボデイ4に対する前進位置に保持された
際に上記弁座36に着座してバイパス通路35を閉じ、
またキー部材28が上記前進位置から後退された際に上
記バイパス通路35を開くようになっている。上記ばね
39は、く字形に屈曲させた板ばねから構成してあり、
キー部材28のリヤ側端面とバルブボデイ4の変圧通路
19におけるリヤ側端面との間に弾装してある。そして
このばね39の弾撥力は、上記ポペットリターンスプリ
ング23よりも弱く設定してある。
イ4の外周部に定圧室Aと変圧室Bとを連通するバイパ
ス通路35を設けるとともに、このバイパス通路35の
変圧室B側の周囲を弁座36としている。そして上記キ
ー部材28に連結した連結部材37に弁部材38を取付
けてあり、この弁部材38は、キー部材28がばね39
によってバルブボデイ4に対する前進位置に保持された
際に上記弁座36に着座してバイパス通路35を閉じ、
またキー部材28が上記前進位置から後退された際に上
記バイパス通路35を開くようになっている。上記ばね
39は、く字形に屈曲させた板ばねから構成してあり、
キー部材28のリヤ側端面とバルブボデイ4の変圧通路
19におけるリヤ側端面との間に弾装してある。そして
このばね39の弾撥力は、上記ポペットリターンスプリ
ング23よりも弱く設定してある。
【0011】以上の構成において、図示非作動状態で
は、制御装置102は電磁開閉弁101A、101Bを
共に消磁させており、この状態では各接続口31、3
2、33はいずれも負圧源10に連通している。他方、
キー部材28はリヤシェル3に当接してその後退が規制
されており、またバルブボデイ4はそのキー部材28に
当接してその後退が規制されている。この状態では、キ
ー部材28はバルブボデイ4に対する前進位置に保持さ
れ、それにより連結部材37を介してキー部材28に連
動した弁部材38は上記弁座36に着座してバイパス通
路35を閉じている。さらにこの状態では、上記弁機構
11を構成する第2弁座14に弁体16が着座して変圧
室Bと大気との連通を遮断するとともに、第1弁座12
から弁体16が離隔して変圧室Bとベローズ18内とを
連通させている。そしてベローズ18内は第2接続口3
2を介して負圧源10に連通しているので、該ベローズ
18内の負圧は弁機構11を介して変圧室Bに導入さ
れ、他方、定圧室Aも第1接続口31および負圧導入管
9を介して負圧源10に連通しているので、上記パワー
ピストン6前後の定圧室Aと変圧室Bとは同圧となって
いる。
は、制御装置102は電磁開閉弁101A、101Bを
共に消磁させており、この状態では各接続口31、3
2、33はいずれも負圧源10に連通している。他方、
キー部材28はリヤシェル3に当接してその後退が規制
されており、またバルブボデイ4はそのキー部材28に
当接してその後退が規制されている。この状態では、キ
ー部材28はバルブボデイ4に対する前進位置に保持さ
れ、それにより連結部材37を介してキー部材28に連
動した弁部材38は上記弁座36に着座してバイパス通
路35を閉じている。さらにこの状態では、上記弁機構
11を構成する第2弁座14に弁体16が着座して変圧
室Bと大気との連通を遮断するとともに、第1弁座12
から弁体16が離隔して変圧室Bとベローズ18内とを
連通させている。そしてベローズ18内は第2接続口3
2を介して負圧源10に連通しているので、該ベローズ
18内の負圧は弁機構11を介して変圧室Bに導入さ
れ、他方、定圧室Aも第1接続口31および負圧導入管
9を介して負圧源10に連通しているので、上記パワー
ピストン6前後の定圧室Aと変圧室Bとは同圧となって
いる。
【0012】この状態からブレーキペダル99が踏込ま
れると、制御装置102はストロークセンサ100によ
ってブレーキペダル99の踏込み速度すなわちストロー
クスピードを監視しており、そのストロークスピードが
予め定めた所定値を下回っていると判断した場合、すな
わち急制動ではないと判断した場合には、上記電磁開閉
弁101A、101Bを共に消磁させたままとする。そ
して上記ブレーキペダル99の踏込みによって入力軸2
2および弁プランジャ13がバルブボデイ4に対して前
進されると、先ず、弁プランジャ13の第2弁座14に
着座したままこれと一体的に前進してきた弁体16がバ
ルブボデイ4の第1弁座12に着座して変圧室Bとベロ
ーズ18との連通を遮断し、次に弁プランジャ13の前
進により第2弁座14から弁体16が離隔して変圧室B
を大気に開放させる。この間、キー部材28はばね39
によりバルブボデイ4に対する前進位置に保持されたま
まなので、弁部材38はバイパス通路35を閉じたまま
となっている。したがって上記弁機構11を介して変圧
室B内に導入された大気がバイパス通路35を介して定
圧室Aに逃げることがなく、また変圧室Bに導入された
大気はチェックバルブ104によって制御弁101側に
流出することが阻止されているので、パワーピストン6
前後に圧力差が生じるようになり、それによってブレー
キ倍力装置1による倍力作用が行なわれる。そしてブレ
ーキペダル99の踏込みが停止されてその踏力が一定に
保たれると、上記圧力差により弁プランジャ13に対し
てバルブボデイ4が相対的に前進されてくるので、バル
ブボデイ4の第1弁座12に着座したままこれと一体に
前進してきた弁体16が弁プランジャ13の第2弁座1
4に着座してサーボバランス状態となる。
れると、制御装置102はストロークセンサ100によ
ってブレーキペダル99の踏込み速度すなわちストロー
クスピードを監視しており、そのストロークスピードが
予め定めた所定値を下回っていると判断した場合、すな
わち急制動ではないと判断した場合には、上記電磁開閉
弁101A、101Bを共に消磁させたままとする。そ
して上記ブレーキペダル99の踏込みによって入力軸2
2および弁プランジャ13がバルブボデイ4に対して前
進されると、先ず、弁プランジャ13の第2弁座14に
着座したままこれと一体的に前進してきた弁体16がバ
ルブボデイ4の第1弁座12に着座して変圧室Bとベロ
ーズ18との連通を遮断し、次に弁プランジャ13の前
進により第2弁座14から弁体16が離隔して変圧室B
を大気に開放させる。この間、キー部材28はばね39
によりバルブボデイ4に対する前進位置に保持されたま
まなので、弁部材38はバイパス通路35を閉じたまま
となっている。したがって上記弁機構11を介して変圧
室B内に導入された大気がバイパス通路35を介して定
圧室Aに逃げることがなく、また変圧室Bに導入された
大気はチェックバルブ104によって制御弁101側に
流出することが阻止されているので、パワーピストン6
前後に圧力差が生じるようになり、それによってブレー
キ倍力装置1による倍力作用が行なわれる。そしてブレ
ーキペダル99の踏込みが停止されてその踏力が一定に
保たれると、上記圧力差により弁プランジャ13に対し
てバルブボデイ4が相対的に前進されてくるので、バル
ブボデイ4の第1弁座12に着座したままこれと一体に
前進してきた弁体16が弁プランジャ13の第2弁座1
4に着座してサーボバランス状態となる。
【0013】上述したサーボバランス状態からブレーキ
ペダル99の踏込みが解除されると、弁プランジャ13
はポペットリターンスプリング23の弾発力によって入
力軸22とともにバルブボデイ4に対して後退され、そ
れにより第1弁座12から弁体16が離隔するので変圧
室Bは再びベローズ18内に連通され、したがって変圧
室B内に導入されていた大気は弁機構11からベローズ
18を介して負圧源10に逃げるようになる。これと同
時に、上記第1弁座12から弁体16が離隔すると直ち
に弁プランジャ13はキー部材28に連動してこれをば
ね39に抗してバルブボデイ4に対して後退させるの
で、キー部材28に連動している弁部材38も後退され
てバイパス通路35を開く。その結果、変圧室B内の大
気は充分な流路面積を有するバイパス通路35からも定
圧室Aに逃げることになるので、変圧室B内の圧力を急
激に低下させることができ、それによって速やかにバル
ブボデイ4を後退させることができる。そしてさらに、
キー部材28がリヤシェル3に当接するとそれによりキ
ー部材28の後退が停止するがバルブボデイ4の後退は
継続し、図2に示すように該バルブボデイ4がキー部材
28に当接するとその後退が停止して図示非作動状態と
なる。この状態では、キー部材28はバルブボデイ4に
対して前進位置に保持され、かつ該キー部材28は弁プ
ランジャ13に連動してこれをバルブボデイ4に対し
て、弁機構11の流路が切換わる寸前の状態まで前進さ
せている。したがって、再びブレーキペダル99が踏込
まれて入力軸22および弁プランジャ13がバルブボデ
イ4に対して前進された際には、直ちに弁機構11の流
路を切換えさせることができるので、上記キー部材28
によって弁プランジャ13を前進させない場合に比較し
てその前進分だけ、上記弁機構11の流路を切換えるた
めに必要な入力軸22のストロークを減少させることが
できる。
ペダル99の踏込みが解除されると、弁プランジャ13
はポペットリターンスプリング23の弾発力によって入
力軸22とともにバルブボデイ4に対して後退され、そ
れにより第1弁座12から弁体16が離隔するので変圧
室Bは再びベローズ18内に連通され、したがって変圧
室B内に導入されていた大気は弁機構11からベローズ
18を介して負圧源10に逃げるようになる。これと同
時に、上記第1弁座12から弁体16が離隔すると直ち
に弁プランジャ13はキー部材28に連動してこれをば
ね39に抗してバルブボデイ4に対して後退させるの
で、キー部材28に連動している弁部材38も後退され
てバイパス通路35を開く。その結果、変圧室B内の大
気は充分な流路面積を有するバイパス通路35からも定
圧室Aに逃げることになるので、変圧室B内の圧力を急
激に低下させることができ、それによって速やかにバル
ブボデイ4を後退させることができる。そしてさらに、
キー部材28がリヤシェル3に当接するとそれによりキ
ー部材28の後退が停止するがバルブボデイ4の後退は
継続し、図2に示すように該バルブボデイ4がキー部材
28に当接するとその後退が停止して図示非作動状態と
なる。この状態では、キー部材28はバルブボデイ4に
対して前進位置に保持され、かつ該キー部材28は弁プ
ランジャ13に連動してこれをバルブボデイ4に対し
て、弁機構11の流路が切換わる寸前の状態まで前進さ
せている。したがって、再びブレーキペダル99が踏込
まれて入力軸22および弁プランジャ13がバルブボデ
イ4に対して前進された際には、直ちに弁機構11の流
路を切換えさせることができるので、上記キー部材28
によって弁プランジャ13を前進させない場合に比較し
てその前進分だけ、上記弁機構11の流路を切換えるた
めに必要な入力軸22のストロークを減少させることが
できる。
【0014】次に、上述した説明とは異なり、上記非作
動状態からブレーキペダル99が踏込まれた際に、制御
装置102によってブレーキペダル99のストロークス
ピードが予め定めた所定値を上回っていると判断された
場合、すなわち急制動が必要と判断された場合には、該
制御装置102は上記電磁開閉弁101A、101Bを
共に励磁させることになる。すると電磁開閉弁101B
を介してベローズ18内に大気が導入され、この大気は
制御圧通路19および弁機構11を介して変圧室Bに導
入されると同時に、チェックバルブ104および第3接
続口33を介しても変圧室Bに導入されるので、それに
よってブレーキ倍力装置1の倍力作用を得ることができ
る。この場合には、仮にブレーキペダル99の踏込みが
停止されてその踏力が一定に保たれ、それによってバル
ブボデイ4の第1弁座12に着座したままこれと一体に
前進してきた弁体16が弁プランジャ13の第2弁座1
4に着座したとしても、大気は継続してチェックバルブ
104および第3接続口33から変圧室Bに導入されて
いるので、上述したようなサーボバランス状態とはなら
ない。そしてこの状態が継続され、ブレーキ倍力装置の
出力がサーボバランス状態の出力、つまりブレーキペダ
ルの踏力に対応した出力よりも上回ると、弁プランジャ
13に加わるブレーキ反力が増大するため該弁プランジ
ャ13はバルブボデイ4に対して相対的に後退され、弁
体16は弁プランジャ13の第2弁座14に着座したま
まバルブボデイ4の第1弁座12から離座する。する
と、上述したように制御圧通路19には大気が導入され
ているので、該大気は弁機構11を介しても変圧室Bに
導入されるようになる。
動状態からブレーキペダル99が踏込まれた際に、制御
装置102によってブレーキペダル99のストロークス
ピードが予め定めた所定値を上回っていると判断された
場合、すなわち急制動が必要と判断された場合には、該
制御装置102は上記電磁開閉弁101A、101Bを
共に励磁させることになる。すると電磁開閉弁101B
を介してベローズ18内に大気が導入され、この大気は
制御圧通路19および弁機構11を介して変圧室Bに導
入されると同時に、チェックバルブ104および第3接
続口33を介しても変圧室Bに導入されるので、それに
よってブレーキ倍力装置1の倍力作用を得ることができ
る。この場合には、仮にブレーキペダル99の踏込みが
停止されてその踏力が一定に保たれ、それによってバル
ブボデイ4の第1弁座12に着座したままこれと一体に
前進してきた弁体16が弁プランジャ13の第2弁座1
4に着座したとしても、大気は継続してチェックバルブ
104および第3接続口33から変圧室Bに導入されて
いるので、上述したようなサーボバランス状態とはなら
ない。そしてこの状態が継続され、ブレーキ倍力装置の
出力がサーボバランス状態の出力、つまりブレーキペダ
ルの踏力に対応した出力よりも上回ると、弁プランジャ
13に加わるブレーキ反力が増大するため該弁プランジ
ャ13はバルブボデイ4に対して相対的に後退され、弁
体16は弁プランジャ13の第2弁座14に着座したま
まバルブボデイ4の第1弁座12から離座する。する
と、上述したように制御圧通路19には大気が導入され
ているので、該大気は弁機構11を介しても変圧室Bに
導入されるようになる。
【0015】次に、上述した自動ブレーキ装置の前進作
動状態から、ブレーキペダル99の踏込みが解除される
と、上記弁プランジャ13がキー部材28に連動し、こ
れをばね39に抗してバルブボデイ4に対して後退させ
るので、キー部材28に連動している弁部材38も後退
されてバイパス通路35を開く。その結果、上記第3接
続口33や制御圧通路17から変圧室B内に大気が供給
され続けていても、変圧室B内の大気を充分な流路面積
を有するバイパス通路35から定圧室Aに逃がすことが
できるので、変圧室B内の圧力を急激に低下させること
ができる。したがって、特にブレーキペダル99の踏込
みが軽く解除された場合であっても、上記変圧室B内の
圧力を急激に低下させることができる。そして上記変圧
室B内の圧力を急激に低下させることができれば、それ
によって速やかにバルブボデイ4や入力軸22およびブ
レーキペダル99を後退させることができ、ブレーキペ
ダル99を速やかに後退させることができれば直ちにそ
のことをストロークセンサ100によって検出すること
ができる。そしてこれにより、上記制御装置102は急
制動が解除されたと判断して上記電磁開閉弁101A、
101Bを共に消勢するので、以後は前述した通常のブ
レーキ倍力装置と同一の復帰作動が行なわれることにな
る。
動状態から、ブレーキペダル99の踏込みが解除される
と、上記弁プランジャ13がキー部材28に連動し、こ
れをばね39に抗してバルブボデイ4に対して後退させ
るので、キー部材28に連動している弁部材38も後退
されてバイパス通路35を開く。その結果、上記第3接
続口33や制御圧通路17から変圧室B内に大気が供給
され続けていても、変圧室B内の大気を充分な流路面積
を有するバイパス通路35から定圧室Aに逃がすことが
できるので、変圧室B内の圧力を急激に低下させること
ができる。したがって、特にブレーキペダル99の踏込
みが軽く解除された場合であっても、上記変圧室B内の
圧力を急激に低下させることができる。そして上記変圧
室B内の圧力を急激に低下させることができれば、それ
によって速やかにバルブボデイ4や入力軸22およびブ
レーキペダル99を後退させることができ、ブレーキペ
ダル99を速やかに後退させることができれば直ちにそ
のことをストロークセンサ100によって検出すること
ができる。そしてこれにより、上記制御装置102は急
制動が解除されたと判断して上記電磁開閉弁101A、
101Bを共に消勢するので、以後は前述した通常のブ
レーキ倍力装置と同一の復帰作動が行なわれることにな
る。
【0016】なお、チェックバルブ104を制御装置1
02によって制御される電磁開閉弁から構成してもよ
く、また、負圧導入管9と第1接続口31とのいずれか
一方を省略してもよい。
02によって制御される電磁開閉弁から構成してもよ
く、また、負圧導入管9と第1接続口31とのいずれか
一方を省略してもよい。
【0017】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、自動ブ
レーキ装置の復帰作動時にはバイパス通路を介して変圧
室内の大気を定圧室に逃がすことができるので、パワー
ピストンやバルブボデイを速やかに後退させることがで
き、したがってストロークセンサのみによってブレーキ
ペダルの踏込みが解除されたことを確実に検出すること
ができるという効果が得られる。
レーキ装置の復帰作動時にはバイパス通路を介して変圧
室内の大気を定圧室に逃がすことができるので、パワー
ピストンやバルブボデイを速やかに後退させることがで
き、したがってストロークセンサのみによってブレーキ
ペダルの踏込みが解除されたことを確実に検出すること
ができるという効果が得られる。
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】図1の要部を示す拡大図。
1…ブレーキ倍力装置 4…バルブボデイ 11…弁機構 12…第1弁座 13…弁プランジャ 14…第2弁座 16…弁体 17…制御圧通路 18…べローズ 23…ポペットリタ
ーンスプリング 28…キー部材 35…バイパス通路 36…弁座 38…弁部材 39…ばね A…定圧室 B…変圧室
ーンスプリング 28…キー部材 35…バイパス通路 36…弁座 38…弁部材 39…ばね A…定圧室 B…変圧室
Claims (2)
- 【請求項1】 シェル内に摺動自在に設けたバルブボデ
イと、このバルブボデイに設けられてシェル内を前後の
定圧室と変圧室とに区画するパワーピストンと、上記バ
ルブボデイ内に設けられ、変圧室に連通する変圧通路、
大気に連通する大気通路および制御圧通路間の流路を切
換える弁機構と、この弁機構を構成する弁プランジャに
連動し、ブレーキペダルの踏込みに応じて上記弁機構の
流路を切換えさせる入力軸と、上記バルブボデイに進退
動可能に設けられて上記弁プランジャに連動し、かつブ
レーキ倍力装置の非作動時にシェルの内面に当接して上
記弁プランジャをバルブボデイに対する前進位置に保持
するキー部材と、上記弁プランジャをリヤ側に付勢する
ポペットリターンスプリングとを備えたブレーキ倍力装
置と、 上記制御圧通路と変圧室とに連通する制御弁と、ブレー
キペダルのストローク量を検出するストロークセンサ
と、上記制御弁を制御して通常は制御圧通路に負圧を供
給し、かつ上記ストロークセンサから入力されるストロ
ークスピードが所定値を上回ったら上記制御弁から制御
圧通路および変圧室に大気に供給させる制御装置とを備
えた自動ブレーキ装置において、 上記定圧室と変圧室とを連通するバイパス通路と、上記
キー部材に連動され、該キー部材がバルブボデイに対し
て前進位置となった際に上記バイパス通路を閉鎖する弁
部材と、上記ポペットリターンスプリングよりも弱い弾
撥力で上記キー部材を前進位置に保持して上記弁部材に
よりバイパス通路を閉鎖させるばねとを設けたことを特
徴とする自動ブレーキ装置。 - 【請求項2】 上記制御弁と制御圧通路とが、上記定圧
室内でブレーキ倍力装置の出力軸の周囲に配設した筒状
のベローズを介して連通されていることを特徴とする請
求項1に記載の自動ブレーキ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8132874A JPH09295568A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 自動ブレーキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8132874A JPH09295568A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 自動ブレーキ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09295568A true JPH09295568A (ja) | 1997-11-18 |
Family
ID=15091581
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8132874A Pending JPH09295568A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 自動ブレーキ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09295568A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014006939A1 (ja) * | 2012-07-06 | 2014-01-09 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 気圧式倍力装置およびブレーキ装置 |
-
1996
- 1996-04-30 JP JP8132874A patent/JPH09295568A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014006939A1 (ja) * | 2012-07-06 | 2014-01-09 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 気圧式倍力装置およびブレーキ装置 |
US9656647B2 (en) | 2012-07-06 | 2017-05-23 | Hitachi Automotive Systems, Ltd. | Pneumatic booster and brake system |
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