JPH09295247A - 主軸装置 - Google Patents

主軸装置

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JPH09295247A
JPH09295247A JP13419596A JP13419596A JPH09295247A JP H09295247 A JPH09295247 A JP H09295247A JP 13419596 A JP13419596 A JP 13419596A JP 13419596 A JP13419596 A JP 13419596A JP H09295247 A JPH09295247 A JP H09295247A
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shank
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rotation
nut member
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広志 鳴瀬
Shinji Uetake
伸二 植竹
Hidekazu Hirano
秀和 平野
Shiro Akiyama
史郎 秋山
Masanori Nakayasu
正典 中安
Kunio Sugawara
邦夫 菅原
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Toyoda Koki KK
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 主軸自体に回転角度位相を認識する機能を具
備することなく、所定回転原位置以外の所望の停止位置
に主軸を効率よく回転位置決めする装置の提供 【構成】 主軸の工具把持部を開閉する機構が主軸と一
体回転し得る雄ねじ部材と固定側に固締・解放され得る
雌ねじ部材から構成され、主軸が回転原位置からの所要
回転角の回転によるねじ作動で工具把持部を閉じた後、
雌ねじ部材を解放して、主軸を加工回転すると共に、工
具把持部開放時には、回転原位置からの所要回転角の回
転位相で雌ねじ部材を固定して、主軸を回転原位置に戻
すことにより工具把持部を閉じる主軸装置において、前
記所要回転角の回転位相位決めは、制御装置において記
憶された主軸とは別の回転部材の同期模擬回転量に基づ
いて行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、切削工具が着脱可能
に装着される主軸装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術における切削工具が着脱可能
に装着されている主軸装置には、例えば特願平7−16
376号のようなものがある。その主軸装置は、主軸先
端に形成されたテーパ穴に着脱自在に嵌着される切削工
具のテーパシャンクを把持・解放するシャンク把持部
と、主軸とに対し回転方向には一体的で、軸線方向には
滑動自在に嵌合し、軸線方向進退によりシャンク把持部
を開閉するシャンク把持部作動部材と、主軸に対し回転
自在に同心的に嵌着される環状ナット部材、環状ナット
部材の外周面の係止凹部に対し係合離脱自在に主軸ハウ
ジングに設けられ、係合により環状ナット部材を回転不
能に締着したり、離脱により環状ナット部材を解放した
りするクランプ用ピストンと、環状ナット部材に外周が
螺合すると共に、シャンク把持部作動部と結合した工具
クランプ作動駒とを具備している。
【0003】そして、上記の従来の技術の主軸装置にお
いては、所定の回転原位置に停止している主軸に対し
て、切削工具交換で工具を装着する場合は、クランプ用
ピストンを環状ナット部材の外周面の係止凹部に係合さ
せて環状ナット部材を回転不能状態にしてから、主軸を
低速回転させることにより、回転不能状態の環状ナット
部材に対して螺合している工具クランプ作動駒を回転さ
せる。
【0004】すると工具クランプ作動駒は、軸線方向に
変位し、それによりシャンク把持部作動部材も工具クラ
ンプ作動駒と共に変位する結果、シャンク把持部は閉じ
て切削工具のテーパシャンクを把持する。その際、切削
工具のテーパシャンクを適正に把持した状態では、主軸
の回転は所定のトルクに達する。それからクランプ用ピ
ストンを環状ナット部材の外周面の係止凹部から離脱さ
せ、環状ナット部材を主軸と共に回転可能状態にしてか
ら主軸の回転により加工が行われる。
【0005】通常、主軸駆動装置には、主軸の所定の回
転原位置停止のための機能、即ちオリエンテーション機
能が具備されてはいるが、適正な把持のための所定のト
ルクに達するまで回転した主軸の角度位相を確認する機
能は具備されていない。そこで、図14に示すように、
主軸装置には、主軸ハウジングに設けられ、環状ナット
部材17の回転角度位相を検出する減速用近接スイッチ
21・定位置確認用近接スイッチ19及び環状ナット部
材17の外周面に設けられた減速用近接スイッチ対応の
第1ターゲット22・定位置確認用近接スイッチ19対
応の第2ターゲット20が具備されている。
【0006】第2ターゲット20が定位置確認用近接ス
イッチ19に対向した位相関係では、クランプ用ピスト
ン18が環状ナット部材17の外周面の係止凹部17a
に係合する状態にあり、第1ターゲット22が減速用近
接スイッチ21に対向すると、主軸4は、停止させら
れ、且つ寸動低速回転するようになっている。
【0007】そして、加工が完了後の切削工具交換にお
いて、所定回転原位置に停止した主軸から切削工具を取
り外す場合は、切削工具把持において所定トルクに達す
るまでの低速回転した分を補償するように主軸4を回転
させなければ、クランプ用ピストン18が環状ナット部
材17の外周面の係止凹部17aに係合し得ない。しか
し、切削工具のテーパシャンクの形状・寸法やシャンク
把持部の寸法等により固締完了の所定トルクに達するま
での間における主軸の回転角は一定ではない。
【0008】そこで、上記の従来の技術の主軸装置にお
ける工具交換に際しての主軸に対する切削工具の装着固
締・装着解放について、図12、図13及び図14に従
って説明する。なお、便宜上、工具交換における使用済
の切削工具の主軸4からの解放に続く、次の工程で使用
する新しい切削工具の主軸4への装着固締を説明した後
で、その切削工具の主軸4からの装着解放を説明する。
【0009】図14(a)に示すように、1つの切削工
具による加工工程が終了した後において、工具交換で、
主軸4に対し使用済切削工具の工具ホルダが取外され、
新しい切削工具の工具ホルダが装着固締される時点で
は、主軸4は、回転原位置に回転位置決めされ、環状ナ
ット部材17は、突出して係止凹部17aに押圧係合し
たクランプ用ピストン18により回転不能に主軸ハウン
グ1に固定された状態にある。そして、シャンク把持部
は、工具装着解放状態である。
【0010】そして、工具交換腕により使用済の切削工
具が主軸4から取り外された後、新しい切削工具は、マ
シニングセンタの主軸4に装着されるべく、切削工具の
シャンクが主軸4に挿入される。図12におけるプロセ
スに従って工具装着固締を説明する。 ステップ1 工具装着固締指令が出力される。
【0011】ステップ2 すると、主軸は、寸動高速回転駆動される。主軸が左回
り寸動高速回転するが、環状ナット部材17はクランプ
用ピストン18で回転が阻止されているので、工具クラ
ンプ作動駒は後退し、工具クランプ作動駒の後退によ
り、シャンク把持部は、切削工具のシャンクを固締す
る。 ステップ3 上記のようにして主軸4のみの左回り寸動高速回転が進
み、装着固締が進行し、回転角θで工具クランプ作動駒
の後退が阻止され、主軸4における切削工具のシャンク
の装着固締完了する。(図14(b)参照)
【0012】ステップ4 切削工具のシャンクの装着固締完了した段階で、クラン
プ用ピストン18は、環状ナット部材17の係止凹部1
7aから離脱する。従って、環状ナット部材17は主軸
4と共に回転自在となるので、主軸4の回転を阻止する
ものはなく、主軸4は回転駆動され得る。(図14
(c)参照) ステップ5 かくして、回転駆動される主軸4に装着固締された新し
い切削工具は、工作物に対し所望の切削加工を行う。
【0013】続いて、上記の工具交換時の切削工具の装
着解放について説明する。前述において主軸4に装着固
締された切削工具による加工工程が終了し、主軸4は、
所定の回転原位置に位置決め停止され(図14(d)参
照)、次の切削工具との工具交換が行われことになる
と、工具装着解放が行われる。
【0014】図13におけるプロセスに従って工具装着
解放を説明する。 ステップ6 工具装着解放指令が出力される。切削工具の装着解放す
るのには、環状ナット部材17の固定のために環状ナッ
ト部材17の係止凹部17aをクランプ用ピストン18
に対向させなければならない。しかし、主軸4は、所定
の回転原位置に位置決め停止されるので、環状ナット部
材17の係止凹部17aは、先の工具装着固締のために
主軸4が左回りに回転した回転角θ(図14(b)参
照)だけクランプ用ピストン18の位置から偏位してい
る。(図14(d)参照)
【0015】ステップ7 主軸4は、右回りに高速寸動回転駆動される。すると、
主軸4に係止された環状ナット部材17が一体的に右回
りに高速寸動回転される。(図14(d)参照) ステップ8 第1ターゲット22が減速用近接スイッチ21に対向す
ると、第1ターゲット22の位置が減速用近接スイッチ
21で検出される。
【0016】ステップ9 第1ターゲット22が減速用近接スイッチ21で検出さ
れると、環状ナット部材17の係止凹部17aがクラン
プ用ピストン18の位置に対向するように、主軸4の高
速寸動回転は止められる。(図14(e)参照) しかし、高速寸動回転のため主軸4は、オーバーランし
て停止するので、環状ナット部材17の係止凹部17a
は、クランプ用ピストン18の位置からずれた位置にな
る。(図14(f)参照)
【0017】ステップ10 主軸4の回転原位置からのオーバーラン停止において
は、第1ターゲット22の範囲が減速用近接スイッチ2
1に対向しているので、主軸4は、左回りに低速寸動回
転駆動される。 ステップ11 第2ターゲット20が定位置確認用近接スイッチ19に
対向すると、第2ターゲット20の位置が定位置確認用
近接スイッチ19で検出される。
【0018】ステップ12 第2ターゲット20が定位置確認用近接スイッチ19で
検出されると、環状ナット部材17の係止凹部17a
は、クランプ用ピストン18の位置に対向し、主軸4の
低速寸動回転は止められる。低速寸動回転のため、主軸
4は、正確に回転原位置に停止する。その状態では、環
状ナット部材17の係止凹部17aは、クランプ用ピス
トン18に対向する。(図14(g)参照) それから、クランプ用ピストン18が突出して係止凹部
17aに押圧係合する。
【0019】ステップ13 クランプ用ピストン18の係止凹部17aに対する押圧
係合により、環状ナット部材17が回転不能の状態で、
主軸4は右回り回転して回転原位置に復帰位置決めされ
る。(図14(a)参照) この状態は、先に述べた工具交換の最初の状態であっ
て、主軸4は、回転原位置にあり、シャンク把持部は、
工具装着解放状態である。そして環状ナット部材17
は、突出して係止凹部17aに押圧係合したクランプ用
ピストン18により回転不能に主軸ハウング1に固定さ
れた状態にある。即ち、次の切削工具との工具交換可能
状態である。 ステップ14 前回同様に次の切削工具との工具交換が行われる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上記の述べたように把
持された切削工具による加工が完了し、次の切削工具と
の交換において、使用済の切削工具を取り外す場合、所
定の回転原位置で停止した主軸をクランプ用ピストンが
環状ナット部材の外周面の係止凹部に係合し得るまで回
転位置決めするのに際し、その位置を検出する近接スイ
ッチを設け、近接スイッチの検出による停止での近接ス
イッチの誤検出を防止するべく、主軸の寸動回転を低速
で行うと、作動時間が長くなり非能率である。
【0021】そのため、上記の従来の技術の主軸装置に
おいては、上記の寸動回転を低速だけでなく、減速用近
接スイッチ・定位置確認用近接スイッチによる二段検出
による高速寸動回転と低速寸動回転とに分けて行ってい
る。その作動について、図15に従って説明すると、主
軸は、所定の回転原位置における停止状態の時点
(T0 )から高速寸動回転駆動され(速度VR)、環状
ナット部材17の係止凹部17aがクランプ用ピストン
18の位置に対向し、減速用近接スイッチにより第1タ
ーゲット22が減速用近接スイッチ21で検出された時
点(T1 )で、主軸4の高速寸動回転駆動は止められ
る。
【0022】しかし、高速寸動回転のため主軸4は、オ
ーバーランして、時点(T2 )で停止すると共に、逆方
向に低速寸動回転駆動(速度VL)され、環状ナット部
材17の係止凹部17aがクランプ用ピストン18の位
置に対向し、第2ターゲット20が定位置確認用近接ス
イッチ19で検出された時点(T3 )で、主軸4の低速
寸動回転駆動は止められ、低速寸動回転のため主軸4は
環状ナット部材17の係止凹部17aがクランプ用ピス
トン18の位置に対向した位置に停止する。
【0023】オーバーランの回転角(図15の斜線三角
形面積)と低速寸動逆回転の回転角(図15の斜線台形
面積)とは等しい。T0 からT1 までの時間を短縮する
ため高速寸動回転の速度を高めると、オーバーランの回
転角(図15の三角形面積)が増大し、低速寸動逆回転
の回転角(図15の斜線台形面積)も増大する。その結
果、T2 からT3 までの時間が増大してしまう。なお、
主軸4は環状ナット部材17の係止凹部17aがクラン
プ用ピストン18の位置に対向した位置に停止するため
には、低速寸動逆回転の速度は増大できない。
【0024】従って、主軸を所定の回転原位置から環状
ナット部材17の係止凹部17aがクランプ用ピストン
18の位置に対向する位置まで割出し回転させる時間、
即ちT0 からT3 までの時間の短縮は困難である。又、
主軸駆動装置自体に主軸回転角度位相を認識する機能を
具備させることは、装置として高価となる欠点がある。
この発明は、高価である主軸回転角度位相を認識する機
能を具備することなく、所定回転原位置以外の所望の停
止位置に主軸を効率よく回転位置決めする機能を具備し
た主軸装置を提供することを目的としている。
【0025】
【課題を解決するための手段】この発明の主軸装置は、
回転自在に支承された主軸;主軸を回転駆動する主軸モ
ータ;前記主軸に設けられ、工具のシャンクを固締・解
放するシャンク把持部;前記主軸に軸線方向変位自在に
設けられ、その変位により前記シャンク把持部を開閉す
るシャンク把持部作動部材;前記主軸に対し回転自在に
同心的に設けられ、内周に雌ねじ部が形成された環状ナ
ット部材;シャンク把持部の開閉作動時に環状ナット部
材を回転不能に締着する環状ナット部材締着手段;主軸
に対し回転方向には一体的に、且つ軸線方向に進退自在
に設けられ環状ナット部材の雌ねじ部に螺合し、シャン
ク把持部作動部材に結合された工具クランプ駒;前記主
軸とは別に回転駆動される回転部材;及び前記主軸モー
タ及び前記回転部材の回転駆動を制御する制御装置から
構成されている。
【0026】そして、前記制御装置は、前記シャンク把
持部によるシャンク固締完了を前記主軸の回転駆動にお
いて判定する判定手段;前記主軸の回転に同期させて前
記回転部材を制御信号上のみで回転駆動させる同期回転
制御手段;シャンク固締時に、シャンク解放状態の前記
主軸の回転原位置から環状ナット部材締着手段により環
状ナット部材が回転不能状態でシャンク固締完了位置ま
で該主軸が回転する回転角を該主軸と同期回転する前記
回転部材の同期回転制御信号から算出する演算手段;前
記主軸の回転原位置に前記演算手段で算出した前記回転
角を加味したシャンク解放開始位置を記憶する記憶手段
の機能;を具備し、シャンク解放時に、シャンク固締状
態の前記主軸を回転原位置から前記シャンク解放開始位
置にまで回転駆動し、シャンク解放開始位置において、
環状ナット部材締着手段により環状ナット部材が回転不
能状態にした上で、主軸を回転原位置に回転するように
作動制御するようになっている。
【0027】更に、別の形式の主軸装置は、前記シャン
ク解放開始位置を検出する検出器を併せ具備し、前記制
御装置は、シャンク解放時に、シャンク固締状態の前記
主軸を回転原位置から前記シャンク解放開始位置からオ
フセットした位置にまで回転駆動し、更に、検出器によ
り前記シャンク解放開始位置が検出されるまで寸動回転
し、シャンク解放開始位置において、環状ナット部材締
着手段により環状ナット部材が回転不能状態にした上
で、主軸を回転原位置に回転するように作動制御するよ
うになっている。
【0028】前記主軸装置における工具交換時の工具の
装着固締について述べると、主軸装置は、新旧の工具を
交換する時点で、主軸が回転原位置で停止している初期
状態では、シャンク把持部作動部材、即ち工具クランプ
作動駒は解放位置にある。従って、シャンク把持部は解
放状態にある。なお、環状ナット部材は、環状ナット締
着手段と係合し得る位置にあって環状ナット締着手段に
より回転不能に締着されている。新しい工具が主軸に装
着されるのに際しては、工具のシャンクが主軸に挿入さ
れる。
【0029】そこで、主軸が回転されると、環状ナット
部材締着手段により回転が阻止されている環状ナット部
材に対して、主軸と共に回転する工具クランプ作動駒は
主軸に対して軸線方向に固締位置に向ってに変位する。
工具クランプ作動駒、即ちシャンク把持部作動部材の変
位によりシャンク把持部はシャンクを固締する。工具ク
ランプ作動駒の変位によるシャンクの固締の完了が判定
されると、主軸は停止される。かくして、工具は主軸に
装着される。
【0030】制御装置においては、この間の主軸の回転
角が、制御信号上のみで主軸と同期回転駆動される回転
部材の同期回転制御信号から算出され、主軸の回転原位
置にその算出した回転角を加味したシャンク解放開始位
置が記憶される。上記のように求められる工具装着固締
に要した回転原位置からの主軸の回転角は、切削工具の
テーパシャンクの形状・寸法やシャンク把持部の寸法等
により一定ではない。
【0031】そして、環状ナット締着手段は、環状ナッ
ト部材を解放し、環状ナット部材は主軸共々回転自在に
なる。かくして、主軸が回転駆動されて、工具によって
工作物に対して所望の加工が行われる。
【0032】次に、主軸装置における工具交換時の工具
の装着解放について述べると、既述のように主軸に装着
固締された工具による加工工程が終了し、主軸は、所定
の回転原位置に位置決め停止される。工具の装着解放す
るのには、環状ナット部材を、環状ナット部材締着手段
により締着して回転不能状態にするべく、環状ナット部
材締着手段に係合し得る位置に位置決めしなければなら
ない。即ち、環状ナット部材と結合された状態の主軸が
シャンク解放開始位置に位置決めされなければならな
い。
【0033】そこで、制御装置において、工具装着解放
指令が出力されると、既述の工具装着固締時にシャンク
解放開始位置を記憶する記憶手段において記憶されてい
るシャンク解放開始位置が呼出され、回転原位置にある
主軸が制御装置からの制御指令によりその位置に相当す
る回転角だけ回転駆動される。その結果、主軸と共に一
体的に回転する環状ナット部材は、環状ナット部材締着
手段に係合し得る位置に位置決めされる。
【0034】そして、環状ナット部材は、環状ナット部
材締着手段により締着されて回転不能状態にされた上
で、主軸は回転駆動されて、所定の回転原位置に回転位
置決めされて停止する。主軸が回転原位置になるまで回
転されると、環状ナット部材は、環状ナット部材締着手
段で回転が阻止されているので、主軸と共に回転する工
具クランプ作動駒は、ねじ作用により主軸に対して軸線
方向に解放位置に向ってに変位する。工具クランプ作動
駒、即ちシャンク把持部作動部材の変位によりシャンク
把持部はシャンクを解放する。かくして、工具は、主軸
から取外し自在になる。
【0035】前記シャンク解放開始位置を検出する検出
器を併せ具備している形式の場合の主軸装置における工
具交換時の工具の装着解放について述べると、既述のよ
うに主軸に装着固締された工具による加工工程が終了
し、主軸は、所定の回転原位置に位置決め停止される。
【0036】工具の装着解放するのには、環状ナット部
材は、環状ナット部材締着手段により締着されて回転不
能状態になるべく、環状ナット部材締着手段に係合し得
る位置に位置決めされなければならない。即ち、環状ナ
ット部材と結合された状態の主軸がシャンク解放開始位
置に位置決めされなければならない。
【0037】そこで、制御装置において、工具装着解放
指令が出力されると、既述の工具装着固締時にシャンク
解放開始位置を記憶する記憶手段において記憶されてい
るシャンク解放開始位置が呼出され、回転原位置にある
主軸が制御装置からの制御指令によりシャンク解放開始
位置からオフセットした位置に相当する回転角だけ回転
駆動される。それから、検出器により前記シャンク解放
開始位置が検出されるまで、主軸は寸動回転され、その
結果、主軸に結合状態にある環状ナット部材は、環状ナ
ット部材締着手段に係合し得る位置に位置決めされる。
そして、環状ナット部材が環状ナット部材締着手段によ
り締着されて回転不能状態にされた上で、主軸は回転駆
動されて、所定の回転原位置に回転位置決めされて停止
する。
【0038】主軸が回転原位置になるまで回転される
と、環状ナット部材は、環状ナット部材締着手段で回転
が阻止されているので、主軸と共に回転する工具クラン
プ作動駒は、ねじ作用により主軸に対して軸線方向に解
放位置に向ってに変位し、工具クランプ作動駒、即ちシ
ャンク把持部作動部材の変位によりシャンク把持部はシ
ャンクを解放する。かくして、工具は、主軸から取外し
自在になる。
【0039】
【発明の実施の形態】この発明の発明の実施の形態にお
ける主軸装置を図面に従って説明する。図1に示すよう
に主軸ハウジング1内において、転がり軸受2により回
転自在に支承された主軸4の中間部には、制御装置によ
り制御されるビルドイン主軸モータ3が設けられ、主軸
4の先端には、切削工具40を保持する工具ホルダ41
が装着されるようになっている。
【0040】工具ホルダ41内において、切削工具40
は、U軸作動棒42の軸線方向の変位により切削工具変
位機構を介して半径方向に変位され得るようになってい
る。切削工具変位機構としては、カム機構や楔機構等、
種々の機構があるが、実施の形態としてカム溝機構43
を例示する。主軸4には、中心に貫通孔6が形成され、
貫通孔6には、工具ホルダ41のU軸作動棒42に係合
離脱自在の切削工具変位用のU軸引張棒7が嵌挿されて
いる。
【0041】貫通孔6に軸線方向滑動自在に、且つ主軸
4に対し回転が拘束されて嵌挿されている切削工具変位
用のU軸引張棒7の後端部は、主軸4から突出し、主軸
ハウジング1内において回転非伝達で軸線方向に結合す
るカップリング31を介してボールねじ32に結合され
ている。主軸ハウジング1の後端部には、制御装置30
により制御されるU軸サーボモータ33が装着され、U
軸サーボモータ33の出力軸の前端には、ボールねじ3
2が螺合するボールねじナット34が、後端には、エン
コーダ35が夫々取り付けられている。又、主軸ハウジ
ング1には、主軸4の後端部に対向して、その回転を検
出する回転速度センサ36が設けられている。
【0042】制御装置30には、制御装置30からの制
御指令が入力されるように主軸駆動アンプ37及びU軸
駆動アンプ38が接続されると共に、エンコーダ35及
び回転速度センサ36から検出信号が入力されるように
エンコーダ35及び回転速度センサ36が接続されてい
る。そして、主軸駆動アンプ37及びU軸駆動アンプ3
8は、制御装置30からの制御指令に従ってビルドイン
主軸モータ3及びU軸サーボモータ33を制御駆動する
ように夫々に接続されている。
【0043】図示の実施の態様においては、制御装置3
0に検出信号を入力するのは、回転速度センサ36のみ
であるが、主軸4に図示しないクランプトルク検出手段
を設け、クランプトルク検出手段からの検出信号を同様
に入力するようにしてもよく、或いは回転速度センサ3
6を省略して、クランプトルク検出手段のみでもよい。
【0044】制御装置30は、通常のNC制御装置のよ
うにCPU、ROM、RAM、インタフェース、入力ボ
ード、表示器等から構成され、制御系としてマシニング
センターの通常の制御機能を具備すると共に、図5の3
0に示すように主軸4における工具ホルダ41の固締・
解放における同期制御指令手段51、主軸回転指令手段
52、U軸送り指令手段53、全軸マシンロック指令手
段54、ゲート回路55、U軸現在位置記憶手段56、
U軸座標カウント手段57、クランプ判定手段58、U
軸スキップ位置記憶手段59、主軸回転量演算手段60
及び回転係止位置記憶手段61としての制御機能を具備
している。
【0045】全軸マシンロック指令手段54による指令
で全軸マシンロックした場合において、同期制御指令手
段51による指令で主軸4と同期回転駆動される軸は、
U軸引張棒7(U軸サーボモータ33)に限らず、マシ
ニンングセンタにおける他の回転駆動軸にエンコーダを
設けて、その回転駆動軸を利用してもよい。
【0046】図2、図3及び図4に従って主軸4につい
て詳述すると、主軸4は、その先端に工具ホルダ41の
テーパシャンク41aの外周テーパ面が嵌着されるテー
パ穴5が穿設され、貫通孔6は、テーパ穴5の底から後
端に向って貫通されている。U軸引張棒7の先端部は、
二段に縮径され、第1小径部7a及びその先の第2小径
部7bとなっている。このU軸引張棒7には、その先端
部と同心的に引張スリーブ8が設けられている。
【0047】後端部に軸線方向の長孔9aが直径方向対
向して穿設されたカラー9は、大径部9bの内周面がU
軸引張棒7の第1小径部7aに、大径部9bの外周面が
引張スリーブ8に、小径部9cの内周面が第2小径部7
bに夫々軸線方向滑動自在に嵌合している。そして、U
軸引張棒7の第1小径部7aに巻回された圧縮コイルば
ね10は、引張スリーブ8の固着基部とカラー9の後端
面との間に嵌装されており、U軸引張棒7の第1小径部
7aに直径方向に植設された止めピン11は、カラー9
の長孔9aに係合されている。従って、カラー9は、長
孔9aの範囲でU軸引張棒7に対して進退し得ると共
に、常時、圧縮コイルばね10により前方には付勢され
ている。
【0048】U軸引張棒7、即ち第2小径部7bの先端
には、前鍔部及び後鍔部を構成するため、工具ホルダ4
1のU軸作動棒42を把持するコレット13を保持する
先端部材12が固着されている。カラー9の小径部9c
の先端は、先端部材12の先端より突出し、その内周面
はテーパ面9dとなっている。
【0049】そして、先端部材12の前鍔部・後鍔部間
にその基部の内周突起が嵌まり微小移動可能に先端部材
12に取り付けられたコレット13は、その外周テーパ
面が前記カラー9のテーパ面9dに接しており、前記先
端部材12と、前記カラー9のテーパ面9dと、コレッ
ト13とから、工具ホルダ41のU軸作動棒42の後端
部に形成されたプルスタッド42aを把持するコレット
チャックが構成されている。
【0050】カラー9の小径部9cには、クランプボー
ル作動スリーブ14が軸線方向滑動自在に嵌挿されてい
る。即ち、クランプボール作動スリーブ14には、前半
部の中心孔14aと後半部の中心孔14bとが貫通し、
中心孔14aには、工具ホルダ41のU軸作動棒42が
挿通されるようになっており、中心孔14bがカラー9
の小径部9cに嵌挿されている。
【0051】クランプボール作動スリーブ14の前半部
の外周面には、前縁部斜面14cをもつクランプボール
作動凹部14dが形成されており、後半部の外周面に
は、工具クランプ作動駒15及びU軸作動棒クランプ駒
16が前後して嵌装され、前者は、クランプボール作動
スリーブ14に形成された係合突起14eに係合してク
ランプボール作動スリーブ14に対し軸線方向変位が拘
束されており、後者は、クランプボール作動スリーブ1
4に対し軸線方向変位自在であるが、後端部がカラー9
の大径部9bの前端段部に対向して接離し得る。
【0052】クランプボール作動スリーブ14の後半部
に対応する軸線方向範囲の主軸4の外周面に形成された
環状溝4aには、外径が主軸4の外径と略等しい環状ナ
ット部材17が回転自在に嵌装されており、環状ナット
部材17は、互に逆ねじの前半の第1ねじ部17aと後
半の第2ねじ部17bが刻設されている。主軸ハウジン
グ1には、クランプ用ピストン18が環状ナット部材1
7の外周面に対向して半径方向に設けられている。
【0053】そして、環状溝4aの底面と主軸4の貫通
孔6外周面との間は、図4に示すように120度間隔で
放射状空所24が貫通しており、工具クランプ作動駒1
5及びU軸作動棒クランプ駒16の放射状のねじ部15
a,16aが放射状空所24,24,24内に突出し、
工具クランプ作動駒15及びU軸作動棒クランプ駒16
の回転は拘束されて、ねじ部15aは、環状ナット部材
17ナット部材17の第1ねじ部17aに、ねじ部16
aは、環状ナット部材17の第2ねじ部17bに夫々螺
合している。
【0054】主軸4には、先端のテーパ穴5内で貫通孔
6の先端部を形成するクランプボール保持スリーブ部2
5が同心に形成され、その結果、クランプボール保持ス
リーブ部25の外周面とテーパ穴5の内周面とにより形
成されたテーパ環状穴には、工具ホルダ41の円筒状の
テーパシャンク41aが嵌着されるようになっている。
クランプボール保持スリーブ部25には、テーパ環状穴
に嵌着される工具ホルダ41のテーパシャンク41aの
クランプボール孔41dに対応するクランプボール孔2
5aが半径方向に貫通している。
【0055】作動スリーブ14のクランプボール作動用
凹部14dとクランプボール保持スリーブ部25のクラ
ンプボール孔25aとに跨ってクランプボール27が納
められている。又、主軸4には、テーパ穴5の内周面に
開口した仮クランプボール孔5aが半径方向に穿設さ
れ、仮クランプボール孔5aに納められた仮クランプボ
ール28は、外側から仮クランプボール孔5aに挿入さ
れねじ止めされた圧縮コイルばね29の付勢力で押圧さ
れ、仮クランプボール孔5aの先端の絞り開口部からテ
ーパ穴5の内周面に一部突出している。
【0056】主軸4に装着される工具ホルダ41は、後
端に開口した中空穴41bをもつ筒状のテーパシャンク
41aが伸長されて形成されている。テーパシャンク4
1aには、後縁周斜面をもつクランプボール孔41dが
穿設されており、テーパシャンク41a基部の段部は、
工具ホルダ41が主軸4に装着された時、主軸4の先端
面に当接する。
【0057】従って、工具ホルダ41は、主軸4のテー
パ穴5に対するテーパシャンク41aの外周テーパ面の
当接及び主軸4の先端面に対するテーパシャンク41a
の基部の段部の当接によって、即ち2面拘束によって主
軸4に装着されるようになっている。ここで、上記発明
の実施の形態においては、上記のように主軸4と工具ホ
ルダ41との固締における2面拘束部分の形状を市場に
一般的に普及している標準形状として、工具ホルダ41
の製作・管理に対する容易化を図っている。工具ホルダ
41の外周面には、自動工具交換装置の交換ハンドが係
合する環状溝41cが形成されている。
【0058】第1の実施の形態においては、省略され得
るが、第2実施の形態においては、図4に示すように、
主軸ハウジング1には、クランプ用ピストン18とは位
相をずらした位置に、定位置確認用近接スイッチ19が
環状ナット部材17の外周面に対向して半径方向に設け
られている。図示の例では、クランプ用ピストン18と
定位置確認用近接スイッチ19とは180度位相がず
れ、直径方向に対向している。
【0059】環状ナット部材17の外周面には、主軸ハ
ウジング1にクランプ用ピストン18の係止部が接離す
る係止凹部17cが形成されており、更に定位置確認用
近接スイッチ19に検出されるターゲット20が所定位
相に、且つ円周方向に所定範囲に設けられている。図示
の例では、係止凹部17cとターゲット20とは、クラ
ンプ用ピストン18と近接スイッチ19とに合せて18
0度位相がずれている。
【0060】上記主軸装置の作用について説明する。図
6において容易に理解し得るように、マシニングセンタ
においては、図示のようなプロセスで自動工具交換が行
われ、所望の加工工程が行われる。一つの切削工具によ
る加工工程が終了し、ステップ1において、制御装置で
工具交換の要否が判断され、否として、工具交換する指
令がない限り一つの切削工具による加工が繰り返されて
全加工工程が完了する。
【0061】工具交換必要として、工具交換の指令が出
されると、ステップ2において、主軸装置における使用
済切削工具の装着解放が行われ、ステップ3において、
図示しない工具交換腕により使用済切削工具が主軸から
取り外されると同時に新しい切削工具が主軸に挿入され
る。
【0062】次にステップ4において、主軸装置におけ
る新しい切削工具の装着固締が行われ、ステップ5にお
いて主軸が回転駆動されて新しい切削工具による加工が
行われる。ステップ6において、制御装置で全加工工程
の完了が判断され、全加工工程が完了しない限り、ステ
ップ1に戻り、上記の工程が繰り返され、全加工工程の
完了に至る。
【0063】そこで、図7、図9及び図11に従って、
実施の形態(第1・第2)の主軸装置における上記の工
具交換時の切削工具の装着固締・解放について説明す
る。なお、便宜上、工具交換における使用済の切削工具
の主軸4からの解放に続く、次の工程で使用する新しい
切削工具の主軸4への装着固締を説明した後で、その切
削工具の主軸4からの装着解放を説明する。
【0064】図3、図9(a)及び図11(a)に示す
ように、1つの切削工具による加工工程が終了した後に
おいて、工具交換で、主軸4に対し使用済切削工具の工
具ホルダが取外され、新しい切削工具40の工具ホルダ
41が装着固締される時点では、主軸4は、回転原位置
に回転位置決めされ、環状ナット部材17は、突出して
係止凹部17cに押圧係合したクランプ用ピストン18
により回転不能に主軸ハウング1に固定された状態にあ
る。
【0065】U軸引張棒7は前進位置である原位置にあ
り、工具クランプ作動駒15は前進位置に、U軸作動棒
クランプ駒16は後退位置になって、互に離隔した状態
にあり、それによりクランプボール作動スリーブ14は
前進位置にあり、カラー9は後退位置にあってクランプ
ボール27及びコレット13は開いた状態である。
【0066】そして、図示しない工具交換腕により使用
済の切削工具40の工具ホルダ41が主軸4から取り外
された後、新しい切削工具40の工具ホルダ41は、工
作機械の主軸4に装着されるべく、工具ホルダ41の環
状溝41cが交換ハンドで把持されてテーパシャンク4
1aが主軸4のテーパ穴5に挿入される。その際、圧縮
コイルばね29のばね力でテーパ穴5内に突出している
仮クランプボール28は、テーパシャンク41aで一旦
は仮クランプボール孔5aに押し込められてからクラン
プボール孔41dに合致すると再び圧縮コイルばね29
でクランプボール孔41dに押し込められ、テーパシャ
ンク41aは主軸4に仮クランプされる。
【0067】図7におけるプロセスに従って工具装着固
締を説明する。 ステップ1 制御装置30において、工具装着固締指令が出力され
る。 ステップ2 すると、全軸マシンロック指令手段54が作動し、全軸
マシンロック指令がゲート回路55に入力されると、ゲ
ート回路55は、U軸送り指令手段53からの指令がU
軸駆動アンプ38に入力されないで、U軸位置カウント
手段57に入力するように切換えられる。
【0068】ステップ3 U軸サーボモータ33の回転位置は、常にエンコーダ3
5で検出されているので、U軸引張棒7を原位置にした
ときのU軸サーボモータ33の回転位置、即ち新しい切
削工具の工具ホルダ41のテーパシャンク41aが主軸
4のテーパ穴5に挿入されて、仮クランプされた時点の
U軸サーボモータ33の回転角位置がエンコーダ35か
らU軸現在位置記憶手段56に記憶される。
【0069】ステップ4 同期制御指令手段51から主軸回転指令手段52及びU
軸送り指令手段53の夫々に指令が同時に入力される
と、主軸回転指令手段52から主軸回転指令が主軸駆動
アンプ37に入力され、それに基づいてビルドイン主軸
モータ3は回転駆動される。それと同時に、U軸送り指
令手段53からはU軸サーボモータ33がビルドイン主
軸モータ3と同期回転するようにU軸送り指令が出力さ
れるが、それは、U軸駆動アンプ38に入力されない
で、U軸位置カウント手段57に入力される。即ち、U
軸サーボモータ33は、その指令で実際回転しないが、
ビルドイン主軸モータ3との同期回転指令による回転角
が順次U軸位置カウント手段57に入力されることにな
る。
【0070】ビルドイン主軸モータ3が回転駆動される
と、主軸4は左回りに回転されるが、環状ナット部材1
7はクランプ用ピストン18で回転が阻止されているの
で、工具クランプ作動駒15とU軸作動棒クランプ駒1
6とは、逆ねじにより互に接近するように変位する。即
ち工具クランプ作動駒15は後退し、U軸作動棒クラン
プ駒16は前進する。
【0071】工具クランプ作動駒15の後退により、ク
ランプボール作動スリーブ14、即ちクランプボール作
動凹部4dが後退するので、クランプボール27は、ク
ランプボール作動凹部14dの縁部斜面14bにより押
上げられクランプボール保持スリーブ部25のクランプ
ボール孔25aとテーパシャンク41aのクランプボー
ル孔41dに跨った突出位置になり、クランプボール孔
41dの後側傾斜内周面に係合して、テーパシャンク4
1aは、テーパシャンク41a基部の段部が主軸4の先
端面に当接するようにテーパ穴5内に引き込まれ、主軸
4に固締される。即ち、工具ホルダ41は、主軸4に2
面拘束によって装着される。
【0072】テーパシャンク41aが主軸4に固締され
た際、原位置にある工具ホルダ41のU軸作動棒42、
即ちプルスタッド42aの後端面は、原位置にあるU軸
引張棒7の先端部材12の先端面に当接し、プルスタッ
ド42aがコレット13に把持され得る状態になる。
【0073】他方、U軸作動棒クランプ駒16の前進に
従って、カラー9は、小径部9cの段部がU軸作動棒ク
ランプ駒16の後端に当接したまま圧縮コイルばね10
のばね力をもって前進し、カラー9の前進によりテーパ
面9dがコレット13を閉じるので、コレット13は、
原位置に停止しているU軸引張棒7の先端部材12の先
端面に当接したままのプルスタッド42aを把持する。
【0074】やがて、コレット13がプルスタッド42
aを把持することにより、カラー9の前進は阻止され、
U軸作動棒クランプ駒16は、カラー9の小径部9cの
段部から離れる。これにより、伸長しようとする圧縮コ
イルばね10のばね力がカラー9を前進する方向に働
き、カラー9のテーパ面9dとコレット13との係合、
即ちコレット13の閉じは、圧縮コイルばね10のばね
力により強固なものに維持され、その結果、プルスタッ
ド42aは、先端部材12の先端面に強固に当接された
まま、先端部材12に完全に結合される。
【0075】ステップ5 上記のようにして装着固締が進み、装着固締が完了する
と工具クランプ作動駒15の後退が阻止され、ビルドイ
ン主軸モータ3の負荷が増大する。即ちビルドイン主軸
モータ3は減速され、やがて停止する。そこで、ビルド
イン主軸モータ3の回転速度を検出する回転速度センサ
36から入力される検出信号の変化に基づいてクランプ
判定手段58においては、主軸4におけるテーパシャン
ク41aの装着固締完了が判定される。
【0076】この装着固締完了判定は、回転速度センサ
36でなく、トルクセンサを設けてその検出トルク信号
の変化に基づいてクランプ判定手段58で行ってもよ
い。即ち、回転速度センサ36の減速する検出速度又は
トルクセンサの増大する検出トルクが所定値に達するこ
とにより固締完了と判定する。
【0077】ステップ6 U軸位置カウント手段57においては、U軸現在位置記
憶手段56から入力された仮クランプされた時点のU軸
サーボモータ33の回転角位置とビルドイン主軸モータ
3との仮想同期回転の回転角とから同期回転中のU軸サ
ーボモータ33の回転角位置が求められ、それがU軸ス
キップ位置記憶手段59に入力される。そして、クラン
プ判定手段58から装着固締完了を判定した固締完了判
定信号がU軸スキップ位置記憶手段59に入力される
と、その時点でのU軸サーボモータ33の回転角位置が
U軸スキップ位置記憶手段59に記憶される。
【0078】ステップ7 主軸回転量演算手段60において、U軸スキップ位置記
憶手段59に記憶されたU軸サーボモータ33の回転角
位置に基づいて、ビルドイン主軸モータ3の回転量、即
ち工具装着固締に要した回転原位置からの主軸4の回転
角が演算される。要するに、主軸4の回転量は、U軸サ
ーボモータ33のビルドイン主軸モータ3との仮想同期
回転量から換算されて間接的に求められている。上記の
ように求められる工具装着固締に要した回転原位置から
の主軸4の回転角θ(即ち回転原位置からの回転偏差
角)は、切削工具のテーパシャンクの形状・寸法やシャ
ンク把持部の寸法等により一定ではない。
【0079】ステップ8 回転係止位置記憶手段61において、主軸回転量演算手
段60で演算された工具装着固締に要した回転原位置か
らの主軸4の回転量に基づいて、環状ナット部材17の
係止凹部17cがクランプ用ピストン18の係止部に対
向する回転係止位置が記憶される。(図9(b)・図1
1(b)参照)
【0080】ステップ9 全軸マシンロック指令手段54が作動し、全軸マシンロ
ック解除指令がゲート回路55に入力され、ゲート回路
55は、U軸送り指令手段53からの指令がU軸駆動ア
ンプ38に入力するように切換えられる。そして、制御
装置30からの指令信号によりU軸サーボモータ33が
所望回転量だけ回転駆動されることによりボールねじナ
ット34は所望回転角回転される。
【0081】従って、ボールねじ32は、所望量後退
し、それは、カップリング31を介してU軸引張棒7に
達伝され、原位置のU軸引張棒7に結合されたU軸作動
棒42は原位置から所望量だけ軸線方向に後退する。そ
の結果、切削工具40は、溝カム機構43を介して、所
望の半径方向位置に位置決めされる。
【0082】ステップ10 クランプ用ピストン18は、図示しない流体圧制御装置
により退縮され、環状ナット部材17の係止凹部17c
から離脱する。従って、環状ナット部材17は主軸4と
共に回転自在となるので、主軸4の回転を阻止するもの
はなく、主軸4はビルドイン主軸モータ3により回転駆
動され得る。(図9(c)・図11(c)参照)
【0083】かくして、ビルドイン主軸モータ3の回転
駆動により回転する主軸4に装着固締された新しい工具
ホルダ41の切削工具40は、中心軸線から所望量偏心
した位置で回転して、工作物に対する所望の加工径で切
削加工が行われる。ここで、U軸作動棒42のプルスタ
ッド42aの後端面と先端部材12の先端面とが完全に
密着し、即ち軸線方向に隙間なくU軸作動棒42とU軸
引張棒7とが連結されているため、U軸引張棒7の移動
量に対応したバイト47の半径方向変位量が精確なもの
となり、高精度に加工を行うことができる。
【0084】次に、図8及び図9に従って、実施の第1
形態の主軸装置における上記の工具交換時の切削工具の
装着解放について説明する。既述のように主軸4に装着
固締された工具ホルダ41の切削工具40による加工工
程が終了し、主軸4は、所定の回転原位置に位置決め停
止される。(図9(d)・図11(d)参照)
【0085】図8におけるプロセスに従って工具装着解
放を説明する。 ステップ11 制御装置30において、工具装着解放指令が出力され
る。 ステップ12 工具ホルダ41の装着解放するのには、環状ナット部材
17の固定のために環状ナット部材17の係止凹部17
cをクランプ用ピストン18に対向させなければならな
い。しかし、主軸4は、所定の回転原位置に位置決め停
止されるので、環状ナット部材17の係止凹部17c
は、工具装着固締のために主軸4が左回りに回転した回
転角θ(図9(b)参照)だけクランプ用ピストン18
の位置から偏位している。(図9(d)参照)
【0086】そこで、制御装置30において、既述の工
具装着固締時に回転係止位置記憶手段61において記憶
されている回転係止位置が呼出され、ビルドイン主軸モ
ータ3が制御装置30からの制御指令によりその位置に
相当する回転角(360°−θ)だけ右回り回転駆動さ
れる。その結果、主軸4と共に一体的に回転角(360
°−θ)だけ右回り回転する環状ナット部材17の係止
凹部17cは、クランプ用ピストン18に対向するよう
に位置決めされる。(図9(e)参照)
【0087】ステップ13 退縮状態にあったクランプ用ピストン18は、制御装置
30の前進指令に基づく図示しない流体圧制御装置の作
動で突出し、環状ナット部材17の係止凹部17cに押
圧係合される。即ち、環状ナット部材17は、主軸ハウ
ジング1に回転不能に固定される。(図9(f)参照)
【0088】ステップ14 制御装置30において、ビルドイン主軸モータ3は制御
駆動されて、主軸4は、右回り回転して所定の回転原位
置に位置決め停止される。主軸4が回転原位置になるま
で右回り回転されると、環状ナット部材17は、回転が
クランプ用ピストン18で阻止されているので、工具ク
ランプ作動駒15とU軸作動棒クランプ駒16とは、逆
ねじにより互に離隔するように変位する。即ち工具クラ
ンプ作動駒15は前進し、U軸作動棒クランプ駒16は
後退する。主軸4が所定の回転原位置に位置決め停止さ
れると、工具クランプ作動駒15は最前進位置に、U軸
作動棒クランプ駒16は最後退位置に夫々位置する。
【0089】それにより、クランプボール作動スリーブ
14、即ちクランプボール作動凹部14d、即ち縁部斜
面14bが前進するので、クランプボール27は、縁部
斜面14bから解放され、工具ホルダ41のテーパシャ
ンク41aのクランプボール孔41dから外れ、クラン
プボール作動凹部14d内に後退すると共に、仮クラン
プボール28が、圧縮コイルばね29に押圧されて、工
具ホルダ41のテーパシャンク41aのクランプボール
孔41dに係合する。従って、図3に示すように工具ホ
ルダ41のテーパシャンク41aは、主軸4に対し、固
締から解放されると共に、仮クランプ状態になる。
【0090】他方、後退するU軸作動棒クランプ駒16
の後端は、カラー9の小径部9cの段部に当接し、更に
圧縮コイルばね10のばね力に抗してカラー9を適宜後
退させる。それによりカラー9のテーパ面9dは、初期
位置にあるU軸引張棒7のコレット13の外周面から離
れ、従って、コレット13は開いて、工具ホルダ41の
U軸作動棒42のプルスタッド42aを解放する。
【0091】この主軸4の状態は、既述の工具交換にお
ける使用済の切削工具の工具ホルダを主軸4から取外す
と共に新しい切削工具の工具ホルダを主軸4へ装着固締
する作動開始前の状態である。(図9(a)参照) 続いて、図10及び図11に従って、実施の第2形態の
主軸装置における上記の工具交換時の切削工具の装着解
放について説明する。主軸4に装着固締された工具ホル
ダ41の切削工具40による加工工程の終了時における
主軸4の所定の回転原位置に位置決め停止状態は、既述
の実施の第1形態と同一である。(図11(d)参照)
【0092】図10におけるプロセスに従って工具装着
解放を説明する。 ステップ11 制御装置30において、工具装着解放指令が出力され
る。 ステップ12 既述の実施の第1形態と同様に、環状ナット部材17の
係止凹部17cをクランプ用ピストン18に対向するよ
うに位置決めするに際しては、制御装置30において、
既述の工具装着固締時に回転係止位置記憶手段61にお
いて記憶されている回転係止位置から適宜の角度(δ)
だけオフセットした位置が呼出され、ビルドイン主軸モ
ータ3が制御装置30からの制御指令によりそのオフセ
ット位置に相当する回転角(360°−θ+δ)だけ右
回り回転駆動される。(図11(e)参照)
【0093】ステップ13 ビルドイン主軸モータ3が制御装置30からの制御指令
により、左回りに低速寸動回転する。 ステップ14 環状ナット部材17において係止凹部17cと180度
位相をずらして設けられたターゲット20を主軸ハウジ
ング1においてクランプ用ピストン18と180度位相
をずらして設けられた定位置確認用近接スイッチ19に
よって検知することにより、停止指令がビルドイン主軸
モータ3に加わり、ビルドイン主軸モータ3は停止位置
決めされる。その結果、主軸4と共に一体的に左回り回
転する環状ナット部材17の係止凹部17cは、クラン
プ用ピストン18に対向するように位置決めされる。
(図11(f)参照)
【0094】この場合、既述の実施の第1形態の場合に
回転係止位置記憶手段61において記憶されている回転
係止位置のみにより回転位置決めする場合に、環状ナッ
ト部材17とU軸作動棒クランプ駒16とのねじ機構に
おける潤滑状態等で影響を受けて生じる可能性がある実
際上の回転係止位置とのずれがあっても、環状ナット部
材17において係止凹部17cは、クランプ用ピストン
18に正確に対向位置決めされる。 ステップ15,16 既述の実施の第1形態におけるステップ13,14と同
一である。(図11(g),(a)参照)
【0095】
【発明の効果】この発明の主軸装置によれば、所定回転
原位置にある主軸を他の所望の停止位置に効率よく回転
位置決めすることができる。例えば、自動工具交換にお
いて、使用済の切削工具を取り外す場合、所定の回転原
位置で停止した主軸を、工具装着解放ねじ式機構作動開
始位置(ナット部材締着位置)に回転位置決めする時間
を短縮することができる。結局は、工具交換時間を短縮
することができる。
【0096】しかも、主軸回転位置検出のための高価で
ある主軸回転角度位相を認識する機能手段、例えば主軸
付近に設置スペースが必要な近接スイッチを設けること
なく、短縮された時間での所定回転原位置にある主軸を
他の所望の停止位置に回転位置決めが可能である。
【0097】又、近接スイッチを設置したとしても1個
の近接スイッチを設置したのみで、工具装着解放ねじ式
機構の潤滑状態等による実際の工具装着解放ねじ式機構
作動開始位置(ナット部材締着位置)と制御装置におい
て記憶された当該位置とにずれが生じたとしも、正確に
工具装着解放ねじ式機構作動開始位置(ナット部材締着
位置)に回転位置決めすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態における主軸装置の構成
図である。
【図2】この発明の実施の形態における主軸装置(工具
ホルダ装着固締状態)の前半部の断面図である。
【図3】この発明の実施の形態における主軸装置(工具
ホルダ装着解放状態)の前半部の断面図である。
【図4】図2のIV−IV線における断面図である。
【図5】この発明の実施の形態における主軸装置の制御
装置の工具着脱制御機能構成図である。
【図6】この発明の実施の形態における主軸装置の工具
交換・加工プロセスのフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態における主軸装置の工具
ホルダ装着固締プロセスのフローチャートである。
【図8】この発明の実施の第1形態における主軸装置の
工具ホルダ装着解放プロセスのフローチャートである。
【図9】この発明の実施の第1形態における主軸装置の
工具ホルダ装着固締・解放作動の説明図である。
【図10】この発明の実施の第2形態における主軸装置
の工具ホルダ装着解放プロセスのフローチャートであ
る。
【図11】この発明の実施の第2形態における主軸装置
の工具ホルダ装着固締・解放作動の説明図である。
【図12】従来の技術における主軸装置の工具ホルダ装
着固締プロセスのフローチャートである。
【図13】従来の技術における主軸装置の工具ホルダ装
着解放プロセスのフローチャートである。
【図14】従来の技術における主軸装置の工具ホルダ装
着固締・解放作動の説明図である。
【図15】従来の技術における主軸装置の工具ホルダ装
着固締・解放作動の主軸回転速度/作動時間関係グラフ
である。
【符号の説明】
1 主軸ハウジング 2 転がり軸受 3 ビルドイン主軸モータ 4 主軸 4a 環状溝 5 テーパ穴 5a 仮クランプボール孔 6 貫通孔 7 U軸引張棒 7a 第1小径
部 7b 第2小径部 8 引張スリー
ブ 9 カラー 9a 長孔 9b 大径部 9c 小径部 10,29 圧縮コイルばね 11 止めピン 12 先端部材 13 コレット 14 クランプボール作動スリーブ 14a,14b
中心孔 14c 前縁部斜面 14d クラン
プボール作動凹部 14e 係合突起 15 工具クラ
ンプ作動駒 16 U軸作動棒クランプ駒 15a,16a
ねじ部 17 環状ナット部材 17a 第1ね
じ部 17b 第2ねじ部 17c 係止凹
部 17d 筒部 18 クランプ
用ピストン 19 定位置確認用近接スイッチ 20 ターゲッ
ト 24 放射状空所 25 クランプ
ボール保持スリーブ部 25a クランプボール孔 27 クランプ
ボール 28 仮クランプボール 29 圧縮コイ
ルばね 30 制御装置 31 カップリ
ング 32 ボールねじ 33 U軸サー
ボモータ 34 ボールねじナット 35 エンコー
ダ 36 回転速度センサ 37 主軸駆動
アンプ 38 U軸駆動アンプ 40 切削工具 41 工具ホルダ 41a テーパ
シャンク 42 U軸作動棒 42a プルス
タッド 43 溝カム機構 51 同期制御指令手段 52主軸回転指
令手段 53 U軸送り指令手段 54 全軸マシ
ンロック指令手段 55 ゲート回路 56 U軸現在
位置記憶手段 57 U軸位置カウント手段 58 クランプ
判定手段 59 U軸スキップ位置記憶手段 60 主軸回転
量演算手段 61 回転係止位置記憶手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平野 秀和 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 (72)発明者 秋山 史郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 中安 正典 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 菅原 邦夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転自在に支承された主軸、該主軸を回
    転駆動する主軸モータ、前記主軸とは別に駆動される駆
    動部材、並びに前記主軸モータ及び前記駆動部材の駆動
    を制御する制御装置から構成され、 前記制御装置は、前記主軸の回転に同期させて前記駆動
    部材を駆動させる同期制御手段、前記主軸が回転原位置
    から所定位置まで回転する回転角を前記同期制御手段か
    らの前記駆動部材に関する同期位置として算出する演算
    手段、及び前記主軸の回転原位置に前記演算手段で算出
    した前記回転角を加味した位置を記憶する記憶手段の機
    能を具備していることを特徴とする主軸装置。
  2. 【請求項2】 回転自在に支承された主軸、該主軸を回
    転駆動する主軸モータ、前記主軸に設けられ、工具のシ
    ャンクを固締・解放するシャンク把持部、前記主軸に軸
    線方向変位自在に設けられ、その変位により前記シャン
    ク把持部を開閉するシャンク把持部作動部材、前記主軸
    に対し回転自在に同心的に設けられ、内周に雌ねじ部が
    形成された環状ナット部材、前記シャンク把持部の開閉
    作動時に前記環状ナット部材を回転不能に締着する環状
    ナット部材締着手段、前記主軸に対し回転方向には一体
    的に、且つ軸線方向に進退自在に設けられ、且つ前記環
    状ナット部材の雌ねじ部に螺合し、前記シャンク把持部
    作動部材に結合された工具クランプ駒、前記主軸とは別
    に回転駆動される回転部材、及び前記主軸モータ及び前
    記回転部材の回転駆動を制御する制御装置から構成さ
    れ、 前記制御装置は、前記シャンク把持部によるシャンク固
    締完了を前記主軸の回転駆動において判定する判定手
    段、前記主軸の回転に同期させて前記回転部材を制御信
    号上のみで回転駆動させる同期回転制御手段、シャンク
    固締時に、前記環状ナット部材締着手段により前記環状
    ナット部材が回転不能状態で、シャンク解放状態の前記
    主軸が回転原位置からシャンク固締完了位置まで回転す
    る回転角を前記同期回転制御手段からの前記回転部材の
    同期回転制御信号から算出する演算手段、及び前記主軸
    の回転原位置に前記演算手段で算出した前記回転角を加
    味したシャンク解放開始位置を記憶する記憶手段の機能
    を具備し;シャンク解放時に、シャンク固締状態の前記
    主軸を前記回転原位置から前記シャンク解放開始位置に
    まで回転駆動し、該シャンク解放開始位置において、前
    記環状ナット部材締着手段により前記環状ナット部材を
    回転不能状態にした上で、前記主軸を回転原位置に回転
    するように作動制御するようになっていることを特徴と
    する主軸装置。
  3. 【請求項3】 回転自在に支承された主軸、該主軸を回
    転駆動する主軸モータ、前記主軸とは別に回転駆動され
    る駆動部材、前記主軸の後記の所定位置とは別の所定位
    置を検出する検出器並びに前記主軸モータ及び前記駆動
    部材の駆動を制御する制御装置から構成され、 前記制御装置は、前記主軸の回転に同期させて前記駆動
    部材を駆動させる同期制御手段、前記主軸が回転原位置
    から所定位置まで回転する回転角を前記同期制御手段か
    らの前記駆動部材に関する同期位置として算出する演算
    手段、及び前記主軸の回転原位置に前記演算手段で算出
    した前記回転角を加味した別の所定位置を記憶する記憶
    手段の機能を具備し;前記主軸を前記回転原位置から前
    記の別の所定位置に対しオフセットした位置にまで回転
    駆動し、更に、前記検出器により前記の別の所定位置が
    検出されるまで回転し、該別の所定位置から改めて主軸
    を回転原位置に回転するように作動制御することを特徴
    とする主軸装置。
  4. 【請求項4】 回転自在に支承された主軸、該主軸を回
    転駆動する主軸モータ、前記主軸に設けられ、工具のシ
    ャンクを固締・解放するシャンク把持部、前記主軸に軸
    線方向変位自在に設けられ、その変位により前記シャン
    ク把持部を開閉するシャンク把持部作動部材、前記主軸
    に対し回転自在に同心的に設けられ、内周に雌ねじ部が
    形成された環状ナット部材、前記シャンク把持部の開閉
    作動時に前記環状ナット部材を回転不能に締着する環状
    ナット部材締着手段、前記主軸に対し回転方向には一体
    的に、且つ軸線方向に進退自在に設けられ、且つ前記環
    状ナット部材の雌ねじ部に螺合し、前記シャンク把持部
    作動部材に結合された工具クランプ駒、前記主軸とは別
    に回転駆動される回転部材、前記環状ナット部材と結合
    された主軸のシャンク解放開始位置を検出する検出器及
    び前記主軸モータ及び前記回転部材の回転駆動を制御す
    る制御装置から構成され、 前記制御装置は、前記シャンク把持部によるシャンク固
    締完了を前記主軸の回転駆動において判定する判定手
    段、前記主軸の回転に同期させて前記回転部材を制御信
    号上のみで回転駆動させる同期回転制御手段、シャンク
    固締時に、前記環状ナット部材締着手段により前記環状
    ナット部材が回転不能状態で、シャンク解放状態の前記
    主軸が回転原位置からシャンク固締完了位置まで回転す
    る回転角を前記同期回転制御手段からの前記回転部材の
    同期回転制御信号から算出する演算手段、及び前記主軸
    の回転原位置に前記演算手段で算出した前記回転角を加
    味したシャンク解放開始位置を記憶する記憶手段の機能
    を具備し;シャンク解放時に、シャンク固締状態の前記
    主軸を前記回転原位置から前記シャンク解放開始位置に
    対しオフセットした位置にまで回転駆動し、更に、前記
    検出器により前記シャンク解放開始位置が検出されるま
    で寸動回転し、該シャンク解放開始位置において、前記
    環状ナット部材締着手段により前記環状ナット部材を回
    転不能状態にした上で、主軸を回転原位置に回転するよ
    うに作動制御することを特徴とする主軸装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023084587A1 (ja) * 2021-11-09 2023-05-19 ファナック株式会社 モータ制御装置

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