JPH0929485A - フラックス組成物、ソルダペースト組成物及びそれを用いたプリント配線板の実装方法 - Google Patents

フラックス組成物、ソルダペースト組成物及びそれを用いたプリント配線板の実装方法

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JPH0929485A
JPH0929485A JP18155795A JP18155795A JPH0929485A JP H0929485 A JPH0929485 A JP H0929485A JP 18155795 A JP18155795 A JP 18155795A JP 18155795 A JP18155795 A JP 18155795A JP H0929485 A JPH0929485 A JP H0929485A
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誠樹 作山
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明のフラックス組成物及びソルダペ
ースト組成物は、少なくとも1つの臭素原子を含有する
炭素数2〜10の直鎖状アルカン又は炭素数3〜10の
環状アルカン、及び一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は、炭素−臭素結合を少なくとも3つ有す
る炭素数1〜3の直鎖状アルキル基を示し、R2 は、同
一又は異なって水素原子又は炭素数1〜3の直鎖状アル
キル基を示し、nは1〜5の整数を示す。)で表される
芳香族化合物から選択された少なくとも1種の活性剤
と、フラックスを構成する他の添加剤からなることを特
徴とする。 【効果】 はんだ付け性の改善、絶縁性の向上、径時変
化の減少、はんだ付け後洗浄の不要なフラックス組成
物、ソルダペースト組成物及びそれを用いたプリント配
線板の実装方法が提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラックス組成
物、ソルダペースト組成物及びそれを用いたプリント配
線板の実装方法に関する。更に詳しくは、本発明は、は
んだ付け性を改善し、絶縁性を向上させ、経時変化を減
少させ、はんだ付け後洗浄を必要としないフラックス組
成物、ソルダペースト組成物及びそれを用いたプリント
配線板の実装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】はんだ付けには一般に、フラックス組成
物が使用される。このフラックス組成物には、有機フラ
ックス及び無機フラックスが知られている。この内、電
子部品のプリント配線板へのはんだ付けには、一般に樹
脂系のフラックス組成物が使用されている。このフラッ
クス組成物は、プリント配線板と電子部品のリードの表
面の酸化物を予め溶解・除去する作用を有し、はんだ付
け時の加熱中のプリント配線板と電子部品のリードの再
酸化を防止し、はんだの表面張力を下げて、はんだ付け
を容易にする作用を有している。
【0003】フラックス組成物は、主にロジン系樹脂、
活性剤、溶剤、その他の添加剤を含み、固体状、液状、
アメ状又はペースト状で存在している。また、このフラ
ックス組成物は、はんだ付けを所望する部分に、充填、
浸漬、塗布等されることにより使用される。高密度に電
子部品をプリント配線板に実装するため、はんだ粉末と
比較的粘度の高いフラックス組成物とを混練したソルダ
ペースト組成物が、はんだ付けに使用されている。この
ソルダペースト組成物は、プリント配線板の電子部品の
はんだ付けを所望する部分に、印刷法等により塗布され
る。塗布後、プリント配線板を加熱し、フラックス組成
物を蒸発させ、はんだ粒子を溶融することにより、電子
部品はプリント配線板とはんだ付けされる。
【0004】近年、電子機器の小型化の要求が強く、そ
のため電子機器に使用される電子部品の小型化、プリン
ト配線板の配線パターンの微細ピッチ化、即ち高密度実
装化が進んでいる。この高密度実装化において、フラッ
クス及びソルダペースト組成物にも、はんだ付け性に加
えて、高い絶縁性と非腐食性が求められている。また、
オゾン層の保護等の環境問題の観点から、はんだ付け後
のプリント配線板の洗浄に使用されるフロン、トリクロ
ロエタン等のハロゲン系溶剤の全廃、即ちはんだ付けの
無洗浄化が求められている。
【0005】例えば、無洗浄ソルダペースト組成物とし
て、特開平5−318169号公報に記載されたソルダ
ペースト組成物が挙げられる。この公報記載のソルダペ
ースト組成物は、Sn/Pb/Ag合金からなるはんだ
粒子と、エチルアミン塩酸塩、ジエチルアミン臭化水素
酸塩等の脂肪族アミンハロゲン化水素酸塩からなる活性
剤を含むフラックス組成物から構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記エ
チルアミン塩酸塩、ジエチルアミン臭化水素酸塩等の脂
肪族アミンハロゲン化水素酸塩からなる活性剤を含むフ
ラックス及びソルダペースト組成物では、脂肪族アミン
ハロゲン化水素酸の腐食性が高いので、はんだ付け後の
フラックス組成物の残渣に含まれる脂肪族アミンハロゲ
ン化水素酸がプリント配線板を腐食する恐れがあった。
【0007】また、ハロゲンを含まない活性剤として、
カルボン酸等が知られている。しかし、この活性剤を使
用した場合、腐食の恐れは減少するが、良好なはんだ付
け性を満足させることはできなかった。本発明の発明者
らは、鋭意検討の結果、臭素原子と炭素原子が直接結合
した活性剤を使用することにより、上記従来の活性剤の
欠点を克服することができることを見いだし本発明に至
った。
【0008】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、少なくとも1つの臭素原子を含有する炭素数2〜1
0の直鎖状アルカン又は炭素数3〜10の環状アルカン
(以下第1の活性剤と称する)、及び一般式(I)
【0009】
【化2】
【0010】(式中、R1 は、炭素−臭素結合を少なく
とも3つ有する炭素数1〜3の直鎖状アルキル基を示
し、R2 は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1
〜3の直鎖状アルキル基を示し、nは1〜5の整数を示
す。)で表される芳香族化合物(以下第2の活性剤と称
する)から選択された少なくとも1種の活性剤と、フラ
ックスを構成する他の添加剤からなることを特徴とする
フラックス組成物が提供される。
【0011】また、本発明によれば、上記フラックス組
成物と、はんだ粒子とを含むソルダペースト組成物が提
供される。更に、本発明によれば、上記記載のフラック
ス組成物を使用して実装すべき電子部品をプリント配線
板上にはんだ付けすることを特徴とするプリント配線板
の実装方法が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】上記第1の活性剤の定義中、炭素
数2〜10の直鎖状アルカンには、エタン、プロパン、
ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノ
ナン、デカンが含まれる。一方、炭素数3〜10の環状
アルカンには、シクロプロパン、シクロブタン、シクロ
ペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオ
クタン、シクロノナン、シクロデカンが含まれる。第1
の活性剤は、炭素−臭素結合を1つ以上、好ましくは3
つ以上有する。なお、臭素原子の結合位置は特に限定さ
れない。具体的な第1の活性剤としては、1,1,2,
2−テトラブロモエタン、1,2,3,4−テトラブロ
モブタン、1,3−ジブロモプロパン等の直鎖状アルカ
ン、テトラブロモシクロオクタン、1,3,5−トリブ
ロモシクロヘキサン等の環状アルカン等が挙げられる。
【0013】一方、第2の活性剤の定義中、炭素数1〜
3の直鎖状アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル
基が含まれる。第2の活性剤は、炭素−臭素結合を2つ
以上、好ましくは2〜4つ、特に好ましくは3つ有す
る。具体的な第2の活性剤としては、フェニルトリブロ
モメチルスルフォン、フェニルトリブロモプロピルスル
フォン等が挙げられる。
【0014】上記本発明の第1及び第2の活性剤は、化
合物の骨格中に臭素原子が取り込まれているため、臭素
原子は常温でイオン化しない。従って、脂肪族アミンハ
ロゲン化水素酸塩を使用した場合の遊離したハロゲンに
より発生する腐食、電圧印加による電食は発生しない。
また、上記活性剤を含むソルダペーストは、遊離した臭
素原子とはんだ粉末との反応が、従来の脂肪族アミンハ
ロゲン化水素酸塩のみを使用した場合よりも少ないの
で、ポットライフをより長くすることができる。
【0015】上記第1及び第2の活性剤は、単独でも使
用できるが、組み合わせて使用してもよい。この場合、
第1及び第2の活性剤は、10:1〜1:10(第1の
活性剤:第2の活性剤)の割合で使用することができ
る。更に、上記フラックス組成物に、本発明の活性剤の
作用を阻害しない範囲内で、少量の脂肪族アミンハロゲ
ン化水素酸塩を添加してもよい。これら脂肪族アミンハ
ロゲン化水素酸塩は、本発明の活性剤の作用を円滑に発
揮させる機能を有するので、はんだ付け性をより向上さ
せることができる。具体的な脂肪族アミンハロゲン化水
素酸塩としては、エチルアミン塩酸塩、ジエチルアミン
塩酸塩、ジメチルアミン塩酸塩、トリメチルアミン塩酸
塩、シクロヘキシルアミン塩酸塩、n−プロピルアミン
塩酸塩、ジ−n−プロピルアミン塩酸塩、トリ−n−プ
ロピルアミン塩酸塩等のアミン塩酸塩、ジエチルアミン
臭化水素酸塩、シクロヘキシルアミン臭化水素酸塩等の
アミン臭化水素酸塩を単独又は複数含んでいてもよい。
これら脂肪族アミンハロゲン化水素酸塩は、本発明の活
性剤の1/10程度(重量)、好ましくは活性剤100
重量部に対して5〜15重量部加えることができる。な
お、この脂肪族アミンハロゲン化水素酸塩の添加量は、
このものを活性剤として使用するのに必要な量の約10
%程度である。これ以上使用すると、プリント配線板が
腐食されてしまうので好ましくない。
【0016】また更に、上記活性剤に有機酸を加えても
よい。有機酸には、アジピン酸、コハク酸、セバシン酸
等が挙げられる。有機酸は、活性剤100重量部に対し
て、50〜200重量部加えることができる。本発明の
フラックス組成物には、フラックス組成物に通常含まれ
る他の添加物が添加されている。他の添加物としては、
基材、チクソ剤、溶媒等が挙げられる。
【0017】基材は、はんだ付けされる金属表面を清浄
化すると共に部品保持のためのタッキネス性を向上させ
るという作用を有し、ロジン、ロジンエステル、重合ロ
ジン、水添ロジン、ポリブテン等が挙げられる。基材の
添加割合は、活性剤100重量部に対して、4500〜
6500重量部である。溶媒は、フラックスの粘性を適
正化する作用があり、ブチルカルビトール、エチレング
リコール、グリコールエーテル等の多価アルコール系の
化合物が挙げられる。溶媒の添加割合は、活性剤100
重量部に対して、3000〜5000重量部である。
【0018】チクソ剤は、分散及びだれを防止する作用
があり、カスターワックス(硬化ヒマシ油)、カルナバ
ロウ等が挙げられる。チクソ剤の添加割合は、活性剤1
00重量部に対して、300〜700重量部である。上
記本発明のフラックス組成物は、はんだ付け前にはんだ
粒子の濡れ性を向上させるために、プリント配線板に予
め塗布されるプリフラックス用、電子部品とプリント配
線板の接続信頼性を向上させるために、はんだ付け後に
塗布されるポストフラックス用、更にソルダペースト用
等の用途に使用することができる。
【0019】次に、本発明のソルダペーストは、上記フ
ラックス組成物及びはんだ粒子を含む。本発明に使用で
きるはんだ粒子は、共晶を形成しうる2種以上のはんだ
用金属から構成された合金粒子からなる。具体的には、
はんだ粒子は、Sn、Pb、Bi、In、Agの金属を
2種以上組み合わせてなる合金粒子、又は前記金属にC
u、Sb、Ga、Ge、P、Cdを更に1種以上組み合
わせた合金粒子からなることが好ましい。より好ましい
はんだ粒子として、Pb−Sn、Sn−Bi、Sn−I
n、In−Pb、Sn−Ag、Pb−Ag、Ag−I
n、Bi−In等の二元系合金粒子、Pb−Sn−Ag
Pb−Sn−Sb等の三元系合金粒子が挙げられる。
なお、これら二元系及び三元系合金粒子に、Cu、A
g、Ga、Ge、In、P、Cdを更に1種以上組み合
わせた多元系合金粒子を使用してもよい。また、Sb、
Cu、Bi、Zn、Fe、Al、As等のはんだ粒子の
原料に由来する不純物、及びはんだ粒子の製造時におい
て混入が予想される不純物(不可避不純物)が含まれて
いてもよい。
【0020】また、本発明におけるはんだ粒子は、上記
に例示した合金粒子を、1種又は2種以上含んでいても
よい。はんだ粒子の平均直径は、10〜50μm程度で
あることが好ましい。しかしながら、この範囲には限定
されない。また、はんだ粒子の形状は、特に限定されな
いが、球形が好ましい。
【0021】はんだ粒子とフラックス組成物の割合は、
フラックス組成物100重量部に対して、はんだ粒子8
50〜920重量部とすることができる。また、ソルダ
ペーストに使用されるフラックス組成物の組成は、活性
剤100重量部に対して、基材が5000〜6000重
量部、チクソ剤が450〜600重量部、溶媒が350
0〜4500重量部であることが好ましい。
【0022】ソルダペーストは、公知のアトマイズ法に
より形成したはんだ粒子、フラックス組成物及び必要に
応じて他の添加物を、混合することにより製造すること
ができる。混合は、ソルダペーストを構成する各成分
が、均一になるように行うことが好ましい。本発明のソ
ルダペーストは、例えば、プリント配線板と電子部品を
接続する際に好適に使用される。使用方法は、例えば、
はんだ付けを所望する部分に、印刷法等でソルダペース
トを塗布し、その後加熱してはんだ粒子を溶融し凝固さ
せることにより使用することができる。
【0023】更に、本発明のフラックス組成物を、実装
すべき電子部品をプリント配線板上にはんだ付けするた
めに使用する実装方法も提供される。実装方法として、
挿入実装技術(IMT,Insertion Mount Technolog
y)、表面実装技術(SMT,Surface Mount Technolog
y)による方法が挙げられる。これら実装方法の内、例
えばIMTは、まず、プリント配線板にスルホールを開
口し、電子部品のリードを一方の面からスルーホールに
挿入する。次いで、他方の面のはんだ付けを所望する箇
所(例えば、パッド、ランド等)にフラックス組成物を
塗布する。塗布方法は、刷毛塗り式、フロー式、吹き付
け式、発泡式等の公知の方法をいずれも使用できる。次
に、プリント配線板は、はんだ付け工程に付され、他方
の面のはんだ付けを所望する箇所と電子部品のリードが
はんだ付けされる。はんだ付け方法としては、フローソ
ルダー方式が一般に使用されているが、この方法に限定
されない。この後、プリント配線板を冷却し、必要に応
じてフラックス組成物を洗浄することにより、挿入実装
が完了する。
【0024】また、本発明のソルダペーストはSMTに
よる実装方法に使用してもよい。この実装方法は、ま
ず、ソルダペーストを印刷法により所望する箇所(例え
ば、パッド、ランド等)に塗布する。次いで、電子部品
のリードをソルダペースト上に搭載し、リフロー熱源に
より一括してはんだ付けする。リフロー熱源には、赤外
線炉、蒸気凝縮はんだ付け(VPS)装置、熱風リフロ
ー装置、レーザーはんだ付け装置、光ビームはんだ付け
装置等を使用することができる。この後、プリント配線
板を冷却し、必要に応じてフラックス組成物を洗浄する
ことにより、表面実装が完了する。この実装方法は、プ
リント配線板の両面に行ってもよい。
【0025】上記IMT及びSMTは、組み合わせても
よい。なお、本発明のフラックス及びソルダペーストを
使用することができる電子部品としては、例えば、抵抗
器、コンデンサ、トランス、インダクタンス、フィル
タ、発振子・振動子等が挙げられるが、これに限定され
るものではない。
【0026】
【実施例】
実施例1〜7 320〜440メッシュのSn−Pb共晶金属からなる
はんだ粉末、重合ロジンからなる基材、硬化ヒマシ油か
らなるチクソ剤、ブチルカルビトールからなる溶剤を使
用することを共通条件として、活性剤及び配向割合を表
1に示すように異ならせてソルダペーストを製造した。
【0027】
【表1】
【0028】得られたソルダペーストのはんだ付け性、
はんだボールの発生、絶縁性及びポットライフを測定
し、その結果を表3に示した。なお、はんだ付け性、は
んだボールの発生、絶縁性及びポットライフの測定方法
を、以下に示す。 ・はんだ付け性 JIS 3917(はんだ付け用樹脂系フラックス試験
方法)6.10項に準拠して測定した。即ち、表1に記
載した0.3gのソルダペーストをりん脱酸銅板の上に
のせ、はんだの液相線温度(183℃)より40〜50
℃高い温度で加熱し、約30秒間維持する。この後、常
温まで冷却したのち、フラックス残留分を取り除き、は
んだの高さを測定し、下記式から広がり率を算出し、こ
の値をはんだ付け性の指標とする。
【0029】広がり率(%)=(D−H)×100÷D (式中、Hははんだの高さ、Dははんだを球とみなした
ときの直径でありD=1.24V1/3 で計算され、Vは
質量/比重である) なお、上記測定は5回行い、得られた値の平均値を示し
ている。また、表3中◎は88%以上の場合、△は85
%未満の場合を示している。 ・はんだボールの発生 JIS 3284(ソルダペースト)附属書11に準拠
して測定した。即ち、アルミナ基板上にマスクを用い
て、直径6.5mm及び厚さ0.2mmでソルダペース
トを塗布する。このアルミナ基板上のソルダペーストを
溶融させ、凝固させた後、凝固したはんだの外観を観察
することにより評価する。表3中、1は、はんだが溶融
して、1つの大きな球となり、周囲にソルダボールがな
い状態を意味する。2は、はんだが溶融し、1つの大き
な球となり、周囲に直径75μm以下のソルダボールが
3つ以下あることを意味する。3は、はんだが溶融し、
1つの大きな球となり、周囲に直径75μm以下のソル
ダボールが3つ以上あり、半連続の環状に並んでいない
ことを意味する。 ・絶縁性 JIS 3284(ソルダペースト)附属書3に準拠し
て測定した。即ち、JIS 3197の6.8(1)に
規定するくし形電極基板2形(導体幅0.318mm、
導体間隔0.318mm、重ね代15.75mm)を試
験基板とする。試験基板上に約100μmのソルダペー
ストを塗布し、溶融させる。次いで、試験基板を40±
2℃、90〜95%相対湿度、直流20V、168時間
放置した後で絶縁抵抗値を測定し、この値を絶縁性の指
標とする。なお、表3中、◎は1.5×1011Ω以上の
場合、○は1.0×1011Ω未満の場合を示している。 ・ポットライフ 500g±10%のソルダペーストを直径100mmの
容器に入れ、JISZ 3284(ソルダペースト)の
附属書6流動特性試験のスパイラル方式により10RP
Mで初期値の粘度を測定し、25±2℃、50±10%
相対湿度の環境に8時間放置後、再度粘度を測定してそ
の変化率を測定し、この値をポットライフの指標とす
る。なお、表3中、◎は5%未満の場合、○は5〜10
%の場合、△は10%より大きい場合を示している。 比較例1〜3 表2に示すように活性剤及び配合割合を異ならせること
以外は、実施例1と同様にして、ソルダペーストを製造
した。
【0030】
【表2】
【0031】得られたソルダペーストを実施例1と同様
にして、はんだ付け性、はんだボールの発生、絶縁性及
びポットライフを測定し、その結果を表3に示した。
【0032】
【表3】
【0033】表3から、実施例1〜7の本発明のソルダ
ペーストは、はんだ付け性、はんだボールの発生、絶縁
性及びポットライフのいずれの点においても、満足しう
る結果が得られた。また、実施例3及び4のように少量
の脂肪族アミンハロゲン化水素酸塩を含ませることで、
はんだ付け性及びはんだボールの発生を改善できること
が判った。この改善は、少量含ませた脂肪族アミンハロ
ゲン化水素酸塩が、テトラブロモエタンの活性剤として
の機能を発揮させるための開始剤として働くからである
と考えられる。更に、実施例5のようにカルボン酸を含
ませることで、はんだ付け性及びはんだボールの発生を
改善できることが判った。この改善は、活性力の安定保
持のためであると考えられる。また更に、実施例6のよ
うに、脂肪族アミンハロゲン化水素酸塩とカルボン酸の
両方を含ませても、はんだ付け性及びはんだボールの発
生を改善できることが判った。なお、実施例7のよう
に、テトラブロモエタンとフェニルトリブロモメチルス
ルホンを組み合わせれば、単独で用いるよりも良い結果
が得られた。
【0034】これに対して、比較例1の脂肪族アミンハ
ロゲン化水素酸塩を活性剤として含むソルダペースト
は、はんだ付け性及びはんだボールの発生の点では満足
しうる結果が得られるものの、ポットライフの点におい
ては十分な結果を得ることはできなかった。また、比較
例2のカルボン酸を活性剤として含むソルダペースト
は、絶縁性及びポットライフ点では満足しうる結果が得
られるものの、はんだ付け性の点においては十分な結果
を得ることはできなかった。更に、比較例3の脂肪族ア
ミンハロゲン化水素酸塩及びカルボン酸の両方を活性剤
として含むソルダペーストは、比較例1と同じように、
ポットライフの点においては十分な結果を得ることはで
きなかった。
【0035】実施例8〜14 水添ロジンからなる基材、ブチルカルビトールからなる
溶剤を使用することを条件として、活性剤及び配向割合
を表4に示すように異ならせてポストフラックスを製造
した。
【0036】
【表4】
【0037】得られたポストフラックスのはんだ付け
性、絶縁性及び非腐食性を測定し、その結果を表6に示
した。なお、はんだ付け性、絶縁性及び非腐食性の測定
方法を、以下に示す。 ・はんだ付け性 以下に示す条件(1)及び(2)以外は、実施例1と同
様にしてはんだ付け性を評価する。
【0038】(1)表4に記載した0.05gのポスト
フラックスと、線状はんだを直径3.2mmの棒に巻
き、その一巻きを切ったはんだを使用する。 (2)りん脱酸銅板の上にはんだを載せ、その中心にポ
ストフラックスを載せて約250℃で加熱する。 ・絶縁性 JIS 3917(はんだ付け用樹脂系フラックス試験
方法)6.8項に準拠して測定した。即ち、くし形電極
基板2形(導体幅0.318mm、導体間隔0.318
mm、重ね代15.75mm)を試験基板とする。試験
基板上に約0.05mlのポストフラックスを塗布す
る。次いで、試験基板を40±2℃、90〜95%相対
湿度、直流20V、168時間放置した後で絶縁抵抗値
を測定し、この値を絶縁性の指標とする。なお、表6
中、◎は1.0×1011Ω以上の場合、○は1.0×1
11Ω未満の場合を示している。 ・非腐食性 JIS 3917(はんだ付け用樹脂系フラックス試験
方法)6.6.1項に準拠して測定した。即ち、銅板上
に試料を約0.1g載せ、約5秒間、約250℃で加熱
して、常温まで冷却する。この銅板を40±2℃、90
〜95%相対湿度、96時間放置した後で腐食の有無を
調べる。この結果を非腐食性の指標とした。なお、表6
中、◎は変色が認められない場合、○はわずかな変色が
ある場合、△は明らかな変色がある場合を示している。
【0039】比較例4〜6 表5に示すように活性剤及び配合割合を異ならせること
以外は、実施例1と同様にして、ポストフラックスを製
造した。
【0040】
【表5】
【0041】得られたポストフラックスを実施例8と同
様にして、はんだ付け性、絶縁性及び非腐食性を測定
し、その結果を表6に示した。
【0042】
【表6】
【0043】表6から、実施例8〜14の本発明のポス
トフラックスは、はんだ付け性、絶縁性及び非腐食性の
いずれの点においても、満足しうる結果が得られた。ま
た、実施例10及び11のように少量の脂肪族アミンハ
ロゲン化水素酸塩を含ませることで、はんだ付け性を改
善できることが判った。この改善は、上記実施例3及び
4と同じ理由によると考えられる。更に、実施例12の
ようにカルボン酸を含ませることで、はんだ付け性を改
善できることが判った。この改善は、上記実施例5と同
じ理由によると考えられる。また更に、実施例13のよ
うに、脂肪族アミンハロゲン化水素酸塩とカルボン酸の
両方を含ませても、はんだ付け性を改善できることが判
った。なお、実施例14のように、テトラブロモエタン
とフェニルトリブロモメチルスルホンを組み合わせれ
ば、単独で用いるよりも良い結果が得られた。
【0044】これに対して、比較例4の脂肪族アミンハ
ロゲン化水素酸塩を活性剤として含むソルダペースト
は、はんだ付け性及びはんだボールの発生の点では満足
しうる結果が得られるものの、ポットライフの点におい
ては十分な結果を得ることはできなかった。また、比較
例5のカルボン酸を活性剤として含むソルダペースト
は、絶縁性及びポットライフ点では満足しうる結果が得
られるものの、はんだ付け性の点においては十分な結果
を得ることはできなかった。更に、比較例6の脂肪族ア
ミンハロゲン化水素酸塩及びカルボン酸の両方を活性剤
として含むソルダペーストは、比較例1と同じように、
ポットライフの点においては十分な結果を得ることはで
きなかった。
【0045】
【発明の効果】本発明のフラックス組成物及びソルダペ
ースト組成物は、少なくとも1つの臭素原子を含有する
炭素数2〜10の直鎖状アルカン又は炭素数3〜10の
環状アルカン、及び一般式(I)
【0046】
【化3】
【0047】(式中、R1 は、炭素−臭素結合を少なく
とも3つ有する炭素数1〜3の直鎖状アルキル基を示
し、R2 は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1
〜3の直鎖状アルキル基を示し、nは1〜5の整数を示
す。)で表される芳香族化合物から選択された少なくと
も1種の活性剤と、フラックスを構成する他の添加剤か
らなることを特徴とするので、従来より、はんだ付け
性、絶縁性、非腐食性及びポットライフの全てについて
改善されたフラックス組成物及びソルダペースト組成物
を得ることができる。
【0048】従って、例えば電子部品をプリント配線板
に搭載する際の絶縁性及び非腐食性を向上させることが
できる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの臭素原子を含有する炭
    素数2〜10の直鎖状アルカン又は炭素数3〜10の環
    状アルカン、及び一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は、炭素−臭素結合を少なくとも3つ有す
    る炭素数1〜3の直鎖状アルキル基を示し、R2 は、同
    一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜3の直鎖状ア
    ルキル基を示し、nは1〜5の整数を示す。)で表され
    る芳香族化合物から選択された少なくとも1種の活性剤
    と、フラックスを構成する他の添加剤からなることを特
    徴とするフラックス組成物。
  2. 【請求項2】 直鎖状アルカン又は環状アルカンから選
    択された少なくとも1種の活性剤と、芳香族化合物から
    選択された少なくとも1種の活性剤とを含む請求項1記
    載のフラックス組成物。
  3. 【請求項3】 活性剤が、テトラブロモエタン、テトラ
    ブロモブタン、テトラブロモシクロオクタン又はフェニ
    ルトリブロモメチルスルホンから選択される請求項1又
    は2記載のフラックス組成物。
  4. 【請求項4】 アミン塩酸塩、アミン臭化水素酸塩又は
    アミン塩酸塩及びアミン臭化水素酸塩を含む請求項1〜
    3いずれかに記載のフラックス組成物。
  5. 【請求項5】 有機酸を含む請求項1〜4いずれかに記
    載のフラックス組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5いずれかに記載のフラック
    ス組成物と、はんだ粒子とを含むソルダペースト組成
    物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5いずれかに記載のフラック
    ス組成物を使用して実装すべき電子部品をプリント配線
    板上にはんだ付けすることを特徴とするプリント配線板
    の実装方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3385272B2 (ja) * 1998-06-10 2003-03-10 昭和電工株式会社 はんだ粉末、フラックス、はんだペースト、はんだ付け方法、はんだ付けした回路板、及びはんだ付けした接合物
US6881278B2 (en) 1998-06-10 2005-04-19 Showa Denko K.K. Flux for solder paste
JP2015142936A (ja) * 2014-01-31 2015-08-06 株式会社タムラ製作所 はんだ組成物およびそれを用いたプリント配線基板
JP2020044562A (ja) * 2018-09-20 2020-03-26 株式会社タムラ製作所 レーザーはんだ付け用はんだ組成物および電子基板

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