JP3705377B2 - ソルダペースト - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線基板と電子部品のはんだ付けに用いるソルダペーストに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ソルダペーストは、通常はんだ粉末とフラックス成分を約9:1の比率で混練りして得られるものである。ここで用いるはんだ粉末は、錫(Sn)と鉛(Pb)の合金でSn63−Pb残(融点約183℃)が多く使用されているが、その他にSn−Ag系、Sn−Pb−Bi系、Sn−Pb−Ag系、Sn−Bi系、Sn−Sb系等高温はんだ、低温はんだ合金のいずれにも適用可能である。
【0003】
フラックスを構成する成分はロジンが基材となり、活性剤、酸化防止剤、チキソ剤及び溶剤等から形成されている。
ここで、フラックス成分の基材であるロジンだけでは被接合材の表面に存在する酸化物を除去する力は乏しく、その酸化物の除去能力を上げるために活性剤を用いる。
【0004】
活性剤の種類として、アミンハロゲン化水素酸塩や有機酸を用いているのが一般的であるが、前者のアミンハロゲン化水素酸塩は加熱分解によりアミンと塩酸になり、強力な活性のためソルダボールは抑制できるが、はんだ合金等と反応して経時安定性を悪くする恐れがある。後者の有機酸だけだと経時安定性に優れるものの活性力が乏しく、ソルダボール多発という問題がある。
【0005】
ここでいうソルダボールとは、実装部品をリフローソルダリングしたとき、リードや電極周辺にソルダペーストが微細な球状になって飛散する現象で、洗浄等で除去しないとリークの原因になるものである。このソルダボールは、ソルダペーストの印刷ずれや、部品搭載時に電極より押しつぶされて部品の横にあふれたソルダペーストが溶融し球状になる通称サイドボールとは異なる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は上記の従来技術の欠点であるソルダボール多発を抑制すると共に、経時安定性を保持することのできる活性剤を発見することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願の発明者がソルダボール多発抑制と経時安定性の両方を満足させるため、アミンのハロゲン化水素酸塩と有機酸を混合したものを活性剤として用いたところ、活性剤の種類及び混合比によって、混合した活性剤のどちらか一方の性質に偏ることが多く、課題を満足させるような活性剤の混合比の探求に苦慮した。このため、単一の活性剤による課題解決としてハロゲン化有機酸、この一例としてクロロ安息香酸、ブロモ安息香酸、フルオロ安息香酸等で試作したところ、経時安定性は保持できたが、ソルダボール抑制について十分満足できなかった。そこで発明者は研究を重ねたところ、アミン有機酸ハロゲン化水素酸塩に課題を解決する効果があると発見した。
【0008】
その結果、本発明は、フラックス中に含まれる活性剤の成分をアミン有機酸ハロゲン化水素酸塩とすることを課題解決の手段とした。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のソルダペーストの一実施例は、フラックス10重量%と粉末はんだ90重量%とからなる。そのフラックスの成分組成は重合ロジン:60重量%、ブチルジグリコール(溶剤):34重量%、2,6・ジ・t・ブチル・p・クレゾール(酸化防止剤):1重量%、硬化ひまし油(チキソ剤):4重量%、アミノ安息香酸塩酸塩(活性剤):1重量%である。
【0010】
この中のアミノ安息香酸塩酸塩(活性剤)の全量又は一部は、他のアミノ有機酸ハロゲン化水素酸塩、例えば、アミノ安息香酸臭化水素酸塩、アミノ安息香酸フッ化水素酸塩と置換可能である。
次に本発明に使用するアミノ有機酸ハロゲン化水素酸塩のペースト状もしくは液体状フラックス中への添加量としては0.1〜5%が好ましく、0.1%以下だと活性剤としての効果が薄く、又、添加量が多くなると腐食の原因となる。
【0011】
【実施例】
本発明を試作ソルダペーストについて実施したテストに基づいて説明する。
試作ソルダペーストのフラックス成分の実施例及び比較例は次のとおりである。
実施例1
フラックス成分(10重量%)
重合ロジン ・・・60重量%
ブチルジグリコール(溶剤) ・・・34重量%
2,6・ジ・t・ブチル・p・クレゾール(酸化防止剤)・・・ 1重量%
硬化ひまし油(チキソ剤) ・・・ 4重量%
アミノ安息香酸塩酸塩(活性剤) ・・・ 1重量%
粉末はんだ(Sn63 Pb 粒径45〜22μm 90重量%)
比較例1
フラックス成分(10重量%)
重合ロジン ・・・60重量%
ブチルジグリコール(溶剤) ・・・34重量%
2,6・ジ・t・ブチル・p・クレゾール(酸化防止剤)・・・ 1重量%
硬化ひまし油(チキソ剤) ・・・ 4重量%
ジクロヘキシルアミン塩酸塩(活性剤) ・・・ 0.5重量%
アジピン酸(活性剤) ・・・ 0.5重量%
粉末はんだ(Sn63 Pb 粒径45〜22μm 90重量%)
比較例2
フラックス成分(10重量%)
重合ロジン ・・・60重量%
ブチルジグリコール(溶剤) ・・・34重量%
2,6・ジ・t・ブチル・p・クレゾール(酸化防止剤)・・・ 1重量%
硬化ひまし油(チキソ剤) ・・・ 4重量%
クロロ安息香酸(活性剤) ・・・ 1重量%
粉末はんだ(Sn63 Pb 粒径45〜22μm 90重量%)
ロジンを加熱溶解し、溶剤、酸化防止剤、チキソ剤及び活性剤を混合し混練りしてペースト状もしくは液体状フラックスを得た。このペースト状もしくは液体状フラックスとはんだ粉末を混合し混練りしてソルダペーストを得た。
【0012】
このソルダペーストを25×50×0.2mmの中心にφ6.5mmの孔のあるメタルマスクを用いてアルミナ基板に印刷したものを150℃で1分間予備加熱し235±2℃の溶融ハンダ層の表面に置き、印刷したソルダペーストが溶融して5秒後に取り出し微細ソルダボールを50倍の実体顕微鏡にて観察した。
上記実施例と比較例のソルダペーストを粘度計(マルコム社製)を用いて10rpm.25℃で連続撹拌し経時による粘度変化を測定した。
【0013】
以上の結果を表にして表1にて示す。
表1に記載した実施例及び比較例中の各物性値の判定は次のとおりである。
◎・・・非常に良好 △・・・やや不良
○・・・良好 ×・・・不良
【0014】
【表1】
【0015】
以上のテストから、ソルダペーストに活性剤としてアミン有機酸ハロゲン化水素酸塩を使用すると、ソルダボール抑制効果があるだけではなく経時安定性も向上することが確認された。
【0016】
【発明の効果】
上記のとおり、本発明のソルダペーストは、フラックス中に含まれる活性剤がアミン有機酸ハロゲン化水素酸塩であるため、従来のものよりも良好なソルダボール抑制機能と経時安定性を有するという優れた効果を奏する。
Claims (1)
- はんだ粉末とペースト状もしくは液体状フラックスからなるソルダペーストにおいて、前記フラックスは、ロジンと溶剤と活性剤を含み、前記活性剤は、アミノ安息香酸塩酸塩、アミノ安息香酸臭化水素酸塩、アミノ安息香酸フッ化水素酸塩の少なくとも1つであり、前記フラックス中の含有量が0.05〜10重量%であることを特徴とするソルダペースト。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP14955796A JP3705377B2 (ja) | 1996-06-11 | 1996-06-11 | ソルダペースト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14955796A JP3705377B2 (ja) | 1996-06-11 | 1996-06-11 | ソルダペースト |
Publications (2)
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JPH09327792A JPH09327792A (ja) | 1997-12-22 |
JP3705377B2 true JP3705377B2 (ja) | 2005-10-12 |
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ID=15477781
Family Applications (1)
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JP14955796A Expired - Fee Related JP3705377B2 (ja) | 1996-06-11 | 1996-06-11 | ソルダペースト |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3705377B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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JP3732725B2 (ja) * | 2000-08-09 | 2006-01-11 | 石川金属株式会社 | フラックス |
JP2020116611A (ja) | 2019-01-24 | 2020-08-06 | 株式会社弘輝 | フラックス及びソルダペースト |
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1996
- 1996-06-11 JP JP14955796A patent/JP3705377B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09327792A (ja) | 1997-12-22 |
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