JP4486287B2 - ソルダペースト組成物及びリフローはんだ付方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、はんだ付時にソルダペーストの揮発成分がリフロー炉内壁に付着し難いソルダペースト組成物及びこれを使用したリフローはんだ付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器には電子部品を搭載したプリント回路基板が一つの機能を有する回路を構成する部品として用いられているが、そのプリント回路基板に電子部品としてコンデンサや抵抗体等を搭載するには、その回路配線パターンの銅箔ランド、すなわちはんだ付ランドにこれら部品をはんだ付して接続、固定している。
このようにプリント回路基板に電子部品をはんだ付するには、プリント回路基板の所定の箇所に両端に電極を有する、いわゆるチップ型電子部品をはんだ付するはんだ付ランドを設け、各はんだ付ランドにソルダペーストを塗布し、チップ型電子部品をその電極がはんだ付ランドに位置するように仮留めし、ついでプリヒートした後に約230℃程度で加熱し、ソルダペーストのはんだ粉末を溶融してはんだ付する、いわゆるリフローはんだ付方法が行われており、最近ではこのリフローはんだ付方法を用いることが表面実装の小型化の利点があることから多くなっている。
【0003】
ところで、近年、プリント回路基板における表面実装は、電子部品を小型化してその実装密度を高める、いわゆる高密度化の方向にあり、微小で軽量な例えば1005チップ(縦1mm、横0.5mm)が多数使用されている。また、最近の電子部品は小型化の上に多機能化され、狭い間隔で多数のリードが配設されており、例えばQFPやSOPのような集積回路部品では、リード数が100本以上、リード間隔が0.5mm以下であり、さらにリード間隔が0.3mmという細密なものも実用化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通常のソルダペーストは、リフロー炉、特に密閉性の高い窒素雰囲気化のリフロー炉(窒素リフロー炉)では、特に上述した230℃前後に加熱するはんだ付時においては、溶剤や樹脂(ロジン)の分解物等が揮発する。これらの揮発物は、リフロー炉に連結したダクトにより排気するようにされているが、これらの揮発成分の内にはリフロー炉内壁に付着するものも避けることができず、その付着する成分がだんだんに累積して塊になる。これがある程度の大きさになると、炉内は常に高温にさらされているため、軟化することにより落下する。その落下物は、プリント回路基板を順次搬送するコンベアの表面に付着し、その円滑な作動を妨げたり、時にはプリント回路基板を汚してしまい不良品にすることがある。これを防ぐためには、リフロー炉の運転を停止し、定期的な清掃をする必要があり、その間生産をすることができないので生産性の点で問題があった。
【0005】
本発明の第1の目的は、リフローはんだ付工程においてリフロー炉内壁に付着して塊を生じるような揮発成分の発生を抑制できるソルダペースト組成物及びリフローはんだ付方法を提供することにある。
本発明の第2の目的は、リフロー炉内の清掃のために運転を停止することを少なくし生産性を向上することができるソルダペースト組成物及びリフローはんだ付方法を提供することにある。
本発明の第3の目的は、電子部品を搭載したプリント配線板の製品の不良率を減らし、その生産性を高め、生産コストを低減できるソルダペースト組成物及びリフローはんだ付方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、(1)、はんだ粉末、ロジン系樹脂、活性剤及び溶剤を含有するソルダペースト組成物において、炭素数が少なくとも12の高級脂肪酸を含有しかつ該ロジン系樹脂は軟化点が少なくとも130℃である高軟化点ロジン系樹脂を主成分に有するソルダペースト組成物であって、該ソルダペースト組成物より上記はんだ粉末を除いた組成物であるフラックス中に上記高級脂肪酸を3〜20質量%及び上記高軟化点ロジン系樹脂を30〜60質量%(以下、「%」は「質量%」を意味する。)含有し、該高軟化点ロジン系樹脂と該高級脂肪酸との比率(質量比)は10:2〜10:3であるソルダペースト組成物を提供するものである。
また、本発明は、()、高軟化点ロジン系樹脂は重合ロジンであり、炭素数が少なくとも12の高級脂肪酸はパルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、リノール酸及びリノレン酸からなる群の少なくとも1つであ上記(1)のソルダペースト組成物を提供するものである。
なお、「(1)、はんだ粉末、ロジン系樹脂、活性剤及び溶剤を含有するソルダペースト組成物において、炭素数が少なくとも12の高級脂肪酸を含有しかつ該ロジン系樹脂は軟化点が少なくとも120℃である高軟化点ロジン系樹脂を主成分に有するソルダペースト組成物を提供するものである。
また、本発明は、(2)、はんだ粉末、ロジン系樹脂、活性剤及び溶剤を含有するソルダペースト組成物において、炭素数が少なくとも12の高級脂肪酸を含有しかつ該ロジン系樹脂は軟化点が少なくとも120℃である高軟化点ロジン系樹脂を主成分に有するソルダペースト組成物であって、該ソルダペースト組成物より上記はんだ粉末を除いた組成物であるフラックス中に上記高級脂肪酸を3〜20%及び上記高軟化点ロジン系樹脂を30〜60%含有するソルダペースト組成物、(3)、高軟化点ロジン系樹脂は重合ロジンであり、炭素数が少なくとも12の高級脂肪酸はパルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、リノール酸及びリノレン酸からなる群の少なくとも1つである上記(1)又は(2)のソルダペースト組成物、(4)、プリント回路基板のはんだ付け部に対して電子部品を上記(1)ないし(3)のいずれかのソルダペースト組成物を用いてリフローはんだ付するリフローはんだ付方法を提供するものである。」とすることもできる。
【0007】
次に本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるロジン系樹脂は、軟化点が少なくとも120℃(120℃以上)、好ましくは130℃以上である高軟化点ロジン系樹脂を主成分に有するが、この高軟化点ロジン系樹脂としては例えばロジンを重合した重合ロジンが挙げられる。その他のロジン、その変性ロジン等の誘導体(強化ロジン等)も、例えばガムロジン、ウッドロジン、フェノール変性ロジンやこれらの誘導体は、軟化点が120℃以上のものはロジン系樹脂の主成分として使用し、軟化点が120℃未満のものは主成分としてではないが併用できる。軟化点が120℃未満のものを使用したソルダペーストは、はんだ付時にその揮発成分が多くなり、そのリフロー炉に対する付着物も粘着を持ち易いのに対し、軟化点が120℃以上のものははんだ付時にその揮発成分も少なく、そのリフロー炉に対する付着物も粉状になり易く、粉状になれば空間に浮遊し易く、リフロー炉に連結したダクトから排出され易い。
ソルダペースト中における上記高軟化点ロジン系樹脂の含有量は、フラックス(ソルダペーストからはんだ粉末を除いた成分からなる組成物)中、30〜60%とすることが好ましい。30%より少ないと、はんだ付時の揮発成分が少なくなってリフロー炉に対する付着物が少なくなる点では好ましいが、ペーストとしての粘性が小さくなりすぎ、その印刷性が悪くなり、また、はんだ付ランドの銅面の酸化を防止してその銅面に溶融はんだを濡れ易くする、いわゆるはんだ付性が低下し、はんだボールが生じ易くなる。60%より多くなると、ペーストとしての粘性が高くなりすぎ、その印刷性が悪くなるのみならず、はんだ付時の揮発成分が多くなってリフロー炉に対する付着物が多くなり、リフロー炉を汚してその塊の落下による上述した問題を生じ易くなるのみならず、はんだ付時の残さ量が多くなる。
【0008】
また、炭素数が少なくとも12(12以上)、好ましくは少なくとも16(16以上)の高級脂肪酸は、一般式RCOOH(Rは炭素数が11以上の鎖状炭化水素基を表わす。)で表される鎖式モノカルボン酸を示し、具体的にはパルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸(ベヘン酸)、リノール酸及びリノレン酸(炭素数16〜22の高級脂肪酸)等が挙げられ、これらは単独又は複数併用することができる。
ソルダペースト中におけるその高級脂肪酸の含有量は、フラックス中3〜20%が好ましい。3%未満になると、そのソルダペーストは、はんだ付時にその揮発成分のリフロー炉に対する付着物が粉状になり難くなり、20%を越えると、ソルダペーストの粘度安定性が悪くなる傾向にある。
【0009】
上記の軟化点が120℃以上の高軟化点ロジン系樹脂と炭素数が12以上の高級脂肪酸との比率(質量比)は、10:1〜10:5が好ましく、特に10:2〜10:3が好ましい。前者が多過ぎると、リフロー炉への付着物が多くなる傾向があり、後者が多過ぎるとソルダーペーストの安定性が悪くなる傾向がある。
【0010】
活性剤としては、有機アミンのハロゲン化水素塩、有機酸、有機アミンが挙げられ、具体的にはジフェニルグアニジン臭化水素酸塩、シクロヘキシルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアミン塩酸塩、アジピン酸、セバシン酸、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン等が挙げられ、これらはフラックス中0.1〜2%が上記した残さによる腐食性を抑制し、絶縁抵抗を損なわない点から、さらにははんだ付性、はんだボールを生じないようにする点から好ましい。
また、チキソ剤を使用してもよく、その使用により、その印刷性に適した粘度に調整することができるが、これには例えば水素添加ヒマシ油、脂肪酸アマイド類、オキシ脂肪酸類をフラックス中4〜10%含有させることが好ましい。
また、溶剤としては、通常のソルダペーストに用いられているものも使用できるが、例えばブチルカルビトール(沸点230℃)等が挙げられ、ソルダペーストのフラックス中25〜40%含有されることが好ましい。
【0011】
また、はんだ粉末は、通常のソルダペーストに用いられている、例えばSn−Pb、Sn−Pb−Ag、Sn−Pb−Bi、Sn−Pb−In、Sn−Pb−Sb等のみならず、無鉛系のSn−Sb系合金、Sn−Bi系合金、Sn−Ag系合金、Sn−Zn系合金(Ag、Cu、Bi、In、Ni、P等が添加されていてもよい)等を挙げることができ、ソルダペースト中88〜92%(フラックス8〜12%)用いる。球形で粒径が20〜38μmのはんだ粉末がはんだ付ランドのピッチの狭くなってきている最近のプリント回路基板に対するリフローはんだ付用として好ましい。
【0012】
本発明のソルダペーストを製造するには、上記のはんだ粉末、ロジン系樹脂、活性剤、溶剤、上記の軟化点が120℃以上の高軟化点ロジン系樹脂、炭素数が12以上の高級脂肪酸及び必要によりチキソ剤を攪拌機(又はミキサー)等により攪拌混合する。このようにして得られたソルダペーストの粘度は150〜350Pa.S である。
このようにして得られたソルダペーストは、メタルマスクを用いたスクリーン印刷等によりプリント回路基板のはんだ付ランドに塗布され、エアーリフロー(230℃)等によりリフローはんだ付が行われるが、その際、塗布膜は軟化点が120℃以上の高軟化点ロジン系樹脂及び炭素数が12以上の高級脂肪酸を含有するので、前者は軟化点が120℃未満のロジン系樹脂を使用した場合に比べてはんだ溶融時の揮発成分(分解成分)を少なくすることができるとともに、そのリフロー内壁に対する付着物を硬く脆くすることができ、また、後者はそれ自体粉状になり易いのが好ましいが、その付着物に混じってこれが粘っこい塊になるのを防止し、粉状化することを促進する。このように粉状化するとリフロー内壁に付着し難く、付着しても容易に脱離し、空間に浮遊し易いので、リフロー炉に設けた排気ダクトから吸引除去され、コンベアやプリント回路基板上に落下するようなことがなく、これらを汚すようなことがないようにできる。特に、はんだ付ランド間が狭い場合(そのピッチが0.3mmより小さい)には僅かな落下物によっても影響を受け易いが、その影響を受けることもなく、塗布されたはんだ粉末が溶融されてはんだ付が良く行なわれるようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を以下の実施例で説明する。
【0014】
【実施例】
次に本発明の実施例を説明する。
実施例1
以下の組成のソルダペーストを調製する。
重合ロジン(軟化点140℃) 50.0g
ジフェニルグアニジン臭素化水素酸塩(活性剤) 1.5g
硬化ヒマシ油(チキソ剤) 6.0g
パルミチン酸 10.0g
ブチルカルビトール 32.5g
(以上、フラックス 100g)
上記フラックス 10.0g
はんだ粉末 90.0g
(Sn/Pb=63/37共晶はんだ粉末)
(以上、ソルダペースト 100g)
なお、重合ロジンは、荒川化学工業(株)製の中国重合ロジン140(商品名)であり、上記のはんだ粉末はその粒子径が20〜38μmのものである。
上記ソルダペースト配合物を攪拌混合し、ソルダペーストを得てこれをマルコム粘度計(25℃)で測定したところ、粘度は、190Pa.S であった。
【0015】
このようにして得られたソルダペーストをメタルマスク(0.2mm厚さ)の上からスキージーによりプリント回路基板のパッド(開口幅0.3mmの部分もあるはんだ付けランド)に印刷し、チップ部品を仮留めした後、150℃でプリヒートし、そしてリフロー炉を通して、約230℃程度ではんた付けを行なった。なお、搭載するチップ部品の個数を約1000とし、プリント回路基板の搬送数を5個/分とし、リフロー炉は窒素リフロー炉(長さ5.3m、幅1.1m、高さ1.4mの閉鎖型で両側に吸引ダクトを設けたもの((株)タムラFAシステム社製装置)を使用した。
このようなはんだ付をコンベアで上記プリント回路基板を順次搬送しながら行ない、その作業を72時間連続的に行った後に、リフロー炉の汚れを目視に調べた結果を表1に示す。○は「汚れなし」、△は「汚れが僅かにあり」、×は「汚れあり」を示す。
また、JIS Z 3284によるソルダボール試験の凝集度合ではんだボール発生を評価した結果を表1に示す。評価は5段階で数字の大きいものほど発生が少ない。
また、得られたソルダペースト塗布膜の溶融はんだに対する濡れ性を調べるために以下のようにはんだ広がり試験を行った。その結果を表1に示す。
(はんだ広がり試験)
銅板(0.3mm×30mm×30mm)を11%硫酸、3.8%過酸化水素水を含む水溶液中に20±1℃で60秒間浸漬してソフトエッチングを行った後取り出し、30秒間イオン交換水で洗浄する。この後、イソプロピルアルコール、酢酸エチルで順次洗浄し、表面を十分に脱水した後、自然乾燥した。
この銅板に上記のソルダペーストを塗布し、JIS Z 3197によりはんだ広がり試験を行った。
【0016】
また、上記ソルダペースト塗布膜中の成分である炭素数が12以上の高級脂肪酸がその塗布膜に影響を及ぼす程度を調べるため、マイグレーション試験をJIS Z 3284 付属書14に準拠して行った結果を表1に示す。
また、上記のソルダペースト塗布膜で被覆したプリント回路基板について、その塗布膜上に、JIS 2形クシ型電極を置き、85℃、85%RH(相対湿度)の恒温恒湿槽中で168時間後にDC(直流)100Vでの絶縁抵抗を調べた結果を表1に示す。
【0017】
実施例2〜6
実施例1において、表1に示すように、炭素数12以上の高級脂肪酸の種類を変えたこと以外は同様にしてソルダペーストを得た。その粘度は実施例1のものとほぼ同じであった。このソルダペーストを実施例1と同様に用いて実施例1と同様に試験した結果を表1に示す。
【0018】
比較例1
実施例1において、表2に示すように、パルミチン酸10gの代わりに、重合ロジン10g用いた(炭素数12以上の高級脂肪酸を使用しないで重合ロジンを全体で60g使用)こと以外は同様にしてソルダペーストを得た。このソルダペーストを実施例1と同様に用いて実施例1と同様に試験した結果を表2に示す。
【0019】
比較例2
比較例1において、重合ロジンの代わりに、ロジン(軟化点が80℃のものを全体で60g使用)を用いた(炭素数12以上の高級脂肪酸その他の脂肪酸を使用しないでロジン系樹脂として軟化点が120℃未満のもののみを使用)こと以外は同様にしてソルダペーストを得た。このソルダペーストを実施例1と同様に用いて実施例1と同様に試験した結果を表1に示す。
【0020】
比較例3
実施例1において、表1に示すように、パルミチン酸の代わりに、アジピン酸(炭素数12未満の脂肪酸)を使用したこと以外は同様にしてソルダペーストを得た。このソルダペーストを実施例1と同様に用いて実施例1と同様に試験した結果を表1に示す。
【0021】
比較例4
実施例1において、表1に示すように、重合ロジンの代わりに、ロジン(軟化点80℃)を使用したこと以外は同様にしてソルダペーストを得た。このソルダペーストを実施例1と同様に用いて実施例1と同様に試験した結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
Figure 0004486287
【0023】
表1の結果から、実施例1〜6のものはリフロー炉の汚れがないのに対し、比較例1〜4のものはその汚れが多いことが分かるが、これは実施例のものは軟化点が120℃以上の高軟化点ロジン系樹脂と、炭素数12以上の高級脂肪酸とが併用されていることにより、はんだ付時にソルダペースト塗布膜が溶融したときに、その塗布膜からの揮発物、特にロジン系樹脂に由来する揮発成分が少なく、しかもそのリフロー炉内壁への付着も炭素数12以上の高級脂肪酸の存在により起こり難く、これが起こってもこの高級脂肪酸の作用により塊となることが妨げられ、これらによりソルダペースト塗布膜からの揮発物でリフロー内壁に付着し易いものは粉状化されることになってダクトより排出されのに対し、比較例のものはこれら両成分による相乗効果が得られないことを示す。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、軟化点が少なくとも120℃である高軟化点ロジン系樹脂と炭素数が少なくとも12の高級脂肪酸を併用したので、リフローはんだ付工程においてリフロー炉内壁に付着して塊を生じるような揮発成分の発生を抑制でき、これによりリフロー炉内の清掃のために運転を停止することを少なくすることができるとともに、電子部品を搭載したプリント配線板の製品の不良率を減らし、その結果はんだ付の生産性を高め、生産コストを低減できるソルダペースト組成物及びリフローはんだ付方法を提供することができる。

Claims (2)

  1. はんだ粉末、ロジン系樹脂、活性剤及び溶剤を含有するソルダペースト組成物において、炭素数が少なくとも12の高級脂肪酸を含有しかつ該ロジン系樹脂は軟化点が少なくとも130℃である高軟化点ロジン系樹脂を主成分に有するソルダペースト組成物であって、該ソルダペースト組成物より上記はんだ粉末を除いた組成物であるフラックス中に上記高級脂肪酸を3〜20質量%及び上記高軟化点ロジン系樹脂を30〜60質量%含有し、該高軟化点ロジン系樹脂と該高級脂肪酸との比率(質量比)は10:2〜10:3であるソルダペースト組成物。
  2. 高軟化点ロジン系樹脂は重合ロジンであり、炭素数が少なくとも12の高級脂肪酸はパルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、リノール酸及びリノレン酸からなる群の少なくとも1つである請求項1に記載のソルダペースト組成物。
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