JPH09294738A - X線撮影装置 - Google Patents
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Abstract
高解像度の静止画像の収集と共に動画像の収集をするこ
とを可能とする。 【解決手段】 光分配手段3で分配された各光学像の画
像全体をそれぞれ電気信号に変換する複数個の撮像素子
(4,5)のうち一つは被検体14を低線量で透視する
透視用撮像素子4とし、他の一つは被検体14を高線量
で撮影する撮影用撮像素子5とし、この撮影用撮像素子
5は上記透視用撮像素子4より解像度が高く且つ撮像速
度が低速であるものとしたものである。これにより、撮
影用撮像素子5による高解像度の静止画像の収集と、透
視用撮像素子4による動画像の収集とが共に実行でき
る。
Description
射し例えばX線イメージインテンシファイアとテレビカ
メラにより診断部位の透視画像又は撮影画像を得て画像
表示するX線撮影装置に関し、特に撮像素子を利用した
ものにおいて高解像度の静止画像の収集と共に動画像の
収集をすることができるX線撮影装置に関する。
タル化による即時表示及び診断、操作性向上、ネットワ
ークへの対応等が期待されているが、例えばX線イメー
ジインテンシファイアとテレビカメラによるX線画像撮
影システムを用いディジタル化した画像をフレームメモ
リに取り込んで高解像度の透視X線画像を得ることがで
きるディジタルラジオグラフィ装置(以下「DR装置」
と略称する)として、撮像管を使った走査線2000本クラ
スの高解像度DR装置が実現されている。このような高
解像度DR装置において、従来のX線イメージインテン
シファイア間接撮影と同等の画像とするためには少なく
とも百万画素が必要である。また、X線直接撮影と同等
の画像とするためには少なくとも四百万画素が必要であ
る。
用したCCD撮像素子が技術的に急速に進歩している。
CCDは、撮像管と比較して小型、軽量、安価、調整容
易なものが得られるようになってきた。このようなこと
から、最近ではCCDは撮像管にとってかわりつつあ
る。そして、このようなCCD撮像素子で高解像度画像
を得る方法としては、1枚で数百万画素の超高解像度C
CDを使う方法や、80万画素程度の通常の解像度のC
CDを複数個使う方法等がある。CCD撮像素子を利用
して高解像度画像を得る技術としては、特願昭49−3
5277号、特願昭60−276856号の明細書に記
載されたものがある。
CD撮像素子を利用した走査線2000本クラスの高解像度
DR装置を実現するには、次のような問題点がある。ま
ず、数百万画素の超高解像度CCDを使う場合、撮像管
と異なり走査モードが固定されているので、高解像度静
止画像の収集と共に動画像の収集をすることが困難であ
った。また、数百万画素のように画素数が多いと、欠陥
画素の無いCCD撮像素子を得ることが困難であった。
さらに、通常の解像度のCCDを複数個使う場合は、画
像全体を部分画像に分割して撮影するにしろ、画素ずら
しをしながら撮影するにしろ、素子の位置や方向や利得
の調整を高精度で行わなければならないものであった。
このとき、調整が不十分だと画像のつなぎ目等において
アーチファクトが生じることがあった。また、CCD撮
像素子は、撮像管と比較して最大蓄積電荷が少ないた
め、画像の中の光が良く当っている部分のS/Nが良く
ないものであった。
処し、撮像素子を利用したものにおいて高解像度の静止
画像の収集と共に動画像の収集をすることができるX線
撮影装置を提供することを目的とする。
に、本発明によるX線撮影装置は、被検体にX線を照射
するX線管と、このX線管から照射され上記被検体を透
過したX線像を光学像に変換するX線イメージインテン
シファイアと、このX線イメージインテンシファイアか
らの出力光学像を複数の光路に分配する光分配手段と、
この光分配手段で分配された各光学像の画像全体をそれ
ぞれ電気信号に変換する複数個の撮像素子と、これら複
数個の撮像素子によって得られたそれぞれの電気信号を
取り込み表示のために画像処理する画像処理装置と、こ
の画像処理装置からの画像信号を入力して画像として表
示する表示装置とを有して成るX線撮影装置において、
上記複数個の撮像素子のうち一つは被検体を低線量で透
視する透視用撮像素子とし、他の一つは被検体を高線量
で撮影する撮影用撮像素子とし、この撮影用撮像素子は
上記透視用撮像素子より解像度が高く且つ撮像速度が低
速であるものとしたものである。
アからの出力光学像を複数の光路に分配する光分配手段
は、同一の出力光学像を同時に複数の光路に分配するよ
うに構成してもよい。
イアからの出力光学像を複数の光路に分配する光分配手
段は、同一の出力光学像を同時に複数の光路に分配する
と共にその分配後の各光学像を被検体を寝載するベッド
の幅内にてその長手方向と略平行に出力するように構成
してもよい。
は、該撮影用撮像素子に対する露光終了後直ちに閉とな
るシャッターを設けてもよい。
透視用撮像素子に入射する光量を調節する光学絞り手段
を設け、撮影用撮像素子による撮影が行われる際に上記
光学絞り手段で透視用撮像素子の受光量を減少させるよ
うにしてもよい。
素子で透視した画像信号と撮影用撮像素子で撮影した画
像信号とを合成表示するために合成処理を行うものとし
てもよい。
撮像素子の欠陥画素に隣接する画素の画像信号と、該欠
陥画素に対応する透視用撮像素子の画素の画像信号とを
合成して、上記欠陥画素の画像信号を予測するものとし
てもよい。
図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明によるX
線撮影装置の実施の形態を示すブロック図である。この
X線撮影装置は、被検体にX線を照射し例えばX線イメ
ージインテンシファイアとテレビカメラにより診断部位
の透視画像又は撮影画像を得て画像表示するもので、図
1に示すように、X線管1と、X線イメージインテンシ
ファイア(以下「X線I.I.」と略称する)2と、光分配手
段3と、複数個の撮像素子(4,5)と、画像処理装置
6と、表示装置7とを有して成る。
するもので、X線制御装置8から電源が供給されて所定
のX線曝射を行うようになっている。X線I.I.2は、上
記X線管1から照射され被検体14を透過したX線像を
光学像に変換するもので、複数個の光電子増倍管を組み
合わせて成る。光分配手段3は、上記X線I.I.2からの
出力光学像を複数の光路に分配するもので、例えば同一
の出力光学像を同時に複数の光路に分配するハーフミラ
ーから成り、例えば入射光線に対して約45度傾斜して
取り付けられている。
9と、二次レンズ10a,10bと、シャッター11と
から成る光学系12が設けられている。一次レンズ9は
上記X線I.I.2からの出力光を平行光線に変換し、一方
の二次レンズ10aは上記光分配手段3で光路を変えら
れた平行光線を焦点位置に収束させ、他方の二次レンズ
10bは上記光分配手段3を通過した平行光線を焦点位
置に収束させるものである。また、シャッター11は上
記光分配手段3を通過した平行光線を通過させたり遮断
したりするものである。複数個の撮像素子(4,5)
は、上記光分配手段3で分配された各光学像の画像全体
をそれぞれ電気信号(ビデオ信号)に変換するもので、
CCDから成る。
像素子(4,5)によって得られたそれぞれの電気信号
を取り込み表示のために画像処理するもので、例えばビ
デオプロセッサから成る。さらに、表示装置7は、上記
画像処理装置6からの画像信号を入力して画像として表
示するもので、例えばテレビモニタから成る。なお、図
1において、符号13は画像処理装置6からの画像信号
を入力して記憶するフレームメモリを示している。
撮像素子(4,5)のうち一つは透視用撮像素子4と
し、他の一つは撮影用撮像素子5とし、この撮影用撮像
素子5は上記透視用撮像素子4より解像度が高く且つ撮
像速度が低速であるものとされている。上記透視用撮像
素子4は、被検体14を低線量で透視するもので、例え
ば1000×1000の百万画素のCCD撮像素子から成り、撮
像速度が1秒当り画像30枚程度とされている。また、
撮影用撮像素子5は、被検体14を高線量で撮影するも
ので、例えば2000×2000の四百万画素のCCD撮像素子
から成り、露光時間の制限が可変であり、その前面に設
けられたシャッター11は該撮影用撮像素子5の露光終
了後直ちに閉となるようになっている。
ラーは、X線I.I.2からの同一の出力光学像を同時に複
数の光路に分配する際にその光量を異なる分配比に分配
するようになっており、例えば入射光の8/10が反射さ
れて透視用撮像素子4に導かれ、入射光の2/10が通過
して撮影用撮像素子5に導かれるようになっている。た
だし、この光量の分配比は、透視時において透視用撮像
素子4に想定される最も光量が多く入射する画素の1フ
レーム当りの蓄積電荷が概ねその画素の1フレーム当り
の最大蓄積電荷になるようにするということと、撮影時
において撮影用撮像素子5に想定される最も光量が多く
入射する画素の1フレーム当りの蓄積電荷が概ねその画
素の1フレーム当りの最大蓄積電荷になるようにすると
いうこととを、透視モード時又は撮影モード時の画像一
枚当りの露光時間や、透視用撮像素子4又は撮影用撮像
素子5の量子効率や、透視用撮像素子4又は撮影用撮像
素子5の画素数や、光学系12も含めたシステム感度等
の総てを考慮して決めればよい。この場合、撮影モード
時は透視モード時に比べ100倍程度のX線条件になるの
で、上記のように光量の分配比は小さくても、撮影用撮
像素子5にとっては十分な光量が確保できる。
子シャッターが可能なフレームトランスファー型CCD
かインターライン型CCDを用い、露出時間を変えるこ
とにより撮影時の感度調整を瞬時に行うようにする。ま
た、撮影用撮像素子5としては、多画素用に適したフル
フレーム型CCDを用いればよい。さらに、上記透視用
撮像素子4の前面には、該透視用撮像素子4に入射する
光量を調節する光学絞り手段(図示省略)を設け、撮影
用撮像素子5による撮影が行われる際に上記光学絞り手
段で透視用撮像素子4の受光量を減少させるようにして
もよい。これにより、撮影用撮像素子5による撮影時の
画像が透視用撮像素子4で観察することができる。
素子4で透視した画像信号と撮影用撮像素子5で撮影し
た画像信号とを合成表示するために合成処理を行うもの
とされている。さらに、上記画像処理装置6は、撮影用
撮像素子5の欠陥画素に隣接する画素の画像信号と、該
欠陥画素に対応する透視用撮像素子4の画素の画像信号
とを合成して、上記欠陥画素の画像信号を予測するもの
とされている。
の動作について、図2を参照しながら説明する。まず、
透視時には、X線管1からX線を曝射し、被検体14の
透過X線像をX線I.I.2で光学像に変換し、この光学像
が1次レンズ9、光分配手段3、2次レンズ10aの光
路を通って例えば30フレーム/秒の高フレームレート
の透視用撮像素子4に入射する。このとき、上記透視用
撮像素子4に入射する光量を光分配手段3としてのハー
フミラーで80%を分配する。この透視用撮像素子4で
透視された画像信号は、画像処理装置6を介して表示装
置7へ送られ、その画面に表示される。これにより、低
線量のX線透視画像を観察することができる。この場
合、高解像度の撮影用撮像素子5にはイメージエリアに
蓄積された電荷をクリアするリセット信号を加え、撮影
待機状態として電荷を蓄積できない状態に保つ。
画面で上記表示されたX線透視画像を観察してタイミン
グを計り、図2(a)に示すように撮影ボタンを押す。
この撮影ボタンの入力に同期して、図2(b)に示すよ
うに、撮影用撮像素子5は電荷をクリアするリセット信
号を解除する。このリセット信号の解除の後、図2
(c)に示すように、X線曝射信号がオンとなりX線管
1からX線が曝射される。これにより、被検体14の透
過X線像がX線I.I.2で光学像に変換され、この光学像
が1次レンズ9、光分配手段3、シャッター11、2次
レンズ10bの光路を通って撮影用撮像素子5に入射す
る。この撮影用撮像素子5で撮影された画像信号は、画
像処理装置6へ送られる。
と、撮影用撮像素子5の前面側に設けられた機械シャッ
ター又は電子シャッター、液晶シャッター等の高速のシ
ャッター11を、図2(d)に示すように直ちに閉じ
る。これにより、図2(e)に示すように画像読み出し
を開始することができると共に、直ちに透視用撮像素子
4による透視を再開することができる。画像の読み出し
終了後は、再び電荷クリアリセット信号を加え、シャッ
ター11を開け、次回の撮影に備える。
には大光量が導かれるが、その前面に設けられた光学絞
り手段(図示省略)は、このとき最も多くの光量の入る
画素においても電荷が飽和してしまわないように、その
画素に入射する光量に量子効率を掛けたものが最大飽和
電荷になる程度に受光量を減少させるようになってい
る。
撮影を行ったときの画像と全く同じタイミングで得られ
た透視用撮像素子4で得た例えば1000×1000画素の画像
を、撮影用撮像素子5で撮影した画像と合成することに
より、よりS/Nの高い画像を得ることができる。その
合成処理の方法を図3を参照しながら説明する。図3
(a)は、撮影用撮像素子5で得られた例えば2000×20
00画素の画像のうちある隣接した四つの画素X11,
X12,X13,X14及びその画素値を表わしている。図3
(b)は、透視用撮像素子4で得られた例えば1000×10
00画素の画像のうちX線I.I.2から出力される光学像の
上記図3(a)と同じ位置を表わす部分の一つの画素X
2及びその画素値を表わしている。
て作成される2000×2000画素の画像において、画素X11
を表わす部分の新たな画素値をXaとし、S/Nを良く
するための定数をrとし、定数をkとすると、Xaは次
式によって求められる。 Xa=r(X11+X12+X13+X14)/4+(1−r)X2 +k(3X11−X12−X13−X14)/4 =[(3k+r)X11−(k−r)(X12+X13+X14)]/4 +(1−r)X2 …(1) すなわち、撮影用撮像素子5が撮像した画像信号を高空
間周波数成分と低空間周波数成分に分離し、これらと透
視用撮像素子4が撮像した画像信号とをそれぞれの重み
を付けて加算することにより、合成画像のS/Nをより
良く改善できる。このとき、r:(1−r)を撮影用撮
像素子5が撮像した画像信号の低空間周波数成分のS/
Nと、透視用撮像素子4が撮像した画像信号のS/Nと
の比の二乗に略一致させれば、最もS/Nの良い画像を
得るためのS/Nが得られる。その理由は、このときの
各画像のS/Nをα,βとすれば、r:(1−r)=α
2:β2のとき合成した画像のS/Nが√(α2+β2)と
なって最大になるからである。また、エッジ強調したい
場合には上記式(1)においてkを1よりしだいに大き
くし、平滑化したい場合にはkを1よりしだいに小さく
すればよい。
欠陥画素であった場合には、上記合成される画像のその
位置の画素値は、次式によって求められる。 Xa=4X2−X12−X13−X14 …(2) このとき、撮影用撮像素子5及び透視用撮像素子4の感
度の補正は、X2およびX12,X13,X14の画素近傍の
画素の画素値をもとに補正すればよい。
てハーフミラーを用いた場合を示したが、本発明はこれ
に限らず、X線I.I.2からの出力光学像を複数の光路に
分配することができるものならば他の手段、例えば一定
方向に回転しながら光を複数の光路に切り換える回転ミ
ラーを用いてもよい。
施形態を示す装置概要図であり、被検体14を寝載する
ベッド15を側方から見た状態を示している。この実施
形態は、透視用撮像素子4及び撮影用撮像素子5等の映
像系がベッド15の下方に配置されるオーバーチューブ
型のX線撮影装置に適用した場合を示している。このよ
うなオーバーチューブ型のX線撮影装置においては、図
1に示すように光分配手段3でX線I.I.2からの出力光
学像を90度の角度で二方向に分配し、透視用撮像素子
4及び撮影用撮像素子5等の映像系をベッド15の下方
にて該ベッド15の長手方向及びそれに直交する方向に
それぞれ配置すると、映像系全体が大形化して大きなス
ペースを占有するものであった。そして、ベッド15の
下方にて該ベッド15の長手方向と直交方向、すなわち
被検体14の体軸と直交方向の術者の位置する側に向け
て配置された一方の映像系が術者側に移動したり、術者
がベッド15に接して立ちその足が該ベッド15の下方
に入り込む場合は、術者の足と映像系のヘッドとがぶつ
かることがあった。あるいは、上記映像系を術者の位置
する側と反対のベッド15の支柱側に向けて配置する
と、該支柱の根元はベッド15の中心側まで張り出して
いるので、上記映像系が体軸と直交方向に移動した場合
は、上記支柱と映像系のヘッドとがぶつかることがあっ
た。これでは、撮影がスムーズにできないと共に、映像
系が損傷することがあった。
分配手段3を、同一の出力光学像を同時に複数の光路に
分配すると共にその分配後の各光学像を被検体14を寝
載するベッド15の幅内にてその長手方向と略平行に出
力するように構成したものである。図4において、X線
管1は、被検体14を寝載するベッド15の上方に配置
されている。また、X線I.I.2は、上記ベッド15の下
方にてX線管1と対向する位置に配置されている。そし
て、光学系12は、上記X線I.I.2の下面側にて該X線
I.I.2からの光学像の出力面に設けられ、一次レンズ9
と二次レンズ10a,10bとを有して成る。一次レン
ズ9は、全反射ミラー9aとレンズ本体9bとから成
り、上記X線I.I.2からの出力光学像の光路をX線軸方
向から横方向に90度曲げると共に平行光線に変換し、
映像系のX線軸方向の寸法を短縮している。
上には、光分配手段3が設けられている。この光分配手
段3は、上述のように同一の出力光学像を同時に複数の
光路に分配すると共にその分配後の各光学像を被検体1
4を寝載するベッド15の幅内にてその長手方向と略平
行に出力するもので、図5に示すように構成されてい
る。図5は、図4に示す一次レンズ9及び光分配手段3
並びに透視用撮像素子4、撮影用撮像素子5を下面側か
ら見た説明図である。
うに、一次レンズ9からの出力光学像の光路上に45度
の角度を付けて設置されたハーフミラー3aと、このハ
ーフミラー3aの側方にベッド15の幅内にて設けられ
やはり45度の角度を付けて平行に設置された全反射ミ
ラー3bとから成る。ハーフミラー3aは、例えば入射
光の8/10を透過すると共に2/10を反射して一次レン
ズ9からの出力光学像を同時に複数の光路に分配する際
にその光量を異なる分配比に分配するようになってい
る。また、全反射ミラー3bは、上記ハーフミラー3a
で反射された光を入射してその全部を反射するようにな
っている。そして、上記ハーフミラー3aと全反射ミラ
ー3bとは、一次レンズ9からの出力光学像の光路に対
してそれぞれ45度の角度を付けて平行に設置されてい
るので、ハーフミラー3aを透過した光と、該ハーフミ
ラー3aで反射された光を入射して全反射ミラー3bで
反射された光とは、互いに平行となる。また、上記ハー
フミラー3aと全反射ミラー3bとで分配された光は、
図4に示すように、被検体14を寝載するベッド15の
長手方向と略平行に出力するようにされている。
は、図5(a)に示すように二次レンズ10aと透視用
撮像素子4とが設けられている。この二次レンズ10a
は、ハーフミラー3aを透過した平行光線を透視用撮像
素子4の撮像面に収束させるものである。また、上記全
反射ミラー3bからの反射光路上には、二次レンズ10
bと撮影用撮像素子5とが設けられている。この二次レ
ンズ10bは、全反射ミラー3bで反射された平行光線
を撮影用撮像素子5の撮像面に収束させるものである。
そして、これらの透視用撮像素子4及び撮影用撮像素子
5は、図4及び図5(a)から明らかなように、互いに
平行とされると共に、被検体14を寝載するベッド15
の幅内にてその長手方向と略平行に配置されている。
透視用撮像素子4及び撮影用撮像素子5等の映像系がベ
ッド15の下方にて該ベッド15の幅内に収めて配置さ
れ、映像系全体を小形化すると共に占有するスペースを
小さくすることができる。このことから、上記映像系の
ヘッドが移動しても、該映像系のヘッドが術者の足にぶ
つかったり、ベッド15の支柱にぶつかったりすること
はない。従って、映像系が損傷することはないと共に、
撮影がスムーズにできる。
段3の変形例を示す下面側から見た説明図である。この
変形例は、上記全反射ミラー3bをハーフミラー3aに
対してその側方にて90度の角度で交わるように配置し
たものである。この場合は、一次レンズ9から透視用撮
像素子4に向かう出力光学像の光路はそのままである
が、該一次レンズ9から撮影用撮像素子5に向かう出力
光学像の光路が上記全反射ミラー3bで透視用撮像素子
4に向かう光路と反対側に180度折り曲げられている。
この変形例においても、透視用撮像素子4及び撮影用撮
像素子5は、互いに平行とされると共に、被検体14を
寝載するベッド15の幅内にてその長手方向と略平行に
配置されることとなる。
形例を示す側面側から見た説明図である。この変形例
は、図4及び図5(a)においては光分配手段3を構成
するハーフミラー3aと全反射ミラー3bとをベッド1
5の面に平行な面内で側方に並べたものに対し、上記ハ
ーフミラー3aと全反射ミラー3bとをベッド15の面
に垂直な面内で上下に並べたものである。この場合は、
図6から明らかなように、透視用撮像素子4及び撮影用
撮像素子5は、上下位置にて互いに平行とされると共
に、被検体14を寝載するベッド15の幅内にてその長
手方向と略平行に配置されることとなる。
段3をハーフミラー3aと全反射ミラー3bとで構成し
たものとしたが、上記ハーフミラー3aを全反射ミラー
とし、この全反射ミラー(3a)を例えば45度の角度
範囲で回動させるようにしても良い。そして、一次レン
ズ9からの出力光学像を透視用撮像素子4に導く場合
は、上記全反射ミラー(3a)を例えば45度の角度で
回動させて該透視用撮像素子4に向かう光路と平行に位
置させ、一次レンズ9からの出力光学像を撮影用撮像素
子5に導く場合は、上記とは反対方向に全反射ミラー
(3a)を例えば45度の角度で回動させて透視用撮像
素子4に向かう光路と45度の角度で交わるように位置
させればよい。これにより、透視用撮像素子4に向かう
出力光学像と、撮影用撮像素子5に向かう出力光学像と
を上記全反射ミラー(3a)の回動動作で切り換えるこ
とができる。
は、一次レンズ9のレンズ本体9bと二次レンズ10
a,10bとはそれぞれタンデムレンズを構成し、レン
ズ本体9bと一方の二次レンズ10aとのタンデムレン
ズ間の光路に対し、レンズ本体9bと他方の二次レンズ
10bとのタンデムレンズ間の光路の方が長くなる。こ
のようにタンデムレンズ間の光路が長くなると、その場
合に得られる光像は周辺光量が低下することがある。
る。まず、一次レンズ、二次レンズの焦点距離と明るさ
とが決まっているとき、周辺光量の低下が無いために必
要なタンデム間隔の限界値が簡易的に計算できる(この
とき各レンズの開口効率を100%と仮定する)。ここ
で、タンデム配置されたレンズ間の光線は、平行光線と
なる。軸外からの光束は、二つのレンズの間では光軸と
斜めの平行光線束となり、その主光線がレンズ面を切る
高さによって必要なレンズの直径が決まる。このような
状況で、タンデム間隔Lは次式で与えられる。 L=(f1 2F2−F1f1f2)/(2F1F2h1) …(3) ただし、f1:一次レンズ9のレンズ本体9bの焦点距
離 f2:二次レンズ10bの焦点距離 F1:レンズ本体9bのF値 F2:二次レンズ10bのF値 h1:X線I.I.2の出力面の半径 この式(3)から二次レンズ10bのF値(F2)が大
きくなるほど、タンデム間隔Lの限界値が大きくなるこ
とが分かる。そして、上記式(3)で求めたタンデム間
隔L以下の範囲に、図5及び図6に示すハーフミラー3
aと全反射ミラー3bとが配置できれば周辺光量の低下
の無い画像を得ることができる。
光分配手段で分配された各光学像の画像全体をそれぞれ
電気信号に変換する複数個の撮像素子のうち一つは被検
体を低線量で透視する透視用撮像素子とし、他の一つは
被検体を高線量で撮影する撮影用撮像素子とし、この撮
影用撮像素子は上記透視用撮像素子より解像度が高く且
つ撮像速度が低速であるものとしたことにより、撮像素
子を利用したX線撮影装置において高解像度の静止画像
の収集と共に動画像の収集をすることができる。このと
き、撮影用撮像素子による高解像度の静止画像の撮影
と、透視用撮像素子による動画像の収集とが、素子の位
置や方向や利得の調整を高精度で行う必要がなく、かつ
画像のつなぎ目等においてアーチファクトが生じること
なしに、共に実行できる。
用撮像素子に対する露光終了後直ちに閉となるシャッタ
ーを設け、上記透視用撮像素子の前面に該透視用撮像素
子に入射する光量を調節する光学絞り手段を設け、撮影
用撮像素子による撮影が行われる際に上記光学絞り手段
で透視用撮像素子の受光量を減少させるようにしたもの
においては、それぞれの撮像素子の最大蓄積電荷を最大
限有効に使うことができ、特に光が当っている部分のS
/Nを良くすることができる。
で透視した画像信号と撮影用撮像素子で撮影した画像信
号とを合成表示するために合成処理を行ったり、撮影用
撮像素子の欠陥画素に隣接する画素の画像信号と、該欠
陥画素に対応する透視用撮像素子の画素の画像信号とを
合成して、上記欠陥画素の画像信号を予測するようにし
たものにおいては、合成画像の低空間周波数成分のS/
Nの最適な改善、合成画像のエッジ強調もしくは平滑化
を行ったり、撮影用撮像素子における欠陥画素の画素値
推定を行うことができる。
イアからの出力光学像を複数の光路に分配する光分配手
段を、同一の出力光学像を同時に複数の光路に分配する
と共にその分配後の各光学像を被検体を寝載するベッド
の幅内にてその長手方向と略平行に出力するように構成
したものにおいては、透視用撮像素子及び撮影用撮像素
子等の映像系がベッドの下方にて該ベッドの幅内に収め
て配置され、映像系全体を小形化すると共に占有するス
ペースを小さくすることができる。このことから、上記
映像系のヘッドが移動しても、該映像系のヘッドが術者
の足にぶつかったり、ベッドの支柱にぶつかったりする
ことはない。従って、映像系が損傷することはないと共
に、撮影がスムーズにできる。
ブロック図である。
ミング線図である。
示す説明図である。
す装置概要図であり、被検体を寝載するベッドを側方か
ら見た状態を示している。
視用撮像素子、撮影用撮像素子を下面側から見た説明図
である。
側から見た説明図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 被検体にX線を照射するX線管と、この
X線管から照射され上記被検体を透過したX線像を光学
像に変換するX線イメージインテンシファイアと、この
X線イメージインテンシファイアからの出力光学像を複
数の光路に分配する光分配手段と、この光分配手段で分
配された各光学像の画像全体をそれぞれ電気信号に変換
する複数個の撮像素子と、これら複数個の撮像素子によ
って得られたそれぞれの電気信号を取り込み表示のため
に画像処理する画像処理装置と、この画像処理装置から
の画像信号を入力して画像として表示する表示装置とを
有して成るX線撮影装置において、上記複数個の撮像素
子のうち一つは被検体を低線量で透視する透視用撮像素
子とし、他の一つは被検体を高線量で撮影する撮影用撮
像素子とし、この撮影用撮像素子は上記透視用撮像素子
より解像度が高く且つ撮像速度が低速であるものとした
ことを特徴とするX線撮影装置。 - 【請求項2】 上記X線イメージインテンシファイアか
らの出力光学像を複数の光路に分配する光分配手段は、
同一の出力光学像を同時に複数の光路に分配するように
構成したことを特徴とする請求項1記載のX線撮影装
置。 - 【請求項3】 上記X線イメージインテンシファイアか
らの出力光学像を複数の光路に分配する光分配手段は、
同一の出力光学像を同時に複数の光路に分配すると共に
その分配後の各光学像を被検体を寝載するベッドの幅内
にてその長手方向と略平行に出力するように構成したこ
とを特徴とする請求項1記載のX線撮影装置。 - 【請求項4】 上記撮影用撮像素子の前面には、該撮影
用撮像素子に対する露光終了後直ちに閉となるシャッタ
ーを設けたことを特徴とする請求項1,2又は3記載の
X線撮影装置。 - 【請求項5】 上記透視用撮像素子の前面には、該透視
用撮像素子に入射する光量を調節する光学絞り手段を設
け、撮影用撮像素子による撮影が行われる際に上記光学
絞り手段で透視用撮像素子の受光量を減少させるように
したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
X線撮影装置。 - 【請求項6】 上記画像処理装置は、透視用撮像素子で
透視した画像信号と撮影用撮像素子で撮影した画像信号
とを合成表示するために合成処理を行うものであること
を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のX線撮影
装置。 - 【請求項7】 上記画像処理装置は、撮影用撮像素子の
欠陥画素に隣接する画素の画像信号と、該欠陥画素に対
応する透視用撮像素子の画素の画像信号とを合成して、
上記欠陥画素の画像信号を予測するものであることを特
徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のX線撮影装
置。
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