JP3275803B2 - X線診断装置 - Google Patents
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Description
て生じる被検体(患者)のX線透視像を検出する2次元
アレイ方式のX線センサからX線検出信号を読み出すと
ともにX線検出信号に基づいて被検体のX線画像を表示
するX線診断装置に係り、2次元アレイ方式のX線セン
サにおける視野サイズを切り換えられるようにするため
の技術に関する。
に示すように、天板51の上に載置された被検体(患
者)MにX線を照射するX線管52と、天板51を挟ん
で対向配置されたX線透視像検出用のイメージインテン
シファイア53と、X線画像を表示するモニタ54等を
備え、X線管52から被検体MへX線が照射されるのに
伴ってイメージインテンシファイア53で検出される被
検体MのX線透視像が、イメージインテンシファイア5
3の後段に設置されたTVカメラ(図示省略)で撮像さ
れてからAD変換・画像処理などを経ながら、最終的に
X線画像としてモニタ54の画面の上に映し出されて表
示される構成となっている。そして、このX線診断装置
により得られたX線画像は医師に供され、医師はX線画
像に基づき的確な診断を下せるので、X線診断装置は非
常に有用な装置であると言うことができる。
ジインテンシファイアを用いた従来のX線診断装置の場
合、周辺画像歪みが大きい上に天板下側の機械的な構造
が複雑であるという問題がある。すなわち、イメージイ
ンテンシファイア53を用いてX線透視像を検出する場
合、イメージインテンシファイアの構造が原因で起こる
周辺画像歪みにより、例えば、図10(a)に示すよう
に、桟が全て真っ直ぐ縦横に走る格子55を被検体にし
た場合、図10(b)に示すように、格子55の周辺の
桟が曲がったX線画像となって、被検体のかたちを正し
く捉えることができないという不都合を招来するのであ
る。イメージインテンシファイア53における周辺画像
歪みの状況は複雑であるから、画像処理による補正で周
辺画像歪みないX線画像を得ることも難しい。
は、いわば容積の大きな重い真空管であり、扱い難くて
イメージインテンシファイアの付帯設備も相当のものと
なる結果、イメージインテンシファイア53が取り付け
られる天板下側は、どうしても機械的な構造が複雑化す
ることから、設計上の制約が大きいなどの不都合を招来
してしまう。
や機械的構造の複雑化を解消できるようなタイプのX線
センサに変更できればよいのであるが、撮影部位に動き
のある場合に必要なX線高速撮影に適したX線センサが
なかなか無い。最近では、心臓撮影や血管造影撮影など
被検体に動きのあるX線撮影の必要性が高いので、これ
に適した高速X線撮影の行えることが、有用な装置とし
て不可欠と言っても過言ではない。また、X線撮影の
際、被検体が不必要なX線の被曝を回避できるようであ
れば、装置の有用性はさらに高まることになる。
歪み及び天板下側における機械的な構造の複雑化を解消
することができるとともに、高速X線撮影が行えるX線
診断装置を提供することを第1の課題とし、上に加え
て、不必要なX線の被曝回避ができるX線診断装置を提
供することを第2の課題とする。
するため、請求項1の発明に係るX線診断装置は、
(a)天板の上に載置された被検体に対しX線を照射す
るX線管と、(b)天板を挟んでX線管と対向配置され
ているとともに多数のX線検出素子が縦横に配列されて
いる2次元アレイ方式のX線透視像検出用フラットパネ
ル型X線センサと、(c)予め定められた複数種類の撮
影モードの中から特定の撮影モードを指定する撮影モー
ド指定手段と、(d)フラットパネル型X線センサにお
ける信号の読み出しエリアを前記複数種類の撮影モード
ごとに予め記憶しておき、この記憶された複数種類の読
み出しエリアの中から前記撮影モード指定手段による指
定撮影モードに応じた読み出しエリアを読み出して設定
する読み出しエリア設定手段と、(e)前記読み出しエ
リア設定手段により設定された読み出しエリア内の各X
線検出素子に対し一定の走査速度によるX線検出信号の
読み出し走査を行う読み出し走査手段と、(f)フラッ
トパネル型X線センサから読み出されたX線検出信号に
基づき被検体のX線画像を表示する画像表示手段とを備
えている。
請求項2の発明は、請求項1に記載のX線診断装置にお
いて、X線管の前方に設けられた開き度合いの調整が可
能な開閉式コリメータと、X線管によるX線照射エリア
がフラットパネル型X線センサにおける信号の読み出し
エリアに自動的に対応するよう読み出しエリアの設定と
連動してコリメータの開き度合いを制御するコリメータ
駆動手段とを備えている。
よるX線撮影の際のフラットパネル型X線センサのX線
透視像検出の際の各種作用について説明する。この発明
のX線診断装置によるX線撮影の場合、天板の上の被検
体へのX線照射に伴って、2次元アレイ方式のフラット
パネル型X線センサで被検体のX線透視像が検出される
と同時に、読み出し走査手段により、フラットパネル型
X線センサの各X線検出素子に対してX線検出信号の読
み出し走査が実行される。そして、画像表示手段ではフ
ラットパネル型X線センサから読み出されたX線検出信
号に基づきX線画像の表示が行われる。
センサの場合、イメージインテンシファイアとは異な
り、X線透視像上での寸法と被検体上での寸法との間の
比例関係が全面にわたって維持されるので、周辺画像歪
みが生じないのに加え、軽くて薄いパネル状のX線セン
サであるので、天板下側における機械的な構造の複雑化
も解消される。
次元アレイ方式のX線センサの視野サイズは、フラット
パネル型X線センサにおける信号の読み出しエリアで決
まる。X線検出信号が読み出される読み出しエリア内側
のX線検出素子だけがX線透視像の検出を行い、X線検
出信号が読み出されない読み出しエリア外側のX線検出
素子はX線透視像の検出を行わないからである。視野サ
イズの大きさは読み出しエリアに比例し、フラットパネ
ル型X線センサの全てのX線検出素子から信号が読みだ
される読み出しエリアの面積が最大となる時が、最大の
視野サイズとなる。
ラットパネル型X線センサでの読み出しエリアは、撮影
モード指定手段により指定された撮影モードに応じて設
定される。具体的な撮影モードは、視野サイズと直に対
応する撮影モードの他、フレーム走査速度(読み出しエ
リア全域を読み出すのに必要な時間に逆比例)に対応す
る撮影モードや、被検体の撮影部位に対応する撮影モー
ドなどがある。つまり、オペレータにより撮影モードが
指定されるのに伴って、読み出しエリア設定手段によ
り、予め記憶された複数種類の読み出しエリアの中から
指定された撮影モードに対応した、フラットパネル型X
線センサにおける信号の読み出しエリア、すなわち視野
サイズが自動的に設定される。
読み出し走査手段による読み出し走査が一定の走査速度
で行われるので、視野サイズの縮小に伴って読み出しを
行うX線検出素子の数が減った分だけフレーム走査速度
(単位時間当たりのフレーム数)がアップし、X線撮影
が高速化する。心臓撮影や血管造影など動きのある被検
体のX線撮影の場合、高速撮影が有用であるが、この発
明のX線診断装置では、読み出しエリアの小さい撮影モ
ードを指定し、視野サイズを縮小すれば高速X線撮影が
行えるのである。フラットパネル型X線センサは周辺画
像歪み及び天板下側における機械的な構造の複雑化を解
消できるのであるが、イメージインテンシファイアを使
用した場合に比べ、X線検出素子からの読み出し時間が
長くて高速X線撮影が難しく、被検体に動きある場合の
撮影に向かなかったのであるが、この発明のX線診断装
置では、視野サイズの切り替えで高速X線撮影も可能と
なるのである。
コリメータ駆動手段により、コリメータの開き度合いが
信号の読み出しエリアの設定と連動して制御され、X線
管によるX線照射エリア(X線照射野)がフラットパネ
ル型X線センサの読み出しエリアに自動的に対応する構
成の場合は、X線が常に被検体における撮影部位だけに
照射され、非撮影部位がX線を浴びる恐れがなくなり、
不必要なX線の被曝を確実に回避できるようになる。
を参照しながら説明する。図1は実施例に係るX線診断
装置の全体構成を示すブロック図、図2はフラットパネ
ル型X線センサ(以下、適宜「X線センサ」と略記)に
おけるX線検出素子の配列を示す平面図、図3はX線セ
ンサの大略構成を示す斜視図、図4はX線センサの層構
造を示す断面図、図5はX線センサにおける読み出しエ
リアを示す平面図、図6はX線センサの回路構成を示す
ブロック図である。
に、被検体Mを載置する天板1と、天板1の上に載置さ
れた被検体MにX線を照射するX線管2と、天板1を挟
んで対向配置された2次元アレイ方式のX線透視像検出
用フラットパネル型X線センサ3を備える他、X線セン
サ3により検出されたX線透視像を表示するモニタ(画
像表示手段)4などを備え、X線管2からのX線照射に
伴って被検体MのX線透視像がX線センサ3で検出され
るとともに、X線センサ3からX線検出信号が読み出さ
れた後、AD変換・画像処理などを経ながら、最終的に
モニタ4の画面にX線画像として表示されるよう構成さ
れている。また、この他、実施例のX線診断装置は、被
検体MのX線像をフィルムに撮影するカセッテレス式の
速写撮影機構(図示省略)も備えていて、実施例装置は
X線透視撮影装置構成の装置となっている。以下、実施
例装置の各部について、より具体的に説明する。
御部5のコントロールにより前後・左右の他、上下に移
動させられるよう構成されている。この駆動制御部5
は、キーボード6やマウス7からの操作入力に従って撮
影制御部8から送出される指令信号に基づいて天板1の
動きをコントロールすることになる。さらに、X線管2
および矩形の平面形状を有するフラットパネル型X線セ
ンサ3も、対向配置状態を維持したままの状態で、駆動
制御部5のコントロールにより連動して移動させられた
り、必要に応じてX線管2とフラットパネル型X線セン
サ3との間隔(距離)を変えるため上下に移動させたり
も出来るよう構成されている。X線管2やX線センサ3
の動きも、やはり撮影制御部8から送出される指令信号
に基づいてコントロールされる。
む照射制御部9のコントロールにより、設定された撮影
条件に従ってX線を照射するよう構成されている。この
照射制御部9は、キーボード6やマウス7からの操作入
力に従って撮影制御部8から送出される指令信号に基づ
き、X線管2の動作をコントロールする。さらに、X線
管2の前方に開き度合いの調整が可能な開閉式コリメー
タ10が設けられているとともに、コリメータ10の開
き度合いを調整するコリメータ駆動部11が設けられて
いる。コリメータ駆動部11によりコリメータ10の開
き度合いが変化させられると、X線管2のX線照射エリ
ア(X線照射野)が変化する。コリメータ10の開き度
合いが大きいほど、X線管2のX線照射エリアは広くな
る。
X線管2によるX線照射によって生じる被検体MのX線
透視像を検出しX線検出信号としての電気信号に変換し
て出力するという構成のセンサであって、図2に示すよ
うに、多数のX線検出素子XDが縦横に配列されている
所謂2次元アレイ方式のセンサである。実施例のフラッ
トパネル型X線センサ3におけるX線検出素子XDの配
列は横(X)方向1024,縦(Y)方向1024の正
方形マトリックスである。矩形の平面形状を有するフラ
ットパネル型X線センサ3は、検出面が円形に限られる
イメージインテンシファイアと違って、胸部や腹部など
大きな部位を撮影するのに適した方形の検出面が可能な
点でも、有用なX線センサである。
示すように、入射X線を電荷あるいは光に変換するX線
変換層12と、X線変換層12で生じた電荷あるいは光
を検出する素子が縦横にマトリックス状に配置形成され
ている検出アレイ層13との積層構造となっている。こ
のフラットパネル型X線センサ3のX線変換層12の平
面寸法としては、例えば縦横約30cmが挙げられる。
図4(a)に示す直接変換タイプのセンサと、図4
(b)に示す間接変換タイプのセンサとがある。前者の
直接変換タイプの場合、X線変換層12が入射X線を直
に電荷に変換するセレン層やCdZnTe層などからな
り、検出アレイ層13の表面に電荷検出素子14として
表面電極15に対向形成された電荷収集電極群でもって
電荷の検出を行いX線検出信号を送出する構成となって
いて、各電荷検出素子14とその上のX線変換層12の
一部分とで1個のX線検出素子XDが形成されることに
なる。後者の間接変換タイプの場合、X線変換層12が
入射X線を光に変換するシンチレータ層からなり、検出
アレイ層13の表面に光検出素子16として形成された
フォトダイオード群でもって光の検出を行いX線検出信
号を送出する構成となっていて、各光検出素子16とそ
の上のX線変換層12の一部分とで1個のX線検出素子
XDが形成されることになる。
おいては、図6に示すように、各X線検出素子XD,
…,XDがそれぞれTFT(Thin Film Transister:薄
膜トランジスタ) 17を介して縦横に走る読出配線1
8,19に接続されているとともに、読出し配線18,
19は、それぞれX(横)読出し駆動部20あるいはY
(縦)読出し駆動部21に接続されていて、X読出し駆
動部20あるいはY読出し駆動部21から読出し配線1
8,19に読み出し用の走査信号が印加されるのに従っ
て、各検出素子XD,…,XDの検出信号がTFT17
から読出し配線19を通り、さらに各プリアンプ22お
よびマルチプレクサ23を経てX線検出信号として読み
出される。すなわち、フラットパネル型X線センサ3か
らのX線検出信号の読み出しは、概ね通常のTVカメラ
などの映像検出器と同様の構成となっている。
動部20,21やプリアンプ22およびマルチプレクサ
23は検出アレイ層13の表面の周縁に設置されてい
て、集積化構成になっている。そして、X線センサ3か
ら取り出されたX線検出信号は、AD変換部24でディ
ジタル化された後、X線センサ3でのX線検出素子のX
Yマトリック構成に対応するXYマトリックス構成を持
つフレームメモリ方式の画像メモリ25に画像信号とし
て記憶される。画像メモリ25に記憶された画像信号は
画像処理部26により適時に取り出され、必要に応じて
フィルタリングなどの信号処理が行われたのち、モニタ
4へ送出されてX線画像として画面に映し出されて表示
される。
機器であって、必要な実行プログラムのロードやX線画
像の収録の際に用いられる。なお、実施例装置の場合、
上記の駆動制御部5や撮影制御部8、照射制御部9、コ
リメータ駆動部11および画像処理部26は、それぞ
れ、コンピュータ(CPU)およびその実行プログラム
を中心に構成されているものである。
センサ3における視野サイズが撮影モードに応じて自動
的に切り換えられる点が、構成上の顕著な特徴となって
いる。以下、この特徴点に関して具体的に説明する。実
施例装置では、撮影モードとして視野サイズの大きさを
直に示す撮影モードA〜Cの3つが、キーボード(撮影
モード指定手段)6或いはマウス7(撮影モード指定手
段)によりそれぞれ指定可能なよう構成されている。こ
の場合、撮影モードAの指定に係る視野サイズ(12イ
ンチ相当)>撮影モードBの指定に係る視野サイズ(9
インチ相当)>撮影モードCの指定に係る視野サイズ
(6インチ相当)という関係に設定されている。
ンサ3における信号の読み出しエリアは1対1に対応し
ており、図5に示すように、視野サイズが最大となる撮
影モードAの場合、読み出しエリアSaは、1024×
1024個の全てのX線検出素子XDからX線検出信号
が読みだされる最大の方形エリアとなる。視野サイズが
中間となる撮影モードBの場合、読み出しエリアSb
は、中央寄り768×768個(読み出しエリアSaの
約1/2の個数)のX線検出素子XDからX線検出信号
が読みだされる中間の方形エリアとなる。視野サイズが
最小となる撮影モードCの場合、読み出しエリアScは
中央寄り512×512個(読み出しエリアSaの1/
4の個数)のX線検出素子XDからX線検出信号が読み
だされる最小の方形エリアとなる。
センサ3のX方向・Y方向の配列に沿って各X線検出素
子XDへ付けられている0〜1023のアドレスに基づ
いて行われるが、読み出しエリアSa〜Scの設定に必
要なアドレスデータは読み出しエリア用データメモリ
(読み出しエリア設定手段)28に記憶されていて、指
定された撮影モードに応じてアドレスデータが引き出さ
れ、読み出し走査信号発生部29へ送られる構成となっ
ている。この読み出しエリア用データメモリ28には、
各エリアSa〜Scの左端のX線検出素子のX方向アド
レスをX方向のスタートアドレス、エリアSa〜Scの
右端のX線検出素子のX方向アドレスをX方向のエンド
アドレス、各エリアSa〜Scの上端のX線検出素子の
Y方向アドレスをY方向のスタートアドレス、各エリア
Sa〜Scの下端のX線検出素子のY方向アドレスをY
方向のエンドアドレスとして、それぞれ対応する撮影モ
ードA〜Cと関連付けて予め記憶してあるのである。
ンサ3のX線検出素子XDからX線検出信号を読み出す
読み出し走査手段を備えており、この読み出し走査手段
は、読み出しエリア用データメモリ28のアドレスデー
タに従って設定された読み出しエリア内の各X線検出素
子DXを順に1個づつ一定の速度で指定してゆく走査信
号を発生する読み出し走査信号発生部29、および、走
査信号発生部29からの走査信号により指定されたX線
検出素子DXからX線検出信号を読みだす前述のX,Y
読み出し駆動部20,21を中心に構成されている。走
査信号はX方向のアドレスを指定するX走査信号とY方
向のアドレスを指定するY走査信号からなり、両走査信
号が示すX方向のアドレスとY方向のアドレスの位置に
あるX線検出素子が指定される素子ということになる。
すように、X方向のスタートアドレスと一定周期のクロ
ックパルスを入力し、X方向のスタートアドレスにより
プリセットカウント値が設定されるとともに、クロック
パルスが1個入るとカウント値が1個増加するXアドレ
スカウンタ31と、X方向のエンドアドレスとXアドレ
スカウンタ31のカウント値を入力し、Xアドレスカウ
ンタ31のカウント値がX方向のエンドアドレスに達す
るとパルスを1個出力するXコンパレータ32と、Y方
向のスタートアドレスとXコンパレータ32のパルスを
入力し、Y方向のスタートアドレスによりプリセットカ
ウント値が設定されるとともに、Xコンパレータ32の
パルスが1個入るとカウント値が1個増加するYアドレ
スカウンタ33と、Y方向のエンドアドレスとYアドレ
スカウンタ33のカウント値を入力し、Yアドレスカウ
ンタ31のカウント値がY方向のエンドアドレスに1を
加えた値に達するとパルスを1個出力するYコンパレー
タ34とを備えている。
アドレスカウンタ31のカウント値はX走査信号として
X読み出し駆動部20へ送出され、Yアドレスカウンタ
33のカウント値はY走査信号としてY読み出し駆動部
21に送られる他、Xコンパレータ32のパルスは1ラ
イン走査終了信号として、Yコンパレータ34のパルス
は1フレーム走査終了信号として、それぞれ、画像処理
部26など必要箇所へ送出される。また、Xアドレスカ
ウンタ31のプリセット端子にはOR素子35を介して
X,Yコンパレータ32,34のパルスが入力され、Y
アドレスカウンタ31のプリセット端子にはYコンパレ
ータ34のパルスが入力される。X,Yアドレスカウン
タ31,33のプリセット端子に、走査終了信号である
X,Yコンパレータ32,34のパルスが入力される
と、両カウンタ31,33のカウント値はプリセットカ
ウント値であるスタートアドレス値に戻る。その後、走
査停止指令がなければ、読み出し走査信号発生部29
は、X,Y走査信号の発生を繰り返す。
21は、X,Y走査信号に従って、設定された読み出し
エリアの左上端のX線検出素子DXからスタートして右
上端のX線検出素子DXまで読み出し走査を行い、右上
端のX線検出素子DXの読み出しが終わると1ライン走
査が終了し、直ぐ1段(Y方向のスタートアドレスより
1つ多いアドレス)下のラインの読み出し走査に移り、
以後、同様にして、右下端のX線検出素子DXの読み出
しが終わると、1フレームの走査が終了したことにな
る。1フレーム走査が終了すると、走査停止指令がなけ
れば、もちろん、再び送られてくるX,Y走査信号に従
って、上の読み出し走査が何度も繰り返される。
素子DXの指定が一定の速度で行われるので、1フレー
ム走査に要する時間はエリアの大きさ、つまりX線検出
素子の数に比例する。最大の読み出しエリアSaの1秒
当たりの走査フレーム数(フレームレート:FPS)が
15フレームであったとすると、中間の読み出しエリア
Sbの場合、X線検出素子の数が読み出しエリアSaの
約1/2だから、フレームレートは倍の30フレームと
なり、最小の読み出しエリアScの場合、X線検出素子
の数が読み出しエリアSaの約1/4だから、フレーム
レートは4倍の60フレームとなる。したがって、実施
例のX線診断装置の場合、X線センサ3の視野サイズの
縮小に伴って撮影速度が速くなるという構成になってい
る。
出しエリアの設定と連動してコリメータの開き度合いが
制御され、X線管によるX線照射エリアとフラットパネ
ル型X線センサにおける信号の読み出しエリアが対応す
るよう自動的に調整される構成となっている。すなわ
ち、撮影モードA〜Cが指定された際、エリア用データ
メモリ28からコリメータ駆動部11へもアドレスデー
タが送られる。コリメータ駆動部11は、X方向のスタ
ートアドレスとエンドアドレスの差と、Y方向のスター
トアドレスとエンドアドレスの差を求出し、コリメータ
10のX線照射エリアのX方向の開き度合いとX線照射
エリアのY方向の開き度合いのそれぞれを求出値に比例
した開き度合いにセットする。
診断装置によりX線撮影が実行される際の装置動作を、
図8のフローチャートを参照しながら説明する。実施例
装置による撮影の場合、被検体Mを天板1の上に載せて
から、被検体Mごと天板1を撮影位置へ移動させる。
またはマウス7を使って、撮影モードA〜Cの指定を行
う。今、撮影モードCが指定されたものとして説明す
る。
と同時に、読み出しエリア用データメモリ28から、読
み出しエリアScのX方向のスタートアドレスとエンド
アドレス及びY方向のスタートアドレスとエンドアドレ
スとがアドレスデータとして、コリメータ駆動部11と
読み出し走査信号発生部29の両方へ送出される。
方向のスタートアドレスとエンドアドレスの差(51
2)とY方向のスタートアドレスとエンドアドレスの差
(512)に従って、コリメータ10のX,Y方向の開
き度合いを読み出しエリアScに合うようコリメータ1
0をセットする。
9ではX,Yアドレスカウンタ31,33のカウント値
が、それぞれ、スタートアドレスへプリセットされる。
示されると、X線が照射されると同時に、X,Yアドレ
スカウンタ31,33のカウントが始まり、読み出し走
査信号発生部29からX,Y走査信号がX,Y読み出し
駆動部20,21へ送られる。X,Y読み出し駆動部2
0,21は、X,Y走査信号に従って読み出し走査を行
って、X線センサ3に設定された読み出しエリアScの
X線検出素子XDから次々とX線検出信号を読み出し、
AD変換器24から画像メモリ25へ画像信号として送
り込む。画像メモリ25の画像信号は、さらに画像処理
部26により必要に応じた信号処理が施されて、モニタ
4へ送られる。モニタ4の画面には、毎秒60フレーム
レートの高速でX線画像が映し出される。
ると、X線照射とX線検出信号の読み出し走査が停止
し、X線撮影は終了する。
も、X線透視像上での寸法と被検体上での寸法との間の
比例関係が全面にわたって維持される2次元アレイ方式
のフラットパネル型X線センサが用いられているので、
周辺像歪みの解消や、天板下側での機械的構造の複雑化
の解消が図れる。また、視野サイズを縮小すれば、高速
X線撮影が可能であり、読み出しエリアの設定と連動し
て行われるX線照射エリアの自動的調整により、不必要
なX線の被曝を確実に回避できる。したがって、実施例
のX線診断装置は極めて有用な装置である。
に変形実施することもできる。 (1)実施例装置では、撮影モードA〜Cが直に視野サ
イズに対応するものであったが、フレームレート対応の
撮影モードや撮影部位対応の撮影モードの指定により、
読み出しエリアが指定される構成であってもよい。フレ
ームレート対応の撮影モードの場合、フレームレートの
高いほど読み出しエリアが狭く設定される。撮影部位対
応の撮影モードの場合、腹部・胸部は広い読み出しエリ
アが設定され、頭部は狭い読み出しエリアが設定され
る。
正方形であったが、読み出しエリアの形状は特定の形に
限らない。例えば、長方形の読み出しエリアが設定され
るようであてもよい。長方形の読み出しエリアは、例え
ば足の血管造影撮影の場合、足の長手方向を読み出しエ
リアの長手方向に一致させるようセットすると効果的で
ある。
方形のパネルであったが、X線センサ3は正方形のパネ
ルに限られるものではなく、例えば長方形のパネルであ
ってもよい。
写すカセッテレス式の速写撮影機構を備えた構成であっ
たが、速写撮影機構を装備していない構成のものも、変
形例として挙げられる。
れば、被検体のX線透視像を検出するセンサが2次元ア
レイ方式のフラットパネル型X線センサであって、X線
透視像上での寸法と被検体上での寸法との間の比例関係
が全面にわたって維持されるので、X線画像での周辺画
像歪みが生じない上、板状の小型かつ軽量センサである
ので、天板下側における機械的な構造の複雑化も解消さ
れる。さらに、上に加えて、視野サイズを切り替えられ
るとともに視野サイズの縮小に伴ってフレーム走査速度
が速まる構成であるので、被検体に動きある場合の撮影
に適する高速X線撮影が可能となる。
コリメータの開き度合いが信号の読み出しエリアの設定
と連動して自動的に制御され、X線管によるX線照射エ
リアX線センサの読み出しエリアに常に対応する構成と
なっているので、X線が常に被検体における撮影部位だ
けに照射され、非撮影部位がX線を浴びる恐れがなくな
ることから、X線撮影の際、不必要なX線被曝を確実に
回避できる。
ロック図である。
の配列を示す平面図である。
斜視図である。
面図である。
を示す平面図である。
ブロック図である。
示すブロック図である。
を示すフローチャートである。
図である。
説明する模式図である。
Claims (2)
- 【請求項1】(a)天板の上に載置された被検体に対し
X線を照射するX線管と、(b)天板を挟んでX線管と
対向配置されているとともに多数のX線検出素子が縦横
に配列されている2次元アレイ方式のX線透視像検出用
フラットパネル型X線センサと、(c)予め定められた
複数種類の撮影モードの中から特定の撮影モードを指定
する撮影モード指定手段と、(d)フラットパネル型X
線センサにおける信号の読み出しエリアを前記複数種類
の撮影モードごとに予め記憶しておき、この記憶された
複数種類の読み出しエリアの中から前記撮影モード指定
手段による指定撮影モードに応じた読み出しエリアを読
み出して設定する読み出しエリア設定手段と、(e)前
記読み出しエリア設定手段により設定された読み出しエ
リア内の各X線検出素子に対し一定の走査速度によるX
線検出信号の読み出し走査を行う読み出し走査手段と、
(f)フラットパネル型X線センサから読み出されたX
線検出信号に基づき被検体のX線画像を表示する画像表
示手段とを備えていることを特徴とするX線診断装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載のX線診断装置におい
て、X線管の前方に設けられた開き度合いの調整が可能
な開閉式コリメータと、X線管によるX線照射エリアが
フラットパネル型X線センサにおける信号の読み出しエ
リアに自動的に対応するよう読み出しエリアの設定と連
動してコリメータの開き度合いを制御するコリメータ駆
動手段とを備えているX線診断装置。
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ID=17864924
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