JPH11206746A - X線診断装置 - Google Patents

X線診断装置

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JPH11206746A
JPH11206746A JP10019260A JP1926098A JPH11206746A JP H11206746 A JPH11206746 A JP H11206746A JP 10019260 A JP10019260 A JP 10019260A JP 1926098 A JP1926098 A JP 1926098A JP H11206746 A JPH11206746 A JP H11206746A
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ray
sensor
patient
image
ray tube
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JP10019260A
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Masayuki Yasumi
正幸 安見
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】患者Mの移動を伴わずとも、撮影部位の設定が
自由に行えるようにする。 【解決手段】この発明のX線透視撮影装置は、X線管2
による患者Mの関心部位へのX線照射に伴って生じるX
線透過像を検出するためのX線検出器として、薄型の軽
量物であるフラットパネル型X線センサ3を用いるとと
もに、X線管2およびフラットパネル型X線センサ3を
固定天板1と平行に縦横に移動させて患者Mにおける任
意の関心部位にX線管2およびフラットパネル型X線セ
ンサ3を対向配置させられる構成を備えていて、患者M
を移動させずとも、撮影部位の設定を自由に行うことが
できるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、X線管からのX
線照射に伴ってX線検出器から出力されるX線検出デー
タに基づき画像処理を行って被検体(患者)のX線透視
画像を得るよう構成されたX線診断装置に係り、特に、
X線撮影の際の撮影部位を設定するための技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図10は、病院等の医療施設で使われて
いる従来のX線透視撮影装置の撮像系の概略構成をを示
す。このX線透視撮影装置では、図10に示すように、
天板60に載置された患者Mの関心部位にX線を照射す
るX線管61と、X線照射に伴って生じる患者Mの透過
X線像を検出するイメージインテンシファイア62と
が、天板60を挟んで対向した状態で配設されていると
ともに、X線照射に伴ってイメージインテンシファイア
62の後部に取り付けられたTVカメラ63から出力さ
れるX線検出データに基づきX線透視画像を得るための
画像処理を行う画像処理部(図示省略)と、得られたX
線透視画像を表示するためのモニタ(図示省略)等が、
イメージインテンシファイア62の後段に設けられてい
る。その他、図10のX線透視撮影装置には、X線透視
像をフィルムに写すフィルム撮影機64もイメージイン
テンファイア62の傍らに設けられている。
【0003】X線撮影を実行する場合、X線管61から
患者Mの関心部位にX線を照射するとともに、患者Mか
らの透過X線をイメージインテンファイア62で検出し
て、イメージインテンファイア62の後部のTVカメラ
63からX線検出データとして画像処理部へ送出する。
画像処理部ではX線検出データに基づき画像処理が行わ
れ、最終的に得られたX線透視画像がモニタ画面上に表
示された映像、あるいは、フィルム写真として医師の診
断に供されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来のX線透視撮影装置の場合、患者Mの撮影部位を設
定するのに、天板60を駆動して患者Mを移動させなけ
ればならないという問題がある。例えば、いわゆる血管
造影撮影法では、カテーテルにより造影剤を患者Mに注
入しながらX線撮影を行うのであるが、撮影位置を設定
するために天板60を駆動して、患者Mを移動させた場
合、患者Mの動きでカテーテルの注入状態が不正常にな
る等の不都合を生じる恐れがある。
【0005】勿論、X線管61およびイメージインテン
ファイア62を移動させるようにすれば、患者Mを移動
させずに撮影部位を設定できるのであるけれども、イメ
ージインテンファイア62は、大容積の重量物であるこ
とから、天板60の下側でイメージインテンファイア6
2を自由に移動させるよう構成するのには機構的・寸法
的な制限が大きくて、事実上、患者Mを全く移動させず
に撮影部位を設定できるようにするのは無理なことでな
のある。
【0006】この発明は、上記の事情に鑑み、被検体の
移動を伴わずに撮影部位を自由に設定することのできる
X線診断装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明に係るX線診断装置は、被検体における関
心部位にX線を照射するX線管と、被検体を乗せる天板
を挟んでX線管に対して対向配置される透過X線像検出
用のX線検出器と、X線照射に伴ってX線検出器から出
力されるX線検出データに基づきX線透視画像を得るた
めの画像処理を行う画像処理手段とを備えているX線診
断装置において、前記X線検出器として、X線検出素子
が縦横に配列されているX線面センサを備えているとと
もに、X線面センサを天板の面方向と平行な方向に移動
させて被検体における任意の関心部位に対面するようセ
ットするセンサ位置セット手段、および、X線管を天板
の面方向と平行な方向に移動させて被検体における任意
の関心部位に対面するようセットするX線管位置セット
手段を備えている。
【0008】〔作用〕次に、この発明のX線診断装置に
よるX線撮影実行の際の作用について説明する。この発
明のX線診断装置によるX線撮影の場合、先ず天板の上
に被検体を載置し、続いて撮影部位の設定を行う。すな
わち、センサ位置セット手段により、X線検出素子が縦
横に配列されているX線面センサを天板の面方向と平行
な方向に移動させて撮影対象である被検体の関心部位に
対面するようセットするとともに、X線管位置セット手
段により、X線管も天板の面方向と平行な方向に移動さ
せて撮影対象である被検体の関心部位に対面するようセ
ットする。
【0009】撮影部位の設定が完了した後、X線管から
被検体の関心部位にX線を照射すると、被検体へのX線
照射に伴って、X線面センサからX線検出データが出力
されるとともに、X線検出データに基づき画像処理手段
による画像処理が行われてX線透視画像が得られる。勿
論、得られたX線透視画像は必要に応じてモニタ表示や
X線写真として出力されて医師の診断に供されることに
なる。撮影部位の変更設定の場合も、最初の設定と同
様、センサ位置セット手段により、X線面センサを天板
の面方向と平行な方向に移動させて被検体における次の
関心部位に対面するようセットするとともに、X線管位
置セット手段により、X線管も天板の面方向と平行な方
向に移動させて被検体における次の関心部位に対面する
ようセットするだけである。
【0010】この発明の場合、センサ位置セット手段お
よびX線管位置セット手段により、X線面センサとX線
管とを移動させてX線面センサとX線管が被検体におけ
る任意の関心部位を挟んで対向配置するようセットでき
るので、被検体を動かさずとも撮影部位の設定が自由に
行えるのである。これは、大容積の重量物であるイメー
ジインテンファイアと違って、X線検出用のX線面セン
サは、薄型の軽量物であることから、機構的・寸法的な
制限を受けることなく、天板の下側で自由に移動させる
よう構成することが出来るからである。
【0011】
【発明の実施の形態】続いて、この発明のX線診断装置
の一実施例を図面を参照しながら説明する。図1は実施
例に係るX線透視撮影装置の全体構成を示すブロック
図、図2は実施例装置におけるX線管の移動機構の構成
を示す斜視図、図3は実施例装置におけるX線面センサ
の移動機構の構成を示す斜視図である。実施例のX線透
視撮影装置は、図1に示すように、患者(被検体)Mを
乗せるための固定天板(検診台)1と、患者Mの関心部
位にX線を照射するX線管2と、X線検出素子が縦横に
配列されている透過X線像検出用のフラットパネル型X
線センサ(以下、適宜「パネル型X線センサ」と略記)
3とを備えている。以下、各部の構成を具体的に説明す
る。
【0012】実施例のX線透視撮影装置の固定天板1
は、水平姿勢の状態で天板1の片側長辺縁1Aが基台4
の側面4Aに固定的に取り付けられて支持されている。
X線撮影の際、患者Mは、図1に示すように、固定天板
1の長手方向(X方向)に体軸Maを向け、固定天板1
の短手方向(Y方向)に体側Mbを向けた状態で天板1
の上に横たわることになる。
【0013】実施例装置は、X線管2を、図2に矢印R
A,RBで示すように、固定天板1の表面の長辺に沿っ
て延びるX方向(面方向)および短辺に沿って延びるY
方向(面方向)と平行な方向に移動させて患者Mにおけ
る任意の関心部位に対面するようセットするX線管位置
セット手段を備えており、具体的には、以下の通りであ
る。
【0014】基台4の上部にはネジ棒5とガイド棒6が
軸方向をX方向へ向けて平行配置されていて、ネジ棒5
の一側端部にネジ棒回転用の電動モータ7が設置されて
いるとともに、ガイド棒6が挿通されてネジ棒5とネジ
結合している可動ベース8が配設されており、電動モー
タ7によりネジ棒5が回転するに伴って可動ベース8が
ガイド棒6に案内されながら、矢印RAに示す方向にネ
ジ棒5の回転方向に応じて往復移動可能なよう構成され
ている。さらに、可動ベース8の上部にはネジ棒9とガ
イド棒10が軸方向をY方向へ向けて平行に取り付けら
れていて、ネジ棒9の一側端部にネジ棒回転用の電動モ
ータ11が設置されているとともに、ガイド棒10が挿
通されてネジ棒9とネジ結合している可動ブロック12
が配設されており、電動モータ11によりネジ棒9が回
転するに伴って可動ブロック12がガイド棒9に案内さ
れながら、矢印RBに示す方向にネジ棒5の回転方向に
応じて往復移動可能なよう構成されている。
【0015】そして、X線管2は、図2に示すように、
可動ブロック12の側面12Aに固定天板1の表面を臨
むように取り付けられている。また、ネジ棒5とガイド
棒6は固定天板1の略X方向長さに相当する長さがあ
り、ネジ棒9とガイド棒10は固定天板1の略Y方向長
さに相当する長さがある。したがって、電動モータ7,
11によって可動ベース8および可動ブロック12を矢
印RA,RB方向に所望の量だけ移動させることによ
り、X線管2を固定天板1の上方の任意の位置にセット
させられる。つまり、患者Mを移動させなくても、固定
天板1の上の患者Mの任意の関心部位の上方にX線管2
を位置させられるのである。
【0016】可動ベース8および可動ブロック12を正
確に所望の位置に移動させるために、各電動モータ7,
11にはロータリーエンコーダ式回転量検出機構(図示
省略)が配設されていて、電動モータ7,11の回転量
を検出して設定回転量と比較しながら可動ベース8およ
び可動ブロック12の移動量をコントロールするフィー
ドバック制御方式が適用されている。なお、X線管位置
セット手段は上記の構成に限らず、例えばラックとピニ
オンなどを使った機構で構成することも可能である。
【0017】また、実施例装置は、パネル型X線センサ
3を、図3に矢印RC,RDで示すように、固定天板1
の表面の長辺に沿って延びるX方向(面方向)および短
辺に沿って延びるY方向(面方向)と平行な方向に移動
させて患者Mにおける任意の関心部位に対面するようセ
ットするセンサ位置セット手段を備えており、具体的に
は、以下の通りである。
【0018】固定天板1の下側にはネジ棒13とガイド
棒14が軸方向をX方向へ向けて平行配置されていて、
ネジ棒13の一側端部にネジ棒回転用の電動モータ15
が設置されているとともに、ガイド棒14が挿通されて
ネジ棒13とネジ結合している可動ベース16が配設さ
れており、電動モータ15によりネジ棒13が回転する
に伴って可動ベース16がガイド棒14に案内されなが
ら、矢印RCに示す方向にネジ棒13の回転方向に応じ
て往復移動可能なよう構成されている。さらに、可動ベ
ース16の上にはネジ棒17とガイド棒18が軸方向を
Y方向へ向けて平行に取り付けられていて、ネジ棒17
の一側端部にネジ棒回転用の電動モータ19が設置され
ているとともに、ガイド棒18が挿通されてネジ棒17
とネジ結合している可動ブロック20が配設されてお
り、電動モータ19によりネジ棒17が回転するに伴っ
て可動ブロック20がガイド棒18に案内されながら、
矢印RDに示す方向にネジ棒17の回転方向に応じて往
復移動可能なよう構成されている。
【0019】そして、パネル型X線センサ3は、図3に
示すように、可動ブロック20の上面20Aに取り付け
られている。また、ネジ棒13とガイド棒14は固定天
板1の略X方向長さに相当する長さがあり、ネジ棒17
とガイド棒18は固定天板1の略Y方向長さに相当する
長さがある。したがって、電動モータ15,19によっ
て可動ベース16および可動ブロック20を矢印RC,
RD方向に所望の量だけ移動させることにより、パネル
型X線センサ2を固定天板1の下側の任意の位置にセッ
トさせられる。つまり、患者Mを移動させなくても、固
定天板1の上の患者Mの任意の関心部位の下方にパネル
型X線センサ3を位置させられるのである。可動ベース
16および可動ブロック20を正確に所望の位置に移動
させるために、各電動モータ15,19にはロータリー
エンコーダ式回転量検出機構(図示省略)が配設されて
いて、電動モータ15,19の回転量を検出して設定回
転量と比較しながら可動ベース16および可動ブロック
20の移動量をコントロールするフィードバック制御方
式が適用されている。なお、センサ位置セット手段も上
記の構成に限らず、例えばラックとピニオンなどを使っ
た機構で構成することも可能である。
【0020】したがって、X線撮影での撮影部位の設定
に際しては、X線管2は電動モータにより移動させられ
て撮影対象である患者Mの関心部位の真上の位置にセッ
トされるとともに、パネル型X線センサ3は電動モータ
により移動させられて撮影対象である患者Mの関心部位
の真下の位置にセットされることになる。X線管2およ
びパネル型X線センサ3の移動量の調節はX線管位置制
御部21およびセンサ位置制御部22のコントロールに
より行われるよう構成されている。X線管位置制御部2
1およびセンサ位置制御部22によるコントロールは、
キーボード23やマウス24からの設定操作に伴って撮
影制御部25から送出される指令信号に従って行われ
る。実施例装置の場合、撮影部位の設定操作に伴ってX
線管2およびパネル型X線センサ3は自動的にX線管2
およびパネル型X線センサ3が撮影対象である患者Mの
関心部位へ移動して対向配置状態となるように構成され
ている。
【0021】また、X線管2は、高電圧発生器などを含
む照射制御部32のコントロールにより、管電圧・管電
流等の設定照射条件に従ってX線を患者Mに照射するよ
う構成されている。照射制御部32によるコントロール
も、キーボード23やマウス24からの設定操作に伴っ
て撮影制御部25から送出される指令信号に従って行わ
れる。
【0022】一方、パネル型X線センサ3の後段には、
パネル型X線センサ3から出力されるX線検出データを
収集し、画像処理部26へ送り出す信号収集部27が設
置されている。信号収集部27の後の画像処理部26
は、X線検出データをディジタル信号に変換するAD変
換部28,ディジタル化されたX線検出データを記憶す
る検出データメモリ29、検出データメモリ29に記憶
されたX線検出データにエッジ強調やフィルタリングな
どの必要な画像処理を施すことによりX線画像を作成す
るデータ処理部30、および、得られたX線透視画像を
記憶するX線画像メモリ31を具備している。通常、X
線撮影中、X線画像メモリ31に格納されたX線画像は
次々と更新され続けることになる。
【0023】さらに、実施例のX線透視撮影装置には、
X線画像メモリ31に記憶されたX線透視画像を表示す
る画像表示モニタ33や、X線画像メモリ31に記憶さ
れるX線透視画像をフィルムに焼き付けて画像写真とし
て撮影出力する画像焼付け記録部(レザー式イメージャ
ー)34、あるいは、X線透視画像を画像信号で保存す
る画像保存メモリ35も設けられている。そして、キー
ボード23やマウス24からの操作入力により撮影制御
部25から送出される指令信号に従って、X線画像メモ
リ31に記憶されたX線透視画像が画像表示モニタ33
へ出力されて表示されたり、画像焼付け記録部34から
画像写真として出力されたり、画像保存メモリ35に格
納保存されたりする構成となっている。
【0024】続いて、パネル型X線センサ3の構成を具
体的に説明する。パネル型X線センサ3におけるX線検
出素子の配列としては、例えば横(x)方向1024,
縦(y)方向1024の正方形マトリックス構成が挙げ
られる。また、パネル型X線センサ3は、画像周辺の像
歪みが殆どなく解像度も高いので、画像焼付け記録部3
4から出力される画像写真は従来のフィルム写真として
使えることから、実施例装置は透視撮影装置の構成とな
っているとともに、従来のイメージインテンファイアに
比べると、薄型の軽量物で扱い易いなど多くの利点を有
する。
【0025】パネル型X線センサ3は、図4に示すよう
に、入射X線を電荷あるいは光に変換するX線変換層4
0と、X線変換層40で生じた電荷あるいは光を検出す
る素子が縦横にマトリックス状に配置形成されている検
出アレイ層41との積層構造となっており、図5(a)
に示す直接変換タイプのセンサと、図5(b)に示す間
接変換タイプのセンサとがある。
【0026】前者の直接変換タイプの場合、X線変換層
40が入射X線を直に電荷に変換するセレン層やCdZ
nTe層などからなり、検出アレイ層41の表面に電荷
検出素子42として表面電極43に対向形成された電荷
収集電極でもって電荷の検出を行いコンデンサC1に蓄
電するとともに蓄積電荷がTFT(Thin Film Transist
er:薄膜トランジスタ) 44を介して取り出される構成
となっていて、各電荷検出素子42と、その上のX線変
換層40の一部分と、コンデンサC1およびTFT44
とで1個のX線検出素子XDが形成される。
【0027】後者の間接変換タイプの場合、X線変換層
40が入射X線を光に変換するシンチレータ層からな
り、検出アレイ層41の表面に光検出素子45として形
成されたフォトダイオードでもって光の検出を行いコン
デンサC1に蓄電するとともに蓄積電荷がTFT44を
介して取り出される構成となっていて、各光検出素子4
5と、その上のX線変換層40の一部分と、コンデンサ
C1とおよびTFT44とで1個のX線検出素子XDが
形成される。
【0028】そして、パネル型X線センサ3では、図6
に示すように、各X線検出素子XD,…,XDがそれぞ
れTFT44を介して縦横に走る読出し配線46,47
に接続されているとともに、読出し配線46,47は、
それぞれ横読出し駆動部48あるいは縦読出し駆動部4
9に接続されており、横・縦読出し駆動部48,49へ
読出し用の走査信号が送り込まれることになる。パネル
型X線センサ3の各X線検出素子XDの特定は横方向・
縦方向の配列に沿って各X線検出素子XDへ順番に割り
付けられている0〜1023のアドレスに基づいて行わ
れるので、読出し用の走査信号は、それぞれ横方向アド
レスまたは縦方向アドレスを指定する信号となる。
【0029】横・縦の走査信号に従って横読出し駆動部
48あるいは縦読出し駆動部49から読出し配線46,
47に対して読出し用の電圧が印加されるのに伴い、各
検出素子XD,…,XDより順番にX線検出信号がTF
T44から読出し配線47を通り、さらに透視用X線検
出データとして信号収集部6の各プリアンプ50および
マルチプレクサ51を経て収集されることになる。
【0030】上記のことから、パネル型X線センサ3か
らの検出信号の読出し方式は、概ね通常のTVカメラな
どの映像検出器に準ずる構成である。実施例のセンサ3
の場合には、信号収集部27を構成する両読出し駆動部
48,49や、プリアンプ50およびマルチプレクサ5
1も、パネル型X線センサ3の検出アレイ層41の表面
周縁に設置されていて、一段と集積化が図られた構成と
なっている。また、パネル型X線センサ3から得られた
X線検出データを記憶する検出データメモリ29やX線
透視画像を記憶するX線画像メモリ31は、パネル型X
線センサ3でのX線検出素子XDの縦横マトリック構成
に対応するマトリックス構成を持つフレームメモリ方式
の記憶デバイスが使われている。
【0031】続いて、以上に述べた構成を有する実施例
のX線透視撮影装置によりX線撮影を実行する時の装置
動作を、図7に示すフローチャートなどを参照しながら
説明する。 〔ステップS1〕先ず、固定天板1の上に撮影対象であ
る患者Mを乗せる。なお、患者Mを載置した当初は、図
8に示すように、X線管2およびパネル型X線センサ3
が固定天板1の略中央に位置しているものとする。
【0032】〔ステップS2〕次に撮影部位の設定を開
始する。図8に矢印で示すように、X線管2およびパネ
ル型X線センサ3は、固定天板1の面方向のいずれの方
向に対しても移動させられるので、キーボード23また
はマウス24からの入力操作によりX線管2およびパネ
ル型X線センサ3を患者Mの所望の関心部位の真上およ
び真下に移動させることにより撮影部位の設定を行うの
である。
【0033】〔ステップS3〕X線管2およびパネル型
X線センサ3の両方を、図9に示すように、頭部の関心
部位Aの位置にセットし撮影部位の設定を完了する。
【0034】〔ステップS4〕キーボード23またはマ
ウス24からの入力操作によりX線撮影を開始させる
と、X線管2から患者Mの関心部位にX線が必要な時間
照射される。
【0035】〔ステップS5〕X線照射に伴ってパネル
型X線センサ3から出力されるデータが検出データメモ
リ29に格納されるとともに、データ処理部30により
画像データ処理が行われ、X線透視画像がモニタ33の
画面に映し出されて表示されるとともに、必要な画像を
適宜に画像保存メモリ35に保存したり、あるいは、画
像焼付け記録部34により画像写真として出力したりす
る。
【0036】〔ステップS6〕次に撮影する必要がある
関心部位が他にあれば、ステップS2以下を再び繰り返
し実行する。もう撮影を行う必要がなければ、次のステ
ップS7へ進む。ここでのX線撮影の場合には、図9に
示すように、腕部の関心部位Bおよび足先部の関心部位
Cでの2回のX線撮影が繰り返し行われ、合計3回のX
線撮影を患者Mを全く動かさずに実行した後、次のステ
ップS7へ進むことになる。
【0037】〔ステップS7〕患者Mが固定天板1から
降ろされて、X線撮影は終了することになる。
【0038】この発明の場合、患者Mを全く動かさずと
もX線管2とパネル型X線センサ3の方だけを移動させ
てX線管2とX線面センサ3が患者Mにおける頭の先か
ら足の先の間の任意の関心部位を挟んで対向配置するよ
うセットできる。これは、大容積の重量物であるイメー
ジインテンファイアと違って、パネル型X線センサ3は
薄型の軽量物であることから、機構的・寸法的な制限を
受けることなく、固定天板1の下側で自由に移動させる
よう構成できることによるものである。
【0039】この発明は、上記実施の形態に限られるこ
とはなく、下記のように変形実施することができる。 (1)実施例のX線診断装置は、固定天板1が非可動の
構成であったが、患者Mの頭側あるいは足側が持ち上が
る起倒動の可能な天板である構成の装置が、変形例とし
て挙げられる。
【0040】(2)実施例のX線診断装置は、床に設置
されている基台4にX線管2が移動可能に設けられてい
る構成の装置であったが、天井側に縦横に移動可能に配
設された移動ブロックにX線管が取り付けられている天
井吊設走行方式の装置が、変形例として挙げられる。
【0041】(3)実施例のX線診断装置において、X
線管2が、図2の中に矢印Raで示すように垂直方向の
往復移動が可能となっている構成の装置が、変形例とし
て挙げられる。
【0042】(4)実施例のX線診断装置において、パ
ネル型X線センサ3が、図3の中に矢印Rbで示すよう
に垂直方向の往復移動が可能となっている構成の装置
が、変形例として挙げられる。
【0043】(5)実施例装置では、モニタ33の他
に、画像焼付け記録部34や画像保存メモリ35を備え
た装置であったが、画像焼付け記録部34あるいは画像
保存メモリ35は備えていない構成の装置も、変形例と
して挙げられる。
【0044】(6)実施例装置では、X線管およびパネ
ル型X線センサの数が各1個であったが、X線管やパネ
ル型X線センサの数は複数個であってもよい。
【0045】(7)実施例装置では、キーボード23ま
たはマウス24の入力操作によってX線管2やパネル型
X線センサ3を移動させるようにしたが、これらの移動
をレバーやハンドルなどのコントローラで行うようにし
てもよい。また、透視やX線撮影を行う場合も、キーボ
ード23やマウス24に代えて、フットスイッチやハン
ドスイッチを用いるようにしてもよい。
【0046】
【発明の効果】この発明のX線診断装置によれば、X線
面センサが薄型の軽量物であって、センサ位置セット手
段およびX線管位置セット手段により、X線面センサと
X線管とを移動させてX線管とが被検体における任意の
関心部位を挟んで対向配置するようセットできることか
ら、被検体を動かさずとも撮影部位を自由に設定するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のX線透視撮影装置の全体構成を示すブ
ロック図である。
【図2】実施例装置におけるX線管の移動機構の構成を
示す斜視図である。
【図3】実施例装置におけるX線面センサの移動機構の
構成を示す斜視図である。
【図4】フラットパネル型X線センサの大略構成を示す
斜視図である。
【図5】フラットパネル型X線センサの層構造を示す断
面図である。
【図6】フラットパネル型X線センサまわりの回路構成
を示すブロック図である。
【図7】実施例装置によるX線撮影動作の一連の流れを
示すフローチャートである。
【図8】実施例装置によるX線撮影時の初期状態を示す
模式図である。
【図9】実施例装置によるX線撮影での撮影対象の関心
部位を示す模式図である。
【図10】従来のX線透視撮影装置の撮像系の概略構成
を示す正面図である。
【符号の説明】
1 …固定天板 2 …X線管 3 …フラットパネル型X線センサ 5,9,13,17 …ネジ棒5 7,11,15,19…電動モータ 8,16 …可動ベース 12,20 …可動ブロック 21 …X線管位置制御部 22 …センサ位置制御部 26 …画像処理部 32 …照射制御部 A〜C …関心部位 M …患者 XD …X線検出素子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検体における関心部位にX線を照射する
    X線管と、被検体を乗せる天板を挟んでX線管に対して
    対向配置される透過X線像検出用のX線検出器と、X線
    照射に伴ってX線検出器から出力されるX線検出データ
    に基づきX線透視画像を得るための画像処理を行う画像
    処理手段とを備えているX線診断装置において、前記X
    線検出器として、X線検出素子が縦横に配列されている
    X線面センサを備えているとともに、X線面センサを天
    板の面方向と平行な方向に移動させて被検体における任
    意の関心部位に対面するようセットするセンサ位置セッ
    ト手段、および、X線管を天板の面方向と平行な方向に
    移動させて被検体における任意の関心部位に対面するよ
    うセットするX線管位置セット手段を備えていることを
    特徴とするX線診断装置。
JP10019260A 1998-01-30 1998-01-30 X線診断装置 Pending JPH11206746A (ja)

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