JPH09291359A - スパッタリング装置 - Google Patents

スパッタリング装置

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JPH09291359A
JPH09291359A JP10710196A JP10710196A JPH09291359A JP H09291359 A JPH09291359 A JP H09291359A JP 10710196 A JP10710196 A JP 10710196A JP 10710196 A JP10710196 A JP 10710196A JP H09291359 A JPH09291359 A JP H09291359A
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JP
Japan
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film forming
chamber
film
forming material
substrate
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Withdrawn
Application number
JP10710196A
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English (en)
Inventor
Takeshi Kawamata
健 川俣
Nobuaki Mitamura
宣明 三田村
Hiroshi Ikeda
浩 池田
Nobuyoshi Toyohara
延好 豊原
Norikazu Urata
憲和 浦田
Toshiaki Oimizu
利明 生水
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 顆粒状の成膜材料をターゲットとして使用す
るスパッタリング装置において、成膜材料の減少と粒径
の変化による膜質の劣化を防止するとともに、生産性の
高いスパッタリング装置を提供すること。 【解決手段】 基板8と顆粒状の成膜材料7とを設置す
る成膜室2と、ゲートバルブ10を介してこの成膜室2
と連結した別室11と、これらを独立に真空排気する真
空ポンプPと、成膜材料7を別室11と成膜室2との間
で移動する搬送アーム13とを設け、成膜材料7を成膜
室2の真空度を低下させずに交換可能に構成したので、
交換のつどに成膜室2をリークする必要がなく、常に同
じ量・粒径の材料をターゲットとして用いてスパッタリ
ングすることができるので、同じ特性・厚さの薄膜を生
産性良く得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成膜室内に保持し
た成膜材料をスパッタリングして基板上に薄膜を形成す
るスパッタリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、基板の表面に薄膜を形成する方法
として、磁界を用いたマグネトロンスパッタ法やイオン
ビームを用いたイオンビームスパッタ法に代表されるス
パッタ法が検討されてきた。このスパッタ法を用いる
と、基板を加熱せずにこの表面に密着性の優れた薄膜を
形成できるためプラスチック等の耐熱性の低い材料を基
板とすることができる。また、成膜中の監視を行う必要
がないため装置の自動化が容易である。
【0003】ところで、このスパッタ法では、基板の表
面に形成する薄膜の材料としてターゲットと呼ばれる成
膜材料が用いられるが、この成膜材料は、板状に形成さ
れているのが通常である。この板状の成膜材料は薄膜の
形成を繰り返すとその一部が局部的に消耗して基板にお
ける膜質の低下をきたすため新しい成膜材料と交換する
必要が生じる。この様な板状の成膜材料の交換手段とし
て、特開平5−39567号公報には、使用して減少し
た成膜材料と交換用の成膜材料とを上下方向に回転移動
することで、成膜室の真空を破ることなく板状の成膜材
料を交換可能に構成した連続式スパッタリング装置が示
されている。
【0004】一方、ターゲットとして板状の成膜材料を
入手することが困難な材質の場合、板状の成膜材料では
基板上に好ましい膜質を作ることができない場合、ある
いは板状の成膜材料では成膜速度が遅い場合などには、
板状の成膜材料に変えて、顆粒状の成膜材料を皿に入れ
てターゲットとして用いることが知られている(例え
ば、「スパッタ技術」(和佐清孝、早川茂共著:共立出
版社)の77頁〜78頁参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開平5
−39567号公報に記載の技術は、板状の成膜材料を
回動させて上下方向に移動して交換するものであるか
ら、皿に入れた顆粒状の成膜材料を交換する場合は、成
膜材料が皿から落下してしまうので適用は困難である。
また、顆粒状の成膜材料を用いて、スパッタ法で基板に
薄膜を形成すると、次のような問題も生じていた。
【0006】すなわち、顆粒状の成膜材料は板状のもの
と比較して密度が低い。そのためスパッタリングによる
成膜材料の減少が著しい傾向にある。また、形状が顆粒
であるので単に成膜材料が減少するだけではなく、顆粒
の粒径が次第に小さくなる。このように、成膜材料が減
少したり顆粒の粒径が小さくなるとスパッタリングの状
態が変化して基板上に形成される薄膜の成膜速度や膜厚
分布が不均一になるなどの支障となる。そのため、同じ
膜質の薄膜を繰り返し得るためには、板状の成膜材料を
用いるよりも、ひんぱんに成膜材料を交換する必要が生
じる。
【0007】このため、自動化された連続式のスパッタ
リング装置などでは、成膜材料の交換のつどに成膜室を
リークし、成膜材料を交換し、再度成膜室を真空排気す
るという時間のかかる作業を行わなければならず、生産
性が著しく低下する。本発明は、かかる従来技術の問題
点に鑑みてなされたもので、顆粒状の成膜材料を用い、
同じ膜質の薄膜を繰り返し得ることができるとともに、
生産性の高いスパッタリング装置を提供することを課題
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1のスパッタ
リング装置は、成膜室内に保持した成膜材料をスパッタ
リングして基板上に薄膜を形成するスパッタリング装置
において、上記成膜室の真空度を維持しつつスパッタリ
ングする顆粒状の成膜材料を交換する交換手段を有する
ものである。
【0009】また、本発明の第2のスパッタリング装置
は、成膜材料をスパッタリングして基板上に薄膜を形成
するスパッタリング装置において、真空排気できる成膜
室と、この成膜室と遮蔽手段を介して連接するとともに
上記成膜室とは独立に真空排気できる別室と、上記成膜
室と別室との間でスパッタリングする顆粒状の成膜材料
を移動する移動手段とを有するものである。
【0010】さらに、本発明の第3のスパッタリング装
置は、成膜材料をスパッタリングして基板上に薄膜を形
成するスパッタリング装置において、真空排気できる成
膜室と、この成膜室の中に設けるとともにスパッタリン
グする顆粒状の成膜材料を交換する交換手段とを有する
ものである。上記本発明の第1のスパッタリング装置に
よれば、顆粒状の成膜材料を、成膜室の真空を破らずに
交換可能としたので、従来のように成膜材料の交換のつ
どに成膜室のリークと真空排気をする必要がなく、その
結果、大幅な生産性向上が実現できる。また、常にほぼ
同じ量及び同じ粒径の成膜材料を用いてスパッタリング
することができ、同じ膜質の薄膜を再現性良く得ること
ができる。
【0011】また、上記第2のスパッタリング装置によ
れば、成膜室は真空排気しておき、成膜室との間をゲー
トバルブやドアバルブなどの遮蔽部材で仕切られた別室
に顆粒状の成膜材料を供給し、この別室を真空排気した
後上記遮蔽部材を開き、上記成膜材料を移動手段により
成膜室に移動する。一方、スパッタリングにより消耗し
た使用済みの成膜材料は移動手段により別室に戻す。そ
して、上記遮蔽部材を閉じ、上記別室をリークして大気
圧に戻して使用済みの成膜材料を廃棄する。この様にし
て、別室だけ真空排気とリークとを繰り返して成膜材料
を交換することが可能となる。
【0012】さらに、上記第3のスパッタリング装置に
よれば、成膜室内に顆粒状の成膜材料の交換手段を設け
たので、成膜材料を交換するつどに真空排気とリークと
を繰り返す別室を設ける必要がない。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)本発明の第1の実施の形態を、図
1および図2を用いて説明する。図1は基板に薄膜を形
成するスパッタリング装置の断面図、図2は顆粒状の成
膜材料の収納部材およびこの収納部材の搬送手段を示す
要部斜視図である。
【0014】スパッタリング装置1は、図1に示すよう
に、成膜時にその内部を真空にする成膜室2を備えてい
る。また、この成膜室2の内部下方には複数のマグネッ
トからなる磁界発生部を固定した箱状のマグネトロンカ
ソード3がある。成膜室2の外にはマグネトロンカソー
ド3にスパッタリング電力を供給する直流電源4を配備
し、この電源4の負電極は上記マグネトロンカソード3
と電気的に接続され、正電極はアースされている。
【0015】また、マグネトロンカソード3の上部に
は、銅製のバッキングプレート5が固定されている。こ
のバッキングプレート5は、不図示の冷却水供給源から
供給される冷却水を循環する空間を内部に有する。この
バッキングプレート5の上面は平らに形成され、その上
に顆粒状の成膜材料の収納部材である底部が平らで上方
に開口部を有し、さらに外周上部の側面にツバ部14を
形成した石英製のシャーレ6が、上記バンキングプレー
ト5と密着しつつも固定されない状態で載置可能に構成
されている。このシャーレ6には、ターゲットとなる顆
粒状の成膜材料7が収容される。
【0016】ここで、顆粒状の成膜材料7とは、従来用
いられていた板状の成膜材料とは異なり、互いに独立し
て移動しうる複数の顆粒の集合体を指し、その顆粒の形
状や大きさ、材質などは特に限定されるものではない。
さらに、成膜室2の下部側壁には、遮蔽部材としてのゲ
ートバルブ10を介して、新しい顆粒状成膜材料7aの
入ったシャーレ6aをセットするとともに、使用済みの
成膜材料7bの入ったシャーレ6bを一時的に保管する
ための別室11を備えている。この別室11の上方に
は、この別室11の中にシャーレ6を出し入れするため
の扉12ある。このように成膜室2と別室11との間に
ゲートバルブ10を設けることによりそれらの間を必要
に応じて遮蔽し、真空ポンプPと電磁バルブ53を接続
した管路54とを介して、成膜室2と別室11とを各々
独立に真空排気しうる構造となっている。
【0017】この別室11の内部には、顆粒状の成膜材
料7を収納した石英製シャーレ6を成膜室2に出し入れ
するための移動手段である搬送アーム13があり、この
搬送アーム13の先端には図2に示すようにシャーレ6
のツバ部14を下から支えるU字形状の載置部15があ
る。この搬送アーム13は、駆動手段16により伸縮動
及び上下動可能に構成され、新しい成膜材料7aの入っ
たシャーレ6aを別室11から成膜室2内に搬入すると
ともに、使用済みの成膜材料7bの入ったシャーレ6b
を成膜室2から別室11に搬出する機能を持つ。
【0018】上記成膜室2の内部上方であってマグネト
ロンカソード3と対向する位置には、薄膜を形成する対
象となる基板8を脱着自在に支持する基板ホルダー9が
固定されている。また、成膜室2の上部側壁には、ゲー
トバルブ17を介して、成膜前および成膜後の基板8を
一時的に保管するための予備室である取り出し室18が
設けられている。この取り出し室18の側壁であって上
記ゲートバルブ17の設けられた面と反対の面には、こ
の取り出し室18内に基板8を出し入れするための扉1
9が設けられている。このように成膜室2と取り出し室
18との間にゲートバルブ17を設けることによりそれ
らの間を必要に応じて遮蔽し、真空ポンプPと電磁バル
ブ53を接続した管路54とを介して、取り出し室18
を独立に真空排気しうる構造となっている。
【0019】この取り出し室18の内部には、基板8を
取り出し室18と成膜室2の間で出し入れする移動手段
としての不図示の搬送アームがある。次に、このスパッ
タリング装置1を用いて基板8上に薄膜を形成する方法
について説明する。まず、ゲートバルブ10および17
を閉じて成膜室2内を真空ポンプPによりスパッタリン
グが可能な真空度になるまで排気する。一方、別室11
の扉12を開き、新しい顆粒状の成膜材料7aの入った
シャーレ6aを搬送アーム13の載置部15にセットす
る。次に、扉12を閉じて別室11内を真空ポンプPに
より排気する。
【0020】別室11内の真空度が成膜室2内と同程度
になったことを確認したら、ゲートバルブ10を開け、
その載置部15にシャーレ6aを搭載した搬送アーム1
3を成膜室2内に挿入する。搬送アーム13の先端がバ
ッキングプレート5の上部に達したら搬送アーム13を
下降させてシャーレ6aをバッキングプレート5に載せ
る。次に、搬送アーム13を後退させて別室11内に収
納し、ゲートバルブ10を閉じる。これにより新しい成
膜材料7aの成膜室2内への搬入作業を完了する。
【0021】この成膜材料7の搬入作業と同時に、基板
8を基板ホルダー9に取り付けるための基板8の搬入作
業を行う。この動作は、まず取り出し室18の扉19を
開き、この取り出し室18の不図示の搬送アームに新し
い基板8をセットする。次に、扉19を閉じ、真空ポン
プPを駆動して取り出し室18内を排気する。取り出し
室18内の真空度が成膜室2内の真空度とほぼ等しくな
ったら、ゲートバルブ17を開いて、不図示の搬送アー
ムにより基板8を成膜室2内に搬入し、この搬入された
基板8を基板ホルダー9に取り付ける。その後、この搬
送アームを取り出し室18内に戻してゲートバルブ17
を閉じる。
【0022】以上の成膜準備が完了したら、直流電源4
からスパッタリング電力をマグネトロンカソード3に所
定時間供給し、一枚の基板に対する成膜作業を行う。こ
の成膜作業と平行して、次に成膜する基板8を準備する
ために、取り出し室18を一旦不図示のリーク弁を介し
てリークして大気圧に戻し、次いで扉19の開閉により
新たな基板8を入れ、再度取り出し室18内の真空排気
を行う。前述した一枚の基板に対する成膜作業を終了す
ると、ゲートバルブ17を開けて成膜済みの基板8を基
板ホルダー9から取り外して取り出し室18に戻すとと
もに、新たな基板8を基板ホルダー9に取り付け(図1
中、矢印aで示す)、ゲートバルブ17を閉じ、二枚目
以降の基板8に対する成膜作業を繰り返す。
【0023】数十枚の基板8の成膜作業を繰り返して行
うと成膜材料7が減少し、それとともに顆粒の粒径も徐
々に小さくなる。その結果、均質な薄膜を形成すること
が不可能となる。そこで成膜材料の交換が必要となる。
そのために、上述の成膜作業を繰り返している間に、別
室11には新しい成膜材料7aを収納したシャーレ6a
を導入しておく。この動作は、別室11を一旦不図示の
リーク弁を介してリークして大気圧に戻し、扉12を開
けてシャーレ6aを入れる。このシャーレ6aは既に成
膜室2内に搬入されたシャーレ6を後に搬出できるよう
に、この時点では搬送アーム13には載置せず、別室1
1の床面に置く。次いで扉12を閉じて真空ポンプPを
駆動して別室11を真空排気して行う。
【0024】成膜材料の交換作業は、一旦成膜作業を中
止して行う。先ず、使用済みの成膜材料7の入ったシャ
ーレ6を成膜室2から搬出する。そのために、ゲートバ
ルブ10を開け搬送アーム13を成膜室2内に挿入し、
シャーレ6の手前でこのシャーレ6のツバ部14よりも
少し低い位置まで下げる。そして、搬送アーム13の載
置部15がツバ部14の下に位置するまで搬送アーム1
3を前進させた後に上昇させて、その載置部15でツバ
部14を引っかけてシャーレ6を持ち上げ、搬送アーム
13を後退させてシャーレ6を別室11に戻す(図1
中、矢印bで示す)。別室11に戻されたシャーレ6b
は、搬送アーム13の上下動および前後動により一旦床
面に移す。
【0025】次に、新しい成膜材料7aの入ったシャー
レ6aを成膜室2に搬入する。そのために、搬送アーム
13の上下動および前後動により別室11の床面に置か
れていたシャーレ6aを引っかけて成膜室2まで搬送し
(図1中、矢印cで示す)、この先端がバッキングプレ
ート5の上に達したら搬送アーム13を下降させてシャ
ーレ6aをバッキングプレート5に載せ、搬送アーム1
3を後退させて別室11内に収納してゲートバルブ9を
閉じる。
【0026】以上の動作により成膜材料の交換作業を完
了する。本発明の第1の実施の形態によれば、ターゲッ
トの交換のつどに成膜室2を大気圧まで戻す必要がない
ので、短時間で成膜材料を交換できる。その結果、成膜
時間の中断を最小限に押さえることができるので、生産
性の高いスパッタリング装置となる。 (第2の実施の形態)本発明の第2の実施の形態を図3
を用いて説明する。図3は基板に薄膜を形成するスパッ
タリング装置の断面図である。ここでは第1の実施の形
態と同一機能の部材には同一の番号を付し、その説明を
省略する。
【0027】成膜室2の下部側面には、搬入室20が設
けられている。この搬入室20は、新しい顆粒状の成膜
材料7aを入れたシャーレ6aを成膜室2内のバッキン
グプレート5の上に載置するための搬送アーム13aと
その駆動手段16aとを有している。また、搬入室20
の上部には扉21が設けられ、シャーレ6aを導入でき
るとともに、真空ポンプPと電磁バルブ53を接続した
管路54を介して接続されている。一方、成膜室2の下
部側面であって上記搬入室20と対向する側面には搬出
室22が設けられている。この搬出室22も、使用済み
の成膜材料7bを入ったシャーレ6bをバッキングプレ
ート5の上から搬出室22に搬出するための搬送アーム
13bとその駆動手段16bとを有している。また、上
部に扉23が設けられ、シャーレ6bを取り出すことが
できる。さらに、電磁バルブ53を接続した管路54を
介して真空ポンプPが接続されている。
【0028】搬入室20と搬出室22とは、シャーレ6
を少なくとも一つ収納できる大きさである。また、搬入
室20および搬出室22と成膜室2との間には、それぞ
れゲートバルブ24、25を設けることにより、搬入室
20および搬出室22を成膜室2とは真空ポンプPによ
り独立に真空排気しうる構造となっている。その他の構
成は、第1の実施の形態と同様である。
【0029】次に、このスパッタリング装置1に特徴的
な動作について説明する。複数の基板8に薄膜を形成す
る間に、搬入室20には新しい成膜材料7aを入れたシ
ャーレ6aを予めセットしておく。また、搬入室20お
よび搬出室22は、成膜室2と同じ真空度になるように
真空ポンプPにより減圧しておく。成膜材料を交換する
には、搬出室22と成膜室2との間に設けられたゲート
バルブ25を開き、搬送アーム13bによりバッキング
プレート5の上のシャーレ6を搬出する(図2中、矢印
dで示す)。次に、搬入室20と成膜室2との間に設け
られたゲートバルブ24を開き、新しい成膜材料7aの
入ったシャーレ6aを搬送アーム13aによりバッキン
グプレート5上に載せ換える(図2中、矢印eで示
す)。その後、ゲートバルブ24、25を閉じて成膜材
料の交換作業が完了する。その他の動作は第1の実施の
形態と同様である。
【0030】本発明の第2の実施の形態によっても、第
1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、新しい顆粒状の成膜材料7aの入ったシャーレ6
aを供給する搬入室20と、使用済みの成膜材料7bの
入ったシャーレ6bを搬出する搬出室22とを別に設け
たことにより、スパッタリング装置1を自動化する場合
に、成膜材料7の搬入または搬出の機構が簡単になる。
さらに、新しい成膜材料7aの入ったシャーレ6aを供
給する搬送アーム13aと、使用済みの成膜材料7bの
入ったシャーレ6bを排出する搬送アーム13bとを別
々に設けたことにより、これらのアームの動きが単純に
なり、これを動かすための制御方式も容易となる。 (第3の実施の形態)本発明の第3の実施の形態を図4
を用いて説明する。図4は基板に薄膜を形成するスパッ
タリング装置の断面図である。
【0031】本スパッタリング装置30は、基板31を
出し入れする取り出し室32と成膜室33の二つの独立
した空間を有し、この取り出し室32と成膜室33とは
ゲートバルブ34を介してお互いに連結しており、電磁
バルブ53を接続した管路54を介して真空ポンプPに
より、取り出し室32と成膜室33とを独立に真空排気
できる構造になっている。
【0032】この成膜室33の下には、複数のマグネッ
ト35からなる磁界発生部を固定した箱状のマグネトロ
ンカソード36を固定している。その下方にはマグネト
ロンカソード36にスパッタリング電力を供給する高周
波電源37があり、この高周波電源37の一方の電極は
マグネトロンカソード36と電気的に接続され、他方の
電極はアースされている。
【0033】また、成膜室33の内部下面であってマグ
ネトロンカソード36の上部には、端部の回転軸38を
中心として回動自在に構成した銅製の可動板39がマグ
ネトロンカソード36と密着して設けられている。この
回転軸38は、モータ40と不図示の連結部を介して連
結している。一方、可動板39の上方には、顆粒状の成
膜材料41を収納する収納部材としての石英製の皿42
が固定されている。
【0034】さらに、成膜室33の内部下方であって回
転軸38の側方下部には、使用済みの成膜材料41を一
時的に保管するための収納カップ43が設けられてい
る。この収納カップ43は、連続的な成膜作業が終了
し、その中にある程度の使用済みの成膜材料41が蓄積
された場合には、成膜室33に設けられた不図示の開口
部より取り出され、この成膜材料41は廃棄される。
【0035】この収納カップ43の上方には、適量の顆
粒状の成膜材料41を皿42に供給するための材料供給
手段44がある。この材料供給手段44は、上記顆粒状
の成膜材料41を収納する材料保有庫45と、成膜材料
41を皿42に供給するためこの皿42の方向に設けた
ノズル46と、このノズル46と材料保有庫45とをつ
なぐ螺旋状に上方に延ばした管路からなる螺旋部47
と、材料保有庫45と螺旋部47に振動を与え、この振
動によって成膜材料41を少量ずつ螺旋部47を介して
ノズル46へ供給する不図示の振動発生部とを有してい
る。
【0036】この材料供給手段44は、紙面に対して垂
直な方向に延在するガイドレール48の上に載置され、
不図示の電気的な移動手段により上記皿42に対して接
近および離反する方向(図4において、紙面に対して垂
直方向)に移動可能に構成されている。そして、成膜材
料41を皿42に供給する時には皿42に近接した位置
に移動し、それ以外の時にはスパッタリングの妨げにな
らないように皿42から離れた位置に移動する。
【0037】一方、成膜室33の内部上方であって皿4
2と対向する位置には、薄膜を形成する対象となる基板
31を脱着自在に支持する基板ホルダー49が固定され
ている。この基板ホルダー49の側方であって、成膜室
33の上部側壁には、ゲートバルブ34を介して、基板
31を成膜室33に出し入れするための取り出し室32
が設けられている。この取り出し室32には、その側壁
であって上記ゲートバルブ34の設けられた面と反対の
面に、この取り出し室32内に基板31を出し入れする
ための扉51が設けられている。このような構成によ
り、取り出し室32と成膜室33の間で基板31を出し
入れ可能となっている。
【0038】さらに、成膜室33の側壁には、この成膜
室33の中にプロセスガスを導入するためのガス導入口
52が設けられている。次に、このスパッタリング装置
30を用いて複数の基板31に連続的に薄膜を形成する
方法について説明する。成膜室33は真空ポンプPによ
り真空排気しておく。取り出し室32にセットした基板
31は、第一の実施の形態に係るスパッタリング装置と
同様の手順で、成膜室33の中の基板ホルダー49にセ
ットする(図4中、矢印fで示す)。ガス導入口52か
らプロセスガスを所定の圧力になるまで導入し、高周波
電源37からマグネトロンカソード36に高周波電力を
供給し成膜材料41の上部にプラズマを発生させてスパ
ッタリングを行うことによって、基板31上に薄膜を形
成させる。例えば、皿42にMgF2 顆粒を入れてお
き、O2 ガスを0.1〜2Pa程度導入し、6〜9W/
Cm2 程度の高周波電力を投入することで、基板31上に
光吸収の無いMgF2 膜を形成することができる。
【0039】この成膜作業と平行して、次に成膜する基
板31を準備するために、取り出し室32を一旦不図示
のリーク弁を介してリークして大気圧に戻し、次いで扉
51の開閉により新たな基板31を入れ、再度取り出し
室132内の真空排気を行う。前述した一枚の基板に対
する成膜作業を終了すると、ゲートバルブ34を開けて
成膜済みの基板31を基板ホルダー49から取り外して
取り出し室32に戻すとともに、新たな基板31を基板
ホルダー49に取り付け(図4中、矢印fで示す)、ゲ
ートバルブ34を閉じ、二枚目以降の基板31に対する
成膜作業を繰り返す。
【0040】以上の操作を繰り返し行うことで、次々に
基板31上に膜を形成することができるが、このまま成
膜作業を続けると、皿42内の顆粒状成膜材料41が減
少したり顆粒の粒径が小さくなることにより膜質が劣化
する。そこで、一定の成膜時間、たとえば10分ごと
に、成膜材料41の交換作業を行う。この交換作業は、
はじめにモータ40を駆動させて可動板39を回転軸3
8のまわりに回転させて反転し(図4中、矢印gで示
す)、使用済みの成膜材料41を皿42から収納カップ
43に排出する。次に、材料供給手段44をガイドレー
ル48に沿って前方に移動させ、材料供給手段44から
均一な粒径の顆粒状材料41を皿42に適量供給する。
その後、材料供給手段44を奥に移動し、交換作業を完
了する。
【0041】本発明の第3の実施の形態によれば、常に
ほぼ同じ量で同程度の粒径の成膜材料41をターゲット
として用いてスパッタリングすることができ、その結
果、同じ膜質の薄膜を生産性良く得ることができる。ま
た、成膜室33の中だけで成膜材料41の交換を行える
ので、成膜室33内の真空度を保持しやすい。なお、本
実施の形態では、新しい顆粒状成膜材料41を皿42に
供給する手段として振動による供給手段を用いたがこれ
に限定するものではなく、シャッタの開閉制御により自
重で供給するものでも良い。 (その他の実施の形態)以上の実施の形態の説明では、
マグネトロンスパッタ法について説明したが、本発明は
それに限定されず他のスパッタ法、例えばイオンビーム
スパッタ法、3極スパッタ法又は反応性スパッタ法にも
適用が可能であることは勿論である。
【0042】またターゲット材料としては、石英(Si
2 )、二酸化チタン(TiO2 )、酸化ジルコニウム
(ZrO2 )、インジウム・スズ酸化物(I. T. O.
)等の酸化物、フッ化マグネシウム(MgF2 )等の
フッ化物、窒化ケイ素(Si34 )等の窒化物、アル
ミニウム(Al)、タングステン(W)等の金属、また
はテフロン、ポリイミドなどの有機ポリマーを用いるこ
とができる。
【0043】また、基板としては、シリコン単結晶等の
半導体材料、ガラスやプラスチックで構成されたレン
ズ、プリズム、フィルター等の光学部品、液晶表示基
板、光ディスク等の記録媒体など、特に限定されない。
さらに、成膜材料の交換手段も上記実施の形態に説明し
た構成に限定されるものではない。
【0044】尚、以上の発明の実施の形態の説明から、
次のような発明も把握できる。 (1)成膜材料をスパッタリングして基板上に薄膜を形
成するスパッタリング装置において、真空排気できる成
膜室と、この成膜室と遮蔽手段を介して連接するととも
に上記成膜室とは独立に真空排気できる別室と、上記成
膜室と別室との間で収納部材に入れた顆粒状の成膜材料
を水平方向に移動する移動手段とを有することを特徴と
するスパッタリング装置。 (2)成膜材料をスパッタリングして基板上に薄膜を形
成するスパッタリング装置において、真空排気できる成
膜室と、使用済みの顆粒状の成膜材料を収納する収納カ
ップと、この収納カップに上記使用済みの成膜材料を廃
棄する可動板と、新たな顆粒状の成膜材料を供給する材
料供給手段とを有し、上記収納カップ、可動板および材
料供給手段を上記成膜室の中に配置したことを特徴とす
るスパッタリング装置。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明のスパッタリング装
置によれば、顆粒状の成膜材料からなるターゲットを定
期的に交換し、常に同じ量・粒径の材料をターゲットと
して用いてスパッタリングすることができるので、同じ
特性・厚さの薄膜を生産性良く得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態におけるスパッタリング装置の
断面図である。
【図2】第1の実施形態における顆粒状成膜材料の収納
部材およびこの収納部材の搬送手段を示す要部斜視図で
ある。
【図3】第2の実施形態におけるスパッタリング装置の
断面図である。
【図4】第3の実施形態におけるスパッタリング装置の
断面図である。
【符号の説明】
1、30 スパッタリング装置 2、33 成膜室 7、7a、7b、41 成膜材料 8、31 基板 10、17、24、25、34 ゲートバルブ 11 別室 13、13a、13b 搬送アーム 18、32 取り出し室 20 搬入室 22 搬出室 44 材料供給手段 P 真空ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊原 延好 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 浦田 憲和 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 生水 利明 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成膜室内に保持した成膜材料をスパッタ
    リングして基板上に薄膜を形成するスパッタリング装置
    において、上記成膜室の真空度を維持しつつスパッタリ
    ングする顆粒状の成膜材料を交換する交換手段を有する
    ことを特徴とするスパッタリング装置。
  2. 【請求項2】 成膜材料をスパッタリングして基板上に
    薄膜を形成するスパッタリング装置において、真空排気
    できる成膜室と、この成膜室と遮蔽手段を介して連接す
    るとともに上記成膜室とは独立に真空排気できる別室
    と、上記成膜室と別室との間でスパッタリングする顆粒
    状の成膜材料を移動する移動手段と、を有することを特
    徴とするスパッタリング装置。
  3. 【請求項3】 成膜材料をスパッタリングして基板上に
    薄膜を形成するスパッタリング装置において、真空排気
    できる成膜室と、この成膜室の中に設けるとともにスパ
    ッタリングする顆粒状の成膜材料を交換する交換手段
    と、を有することを特徴とするスパッタリング装置。
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