JPH09291063A - 新規化合物、界面活性剤、乳化重合用乳化剤、懸濁重合用分散剤及び樹脂改質剤 - Google Patents

新規化合物、界面活性剤、乳化重合用乳化剤、懸濁重合用分散剤及び樹脂改質剤

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JPH09291063A
JPH09291063A JP8102680A JP10268096A JPH09291063A JP H09291063 A JPH09291063 A JP H09291063A JP 8102680 A JP8102680 A JP 8102680A JP 10268096 A JP10268096 A JP 10268096A JP H09291063 A JPH09291063 A JP H09291063A
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/12Polymerisation in non-solvents
    • C08F2/16Aqueous medium
    • C08F2/22Emulsion polymerisation
    • C08F2/24Emulsion polymerisation with the aid of emulsifying agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F220/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F220/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms; Derivatives thereof
    • C08F220/10Esters
    • C08F220/26Esters containing oxygen in addition to the carboxy oxygen
    • C08F220/28Esters containing oxygen in addition to the carboxy oxygen containing no aromatic rings in the alcohol moiety
    • C08F220/285Esters containing oxygen in addition to the carboxy oxygen containing no aromatic rings in the alcohol moiety and containing a polyether chain in the alcohol moiety
    • C08F220/286Esters containing oxygen in addition to the carboxy oxygen containing no aromatic rings in the alcohol moiety and containing a polyether chain in the alcohol moiety and containing polyethylene oxide in the alcohol moiety, e.g. methoxy polyethylene glycol (meth)acrylate

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オレフィンやビニル化合物と共重合可能な反
応性界面活性剤を提供する。 【解決手段】 次式(1): 【化1】 (式中、R1及びR2は炭化水素基、Xは水素原子又は親
水基、Yは水素原子、炭化水素基又はO−(R3−O)c
−R4 で表される基を示す)で表わされる化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクロトン酸エステル
基を有する新規化合物に関し、又、本発明は該構造を有
する界面活性剤に関し、さらに又、本発明は該構造を有
する乳化重合用乳化剤、懸濁重合用分散剤ならびに樹脂
改質剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】界面活性剤とは乳化、分散、洗浄、湿
潤、起泡等の幅広い性能を有している。それらの諸性能
を利用して、従来から繊維をはじめとし、紙、ゴム、プ
ラスチック、金属、塗料、顔料、土木建築等あらゆる分
野に利用されている。特に最近は界面活性剤を使用した
末端商品の高性能化への動きが活発化してきており、そ
れに伴って、界面活性剤が有する副次的な欠点も指摘さ
れている。
【0003】例えば、界面活性剤は塗料、印刷インキ、
接着剤などではその製品の製造時、あるいは製品の安定
化、更には作業性などの点で欠かすことができないもの
として製品中に含有される。それら界面活性剤を含む製
品が、塗布、印刷あるいは接着、粘着等の作業で現実に
使用される場合は、本来界面活性剤は不要であり、むし
ろ存在している界面活性剤によって、塗膜、印刷面、接
着皮膜等の耐水性、耐油性等の性能を悪化させる場合が
多い。これらの対策として界面活性剤の配合量の削減、
界面活性剤の高分子化等の方向で検討されているが、製
品の安定性、作業性等の点で未だ十分に解決するまでに
至っていない。
【0004】又、ポリマーを乳化重合によって製造する
際、従来乳化重合用乳化剤としてアルキル硫酸塩、アル
キルベンゼン硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル硫酸塩等のアニオン界面活性剤やポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル、プルロニック型界面活性剤等の非イオン性界面活性
剤が使用されていた。乳化重合用乳化剤は重合の開始反
応や生成反応に関与するだけでなく、生成したエマルジ
ョンの機械安定性、化学的安定性、凍結安定性及び貯蔵
安定性等にも関与し、さらにエマルジョンの粒子径、粘
性及び起泡性等のエマルジョン物性、フィルム化した時
の耐水性、耐候性、接着性、耐熱性等のフィルム物性に
も大きな影響を及ぼすことが知られている。しかし、上
記の通常の乳化剤を使用して乳化重合したエマルジョン
には乳化剤に起因するエマルジョンの泡立ちが多くなる
こと、又、エマルジョンからフィルムを作製した場合に
乳化剤が遊離した状態でフィルム中に残るため、接着
性、耐水性、耐候性耐熱性等のフィルム物性の低下など
の問題点が指摘されている。
【0005】又、従来懸濁重合用分散剤としては、工業
的にビニル系樹脂を製造する場合、水性媒体中で分散安
定剤の存在下に塩化ビニル系モノマ−を分散させ、油溶
性触媒を用いて重合を行う懸濁重合法が広く実施されて
いる。このような樹脂の品質を支配する因子としては重
合率、水/モノマ−比、重合温度、触媒の種類及び量、
重合層の型式、撹拌速度あるいは分散安定剤の種類、量
等が挙げられるが、中でも分散安定剤の種類による影響
が非常に大きい事が知られている。
【0006】従来のビニル系樹脂の懸濁重合用分散剤と
しては、メチルセルロ−ス、ヒドロキシプロピルメチル
セルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−ス等のセルロ−
ス誘導体、ゼラチンあるいはポリビニルアルコ−ル等の
水溶性高分子などが挙げられる。しかしこの様な分散剤
は重合後のビニル樹脂中にフリ−で残存してしまい、そ
れに起因してビニル樹脂の耐水性、耐候性、耐久性等の
樹脂の物性を下げてしまうという問題があった。又、ビ
ニル系樹脂改質剤としては、従来、ビニル重合体の改質
剤として特開平1−174511号公報があるが、この
改質剤を用いた場合、単量体との相溶性が悪いために均
一な共重合体が得られなかった。相溶性を改良する試み
として、特開平1−174512号公報があるが、尚充
分な相溶性を得るには至らず、又重合体に対する改質効
果も不充分であるという問題点があった。
【0007】上記の様な欠点を解消するため、近年分子
中に界面活性能を有する基と重合性基を有する基を有
し、乳化剤として作用するだけでなく、重合中徐々に重
合体に、化学的な結合で取り込まれていく反応性界面活
性剤に関する提案がされている。例えば、(メタ)アリ
ルエーテル基を有する反応性界面活性剤としては、親水
基にポリエーテル鎖を有する化合物(特開昭63−31
9035号公報、特開昭63−151344号公報、特
開昭63−214300号公報、特開昭63−5492
7号公報、特開昭63−54930号公報)、親水基に
カルボン酸基を有する化合物(特開平7−18009号
公報、特開平7−18010号公報)、親水基にスルホ
ン酸基を有する化合物(特開平1−99638号公報、
特開昭63−214336号公報、特開昭63−549
28号公報、特開昭62−286528号公報)、親水
基にリン酸基を有する化合物(特開平1−99639号
公報、特開昭63−214334号公報、特開昭63−
12334号公報)等が挙げられる。
【0008】一方、(メタ)アクリル酸エステル基を有
する反応性界面活性剤としては、親水基にポリエーテル
鎖を有する化合物(特開昭63−185436号、特開
昭63−77530号公報)、親水基にスルホン酸基を
有する化合物(特開平1−27627号公報、特開昭6
3−77531号公報)、親水基にリン酸基を有する化
合物(特開平1−27628号公報、特開昭63−84
625号公報、特開昭63−72333号公報)、親水
基にカルボン酸基を有する化合物(特開平7−1801
1号公報)等が挙げられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし一般に、乳化重
合、懸濁重合の条件は様々である。重合されるポリマー
の種類、分子量、製造設備の条件、コスト、得られたポ
リマーの用途などにより重合条件は多種多様であり、そ
れぞれの条件に適した乳化剤、分散剤が必要である。こ
れは樹脂改質剤に関しても同様である。一般に、他の条
件が同じであるならば、アクリル酸エステル基を有する
反応性乳化剤はアリルエーテル基を有するそれより樹脂
中に取り込まれる速度は速い。しかし、樹脂に取り込ま
れる速度は速ければよいというものでもなく、遅くても
よいというわけでもない。重合の初期から終期にいたる
まで、平均した量でポリマー中に取り込まれるような反
応性を有していることが求められる。このような観点か
ら、アクリル酸エステル基を有する反応性乳化剤よりは
遅く樹脂に取り込まれ、アリルエーテル基を有するそれ
よりは速く取り込まれる反応性乳化剤は産業界の求める
ところであるが、現在知られている反応性界面活性剤で
はそのような要望に応えるに至っていなかった。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで発明者らは鋭意検
討し、新たな反応基としてクロトン酸エステル基に着目
し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明
は、一般式(1):
【0011】
【化2】
【0012】(式中、R1及びR2は炭化水素基を表わ
し、Xは水素原子又は親水基を表わし、Yは水素原子、
炭化水素基又はO−(R3−O)c−R4 で表される基を
表す。R3は炭化水素基を表わし、R4は炭化水素基又は
アシル基を表わし、a、b及びcは0又は1〜1000
の数を表わす。)で表わされる化合物である。又、本発
明は該化合物からなる界面活性剤である。又、本発明は
該化合物からなる乳化重合用乳化剤である。又、本発明
は該化合物からなる懸濁重合用分散剤である。又、本発
明は該化合物からなる樹脂改質剤である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の化合物は、クロトン酸エ
ステル基を有することを特徴とする。R1、R2及びR3
は1種又は2種以上の炭化水素基であればよく、直鎖、
分岐鎖、環式、飽和、不飽和にかかわらないが、好まし
くは炭素数2〜4のアルキレン基又はスチレンオキサイ
ド残基(フェニルエチレン基)である。例えばエチレ
ン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、スチレンオ
キサイド残基等である。R1、R2及びR3は互いに同一
であっても異なってもよい。一般式(1)の(R1
O)a、(R2−O)b及び(R3−O)c部は、エチレン
オキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイ
ド、エピクロルヒドリン等のアルキレンオキサイド、ス
チレンオキサイド等を付加重合することにより得ること
ができる。又、付加させるアルキレンオキサイド、スチ
レンオキサイド等により、R1、R2及びR3が決定さ
れ、付加させるアルキレンオキサイド、スチレンオキサ
イド等は単独重合、2種類以上のランダム重合、ブロッ
ク重合又はランダム/ブロック重合であってよい。付加
の方法は公知の方法であってよい。R1、R2及びR3
エチレン基が好ましく、2種以上のアルキレンオキサイ
ド、スチレンオキサイド等を用いる場合は1種はエチレ
ンオキサイドを用いることが、親水性を十分得るために
好ましい。又、重合度a、b及びcは0〜1000であ
り、bは好ましくは0〜500、さらに好ましくは0〜
100、より好ましくは5〜50、a及びcは0が好ま
しい。a、b及びcは同一であっても異なってもよい。
【0014】一般式(1)において、Xは水素原子(水
酸基)又は親水基を表す。親水基としては例えば、−S
3M、−R5−COOM、−PO32、−PO3H又は
CO−R6−COOM等が挙げられる。上記の親水基を
表す式中、Mは水素原子、リチウム、ナトリウム、カリ
ウム等のアルカリ金属原子、マグネシウム、カルシウム
等のアルカリ土類金属原子(但し、アルカリ土類金属原
子は通常2価であるから、1/2)、アンモニアの4級
アンモニウム、モノメチルアミン、ジプロピルアミン等
のアルキルアミンの4級アンモニウム又はモノエタノ−
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン
等のアルカノールアミンの4級アンモニウムを表わす。
5はメチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペ
ンテン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン等のアルキレ
ン基を表わす。なかでも原料の都合から、メチレン、エ
チレン、プロピレン等の炭素数1〜3のアルキレン基が
好ましい。
【0015】R6は、二塩基酸又はその無水物の残基で
ある。二塩基酸としては、例えばシュウ酸、マロン酸、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、
ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸等の
飽和脂肪族ジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン
酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル
酸等の飽和脂環族ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、トリレンジカルボン酸、キシリレン
ジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不
飽和脂肪族ジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、メチ
ルテトラヒドロフタル酸、ナジック酸(エンドメチレン
テトラヒドロフタル酸)、メチルナジック酸、メチルブ
テニルテトラヒドロフタル酸、メチルペンテニルテトラ
ヒドロフタル酸等の不飽和脂環族ジカルボン酸等が挙げ
られる。これらは無水物の形で用いられてもよい。又、
これら2塩基酸の中でも、重合性炭素−炭素2重結合を
有するものは、本発明の化合物を乳化重合用乳化剤、懸
濁重合用分散剤、樹脂改質剤として用いた場合に、ポリ
マー成分に組み込まれやすい。すなわち、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等の
不飽和脂肪族ジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、メ
チルテトラヒドロフタル酸、ナジック酸(エンドメチレ
ンテトラヒドロフタル酸)、メチルナジック酸等の不飽
和脂環族ジカルボン酸等が挙げられる。
【0016】Yは水素原子又は炭化水素基を表わす。炭
化水素基としては例えば、例えば、アルキル基、アルケ
ニル基、アリール基、シクロアルキル基、シクロアルケ
ニル基等である。アルキル基としては例えば、メチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、ターシャリブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオ
ペンチル、ターシャリペンチル、ヘキシル、ヘプチル、
オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウン
デシル、ドデシル、トリデシル、イソトリデシル、ミリ
スチル、パルミチル、ステアリル、イコシル、ドコシ
ル、テトラコシル、トリアコンチル、2−オクチルドデ
シル、2−ドデシルヘキサデシル、2−テトラデシルオ
クタデシル、モノメチル分岐−イソステアリル等が挙げ
られる。
【0017】アルケニル基としては例えば、ビニル、ア
リル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブ
テニル、ペンテニル、イソペンテニル、ヘキセニル、ヘ
プテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセ
ニル、ドデセニル、テトラデセニル、オレイル等が挙げ
られる。
【0018】アリール基としては例えば、フェニル、ト
ルイル、キシリル、クメニル、メシチル、ベンジル、フ
ェネチル、スチリル、シンナミル、ベンズヒドリル、ト
リチル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ブチルフ
ェニル、ペンチルフェニル、ヘキシルフェニル、ヘプチ
ルフェニル、オクチルフェニル、ノニルフェニル、デシ
ルフェニル、ウンデシルフェニル、ドデシルフェニル、
スチレン化フェニル、p−クミルフェニル、α−ナフチ
ル、β−ナフチル基等が挙げられる。シクロアルキル
基、シクロアルケニル基としては例えば、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、メチルシクロペ
ンチル、メチルシクロヘキシル、メチルシクロヘプチ
ル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプ
テニル、メチルシクロペンテニル、メチルシクロヘキセ
ニル、メチルシクロヘプテニル基等が挙げられる。なか
でも、炭素数6〜36のアルキル基、アルケニル基、ア
リール基が安定した疎水性を得る上で好ましい。
【0019】又、Yは−O−(R3−O)c−R4で表わ
される基でもよい。R4は炭化水素基又はアシル基であ
る。炭化水素基としては前述の基が例示できる。アシル
基としては、前述の炭化水素基の結合末端にカルボニル
基が結合した基が挙げられる。例えば、アセチル、プロ
ピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバ
レリル、ピバリル、ラウロイル、ミリストイル、パルミ
トイル、ステアロイル、アクリロイル、メタクリロイ
ル、クロトノイル、オレイロイル、ベンゾイル、フタロ
イル、スクシニル等が挙げられる。アシル基として好ま
しいものは、ラウロイル基、ミリストイル基、オレイロ
イル基である。
【0020】本発明の化合物は界面活性剤として使用す
ることができ、又、特にビニル基等のラジカル重合系と
反応性を有する界面活性剤として乳化重合用乳化剤、懸
濁重合用分散剤、樹脂用改質(親水性調節、相溶性向
上、帯電防止性向上、防曇性向上、耐水性向上、接着性
向上、染色性向上、造膜性向上、耐候性向上、耐ブロッ
キング性向上等)剤に使用することができる。又、本発
明の乳化重合用乳化剤、懸濁重合用分散剤及び樹脂改質
剤は、反応基としてクロトン酸エステル基を有するの
で、従来の(メタ)アクリル酸エステル基又は(メタ)
アリルエーテル基を有する乳化剤等では乳化重合、懸濁
重合、樹脂の改質等が困難であった条件下でも使用でき
る。具体的には、アクリル酸エステル基では反応が速く
樹脂に多く取り込まれすぎ、乳化重合反応の終期近くで
は乳化剤が不足することに起因する不都合等が考えら
れ、一般的にアクリル酸エステル基に比して反応速度の
遅い本発明のクロトン酸エステル基を有する化合物を用
いればそれを解消できる。又、アリルエーテル基を有す
る樹脂改質剤では、反応が遅いため、合成の初期にでき
た樹脂と終期にできた樹脂の物性が異なるおそれがある
が、一般的にアリルエーテル基に比して反応速度の速い
本発明のクロトン酸エステル基を有する化合物を用いれ
ばそれを解消できる。
【0021】本発明の乳化重合用乳化剤を使用するのに
適している重合系は、ラジカル重合系である。好ましく
は、以下に例示するモノマーからなるホモポリマーある
いはコポリマーである。例えば、酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、アルキルビニルエーテル、アルキルビニル
ケトン等のビニル化合物、アクリル酸、アクリル酸メチ
ル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸2−エチルヘキシル、アクリル酸グリシジル、アクリ
ロニトリル、アクリルアミド等のアクリル化合物、スチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族
ビニル化合物、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1
−ペンテン、1−ヘキサン、1−ヘプテン、1−オクテ
ン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ド
デセン、1−トリデセン、1−テトラデセン等のα−オ
レフィン化合物、ブタジエン、イソプレン、ペンタジエ
ン等の共役ジエン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハ
ロゲン化オレフィン化合物、無水マレイン酸、マレイン
酸エステル類、イタコン酸エステル類、アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレンラテックス(ABSラテック
ス)、スチレン−ブタジエンラテックス(SBRラテッ
クス)、アクリル系エマルション、アクリル−スチレン
系エマルション等が挙げられる。
【0022】本発明の乳化重合用乳化剤の使用量は、従
来公知の乳化重合用乳化剤の通常の使用量の範囲で任意
に使用することができるが、概ね、原料モノマーに対し
て、好ましくは0.1〜20重量%、更に好ましくは0.
2〜10重量%が良い。又、本発明の乳化重合用乳化剤
と他の反応性又は非反応性乳化剤との併用も可能であ
る。
【0023】本発明の懸濁重合用分散剤を使用するのに
適している重合系は、塩化ビニル系モノマーの懸濁重合
である。当該分散剤を使用して製造するのに適している
ポリマーは、以下に例示するモノマーからなるホモポリ
マーあるいはコポリマーである。すなわち、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、アルキルビニルエーテル、ア
ルキルビニルケトン等のビニル化合物、アクリル酸、ア
クリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリロニトリ
ル、アクリルアミド等のアクリル化合物、エチレン、プ
ロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキサン、
1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセ
ン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、
1−テトラデセン等のα−オレフィン化合物、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン等のハロゲン化オレフィン化合物、
無水マレイン酸、マレイン酸エステル類、イタコン酸エ
ステル類等である。
【0024】本発明の懸濁重合用分散剤の使用量は、従
来公知の懸濁重合用分散剤の通常の使用量の範囲で任意
に使用することができるが、概ね、原料モノマーに対し
て、好ましくは0.1〜20重量%、更に好ましくは0.
2〜10重量%が良い。又、本発明の懸濁重合用分散剤
と他の反応性又は非反応性懸濁重合用分散剤の併用も可
能である。
【0025】乳化重合用乳化剤、懸濁重合用分散剤とし
て使用する場合は重合可能な二重結合基を有するため、
従来、非反応型乳化剤を使用した場合に問題となってい
たエマルション又はサスペンションの泡立ち、エマルシ
ョン又はサスペンションから得られるポリマーの諸物性
(耐水性・耐候性・接着性等)の低下、製造工程におい
て出てくる排水中に乳化剤を含有するために起こる排水
負荷、環境破壊等の種々の問題点を解決出来る。又、析
出操作時に出る排水に該乳化剤、該分散剤が含まれない
ため、排水負荷・環境破壊に繋がらないという利点を有
する。この点については特にABS樹脂の製造時に顕著
である。
【0026】又、本発明の樹脂改質剤を適用するのに適
している樹脂は、ビニル系モノマーからなるホモポリマ
ーあるいはコポリマーである樹脂である。例えば、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、アルキルビニルエーテ
ル、アルキルビニルケトン等のビニル化合物、アクリル
酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリロ
ニトリル、アクリルアミド等のアクリル化合物、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
サン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−
デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセ
ン、1−テトラデセン等のα−オレフィン化合物、塩化
ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化オレフィン化合
物、無水マレイン酸、マレイン酸エステル類、イタコン
酸エステル類等が挙げられる。
【0027】本発明の樹脂改質剤は、上記のホモポリマ
ーあるいはコポリマーである樹脂の製造時に添加し、樹
脂の構造中に組み入れる事が出来る。又、上記のホモポ
リマーあるいはコポリマーである樹脂を加工する際に、
練りこみ等により添加する事も可能である。
【0028】本発明の樹脂改質剤は、構造中にエーテル
鎖を含有する化合物を用いることにより、優れた相溶性
を示す。又、(R1−O)a、(R2−O)b及び(R3
O)cを有する場合は、必要に応じて該アルキレンオキ
サイド鎖の鎖長及び構成するアルキレンオキサイドの種
類を改質の目的及び単量体との相溶性に応じて選択する
ことにより親水性を容易に調節することができる。この
ため本発明の樹脂改質剤は単量体との相溶性と重合体の
改質効果を同時に向上させることができるものである。
又、本発明の樹脂改質剤を使用する事により、使用され
た樹脂に永久帯電防止、防曇性を付与する事が可能であ
る。
【0029】本発明の樹脂改質剤の使用量は、単量体の
種類、改質の目的、要求される性能などにより、種々変
えることができるが、例えば単量体に対して好ましくは
0.1〜80重量%使用する事ができ、とくに親水性の
不充分な水溶性樹脂を親水性の高い重合体にしようとす
る場合等では、単量体に対して1〜80重量%使用する
ことがより好ましい。その他の用途、例えば耐水性、接
着性、帯電防止性、防曇性、染色性、造膜性、耐候性、
耐ブロッキング性等の向上のため、あるいはポリマ−ア
ロイのための重合体に相溶化性を付与しようとする場合
等には単量体に対して0.1〜60重量%使用すること
が好ましい。
【0030】本発明の樹脂改質剤を使用する場合には、
ポリマー物性の改善のためにジビニルベンゼン、エチレ
ングリコールジメタクリレート、メチレンビスアクリル
アミド等の架橋性ジビニル化合物等を通常の使用量の範
囲で任意に使用することができる。さらに、乳化重合用
乳化剤、懸濁重合用分散剤、樹脂改質剤として使用する
場合には、例えば金属酸化剤の存在によって樹脂ポリマ
ーを架橋させることも可能である。本発明の化合物は、
Xが水素原子の場合はクロトン酸グリシジルエステルと
アルコール、フェノール又はカルボン酸等との反応物、
又はクロトン酸とグリシジルエーテル(エステル)又は
α−オレフィンオキシドとの反応物に公知の方法でアル
キレンオキサイド等を付加することにより得ることがで
きる。アルキレンオキサイド等との反応の際の反応条件
は得に制限されないが、通常は室温〜150℃にて、圧
力0.1〜10kg/cm2Gで、必要ならば水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等のアルカリを触媒として使用
できる。Xが親水基の場合は、上記反応で得られた化合
物に親水基の導入反応を行う。
【0031】親水基を表わす式中、−SO3Mで表わさ
れる基を導入するために硫酸化する場合は、親水化剤と
して、例えばスルファミン酸、硫酸、無水硫酸、発煙硫
酸、クロロスルホン酸等を使用することができる。硫酸
化する場合の反応条件は、特に限定されないが、通常温
度は室温〜150℃、圧力は常圧〜5kg/cm2G程
度の加圧下、反応時間は1〜10時間程度である。
【0032】親水基を表わす式中、−PO32 又は−
PO3MHで表わされる基を導入するためにリン酸化す
る場合は、親水化剤としては、例えば五酸化二リン、ポ
リリン酸、オキシ塩化リン等が使用できる。リン酸化す
る場合には、モノエステル型の化合物とジエステル型の
化合物が混合体として得られるが、これらは分離しても
よいし、分離が難しい場合はそのまま混合物として使用
してもよい。モノエステルとジエステルを混合物として
使用する場合には、ジエステル含量が50%以下である
ことが好ましい。リン酸化する場合の反応条件は、特に
限定されないが、通常温度は室温〜150℃、圧力は常
圧、反応時間は1〜10時間程度である。
【0033】親水基を表わす式中、−R5−COOMで
表わされる基を導入するためにカルボン酸化する場合
は、親水化剤としては、例えばクロロ酢酸(R5がメチ
ル基に相当)、クロロプロピオン酸(R5がエチル基に
相当)又はこれらの塩等が使用できる。カルボン酸化す
る場合の反応条件は、特に限定されないが、通常温度は
室温〜150℃、圧力は常圧〜5kg/cm2G程度の
加圧下、反応時間は1〜10時間程度である。必要に応
じて、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ
を触媒として使用してもよい。
【0034】親水基を表わす式中、−CO−R6−CO
OMで表わされる基を導入するために二塩基酸化する場
合は、親水化剤としては、前述した二塩基酸又はその無
水物等が使用できる。例えばマレイン酸(R6がCH=
CH基に相当)、フタル酸(R6がフェニル基に相当)
又はこれらの塩又はこれらの無水物等が挙げられる。二
塩基酸化する場合の反応条件は、特に限定されないが、
通常温度は室温〜150℃、圧力は常圧、反応温度は1
〜10時間程度である。必要に応じて、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリを触媒として使用して
もよい。又、親水化を行った場合は、その後にアルカリ
やアンモニア、アルキルアミン又はアルカノールアミン
等で中和を行ってもよい。
【0035】
【実施例】以下本発明を実施例により、具体的に説明す
る。なお、以下の表記のうち、略号はそれぞれ次の構造
の基を表す。
【0036】
【化3】
【0037】(製造例1)2リットルのフラスコにノニ
ルフェノール220g(1.0モル)とエピクロルヒド
リン416g(4.5モル)を仕込み、105〜110
℃に加熱しながら48%水酸化ナトリウム157g
(1.1モル)を2時間かけて滴下し、生成した水はエ
ピクロルヒドリンと共沸させて系外に除いた。水酸化ナ
トリウムの滴下が終了した後更に1時間、105〜11
0℃で撹拌を続けた。撹拌終了後、80℃で減圧脱気
し、過剰のエピクロルヒドリンを除いた。その後、フラ
スコに300gのトルエンを入れ、80℃の温水500
gで2回水洗した後100℃で脱水し、ろ過し、エポキ
シ当量304、水分0.05%のノニルフェノールグリ
シジルエーテル254g(収率92%)を得た。上記の
反応で得たノニルフェノールグリシジルエーテル(エポ
キシ当量304)152g(0.5モル)、クロトン酸
43g(0.5モル)及び触媒としてトリエチルアミン
3.9gを3リットルステンレス製耐圧反応容器に入
れ、窒素雰囲気下、120〜130℃で2時間加熱撹拌
した。その後、窒素雰囲気下でエチレンオキシド220
g(10モル)を120〜130℃で1時間かけてフラ
スコ内に圧送し、その後さらに120〜130℃で1時
間反応を続けた。この後、80℃で減圧し触媒のトリエ
チルアミンを除いて下記の化合物(A)394gを得
た。水酸基価は78.3mgKOH/gであった。
【0038】以下、同様の方法にて下記の化合物(B)
〜(G)を得た。なお、(B)は、スルファミン酸を用
いて親水基を導入して得た。(C)は、無水リン酸を用
いて親水基を導入し、その後水酸化ナトリウムで中和し
て得た。(D)は、C8のα−オレフィンエポキシドと
クロトン酸を反応させた後、ブチレンオキサイド及びエ
チレンオキサイドをランダムで付加させて得た。(E)
は、オレイン酸グリシジルエーテルとクロトン酸を反応
させた後、エチレンオキサイドを付加させて得た。
(F)は、クロトン酸グリシジルエステルとノニルフェ
ノールスチレンオキサイド付加物を反応させた後、プロ
ピレンオキサイド及びエチレンオキサイドをブロックで
付加させたものにクロロ酢酸を反応させて親水基を導入
し、水酸化カリウムで中和して得た。(G)は、ノニル
フェノールグリシジルエーテルとクロトン酸エチレンオ
キサイド付加物を反応させた後、エチレンオキサイドを
付加させ、無水フタル酸を用いて親水基を導入し、ジエ
タノールアミンで中和して得た。
【0039】
【化4】
【0040】
【化5】
【0041】又、比較品として、クロトン酸エステル基
を有しない公知の界面活性剤、乳化重合用乳化剤、懸濁
重合用分散剤及び樹脂改質剤(A’)〜(G’)を以下
に挙げる。
【0042】
【化6】
【0043】〔実施例1〕本発明の界面活性剤(A)〜
(G)及び比較品(A')〜(E')についてカ−ボンブ
ラックの分散性能を以下の方法により測定した。 (分散性能試験方法)容量100mlの共栓付メスシリ
ンダ−に、製造例1で得られた本発明の界面活性剤
(A)〜(G)及び比較品(A')〜(E')のそれぞれ
1gと、カ−ボンブラック10gを入れ、水にて溶解分
散させ100mlに調整した。次に、そのメスシリンダ
−を1分間に100回振盪した後、1時間25℃にて静
置した。その後、液上面から30cc抜き取りグラスフ
ィルタ−にて濾過した後、100℃にて、乾燥させ、グ
ラスフィルタ−上の残渣の重量より分散性を次式により
測定した。結果を表1に示す。
【0044】
【数1】
【0045】
【表1】
【0046】この表1から判るように、本発明の界面活
性剤はカーボンブラックの安定した水中分散性に優れた
効果を有している。 〔実施例2〕本発明の乳化重合用乳化剤(A)〜(G)
及び比較品(A')〜(F')を用いて、スチレン及びブ
タジエンをモノマ−として下記の方法により乳化重合を
行った。得られた重合体ラテックスをろ過してから、そ
の機械安定性、発泡性及び重合体ラテックスから得られ
るポリマ−フィルムの吸水性を測定した。 (重合方法)撹拌機、圧力計及び温度計を備えた耐圧反
応容器に、本発明の乳化重合用乳化剤(A)〜(G)、
及び比較品(A')〜(F')をそれぞれ1.5g、スチ
レン50g、ブタジエン50g、過流酸カリウム0.5
g、t−ドデシルメルカプタン0.2g及び水100g
を仕込み、窒素気流下70℃で5時間反応し、金網でろ
過して、重合体ラテックスを得た。以上の方法で得られ
た重合体ラテックスに対して、以下の方法により評価・
測定を行った。結果を表2に示す。
【0047】(評価・測定方法) (1)重合安定性 重合後の重合体ラテックスを250メッシュの金網でろ
過し、金網上に残る凝塊物を水で洗浄後、105℃、2
時間乾燥させ、この残渣の重量を測定し、ラテックス中
の全固形分に対する残渣の重量%で表した。 (2)機械安定性 ラテックス50gをマーロン法安定度試験器で10kg
/cm2、1000rpmの条件で5分間回転させ、生成
した凝塊物を100メッシュの金網で濾過し、金網上に
残る凝塊物を水で洗浄後、105℃、2時間乾燥させ、
この残渣の重量を測定し、ラテックス中の全固形分に対
する残渣の重量%で表した。 (3)発泡性 ラテックスを水で2倍に希釈し、この希釈ラテックス2
0mlを100mlの目盛り付き試験管に入れ、10秒
間上下に強振した時の泡高を測定した。 (4)フィルムの吸水性 厚さ0.5mmのポリマ−フィルムを作製し、50℃の
温水に48時間浸漬後、重量変化を測定し、浸漬前のポ
リマーフィルムに対する重量%で表した。
【0048】
【表2】
【0049】表2の結果から判るように、本発明の重合
用乳化剤を使用して得られたラテックスは、重合時に凝
集する残渣が少なく、機械的処理における凝塊物の生成
も少なく、発泡性も低く、比較品に較べて極めて優れて
いる。
【0050】〔実施例3〕本発明の乳化重合用乳化剤
(A)〜(G)及び比較品(A')〜(F')を用いて、
スチレン、ブタジエン及びアクリロニトリルをモノマ−
として下記の方法により乳化重合を行った。得られた重
合体ラテックスを硫酸凝集後、ろ過して固形物と廃液に
分けた。廃液について、そのCOD(化学的酸素要求
量)及びBOD(生物的酸素要求量)を測定した。又、
固形物は、水洗乾燥後、成型しアイゾット衝撃強度を測
定した。 (重合方法)撹拌機、圧力計及び温度計を備えた耐圧反
応容器に、本発明の乳化重合用乳化剤(B)、(C)、
(F)、(G)、及び比較品(A')〜(F')をそれぞ
れ2g、ブタジエン100g、過流酸カリウム0.3
g、リン酸カリウム1g、水酸化カリウム0.1g、t
−ドデシルメルカプタン0.2g及び水100gを仕込
み、窒素気流下50℃で反応を開始した。反応が進むに
つれて5℃刻みで昇温し、75℃になってから50時間
熟成してからろ過して、ポリブタジエンラテックスを得
た。次に、還流冷却器、撹拌機、滴下ロート及び温度計
を備えた反応容器に上記のポリブタジエンラテックス3
0g(固形分)、水70g(ポリブタジエンラテックス
中の水を含む)を仕込み、窒素ガスで置換した。別にス
チレン50g、アクリロニトリル20gと本発明の乳化
重合用乳化剤(B)、(C)、(F)、(G)、及び比
較品(A')〜(F')のそれぞれ1gを溶解し、このう
ち7gと過硫酸カリウム0.5gを反応容器に加え、6
0℃でグラフト反応を開始した。残りのモノマー/乳化
剤混合物を2時間にわたって反応容器内に連続滴下し、
滴下終了後、更に2時間熟成してからろ過し、重合体ラ
テックスを得た。得られた重合体ラテックスに、酸化防
止剤として2,6−ジ−t−ブチルフェノールを1g添
加した後、硫酸1gを加えて凝集させ、ろ過して固形物
と廃液に分けた。固形物は水洗乾燥し、白色粉状のAB
S樹脂を得た。 (成型方法)上記ABS樹脂を200℃、69kg/c
2で射出成型してアイゾット衝撃試験用の試験片を作
製した。
【0051】(評価・測定方法) (1)重合安定性 実施例2における試験に準じた方法で行った。 (2)COD及びBOD JIS K−0102(工業排水試験法)に準拠し、廃
水のCOD及びBODを測定した。 (3)アイゾット衝撃試験 JIS K−7110(硬質プラスチックのアイゾット
衝撃試験方法)に準拠し、上記ABS樹脂のアイゾット
衝撃試験を行った。上記の各試験の結果を表3に示す。
【0052】
【表3】
【0053】表3から見られるように、本発明の乳化剤
は比較品に較べて、重合安定性、COD、BOD及びア
イゾット衝撃強度において優れていることが解る。 〔実施例4〕本発明の乳化重合用乳化剤(A)〜(G)
及び比較品(A')〜(C')、(F')、(G')を用い
て、アクリル酸エチルをモノマ−として下記の方法によ
り乳化重合を行った。得られた重合体エマルションをろ
過してから、その重合体安定性、機械安定性、発泡性及
び重合体エマルションから得られるポリマ−フィルムの
吸水性を測定した。 (重合方法)還流冷却器、撹拌機、滴下ロート及び温度
計を備えた反応容器に、水120gを仕込み、系内を窒
素ガスで置換した。別にアクリル酸エチルを80g、本
発明の乳化重合用乳化剤(A)〜(G)、及び比較品
(A')〜(C')、(F')、(G')のそれぞれ4gを
溶解し、このうち8.4gと、過流酸カリウム0.08
g、亜硫酸ナトリウム0.04gを反応容器に加え、5
0℃で重合を開始した。その後、残りのモノマー/乳化
重合用乳化剤混合物を2時間にわたって反応容器内に連
続的に滴下し、滴下終了後2時間熟成しエマルションを
得た。以上の方法で得られた重合体エマルションに対し
て以下の方法により評価・測定を行った。結果を表4に
示す。
【0054】(評価・測定方法) (1)重合安定性 325メッシュの金網でろ過した以外は実施例2の方法
に準じて行った。 (2)機械安定性 実施例2の方法に準じて行った。 (3)発泡性 実施例2の方法に準じて行った。 (4)フィルムの耐水性 0.5mm厚のポリマ−フィルムを作製し、50℃の温
水に浸漬させ、フィルムが白化するまでに要する時間を
測定した。表4中、各マークはそれぞれ次の浸漬時間を
示す。 ◎:1日以上、 ○:1時間以上、 ×:1時間未満
【0055】
【表4】
【0056】〔実施例5〕グラスライニングオートクレ
ーブに、脱イオン水150重量部、本発明の懸濁重合用
分散剤(A)〜(G)及び比較品(A')〜(F')をそ
れぞれ2重量部及びジ−2−エチルヘキシルパーオキシ
ジカーボネート0.2重量部を仕込み、オートクレーブ
内を50mmHgとなるまで脱気して酸素を除いた後、
塩化ビニルモノマーを100重量部仕込み、回転数50
0rpmで撹拌下に57℃に昇温して重合を行った。重
合開始時、オートクレーブ内の圧力は8.0kg/cm2
Gであったが、重合開始7時間後、4.0kg/cm2
となったので、この時点で重合を停止し、未反応の塩化
ビニルモノマーをパージし、内容物を取り出し脱水乾燥
した。上記の方法で得られたポリ塩化ビニルについて、
以下の方法により試験を行った。結果を表5に示す。
【0057】(1)粒径分布 タイラーメッシュ基準の金網を使用した乾式篩分析によ
り、得られた樹脂粒径のうち250メッシュを通過しな
い粒子の重量割合を測定した。 (2)耐水性 実施例4の耐水性試験と同様の方法により試験した。
【0058】
【表5】
【0059】〔実施例6〕還流冷却器、撹拌機、滴下ロ
−ト及び温度計を備えた反応容器にキシレン100gを
仕込み、系内を窒素ガスで置換した。別にスチレン15
0g、本発明の樹脂改質剤(A)〜(G)をそれぞれ
7.5g、過酸化ベンゾイル2g、ジ−t−ブチルパ−
オキサイド1gの混合溶液を調製し、反応温度130℃
で上記混合溶液を2時間にわたり反応器内に連続的に滴
下した。更に、キシレン100g、過酸化ベンゾイル
0.5g、ジ−t−ブチルパ−オキサイド0.5gの混合
溶液を滴下し、2時間反応させた。その後冷却し、キシ
レンを90g添加し、重合体溶液を得た。比較のため、
本発明の樹脂改質剤を加えずに反応させた重合体溶液を
上記の方法と同様の方法にて調製し、比較品(F')、
(G')を重合体溶液の固形分に対して1重量%溶解さ
せたものをそれぞれ用意した。
【0060】〔実施例7〕還流冷却器、撹拌機、滴下ロ
−ト及び温度計を備えた反応容器にキシレン100gを
仕込み、系内を窒素ガスで置換した。別にアクリル酸2
−エチルヘキシル75g、メタクリル酸メチル75g、
本発明の樹脂改質剤(A)〜(G)15g、過酸化ベン
ゾイル2g、ジ−t−ブチルパ−オキサイド0.5gの
混合溶液を調製し、反応温度130℃で上記混合溶液を
2時間にわたり反応器内に連続的に滴下した。更に、キ
シレン100g、過酸化ベンゾイル0.5g、ジ−t−
タ−シャリ−ブチルパ−オキサイド0.5gの混合溶液
を滴下し、2時間反応させた。その後冷却し、キシレン
を90g添加し、重合体溶液を得た。比較のため、本発
明の樹脂改質剤を加えずに反応させた重合体溶液を上記
の方法と同様の方法にて調製し、比較品(F')、
(G')を重合体溶液の固形分に対して1重量%溶解さ
せたものをそれぞれ用意した。以上の実施例6、7で得
られた各重合体溶液から、0.2mm厚のポリマ−フィ
ルムを常法により作製し、それぞれ以下の方法で防曇
性、帯電防止性及び帯電防止効果の持続性を評価した。
結果を表6、7に示す。
【0061】(1)フィルムの防曇性 上記ポリマ−フィルムに対する水の接触角を測定した。 (2)フィルムの帯電防止性 上記ポリマ−フィルムを温度20℃、湿度35%の雰囲
気中に24時間放置後、表面固有抵抗を測定した。 (3)帯電防止効果の持続性 上記(2)の試験をした後のポリマーフィルムを、水を
含ませた脱脂綿で50回水拭きした後、温度20℃、湿
度35%の雰囲気中に30分間放置後、表面固有抵抗値
を測定した。
【0062】
【表6】
【0063】
【表7】
【0064】〔実施例8〕ポリスチレンの樹脂ペレット
100gと、本発明の樹脂改質剤(A)〜(G)及び比
較品(F')、(G')5gを混練機に仕込み、210℃
で30分間混練した。その後、10cm×10cm×5
cmの型に流し込み、試験片を作成した。以上の試験片
を、実施例7、8と同様の試験方法により、防曇性、帯
電防止性及び帯電防止効果の持続性を測定した。結果を
表8に示す。
【0065】
【表8】
【0066】表6、7及び8から判るように、本発明の
樹脂改質剤を含有するポリマーは、重合時に共重合して
得られたものであっても、混練によりポリマー中に含有
されてものであっても、優れた帯電防止効果を示し、そ
の持続性もまた優れていることが判る。
【0067】
【発明の効果】本発明は上記のように構成したので、オ
レフィンやビニル化合物と重合時に適度な速度で共重合
反応することができる、新規な反応性界面活性剤を提供
する。これはまた、乳化重合用乳化剤としても、懸濁重
合用分散剤としても、又、樹脂改質剤としても有用であ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 2/30 MBY C08F 2/30 MBY C08G 65/26 NQN C08G 65/26 NQN C11D 1/74 C11D 1/74 // C08F 299/02 MRS C08F 299/02 MRS C09K 3/16 102 C09K 3/16 102B

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1): 【化1】 (式中、R1及びR2は炭化水素基を表わし、Xは水素原
    子又は親水基を表わし、Yは水素原子、炭化水素基又は
    O−(R3−O)c−R4 で表される基を表す。R3は炭
    化水素基を表わし、R4は炭化水素基又はアシル基を表
    わし、a、b及びcは0又は1〜1000の数を表わ
    す。)で表わされる化合物。
  2. 【請求項2】 一般式(1)において、Xが−SO
    3M、−R5−COOM、−PO32、−PO3MH又は
    CO−R6−COOM(式中、Mは水素原子、アルカリ
    金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウム、アル
    キルアミンのアンモニウム又はアルカノールアミンのア
    ンモニウム(但し、アルカリ土類金属原子は1/2)を
    表わし、R5はアルキレン基を表わし、R6は2塩基酸又
    はその無水物の残基を表わす。)で表わされる親水基で
    ある請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 一般式(1)において、R1、R2及びR
    3が、互いに同一でも異なってもよい1種又は2種以上
    の炭素数2〜4のアルキレン基、フェニルエチレン基の
    いずれかである請求項1又は2記載の化合物。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項記載の化
    合物からなる界面活性剤。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれか1項記載の化
    合物からなる乳化重合用乳化剤。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至3のいずれか1項記載の化
    合物からなる懸濁重合用分散剤。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至3のいずれか1項記載の化
    合物からなる樹脂改質剤。
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