JP2004331765A - リン酸エステル系反応性界面活性剤 - Google Patents

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岳明 水足
Masahide Tsuzuki
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Abstract

【課題】乳化安定性、特に、電解質混入時の乳化安定性(電解質安定性)に優れ、リン酸エステル基を有する反応性界面活性剤を用いて得られた樹脂エマルジョンを塗料として用いた場合においても、凝集物が発生しないリン酸エステル基を有する反応性界面活性剤等を提供すること。
【解決手段】下記の一般式(1)で表わされる反応性界面活性剤、乳化重合用乳化剤、又は樹脂改質剤、及びそれらの製造方法。
Figure 2004331765

(式中、Rは水素原子又はメチル基を表わし、AOは炭素数6〜18のオキシアルキレン基又はオキシ(アルコキシメチル)エチレン基を表わし、AO’は炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表わし、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はアンモニウムを表わし、mは0又は1〜3の数を表わし、nは1〜100の数を表わす。)
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は新規な反応性界面活性剤、及びその乳化重合用乳化剤或いは樹脂改質剤としての用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、重合性炭素−炭素二重結合、親水基及び疎水基を有するいわゆる反応性界面活性剤が、界面活性能を有しながら重合性モノマーと共に重合可能であるという特有の性質が注目され、乳化重合用の乳化剤、懸濁重合用の分散剤、樹脂の永久帯電防止剤等を中心に使用分野、使用規模、使用範囲等が拡大している。反応性界面活性剤には様々なタイプがあるが、親水基で分類すると、硫酸エステル基(−OSOM)を持つもの、リン酸エステル基(−PO)を持つもの(例えば、特許文献1〜5等を参照)、カルボキシル基(―COM)を持つもの等の種類がある。中でも、親水基としてリン酸エステル基を有する反応性界面活性剤は、金属に対する密着性及び防錆性に優れていることが知られている(例えば、特許文献5を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭63−12334号公報
【特許文献2】
特開昭63−23726号公報
【特許文献3】
特開平1−99639号公報
【特許文献4】
特開平7−185291号公報
【特許文献5】
特開平11−309361号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来知られていたリン酸エステル基を有する反応性界面活性剤を用いて得られた樹脂エマルジョンは、乳化安定性、特に、電解質混入時の乳化安定性(電解質安定性)が不充分であった。このため、このような樹脂エマルジョンを塗料として用いるため顔料等を配合する場合に凝集物が発生する場合があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らは、リン酸エステル基を有する反応性界面活性剤について鋭意検討し、特定の構造を有するリン酸エステル化合物が乳化安定性に優れていることを見出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は、下記の一般式(1)
Figure 2004331765
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表わし、AOは炭素数6〜18のオキシアルキレン基又はオキシ(アルコキシメチル)エチレン基を表わし、AO’は炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表わし、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はアンモニウムを表わし、mは0又は1〜3の数を表わし、nは1〜100の数を表わす。)
で表わされる反応性界面活性剤、乳化重合用乳化剤、又は樹脂改質剤である。
また、本発明は、上記一般式(1)で表わされる反応性界面活性剤、乳化重合用乳化剤、又は樹脂改質剤の製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】
一般式(1)において、Rは水素原子又はメチル基を表わす。また、AOは炭素数6〜18のオキシアルキレン基若しくはオキシ(アルコキシメチル)エチレン基を表わし、mは0又は1〜3の数を表わす。炭素数6〜18のオキシアルキレン基としては、例えば、オキシ(ブチル)エチレン、オキシ(ペンチル)エチレン、オキシ(ヘキシル)エチレン、オキシ(ヘプチル)エチレン、オキシ(オクチル)エチレン、オキシ(ノニル)エチレン、オキシ(デシル)エチレン、オキシ(ウンデシル)エチレン、オキシ(ドデシル)エチレン、オキシ(トリデシル)エチレン、オキシ(テトラデシル)エチレン、オキシ(ペンタデシル)エチレン、オキシ(ヘキサデシル)エチレン、オキシ(オクタデシル)エチレン等のオキシ(アルキル)エチレン等が挙げられる。オキシ(アルキル)エチレン基のアルキル部分は、直鎖アルキルでもよいし、分枝アルキルでもよい。
【0007】
また、炭素数6〜18のオキシ(アルコキシメチル)エチレン基としては、例えば、オキシ(プロポキシメチル)エチレン、オキシ(ブトキシメチル)エチレン、オキシ(ペンチルオキシメチル)エチレン、オキシ(ヘキシルオキシメチル)エチレン、オキシ(ヘプチルオキシメチル)エチレン、オキシ(オクチルオキシメチル)エチレン、オキシ(ノニルオキシメチル)エチレン、オキシ(デシルオキシメチル)エチレン、オキシ(ウンデシルオキシメチル)エチレン、オキシ(ドデシルオキシメチル)エチレン、オキシ(トリデシルオキシメチル)エチレン、オキシ(テトラデシルオキシメチル)エチレン、オキシ(ペンタデシルオキシメチル)エチレン等が挙げられる。オキシ(アルコキシメチル)エチレン基のアルコキシ部分のアルキル基は、直鎖アルキルでもよいし、分枝アルキルでもよい。
【0008】
mは0又は1〜3の数を表わす。mが3を超える場合は、本発明の反応性界面活性剤の反応性が低下する場合がある。
【0009】
一般式(1)において、AO’は炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表わし、nは1〜100の数を表わす。炭素数2〜4のオキシアルキレン基としては、オキシエチレン、オキシプロピレン(オキシトリメチレン)、オキシ(メチル)エチレン、オキシブチレン(オキシテトラメチレン)、オキシ(エチル)エチレン等が挙げられる。(AO’)で表わされる部分は、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン(1,4−ブチレンオキシド)等の炭素数2〜4のアルキレンオキシドを付加重合する等の方法により得ることができる。(AO’)で表わされるポリオキシアルキレン基が、アルキレンオキシドの付加重合により形成される場合は、付加させるアルキレンオキシド等によりAO’が決定される。付加させるアルキレンオキシド等の重合形態は限定されず、1種類のアルキレンオキシドの単独重合、2種類以上のアルキレンオキシドのランダム共重合、ブロック共重合又はランダム/ブロック共重合等であってよい。重合度nは1〜100の範囲の数であり、好ましくは2〜70、更に好ましくは3〜50、最も好ましくは5〜30である。
【0010】
mが0の数である場合、(AO’)で表わされるポリオキシアルキレン基中のオキシプロピレン基又はオキシ(メチル)エチレン基の含有量は、(AO’)で表わされるポリオキシアルキレン基全体に対して、40〜100モル%であることが好ましく、60〜100モル%であることが更に好ましく、80〜100モル%であることが最も好ましい。また、nが1〜3の数である場合は、(AO’)で表わされるポリオキシアルキレン基中のオキシエチレン基の含有量は、(AO’)で表わされるポリオキシアルキレン基全体に対して、50〜100モル%であることが好ましく、70〜100モル%であることが更に好ましく、80〜100モル%であることが最も好ましい。
【0011】
一般式(1)において、Mは水素原子、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属原子、又はアンモニウムを表わす。アンモニウムとしては、例えば、アンモニアのアンモニウム;モノメチルアミン、ジプロピルアミン等のアルキルアミンのアンモニウム;又はモノエタノ−ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンのアンモニウム等が挙げられる。これらの中でも、ナトリウム、カリウム及びトリエタノールアミンが好ましい。
【0012】
次に、一般式(1)で表わされる化合物の製造方法について説明する。一般式(1)において、(AO)の部分は、例えば、(a)アリルアルコール若しくはメタリルアルコールと炭素数6〜18のα−オレフィンオキシド(末端に2重結合を有するオレフィンのエポキシ化物)とを反応する方法、(b)アリルアルコール若しくはメタリルアルコールと炭素数6〜18のアルキルグリシジルエーテルとを反応する方法、(c)アリルグリシジルエーテル若しくはメタリルグリシジルエーテルと炭素数3〜15のアルコールとを反応させる方法等により形成することができ、このような方法により、下記の一般式(4)で表わされる化合物を得ることができる。
Figure 2004331765
(式中、R、AO及びmは一般式(1)と同義である。)
尚、AOは、(a)の方法ではオキシアルキレン基となり、(b)又は(c)の方法ではオキシ(アルコキシメチル)エチレン基となる。
【0013】
前記一般式(4)で表わされる化合物に、更に、炭素数2〜4のアルキレンオキシドを付加重合することにより、下記の一般式(5)で表わされる化合物を得ることができる。
Figure 2004331765
(式中、R、AO、AO’、m及びnは一般式(1)と同義である。)
【0014】
前記(a)〜(c)の方法及び炭素数2〜4のアルキレンオキシドの付加重合の反応条件は、特に制限されない。通常は、反応温度は室温〜150℃程度であり、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、三フッ化ホウ素等が触媒として使用される。
【0015】
この後、一般式(5)で表わされる化合物の末端の水酸基をグリセリルエーテル化若しくはグリシジルエーテル化した後に、リン酸エステル化することにより一般式(1)で表わされる化合物を得ることができるが、副反応が少なく好ましいのは、一般式(5)で表わされる化合物の末端の水酸基をグリシジルエーテル化した後にリン酸エステル化する方法である。一般式(5)で表わされる化合物の末端の水酸基をグリシジルエーテル化する方法は、特に限定されず、酸触媒でエピクロルヒドリンを反応させてクロルヒドリン化合物とした後にアルカリで閉環してエポキシ化する方法;アルカリでエピクロルヒドリンを反応させてエポキシ化する方法等の公知の方法でよい。このようにして得られるエポキシ化合物は下記の一般式(2)で表わされる。
Figure 2004331765
(式中、R、AO、AO’、m及びnは一般式(1)と同義である。)
【0016】
一般式(2)で表わされる化合物をリン酸エステル化する方法としては、(d)オルトリン酸(HPO)によりエステル化する方法(特開昭58−52296号公報等を参照。)が知られているが、(d)の方法では、未反応のオルトリン酸やリン酸ジエステル等の副反応が起こり易いという欠点がある。反応の制御が容易であり副反応物も少なく、好ましいリン酸エステル化方法としては、(e)一般式(2)で表わされる化合物と、下記の一般式(3)
Figure 2004331765
(式中、R’は、炭素数1〜6の1級アルキル基を表わし、aは1〜2の数を表わす。)
で表わされるリン酸化合物とを反応させた後、加水分解する方法が挙げられる。
(e)の方法では、一般式(3)で表わされるリン酸化合物との反応後、−P(=O)−(OR’)で表わされる基が水で加水分解されて、−P(=O)−(OH)で表わされる基とHOR’で表わされるアルコールが生成する。
【0017】
一般式(3)において、aは1〜2の数を表わす。aが1の数の場合はリン酸モノアルキル、aが2の数の場合はリン酸ジアルキル、aが1と2の間の数の場合には、リン酸モノアルキルとリン酸ジアルキルの混合物であることを表わす。
aは、1.2〜2.0の数が好ましく、1.3〜2.0の数が更に好ましく、1.4〜2.0の数が最も好ましい。
【0018】
一般式(3)で表わされるリン酸化合物としては、例えば、リン酸モノメチル、リン酸ジメチル又はこれらの混合物;リン酸モノエチル、リン酸ジエチル又はこれらの混合物;リン酸モノプロピル、リン酸ジプロピル又はこれらの混合物;リン酸モノブチル、リン酸ジブチル又はこれらの混合物;リン酸モノイソブチル、リン酸ジイソブチル又はこれらの混合物;リン酸モノペンチル、リン酸ジペンチル又はこれらの混合物;リン酸モノイソペンチル、リン酸ジイソペンチル又はこれらの混合物;リン酸モノヘキシル、リン酸ジヘキシル又はこれらの混合物;リン酸モノイソヘキシル、リン酸ジイソヘキシル又はこれらの混合物等が挙げられる。これらの中でも、リン酸モノエチル、リン酸ジエチル又はこれらの混合物;リン酸モノプロピル、リン酸ジプロピル又はこれらの混合物;リン酸モノブチル、リン酸ジブチル又はこれらの混合物が反応性が良好であり、好ましい。
【0019】
前記(e)の方法において、一般式(2)で表わされる化合物と一般式(3)で表わされるリン酸化合物との反応条件は、特に限定されないが、一般式(2)で表わされる化合物1モルに対する一般式(3)で表わされるリン酸化合物の反応比は、1.0〜1.5モルであることが好ましく、1.05〜1.4モルであることが更に好ましく、1.1〜1.3モルであることが最も好ましい。反応温度は、0〜100℃が好ましく、20〜80℃が更に好ましく、40〜70℃が最も好ましい。
【0020】
この後、水を添加して加水分解することにより、一般式(1)で表わされる反応性界面活性剤(但し、Mは水素原子)が得られる。加水分解反応の水の添加量は、一般式(2)で表わされる化合物1モルに対して、3〜100モルであることが好ましく、5〜50モルが更に好ましく、7〜20モルが最も好ましい。また、加水分解温度は40℃〜100℃が好ましく、60〜90℃が更に好ましい。
【0021】
加水分解終了後、混合物を静置して2層に分離する場合には、水層を分離除去したり、水洗等を行ってもよい。この場合、加水分解して得られたリン酸エステルの層と、水層とを分離し易くするために、非水溶性溶媒を添加してもよい。このような水層の分離除去や水洗により、未反応のリン酸化合物や、加水分解により生成したオルトリン酸、HOR’で表わされるアルコール等が除去される。この後、必要に応じて、アルカリ金属やアミン類による中和、過剰水等の減圧除去等を行ってもよい。
【0022】
本発明の反応性界面活性剤は、従来、反応性界面活性剤が用いられてきた用途、即ち、乳化重合用乳化剤、懸濁重合用分散剤、樹脂用改質(撥水性向上、親水性調節、相溶性向上、帯電防止性向上、防曇性向上、耐水性向上、接着性向上、染色性向上、造膜性向上、耐候性向上、耐ブロッキング性向上等)剤、繊維加工助剤、無滴剤、繊維防汚加工剤等に使用することができる。また、共重合体型界面活性剤(例えば、特開平10−120712号等に記載されている。)の原料や界面活性剤変性オルガノポリシロキサン(例えば、特開平6−65379号等に記載されている。)の原料としても使用することができる。
【0023】
本発明の反応性界面活性剤を乳化重合用乳化剤として使用する場合は、従来公知の乳化重合用乳化剤の通常の使用量の範囲で任意に使用することができるが、概ね原料モノマーに対して、好ましくは0.1〜20質量%、更に好ましくは0.2〜10質量%使用することができる。また、本発明の乳化重合用乳化剤と他の反応性又は非反応性乳化剤との併用も可能である。また、乳化重合するモノマーに特に制限はないが、好ましくはアクリレート系エマルジョン、スチレン系エマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョン、SBR(スチレン/ブタジエン)エマルジョン、ABS(アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン)エマルジョン、BR(ブタジエン)エマルジョン、IR(イソプレン)エマルジョン、NBR(アクリロニトリル/ブタジエン)エマルジョン等に使用することができる。
【0024】
アクリレート系エマルジョンとしては、例えば、(メタ)アクリル酸(エステル)同士、(メタ)アクリル酸(エステル)/スチレン、(メタ)アクリル酸(エステル)/酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸(エステル)/アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸(エステル)/ブタジエン、(メタ)アクリル酸(エステル)/塩化ビニリデン、(メタ)アクリル酸(エステル)/アリルアミン、(メタ)アクリル酸(エステル)/ビニルピリジン、(メタ)アクリル酸(エステル)/アルキロールアミド、(メタ)アクリル酸(エステル)/N,N−ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸(エステル)/N,N−ジエチルアミノエチルビニルエーテル等が挙げられる。尚、(メタ)アクリル酸(エステル)とは、アクリル酸又はメタクリル酸、若しくはこれらのエステルを略した記載である。
【0025】
スチレン系エマルジョンとしては、スチレン単独の他、例えば、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/ブタジエン、スチレン/フマルニトリル、スチレン/マレインニトリル、スチレン/シアノアクリル酸エステル、スチレン/酢酸フェニルビニル、スチレン/クロロメチルスチレン、スチレン/ジクロロスチレン、スチレン/ビニルカルバゾール、スチレン/N,N−ジフェニルアクリルアミド、スチレン/メチルスチレン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン、スチレン/アクリロニトリル/メチルスチレン、スチレン/アクリロニトリル/ビニルカルバゾール、スチレン/マレイン酸等が挙げられる。
【0026】
酢酸ビニル系エマルジョンとしては、酢酸ビニル単独の他、例えば、酢酸ビニル/スチレン、酢酸ビニル/塩化ビニル、酢酸ビニル/アクリロニトリル、酢酸ビニル/マレイン酸(エステル)、酢酸ビニル/フマル酸(エステル)、酢酸ビニル/エチレン、酢酸ビニル/プロピレン、酢酸ビニル/イソブチレン、酢酸ビニル/塩化ビニリデン、酢酸ビニル/シクロペンタジエン、酢酸ビニル/クロトン酸、酢酸ビニル/アクロレイン、酢酸ビニル/アルキルビニルエーテル等が挙げられる。
【0027】
本発明の反応性界面活性剤を使用して得られた樹脂エマルジョンは、金属等に対する密着性及び防錆性が高く、乳化安定性(機械的安定性、電解質安定性)が高いことから、塗料、接着剤等として好適に使用できる。
【0028】
本発明の反応性界面活性剤を懸濁重合用分散剤として使用する場合は、従来公知の懸濁重合用分散剤の通常の使用量の範囲で任意に使用することができるが、概ね原料モノマーに対して、好ましくは0.1〜20質量%、更に好ましくは0.2〜10質量%使用することができる。また、本発明の懸濁重合用分散剤と他の反応性又は非反応性分散剤、例えばポリビニルアルコール等との併用も可能である。また、懸濁重合するモノマーに特に制限はなく、上記の重合性炭素−炭素二重結合を有する単量体の単独重合及び共重合に使用できるが、好ましくはハロゲン化オレフィン系、酢酸ビニル系等の重合に使用することができる。
【0029】
ハロゲン化オレフィン系の重合としては、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化ビニル/マレイン酸(エステル)、塩化ビニル/フマル酸(エステル)、塩化ビニル/酢酸ビニル、塩化ビニル/塩化ビニリデン、塩化ビニリデン/酢酸ビニル、塩化ビニリデン/安息香酸ビニル等が挙げられる。
【0030】
本発明の反応性界面活性剤を樹脂改質剤として使用する場合、改質する樹脂の物性は、例えば、親水性の調節、相溶性の向上、帯電防止性の向上、防曇性の向上、接着性の向上、染色性の向上、造膜性の向上、耐候性の向上、耐ブロッキング性の向上等である。改質の対象となる樹脂は特に限定されず、前記モノマーの重合によって製造されるあらゆるポリマーに使用可能である。また、例えば、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアリールエーテル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等にも使用することができる。特に好ましく使用することができる樹脂は、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のポリハロゲン化オレフィン類、エチレン、プロピレン等のポリα−オレフィン類等である。
【0031】
本発明の樹脂改質剤は、樹脂表面に塗工したり樹脂を加工する際に練りこむ等して樹脂に添加することができる。また、樹脂製造時にモノマー成分の一つとして他のモノマーと重合させれば、樹脂の分子中に本発明の樹脂改質剤が組み込まれ、永久帯電防止等の永久改質効果を得ることができる。
【0032】
本発明の樹脂改質剤は、その化学構造中にエーテル鎖を有しているため、モノマーに対して優れた相溶性を示す。また、必要に応じてオキシアルキレン基等の重合度(m及びn)及び構成するオキシアルキレン基の種類を改質の目的及びモノマーとの相溶性に応じて選択することにより、親水性を容易に調節することができる。このため本発明の樹脂改質剤は、モノマーとの相溶性とポリマーの改質効果を同時に向上させることができる。また、本発明の樹脂改質剤を使用することにより、使用された樹脂に永久帯電防止、防曇性を付与することが可能である。
【0033】
本発明の樹脂改質剤の使用量は、モノマーの種類、改質の目的、要求される性能等により、種々変えることができるが、モノマーに対して好ましくは0.1〜80質量%使用することができ、特に親水性の不充分な水溶性樹脂を親水性の高い樹脂にしようとする場合では、モノマーに対して1〜80質量%使用することがより好ましい。その他の用途、例えば耐水性、接着性、帯電防止性、防曇性、染色性、造膜性、耐候性、耐ブロッキング性等の向上のため、或いはポリマーアロイのためのポリマーに相溶性を付与しようとする場合には、モノマーに対して0.1〜60質量%使用することが好ましい。
【0034】
本発明の樹脂改質剤を使用する場合には、樹脂物性の改善のためにジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、メチレンビスアクリルアミド等の架橋性ジビニル化合物等を通常の使用量の範囲で任意に使用することができる。更に、乳化重合用乳化剤、懸濁重合用分散剤、樹脂改質剤として使用する場合は例えば金属酸化剤の存在によって樹脂ポリマーを架橋させることも可能である。
【0035】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。尚、以下の実施例等において、%及び部は特に記載が無い限り質量基準である。また、実施例及び比較例の親水基がリン酸エステルである反応性界面活性は、いずれもリン酸モノエステルとリン酸ジエステルの混合物であるが、下記構造式では、リン酸モノエステルの構造式のみを記載した。
【0036】
(製造例1)
攪拌機、温度計、及び窒素導入管を備えた3Lのステンレス製加圧反応装置に、アリルアルコール58g(1モル)及び触媒として水酸化ナトリウム5gを仕込み、反応装置内の雰囲気を窒素で置換後、130℃でプロピレンオキシド986g(17モル)をフィードし、フィード終了後、2時間熟成した。この後、触媒として三フッ化ホウ素エーテル錯体1gを仕込み、40℃でエピクロルヒドリン102g(1.1モル)を滴下し、60℃で1時間熟成した。更に、60℃で、48%水酸化ナトリウム水溶液100g(1.2モル)を滴下し、60℃で2時間熟成した後、水400gを添加し、80℃で30分攪拌、80℃で1時間静置した。分離した下層(生成した食塩を含有する水層)を分離除去し、100℃で減圧して脱水して、エポキシ化合物を得た。このエポキシ化合物にリン酸セスキブチル182g(一般式(3)においてa=1.5に相当。リンとして1モル。)を添加し、60℃で1時間熟成した後、水90g(5モル)を加え、80℃で1時間攪拌して、加水分解した。この後、減圧して、過剰の水及び加水分解して生成したブタノールを留去し、本発明品(1)を得た。
Figure 2004331765
【0037】
(製造例2)
プロピレンオキシド986g(17モル)の代わりに、プロピレンオキシド638g(11モル)を用いた他は、製造例1と同様の操作を行い、本発明品(2)を得た。
Figure 2004331765
【0038】
(製造例3)
プロピレンオキシドの代わりに、ブチレンオキシド720g(10モル)を用いた他は、製造例1と同様の操作を行い、本発明品(3)を得た。
Figure 2004331765
【0039】
(製造例4)
プロピレンオキシド986g(17モル)の代わりに、プロピレンオキシド1160g(20モル)及びエチレンオキシド220g(5モル)を順に反応させた他は、製造例1と同様の操作を行い、本発明の本発明(4)を得た。
Figure 2004331765
【0040】
(製造例5)
プロピレンオキシドの代わりに、1−テトラデセンオキシド212g(1モル)及びエチレンオキシド660g(15モル)を順に反応させた他は、製造例1と同様の操作を行い、本発明品(5)を得た。
Figure 2004331765
【0041】
(製造例6)
アリルアルコールの代わりにイソウンデカノール172g(1モル)を用い、プロピレンオキシドの代わりにアリルグリシジルエーテル114g(1モル)及びエチレンオキシド440g(10モル)を順に反応させた他は、製造例1と同様の操作を行い、本発明品(6)を得た。
Figure 2004331765
【0042】
(製造例7)
アリルアルコールの代わりにイソウンデカノール172g(1モル)を用い、プロピレンオキシドの代わりにアリルグリシジルエーテル114g(1モル)及び混合アルキレンオキシド510g(エチレンオキシドとプロピレンオキシドの等モル混合物)を順に反応させた他は、製造例1と同様の操作を行い、本発明品(7)を得た。
Figure 2004331765
【0043】
また、比較品として、下記の反応性界面活性剤を用いた。
(比較品1)
Figure 2004331765
【0044】
(比較品2)
Figure 2004331765
【0045】
(比較品3)
Figure 2004331765
【0046】
(比較品4)
Figure 2004331765
【0047】
(比較品5)
Figure 2004331765
【0048】
(比較品6)
Figure 2004331765
【0049】
[リン酸モノエステル割合の測定]
リン酸エステル型反応性界面活性剤である本発明品1〜7及び比較品1〜4について、400MHzのNMRを用いて31P−NMRを測定することにより、リン酸モノエステルとリン酸ジエステルとの組成(モル%)を求めた。尚、オルトリン酸のピークを内部標準とした場合、−1ppm付近にリン酸モノエステル由来のピーク、−3ppm付近にリン酸ジエステル由来のピークが見られる。結果を表1に示す。
【0050】
Figure 2004331765
【0051】
[反応性界面活性剤としての評価]
反応性界面活性剤としての性能を評価するため、分散性能試験(実施例1)、乳化安定性試験(実施例2)、乳化重合試験(実施例3)及び樹脂改質試験(実施例4)を行った。尚、本発明品1〜7及び比較品1〜4は、0.1%の水溶液のpHが6.5〜8.5になるように、水酸化カリウムで中和してから評価に用いた。
【0052】
<<実施例1:分散性能試験>>
本発明品1〜7及び比較品1〜6の反応性界面活性剤について、下記の方法により分散性能試験を行った。結果を表2に示す。
容量100mLの共栓付メスシリンダーに、上記の反応性界面活性剤1g、カーボンブラック10gを入れ、水にて溶解分散させ100mLに調整した。次に、そのメスシリンダーを1分間に100回振盪した後、25℃にて1時間静置した。その後、液上面から30mLを抜き取り、グラスフィルターにて濾過した後、105℃にて、グラスフィルターを乾燥させ、グラスフィルター上の残査の質量を測定し、次式により分散性を算出した。
分散性能(%)={グラスフィルターの残査重量(g)/3(g)}×100
【0053】
<<実施例2:乳化安定性試験>>
本発明品1〜7及び比較品1〜6の反応性界面活性剤について、下記の方法により乳化安定性試験を行った。結果を表2に示す。
容量20mLの共栓付目盛り付き試験管に、上記反応性界面活性剤の0.5%水溶液5mLとトルエン5mLを加えた。次に、その試験管を1分間に100回振盪した後、25℃にて1時間静置した。その後、乳化層の容量(mL)を測定し、次式により乳化性を算出した。
乳化性能(%)={乳化層の容量(mL)/10(mL)×100
【0054】
Figure 2004331765
【0055】
<<実施例3:乳化重合試験>>
本発明品1〜7及び比較品1〜6の反応性界面活性剤について、乳化重合用乳化剤としての性能を見るために、アクリル酸ブチル/スチレン/アクリル酸/(アクリル酸ブチル/スチレン/アクリル酸=49/49/2質量比)の混合物をモノマーとして乳化重合を行った。得られたポリマーエマルジョンについて、その粒径、凝集物量、機械安定性、発泡性、並びにポリマーエマルジョンから得られるフィルムについての耐水性、腐食防止性及び密着性を評価した。その結果を表3に示す。
【0056】
<重合方法>
還流冷却器、攪拌機、滴下ロ−ト及び温度計を備えた反応容器に脱イオン水120gを仕込み、系内を窒素ガスで置換した。別に混合モノマー100gに反応性界面活性剤を4g溶解し、この内の10gと過硫酸アンモニウム0.08gを反応容器に加え、60℃で重合を開始した。そして残りのモノマーと上記の反応性界面活性剤の混合物を、2時間にわたって反応器内に連続的に滴下し、滴下終了後2時間熟成しポリマーエマルジョンを得た。
【0057】
<凝集物量>
重合後の上記ポリマーエマルジョンを325メッシュの金網でろ過し、ろ過残渣を水で洗浄後、105℃にて2時間乾燥させ、この質量を測定し固形分に対する質量%で表した。
<機械安定性>
重合後の上記ポリマーエマルジョンをディスパーにて、2,000rpmで2分間攪拌した後、上記の方法で凝集物量を測定し、機械安定性を評価した。
【0058】
<電解質安定性>
塩化ナトリウム(以下、NaCl)の1%、3%、5%の各水溶液にエマルジョンを1滴添加し、軽く振り混ぜた後に、凝集物の発生の有無により以下の基準で評価した。
◎:5%NaCl水溶液でも凝集物が発生しなかった。
○:5%NaCl水溶液では凝集物が発生したが、3%NaCl水溶液では凝集物が発生しなかった。
△:3%NaCl水溶液では凝集物が発生したが、1%NaCl水溶液では凝集物が発生しなかった。
×:1%NaCl水溶液で凝集物が発生した。
【0059】
<耐水性>
重合後の上記ポリマーエマルジョンをガラス板に塗布した後、常温で12時間風乾して厚さ0.2mmの塗膜を有するガラス板を調製した。このガラス板を50℃の水に浸漬し、白化して塗膜を通して8ポイントの文字が判別できなくなるまでの時間を測定し、耐水性を評価した。評価の基準は以下のとおりである。
◎:48時間経過後も文字が判別できた。
○:24時間経過後も文字が判別できたが、48時間経過後は文字が判別できなくなった。
△:1時間以上経過すると文字が判別できなくなった。
×:1時間未満で文字が判別できなくなった。
【0060】
<腐食防止性>
サンドペーパー(#360)で表面を研磨した後、アセトンで脱脂した冷間圧延鋼板(SPCC−SD)に、重合後の上記ポリマーエマルジョンを塗布し、常温で12時間風乾した後、110℃で2時間焼付けて、厚さ0.2mmの塗膜を有する鋼板を調製した。この鋼板の塗膜にカッターナイフでX字に切り込みを入れた後、この鋼板を5%NaCl水溶液に、50℃で3日間浸漬し、錆の発生状態を観察し、上記の基準で腐食防止性を評価した。
○:錆がほとんど見られず、腐食防止性が高かった。
△:やや錆が見られ、腐食防止性がやや低かった。
×:錆が多く見られ、腐食防止性が低かった。
【0061】
<密着性>
上記腐食防止性と同様の方法で調製した、厚さ0.2mmの塗膜を有する鋼板の塗膜に、カッターナイフで、約1mmの幅で縦横、それぞれ11本の切れ目を入れ、計100個の碁盤目を形成した。次に、24mm幅のセロファン粘着テープを碁盤目に密着させた後、セロファン粘着テープを強く剥離し、塗膜が剥離しなかった碁盤目の数を数え、下記の基準により密着性の評価を行った。
◎:剥離面積が5%未満であり、密着性が高かった。
○:剥離面積が5%以上〜20%未満であり、密着性がやや高かった。
△:剥離面積が20%以上〜65%未満であり、密着性がやや低かった。
×:剥離面積が65%以上であり、密着性が低かった。
【0062】
Figure 2004331765
【0063】
<<実施例4:樹脂改質試験>>
本発明品1〜7及び比較品1〜6の反応性界面活性剤について、樹脂改質剤としての性能を見るために、スチレンの溶液重合を行い、得られた樹脂に対して以下の試験法により試験を行った。尚、樹脂改質剤未添加のものをブランクとした。結果を表4に示す。
【0064】
<重合方法>
乳化重合試験と同様の反応容器にキシレン100gを仕込み、系内を窒素ガスで置換した。別にスチレン150g、上記の反応性界面活性剤15g、過酸化ベンゾイル2g、ジ・ターシャリブチルパーオキサイド1gの混合溶液を調整し、反応温度130℃で上記混合溶液を2時間にわたり反応器内に連続的に滴下した。更に、キシレン10g、過酸化ベンゾイル0.5g、ジ・ターシャリブチルパーオキサイド0.5gの混合溶液を滴下し、2時間反応させた。その後冷却して、ポリマー溶液を得た。
【0065】
<防曇性>
ガラス板上に、上記ポリマー溶液を塗布して、厚さ0.2mmのポリマーフィルムを作製し、このポリマーフィルムに対する水の接触角を測定することにより防曇性を評価した。尚、水の接触角が小さいほど防曇性が優れているといえる。
<帯電防止性>
上記ポリマーフィルムを温度20℃、湿度50%の雰囲気中に24時間放置後、表面固有抵抗を測定した。その後、家庭用台所洗剤で洗浄処理し、イオン交換水で十分に洗った後、表面の水分を乾燥除去してから温度20℃、湿度50%の雰囲気中に24時間放置後、表面固有抵抗を測定することにより帯電防止性を評価した。
<帯電防止効果及び防曇性の持続性>
上記帯電防止効果及び防曇性の試験をした後のポリマーフィルムを、水を含ませた脱脂綿で50回水拭きした後、温度20℃、湿度35%の雰囲気中に30分間放置後、表面固有抵抗値及び水の接触角を測定した。
【0066】
Figure 2004331765
【0067】
【発明の効果】
本発明の反応性界面活性剤は、乳化性、分散性、樹脂性に優れている。また、反応性界面活性剤を乳化重合用乳化剤として使用した樹脂エマルジョンは、乳化安定性、特に、電解質混入時の乳化安定性(電解質安定性)が優れており、金属の腐蝕防止性や金属との密着性にも優れている。

Claims (6)

  1. 下記の一般式(1)
    Figure 2004331765
    (式中、Rは水素原子又はメチル基を表わし、AOは炭素数6〜18のオキシアルキレン基又はオキシ(アルコキシメチル)エチレン基を表わし、AO’は炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表わし、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はアンモニウムを表わし、mは0又は1〜3の数を表わし、nは1〜100の数を表わす。)
    で表わされることを特徴とする反応性界面活性剤。
  2. 前記一般式(1)において、mが0の数であり、(AO’)で表わされるポリオキシアルキレン基中のオキシプロピレン基又はオキシ(メチル)エチレン基の含有量が40〜100モル%である請求項1に記載の反応性界面活性剤。
  3. 前記一般式(1)において、mが1〜3の数であり、(AO’)で表わされるポリオキシアルキレン基中のオキシエチレン基の含有量が50〜100モル%である請求項1に記載の反応性界面活性剤。
  4. 前記一般式(1)で表わされる化合物からなることを特徴とする乳化重合用乳化剤。
  5. 前記一般式(1)で表わされる化合物からなることを特徴とする樹脂改質剤。
  6. 下記の一般式(2)
    Figure 2004331765
    (式中、Rは水素原子又はメチル基を表わし、AOは炭素数6〜18のオキシアルキレン基又はオキシ(アルコキシメチル)エチレン基を表わし、AO’は炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表わし、mは0又は1〜3の数を表わし、nは1〜100の数を表わす。)
    で表されるエポキシ化合物と、下記の一般式(3)
    Figure 2004331765
    (式中、R’は、炭素数1〜6の1級アルキル基を表わし、aは1〜2の数を表わす。)
    で表わされるリン酸化合物とを反応させた後、加水分解することを特徴とする、下記の一般式(1)
    Figure 2004331765
    (式中、Rは水素原子又はメチル基を表わし、AOは炭素数6〜18のオキシアルキレン基又はオキシ(アルコキシメチル)エチレン基を表わし、AO’は炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表わし、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はアンモニウムを表わし、mは0又は1〜3の数を表わし、nは1〜100の数を表わす。)
    で表わされる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の反応性界面活性剤、乳化重合用乳化剤、又は樹脂改質剤の製造方法。
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