JPH09290133A - 排煙処理設備の防食方法 - Google Patents

排煙処理設備の防食方法

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JPH09290133A
JPH09290133A JP8109300A JP10930096A JPH09290133A JP H09290133 A JPH09290133 A JP H09290133A JP 8109300 A JP8109300 A JP 8109300A JP 10930096 A JP10930096 A JP 10930096A JP H09290133 A JPH09290133 A JP H09290133A
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Koichiro Iwashita
浩一郎 岩下
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淳 多谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より少ない設備コストあるいは運転コスト
で、排煙処理設備における一般的なステンレス鋼を使用
した排煙脱硫装置の腐食を防止する防食方法を提供する
こと。 【解決手段】 排煙を吸収液に接触させて排煙中の少な
くとも亜硫酸ガスを除去する排煙脱硫装置を備えた排煙
処理設備において、前記排煙脱硫装置のステンレス鋼よ
りなる構成部材の腐食を防止する防食方法であって、特
定の手段を講じることによって、前記吸収液のCl-
度、SO4 2- 濃度をステンレス鋼の耐食限界に対して耐
食域側に保持することを特徴とする排煙処理設備の防食
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排煙を吸収液に接
触させて排煙中の少なくとも亜硫酸ガスを除去する排煙
脱硫装置を備えた排煙処理設備において、前記排煙脱硫
装置のステンレス鋼よりなる構成部材の腐食を防止する
防食方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、排煙脱硫装置の腐食環境は非常
に厳しい。通常、排煙脱硫装置が適用されるボイラ等の
排煙中や、排煙脱硫装置の吸収液に使用される工業用水
中には塩素イオン(Cl- )が存在するので、一般的な
ステンレス鋼(例えばSUS304等)をこれら排煙等
に接触する装置の構成材料として単に使用すると、孔食
や隙間腐食を生じる。
【0003】このため従来は、炭素鋼にゴムライニング
を施工したものや、ハステロイC等の高価な高級材料を
排煙脱硫装置の構成材料として使用していたが、コスト
低減や施工作業及びメンテナンス作業の容易化等の観点
から、一般的なステンレス鋼を用いても腐食を生じさせ
ない技術が望まれていた。そこで出願人は、特開昭63
−223188号公報に開示したように、硫酸イオン
(SO4 2- )が塩素イオン(Cl- )による腐食を抑制
する作用があるとの知見に基づき、これらのイオンバラ
ンスを硫酸イオンの添加により調整する防食方法を提案
した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報に記載された防食方法では、例えば硫酸ナトリウム
(Na2 SO4 )や硫酸アンモニウム((NH4 2
4 )等の硫酸イオン源を排煙脱硫装置のライン中に供
給することにより、硫酸イオンを添加しているが、硫酸
イオン源の供給元についてはなんら考慮されていなかっ
た。このため、硫酸アンモニウム等を購入する必要があ
り、また、硫酸アンモニウム等を貯留するサイロ等の設
備を設置する必要があるため、設備コスト及び運転コス
トの増加を伴うという問題点がある。
【0005】そこで本発明は、より少ない設備コストあ
るいは運転コストで、排煙処理設備における一般的なス
テンレス鋼を使用した排煙脱硫装置の腐食を防止する防
食方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の排煙処理設備の防食方法は、排煙を
吸収液に接触させて排煙中の少なくとも亜硫酸ガスを除
去する排煙脱硫装置と、この排煙脱硫装置の前流側で排
煙中の粉塵を除去する乾式集塵機とを備え、前記乾式集
塵機の前流側で排煙にNH3 を添加して排煙中のSO3
ガスを(NH4 2 SO4 として固形化し前記粉塵とし
て除去する排煙処理設備において、前記排煙脱硫装置の
ステンレス鋼よりなる構成部材の腐食を防止する防食方
法であって、前記吸収液のpH、Cl- 濃度、SO4 2-
濃度及び温度を測定し、これら測定値から判定される前
記吸収液の状態がステンレス鋼の耐食限界の近傍となっ
た場合に、前記乾式集塵機により除去された粉塵を前記
吸収液中に投入して前記吸収液のSO4 2- 濃度を増加さ
せることにより、前記吸収液の状態をステンレス鋼の耐
食限界に対して耐食域側に保持することを特徴とする。
【0007】また、請求項2記載の排煙処理設備の防食
方法は、排煙を吸収液に接触させて排煙中の少なくとも
亜硫酸ガスを除去する排煙脱硫装置と、この排煙脱硫装
置の後流側で排煙を集塵液に接触させて排煙中の粉塵を
除去する湿式集塵装置とを備え、前記湿式集塵装置にお
いて粉塵を吸収した集塵液が前記排煙脱硫装置の吸収液
中に混入する構成とされ、前記集塵液中に防食用のアル
カリ剤が投入される構成とされた排煙処理設備におい
て、前記排煙脱硫装置のステンレス鋼よりなる構成部材
の腐食を防止する防食方法であって、前記吸収液のp
H、Cl- 濃度、SO4 2- 濃度及び温度を測定し、これ
ら測定値から判定される前記吸収液の状態がステンレス
鋼の耐食限界の近傍となった場合に、前記集塵液中への
アルカリ剤の投入量を操作して前記吸収液のSO4 2-
度を増加させることにより、前記吸収液の状態をステン
レス鋼の耐食限界に対して耐食域側に保持することを特
徴とする。
【0008】また、請求項3記載の排煙処理設備の防食
方法は、排煙をMg化合物を含有する石灰石が懸濁した
吸収液に接触させて排煙中の少なくとも亜硫酸ガスを除
去する排煙脱硫装置を備えた排煙処理設備において、前
記排煙脱硫装置のステンレス鋼よりなる構成部材の腐食
を防止する防食方法であって、前記吸収液のpH、Cl
- 濃度、SO4 2- 濃度及び温度を測定し、これら測定値
から判定される前記吸収液の状態がステンレス鋼の耐食
限界の近傍となった場合に、前記吸収液中への石灰石投
入量を操作して前記吸収液のMg2+濃度を増加させ、こ
れにより前記吸収液のSO4 2- 濃度を増加させることに
より、前記吸収液の状態をステンレス鋼の耐食限界に対
して耐食域側に保持することを特徴とする。
【0009】また、請求項4記載の排煙処理設備の防食
方法は、排煙を吸収液に接触させて排煙中の少なくとも
亜硫酸ガスを除去する排煙脱硫装置を備えた排煙処理設
備において、前記排煙脱硫装置のステンレス鋼よりなる
構成部材の腐食を防止する防食方法であって、前記吸収
液のpH、Cl- 濃度、SO4 2- 濃度及び温度を測定
し、これら測定値から判定される前記吸収液の状態がス
テンレス鋼の耐食限界の近傍となった場合に、前記吸収
液を構成する水分の排水量を操作して、前記吸収液のC
- 濃度を低下させることにより、前記吸収液の状態を
ステンレス鋼の耐食限界に対して耐食域側に保持するこ
とを特徴とする。
【0010】また、請求項5記載の排煙処理設備の防食
方法は、排煙を吸収液に接触させて排煙中の少なくとも
亜硫酸ガスを除去する排煙脱硫装置と、この排煙脱硫装
置の前流側で排煙中の粉塵を除去する環式集塵機とを備
え、前記乾式集塵機の前流側で排煙にNH3 を添加して
排煙中のSO3 ガスを(NH4 2 SO4 として固形化
し前記粉塵として除去する排煙処理設備において、前記
排煙脱硫装置のステンレス鋼よりなる構成部材の腐食を
防止する防食方法であって、前記吸収液のpH、Cl-
濃度、SO4 2- 濃度及び温度を測定し、これら測定値か
ら判定される前記吸収液の状態がステンレス鋼の耐食限
界の近傍となった場合に、前記乾式集塵機の荷電を調節
して前記乾式集塵機出口の粉塵濃度を増加させ前記排煙
脱硫装置への(NH4 2 SO4 の持込み量を増やし
て、前記吸収液のSO4 2- 濃度を増加させることによ
り、前記吸収液の状態をステンレス鋼の耐食限界に対し
て耐食域側に保持することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。まず、図1及び図2により、本発
明を実施する排煙処理設備の一構成例について説明す
る。ここで、図1は本例の排煙処理設備の全体構成を示
す図であり、図2は本例の排煙処理設備における排煙脱
硫装置を示す図である。本例の排煙処理設備は、残さ
油、重油、オリマルジョン等の重質油を利用した油焚き
ボイラ用の排煙処理設備である。なお、この種の油焚き
ボイラは、電力会社の発電設備としてはオイルショック
以来新設が規制されているが、近年電力会社以外の発電
事業用設備としては普及しつつある。また、この種の油
焚きボイラでは、排煙中に塩素はほとんど含有されない
が、排煙中に相当量のSO3 ガスが存在し、これを除去
するため後述のようなアンモニア注入が行われる。
【0012】この排煙処理設備は、図1に示すように、
図示省略したボイラから排出されエアヒータ1を通過し
た排煙にアンモニア(NH3 )を添加した後、乾式の電
気集塵機(EP)2により排煙中の粉塵を除去する。次
いで、排煙をガスガスヒータ(GGH)の熱回収部3に
通過させて熱回収した後、排煙脱硫装置4に導いて排煙
中の少なくとも亜硫酸ガス(SO2 )を除去する。そし
て、排煙脱硫装置4において亜硫酸ガス(SO2 )を除
去された排煙は、湿式の集塵装置5で残存する粉塵を除
去され、ガスガスヒータ(GGH)の再加熱部6で加熱
された後、煙突7から大気に放散される構成となってい
る。
【0013】そして、電気集塵機2により除去された粉
塵の一部Aが粉塵供給ライン8を経由して脱硫装置4の
吸収液中に投入可能となっており、粉塵供給ライン8に
設けられたバルブ等の投入量調整手段9によりこの粉塵
Aの投入量が調整される構成となっている。この粉塵A
の具体的搬送方法としては、粉塵供給ライン8を配管に
より構成し、この配管内に空気を流しこの空気の風圧に
より搬送するようにしてもよいし、粉塵をスラリ化して
スラリポンプにより圧送するようにしてもよい。あるい
は、粉塵供給ライン8をベルトコンベアにより構成し、
ベルトコンベアにより脱硫装置4における後述のタンク
22等まで供給する構成も有り得る。なお、ベルトコン
ベアにより供給する場合には、電気集塵機2のホッパか
らこのベルトコンベアの始端に落下させる粉塵Aの量を
前記ホッパに設けた切出し器等によって操作することに
より、粉塵Aの投入量を調整すればよい。
【0014】なお、前記残さ油等を燃料とする油焚ボイ
ラから排出されエアヒータ1を通過した排煙中には、前
述したように相当量(例えば20ppm程度)の硫酸ガ
ス(SO3 )が含有されており、これを放置すると電気
集塵機2以降の機器の腐食が問題となるので、NH3
添加して排煙中のSO3 ガスを硫安((NH4 2 SO
4 )として固形化し電気集塵機2で粉塵として除去する
構成となっている。したがってこの場合、電気集塵機2
で除去された粉塵A中には相当量の(NH4 2 SO4
が含有されることになる。
【0015】また、湿式の集塵装置5は、排煙を集塵液
に接触させて排煙中の粉塵を除去するもので、この場合
粉塵を吸収した集塵液が後述の排煙脱硫装置の例えばタ
ンク22内の吸収剤スラリ中に導入されて処理される構
成とされ、また、この集塵装置の集塵液中にはライン1
0より防食用のアルカリ剤(例えば、NaOH)が投入
される構成となっている。アルカリ剤を投入する本来の
目的は、集塵装置の集塵液のpHが低下して集塵装置の
腐食が生じるのを防止するためであるが、本発明では後
述の排煙脱硫装置の吸収剤スラリの状態を耐食域側に改
善する目的もある。この場合ライン10には、アルカリ
剤の投入量を操作するための流量調整バルブ11が設け
られている。
【0016】なお、この集塵装置5は、排煙の性状等に
より脱硫装置4から排出された排煙中の粉塵が問題とな
る場合にのみ設ければよい。また、この集塵装置5にお
ける集塵液としては、例えば単なる工業用水を使用する
ことができ、あるいは後述する脱硫装置4のろ液タンク
28内の水の一部をこの集塵装置5に供給してこの集塵
液として使用する構成でもよい。
【0017】また脱硫装置4は、図2に示すように、排
煙を石灰石が懸濁した吸収液(以下、吸収剤スラリとい
う。)と気液接触させるための吸収塔21と、この吸収
塔21の底部に設けられ吸収剤スラリが供給されるタン
ク22と、このタンク22内のスラリを攪拌しつつ酸化
用の空気を微細な気泡として吹込むいわゆるアーム回転
式のエアスパージャ23とを備え、タンク22内で亜硫
酸ガスを吸収した吸収剤スラリと空気とを効率良く接触
させて全量酸化し石膏を得るものである。
【0018】すなわちこの脱硫装置4では、吸収塔21
の排煙導入部21aに未処理排煙を導き、循環ポンプ2
4によりヘッダーパイプ25から噴射した吸収剤スラリ
に接触させて、未処理排煙中の亜硫酸ガスを吸収除去
し、排煙導出部21bから処理済排煙として排出させ
る。ヘッダーパイプ25から噴射され亜硫酸ガスを吸収
しつつ充填材26を経由して流下する吸収剤スラリは、
タンク22内においてエアスパージャ23により攪拌し
つつ吹込まれた多数の気泡(空気)と接触して酸化さ
れ、さらには中和反応を起こして石膏となる。なお、こ
れらの処理中に起きている主な反応は以下の反応式
(1)乃至(3)となる。
【0019】
【化1】 (吸収塔排煙導入部) SO2 +H2 O→H+ +HSO3 - (1) (タンク) H+ +HSO3 - +1/2O2 →2H+ +SO4 2- (2) 2H+ +SO4 2- +CaCO3 +H2 O →CaSO4 ・2H2 O+CO2 (3)
【0020】こうしてタンク22内には、石膏と吸収剤
である少量の石灰石が懸濁し、これらがこの場合循環ポ
ンプ24の吐出配管から分岐する配管ライン24aによ
り固液分離機27に供給され、ろ過されて水分の少ない
石膏B(通常、水分含有率10%程度)として採り出さ
れる。一方、固液分離機27からのろ液は、ろ液タンク
28に送られ、ここに一旦貯留された後、吸収剤スラリ
を構成する水分としてポンプ29によりスラリ調整槽3
0に適宜供給される。なお後述するように、ろ液タンク
28には必要に応じて補給水が投入される。スラリ調整
槽30は、攪拌機31を有し、石灰石サイロ32からコ
ンベア33を介して投入される石灰石C(吸収剤)と、
前記ポンプ29より送られる水とを攪拌混合して、吸収
剤スラリDを生成するもので、内部の吸収剤スラリDが
スラリポンプ34により吸収塔21のタンク22に適宜
供給されるようになっている。
【0021】なお、循環する水の一部は、例えば図2の
場合にはポンプ29の吐出側に設けられた流量調整弁4
1を介して、系外に排出される構成となっている。この
排出水は、必要に応じて図示省略した排水処理装置より
pHやCODが調整され排水規制に適合する状態で放水
されてもよいし、塩素イオン等の不純物が除去された
後、前記補給水の一部として系内に戻されてもよい。ま
た図2では、粉塵供給ライン8が吸収塔21のタンク2
2に接続され、前述の電気集塵機2により除去された粉
塵の一部Aが粉塵供給ライン8を経由してタンク22内
に供給される構成となっているが、この粉塵Aを供給す
る位置はこのような態様に限られない。例えば、循環ポ
ンプ24の吐出側又は吸込み側の配管ラインに供給する
ようにしてもよいし、スラリ調整槽30内やスラリポン
プ34の吐出側又は吸込み側の配管ラインに供給するよ
うにしてもよい。
【0022】また、運転中このスラリ調整槽30では、
例えば図示省略したコントローラ及び流量制御弁によ
り、投入される水量が調整され、また、石灰石サイロ3
2のロータリーバルブ32aの作動が制御されることに
より、投入される水量に応じた石灰石が適宜供給され、
所定濃度(例えば20重量%程度)の吸収剤スラリDを
常に一定範囲のレベル内に蓄えた状態に維持される。ま
た、例えば前記ろ液タンク28には、適宜補給水(工業
用水等)が供給され、前記流量調整弁41からの排水、
あるいは吸収塔21における蒸発等により漸次減少する
水分が補われる。また運転中には、脱硫率と石膏純度と
を高く維持すべく、未処理排煙中の亜硫酸ガス濃度やタ
ンク内のpHや石灰石濃度等がセンサにより検出され、
図示省略した制御装置により石灰石の供給量や吸収剤ス
ラリの供給量等が適宜調節される。
【0023】次に、以上のように構成された排煙処理設
備において実施する本発明の防食方法について説明す
る。本防食方法は、脱硫装置4の吸収塔21において循
環する吸収剤スラリのpH、Cl- 濃度、SO4 2- 濃度
及び温度を適宜又は連続的に測定し、これら測定値から
判定される前記吸収剤スラリの状態がステンレス鋼の耐
食限界の近傍となった場合には、前記吸収剤スラリの状
態を耐食域側に改善する操作を行い、前記吸収剤スラリ
の状態をステンレス鋼の耐食限界に対して常に耐食域側
に保持するものである。
【0024】ここで、前記吸収剤スラリのpH、Cl-
濃度、SO4 2- 濃度及び温度を測定する方法としては、
pH電極、温度計、Cl- イオン電極、SO4 2- イオン
電極、イオンメータ等のセンサを、タンク22内や循環
ポンプ24の吐出側又は吸込み側の配管ライン等に設置
して、連続的に測定する方法を採用してもよいし、定期
的な手分析により測定するようにしてもよい。
【0025】また、一般的なステンレス鋼(SUS30
4,316,317等)の耐食限界は、Cl- 濃度及び
SO4 2- 濃度に対しては図3に示すような関係を有して
おり、詳しくは下記式(4)の耐食限界式で表わされ
る。
【0026】
【数1】 〔Cl- 〕=a×log〔SO4 2- 〕+b (4) 但し、〔Cl- 〕,〔SO4 2- 〕:各イオンの濃度〔p
pm〕 a:pH、温度(T℃)の関数で、 a=C1 ×pH−C2 ×T+C3 (C1 ,C2 ,C3
定数) b:装置の材質、表面処理方法によって決る定数
【0027】すなわち、Cl- 濃度が一定の場合、実際
のSO4 2- 濃度が、上記(4)式により求められるSO
4 2- 濃度の限界値より小さいと腐食を生じるが、上記限
界値より増加すると腐食は抑制される。また、pHが高
くなったり、あるいは温度が低くなると、この耐食域は
広がる。さらに材質については、SUS304,31
6,317となるにつれて耐食域が広がり、また表面粗
さが滑らかになるにつて耐食域が広がる。したがって、
例えば測定された前記吸収剤スラリのpH、Cl- 濃度
及び温度から上記式(4)に基づいて、SO4 2- 濃度の
限界値を求める。そして、この算出されたSO4 2- 濃度
の限界値と、実際に測定された前記吸収剤スラリのSO
4 2 - 濃度とを比較して、測定されたSO4 2- 濃度が前記
算出された限界値近傍に到達している場合には、前記吸
収剤の状態がステンレス鋼の耐食限界の近傍になったと
判定される。
【0028】なお、ここで「限界値近傍」あるいは「耐
食限界の近傍」の意味は、測定誤差や後述の操作(吸収
剤スラリの状態を耐食域側に改善する操作)の応答性及
び制御性あるいは安全率等を考慮した余裕度を含む範囲
(耐食限界に対する範囲)であって、この範囲は排煙の
性状、脱硫装置の材質、運転条件、負荷変動の程度等に
応じて適宜設定すればよい。
【0029】そして、耐食限界の近傍にある前記吸収剤
スラリの状態を耐食域側に改善する操作として、本発明
では例えば以下のような操作を行う。まず、第1の操作
としては、前記吸収剤スラリの状態がステンレス鋼の耐
食限界の近傍となった場合には、乾式集塵機2により除
去された粉塵Aを前記粉塵供給ライン8及び投入量調整
手段9により脱硫装置4の吸収剤スラリ中に投入して前
記吸収剤スラリのSO4 2- 濃度を増加させる。すなわ
ち、乾式集塵機2により除去された粉塵A中には、前述
したように硫安((NH4 2 SO4 )が含有され、こ
の硫安は極めて水に溶解し易い性質を有するため、この
粉塵Aを投入すれば吸収剤スラリ中のSO4 2- 濃度が即
座に増加し、吸収剤スラリの状態が耐食域側に改善され
る。またこの操作によって、吸収剤スラリ中にアンモニ
ウムイオン(NH4 + )が増加することになり、前述の
式(1)〜(3)の反応が促進されて、脱硫装置4の脱
硫性能が向上する。
【0030】なお、粉塵Aの投入量は、得られる石膏の
純度が若干低下する等の不具合を回避するために必要最
小限の量とするのが好ましく、例えば前述のSO4 2-
度の限界値近傍の基準値と実測値との差(SO4 2- の不
足分)に比例した量だけ投入するようにすればよい。ま
た、前記粉塵Aの投入操作は、例えばマイクロコンピュ
ータ等よりなる制御装置が前述の各センサの信号に基づ
いて投入量調整手段9を構成するバルブ等を自動制御す
ることにより行うにようにしてもよいし、あるいは作業
者のマニュアル操作により行ってもよい。
【0031】次に、第2の操作としては、前記吸収剤ス
ラリの状態がステンレス鋼の耐食限界の近傍となった場
合に、前記流量調整バルブ11を操作して湿式集塵装置
5の集塵液中へのアルカリ剤(図1ではNaOH)の投
入量を増加させ、前記吸収剤スラリのSO4 2- 濃度を増
加させることにより、前記吸収剤スラリの状態をステン
レス鋼の耐食限界に対して耐食域側に改善する。なお、
アルカリ剤投入の増加量は、アルカリ剤の消費量を節約
するために必要最小限の量とするのが好ましく、例えば
前述のSO4 2- 濃度の限界値近傍の基準値と実測値との
差(SO4 2- の不足分)に比例した量だけ増加させるよ
うにすればよい。また、前記流量調整バルブ11の操作
は、例えばマイクロコンピュータ等よりなる制御装置が
前述の各センサの信号に基づいて自動制御するようにし
てもよいし、あるいは作業者のマニュアル操作により行
ってもよい。なおこの場合、アルカリ剤の投入によるp
Hの増加も、防食性向上の効果がある。
【0032】次に、第3の操作としては、前記吸収剤ス
ラリの状態がステンレス鋼の耐食限界の近傍となった場
合には、石灰石サイロ32のロータリーバルブ32aの
作動を制御して、前記吸収剤スラリ中への石灰石投入量
を増加させて前記吸収剤スラリのMg2+濃度を増加さ
せ、これにより前記吸収剤スラリのSO4 2- 濃度を増加
させることにより、前記吸収剤スラリの状態をステンレ
ス鋼の耐食限界に対して耐食域側に改善する。すなわ
ち、通常石灰石には5〜6%程度の炭酸マグネシウム
(MgCO3 )が含有され、吸収剤スラリ中でこのMg
CO3 が溶解してMg2+の濃度が増加すると、イオンバ
ランスの関係で前記吸収剤スラリのSO4 2- 濃度が増加
する。このため、前記吸収剤スラリ中への石灰石投入量
を増加させることにより、前記吸収剤スラリの状態をス
テンレス鋼の耐食限界に対して耐食域側に改善できる。
【0033】なお、石灰石投入量の増加量は、未反応炭
酸カルシウムの増加による石膏純度の低下等の不具合を
回避するために必要最小限の量とするのが好ましく、例
えば前述のSO4 2- 濃度の限界値近傍の基準値と実測値
との差(SO4 2- の不足分)に比例した量だけ増加させ
るようにすればよい。また、前記石灰石投入量の増量操
作は、例えばマイクロコンピュータ等よりなる制御装置
が前述の各センサの信号に基づいて自動的に行うように
してもよいし、あるいは作業者のマニュアル操作により
行ってもよい。
【0034】次に、第4の操作としては、前記吸収剤ス
ラリの状態がステンレス鋼の耐食限界の近傍となった場
合に、前述の流量調整弁41を操作して、前記吸収剤ス
ラリを構成する液分の排水量を増加させて、前記吸収剤
スラリのCl- 濃度を低下させる。すなわち、脱硫装置
4では、図2に示すように吸収剤スラリを構成する液分
(主に水分)が循環使用される構成となっている。この
ため、補給される工業用水中等に含有されてこの循環系
内に混入するCl- は、放置すれば蓄積されて水分の蒸
発等によりその濃度が漸次高くなる。このため、系内か
らの液分の排水量を増やせば、Cl- の蓄積をより抑制
し、吸収剤スラリのCl- 濃度を低下させることができ
る。
【0035】なお、この排水量の増加量は、補給水(工
業用水)の節約のために必要最小限の量とするのが好ま
しく、例えば前述のSO4 2- 濃度の限界値近傍の基準値
と実測値との差(SO4 2- の不足分)に比例した量だけ
増加させるようにすればよい。また、前記排水量の増量
操作は、例えばマイクロコンピュータ等よりなる制御装
置が前述の各センサの信号に基づいて自動的に行うよう
にしてもよいし、あるいは作業者のマニュアル操作によ
り行ってもよい。
【0036】次に、第5の操作としては、前記吸収剤ス
ラリの状態がステンレス鋼の耐食限界の近傍となった場
合に、乾式集塵機2の荷電を調節して乾式集塵機2の出
口の粉塵の濃度を増加させ排煙脱硫装置4の吸収塔21
への(NH4 2 SO4 の持込み量を増やして、前記吸
収剤スラリのSO4 2- 濃度を増加させる。すなわち、乾
式集塵機2を通過した粉塵中にも、前述したように硫安
((NH 4 2 SO4 )が含有され、この硫安は極めて
水に溶解し易い性質を有するため、この粉塵が乾式集塵
機2を通過して吸収塔21に流入する量を増加させれば
吸収剤スラリ中のSO4 2- 濃度が即座に増加し、吸収剤
スラリの状態が耐食域側に改善される。またこの操作に
よって、吸収剤スラリ中にアンモニウムイオン(NH4
+ )が増加することになり、前述の式(1)〜(3)の
反応が促進されて、脱硫装置4の脱硫性能が向上する。
【0037】なお、乾式集塵機2の荷電を調節して乾式
集塵機2の出口の粉塵Aの濃度を増加させる量は、得ら
れる石膏の純度が若干低下する等の不具合を回避するた
めに必要最小限の量とするのが好ましく、例えば前述の
SO4 2- 濃度の限界値近傍の基準値と実測値との差(S
4 2- の不足分)に比例した量だけ増加させるようにす
ればよい。また、前記乾式集塵機2の荷電調節の操作
は、例えばマイクロコンピュータ等よりなる制御装置が
前述の各センサの信号に基づいて自動制御することによ
り行うようにしてもよいし、あるいは作業者のマニュア
ル操作により行ってもよい。
【0038】またこの第5の操作を行う場合には、排煙
脱硫装置4の吸収塔21を通過する粉塵量が増加し、煙
突7からの排出量が排出基準を越える可能性が憂慮され
るが、図1に示す排煙処理設備では、排煙脱硫装置4の
後流側に湿式の集塵装置5が設けられているため、吸収
塔21を通過する粉塵のほとんどがここで除去され、煙
突7からの排出量を確実に排出基準以下に保持できる。
なお、以上説明した第1から第5までの各操作は、いず
れか一つを行う構成でもよいし、いずれか複数を組合せ
て同時に行うようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】本発明の防食方法によれば、排煙処理設
備において、従来使用していない新たな薬剤を投入する
ことなく、一般的なステンレス鋼を構成部材として使用
した脱硫装置の防食が可能となる。このため、以下のよ
うな効果がある。 (1)脱硫装置の構成部材として、ゴムライニングを施
したもの、あるいはハステロイC等の高級材料を使用す
る必要がなくなるため、排煙処理設備の大幅なコストダ
ウンやメンテナンス作業の容易化等が実現できる。 (2)従来用いていない新たな薬剤を投入することな
く、乾式集塵機で採取された粉塵を使用したり、従来か
ら投入されていたアルカリ剤や吸収剤(石灰石)の投入
量を調整したり、あるいは排水量を調整することで、ス
テンレス鋼を構成部材とした脱硫装置の防食を実現して
いる。このため、新たに薬剤を調達したり、薬剤を貯留
するサイロ等の設備をこの防食のために新たに設置する
必要がなく、よりコストダウンが実現でき実用的なもの
となる。 (3)特に、請求項1又は5に記載したように、排煙中
の粉塵を脱硫装置の吸収剤スラリ中に投入して腐食を防
止する方法では、従来一般に廃棄されていた粉塵を有効
利用しているため、薬剤や水の消費量が全く増加せず、
特に低い運転コストを実現できる。しかも、この場合吸
収剤スラリ中にアンモニウムイオンが増加することによ
って、脱硫性能が向上する効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する排煙処理設備の一例を示す
図。
【図2】図1の排煙処理設備の脱硫装置の構成を示す
図。
【図3】低級ステンレス鋼の耐食限界測定結果を示す
図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多谷 淳 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内 (72)発明者 長谷川 繁夫 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排煙を吸収液に接触させて排煙中の少な
    くとも亜硫酸ガスを除去する排煙脱硫装置と、この排煙
    脱硫装置の前流側で排煙中の粉塵を除去する乾式集塵機
    とを備え、前記乾式集塵機の前流側で排煙にNH3 を添
    加して排煙中のSO3 ガスを(NH4 2 SO4 として
    固形化し前記粉塵として除去する排煙処理設備におい
    て、前記排煙脱硫装置のステンレス鋼よりなる構成部材
    の腐食を防止する防食方法であって、前記吸収液のp
    H、Cl- 濃度、SO4 2- 濃度及び温度を測定し、これ
    ら測定値から判定される前記吸収液の状態がステンレス
    鋼の耐食限界の近傍となった場合に、前記乾式集塵機に
    より除去された粉塵を前記吸収液中に投入して前記吸収
    液のSO4 2- 濃度を増加させることにより、前記吸収液
    の状態をステンレス鋼の耐食限界に対して耐食域側に保
    持することを特徴とする排煙処理設備の防食方法。
  2. 【請求項2】 排煙を吸収液に接触させて排煙中の少な
    くとも亜硫酸ガスを除去する排煙脱硫装置と、この排煙
    脱硫装置の後流側で排煙を集塵液に接触させて排煙中の
    粉塵を除去する湿式集塵装置とを備え、前記湿式集塵装
    置において粉塵を吸収した集塵液が前記排煙脱硫装置の
    吸収液中に混入する構成とされ、前記集塵液中に防食用
    のアルカリ剤が投入される構成とされた排煙処理設備に
    おいて、前記排煙脱硫装置のステンレス鋼よりなる構成
    部材の腐食を防止する防食方法であって、前記吸収液の
    pH、Cl- 濃度、SO4 2- 濃度及び温度を測定し、こ
    れら測定値から判定される前記吸収液の状態がステンレ
    ス鋼の耐食限界の近傍となった場合に、前記集塵液中へ
    のアルカリ剤の投入量を操作して前記吸収液のSO4 2-
    濃度を増加させることにより、前記吸収液の状態をステ
    ンレス鋼の耐食限界に対して耐食域側に保持することを
    特徴とする排煙処理設備の防食方法。
  3. 【請求項3】 排煙をMg化合物を含有する石灰石が懸
    濁した吸収液に接触させて排煙中の少なくとも亜硫酸ガ
    スを除去する排煙脱硫装置を備えた排煙処理設備におい
    て,前記排煙脱硫装置のステンレス鋼よりなる構成部材
    の腐食を防止する防食方法であって、前記吸収液のp
    H、Cl- 濃度、SO4 2- 濃度及び温度を測定し、これ
    ら測定値から判定される前記吸収液の状態がステンレス
    鋼の耐食限界の近傍となった場合には、前記吸収液中へ
    の石灰石投入量を操作して前記吸収液のMg2+濃度を増
    加させ、これにより前記吸収液のSO4 2- 濃度を増加さ
    せることにより、前記吸収液の状態をステンレス鋼の耐
    食限界に対して耐食域側に保持することを特徴とする排
    煙処理設備の防食方法。
  4. 【請求項4】 排煙を吸収液に接触させて排煙中の少な
    くとも亜硫酸ガスを除去する排煙脱硫装置を備えた排煙
    処理設備において、前記排煙脱硫装置のステンレス鋼よ
    りなる構成部材の腐食を防止する防食方法であって、前
    記吸収液のpH、Cl- 濃度、SO4 2- 濃度及び温度を
    測定し、これら測定値から判定される前記吸収液の状態
    がステンレス鋼の耐食限界の近傍となった場合に、前記
    吸収液の排水量を操作して、前記吸収液のCl- 濃度を
    低下させることにより、前記吸収液の状態をステンレス
    鋼の耐食限界に対して耐食域側に保持することを特徴と
    する排煙処理設備の防食方法。
  5. 【請求項5】 排煙を吸収液に接触させて排煙中の少な
    くとも亜硫酸ガスを除去する排煙脱硫装置と、この排煙
    脱硫装置の前流側で排煙中の粉塵を除去する乾式集塵機
    とを備え、前記乾式集塵機の前流側で排煙にNH3 を添
    加して排煙中のSO3 ガスを(NH4 2 SO4 として
    固形化し前記粉塵として除去する排煙処理設備におい
    て、前記排煙脱硫装置のステンレス鋼よりなる構成部材
    の腐食を防止する防食方法であって、前記吸収液のp
    H、Cl- 濃度、SO4 2- 濃度及び温度を測定し、これ
    ら測定値から判定される前記吸収液の状態がステンレス
    鋼の耐食限界の近傍となった場合に、前記乾式集塵機の
    荷電を調節して前記乾式集塵機出口の粉塵濃度を増加さ
    せ前記排煙脱硫装置への(NH4 2 SO4 の持込み量
    を増やして、前記吸収液のSO4 2- 濃度を増加させるこ
    とにより、前記吸収液の状態をステンレス鋼の耐食限界
    に対して耐食域側に保持することを特徴とする排煙処理
    設備の防食方法。
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