JP4433268B2 - 湿式排煙脱硫方法と装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は排煙脱硫の方法と装置に関し、特に排ガス中の硫黄酸化物(以下、SOxと記す)、ばいじん、ボイラ燃料中に含まれる成分に起因する物質を低減する湿式排煙脱硫系の排煙処理装置で生成する有害物質量を低減するのに好適な湿式排煙脱硫方法と装置(の運用方法)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の湿式排煙脱硫装置の系統を図5に示す。ボイラ等からの排ガス1は入口煙道3により吸収塔4に導入され、吸収塔4内に設置された複数のスプレ段8を介して、該スプレ段8に設置されたスプレノズルより噴霧される吸収剤の液滴と接触することにより、排ガス1中のばいじんや塩化水素(HCl)、フッ化水素(HF)等の酸性ガスとともに、排ガス1中のSOxが液滴表面で吸収される。吸収塔4内で排ガス1に同伴されるミストはミストエリミネータ5により除去され、清浄な浄化ガス2は出口煙道6を経て、必要により再加熱されて煙突より排出される。またこの時の吸収塔4の入口排ガス1中のSOx濃度は入口SOx計41で、吸収塔4出口排ガス2中のSOx濃度は出口SOx計42で測定され、脱硫率が算出される。
【0003】
SOxの吸収剤である石灰石16はSOx吸収量に応じて石灰石スラリとして石灰石スラリポンプ17により吸収塔4内に石灰石スラリ流量調節弁18を経由して供給される。吸収液は吸収塔循環ポンプ7により昇圧され、吸収塔4内のスプレ段8に供給される。吸収塔4内で吸収液に吸収された排ガス1中のSOxは吸収液中のカルシウムと反応し、中間生成物として亜硫酸カルシウム(重亜硫酸カルシウムを含む)になり、酸化用空気ブロワ21より吸収塔4に供給される空気により石膏に酸化され、最終生成物(石膏)となる。
【0004】
その際吸収塔4に供給される酸化空気は、酸化用撹拌機26(信号hにより運転台数が調整される)により微細化されて供給されることにより、酸化空気の利用率が高められている。その後、吸収液スラリは抜出しポンプ9により生成石膏量に応じて抜き出されるが、その一部はpH計タンク30に送られ、pH計タンク30に設置されたpH計31により吸収液のpHが測定される。
【0005】
その他の吸収液は石膏脱水設備10に送られ、粉体の石膏11として回収される。一方、分離された水12は石灰石スラリ槽15等の補給水13として系内で再利用されるが、その一部は塩素等の濃縮を防ぐために排水14として抜き出され、排水処理設備50に送られる。
【0006】
排水処理設備50では排水14中に含まれる各成分に対して排出規準値以下となるように、薬品51が添加されたり、イオン吸着樹脂等を通すことによる化学的処理や、菌類による生物的処理が行われ、排水中の有害物質の除去処理が行われる。
【0007】
上記従来技術において、吸収液中の亜硫酸を完全酸化するために、吸収塔4に供給する空気流量を酸化還元電位を指標として、制御していた(特公平3−59731号公報)。
【0008】
また、上記従来技術において、吸収液の酸化還元電位を一定値に保つために、吸収塔4に供給する空気流量が制御されていた(特開平7−31840号公報)。
【0009】
また、上記従来技術において、湿式排煙脱硫装置の脱硫性能を損なわずに排水処理装置で有害な微量物質などの生成を抑制するために、脱硫率を算出し、吸収液の溶存酸素濃度と吸収液の酸化還元電位の少なくとも一方の値と脱硫率と酸化用空気供給量と吸収液のpHの測定値と吸収塔に導入される排ガス流量に基づき、脱硫率が設定値以上であり、吸収液の溶存酸素濃度と酸化還元電位の少なくとも一方が設定値以下になるように、吸収液量の排ガス量に対する比率である液ガス比と吸収液pHと吸収塔への空気供給量とを算出し、該算出値に基づき吸収塔内の排ガスとの反応領域に供給する吸収液循環量、吸収塔への吸収剤供給量、吸収塔への空気供給量および前記供給された空気の利用率の少なくとも1つ以上を変化させるよう制御されていた(特開平11−104448号公報)。
【0010】
【特許文献1】
特公平3−59731号公報
【0011】
【特許文献2】
特開平7−31840号公報
【0012】
【特許文献3】
特開平11−104448号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術においては、主に使用するボイラ燃料中の硫黄分が排煙脱硫系の計画条件を下回る濃度である場合又はボイラ運転負荷が低い場合に、吸収塔4内で排水処理装置にとって有害な微量物質などが生成されることを抑制するために、吸収塔4に供給すべき空気量を少なくしたり、吸収塔4に供給した空気の利用率を変化させるために酸化用撹拌機26の運転台数を変化させることにより吸収塔4の液溜め部の酸化能力を変化させることにより対応していた。
【0014】
ここで、吸収塔4の液溜め部の酸化能力が低下する方向に変化させる具体的な運転方法は以下の手順で行っていた。
【0015】
(1)吸収塔4に供給する空気量を、一部を放風することにより、吸収塔4の液溜め部に供給する酸化空気量の絶対量を低減することにより、吸収塔4の液溜め部の酸化能力を調節する。
【0016】
(2) 上記(1)の操作以上に吸収塔4の液溜め部の酸化能力を低下させる必要がある場合には、酸化用撹拌機26の運転台数を順次低減していくことにより、酸化用撹拌機26に供給された空気が微細化される割合を低減することにより空気利用率を下げ、吸収塔4の液溜め部の酸化能力を調節する。
【0017】
(3)上記(1)、(2)の操作以上に吸収塔4の液溜め部の酸化能力を低下させる必要がある場合には、酸化用空気ブロワ21の運転台数を低減することにより、さらに吸収塔4の液溜め部に供給する酸化空気量の絶対量を低減することにより、吸収塔4の液溜め部の酸化能力を調節する(酸化用空気ブロワ21が複数台設置されている場合)。
【0018】
(4)上記(3)の操作により酸化用空気ブロワ21の運転台数が減少した場合には、ブロワ21の一箇所あたりの空気流量低下に伴い、酸化空気配管22へ吸収液が逆流するのを防止するため、酸化用空気ブロワ21の適正な運転台数を選定して、吸収塔4への酸化空気供給弁23、25の一部を閉止する。
【0019】
このような運転方法をとった場合、使用するボイラ燃料中の硫黄分が排煙脱硫系の計画条件を下回る濃度である期間が長期間継続する場合や、ボイラ運転負荷が低い場合には、吸収塔4において酸化が必要な亜硫酸塩濃度が低くなるために、吸収塔4に供給される空気量が少なく、酸化用撹拌機26も大半が停止した運転条件が長期間継続することになる。
【0020】
この場合においては、吸収塔4に設置された酸化用撹拌機26の大半が停止しているため、吸収塔4の液溜め部に供給された空気が均一に分散できないことが多く、吸収塔4の液溜め部内の吸収液中に空気濃度の密な領域と疎な領域が生じ、空気濃度が疎な領域で微量の亜硫酸塩が残ることがある。吸収液内に微量の亜硫酸塩が残った場合、運転時間の経過に伴い、この亜硫酸塩の一部が吸収塔4の液溜め部壁面において酸化されることにより、該液溜め部壁面に亜硫酸塩の酸化生成物である石膏として析出し、スケーリングとなる問題点があった。
【0021】
本発明の課題は、使用するボイラ燃料中の硫黄分が排煙脱硫系の計画条件を下回る濃度である期間が長期間継続する場合や、ボイラ運転負荷が低い場合に、吸収塔4の液溜め部の酸化能力を低減させる運転を行っている排煙脱硫装置において、吸収塔液溜め部の吸収液撹拌機の全数を停止させない制御を行うことで吸収塔4の液溜め部内の吸収液中に空気濃度の密な領域と疎な領域が生じるのを防止することにより、空気濃度が疎な領域において微量の亜硫酸塩の残存することに起因する吸収塔4の液溜め部の壁面へのスケーリング析出量を減少させることにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は次の解決手段により達成される。
請求項1記載の発明は、ボイラを含む燃焼装置から排出する燃焼排ガスを石灰石または石灰を含むスラリよりなる吸収液と吸収塔内で接触させ、排ガス中に含まれるばいじん、硫黄酸化物及びボイラ燃料中に含まれる成分に起因する物質を吸収・除去し、前記排ガス中に含まれる硫黄酸化物を吸収した吸収液を溜めた吸収塔液溜め部に空気を供給して、複数台の吸収液撹拌機を用いて吸収液を攪拌しながら吸収液内で生成した亜硫酸塩を酸化する湿式排煙脱硫方法において、吸収塔内に供給される排ガス中硫黄酸化物の濃度に基づき算出される使用する燃焼装置の燃料中の硫黄分が排煙脱硫系の計画条件を下回る濃度である期間が長期間継続する場合又は燃焼装置の運転負荷が設定値より低い場合に、排ガス中の硫黄酸化物を吸収した吸収液中で排水処理に有害な物質が生成するのを抑制するために、吸収塔液溜め部に供給する酸化空気量を減少させ、同時に亜硫酸塩を酸化するために吸収塔液溜め部の複数台の吸収液撹拌機の全数を停止させないで、亜硫酸塩を酸化するための吸収液の撹拌を停止させない湿式排煙脱硫方法である。
【0023】
請求項2記載の発明は、吸収塔液溜め部に供給する酸化空気量を減少させても、吸収塔液溜め部の吸収液の酸化還元電位及び/又は溶存酸素濃度が前記必要酸化空気量に対応した値以下にならない場合には、亜硫酸塩を酸化するための吸収液の撹拌を停止させない状態で、さらに吸収塔液溜め部に供給する酸化空気量を減少させる請求項1記載の湿式排煙脱硫方法である。
【0024】
請求項3記載の発明は、吸収塔液溜め部に供給する酸化空気量を減少させても、吸収塔液溜め部の吸収液の酸化還元電位及び/又は溶存酸素濃度が前記必要酸化空気量に対応した値以下にならない場合に、吸収塔液溜め部内の吸収液の酸化還元電位及び/又は溶存酸素濃度に基づき排ガスと接触後の吸収液の酸化能力を下げる必要があると判断される場合には、吸収塔内の吸収液pHを上昇させる請求項2記載の湿式排煙脱硫方法である。
【0025】
請求項4記載の発明は、ボイラを含む燃焼装置から排出する燃焼排ガス中に含まれるばいじん、硫黄酸化物及びボイラ燃料中に含まれる成分に起因する物質を石灰石または石灰を含むスラリよりなる吸収液と接触させて吸収・除去する吸収塔と、該吸収塔の入口排ガス中の硫黄酸化物の濃度計測器と、吸収塔の出口排ガスの硫黄酸化物濃度計測器と、前記排ガスと接触した吸収液を溜める吸収塔液溜め部と、該液溜め部に供給する酸化空気供給量を調節可能な酸化用空気ブロワと空気供給量調整弁及び空気放風弁をそれぞれ備えた複数の空気供給配管を液溜め部に接続した空気供給部と、前記液溜め部に設けた複数台の吸収液攪拌機と、前記液溜め部に設けた石灰石または石灰を含むスラリの供給量調節弁を有するスラリ供給配管と、吸収塔液溜め部内の吸収液の酸化還元電位及び/又は溶存酸素濃度をそれぞれ測定する計測器と、前記吸収塔入口と出口の硫黄酸化物の濃度計測器により得られる硫黄酸化物の濃度に対する吸収塔液溜め部で必要な酸化空気量を求め、前記酸化還元電位計測器及び/又は溶存酸素濃度計測器による得られる吸収塔液溜め部の吸収液の酸化還元電位及び/又は溶存酸素濃度が前記必要酸化空気量に対応した値以下になるように空気供給部の空気供給量の調整で行う制御装置を備えた湿式排煙脱硫装置において、制御装置が、前記吸収塔入口と出口の硫黄酸化物の濃度計測器により得られる排ガス中の硫黄酸化物の濃度に基づき使用する燃焼装置の燃料中の硫黄分が排煙脱硫系の計画条件を下回る濃度である期間が長期間継続する又は燃焼装置の運転負荷が低いと判断すると、該制御装置は、(1)空気供給配管の空気供給量調整弁を絞り、かつ空気放風弁の一部を開き、(2)酸化還元電位計測器及び/又は溶存酸素濃度計測器により得られる吸収塔液溜め部の吸収液の酸化還元電位及び/又は溶存酸素濃度が前記必要酸化空気量に対応した値以下にならない場合には、酸化用空気ブロワの運転台数を減少させ、(3)上記(2)でも吸収塔液溜め部の吸収液の酸化還元電位及び/又は溶存酸素濃度が前記必要酸化空気量に対応した値以下にならない場合には、空気供給配管の空気供給量調整弁の一部を閉止させ、(4)上記(3)でも吸収塔液溜め部の吸収液の酸化還元電位及び/又は溶存酸素濃度が前記必要酸化空気量に対応した値以下にならない場合には、石灰石または石灰を含むスラリの供給量調節弁から前記スラリを吸収塔液溜め部に供給して吸収液pHを上昇させるための操作をする制御を行い、上記(1)〜(4)の制御期間中に、吸収塔液溜め部の吸収液撹拌機の全数を停止させない制御を行う湿式排煙脱硫装置である。
【0026】
【作用】
請求項1記載の発明によれば、使用するボイラ燃料中の硫黄分が排煙脱硫系の計画条件を下回る期間が長期間継続する場合や、ボイラ運転負荷が低い場合に、吸収塔液溜め部に供給すべき空気量を少なくしたり、吸収塔に供給した空気の利用率を変化させることにより吸収塔の液溜め部の酸化能力を調節することで吸収塔内で排水処理に有害な微量物質(酸化性物質など)の生成を抑制する。
【0027】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の作用に加えて、吸収塔内の吸収液pHを上昇させることで、吸収塔液溜め部の酸化能力をさらに下げることができる。
【0028】
請求項3記載の発明によれば、請求項1、2記載の発明の作用に加えて、吸収塔液溜め部の吸収液の酸化還元電位及び/又は溶存酸素濃度が、吸収塔入口と出口の排ガス中の硫黄酸化物の濃度に対応した吸収塔液溜め部における必要な酸化空気量に対応した値以下になるように、前記酸化空気量を減少させ、さらに吸収液pHを上昇させることで、吸収塔液溜め部の酸化能力を確実に下げることができる。
【0029】
請求項4記載の発明によれば、次のように、吸収塔液溜め部に供給する酸化空気量の低減ができ、さらに酸化空気量の低減のための操作以上に吸収塔液溜め部の酸化能力を下げる必要がある場合には、石灰石または石灰を含むスラリの供給量調節弁により吸収液pHを上昇させることができる。
【0030】
(1)吸収塔液溜め部に供給する空気量を、一部を放風することにより、吸収塔液溜め部に供給する酸化空気量の絶対量を低減することにより、吸収塔液溜め部の酸化能力を調節する。
(2)酸化用撹拌機については停止させない運用とする。
【0031】
(3)上記(1)、(2)項の操作以上に吸収塔液溜め部の酸化能力を下げる必要がある場合には、酸化用空気ブロワの運転台数を低減することにより、さらに吸収塔液溜め部に供給する酸化空気量の絶対量を低減することにより、吸収塔液溜め部の酸化能力を調節する(酸化用空気ブロワが複数台設置されている場合)。
【0032】
(4)上記(3)項の操作により酸化用空気ブロワの運転台数が減少した場合には、一つの空気供給配管の空気流量低下に伴い、吸収液が酸化空気配管へ逆流するのを防止するため、吸収塔液溜め部への酸化空気供給量調整弁の一部(適正な台数を選定)を閉止する。
【0033】
(5)上記(1)〜(4)項の操作以上に吸収塔液溜め部の酸化能力を下げる必要がある場合には、吸収塔液溜め部内の吸収液のpHを上昇させることにより、吸収塔液溜め部の酸化能力を調節する。
【0034】
このように本発明によれば、酸化用撹拌機を停止させないで排煙脱硫処理をすることにより、吸収塔液溜め部に供給される空気量が少ない場合でも空気の分散性能が維持できるので、吸収塔液溜め部内の空気濃度の密な領域と疎な領域の分布が少なくなる方向に動作する。
【0035】
また、吸収塔液多面部の吸収液pHを上昇させると、図3に示すように、排ガス中のSOxが吸収液に吸収され、亜硫酸塩となる際に、排ガス中に共存する酸素により該亜硫酸塩が酸化される比率(自然酸化率)が低くなる。
【0036】
そのため、吸収塔液溜め部内に亜硫酸塩(吸収液のpHを上昇させると吸収塔液溜め部に空気を供給することにより強制的に酸化を行う必要がある)が多く残り、吸収塔液溜め部に供給すべき空気量を増加させる方向に動作する。
【0037】
それによって、それ以前の吸収塔液溜め部内の吸収液pHにおいて、吸収塔液溜め部内の吸収液の酸化能力が最低限になることにより調整代がなくなった状態を回復することができ、新たな吸収液のpH値に対して吸収塔液溜め部の酸化能力を再調節することが可能になるため制御性が向上する。
【0038】
また、吸収液pHを上昇させることにより、図4に示すように、吸収液の酸化還元電位が下がるので、吸収塔4内で排水処理装置における排水処理に有害な微量物質が生成するのを抑制する方向に動作することから、酸化空気量や空気利用率を制御する目的が達成される。
【0039】
以上の作用によって、使用するボイラ燃料中の硫黄分が排煙脱硫装置を運用する上での計画条件を下回る濃度である期間が長期間継続する場合や、ボイラ運転負荷が低い場合に、吸収塔液溜め部へ供給される必要空気量が少ない場合においても、吸収液の酸化用攪拌機を停止させないで供給した空気が有効に吸収液全体に行き渡ることにより有効に利用されるようになり、吸収塔液溜め部内の空気濃度の密な領域と疎な領域の分布が少なくなるため、吸収塔の液溜め部の壁面へのスケーリング付着量が少なくなる。
【0040】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
本実施の形態の湿式排煙脱硫装置の系統を図1に示す。
吸収塔4の入口SOx計41の信号aと出口SOx計42の信号bにより演算機43で算出した酸化空気供給量に対し、吸収液の酸化還元電位(ORP)を測定するORP計33の信号eと、溶存酸素(DO)濃度を測定するDO計32の信号dをフィードバック信号として、pH計31の信号cと共に演算機43に送り、これら分析計31〜33の指示値が設定値以下となるように酸化空気量を補正するための酸化空気供給量を調節する信号fを空気供給配管22の酸化空気流量調整弁23や酸化空気放風弁24に送る。
こうして、吸収塔4に供給する酸化空気流量を変化させ、これら分析計の指示値を設定値以下にすることが可能になる。
【0041】
なお、図1ではORP計33とDO計32両方を記載しているが、どちらか一方だけでも良い。
【0042】
図2に本実施の形態の湿式排煙脱硫装置の制御方法を示す。
図1に示す入口SOx計41の信号aと出口SOx計42の信号bにより演算機43で算出した酸化空気供給量を吸収塔4に供給した時に、ORP計33及び/又はDO計32の指示値の両方もしくはどちらか一方が設定値を超えていた場合、第1段階として、図1に示す酸化空気量調整弁23を絞り、かつ放風量調整弁24を開いて酸化空気供給量を調節する信号fを送ることにより、酸化空気量を減少させる。
【0043】
この状態でも上記ORP計33及び/又はDO計32の指示値が設定値を満足していない場合は、第2段階として、酸化用空気ブロワ21の運転台数を減少させることにより酸化空気供給量を調節する信号fを送ることにより、酸化空気ラインに吸収液が逆流しない流量まで酸化空気量を減少させていく。
【0044】
この状態でもORP計33及び/又はDO計32の指示値が設定値を満足していない場合は、第3段階として、酸化用撹拌機26の運転台数はそのままで、酸化用空気ブロワ21の運転台数を減少させ、空気供給配管22に吸収液の逆流が防げるように遮断弁25を順次閉止していきながら、酸化空気量調整弁23、放風量調整弁24により、酸化空気量を減少させていく。
【0045】
こうして吸収塔4の液溜め部の酸化能力を低下させ、さらに第4段階として、吸収塔pHを調節する信号gにより、石灰石スラリ供給量を増加させることにより吸収塔4の吸収液pHを上昇させ、再度、酸化空気量および酸化空気利用率を変化させることにより吸収塔4の液溜め部の酸化能力を調整する。
【0046】
排煙脱硫装置の運用において、使用するボイラ燃料中の硫黄分が排煙脱硫系の計画条件を下回る濃度の期間が長期間継続する場合や、ボイラ運転負荷が低い場合に、吸収塔4内で排水処理装置にとって有害な微量物質などの生成を抑制するために、吸収塔4に供給すべき空気量を少なくしたり、吸収塔4に供給した空気の利用率を変化させる。こうして吸収塔4の液溜め部の酸化能力を調節している排煙脱硫装置において、吸収塔4への供給が要求される空気量が少ない場合においても、酸化用撹拌機26を停止しない運用とすることにより供給した空気を有効に吸収液全体に行き渡らせることができる。
【0047】
その結果、供給した空気が有効利用でき、吸収塔4の液溜め部内において空気濃度の密な領域と疎な領域の分布に分かれることが少なくなるため、吸収塔4の液溜め部の壁面へのスケーリング付着量が少なくなる。
【0048】
【発明の効果】
請求項1〜4記載の発明によれば、使用するボイラ燃料中の硫黄分が排煙脱硫系の計画条件を下回る濃度である期間が長期間継続する場合や、ボイラ運転負荷が低い場合に、吸収塔の液溜め部の酸化能力を低減させる運転を行っている排煙脱硫装置において吸収塔液溜め部の吸収液撹拌機の全数を停止させない制御を行うことで、吸収塔4の液溜め部内の吸収液中に空気濃度の密な領域と疎な領域が生じるのを防止することにより、空気濃度が疎な領域において微量の亜硫酸塩の残存することに起因する吸収塔4の液溜め部の壁面へのスケーリング析出量を減少させる脱硫性能を保ち、かつ、吸収塔液溜め部での排水処理に有害な微量物質などの生成を抑制しつつ、吸収塔液溜め部の壁面に付着するスケーリング量を減少させることができるため、吸収塔液溜め部の壁面に付着したスケーリングを除去するのに必要な作業費用の低減が図れる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の湿式脱硫装置の系統を示す図の内吸収液の酸化力の指標として酸化還元電位と溶存酸素を用いた場合の系統を示す図である。
【図2】 図1の吸収塔に供給する酸化空気量と酸化空気利用率を変化させることにより吸収塔の液だめ部の酸化能力を調整する方法を示す図である。
【図3】 吸収塔の吸収液pHと吸収塔内の吸収液中の亜硫酸塩が排ガス中に共存する酸素により酸化される自然酸化率の関係を示す図である。
【図4】 吸収塔の吸収液pHと酸化還元電位の関係を示す図である。
【図5】 従来の湿式排煙脱硫装置の系統を示す図である。
【符号の説明】
1 排ガス 2 清浄な排ガス
3 入口煙道 4 吸収塔
5 ミストエリミネータ 6 出口煙道
7 吸収塔循環ポンプ 8 スプレ段
9 抜き出しポンプ 10 石膏脱水設備
11 石膏 12 分離された水
13 石灰石スラリ槽補給水 14 排水
15 石灰石スラリ槽 16 石灰石
17 石灰石スラリポンプ 18 石灰石スラリ流量調節弁
21 酸化用空気ブロワ 23 酸化空気流量調節弁
24 酸化空気放風弁 25 遮断弁
26 酸化用攪拌機 30 pH計タンク
31 pH計 32 DO計
33 ORP計 41 入口SOx計
42 出口SOx計 43 演算機
50 排水処理設備 51 薬品
a 入口SOx計の信号 b 出口SOx計の信号
c pH計の信号 d DO計の信号
e ORP計の信号
f 酸化空気供給量を調節する信号
g 吸収塔pHを調節する信号
h 酸化用攪拌機運転台数を調節する信号
i 吸収塔循環ポンプ運転台数を調節する信号

Claims (4)

  1. ボイラを含む燃焼装置から排出する燃焼排ガスを石灰石または石灰を含むスラリよりなる吸収液と吸収塔内で接触させ、排ガス中に含まれるばいじん、硫黄酸化物及びボイラ燃料中に含まれる成分に起因する物質を吸収・除去し、前記排ガス中に含まれる硫黄酸化物を吸収した吸収液を溜めた吸収塔液溜め部に空気を供給して、複数台の吸収液撹拌機を用いて吸収液を攪拌しながら吸収液内で生成した亜硫酸塩を酸化する湿式排煙脱硫方法において、
    吸収塔内に供給される排ガス中硫黄酸化物の濃度に基づき算出される使用する燃焼装置の燃料中の硫黄分が排煙脱硫系の計画条件を下回る濃度である期間が長期間継続する場合又は燃焼装置の運転負荷が設定値より低い場合に、排ガス中の硫黄酸化物を吸収した吸収液中で排水処理に有害な物質が生成するのを抑制するために、吸収塔液溜め部に供給する酸化空気量を減少させ、同時に亜硫酸塩を酸化するために吸収塔液溜め部の複数台の吸収液撹拌機の全数を停止させないで、亜硫酸塩を酸化するための吸収液の撹拌を停止させないことを特徴とする湿式排煙脱硫方法。
  2. 吸収塔液溜め部に供給する酸化空気量を減少させても、吸収塔液溜め部の吸収液の酸化還元電位及び/又は溶存酸素濃度が前記必要酸化空気量に対応した値以下にならない場合には、亜硫酸塩を酸化するための吸収液の撹拌を停止させない状態で、さらに吸収塔液溜め部に供給する酸化空気量を減少させることを特徴とする請求項1記載の湿式排煙脱硫方法。
  3. 吸収塔液溜め部に供給する酸化空気量を減少させても、吸収塔液溜め部の吸収液の酸化還元電位及び/又は溶存酸素濃度が前記必要酸化空気量に対応した値以下にならない場合に、吸収塔液溜め部内の吸収液の酸化還元電位及び/又は溶存酸素濃度に基づき排ガスと接触後の吸収液の酸化能力を下げる必要があると判断される場合には、吸収塔内の吸収液pHを上昇させることを特徴とする請求項2記載の湿式排煙脱硫方法。
  4. ボイラを含む燃焼装置から排出する燃焼排ガス中に含まれるばいじん、硫黄酸化物及びボイラ燃料中に含まれる成分に起因する物質を石灰石または石灰を含むスラリよりなる吸収液と接触させて吸収・除去する吸収塔と、
    該吸収塔の入口排ガス中の硫黄酸化物の濃度計測器と、
    吸収塔の出口排ガスの硫黄酸化物濃度計測器と、
    前記排ガスと接触した吸収液を溜める吸収塔液溜め部と、
    該液溜め部に供給する酸化空気供給量を調節可能な酸化用空気ブロワと空気供給量調整弁及び空気放風弁をそれぞれ備えた複数の空気供給配管を液溜め部に接続した空気供給部と、
    前記液溜め部に設けた複数台の吸収液攪拌機と、前記液溜め部に設けた石灰石または石灰を含むスラリの供給量調節弁を有するスラリ供給配管と、
    吸収塔液溜め部内の吸収液の酸化還元電位及び/又は溶存酸素濃度をそれぞれ測定する計測器と、
    前記吸収塔入口と出口の硫黄酸化物の濃度計測器により得られる硫黄酸化物の濃度に対する吸収塔液溜め部で必要な酸化空気量を求め、前記酸化還元電位計測器及び/又は溶存酸素濃度計測器による得られる吸収塔液溜め部の吸収液の酸化還元電位及び/又は溶存酸素濃度が前記必要酸化空気量に対応した値以下になるように空気供給部の空気供給量の調整で行う制御装置を備えた湿式排煙脱硫装置において、
    制御装置が、前記吸収塔入口と出口の硫黄酸化物の濃度計測器により得られる排ガス中の硫黄酸化物の濃度に基づき使用する燃焼装置の燃料中の硫黄分が排煙脱硫系の計画条件を下回る濃度である期間が長期間継続する又は燃焼装置の運転負荷が低いと判断すると、該制御装置は、(1)空気供給配管の空気供給量調整弁を絞り、かつ空気放風弁の一部を開き、(2)酸化還元電位計測器及び/又は溶存酸素濃度計測器により得られる吸収塔液溜め部の吸収液の酸化還元電位及び/又は溶存酸素濃度が前記必要酸化空気量に対応した値以下にならない場合には、酸化用空気ブロワの運転台数を減少させ、(3)上記(2)でも吸収塔液溜め部の吸収液の酸化還元電位及び/又は溶存酸素濃度が前記必要酸化空気量に対応した値以下にならない場合には、空気供給配管の空気供給量調整弁の一部を閉止させ、(4)上記(3)でも吸収塔液溜め部の吸収液の酸化還元電位及び/又は溶存酸素濃度が前記必要酸化空気量に対応した値以下にならない場合には、石灰石または石灰を含むスラリの供給量調節弁から前記スラリを吸収塔液溜め部に供給して吸収液pHを上昇させるための操作をする制御を行い、上記(1)〜(4)の制御期間中に、吸収塔液溜め部の吸収液撹拌機の全数を停止させない制御を行うことを特徴とする湿式排煙脱硫装置。
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