JP3337382B2 - 排煙処理方法 - Google Patents

排煙処理方法

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JP3337382B2 JP30103896A JP30103896A JP3337382B2 JP 3337382 B2 JP3337382 B2 JP 3337382B2 JP 30103896 A JP30103896 A JP 30103896A JP 30103896 A JP30103896 A JP 30103896A JP 3337382 B2 JP3337382 B2 JP 3337382B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排煙の脱硫とアン
モニアの除去を小型な装置構成で効率良く実現できる技
術に係り、特にアンモニアの除去率の高い排煙処理方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の排煙処理方法としては、
充填式の吸収塔や、スプレー式又は液柱式の吸収塔を使
用し、石灰石等の吸収剤が懸濁した吸収液と排煙とを気
液接触させることにより排煙中の硫黄酸化物(主に亜硫
酸ガス)等を除去するものが知られている。そして、一
塔式のものとしては、気液接触効率の高い向流式の吸収
塔を使用したものが、小型かつ高性能なものとして知ら
れている。以下、このような向流式の吸収塔を使用した
排煙処理装置及び排煙処理方法の一例を、図3により説
明する。
【0003】この排煙処理方法は、石灰石よりなる吸収
剤が懸濁した吸収液(以下、吸収剤スラリという。)が
供給されるタンク1を底部に有し、このタンク1の上方
に延設された気液接触部において、未処理排煙Aとタン
ク1内の吸収剤スラリとを気液接触させる液柱式の吸収
塔2を用いている。ここで、吸収塔2は、未処理排煙A
を導入する排煙導入部3が下部に設けられるとともに、
処理済排煙Bを導出するための排煙導出部(図示略)が
その上端部に形成されて、排煙が下部から導入されて上
方に向って流れるいわゆる向流式の吸収塔である。な
お、吸収塔2内の上部には、ミストエリミネータ2aが
設置され、気液接触により生じた排煙中の同伴ミストが
ここで捕集されることにより、処理後排煙中Bに亜硫酸
ガス等を含んだミストが多量に含まれて排出されないよ
うに構成されている。この場合、このミストエリミネー
タ2aで捕集されたミストは、このミストエリミネータ
2aの下端から流れ落ちて直接タンク1内に戻る構成と
なっている。
【0004】また吸収塔2には、スプレーパイプ4が複
数平行に設けられ、これらスプレーパイプ4には、吸収
剤スラリを上方に向って液柱状に噴射するノズル(図示
略)が複数形成されている。また、タンク1の外側に
は、タンク1内の吸収剤スラリを吸上げる循環ポンプ5
が設けられ、循環ライン6を介して吸収剤スラリが各ス
プレーパイプ4に送り込まれる。
【0005】そして図3の場合には、タンク1内のスラ
リを攪拌しつつ酸化用の空気Cを微細な気泡として吹込
む手段として、攪拌機7と、この攪拌機7の攪拌翼の近
傍に空気Cを吹込む吹込み管8とを備え、タンク1内で
亜硫酸ガスを吸収した吸収剤スラリと空気とを効率良く
接触させて全量酸化し石膏を得る構成となっている。す
なわち、吸収搭2でスプレーパイプ4から噴射され排煙
と気液接触して亜硫酸ガスや粉塵を吸収しつつ流下する
吸収剤スラリは、タンク1内において攪拌機7と吹込み
管8により攪拌されつつ吹込まれた多数の気泡と接触し
て酸化され、さらには中和反応を起こして石膏を高濃度
に含むスラリとなる。なお、これらの処理中に起きる主
な反応は以下の反応式(1)乃至(3)となる。
【0006】
【化1】 (吸収搭排煙導入部) SO2 +H2O → H+ +HSO3 - (1) (タンク) H+ +HSO3 - +1/2O2 → 2H+ +SO4 2- (2) 2H+ +SO4 2- +CaCO3 +H2O → CaSO4・2H2O +CO2 (3)
【0007】こうしてタンク1内には、定常的には多量
の石膏と吸収剤である少量の石灰石と排煙中から捕集さ
れた僅かな粉塵とが懸濁又は溶存するようになってお
り、このタンク1内のスラリがこの場合循環ライン6か
ら分岐する配管ライン6aにより固液分離機9に供給さ
れ、ろ過されて水分の少ない石膏Dとして採り出され
る。一方、固液分離機9からのろ液は、この場合ろ液槽
10を経由してポンプ11により送り出され、一部が吸
収剤スラリを構成する水分としてタンク1に返送され、
一部が不純物の蓄積を防止すべく脱硫排水Eとして排出
される。
【0008】なお、運転中タンク1には、この場合スラ
リ調整槽12から吸収剤である石灰石がスラリとして供
給される。スラリ調整槽12は、攪拌機13を有し、図
示省略したサイロから投入される粉状の石灰石Fと、供
給された水G(工業用水等)とを攪拌混合してスラリ状
の吸収剤を生成するもので、内部の吸収剤がスラリポン
プ14によりタンク1に適宜供給されるようになってい
る。また、例えばタンク1には、適宜補給水(工業用水
等)が供給され、吸収塔2での蒸発等により漸次減少す
る水分が補われる。
【0009】そして運転中には、上記タンク1への補給
水の流量や配管ライン6aからのスラリ抜き出し流量な
どが調整されることによって、タンク1内には、所定濃
度の石膏や吸収剤を含有するスラリが常に一定範囲のレ
ベル内に蓄えられた状態に維持される。また運転中に
は、脱硫率と石膏純度とを高く維持すべく、ボイラ負荷
(排煙Aの流量)や、未処理排煙A中の亜硫酸ガス濃度
や、タンク1内のpHや石灰石濃度等がセンサにより検
出され、これら検出結果に基づいて図示省略した制御装
置によりタンク1への石灰石の供給量等が適宜調節され
る構成となっている。ここで、タンク1内のpHは、亜
硫酸ガスの吸収性能を高く維持しつつ前述した酸化反応
を促進して純度の高い石膏を生成すべく、従来通常は
6.0程度に調整されるようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記向
流タイプの気液接触装置を使用した排煙処理方法では、
未処理排煙A中にアンモニアが含まれる場合、吸収塔3
においてこのアンモニアがガスとして放散し処理後排煙
B中に多量に含まれて排出されてしまうという改善すべ
き問題があった。
【0011】すなわち、例えば火力発電設備の油焚きボ
イラの排煙処理設備では、排煙中に含まれる三酸化硫黄
(SO3)を硫安((NH4)2SO4)として捕集するため
に、通常脱硫装置よりも前流においてアンモニアを排煙
中に注入する処理がなされ、このために脱硫用の吸収塔
に導入される未処理排煙A中には最高100ppm程度
のアンモニアが含まれる。そして、図3に例示したよう
な従来の向流タイプの気液接触装置では、排煙導入部3
から流入した未処理排煙Aが吸収塔2内に噴射され流下
するスラリと気液接触する際に、未処理排煙A中のアン
モニアがスラリ中に溶解して吸収される一方で、吸収塔
2の上部に噴射されるスラリのpHが6程度と高いた
め、この吸収塔2上部でのアンモニアの分圧が高くなり
スラリ中のアンモニアがここでガス側に放散されて、結
局処理後排煙B中のアンモニア濃度は最高50ppm程
度になってしまう。
【0012】なお、我が国ではアンモニアは未だ排出規
制の対象にはなっていないが、大気汚染防止の観点から
大気中に放出される処理後排煙B中のアンモニア濃度を
極力少なくすることが望ましく、装置の小型化や高脱硫
性能を実現するとともに、アンモニアの排出量の少ない
排煙処理方法が要望されていた。そこで本発明は、向流
式の吸収塔を使用した基本構成でありながら、処理後排
煙中のアンモニア濃度を低く抑えられる排煙処理装置及
び排煙処理方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち、上記目的を達
成するため、請求項1の排煙処理方法は、排煙中の少な
くとも亜硫酸ガスとアンモニアを吸収液に気液接触させ
て除去する排煙処理装置であって、底部に吸収液が供給
される吸収塔タンクを有し、未処理排煙を下部の排煙導
入部から導入して吸収液と気液接触させる向流式の吸収
塔と、前記吸収塔タンクとは別個に設けられ、前記吸収
塔において未処理排煙と気液接触し前記吸収塔タンク内
に流れ落ちる前の吸収液が導入される吸収液タンクと、
前記吸収塔タンク内の吸収液を未処理排煙と気液接触さ
せるべく前記吸収塔の排煙導入部よりも上方位置に噴射
させる第1噴射手段と、前記吸収液タンク内の吸収液を
前記吸収塔タンク内の吸収液よりも上方において未処理
排煙と気液接触させるべく前記上方位置よりもさらに上
方に噴射させる第2噴射手段とを備えた排煙処理装置を
使用し、排煙中の少なくとも亜硫酸ガスとアンモニアを
除去する排煙処理方法であって、前記吸収液タンクの吸
収液のpHをアンモニアの排煙中への放散が起き難い低
い値に制御することを特徴とする。
【0014】また、本発明の排煙処理方法は、請求項2
記載の排煙処理方法であって、前記吸収液タンクの吸収
液のpHをアンモニアの排煙中への放散が起き難い低い
値である4.0〜5.0に制御することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図面に基づいて説明する。図1は、本例の排煙処理装
置の構成を示す図であり、まず、この装置構成について
説明する。なお、図3の従来例と同様の要素について
は、同符号を付して重複する説明を省略する。この排煙
処理装置は、タンク21(吸収液タンク)が、吸収塔2
の底部に形成されたタンク1(吸収塔タンク)とは別個
に設けられている。このタンク21には、吸収塔2にお
いて未処理排煙Aと気液接触しタンク1内に流れ落ちる
前のスラリが導入される。すなわち、スプレーパイプ4
の下方(タンク1の液面よりも上方)には、流下するス
ラリの一部を受け止めるスラリ受け22が設けられ、こ
のスラリ受け22により受け止められたスラリが、その
底部に接続された配管23によりタンク21内に導入さ
れる構成となっている。
【0016】また、タンク21内のスラリは、循環ポン
プ24により循環ライン25を介して吸収塔2の上端部
に送られ、スプレーパイプ4よりも上方に設置されたス
プレーパイプ26から吸収塔2内に噴射されるようにな
っている。すなわちここで、循環ポンプ5,循環ライン
6及びスプレーパイプ4は、吸収塔2のタンク1内の吸
収剤スラリを未処理排煙Aと気液接触させるべく吸収塔
2内の排煙導入部3よりも上方位置に噴射させる本発明
の第1噴射手段を構成しており、また、循環ポンプ2
4,循環ライン25及びスプレーパイプ26は、タンク
21内の吸収剤スラリをタンク1内のスラリよりも上方
において未処理排煙Aと気液接触させるべく、前記上方
位置よりもさらに上方に噴射させる本発明の第2噴射手
段を構成している。
【0017】なお、この場合タンク21には、タンク2
1内のスラリを攪拌しつつ酸化用の空気Cを微細な気泡
として吹込むアーム回転式エアスパージャ27が設けら
れ、このタンク21内においても、前述の反応式
(2),(3)に示す酸化反応等が効率良く進行するよ
うになっている。
【0018】そして、スラリ状の吸収剤が生成されるス
ラリ調整槽12からの吸収剤の供給は、ポンプ14の吐
出側から二つに分岐する配管ライン(ライン31,3
2)によって、各タンク1,21に対して別個に行わ
れ、その供給量は、各ライン31,32にそれぞれ設け
られた流量調整弁33,34の以下のような開度調整に
より行われる。すなわち、吸収塔2のタンク1に吸収剤
を供給するライン31に設けられた流量調整弁33の開
度は、石灰石濃度センサ34の検出出力や図示省略した
センサによる入口亜硫酸ガス濃度の検出値等に基づくコ
ントローラ35の制御により従来どおり調整され、これ
によって、タンク1内のpHは、従来どおり排煙中の亜
硫酸ガスの吸収や酸化反応に最適な値(例えば6.0程
度)に維持される構成となっている。
【0019】一方、タンク21に吸収剤を供給するライ
ン32に設けられた流量調整弁34の開度は、pHセン
サ36の検出出力に基づくコントローラ37の制御によ
り調整され、これによって、スプレーパイプ26により
吸収塔2の上部に噴射されるスラリのpHが、アンモニ
アの排煙中への放散が起き難い低い値(例えば4.0〜
5.0)に維持される構成となっている。
【0020】ここで、pHセンサ36は、配管ライン2
5によりスプレーパイプ26に送給される途上のスラリ
のpHを測定するようになっている。また、コントロー
ラ37による制御内容は、例えばpHセンサ36による
pHの測定値が制御目標値(例えば4.5)を越えたと
きには、比例感度に応じた分だけアルカリ剤として機能
する吸収剤の供給量を減少させ、逆に制御目標値よりも
低下したときには、比例感度に応じた分だけ吸収剤の供
給量を増加させるといった処理内容に設定されている。
【0021】次に、上述した排煙処理装置の動作、すな
わち本発明の排煙処理方法の一例について説明する。以
上の構成において、排煙導入部3から吸収塔2内に導入
された未処理排煙Aは、まずスプレーパイプ4から液柱
状に噴射されたスラリと気液接触し、さらにスプレーパ
イプ26から噴射されたスラリとも気液接触して、亜硫
酸ガスとともに粉塵やアンモニアが吸収又は捕集され
る。
【0022】この際、吸収塔2の出口側(上端部)にお
いてスプレーパイプ26から噴射されるスラリは、スラ
リ受け22によりタンク21に導入されpHをアンモニ
アの排煙中への放散が起き難い低い値(例えば4.0〜
5.0)に調整されたものである。このため、吸収塔2
の上部では、アンモニアの分圧が抑制され、スラリの液
中に溶け込んだアンモニアが逆に排煙中に放散してしま
う従来のような現象が回避される。したがって最終的に
は、亜硫酸ガスと粉塵とアンモニアの濃度が極めて低く
抑えられた処理後排煙Bが、吸収塔2の上端の排煙導出
部から排出される。特にアンモニア濃度は、発明者の計
算によれば、未処理排煙A中の濃度が100ppm程度
の場合でも、処理後排煙Bでは5ppm程度に低く抑え
られる。
【0023】なお、吸収塔2において排煙中の亜硫酸ガ
スとともに粉塵やアンモニアを吸収又は捕集したスラリ
は、スラリ受け22に受け止められるものを除いてタン
ク1内に流下する。また、気液接触により排煙中に飛散
したアンモニア等を含むミストは、ミストエリミネータ
2aにより捕集されてやはりタンク1に戻される。そし
て、タンク1においては、空気吹込み管8や攪拌機7に
よりスラリ中に吹込まれた微細気泡によってスラリ中に
吸収された亜硫酸ガスが酸化され、前述の反応式
(2),(3)の反応によって従来どおり石膏が生成さ
れ、固液分離機9により分離される。
【0024】なお、前述の反応式(2),(3)の反応
は、この場合タンク21内においても行われるため、装
置全体としてこれら反応が効率良く進行するとともに、
後述する如くスプレーパイプ26から噴射されるスラリ
も高い脱硫機能を発揮して、脱硫性能も向上する。ま
た、吸収塔2においてスラリの液中に吸収された排煙中
のアンモニアは、固液分離機9での固液分離処理により
液相側に分離され、最終的にはポンプ11の吐出側から
分岐する配管ラインによって排出される脱硫排水E中に
溶解した状態で系外に排出される。
【0025】このように、本例の排煙処理装置によれ
ば、向流式の吸収塔を使用した小型かつ高性能な構成で
亜硫酸ガスや粉塵を効果的に除去できるとともに、処理
後排煙中のアンモニア濃度も低く抑えられる。このた
め、排煙中の有害物による大気汚染の防止が、より実用
的かつ万全に実現できる。また本例の装置では、タンク
21内の吸収剤スラリのpHを積極的にコントロールし
て調整するようにしているので、特に高い脱硫性能を確
保しつつ処理後排煙B中のアンモニア濃度が確実に低く
維持できるという特有の効果がある。
【0026】というのは、スラリ受け22により受け止
められるスラリは、亜硫酸ガスを含む排煙との接触によ
りそのpHがタンク1内よりも低下しているため、この
スラリをタンク21を介して単に吸収塔2の上部で噴射
させる構成(タンク21への吸収剤の供給、及びその供
給量のpH検出値に基づく制御を行わない構成)であっ
ても、従来に比較して処理後排煙B中のアンモニア濃度
を低く抑えることができる。
【0027】しかも本例の場合には、前述したアンモニ
アの放散を起こさせない低いpHとなる範囲内で、タン
ク21にも吸収剤である石灰石を投入し、その投入量を
制御してpH値を最適範囲に維持するようにしている。
このため、特に高い脱硫性能を確保しつつ処理後排煙B
中のアンモニア濃度が確実に低く維持できる。
【0028】なお、本発明は上記形態例に限られず、各
種の態様があり得る。例えば、各吸収塔は、必ずしも液
柱式の吸収塔に限られず、例えば単なるスプレー式或い
は充填式の吸収塔であってもよい。但し、液柱式の吸収
塔は、除塵性能が格段に高いので、排煙中に多量の粉塵
が含まれるような場合には優れている。また、タンク2
1への吸収剤の供給や酸化用空気の供給は、必ずしも必
須ではなく、スラリ受け22により受け止められたスラ
リをタンク21を介して単に吸収塔2の上部で噴射させ
る構成でもよい。この場合でも、スラリ受け22により
受け止められるスラリのpHは、亜硫酸ガスを含む排煙
との接触によりタンク1内よりも低下しているため、前
述の吸収塔上部でのアンモニアの放散を抑制することが
できる。
【0029】また、吸収液タンクの吸収液(吸収剤スラ
リ)のpHは、前述したように必ずしも積極的に制御す
る必要はなく、またその調整方法も上記形態例のように
吸収剤である石灰石の供給量により操作する方法に限ら
れず、例えば水酸化ナトリウム等の薬剤を別途投入して
操作する構成でもよいのはいうまでもない。またさら
に、吸収液タンクの吸収液は、運転条件によっては未反
応の吸収剤(石灰石等)が溶出してpHが5.0を越え
て上昇する恐れもあり、このような場合には、硫酸等の
酸を吸収液タンクに投入し積極的にpHを低下させる操
作を行ってもよい。
【0030】また、吸収液タンクのpHを制御する場
合、その具体的設定値(アンモニアの排煙中への放散が
起き難い低い値)は、実際には、未処理排煙中に含まれ
るアンモニアの濃度や処理後排煙中の許容アンモニア濃
度(目標値)により、後述する図2に示す関係に基づい
て適宜設定すればよい。すなわち、吸収液のpHとNH
3の平衡分圧(ガス中アンモニア濃度)の関係は、図2
の実験結果に示されるように、吸収液中のNH4 +の蓄積
量により変化する。このため、前記pHの値の上限は、
未処理排煙中に含まれるアンモニアの濃度に応じて変化
する吸収液中のNH4 +の蓄積量と、処理後排煙中の許容
アンモニア濃度とから、図2に示す関係から決定すれば
よい。
【0031】例えば、VR焚き或いはアスファルト焚き
用の脱硫装置の場合、吸収液に蓄積されるアンモニア濃
度は500mmol/l程度であるので、処理後排煙中のアン
モニア濃度を例えば10ppm以下とする場合には、図
2から明らかなようにpH値を5.0以下に保持すれば
充分であり、余裕分を考慮しなければpH5.2程度で
もよい。
【0032】また、石炭焚き用の脱硫装置の場合には、
脱硫装置の前流においてアンモニア注入を通常行わない
ので、吸収液中のアンモニア濃度は5mmol/l程度とな
り、現状のプロセス(pHが例えば6.0程度)でも問
題とならないが、例えば脱硫性能向上等の目的で吸収液
中にアンモニア注入を行うような場合には、その程度に
応じて図2の関係に基づいて吸収液タンクのpH値を低
く設定すればよい。但し、脱硫性能や石膏品質もより高
く維持すること、及びpHが4未満では装置材料に対す
る腐食性が著しく強くなるので耐食性高級材料が必要と
なり経済性を損うことを考慮すれば、pH値の下限は4
以上であることが好ましく、また図2からも分るよう
に、油焚きボイラ用の脱硫として処理後排煙中のアンモ
ニア濃度を実用的な条件において信頼性高く10ppm
以下に抑えるためには、pH値の上限を5.0以下とす
るのが好ましい。
【0033】
【発明の効果】以上のように説明した排煙処理装置で
は、第2噴射手段により吸収塔の上端側に噴射される吸
収液タンク内の吸収液は、吸収塔において未処理排煙と
気液接触し吸収塔タンク内に流れ落ちる前のものである
ため、積極的にpH調整をしなくても吸収塔タンク内の
吸収液に比較してそのpH値は低くなる。このため、向
流式の吸収塔でありながら、従来のような吸収塔出口側
におけるアンモニアの放散現象が抑制される。また、第
1噴射手段により吸収塔内に噴射される吸収塔タンク内
の吸収液により、少なくとも従来と同程度の亜硫酸ガス
の吸収が行われる。したがって上記装置によれば、向流
式の吸収塔を使用した小型な構成でありながら、排煙中
の亜硫酸ガスを効果的に除去できるとともに、処理後排
煙中のアンモニア濃度も従来より低く抑えられる。この
ため、排煙中の有害物による大気汚染の防止が、より実
用的かつ万全に実現できる。
【0034】そして、このような排煙処理装置を使用
し、請求項1及び2に記載したように、吸収液タンクの
吸収液のpHを、アンモニアの排煙中への放散が起き難
い低い値(例えば、4.0〜5.0)に積極的に制御す
るようにして、処理後排煙中のアンモニア濃度が確実に
低く維持できるとともに、第2噴射手段により吸収塔内
に噴射される吸収液のpHの過度な低下を防止すること
によってより高い脱硫性能が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例である排煙処理装置の構成を示す
図である。
【図2】吸収液のpHとNH3の平衡分圧の関係(実験
結果)を示す図である。
【図3】従来の排煙処理装置を示す図である。
【符号の説明】
1 タンク(吸収塔タンク) 2 吸収塔 4 スプレーパイプ(第1噴射手段) 5 循環ポンプ(第1噴射手段) 6 循環ライン(第1噴射手段) 21 タンク(吸収液タンク) 22 スラリ受け 24 循環ポンプ(第2噴射手段) 25 循環ライン(第2噴射手段) 26 スプレーパイプ(第2噴射手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−951(JP,A) 特開 昭61−155219(JP,A) 特開 昭61−185316(JP,A) 特開 昭50−74564(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/34

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排煙中の少なくとも亜硫酸ガスとアンモ
    ニアを吸収液に気液接触させて除去する排煙処理装置で
    あって、底部に吸収液が供給される吸収塔タンクを有
    し、未処理排煙を下部の排煙導入部から導入して吸収液
    と気液接触させる向流式の吸収塔と、前記吸収塔タンク
    とは別個に設けられ、前記吸収塔において未処理排煙と
    気液接触し前記吸収塔タンク内に流れ落ちる前の吸収液
    が導入される吸収液タンクと、前記吸収塔タンク内の吸
    収液を未処理排煙と気液接触させるべく前記吸収塔の排
    煙導入部よりも上方位置に噴射させる第1噴射手段と、
    前記吸収液タンク内の吸収液を前記吸収塔タンク内の吸
    収液よりも上方において未処理排煙と気液接触させるべ
    く前記上方位置よりもさらに上方に噴射させる第2噴射
    手段とを備えた排煙処理装置を使用し、 排煙中の少なくとも亜硫酸ガスとアンモニアを除去する
    排煙処理方法であって、前記吸収液タンクの吸収液のp
    Hをアンモニアの排煙中への放散が起き難い低い値に制
    御することを特徴とする排煙処理方法。
  2. 【請求項2】 前記吸収液タンクの吸収液のpHを4.
    0〜5.0に制御することを特徴とする請求項1記載の
    排煙処理方法。
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