JPH09286817A - 抗菌・抗黴pan系ポリマー粒子とそのエマル ジョンおよびその製造方法 - Google Patents

抗菌・抗黴pan系ポリマー粒子とそのエマル ジョンおよびその製造方法

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JPH09286817A
JPH09286817A JP12791696A JP12791696A JPH09286817A JP H09286817 A JPH09286817 A JP H09286817A JP 12791696 A JP12791696 A JP 12791696A JP 12791696 A JP12791696 A JP 12791696A JP H09286817 A JPH09286817 A JP H09286817A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリアクリロニトリル(以下PANと記す)
系重合体粒子に抗菌・抗黴性を有する金属を含有するこ
とにより、金属がもっている抗菌性、抗黴性を効率よ
く、かつ持続的に発現できる抗菌・抗黴PAN系ポリマ
ー粒子とそのエマルジョンおよびその製造方法を提供す
るものである。 【構成】イオン交換またはイオン配位可能な極性基を有
するPAN系重合体粒子に、銀、銅、亜鉛でなる群から
選ばれた少なくとも1種の金属を含有してなる抗菌・抗
黴PAN系ポリマー粒子とそのエマルジョンおよびその
製造方法よりなる。 【効果】 PAN系ポリマー粒子中に抗菌・抗黴性を有
する金属をイオン状、あるいは該金属化合物の超微粒子
錯体状または金属状で含有することにより、金属がもっ
ている抗菌性、抗黴性を効率よく、かつ持続的に発現で
きる抗菌・抗黴PAN系ポリマー粒子であり、これらの
機能を活用できる繊維、繊維加工品、不織布、フィル
ム、バインダー、塗料、接着剤、センサー、樹脂、電気
電子などの各種分野に用いることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリマー中に抗菌
・抗黴性を有する金属をイオン状、あるいは金属または
該金属錯体化合物の超微粒子状で、かつ高濃度に含有す
ることにより、金属がもっている抗菌性、抗黴性を効率
よく、かつ持続的に発現できる抗菌・抗黴PAN系ポリ
マー粒子及びその水系エマルジョンとその製造方法に関
するものであり、これらの機能を活用できる繊維、繊維
加工品、不織布、フィルム、バインダー、塗料、接着
剤、センサー、樹脂、電気、電子などの各種分野に用い
ることが可能となる。
【0002】
【従来の技術】抗菌・抗黴剤は、主として細菌、黴など
の成長抑制または殺滅を行う物質であり、たとえば繊維
の原糸やそれを紡績染色した繊維製品の抗菌防臭剤、あ
るいは紙製品、不織布などの抗菌,抗黴剤、抗菌用また
は抗黴用塗料、繊維カバー,便座などのトイレタリー製
品の抗菌,抗黴剤、タイル,床板,壁紙などのプラスチ
ック製品の抗菌,抗黴剤などに、それぞれの用途に適し
た抗菌・抗黴剤を選択して使用されている。
【0003】こうした抗菌剤のうちアパタイト、リン酸
ジルコニウムあるいはゼオライト等の無機系の微粒子
に、抗菌性の金属を担持させたものが良く知られている
が、これらの抗菌剤はいずれも、耐酸性が低く、pH4
程度の希酸性水溶液中でさえ容易に骨格構造が破壊さ
れ、抗菌性金属を溶出してしまうことから、抗菌効果を
長時間持続させることが困難である。また安全上の問題
もある他、各種高分子と混合すると、その後の保存時ま
たは使用時に変色し、樹脂の劣化を引き起こすという問
題がある。さらに特に有機系の成形体に練り込んだ場
合、有機物と無機物の親和性が不良なことより、分散が
難しく凝集が起こり、成型時に問題となることが多い、
特に繊維等への練り込みの際には、これに加え金属の担
体である硬度の高い無機材料による、装置の磨耗等の問
題も発生している。
【0004】一方有機系の微粒子としては、活性炭等へ
抗菌性金属を担持させたものが報告されているが、こう
した抗菌剤は、抗菌剤自体が黒色であるため、各種高分
子と混合して得られる抗菌性樹脂組成物は着色してしま
うという外観上の問題があり、また液体と接触させると
抗菌成分が容易に溶出してしまい、抗菌効果を長時間持
続させることが出来ないという問題があった。
【0005】最近有機系の抗菌性架橋粒子が、特開平6
ー172684号公報に報告されている。しかしこの方
法では、親水性のカルボン酸を含むモノマーを用いて懸
濁重合を行っているため、重合系の安定性の点より、共
重合できるカルボン酸系モノマーの量に限りがあり、そ
れ故、添加できる抗菌性を有する有機酸銅、あるいは有
機酸銀の量が低く限定されてしまう。そのため、十分な
抗菌性を得ようとする場合、この抗菌性架橋粒子を多量
に添加する必要が生じ、コスト的にも、また、添加され
るもの自体の性能に悪影響をおよぼすといった問題があ
る。また、懸濁重合法によるものであることより、懸濁
重合の一般的な粒子径である10μm〜300μm程度
のものは容易に得られるが、添加剤として好適な10μ
m未満の粒子径を得るためには高度な技術が要求され、
コストも高いものになると言う問題がある。
【0006】また、特開昭56ー148965号公報に
おいては、金属銀を繊維表層部に含有してなる銀微粒子
含有繊維が記載されているが、この場合にも次のような
問題点を有している。1.まず第一の大きな問題点とし
ては、繊維状であるため樹脂等への添加の際、まりも状
の塊となるなどして均一に分散することが困難であり、
添加剤としては用いることができない。2.繊維物性低
下を防ぐためできるだけ繊維表層部の小さな部分にカル
ボン酸を局在化させており、このため金属を担持できる
極性基の量が少なくなり、それに伴い含有できる金属微
粒子の量に限界がある。3.一般に工業的に得られる繊
維では、その繊維径が10μ程度以上であり、このため
単位重量あたりの表面積が小さく、金属微粒子の機能を
発現させようとするばあい機能発現効率が悪い。これら
2および3のような問題があるため、金属の機能を利用
しようとする場合、例えば抗黴など多量の金属が必要と
なる場合には、金属微粒子含有繊維素材自体の添加量を
極度に高める必要があり、このためコストの高いものと
なる。またさらには、金属自体の量が十分でないため、
目的とする機能が発現できない場合もある。4.表層に
金属微粒子が局在化しているため、比較的マイルドな条
件のときは問題ないが、後加工におけるような機械的な
摩擦等をうけた場合表面がこすれ、金属微粒子が脱落し
て著しく機能低下を起こす。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、塗
料、繊維、フィルム、樹脂等の各種用途に少量添加する
だけで優れた抗菌・抗黴性を付与でき、かつその抗菌・
抗黴性能が長期間持続するという特徴を有し、耐熱性に
も優れ、しかもコスト的にも、製造的にも有利で上述の
ようなこれまでの技術にみられた問題点を有しない抗菌
・抗黴PAN系ポリマー粒子及びその水系エマルジョン
とその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、抗菌・抗黴
PAN系ポリマー粒子とその製造方法について、鋭意研
究を続けてきた。その結果、イオン交換またはイオン配
位可能な極性基を含有するPAN系重合体粒子に、抗菌
・抗黴性を有する金属を高濃度に含有せしめることによ
り上記の課題を解決できることを見いだし、本発明を完
成するに至った。即ち本発明は、金属のイオンをイオン
交換またはイオン配位可能な極性基を有するPAN系重
合体粒子に、銀、銅、亜鉛でなる群から選ばれた少なく
とも1種の金属を含有してなることを特徴とする抗菌・
抗黴PAN系ポリマー粒子である。
【0009】さらに、本発明の抗菌・抗黴PAN系ポリ
マー粒子は次の6つの製造方法により達成される。即
ち、 1.イオン交換またはイオン配位可能な極性基を含有す
るPAN系重合体粒子に、銀、銅、亜鉛でなる群から選
ばれた少なくとも1種の金属イオンを含む化合物を反応
させ、90℃以上で処理することにより、 PAN系重
合体粒子の極性基に該金属をイオン交換またはイオン配
位せしめる方法、 2.イオン交換またはイオン配位可能な極性基を含有す
るPAN系重合体粒子の極性基に、銀、銅、亜鉛でなる
群から選ばれた少なくとも1種の金属イオンをイオン交
換またはイオン配位せしめ、次いで該金属イオンを金属
錯体化合物として析出沈殿させることのできる配位子化
合物で処理することにより、粒子径が100nm以下の
金属錯体超微粒子をPAN系ポリマー粒子中に析出・担
持させる方法、 3.イオン交換またはイオン配位可能な極性基を含有す
るPAN系重合体粒子の極性基に、銀、銅、亜鉛でなる
群から選ばれた少なくとも1種の金属イオンをイオン交
換またはイオン配位せしめた後、直ちに還元反応によ
り、PAN系重合体粒子に粒子径100nm以下の金属
超微粒子を析出・担持させる方法、 4.イオン交換またはイオン配位可能な極性基を含有す
るPAN系重合体粒子の極性基に、銀、銅、亜鉛でなる
群から選ばれた少なくとも1種の金属イオンをイオン交
換またはイオン配位せしめ、次いで該金属イオンを金属
錯体化合物として析出沈殿させることのできる配位子化
合物で処理し、金属錯体化合物をPAN系ポリマー粒子
中に析出させた後、還元反応により、PAN系ポリマー
粒子中に粒子径が100nm以下の金属超微粒子を含有
せしめる方法、 5.イオン交換またはイオン配位可能な極性基が、アニ
オン交換能を有する極性基であるPAN系重合体粒子の
該極性基に、後述の金属イオンを金属錯体化合物として
析出沈殿させることのできる配位子イオンをイオン交換
又はイオン配位せしめ、次いでかくして極性基に固定化
された配位子イオン部分に、銀、銅、亜鉛でなる群から
選ばれた少なくとも1種の金属イオンを配位させること
により、粒子径が100nm以下の金属錯体化合物の微
粒子をPAN系ポリマー粒子中に析出・担持させる方
法、 6.前記5.と同様な方法により金属錯体化合物をPA
N系ポリマー粒子中に析出せしめた後、還元反応によ
り、粒子径が100nm以下の金属超微粒子を含有せし
める方法、である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明に用いるPAN系重合体粒子に含有される極性基と
しては、まず骨格ポリマーとしてのPANに含まれる、
ニトリル基を当然含有している必要がある。また、極性
基としては、このニトリル基単独のものでもあるいは他
の極性基をあわせもつものでもいずれでもよい。ニトリ
ル基以外の極性基としては、アニオンあるいはカチオン
のイオンをイオン交換またはイオン配位することが可能
な極性基であれば特に限定はない。例えば、カルボニル
基、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級
アミノ基、リン酸基、リン酸エステル基、水酸基、メル
カプト基、カルボキシル基、エーテル基、エステル基、
スルホン酸基、スルホニル基、硫酸エステル基、などが
あげられる。中でもカルボキシル基、スルホン酸基、1
級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級アミノ
基、リン酸基、を用いた場合良好な結果が得られ、特に
金属イオンと錯体あるいは塩を形成し易いスルホン酸基
およびカルボキシル基を用いた場合良好な結果が得られ
る。また、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ
基、4級アミノ基を極性基として用いた場合、該極性基
自体が抗菌・抗黴性を助長し、相乗的な効果を発現する
という意味で優れている。
【0011】なお含有される極性基の量としては、含有
させるべき金属の量に応じて適宜選択することができる
が、基本的に骨格を形成するPANポリマーに由来する
ニトリル基の量以上となる。このニトリル基は主成分と
して50重量%以上含むため、極性基としてのニトリル
基は少なくとも9.4mmol/g以上となる。またP
AN系ポリマー粒子中への他の極性基の導入方法におい
ても特に制限はなく、極性基を有したモノマーを、骨格
ポリマーの重合段階で使用することによる導入、あるい
は骨格PAN系ポリマー粒子形成後化学的、物理的、化
学的な変性による極性基の導入などの方法を用いること
ができる。ただ、重合段階で水溶性の高い極性基を有す
る単量体を多量に添加し、極性基を多量に含ませる場
合、重合の安定性が低下するという問題がある。これに
対し、PAN系ポリマーは、水溶性が低いため粒子とし
て重合し易く、かつ重合と同時に極性基を導入できると
いう点で優れている。
【0012】なお、本発明のPAN系重合体粒子のポリ
マーマトリックスが有しているイオン交換あるいはイオ
ン配位可能な極性基の、カウンターイオンあるいは配位
イオンとしては、特に限定はなく、その用途に応じて適
宜選択できる。また、その量についても、用いられる用
途に応じて適宜選択でき特に制限はない。そして、その
カウンターイオンあるいは配位イオンにも機能を持たせ
ることもでき、特に抗菌・抗黴性を有するカチオン性基
を有した化合物をイオン交換またはイオン配位させるこ
とにより、抗菌・抗黴性を増長、あるいは付与させ、さ
らに広い抗菌・抗黴スペクトルとすることが可能とな
り、本発明をより有益なものとすることができる。
【0013】また、本発明で共存させることが可能な抗
菌・抗黴性を有するカチオン性基を有した化合物につい
ては、その必要とされる用途に応じて適宜選択でき特に
限定はない。例えば、3−(トリメトキシシリル)プロ
ピルジメチルオクタデシルアンモニウム塩、ベンザルコ
ニウム塩、NーポリオキシエチレンーN、Nートリメチ
ルアンモニウム塩、セチルトリメチルアンモニウム塩、
ジデシルジメチルアンモニウム塩、オクタデシルジメチ
ルアンモニウム塩、テトラデシルジメチルベンジルアン
モニウム塩等の第4級アンモニウム塩系;Nーニトロソ
ーNーシクロヘキシルヒドロキシルアミンアルミニウ
ム、 NーニトロソーNーシクロヘキシルヒドロキシル
アミンカリウム等のヒドロキシルアミン系;2ー(4ー
チアゾリル)ベンツイミダゾール、2ーベンツイミダゾ
ールカルバミン酸メチル、2ー(メトキシカルボニルア
ミノ)ベンツイミダゾール、2ー(ベンツイミダゾー
ル)カルバミン酸メチル、1ー(ブチルカルバモイル)
ー2ーベンツイミダゾールカルバミン酸メチル等のイミ
ダゾール系;2ーピリジンチオールー1ーオキシド、
2,3,5,6−テトラクロロー4ー(メチルスルホニ
ル)ピリジン等のピリジン系;ヘキサヒドロー1、3、
5ートリス(2ーヒドロキシエチル)ーS−トリアジ
ン、ヘキサヒドロー1、3、5ートリエチルーS−トリ
アジン等のトリアジン系;1ー(3ークロルアリル)ー
3、5、7ートリアザー1ーアゾニアアダマンタン等の
その他のアミノ化合物等をあげることができる。
【0014】本発明の重合体粒子を構成するマトリック
スとしてはPAN系重合体である必要がある。 PAN
系重合体の場合、PANが有しているニトリル基は、金
属との親和性が極めて高く、容易に金属を配位すること
ができるため金属を多量に、しかも容易に含有すること
が可能である。また、PAN系重合体は耐熱性、耐薬品
性に優れており、また有機物との親和性も良好であるた
め、塗料への添加あるいは樹脂への練り混み等の用途
で、粒子形状を保ったまま均一に容易に分散することが
可能である。そのため、金属を含有している粒子では、
その金属の有する機能を効率的に、しかも持続性をもっ
て発現させることができ、産業上の利用において極めて
有効である。
【0015】本発明のマトリックスとなるPAN系ポリ
マー粒子の基本骨格としてのアクリロニトリル(以下A
Nと記す)系重合体とは、PAN単独または、ANを主
成分即ち、ANを50重量%以上とし残部が少なくとも
1種の他のエチレン系不飽和化合物から得られた重合体
である。この他のエチレン系不飽和化合物としては、、
ANと共重合し得る公知の不飽和化合物、例えば塩化ビ
ニル、臭化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデン等の
ハロゲン化ビニルおよびハロゲン化ビニリデン類;アク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等の不
飽和カルボン酸およびこれらの塩類;アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
オクチル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸フェ
ニル、アクリル酸シクロヘキシル等のアクリル酸エステ
ル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸
フェニル、メタクリル酸シクロヘキシル等のメタクリル
酸エステル類;メチルビニルケトン、フェニルビニルケ
トン、メチルイソブテニルケトン、メチルイソプロペニ
ルケトン等の不飽和ケトン類;蟻酸ビニル、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル
等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチル
ビニルエーテル等のビニルエーテル類;アクリルアミド
およびそのアルキル置換体;ビニルスルホン酸、アリル
スルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸
等の不飽和スルホン酸およびこれらの塩類;スチレン、
メチルスチレン、クロロスチレン等のスチレンおよびそ
のアルキルまたはハロゲン置換体;アリルアルコールお
よびそのエステルまたはエーテル類;ビニルピリジン、
ビニルイミダゾール、ジメチルアミノエチルメタクリレ
ート等の塩基性ビニル化合物;アクロレイン、メタクロ
レイン等の不飽和アルデヒド類;メタクリロニトリル、
シアン化ビニリデン等の不飽和ニトリル類;グリシジル
メタクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ヒド
ロキシエチルメタクリレート、ジビニルベンゼン、エチ
レングリコールジアクリレート等の架橋性ビニル化合物
をあげることができる。
【0016】本発明における抗菌・抗黴性を有する金属
としては、銀、銅、亜鉛でなる群から選ばれた少なくと
も1種である必要がある。なお、これらの金属のうち2
種類以上を同時に用いることは本発明の範囲をなんら逸
脱するものではない。なお含有される金属の量として
は、その機能が要求されるレベルにおいて任意に設定す
ることができ特に限定はない。たとえば少量の抗菌・抗
黴PAN系ポリマー粒子の添加で十分な抗菌・抗黴性を
発現させる必要がある場合には該ポリマー粒子中に金属
を多量に含有してなる必要があり、一方、抗菌・抗黴P
AN系ポリマー粒子の添加量を増やし、全体に均一に分
散させ抗菌・抗黴性を発現させる場合には、該ポリマー
粒子中の金属は少量でよい。
【0017】本発明において、銀、銅、亜鉛でなる群か
ら選ばれた少なくとも1種である金属を含有する形態に
ついては、特に限定はなく使用される用途に応じて適宜
選択できる。例えば、含有される金属を金属イオンとし
て、PAN系ポリマー粒子の極性基にイオン交換または
イオン配位せしめる方法。この方法は、製造が容易で、
金属の利用効率が高く、また、金属イオンがイオン状で
含有されているため、抗菌・抗黴性能の発現能に優れて
いる。
【0018】また別の方法としては、含有される金属
を、粒子径が100nm以下の金属錯体超微粒子とし
て、PAN系ポリマー粒子中に含有せしめる方法。この
方法は、前者よりも変色の点で耐熱、耐候性が良く、ま
た、非常に小さな微粒子であることより、抗菌・抗黴性
能の発現能も良好で、特にその配位子を自由に選択する
ことができ、このため金属イオンの解離速度を任意に設
定できるという利点を有する。
【0019】さらなる方法としては、含有される金属
を、粒子径が100nm以下の金属超微粒子として、P
AN系ポリマー粒子中に含有せしめる方法である。この
方法は、上記2法に比べて、金属を安定な金属メタルと
して含有しているため、特に耐熱、耐候性に優れてい
る。一方溶出速度は、金属メタルであることよりイオン
に比べて遅いが、この結果、抗菌・抗黴性能の持続性に
ついては優れるという特徴を有している。
【0020】本発明における金属錯体超微粒子および金
属超微粒子の大きさは、利用される用途に応じて任意に
選択できるものであり特に限定はないが、抗菌・抗黴性
を効率よく発現させるためには、できるだけ小さな粒子
のほうが、機能を発現できる表面積を大きくすることが
できるという点で好ましく、1.0μm以下のサブミク
ロンオーダー以下、特に100nm以下のものが好まし
い。この100nm以下の超微粒子は、本発明に示され
たように一度ポリマー粒子の極性基に金属を個々のイオ
ンとして原子サイズで担持・分散させ、次に配位化合物
処理あるいは還元処理することにより、ナノメーターサ
イズでの超微粒子を析出させることにより可能となる。
【0021】本発明における金属錯体超微粒子および金
属超微粒子の形状としては、特に限定はなく、球状、針
状、紡錘状、棒状、円柱状、多面体状、多針状等あらゆ
る形状をとることができる。また、PAN系重合体粒子
への分散の状態としても、特に限定はなく、利用される
用途に応じて任意に選択することができる。特に、本発
明は容易に完全な均一状態で金属錯体超微粒子または金
属超微粒子を分散担持することができることに特徴があ
る。ただ、表面と中心部に濃度差をもうける、あるいは
ドメイン構造とする等の方法もとることができ、この様
な方法も本発明をなんら逸脱するものではない。
【0022】本発明における抗菌・抗黴PAN系ポリマ
ー粒子の大きさとしては、利用される用途に応じて任意
に選択されるものであり特に制限はない。ただ、それ自
体で、濾過剤として用いる場合は、圧力損失を低下させ
る必要があるため、ある程度の大きさが必要となり、粒
子径としては50から1000μmの該粒子が好まし
い。樹脂、塗料、ゴム、不織布等へ添加する場合は、実
際の取り扱いの点から、また混合分散のし易さから、1
から200μmの粒子径のものが好ましい。一方、繊
維、紙、あるいは上記の用途においても特に、抗菌・抗
黴PAN系ポリマー粒子の表面積を大きくする必要があ
る場合は、10μm以下、さらに好ましくは、1μm以
下の粒子径のものが好ましい。また、該PAN系ポリマ
ー粒子の形状は、使用される用途により適宜選択するこ
とができ特に限定はなく、球状、紡錘状、棒状、あるい
はこれらの形状をしたものの凝集体状等あらゆる形状を
とることができる。
【0023】また、抗菌・抗黴PAN系ポリマー粒子と
しての形態は、乾燥粉末状、水分散エマルジョン状、有
機溶媒分散状など用途に応じて任意に選定できる。た
だ、粒子径が5μm以下の場合、取り扱いおよび安定性
の点から、水に分散したエマルジョン状のものが有利で
ある。
【0024】PAN系ポリマー粒子を得る方法として
は、利用される用途に応じて任意に選択されるものであ
り特に制限はない。ただ、上記の1から1000μmの
粒子径のPAN系ポリマー粒子を得る方法としては、懸
濁重合(パール重合)または懸濁沈殿重合による方法を
用いることが好ましく、また平均粒子径10μm以下、
特に5μm以下のPAN系ポリマー粒子を得る方法とし
ては、乳化重合による方法が好ましい。ただ、主成分と
して用いられるアクリロニトリルはポリマー自体の凝集
力が強いため乳化重合が困難である。しかし、重合温度
100℃以上の高温高圧下での乳化重合を行うことによ
り良好なエマルジョンを得ることが出来る。
【0025】本発明の製造法において、極性基に金属イ
オンをイオン交換またはイオン配位せしめる方法につい
ては、特に限定はなく、金属イオンを含んだ化合物を極
性基を有するポリマーマトリックスに接触せしめること
によりなされる。なおこの場合、反応温度を90℃以上
とすることにより、PAN重合体が水および熱により可
塑化が起こり、金属イオンのイオン交換速度または配位
速度が速くなるとともに、金属イオンが粒子の内部まで
容易に到達することができるようになり、多量の金属を
含有したPAN重合体粒子を容易に得ることができると
いう点で優れている。
【0026】また、反応に用いられる金属イオンを含ん
だ化合物としては、無機系でも有機系でもよいが、イオ
ン交換あるいはイオン配位のし易さから無機系の化合物
を用いた場合良好な結果が得られる。また、ポリマーマ
トリックスとの接触の方法としても特に限定はなく、有
機あるいは水等の溶剤へ金属イオンを溶解させ、これを
ポリマーマトリックスと接触させる方法によりなされ
る。また、抗菌・抗黴性を有するカチオン性基を有した
化合物をイオン交換またはイオン配位せしめる方法につ
いても同様である。
【0027】本発明における金属イオンを配位させ金属
錯体化合物として系中に析出させることができる配位子
化合物、および該イオンとしては特に限定はなく、例え
ばピロ燐酸、ポリ燐酸、珪酸、アルミン酸、タングステ
ン酸、バナジン酸、モリブデン酸、アンチモン酸、臭
素、塩素、沃素、フッ素、アンモニア、アセチルアセト
ン、アデニン、アデノシン3リン酸、2ーアミノエタノ
ール、2ーアミノエタンチオール、イミダゾール、エチ
ルアミン、エチレンジアミン、カテコール、グリシルグ
リシン、グリシン、酢酸、ジベンゾー18ークラウンー
6、ヒスチジン、2、2´ービピリジン、ピリジン、
1、10ーフェナントロリン、フェノール、o−ベンゼ
ンジカルボン酸、硫黄、塩素酸、臭素酸、沃素酸、硫
酸、亜硫酸、チオ硫酸、チオシアン酸、炭酸、修酸、安
息香酸、フタル酸、石炭酸、青酸等およびそれらより誘
導されるイオンを用いることができる。
【0028】また、該金属錯体化合物をPAN系ポリマ
ー粒子中に析出・担持させる方法においては、イオン交
換またはイオン配位可能な極性基を含有するPAN系重
合体粒子の極性基に、銀、銅、亜鉛でなる群から選ばれ
た少なくとも1種の金属イオンをイオン交換またはイオ
ン配位せしめ、次いで該金属イオンを金属錯体化合物と
して析出沈殿させることのできる配位子化合物で処理す
ることにより、粒子径が100nm以下の金属錯体超微
粒子をPAN系ポリマー粒子中に析出・担持させること
ができ、良好な抗菌・抗黴性を発現することができる。
【0029】また、イオン交換またはイオン配位可能な
極性基が、アニオン交換能を有する極性基であるPAN
系重合体粒子の該極性基に、後述の金属イオンを金属錯
体化合物として析出沈殿させることのできる配位子イオ
ンをイオン交換又はイオン配位せしめ、次いでかくして
極性基に固定化された配位子イオン部分に、銀、銅、亜
鉛でなる群から選ばれた少なくとも1種の金属イオンを
配位させることにより、粒子径が100nm以下の金属
錯体化合物の超微粒子をPAN系ポリマー粒子中に析出
・担持させるという方法によりさらに良好な結果を得る
ことができる。この方法では、イオン解離平衡の関係よ
り、金属イオンがPAN系重合体粒子の極性基から解離
しにくいものである場合、アニオン交換能を有する極性
基でなるPAN系重合体粒子とすることによりそのよう
な問題を無くす、さらには、PAN系重合体粒子のアニ
オン交換能を有する極性基自身が抗菌・抗黴性を助長す
るといった、相乗効果が得られる。
【0030】本発明の製造方法における還元法として
は、金属イオンをイオン交換あるいはイオン配位せしめ
た後に還元することによりに金属超微粒子を析出させる
方法であれば特に限定はないが、金属イオンをイオン交
換せしめることにより、アクリロニトリル系重合中の極
性基に金属イオンが固定された状態で、直ちに還元反応
を行うという方法により、より良好な結果を得ることが
出来る。一般に、イオン交換した金属イオンを一度金属
化合物としてポリマーマトリックス中へ析出させ、その
後に還元反応により金属超微粒子に変換せしめる方法も
あるが、この方法の場合、金属化合物としてポリマーマ
トリックス中へ析出させる際に、金属化合物がポリマー
マトリックス外で析出し易いこと、また還元反応時にも
同様な傾向が認められ、金属がPAN系ポリマー粒子外
へ出て行くためコスト的にも不利である。この現象は、
反応に伴う析出化合物の大きさが変化し、ポリマーマト
リックスの微細孔からはずれてゆくために起こるのでは
ないかと考えられる。このような点から、特に好ましく
は、熱処理による還元法を用いた場合であり、この場合
イオン交換した金属イオンの全量を金属超微粒子として
完全にPAN系重合体粒子に含有することができ、良好
な結果を得ることができる。
【0031】また、アニオン交換能を有する極性基でな
るPAN系重合体粒子の場合、該粒子中の極性基に、後
述の金属錯体化合物を析出沈殿させることのできる配位
子イオンをイオン交換し、次にこのイオン交換した配位
子イオン部分に、銀、銅、亜鉛でなる群から選ばれた少
なくとも1種の金属イオンを配位させ金属錯体化合物を
PAN系ポリマー粒子中に析出させた後、還元反応によ
り、PAN系ポリマー粒子中に金属超微粒子を含有せし
める方法により良好な結果を得ることが出来る。カチオ
ン交換能を有する極性基でなるPAN系重合体粒子の場
合、イオン解離平衡の関係より、金属イオンがPAN系
重合体粒子の極性基から解離しにくくなるといった問題
が生じる場合があるが、アニオン交換能を有する極性基
でなるPAN系重合体粒子を用いた方法では、解離平衡
を変化させることができるためこのような問題をなくす
ことができる。さらには、PAN系重合体粒子のアニオ
ン交換能を有する極性基自身が抗菌性を助長するといっ
た、相乗効果が得られる。
【0032】本発明の製造法における還元に用いられる
反応方法としては、金属イオンを金属に還元できる方法
であれば特に限定はない。例えば、金属イオンに電子を
与える化合物である、水素化ホウ素ナトリウム、ヒドラ
ジン、ホルマリン、アルデヒド基を含む化合物、硫酸ヒ
ドラジン、青酸およびその塩、次亜硫酸およびその塩、
チオ硫酸塩、過酸化水素、ロッシェル塩、ブドウ糖、ア
ルコール基を含む化合物、次亜リン酸とその塩等の還元
剤を用い溶液中で還元させる方法、また、水素、一酸化
炭素、硫化水素などの還元性雰囲気中での熱処理による
方法、光照射による方法、あるいはこれらを組み合わせ
た方法などをあげることができる。
【0033】なお、溶液中での還元反応を行う際、 反
応系中へ水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム等の塩
基性化合物、無機酸、有機酸等のpH調整剤、クエン酸
ナトリウム、酢酸ナトリウム等のオキシカルボン酸系統
のものあるいはホウ素、炭酸等の無機酸、有機酸、無機
酸のアルカリ塩等の緩衝剤、硫化物、フッ化物等の促進
剤、塩化物、硫化物、硝化物等の安定剤、界面活性剤等
の改良剤等を加えることは本発明をなんら逸脱するもの
ではない。また還元性雰囲気中での熱処理による方法の
際、不活性ガスとして窒素、アルゴン、ヘリウム等を併
用することについても同様である。
【0034】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中の部及び百分率は、断りのない限り重量
規準で示す。なお実施例中での記号として、次のルール
に基づきサンプルに名称を付した。J;実施例、H;比
較例、A;原料PAN系ポリマー粒子、B;金属イオン
をイオン交換またはイオン配位担持したPAN系ポリマ
ー粒子、C;金属錯体超微粒子を担持したPAN系ポリ
マー粒子、D;金属超微粒子を担持したPAN系ポリマ
ー粒子、E;金属錯体超微粒子または金属超微粒子を担
持し、かつカチオン性有機抗菌剤をイオン交換担持した
PAN系ポリマー粒子 である。
【0035】実施例 1 メタクリル酸/p−スチレンスルホン酸ソーダ=70/
30の水溶性重合体300部及びヒドロキシプロピルセ
ルロース60部ならびに硫酸ナトリウム30部を659
5部の水に溶解し、櫂型撹拌機付きの重合槽に仕込ん
だ。次にアクリロニトリル2700部及びメチルアクリ
レート300部に2,2‘−アゾビスー(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)15部を溶解して重合槽に仕込み、
400rpmの撹件条件下、60℃で2時間重合し、重
合率87%で平均粒子径52μmの重合体J−A1を得
た。
【0036】重合体J−A1の100部を10%硝酸銀
水溶液1000部に添加し、90℃で2時間反応を行
い、脱水・洗浄・乾燥処理することにより銀イオンを担
持したPAN系ポリマー粒子J−B1を得た。該PAN
系ポリマー粒子J−B1の10部を5%シュウ酸ナトリ
ウム水溶液200部中に添加し、80℃で2時間処理
し、脱水、洗浄、乾燥することによりシュウ酸銀錯体超
微粒子を含有したPAN系ポリマー粒子J−C1を得
た。次にこのPAN系ポリマー粒子を170℃で2時間
加熱処理を行った。その結果、金属銀の超微粒子を含有
したPAN系ポリマー粒子J−D1を得ることができ
た。得られたPAN系ポリマー粒子は8%の銀超微粒子
を含有しており、金属銀超微粒子の粒子径は約0.02
μmであった。
【0037】一方、銀イオンをイオン交換したPAN系
ポリマー粒子J−B1を170℃で1時間加熱処理を行
った結果、金属銀超微粒子を含有したPAN系ポリマー
粒子J−D1−2を得ることができた。得られたPAN
系ポリマー粒子は9%の金属銀超微粒子を含有してお
り、その粒子径は約0.02μmであった。実施例1で
得られたそれぞれのPAN系ポリマー粒子の特性を表1
にまとめる。 J−D1のような溶液中での反応の場
合、銀を配位化合物として担持・析出する際に銀が一部
ポリマー粒子から溶液中に出てしまい銀の濃度が低下す
る。しかし、J−D1−2のような加熱処理による還元
の場合、溶液中へのロスが無いためイオン交換された銀
の濃度がそのまま保持され、コスト的にも好ましいもの
となっている。
【0038】
【表1】
【0039】実施例2 アクリロニトリル440部、アクリル酸メチル50部、
P−スチレンスルホン酸ソーダ16部及び水1181部
をオートクレイブ内に仕込み、更に重合開始剤としてジ
tert-ブチルパーオキサイドを単量体全量に対して
0.5%添加した後、密閉し、次いで撹拌下において1
30℃の温度にて23分間重合せしめた。その結果、平
均粒子径0.2μm(光散乱光度計で測定)のポリマー
微粒子J−A2の水分散体を得た。
【0040】PAN系ポリマー粒子J−A2の水分散体
のポリマー粒子固形分に対し、銅濃度が0.5重量%と
なるように10重量%硫酸銅水溶液を添加し、リフラッ
クス温度で2時間反応を行い、銅イオンを担持したPA
N系ポリマー粒子J−B2の水分散体を得た。次にこの
分散体をスプレードライヤーで乾燥粉末化し銅イオンを
イオン交換担持したPAN系ポリマー粒子乾燥粉末を得
た。また、得られたPAN系ポリマー粒子J−B2の水
分散体の100部と0.5%ピロリン酸水溶液10部を
混合し、80℃で1時間反応させ、次にこの分散体をス
プレードライヤーで乾燥粉末化し銅錯体超微粒子を析出
・担持したPAN系ポリマー粒子乾燥粉末J−C2を得
た。さらに、J−C2を165℃で1時間加熱処理を行
った結果、金属超微粒子を含有したPAN系ポリマー粒
子J−D2を得ることができた。またこのJ−D2の1
0部を0.5%のオクタデシルアンモニウムクロライド
水溶液300部に添加し、60℃で30分間処理を行
い、その後水洗、脱水、乾燥することにより金属超微粒
子を含有し、かつカチオン性抗菌剤をイオン交換したP
AN系ポリマー粒子J−E2を得、同様に、J−C2を
用いることにより、金属錯体超微粒子を含有し、かつカ
チオン性抗菌剤をイオン交換したPAN系ポリマー粒子
J−E2ー2を得ることができた。得られたPAN系ポ
リマー粒子のそれぞれの特性を表1にまとめる。
【0041】実施例 3 硫酸銅水溶液のかわりに、硝酸銀水溶液をポリマー粒子
固形分に対し1.0重量%用いた以外は実施例2と同様
な方法によりそれぞれに対応するPAN系ポリマー粒子
J−B3、J−C3、J−D3、J−E3を得た。それ
ぞれの特性を表2にまとめる。
【0042】
【表2】
【0043】実施例 4 実施例3で得られたPAN系ポリマー粒子J−A2の水
分散体の100部のポリマー粒子固形分に対し、亜鉛濃
度が0.5重量%となるように5%塩化亜鉛水溶液を添
加し、リフラックス温度で2時間反応を行い、亜鉛イオ
ンを含有したPAN系ポリマー粒子J−B4の水分散体
を得た。次にこの分散体をスプレードライヤーで乾燥粉
末化し亜鉛イオンをイオン交換担持したPAN系ポリマ
ー粒子乾燥粉末を得た。さらに該粉末を165℃で1時
間加熱処理を行った結果、亜鉛超微粒子を含有したPA
N系ポリマー粒子J−D4を得ることができた。次にこ
のPAN系ポリマー粒子J−D4の10部を0.3%の
2ーピリジンチオールー1ーオキシド水溶液500部に
添加し50℃で1時間反応させることにより、金属超微
粒子を含有し、かつカチオン性抗菌剤をイオン交換した
PAN系ポリマー粒子J−E4を得ることができた。そ
れぞれの特性を表2にまとめる。
【0044】実施例 5 メチルアクリレート300部のかわりに、メタアクリル
酸300部を用いた以外は実施例1と同様な方法によ
り、それぞれに対応するPAN系ポリマー粒子J−B
5、J−C5、J−D5を得た。最後に、該PAN系ポ
リマー粒子J−D5の10部を0.2%塩化ベンザルコ
ニウム水溶液500部に添加し、60℃で2時間イオン
交換処理を行い、処理後、脱水、水洗、乾燥することに
より、金属銀超微粒子を担持し、かつカチオン性で抗菌
性を有する、ベンザルコニウムイオンをイオン交換担持
したPAN系ポリマー粒子J−E5を得ることができ
た。それぞれの特性を表3にまとめる。
【0045】
【表3】
【0046】実施例 6 メチルアクリレート300部のかわりに、メタアクリル
酸ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライ
ド300部を用いた以外は実施例1と同様な方法によ
り、それぞれに対応するPAN系ポリマー粒子J−B
6、J−C6、J−D6を得た。それぞれの特性を表3
にまとめる。
【0047】比較例 1および2 ハイドロキシアパタイト:Ca10(PO4)6(O
H)2、およびA型ゼオライト、組成:0.94Na2
O・Al2O3・1.92SiO2・xH2Oを、硝酸
銀水溶液に添加し、室温で10時間撹拌した後、充分に
水洗し、110℃で乾燥することにより比較例1である
抗菌性ハイドロキシアパタイトH−1および比較例2で
ある抗菌性ゼオライトH−2を得た。それぞれの特性を
表4にまとめる。
【0048】
【表4】
【0049】比較例 3 1,4ーブタンジオールジメタクリレート30部、アク
リル酸12部、メチルメタクリレート50部、酢酸銅
(3水和物)8部を加え、50℃で溶解し、更に重合開
始剤として、ベンゾイルパーオキサイド0.8部を加え
た。次にこの溶液を、懸濁剤としてポリビニルアルコー
ル0.12%を均一に溶解した水溶液420部中に加
え、系内を窒素置換した後、600rpmで撹拌しなが
ら温度を50℃とし、26時間重合させた。得られた粒
子は、水洗、脱水し乾燥することにより平均粒子径40
μmの抗菌粒子H−3を得た。それぞれの特性を表4に
まとめる。
【0050】得られた抗菌・抗黴PAN系ポリマー粒子
の抗菌、抗黴特性は、日本化学療法学会標準法に準じ
て、培養後発育が阻止された時点での抗菌・抗黴PAN
系ポリマー粒子の添加量を最小発育阻止濃度(以下、M
ICと略す)として測定を行い、その抗菌・抗黴性能を
評価した。なおこの評価では、グラム陰性細菌である
P.aeruginosa(緑膿菌)、グラム陽性細菌
であるB.subtilis(黄色ブドウ球菌)、かび
としてA.niger(黒麹かび)そして藻類として
C.pyrenoidosa(クロレラ)の4種を用い
た。それぞれの評価結果は表1、表2、表3および表4
に示した。
【0051】本発明の抗菌・抗黴PAN系ポリマー粒子
は、比較例と比較して、その化学的構造より、より多く
の金属(銀)を系中に担持することが可能で、これによ
り少量の該PAN系ポリマー粒子の添加で抗菌、抗黴、
抗藻性能が発現されていることが明らかであり、本発明
の抗菌・抗黴PAN系ポリマー粒子の有用性が確認でき
る。また、本発明の該PAN系ポリマー粒子のなかで
も、特に乳化重合により得られたサブミクロンの粒子径
を有した微粒子の場合、銀の含有量が少ないにもかかわ
らず、優れた抗菌、抗黴、抗藻性が発現されている。こ
れは、粒子径が小さくなることで、表面積が大きくなり
機能発現効率が向上したものと考えられる。また、本発
明の抗菌・抗黴性を有するカチオン性基を有した化合物
を、PAN系重合体粒子のイオン交換基にイオン交換し
た抗菌・抗黴PAN系ポリマー粒子も優れた抗菌、抗
黴、抗藻性が発現されており、本発明のPAN系ポリマ
ー粒子が優れていることを示している。
【0052】
【発明の効果】本発明は、PAN系ポリマー粒子中に抗
菌・抗黴性を有する金属をイオン状、金属錯体化合物ま
たは金属の超微粒子状で、かつ高濃度に含有することに
より、金属がもっている抗菌性、防黴性を効率よく、か
つ持続的に発現できる抗菌・抗黴PAN系ポリマー粒子
であり、これらの機能を活用できる繊維、繊維加工品、
不織布、フィルム、バインダー、塗料、接着剤、センサ
ー、樹脂、電気、電子などの各種分野に用いることが可
能となる。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属のイオンをイオン交換またはイオン
    配位可能な極性基を有するポリアクリロニトリル(以下
    PANと記す)系重合体粒子に、銀、銅、亜鉛でなる群
    から選ばれた少なくとも1種の金属を含有してなること
    を特徴とする抗菌・抗黴PAN系ポリマー粒子。
  2. 【請求項2】 含有される金属が、金属イオンとして、
    PAN系ポリマー粒子の極性基にイオン交換されてなる
    ものであることを特徴とする請求項1記載の抗菌・抗黴
    PAN系ポリマー粒子。
  3. 【請求項3】 含有される金属が、金属イオンとして、
    PAN系ポリマー粒子の極性基にイオン配位されてなる
    ものであることを特徴とする請求項1記載の抗菌・抗黴
    PAN系ポリマー粒子。
  4. 【請求項4】 含有される金属が、粒子径が100nm
    以下の金属錯体超微粒子であることを特徴とする請求項
    1記載の抗菌・抗黴PAN系ポリマー粒子。
  5. 【請求項5】 含有される金属が、粒子径が100nm
    以下の金属超微粒子であることを特徴とする請求項1記
    載の抗菌・抗黴PAN系ポリマー粒子。
  6. 【請求項6】 PAN系重合体粒子のイオン交換または
    イオン配位可能な極性基に、抗菌・抗黴性を有するカチ
    オン性基を有した化合物をイオン交換またはイオン配位
    してなることを特徴とする、請求項1から5のいずれか
    に記載の抗菌・抗黴PAN系ポリマー粒子。
  7. 【請求項7】 PAN系重合体粒子のイオン交換または
    イオン配位可能な極性基が、アニオン交換能を有する極
    性基であることを特徴とする、請求項1から6のいずれ
    かに記載の抗菌・抗黴PAN系ポリマー粒子。
  8. 【請求項8】 PAN系重合体粒子の平均粒子径が、5
    μm以下であることを特徴とする請求項1から7のいず
    れかに記載の抗菌・抗黴PAN系ポリマー粒子。
  9. 【請求項9】 PAN系重合体粒子の平均粒子径が、5
    μm以下でありかつ、該粒子が水中に分散してなるエマ
    ルジョンであることを特徴とする請求項1から7のいず
    れかに記載の抗菌・抗黴PAN系ポリマー粒子分散エマ
    ルジョン。
  10. 【請求項10】 イオン交換またはイオン配位可能な極
    性基を含有するPAN系重合体粒子に、銀、銅、亜鉛で
    なる群から選ばれた少なくとも1種の金属イオンを含む
    化合物を反応させ、90℃以上で処理することにより、
    PAN系重合体粒子の極性基に該金属をイオン交換ま
    たはイオン配位せしめることを特徴とする抗菌・抗黴P
    AN系ポリマー粒子の製造方法。
  11. 【請求項11】 イオン交換またはイオン配位可能な極
    性基を含有するPAN系重合体粒子の極性基に、銀、
    銅、亜鉛でなる群から選ばれた少なくとも1種の金属イ
    オンをイオン交換またはイオン配位せしめ、次いで該金
    属イオンを金属錯体化合物として析出沈殿させることの
    できる配位子化合物で処理することにより、粒子径が1
    00nm以下の金属錯体超微粒子をPAN系ポリマー粒
    子中に析出・担持させることを特徴とする抗菌・抗黴P
    AN系ポリマー粒子の製造方法。
  12. 【請求項12】 イオン交換またはイオン配位可能な極
    性基を含有するPAN系重合体粒子の極性基に、銀、
    銅、亜鉛でなる群から選ばれた少なくとも1種の金属イ
    オンをイオン交換またはイオン配位せしめた後、直ちに
    還元反応により、PAN系重合体粒子に粒子径100n
    m以下の金属超微粒子を析出・担持させることを特徴と
    する抗菌・抗黴PAN系ポリマー粒子の製造方法。
  13. 【請求項13】 イオン交換またはイオン配位可能な極
    性基を含有するPAN系重合体粒子の極性基に、銀、
    銅、亜鉛でなる群から選ばれた少なくとも1種の金属イ
    オンをイオン交換またはイオン配位せしめ、次いで該金
    属イオンを金属錯体化合物として析出沈殿させることの
    できる配位子化合物で処理し、金属錯体化合物をPAN
    系ポリマー粒子中に析出させた後、還元反応により、P
    AN系ポリマー粒子中に粒子径が100nm以下の金属
    超微粒子を含有せしめることを特徴とする抗菌・抗黴P
    AN系ポリマー粒子の製造方法。
  14. 【請求項14】 金属錯体超微粒子または金属超微粒子
    を析出・担持させたのち、PAN系重合体粒子のイオン
    交換またはイオン配位可能な極性基の内、少なくとも
    0.1mmol/gに、抗菌・抗黴性を有するカチオン
    性基を有した化合物をイオン交換またはイオン配位せし
    めることを特徴とする請求項10から13のいずれかに
    記載の抗菌・抗黴PAN系ポリマー粒子の製造方法。
  15. 【請求項15】 イオン交換またはイオン配位可能な極
    性基が、アニオン交換能を有する極性基であるPAN系
    重合体粒子の該極性基に、後述の金属イオンを金属錯体
    化合物として析出沈殿させることのできる配位子イオン
    をイオン交換又はイオン配位せしめ、次いでかくして極
    性基に固定化された配位子イオン部分に、銀、銅、亜鉛
    でなる群から選ばれた少なくとも1種の金属イオンを配
    位させることにより、粒子径が100nm以下の金属錯
    体化合物の微粒子をPAN系ポリマー粒子中に析出・担
    持させることを特徴とする抗菌・抗黴PAN系ポリマー
    粒子の製造方法。
  16. 【請求項16】 PAN系重合体粒子中に析出した金属
    錯体化合物を、還元反応により粒子径が100nm以下
    の金属超微粒子として含有せしめることを特徴とする請
    求項15記載の抗菌・抗黴PAN系ポリマー粒子の製造
    方法。
  17. 【請求項17】 PAN系重合体粒子の平均粒子径が、
    5μm以下であることを特徴とする請求項10から16
    のいずれかに記載の抗菌・抗黴PAN系ポリマー粒子の
    製造方法。
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