JP3071364B2 - 含水ゲルの製造方法、重金属イオン吸着剤、色素吸着剤、微生物担体および酵素固定用担体 - Google Patents

含水ゲルの製造方法、重金属イオン吸着剤、色素吸着剤、微生物担体および酵素固定用担体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアミジン構造を有する含
水ゲルの製造方法、重金属イオン吸着剤、色素吸着剤、
微生物担体および酵素固定用担体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カチオン性解離基を内在させる含水ゲル
は、従来から吸着剤、アニオン性有機物の吸着剤、菌
体、細胞、薬類の吸着剤、固定化酵素の担体、流動床式
のイオン交換樹脂、生物処理装置の流動担体、吸水性樹
脂など様々な用途に使用されている。このような目的に
使用される含水ゲルとしては、キレート樹脂として有用
なポリビニルアミンあるいはポリイソプロペニルアミン
などのポリビニルアミン類を架橋した構造のカチオン性
樹脂(特開昭61−44902号公報)、強塩基性陰イ
オン交換樹脂やキレート樹脂などとして有用なポリビニ
ルアミンあるいはポリイソプロペニルアミンなどのポリ
ビニルアミン類を架橋して球状に不溶化したもの(特開
昭61−51006号公報)、アミノ基含有率の高いポ
リビニルアミン架橋物(特開昭61−51007号公
報)、ジアルキルアミノメタアクリレートやその四級化
物を単量体とした重合物(特開平1−269493号公
報)やビニルピリジンなどの架橋性重合体、カニやエビ
などの甲皮に存在するキチンを処理して得られる塩基性
多糖であるキトサンの酸性水溶液をアルカリ性水溶液媒
体中に滴下して得られるキトサン固化粒子(特開昭62
−288601号公報)などが知られている。これらの
含水ゲルの製造は有機溶媒を用いた分散媒中で、架橋剤
を共存させて製造するのが一般的であり、その製造には
煩雑な操作と大掛かりな装置を必要とする欠点があり、
一方、キトサンのような天然物は原料を安定的に多量に
入手することが困難であり、高価となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、煩雑
な操作を必要とせず、かつ大掛かりな装置を用いないで
含水ゲルを容易にかつ経済的に製造する方法を提供する
こと、およびその含水ゲルからなる重金属イオン吸着
剤、色素吸着剤、微生物担体および酵素固定用担体を提
供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題に鑑み、鋭意検討を行った結果、アミジン構造を有す
る特定のカチオン性高分子化合物の水溶液をアルカリ水
溶液と接触させることにより、容易に含水ゲルを製造す
ることができることを見いだし、本発明を成すに到た。
【0005】本発明の請求項1の発明は、下記式(1)
(化3)および/または(2)(化4)で表されるカチ
オン性基から成る繰り返し単位を有する高分子の水溶液
をアルカリ性水溶液に接触させて析出させて成形するこ
とを特徴とする含水ゲルの製造方法である。
【0006】
【化3】
【0007】
【化4】
【0008】(式中R、Rは水素原子またはメチル
基を、X は陰イオンを表す。)
【0009】本発明の請求項2の発明は、請求項1記載
の式(1)および/または(2)で表されるカチオン性
基から成る繰り返し単位を10〜80モル%含有し、か
つシアノ基を10〜60mol%含有する高分子の1〜
50重量%の水溶液をアルカリ性水溶液と接触させ、析
出させて成形することを特徴とする請求項1記載の含水
ゲルの製造方法である。
【0010】本発明の請求項3の発明は、請求項1ある
いは請求項2記載の高分子の水溶液および/またはアル
カリ性水溶液中に、該高分子の分子内の活性水素と反応
可能な架橋剤を共存させることを特徴とする請求項1あ
るいは請求項2記載の含水ゲルの製造方法である。
【0011】本発明の請求項4の発明は、請求項1記載
のアルカリ性水溶液のpHが11以上であることを特徴
とする請求項1〜3のいずれかに記載の含水ゲルの製造
方法である。
【0012】本発明の請求項5の発明は、請求項1記載
のアルカリ性水溶液のpHが12以上であることを特徴
とする請求項1〜3のいずれかに記載の含水ゲルの製造
方法である。
【0013】本発明の請求項6の発明は、請求項3記載
の含水ゲルを酸水溶液に浸漬して含水ゲルの膨潤性を制
御することを特徴とする含水ゲルの製造方法である。
【0014】本発明の請求項7の発明は、請求項6記載
の酸水溶液が硫酸、りん酸、硼酸、炭酸から選択される
少なくとも一つの多価塩基酸の水溶液であることを特徴
とする請求項6記載の含水ゲルの製造方法である。
【0015】本発明の請求項8の発明は、請求項6記載
の酸水溶液が塩酸、酢酸から選択される少なくとも一つ
の一塩基酸の水溶液であることを特徴とする請求項6記
載の含水ゲルの製造方法である。
【0016】本発明の請求項9の発明は、請求項1〜8
記載の含水ゲルから成ることを特徴とする重金属イオン
吸着剤である。
【0017】本発明の請求項10の発明は、請求項1〜
8記載の含水ゲルから成ることを特徴とする色素吸着剤
である。
【0018】本発明の請求項11の発明は、請求項1〜
8記載の含水ゲルから成ることを特徴とする微生物担体
である。
【0019】本発明の請求項12の発明は、請求項1〜
8記載の含水ゲルから成ることを特徴とする酵素固定用
担体である。
【0020】本発明の方法にて含水ゲルを製造できる水
溶性高分子化合物として、上記(1)および/または
(2)で表されたくりかえし単位(アミジン単位)を有
する水溶性高分子化合物、好ましくは上記単位(アミジ
ン単位)を10〜90mol%、更に好ましくは上記単
位(アミジン単位)を10〜80mol%有し、かつシ
アノ基を10〜60mol%有するものを用いることが
できる。
【0021】上記アミジン構造を有するカチオン性高分
子は高分子凝集剤として、排水処理や汚泥の脱水剤とし
て大量に販売されており、本発明の含水ゲルはそれを用
いて製造することができるが、その製造方法は特に特定
されるものではない。しかし一般的には一級アミノ基ま
たは変換反応により一級アミノ基が生成しうる置換アミ
ノ基を有するエチレン性不飽和モノマーとアクリルニト
リルまたはメタアクリルニトリルのニトリル類との共重
合体を製造し、更にその共重合体中のシアノ基と一級ア
ミノ基を反応させてアミジン化する方法により製造する
ことができる。
【0022】上記エチレン性不飽和モノマーとしては一
般式CH2 =CR2 −NHCOR3(式中、R2 は水素
原子またはメチル基を、R3 は炭素数1〜4のアルキル
基または水素原子を表す。)で表される化合物が好まし
い。共重合体中において、かかる化合物に由来する置換
アミノ基は、加水分解あるいは加アルコール分解により
容易に一級アミノ基に変換される。更にこの一級アミノ
基は、隣接したシアノ基と反応してアミジン化する。該
化合物としては、N−ビニルホルムアミド(R2 =H、
3 =H)、N−ビニルアセトアミド(R2 =H、R3
=Me)などが例示される。
【0023】これらのエチレン性不飽和モノマーとニト
リル類との重合モル比は、通常30:70〜70:30
であるが、若し所望ならばこの範囲外の重合モル比、例
えば、更にエチレン性不飽和モノマーの比率の大きい重
合モル比を採用することもできる。
【0024】エチレン性不飽和モノマーとニトリル類と
の共重合の方法としては、通常のラジカル重合法が用い
られ、水溶液重合、塊状重合、水溶液沈殿重合、懸濁重
合、乳化重合などのいずれも用いることができる。溶媒
中で重合させる場合、原料モノマー濃度が通常5〜80
重量%、好ましくは20〜60重量%で実施される。重
合開始剤には一般的なラジカル重合開始剤を用いること
ができるが、アゾ化合物が好ましく、2,2′−アゾビ
ス−2−アミジノプロパンの塩酸塩などが例示される。
また、重合反応は、一般に、不活性ガス気流下、30〜
100℃の温度で実施される。得られた共重合体は、そ
のままの状態あるいは希釈して、即ち、溶液状もしくは
懸濁状でアミジン化反応に供することができる。また、
公知の方法で脱溶媒、乾燥し、共重合体を固体として分
離した後、固体状でアミジン化反応に供することもでき
る。
【0025】アミジン化反応は、エチレン性不飽和モノ
マーとして前記一般式で示されるN−ビニルアミド化合
物を用いた場合には、共重合体の置換アミノ基を一級ア
ミノ基に変換し、次いで、生成した一級アミノ基と隣接
するシアノ基と反応させてアミジン構造を生成させると
いう2段階反応により本発明に係るカチオン性高分子を
製造することができる。そして、好ましくは、該共重合
体を、強酸または強塩基の存在下、水またはアルコール
溶液中で加温して、一段階でアミジン構造を生成させ
る。この場合においても、先ず、一級アミノ基が中間構
造として生成しているものと考えられる。
【0026】該反応の具体的条件としては、例えば、共
重合体に対し、その置換アミノ基に対して通常0.9〜
5.0倍、好ましくは1.0〜3.0倍当量の強酸、好
ましくは塩酸を加え、通常80〜150℃、好ましくは
90〜120℃の温度で、通常0.5〜20時間加熱す
ることによりアミジン単位を有するカチオン化高分子と
することができる。一般に置換アミノ基に対する強酸の
当量比が大きいほど、かつ、反応温度が高いほど、アミ
ジン化が進行する。また、アミジン化に際しては反応に
供する共重合体に対し、通常10重量%以上、好ましく
は20重量%以上の水を反応系内に存在させる。
【0027】本発明に係るカチオン性高分子は、最も典
型的には、上記で説明したところに従い、N−ビニルホ
ルムアミドとアクリロニトリルとを共重合させ、生成し
た共重合体を、通常、水懸濁液として塩酸の存在下に加
熱して置換アミノ基と隣接するシアノ基からアミジン単
位を形成させることにより製造される。そして、共重合
に供するN−ビニルホルムアミドとアクリロニトリルと
のモル比、および共重合体のアミジン化条件を選択する
ことにより、各種の組成のカチオン性高分子を製造する
ことができる。
【0028】このようにして得られた水溶性カチオン高
分子化合物の0.5重量%以上50重量%未満、好まし
くは1重量%以上20重量%未満の水溶液を調整して、
pH11以上、好ましくはpH12以上、更に好ましく
はpH12.5以上のアルカリ水溶液と接触させること
により、水溶性カチオン高分子化合物の有する一級アミ
ノ基は解離が抑えられ、高分子化合物は水不溶性樹脂と
なり、含水ゲルが形成される。この現象は、アミジン構
造を有するアミノ基がpH10.5以上で解離が抑えら
れ、疎水化されるためである。
【0029】この含水ゲルは水洗してゲル内のアルカリ
成分を除去することにより変質を防ぐことができる。ア
ルカリ成分共存下で保持することにより高分子内のシア
ノ基およびアミジン単位が加水分解して、カルボキシル
基に変換され、樹脂内にアニオン性基とカチオン性基を
有する両性タイプの含水ゲルが形成される。用途によっ
ては、この加水分解を積極的に進行させるため、長時間
アルカリ溶液に浸漬するか、アルカリ溶液に浸漬して、
加熱することにより分子内に多数のカルボキシル基の共
存する含水ゲルを形成させることができる。
【0030】通常この加水分解を抑えるためには、酸に
よる中和または酸水溶液による洗浄がおこなわれるが、
得られた含水ゲルは中性付近ではゲル構成単位の高分子
化合物がもとの水溶性を回復して、水を吸って膨潤し、
ついには溶解して形をとどめなくなる。このような問題
点を解決する方法として、含水ゲル製造時に調整する高
分子水溶液中または、接触させるアルカリ水溶液中に高
分子化合物が有するアミノ基またはシアノ基との反応に
より共有結合を生ずる官能基を1分子中に2つあるいは
それ以上有する架橋剤を共存させた後、アルカリ水溶液
に高分子水溶液を接触させる方法が用いられる。このよ
うにして形成された含水ゲルは、酸による中和が行われ
ても、再溶解することなく安定な水不溶性のゲルを形成
することができる。中和に用いる酸として硫酸やリン酸
などの多価塩基酸を使用した場合、分子内のアミノ基は
硫酸塩、リン酸塩を形成し、膨潤性の小さい含水ゲルを
形成することができる。また、中和に塩酸や酢酸といっ
た一塩基酸を用いた場合は用いる架橋剤の量を調節する
ことにより、膨潤倍率は100倍以上の含水ゲルを得る
ことができる。
【0031】使用される架橋剤の具体例としては、ホル
ムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオキザール、マ
ロンアルデヒド、グルタールアルデヒドなどのジホルミ
ルアルカン類を用いることができるが、これ以外にも、
1級アミノ基やシアノ基と反応して共有結合を形成する
ことのできる官能基を1分子中に2つあるいはそれ以上
有する架橋剤を用いても含水ゲルを形成することができ
る。また、合成された重合体中にN−ビニルホルムアミ
ド、N−ビニルアセトアミドのモノマーが共存している
場合は、これらのモノマーが加水分解してアセトアルデ
ヒドを形成し、それが架橋剤として機能するため、特に
架橋剤の添加が不必要となる場合も有る。
【0032】本発明の含水ゲルは、アミジン構造を有す
る高分子化合物の水溶液を塩基性の水性媒体と接触させ
ることにより得られるが、この場合調整される高分子化
合物の水溶液の濃度は0.5重量%以上50重量%未
満、好ましくは、1重量%以上20重量%未満の濃度か
ら選ばれるが、その濃度は最終的に求められる含水ゲル
の含水比やゲル強度により決められる。一般的には接触
させる高分子化合物の水溶液濃度が高いほど含水比は低
下し、ゲル強度は上昇する。逆にその濃度が低いほど、
高分子溶液の粘性は低下し、アルカリ水溶液との接触時
に、液面での衝撃により高分子液がアルカリ液中に分散
し、含水ゲルの形成が困難となることから、一般に低分
子量のものほど、低濃度での含水ゲルの製造が困難とな
る。また、分子量が高すぎると、アルカリ水溶液中に滴
下または押し出しにより含水ゲルを形成させる場合、高
分子水溶液が曳糸性を有し、得られた含水ゲルの形状が
歪んだり、含水ゲルに糸状の突起物が形成される。
【0033】高分子水溶液の粘性が高すぎる場合は、適
度の希釈を行うが、酸化剤を添加して分子の切断を行っ
て、分子量を低下させるか、食塩、酢酸ナトリウム、塩
化カリウムなどの塩を添加してみかけの粘性を下げて対
応することもできる。
【0034】含水ゲルを形成するために用いる塩基性媒
体に用いる塩基性化合物としては、水酸化カリウム、水
酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム
などが用いられるが、通常ハンドリングや価格の面から
水酸化ナトリウムが用いられる。用いる塩基性媒体中に
硫安、芒晶、食塩、塩化カリウムなどの塩を共存させる
ことにより、含水ゲルの形成を容易にすると共に、含水
ゲルの含水比を低下させることかできる。
【0035】塩基性媒体に用いる塩基性化合物の濃度
は、それに接触させる高分子化合物の総量により、増減
するが、通常1重量%から2重量%の間で用いるが、そ
れ以上であっても以下であっても差し支えない。ただ高
分子水溶液を接触させることにより塩基性媒体中のアル
カリが消費されるため、含水ゲル製造に当たっては塩基
性化合物の補給が必要である。接触させる高分子化合物
の水溶液の比重は、塩基性分散媒中に押し出しまたは、
滴下して含水ゲルを形成させる場合、塩基性分散媒の比
重と同じか、それ以上に調整するのが望ましく、その比
重調整のために、溶解した高分子化合物の水溶液中に食
塩、芒晶などの無機水溶性電解質や炭酸カルシウム、タ
ルク、活性白土、粉末フェライト、粉末活性炭などの水
不溶性粉末を共存させる方法が取られる。
【0036】本発明の方法により、含水ゲルを製造する
に当り、高分子化合物水溶液中に酵素、菌などを共存さ
せて、これらのものを包括固定し、バイオリアクターの
担体として使用することもできる。または本発明の方法
により得られた含水ゲルを酵素液と接触させ、酵素を吸
着させて、固定化酵素を作ることができる。また、抗生
物質や殺菌剤、抗菌剤などを高分子溶液中に分散させた
後、本発明の方法で含水ゲルを製造することにより、こ
れらの薬剤の除放性を持たせることができる。また、粉
末活性炭、ゼオライト、フェライトなどの無機粉末を高
分子水溶液中に分散させた後、本発明の方法により含水
ゲルを製造することにより、含水ゲルの比重を調整する
ことができると同時に、得られた含水ゲルに種々の機能
を持たせることができる。
【0037】本発明の方法により含水ゲルを製造するに
あたり、通常、高分子化合物の水溶液を定量ポンプなど
を用いて滴下することにより真球状の含水ゲルを形成さ
せることができる。この含水ゲルの粒径は、高分子溶液
の粘度、滴下速度、滴下口の口径などによって変化させ
ることができる。また、アルカリ水溶液中に高分子水溶
液を押し出すことにより、棒状または糸状の含水ゲルを
形成させることができる。その他、本発明に用いる高分
子水溶液を多孔質体、繊維集合体などに含浸させた後
に、アルカリ溶液と接触させることにより、様々な含水
ゲル複合体を形成させることもできる。
【0038】本発明により得られた含水ゲルは産業上の
様々な分野での利用が考えられるが下記のような具体例
を挙げることができる。 1)生物学的流動床式排水処理方法における流動担体へ
の使用。 2)アニオン性有機物、例えば染料、界面活性剤、リグ
ニン、フミン質などの吸着剤として排水処理システムへ
の応用。 3)微生物、酵素などの生理活性物質を包括固定または
吸着固定して、バイオリアクターへの応用。 4)本発明の構造の含水ゲルはキレート樹脂としての優
れた効果を有するため、金属イオンを含む水を本発明の
含水ゲルを充填したカラムに通すか、金属イオン含有溶
液中に、本発明の含水ゲルを浸漬することにより、溶液
中の金属イオンの除去、濃縮を行うことができる。架橋
された含水ゲルを用いれば吸着された金属イオンを鉱酸
に浸漬して、回収し、再生されたゲルを繰り返し使用す
ることも可能である。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明は、その要旨を越えない限り以下の実
施例に限定されるものではない。なお、実施例において
「%」は、特に断らない限り、「重量%」を意味する。
【0040】[カチオン性高分子の製造法]攪拌機、窒
素導入管、冷却管を備えた50ミリリットルの四つ口フ
ラスコに、表1に示すモル分率のアクリロニトリルを含
有する、アクリロニトリルとN−ビニルホルムアミドの
混合物6.0gおよび34.0gの脱塩水を入れた。窒
素ガス気流中、攪拌しつつ60℃に昇温したのち、10
%の2,2′−アゾビス−2−アミジノプロパン・2塩
酸塩水溶液0.12gを添加した。45℃で4時間、攪
拌保持した後、60℃に昇温し、更に3時間保持し、水
中に重合体が析出した懸濁物を得た。該懸濁物に水を2
0g添加し、次いで、重合体中のホルミル基に対して2
当量の濃塩酸を添加して攪拌しつつ100℃に4時間保
持し、重合体をアミジン化した。得られた重合体の溶液
をアセトン中に添加し、析出せしめ、これを真空乾燥し
て固体状重合体A〜Eを試作した。なお重合体Eは、ア
クリロニトリルを用いないで重合して同様の反応を行っ
たものである。該重合体A〜Eにつき、以下に示す方法
により組成と還元粘度を測定した。結果を表1にまとめ
て示す。
【0041】
【組成の分析法】アミジン化を行う前の各原料重合体の
組成は、13C−NMRスペクトル(13C−該磁気共
鳴スペクトル)の各モノマー単位に対応した吸収ピーク
の積分値より算出した。アミジン化後の重合体A〜Eの
組成は、13C−NMRスペクトルの各繰り返し単位に
対応した吸収ピークの積分値より算出した。なお、繰り
返し単位(1)と(2)は区別することなく、その総量
として求めた。
【0042】また、繰り返し単位(1)と(2)の吸収
ピークと一級アミンなどの吸収ピークは170〜185
ppm付近の非常に近接した位置に認められるため、以
下のような方法により各吸収ピークに対応する構造を帰
属した。即ち、重合体の元素分析、水分量の測定により
重量収支を確認し、更に、重合体の13C−NMRスペ
クトルの他にIRスペクトルも測定し、重合体のスペク
トルとアミジン基、アミド基およびラクタム基などを有
する既知化合物でのスペクトルとを詳細に比較検討する
方法を採用したものである。
【0043】[還元粘度の測定]重合体A〜Eにつき、
1規定の食塩水中0.1g/100ミリリットルの溶液
として25℃でオストワルドの粘度計を用いて測定し
た。
【0044】
【表1】
【0045】(実施例1)試作例の重合体A〜D5gを
蒸留水85g中に加えて混合攪拌を行い、重合体を溶解
させた後、食塩10g、グルタールアルデヒドの25%
水溶液0.1gを加えて、よく攪拌を行う。この重合体
溶液をアトー製のチュービングポンプを用いて毎分10
ミリリットルの速度で、2%苛性ソーダ溶液500ミリ
リットル中に滴下する。この場合2%苛性ソーダ溶液は
攪拌機により300rpmで攪拌し、滴下部と苛性ソー
ダ液面の高さは約2cmに保持した。滴下終了後、この
攪拌をさらに30分間継続した後、硫酸にて苛性ソーダ
溶液のpHを7.5に調整する。これをスクリーンにて
濾別して得られた含水ゲル(試料−1〜試料−4)を純
水にて洗浄した後、平均粒径および含水比を測定して結
果を表2に示す。なお含水比は下記式にて計算した。
【0046】(比較例1)比較のためにアミジン化構造
を有しない試作例の重合体Eを用いる以外は実施例1と
同様に操作して含水ゲルの製造を試みたが、含水ゲルは
形成されず、苛性ソーダ溶液に重合体が溶解した。結果
を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】(実施例2)試作例の重合体B5gを蒸留
水85gに加えて混合攪拌を行い、重合体を溶解した
後、食塩10gを加え、完全溶解するまで混合攪拌を行
う。この溶液に1%濃度のグルタールアルデヒドを表3
に示す割合にて添加、混合した後、実施例1と同じ方法
で苛性ソーダ溶液中に滴下、造粒する。この造粒物をア
ルカリ性雰囲気下で30℃、1時間保持した後、半量を
塩酸にて中和を行い、残り半量を硫酸にて中和してpH
7に調整する。これを濾別して、それぞれを純水中に2
時間浸漬した後、再度濾別してその含水ゲル(試料−5
〜試料−8)の重量を測定する。そして、その含水ゲル
を105℃で20時間乾燥して、重量を測定し下記の式
にて膨潤倍率を求める。 得られた結果をまとめて表3に示す。
【0049】(比較例2)上記溶液に対して1%濃度グ
ルタールアルデヒド無添加とした以外は実施例1と同じ
方法で操作した試料は中和時に溶解してしまい、含水ゲ
ルを形成しなかった。結果を表3に示す。
【0050】
【表3】
【0051】(実施例3)試作例の重合体C10g、蒸
留水90g、四三酸化鉄粉末(粒径100μm以下)3
0gの混合攪拌を行い、均一なスラリーとした後アセト
アルデヒド10%溶液を2g添加した後、実施例1と同
様の操作にて、2%苛性ソーダ溶液中に滴下する。滴下
終了後、硫酸にて、苛性ソーダ溶液のpHを7.5に調
整した後、濾別することにより、四三酸化鉄を含有する
含水ゲルを製造することができた。得られた含水ゲルの
水中でのみかけ比重は1.54、平均粒径は2.3mm
であった。この含水ゲルの含水比は215%であった。
この含水ゲルは磁石により液中より分離することができ
る。
【0052】(実施例4)実施例1において製造された
試料−2の含水ゲル250gを径40mm、高さ300
mmのカラムに充填してカラム下端より塩化銅濃度20
mg/リットルの溶液を毎分10ミリリットルの流速に
て通液し、上端より流出する処理水の銅イオン濃度を原
子吸光光度計(島津製作所製)にて測定した。200リ
ットル通液後の処理水の銅イオン濃度は0.08mg/
リットルであった。
【0053】(実施例5)実施例1において製造された
試料−3の含水ゲル250gを径40mm、高さ300
mmのカラムに充填して、カラム下端よりアルファノー
ルファーストスカーレットBL(ヘキスト社製)の40
0mg/リットル濃度の溶液をチュービングポンプ(ア
トー社製)にて毎分2ミリリットルの流速にて通液し、
上端よりの流出水の残留染料濃度を吸光光度計を用いて
測定し、残留染料濃度が原水の20%以下になった時の
含水ゲルの染料吸着総量を計算にて求める。表4に通水
量と残留染料濃度および染料吸着積算量を示す。表4の
結果からこのゲルの染料吸着能力は59.3mg/gで
ある。
【0054】
【表4】
【0055】(実施例6)曝気槽内に担体を流動させる
ための散気管、エアリフト管などを設置した好気性の流
動床式生物処理装置において、実施例1で得られた含水
ゲル(試料−4)を担体として適用した。図1に示す構
造を有する容積1リットルの曝気槽内に該含水ゲルを2
00gおよび下水処理場の活性汚泥処理現場より入手し
た曝気槽汚泥(汚泥濃度4000mg/リットル)を9
00ミリリットル投入して、24時間曝気を行った後、
人工排水(酸化澱粉250mg/リットル、ペプトン2
50mg/リットル、リン酸カリウム15mg/リット
ル、硫酸第一鉄1mg/リットル、硫酸マグネシウム1
mg/リットル、塩化カルシウム1mg/リットル)を
ペリスタポンプ(アトー株式会社製)により3リットル
/日の割合で曝気槽内に定量供給した。通水時の曝気槽
内温度は、25℃に維持した。この人工排水のBODは
390mg/リットルである。通水開始後1週間、2週
間および4週間後の処理水の上澄水の水質を分析した。
得られた結果をまとめて表5に示す。
【0056】(比較例3)比較のために担体を添加しな
いで、実施例6と同様の試験を行った。得られた結果を
まとめて表5に示す。
【0057】(比較例4)比較のために担体として平均
粒径約1mmのポリスチレンビーズを200g用いて、
実施例6と同様の試験を行った。得られた結果をまとめ
て表5に示す。
【0058】
【表5】
【0059】表5の結果から明らかなように担体を添加
しないと(比較例3)曝気槽内に活性汚泥が滞留でき
ず、処理不能であったが、実施例6の含水ゲル(試料−
4)を添加した曝気槽では、含水ゲル表面に活性汚泥が
固定され、2週間後には、含水ゲル表面に微生物膜の形
成が確認され、処理水質も良好であった。担体として比
較に用いたポリスチレンビーズ(比較例4)でも、4週
間後には若干の微生物膜の形成が認められ、処理水質も
改善が認められるが、本発明の含水ゲルに比して微生物
膜の形成速度が劣り、処理の立上がりが遅い。
【0060】(実施例7)実施例1において製造した試
料−2および試料−3の含水ゲルを各10g採取して、
200ミリリットルの0.05モルのトリス塩酸緩衝液
(pH8.0)に懸濁分散した後、濾別する。次いでこ
れを0.05モルのリン酸−クエン酸緩衝液100ミリ
リットル中に浸漬し、さらにインベルターゼ液(三共株
式会社製)20ミリリットルを加え、3時間室温にて攪
拌しながら固定化を行った。こうして得られた酵素固定
含水ゲルをグルタールアルデヒド0.6%を含む濃度
0.05モルのホウ酸ナトリウム−塩酸緩衝液に1.5
時間浸漬した後、これを濾別して再度0.05モルのト
リス塩酸緩衝液1リットルに懸濁分散させて濾過し、得
られた酵素固定含水ゲルの重量を測定する。得られた固
定化酵素を濃度0.05モルのクエン酸−リン酸緩衝液
(pH4.2)に溶解したサッカロースの10%溶液1
リットルに添加して40℃において60分間反応させ、
形成された還元糖総量をメチレンブルー法にて求め、酵
素固定含水ゲル1gによる1時間当たりのサッカロース
分解量を表6に示す。
【0061】(比較例5)比較例のために市販の強塩基
性イオン交換樹脂アンバーライトIRA−90X(オル
ガノ社製)を用いて実施例7と同様の操作を行い、樹脂
1g当たりのサッカロース分解量を求め、表6に示す。
【0062】
【表6】
【0063】(実施例8)実施例1において製造した重
合体Bを用いた含水ゲル(試料−2)10gを水洗した
後、濾過して、0.05ミリリットルのホウ酸ナトリウ
ム−塩酸緩衝液(pH6.0)に10分間浸漬した後、
再度濾別する。これを透析処理したグルコースイソメラ
ーゼ(長瀬社製)の3倍希釈液100ミリリットル中に
投入して室温にてゆるやかに攪拌した後、濾別する。こ
うして得られた酵素固定含水ゲルをグルタールアルデヒ
ドを0.6%含む濃度0.05モルのホウ酸ナトリウム
−塩酸緩衝液に1.5時間浸漬した。この含水ゲルおよ
びグルタールアルデヒド未処理の含水ゲルをそれぞれ1
0%食塩水1リットル中に浸漬して1時間攪拌を行った
後、濾別して、それを水洗した後、それぞれのグルコー
スをフラクトースに転換する能力を比較した。グルコー
ス転換能は下記の方法による。濃度0.1モルのリン酸
緩衝液に溶解したグルコース40%溶液1リットル中に
得られた酵素固定化含水ゲルを投入して、60℃にて1
時間反応させ、その結果形成されたフラクトース量をH
PLC法により求め、含水ゲル1g当たりのフラクトー
スに転換したグルコース量(グルコース転換量)を求め
た。結果を表7に示す。
【0064】
【表7】
【0065】表7の結果から、本発明の含水ゲルに酵素
を吸着させた後、グルタールアルデヒド処理することに
より、酵素のはずれない酵素固定含水ゲルを形成するこ
とができることが判る。
【0066】
【発明の効果】本発明の含水ゲルの製造方法により、煩
雑な操作を必要とせず、かつ大掛かりな装置を用いない
で容易に含水ゲルを製造することができる。含水ゲルは
重金属イオン吸着剤、色素吸着剤および微生物担体、酵
素固定用担体などとして使用できるので産業上の利用価
値が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 曝気槽の構造を示す説明図である。
【符号の説明】
1 送風機 2 散気管 3 担体 4 曝気槽 5 沈降槽 6 隔壁 7 処理水 8 隔壁 9 人工排水
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08J 5/00 C08J 5/00 C09K 3/00 108 C09K 3/00 108A C12N 11/04 C12N 11/04 11/08 11/08 A (56)参考文献 特開 平5−192513(JP,A) 特開 平6−123096(JP,A) 特開 平6−218399(JP,A) 特開 平6−218400(JP,A) 特開 平7−157515(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 8/48

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)(化1)および/または
    (2)(化2)で表されるカチオン性基から成る繰り返
    し単位を有する高分子の水溶液をアルカリ性水溶液に接
    触させて析出させて成形することを特徴とする含水ゲル
    の製造方法。 【化1】 【化2】 (式中R、Rは水素原子またはメチル基を、X
    陰イオンを表す。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の式(1)および/または
    (2)で表されるカチオン性基から成る繰り返し単位を
    10〜80モル%含有し、かつシアノ基を10〜60m
    ol%含有する高分子の1〜50重量%の水溶液をアル
    カリ性水溶液と接触させ、析出させて成形することを特
    徴とする請求項1記載の含水ゲルの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1あるいは請求項2記載の高分子
    の水溶液および/またはアルカリ性水溶液中に、該高分
    子の分子内の活性水素と反応可能な架橋剤を共存させる
    ことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の含水
    ゲルの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のアルカリ性水溶液のpH
    が11以上であることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の含水ゲルの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のアルカリ性水溶液のpH
    が12以上であることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の含水ゲルの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の含水ゲルを酸水溶液に浸
    漬して含水ゲルの膨潤性を制御することを特徴とする含
    水ゲルの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の酸水溶液が硫酸、りん
    酸、硼酸、炭酸から選択される少なくとも一つの多価塩
    基酸の水溶液であることを特徴とする請求項6記載の含
    水ゲルの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の酸水溶液が塩酸、酢酸か
    ら選択される少なくとも一つの一塩基酸の水溶液である
    ことを特徴とする請求項6記載の含水ゲルの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8記載の含水ゲルから成るこ
    とを特徴とする重金属イオン吸着剤。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8記載の含水ゲルから成る
    ことを特徴とする色素吸着剤。
  11. 【請求項11】 請求項1〜8記載の含水ゲルから成る
    ことを特徴とする微生物担体。
  12. 【請求項12】 請求項1〜8記載の含水ゲルから成る
    ことを特徴とする酵素固定用担体。
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