JPH09283341A - 積層シートコアを有するトランス - Google Patents

積層シートコアを有するトランス

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JPH09283341A
JPH09283341A JP8120979A JP12097996A JPH09283341A JP H09283341 A JPH09283341 A JP H09283341A JP 8120979 A JP8120979 A JP 8120979A JP 12097996 A JP12097996 A JP 12097996A JP H09283341 A JPH09283341 A JP H09283341A
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隆之 二瓶
Norio Sato
則夫 佐藤
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    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/32Insulating of coils, windings, or parts thereof
    • H01F27/324Insulation between coil and core, between different winding sections, around the coil; Other insulation structures
    • H01F27/325Coil bobbins

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Abstract

(57)【要約】 【課題】積層シートコアを有するトランスにおいて、コ
ア特性を劣化させることなくコアを固定することがで
き、その結果、少ないコア枚数と工数で実現できる構造
のものを提供する。 【解決手段】コイルボビン1のコア挿入穴10に、複数
枚のE型シートコア2a、2bの中足aを積層して挿入
する。また、コイルボビン1に、シートコア2a、2b
の端部を受けてコア挿入穴からの抜けを防止するカバー
3等の固定部材を固定する。これにより、積層シートコ
ア2を積層方向に加圧することなく固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層シートコアを有す
るトランスに係り、特にシートコアとして高いμ値を必
要とする通信用トランスに関する。
【0002】
【従来の技術】積層シートコアを有するトランスは、一
般に、積層したシートコアを、コイルボビンやコイルと
共に端子部分を除いてワニス等の樹脂によって固定する
ことにより構成されている。このような樹脂固定による
構造の他、下記のような積層シートコアの固定構造が提
案されている。
【0003】まず、実開平1−73909号公報におい
ては、ボビンのコア挿入穴に、コア抜け止め防止のため
の側壁を持つ押え板を、積層シートコアと同様にきつく
押し込んでコアを固定した構造が開示されている。
【0004】また、実開昭58−195405号公報に
は、ボビンのコア挿入穴に、故意に反りを設けたシート
コアをコア挿入穴の最外側に積層することにより、この
反りのあるシートコアをそのばね性によりボビンの孔内
に圧接してコアを固定する構造が開示されている。
【0005】さらに、実開昭60−133712号公報
においては、積層シートコアの脚部の外周形状に沿って
半硬化形樹脂シートを巻回し、さらにそのシートの外側
から高強度繊維熱収縮テープを、該半硬化形樹脂シート
を一様に包み込みように巻き回してから前記テープを加
熱硬化することにより、コアを固定した構造が開示され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
技術はいずれも積層シートコアを積層方向に加圧してコ
アを固定する技術であり、このシートコアへの加圧によ
り、特にパーマロイ等におけるμの低下、磁歪の増大が
起こるという問題があり、そのため、特性劣化を補うた
めに、シートコアの積層枚数を増やさなければならない
等、材料費の増加や加工工数の増加を引き起こしてい
た。
【0007】本発明は、上記した問題点に鑑み、積層シ
ートコアを有するトランスにおいて、コア特性を劣化さ
せることなくコアを固定することができ、その結果、少
ないコア枚数と工数で実現できる構造のものを提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、コイルボビンのコア挿入穴に、複数枚の
E型シートコアの中足を積層して挿入すると共に、前記
コイルボビンに、前記シートコアの端部を受けてコア挿
入穴からの抜けを防止する固定部材を固定することによ
り、前記積層シートコアを積層方向に加圧することなく
固定したことを特徴とする(請求項1)。
【0009】また、本発明は、前記固定部材がコイルボ
ビンに固定されるカバーでなり、該カバーに外向きに形
成した係止爪を、コイルボビンの端子取付け部の内側に
設けた受部に係止させることにより、カバーをコイルボ
ビンに固定したことを特徴とする(請求項2)。
【0010】
【作用】請求項1においては、積層シートコアは、コイ
ルボビンのコア挿入穴の寸法にシートコアの積層された
中足の断面寸法を合わせることにより、積層シートコア
を積層方向と幅方向について位置を規制することができ
る。また、積層シートコアの端面が固定部材によって受
けられることによって抜け止めされ、固定される。
【0011】
【実施例】図1(A)は本発明によるトランスの一実施
例を示す断面図、図1(B)は(B)のE−E断面図で
あり、これらの図において、1は合成樹脂製のコイルボ
ビン、2は例えばパーマロイ、珪素鋼板、あるいはアモ
ルファス金属磁性板等の高い透磁率板材でなるE型シー
トコア2a、2bを積層した積層シートコア、3は積層
シートコア2の固定部材としての役目を果たす合成樹脂
製のカバー、4はコイルボビン1に巻かれたコイルであ
る。
【0012】該実施例のコイルボビンは、図2の分解斜
視図と、それぞれ図3(A)、(B)、(C)の平面
図、一部破断側面図、底面図に示すように、コイル4を
巻いた巻胴5の両端に鍔6を有すると共に、端子取付け
部7を一体に有する。両端の端子取付け部7には、外部
接続端子8と、各外部接続端子8にそれぞれ端子取付け
部7の内部で接続されて一体に固定されたコイル端末か
らげ端子9とが、構成するトランスの種類に応じた個数
と配置で設けられる。
【0013】E型シートコア2a、2bは、図2に示す
ように同形をなすものであり、これらのE型シートコア
2a、2bを交互に向きを変え、図1(A)に示すよう
に、E型シートコア2a、2bの中足aをコア挿入穴1
0に互いに反対側から交互に挿入して積層する。bは外
足、cは基部である。
【0014】前記カバー3は、図4の斜視図と、図5
(A)の平面図と、それぞれ図5(A)のF−F断面
図、G−G断面図である図5(B)、(C)とに示すよ
うに、天板部11の両端に積層シートコア2の端部に当
接させるコア受部12を有し、天板部11には、コイル
4の上面を露出させて放熱を良好とするために矩形の開
口部11aが設けられている。該カバー3の開口部11
aの各コーナーには、下向きに一体に係止片13が形成
され、係止片13の先端に外向きに係止爪13aが形成
され、その下面にはコイルボビン1への嵌め込み時のガ
イド面となる傾斜面13bが形成されている。一方、図
3(B)、(C)に示すように、各端子取付け部7の内
側(巻胴5側)には係止爪13aを係止する係止受部1
4が形成されている。
【0015】このトランスは、コイル4を巻いたコイル
ボビン1のコア挿入穴10にE型シートコア2a、2b
を交互に挿入して積層する。そして、カバー3の開口部
11aをコイル4および鍔6に嵌めるようにしてカバー
3を上方から押し込む。このとき、係止片13の傾斜面
13bが端子取付け部7の内側に当接することにより、
係止片13は弾性変形し、係止爪13aが端子取付け部
7の係止受部14に達すると、係止片13が弾性的に原
姿勢に復帰して係止爪13bが係止受部14に係止され
てカバー3がコイルボビン1に固定される。このカバー
3の固定状態においては、図1(A)に示すように、E
型シートコア2a、2bの各端部にカバー3のコア受部
14が当接して抜け止めされ、積層シートコア2がコイ
ルボビン1に固定される。
【0016】ここで、積層シートコア2は、コア挿入穴
10内に挿入されて積層方向(厚み方向)と幅方向に位
置が規制され、積層方向には力が加わらないため、μの
低下や磁歪が生じない。また、カバー3により積層シー
トコア2が抜け止めされるので、この抜け止めと、前記
中足aのコア挿入穴10への挿入により、積層シートコ
ア2は全方向について移動が規制され、コイルボビン1
に固定される。このような構造とすれば、積層シートコ
ア2としてパーマロイを用いた場合、従来14枚必要と
したものが、本発明による場合には、10枚で目標とす
る特性が得られた。
【0017】また、係止片13は端子取付け部7の外側
に対応する位置に設けてもよいが、係止片13は所定の
厚みW1(図1(A)参照)を必要とすることから、本
実施例のように、係止爪13aが外向きになるように、
カバー3の内側に係止片13を設けることにより、図1
(A)における端子取付け部7の端面cからのカバー3
のコア受部12の突出幅W2を小さくすることができ、
カバー3を小さくすることができる。
【0018】本発明において、積層シートコア2をコイ
ルボビン1に固定する固定部材としては、両端の端子取
付け部7にそれぞれ固定部材を取付ける構造や、コイル
ボビン1に直接的に取付けられる固定部材ではなく、別
部材を介して間接的にコイルボビン1に固定される固定
部材を構成してもよく、また、固定部材と積層シートコ
ア2との間に別部材を介在させて抜け止めする構造とし
てもよい。
【0019】
【発明の効果】請求項1によれば、コイルボビンのコア
挿入穴に、複数枚のE型シートコアの中足を積層して挿
入すると共に、前記コイルボビンに固定する固定部材に
よって前記シートコアの端部を受けてコア挿入穴からの
抜けを防止することにより、前記積層シートコアを積層
方向に加圧することなく固定したので、コアのμの低下
や磁歪の増大が起こらず、コアの積層枚数およびその工
数を従来より減少させることができる。特に外圧による
特性劣化への影響が大きいパーマロイコアについては、
特性劣化を補うために必要以上のコアを積層しなくても
よく、コア枚数減によるコストダウンと、工数減の効果
は大きい。
【0020】請求項2によれば、前記固定部材がコイル
ボビンに固定されるカバーでなり、該カバーに外向きに
形成した係止爪を、コイルボビンの端子取付け部の内側
に設けた受部に係止させることにより、カバーをコイル
ボビンに固定したので、カバーないしはトランスを小さ
く構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明によるトランスの一実施例を示
す断面図、(B)は(A)のE−E断面図である。
【図2】本実施例のE型シートコアおよびコイルボビン
を示す斜視図である。
【図3】(A)、(B)、(C)はそれぞれ本実施例の
コイルボビンの平面図、一部破断側面図、底面図であ
る。
【図4】本実施例のカバーの斜視図である。
【図5】(A)は本実施例のカバーの平面図、(B)、
(C)はそれぞれ(A)のF−F断面図、G−G断面図
である。
【符号の説明】
1:コイルボビン、2:積層シートコア、2a、2b:
E型シートコア、3:カバー、4:コイル、5:巻胴、
6:鍔、7:端子取付け部、8:外部接続端子、9:コ
イル端末からげ端子、10:コア挿入穴、11:天板
部、11a:開口部、12:コア受部、13:係止片、
13a:係止爪、14:係止受部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コイルボビンのコア挿入穴に、複数枚のE
    型シートコアの中足を積層して挿入すると共に、 前記コイルボビンに、前記シートコアの端部を受けてコ
    ア挿入穴からの抜けを防止する固定部材を固定すること
    により、前記積層シートコアを積層方向に加圧すること
    なく固定したことを特徴とする積層シートコアを有する
    トランス。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記固定部材がコイルボビンに固定されるカバーでな
    り、該カバーに外向きに形成した係止爪を、コイルボビ
    ンの端子取付け部の内側に設けた受部に係止させること
    により、カバーをコイルボビンに固定したことを特徴と
    する積層シートコアを有するトランス。
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