JPH0928303A - 豆乳を用いる純植物性食品およびその製造方法 - Google Patents

豆乳を用いる純植物性食品およびその製造方法

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JPH0928303A
JPH0928303A JP7180476A JP18047695A JPH0928303A JP H0928303 A JPH0928303 A JP H0928303A JP 7180476 A JP7180476 A JP 7180476A JP 18047695 A JP18047695 A JP 18047695A JP H0928303 A JPH0928303 A JP H0928303A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 豆乳、植物性生クリームを含む豆乳混合物を
ゲル化剤によってゲル化した純植物性食品を提供する。 【解決手段】 豆乳50〜75容量%と植物性生クリー
ム50〜25容量%とを含む豆乳混合物を90〜95℃
に加温した状態で、豆乳混合物100mlに対し、ゲル
化剤4〜7gを4〜7倍の水に溶かして、75〜80℃
に加温して混合撹拌する。できた製品は容器に充填さ
れ、滅菌、密封される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、豆乳を用いる純植
物性の健康食品およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】豆類、特に大豆は植物性蛋白質を多く含
み、健康食品として最近注目されている。大豆はそのま
ま煮たり煎ったりしても食べられるが、その量は限られ
ており、粉砕して豆乳として多く食べられている。豆乳
は、トーフとして多く用いられているが、さらにデザー
トや菓子として食べられることが考えられている。しか
し豆乳は、特殊なくせのある臭いと味とを有し、そのま
までは食べ難い。
【0003】現在豆乳は、牛乳と半々に混ぜゲル化剤を
加えてゼリー状にしたものが市販されているが、この製
品は動物性蛋白や脂肪を含む牛乳が用いられているた
め、純植物性の食品とは言えず、また牛乳中のカルシウ
ム分は体内に吸収され難く、まろやかな味がしないなど
の欠点を有する。また豆乳特有の臭いや味を消すために
牛乳を50%以上用いねばならず、蛋白質濃度が薄くな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、豆乳
と植物性生クリームとを混合し、これにゲル化剤を添加
した純植物性の食品およびその製造方法を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、豆乳50〜7
5容量%と植物性生クリーム50〜25容量%とを含む
豆乳混合物100mlにゲル化剤4〜7gを含む水溶液
を混合することを特徴とする豆乳を用いる純植物性食品
である。 本発明に従えば、豆乳は植物性生クリームと混ぜられ、
さらにゲル化剤を加えられて、純植物性の食品にされ
る。豆乳の含有量は、50〜75容量%と従来の製品に
比べて多く、また牛乳のような動物性の蛋白質や脂肪を
含まないので、健康食品としての価値が高い。豆乳50
〜75容量%と植物性生クリーム50〜25容量%、好
ましくは豆乳55〜65容量%と植物性生クリーム45
〜35容量%、さらに好ましくは豆乳4容量部と植物性
生クリーム3容量部との混合物が用いられる。豆乳が5
0容量%未満では、植物性蛋白の量が少なく、また豆乳
独特のまろやかな味がでない。また豆乳が75容量%を
超えると豆乳の特殊なくせのある臭いと味とが残り、お
いしく食べることができない。ゲル化剤の混合量は、好
みによって決めればよいが、前記豆乳混合物100ml
に対し7gを超えて混合すると固くなり過ぎ、また4g
未満ではゲル化しない。
【0006】また本発明は、前記豆乳混合物がさらに粉
砕あずき、フルーツ、カルシウム成分、調味料、香料を
含むことを特徴とする。本発明に従えば、豆乳と植物性
生クリームとの混合物にさらに植物性のカルシウムが加
えられる。豆乳と植物性生クリームとは、牛乳と異なっ
て同時に摂取されるカルシウム分の消化吸収を助けるの
で、カルシウム分を同時に摂取することは好ましく、カ
ルシウム分が添加される。カルシウム分も植物性のもの
が好ましく、カルシウムを多く含む植物としては、ヨモ
ギ、コマツナなどが考えられ、好ましくは、これらの植
物を乾燥して粉化したものが用いられる。さらに好みに
応じてつぶあん状またはこしあん状の粉砕あずきや、フ
ルーツや、砂糖などの調味料や、バニラエッセンスのよ
うな香料を添加したものが豆乳混合物として用いられ
る。これらの添加物の添加割合は、好みに応じて決めれ
ばよいが、豆乳混合物全体の10%を超えると、豆乳の
まろやかな味が失われる。
【0007】また本発明は、豆乳および植物性生クリー
ムを別個に90〜95℃に加温して、豆乳の50〜75
容量%と植物性生クリーム50〜25容量%とを混合撹
拌し、前記豆乳混合物に必要に応じて粉砕あずき、フル
ーツ、カルシウム成分を含む植物の粉体、調味料、香料
を添加し、前記豆乳混合物100mlに対し、ゲル化剤
4〜7gを4〜7倍の水に溶かし75〜80℃に加温し
て、混合撹拌し、容器に充填し、滅菌後密封することを
特徴とする豆乳を用いる純植物性食品の製造方法であ
る。 本発明に従えば、豆乳、植物性生クリームは、90〜9
5℃に別々に加温され、混合撹拌される。これは豆乳が
細菌によって変質されやすい物質であるため、90℃以
上に加熱される。また95℃を超えて加熱すると、豆乳
や植物性生クリームが分解するためである。さらにゲル
化剤を4〜7倍の水に溶解した溶液は、75〜80℃に
加温されて混合撹拌される。これはこの温度範囲でゲル
化剤が完全に水に溶け、豆乳混合物と混ぜやすく、80
℃を超える温度では、ゲル化剤が分離するためである。
また製品を容器に入れ滅菌後密封するのも豆乳の細菌に
よる変質を防ぐためである。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の豆乳を用いる純
植物性食品の製造工程を示すフローチャートである。ス
テップa1で、原料となる大豆は水に浸漬され、膨潤さ
れる。浸漬は、常温で行うのが好ましく、夏の気温の高
い時期は12時間、冬の気温の低い時期は24時間程度
行う。大豆は表面に雑菌が付着しているので、浸漬は、
夏では5〜6回、冬では2〜3回水を取替えて行う。こ
れによって大豆に含まれるアクが抜け、すっきりした味
の製品が得られる。ステップa2で充分膨潤した大豆は
粉砕される。粉砕機は、特定されないが、たとえば石臼
が用いられ、100〜200メッシュに粉砕される。粉
砕物は、大豆が充分に膨潤しているので粉体を含んだ乳
濁状である。ステップa3で粉体中の蛋白質などを液体
部分に抽出するために粉砕物は、金属製の加熱容器たと
えば釜に入れられ、水蒸気を吹込んで95〜96℃に加
熱される。これによって粉体中の蛋白質などは液体部分
に充分に抽出される。ステップa4で200メッシュの
濾布を用いて濾過される。濾液は豆乳であり、粕はいわ
ゆるオカラである。ステップa1〜ステップa4は、ト
ーフの製造で従来から用いられていたものと同じであ
る。トーフはこの濾液をニガリなどを用いて固めたもの
である。
【0009】ステップa5では、ステップa4で濾過し
た濾液を約10分間放置して豆乳を精製する。不純物を
含む豆乳は空気中の酸素によって、澱(おり)が生じ
る。これを除いた上澄液が精製豆乳として用いられる。
澱を含む豆乳はトーフの原料として用いる。ステップa
6で豆乳は90〜95℃に加温される。
【0010】ステップb1では、ステップa5で準備さ
れた豆乳量(たとえば2リットル)に対し、3/4量
(たとえば1.5リットル)の植物性生クリームが別に
準備される。植物性生クリームは、市販されているもの
を用いる。ステップb2で植物性生クリームは90〜9
5℃に加温される。
【0011】ステップa7では、ステップa6で加温さ
れた豆乳とステップb2で加温された植物性生クリーム
とが混合撹拌される。豆乳の加温を充分大きい鍋で行
い、これに加温された植物性生クリームを混ぜ、豆乳の
加温を行った鍋の蓋に設けた撹拌機によって撹拌をする
ことが好ましい。充分に撹拌ができれば、ステップa8
に移り、必要に応じてつぶあん状またはこしあん状の粉
砕あずき、フルーツ、粉末状または液状のカルシウム成
分、調味料、香料などを添加し、さらに撹拌する。
【0012】ステップc1では、ステップa8で準備し
た豆乳混合物の量(約3.5リットル)に対し、150
gのゲル化剤が別に準備される。ゲル化剤は、紅藻類か
ら抽出されたカラギナンを主体とした粉末状のもの、た
とえば寒天のような市販品でもよい。前記量のゲル化剤
は、850mlの水に入れられ、ステップc2で約80
℃に加温される。加温したゲル化剤は、充分に水に溶け
た状態とされる。
【0013】ステップa9では、ステップa8で加温さ
れた豆乳混合物と、ステップc2で加温されたゲル化剤
溶液とが混合され、充分に撹拌される。さらにステップ
a10で容器に充填され、ステップa11で滅菌され、
ステップa12で密封され、ステップa13で製品とさ
れる。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、豆乳を半分以上含み、
これと植物性生クリームとの豆乳混合物をゲル化剤によ
ってゲル状とした純植物性食品が得られる。本食品は、
動物性蛋白や脂肪を含まず、健康食品としての価値が高
い。また豆乳の特殊な味や臭いもなく、豆乳と植物性生
クリームによって独特のまろやかな味がでて食べやす
い。
【0015】また本発明によれば、豆乳や植物性生クリ
ームは、動物性の蛋白質や脂肪を含まないので、カルシ
ウム分の消化吸収がよく、本食品にカルシウム分を添加
したものは、カルシウム分がよく摂取され、骨粗鬆症な
どカルシウム欠乏症の予防に有効と考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】豆乳を用いる純植物性食品の製造工程を示すフ
ローチャートである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 豆乳50〜75容量%と植物性生クリー
    ム50〜25容量%とを含む豆乳混合物100mlにゲ
    ル化剤4〜7gを含む水溶液を混合することを特徴とす
    る豆乳を用いる純植物性食品。
  2. 【請求項2】 前記豆乳混合物がさらに粉砕あずき、フ
    ルーツ、カルシウム成分、調味料、香料を含むことを特
    徴とする請求項1記載の豆乳を用いる純植物性食品。
  3. 【請求項3】 豆乳および植物性生クリームを別個に9
    0〜95℃に加温して、豆乳の50〜75容量%と植物
    性生クリーム50〜25容量%とを混合撹拌し、前記豆
    乳混合物に必要に応じて粉砕あずき、カルシウム成分を
    含む植物の粉体、調味料、香料を添加し、前記豆乳混合
    物100mlに対し、ゲル化剤4〜7gを4〜7倍の水
    に溶かし75〜80℃に加温して、混合撹拌し、容器に
    充填し、滅菌後密封することを特徴とする豆乳を用いる
    純植物性食品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100394468B1 (ko) * 2000-12-21 2003-08-09 주식회사롯데삼강 두유를 함유하는 기포성 수중유형 유화물
CN103444876A (zh) * 2013-09-06 2013-12-18 天津市恒安食品有限公司 一种红小豆谷物浓浆饮料及其制备工艺

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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