JPH09281670A - 写真処理方法 - Google Patents

写真処理方法

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JPH09281670A
JPH09281670A JP9633196A JP9633196A JPH09281670A JP H09281670 A JPH09281670 A JP H09281670A JP 9633196 A JP9633196 A JP 9633196A JP 9633196 A JP9633196 A JP 9633196A JP H09281670 A JPH09281670 A JP H09281670A
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silver halide
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Tamotsu Iwata
保 岩田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ハロゲン化銀写真感光材料の自動現像機の処理
時、現像液に定着液が混じった時に発生するカブリ(溶
解物理現像カブリ)を抑制する。 【解決手段】支持体に少なくとも一層のハロゲン化銀乳
剤層を有する感光材料の処理において、下記(1)〜(3)
で表される構成要素を含む現像液で、かつ下記化1で表
される化合物の存在下で現像及び定着処理されることを
特徴とする写真処理方法。 (1)現像液のpHが10.0以上 (2)3−ピラゾリドン系及び又はアミノフェノール系現
像主薬 (3)亜硫酸塩濃度が0.2モル/リットル以上 【化1】 式中Lはアルキレン基、アリーレン基、RfはCn
2n+1(nは1以上10以下の整数)を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、現像及び定着処理され
るハロゲン化銀写真感光材料の処理方法に関するもの
で、詳しくは感光材料が現像液から定着液に入る際に発
生するカブリ(溶解物理現像カブリ)を防止する処理方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にハロゲン化銀写真感光材料は現
像、停止、定着、水洗の工程で処理されているが、近
年、自動現像機による迅速高温処理が広く行われてい
る。自動現像機処理では、感光材料は現像槽から直ぐに
定着槽に搬送され、停止槽が用いられないのが一般的で
ある。従って、現像槽で現像された感光層は現像液を含
有し、さらに表面に付着したまま定着槽へ搬送される。
この時、感光層中で現像液に定着液が混入する状態が一
時的に起こり、感光層中の未現像のハロゲン化銀部にカ
ブリがムラ状に発生することが知られている。これらの
ことについては「写真の化学」笹井明著、写真工業出版
社に2色カブリ等の表現で記載されている。
【0003】このカブリは現像液の組成に大きく影響す
る。特に3−ピラゾリドン及びアミノフェノール系現像
主薬を用いた時に発生しやすい。又、現像液の亜硫酸塩
濃度やpHにも影響し、pHが10以上になると発生が
顕著になってくる。カブリの発生は感光材料の全面又は
部分的にムラ状に発生し、その色は黒、黄褐色、ピンク
色とさまざまである。このカブリを抑制あるは止めるた
めに種々の写真用添加剤が用いられている。一般に特開
平7−301882号に記載されているメルカプト基を
有するヘテロ環化合物類や、特開昭63−75738
号、同63−75739号等に記載されているニトロ基
を有する有機化合物が用いられている。
【0004】しかしながらこれらの化合物は、ハロゲン
化銀写真感光材料や現像液中に含有させると著しい感度
の変化、調子の軟調化及び最高濃度の低下及び保存性の
悪化等の悪影響を与えるものが多かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ハロ
ゲン化銀乳剤層を有する感光材料を現像及び定着処理す
る際に発生するカブリを抑制する処理方法を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は 支
持体に少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層を有する感
光材料の処理において、下記(1)〜(3)で表される構成
要素を含む現像液で、かつ下記化2で表される化合物の
存在下で現像及び定着処理されることを特徴とする写真
処理方法によって達成された。 (1)現像液のpHが10.0以上 (2)3−ピラゾリドン系及び又はアミノフェノール系現
像主薬 (3)亜硫酸塩濃度が0.2モル/リットル以上
【0007】
【化2】
【0008】式中Lはアルキレン基、アリーレン基、R
fはCn2n+1(nは1以上10以下の整数)を表す。
【0009】本発明の化2で示される化合物は、現像
液、定着液またはハロゲン化銀写真層(例えばハロゲン
化銀を含有する乳剤層、中間層、保護層、下引層及び裏
塗層等)に含有させ処理することにより効果を現すこと
ができる。特に好ましい形態は、現像液への添加又はハ
ロゲン化銀写真層の乳剤層側に塗布されている層(例え
ば、乳剤層、下引層、中間層、保護層等)に含有させる
方法である。
【0010】本発明の化合物の使用量は、現像液又は定
着液に添加される場合には、使用液1リットル当たり1
mgから1000mgの範囲の添加量で好ましくは、10mg
から500mgである。又、写真層に含有させる場合には
1m2当たり0.1mgから100mgの範囲の含有量で好
ましくは1mgから20mgである。
【0011】ハロゲン化銀乳剤中に添加する場合は、そ
の添加は化学熟成後に添加するのが好ましく、それらの
添加には有機溶剤例えばメタノール、エタノール、アセ
トン、ジメチルホルムアシド等の水と混和しうる有機溶
剤に溶解の後添加すればよい。
【0012】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤の組
成は特に限定されないが、臭化銀あるいは塩化銀、塩臭
化銀が好ましい。それらの粒子サイズは0.05〜1.
0μ、好ましくは0.1〜0.3μである。粒子サイズ
の不布は広くてもよいが、好ましくは狭く、単分散であ
る方が良い。結晶形も不規則なものでもよいが、立方
体、八面体等の規則的なものが好ましい。
【0013】さらにハロゲン化銀粒子は、化学熟成を施
しても良いし、施さなくても良い。本発明の化合物を感
光材料中に含有させる場合の添加時のpHは3〜10、
好ましくは4〜8である。
【0014】次に化2の化合物について説明する。Lは
アルキレン基(例えばメチレン、エチレン、プロピレン
等)またはアリーレン基(例えばフェニレン等)を表
す。本発明において、Lはメチレン、エチレンが特に好
ましい。以下に化2に示される化合物の具体例を挙げる
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】上記の化合物の合成については特開平4−
329536号に記載されている。
【0022】本発明の実施に用いられるハロゲン化銀粒
子の保護コロイド用、及び結合剤としては、ゼラチンが
一番好ましいが、ゼラチン以外の高分子化合物(例え
ば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリビニルイミダ
ゾール、ポリエチレングリコール、無水マレイン酸、ポ
リスチレンスルホン酸、ポリビニルピリジン、メチルセ
ルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース等のセルロース誘導体及びそれらのモノ
マーの共重合体等)でゼラチンの一部又は全部を置き換
えることができる。
【0023】使用されるゼラチンはアルカリ処理、酸処
理ゼラチン(等イオン点5〜9)、酸素処理ゼラチン、
低カルシウム含有量ゼラチン(含有量100ppm以
下)、高ゼリー強度ゼラチン(PAGI法ゼリー強度2
70以上)、ゼラチン誘導体(例えばフタル化ゼラチ
ン、カルパミル化ゼラチン等の化学修飾ゼラチン)等が
用いられる。
【0024】又、結合剤の一部として寸法安定性を改良
するために、ポリマーラテックスを使用することができ
る。ポリマーラテックスとしては例えばポリ酢酸ビニ
ル、ポリアクリル酸メチル、エチル、ブチル等のポリア
クリル酸系、ポリメタアクリル酸メチル、エチル、ブチ
ル等のポリメタアクリル酸系、ポリスチレン系、ポリブ
タジエン系等及びそれらのモノマーの共重合体等があ
る。ポリマーラテックスの粒径及びガラス転移点等の物
性は特に制限されないが、粒径は1μ以下、ガラス転移
点は50℃以下のものが望ましい。
【0025】本発明の実施に於いて、写真層に400n
m〜700nmに吸収波長をもつ染料を用いることがで
きる。これらの染料は、乳剤層、保護層、中間層、下引
層、裏塗層に添加することができる。特に明室用ハロゲ
ン化銀感光材料では、明室下でのセーフライト性を改良
するために、ハロゲン化銀の可視光領域の感光性を低下
あるいはカットすることが必要で、吸収極大を400〜
550nmに有する染料で、感光材料の現像処理中に溶
出されるか又は処理液中のアルカリや還元剤等によって
消色されるものが望ましい。これらの染料についてはオ
キソノール染料、アゾ染料、ベンジリデン染料、メロシ
アニン染料、スチリル染料、キノリン染料等があげられ
る。特開59−154439号、同58−176635
号、同58−215643号、同52−20822号、
同49−5616号には400〜700nmに吸収極大
をもつ染料が示されている。その使用量は各含有する層
(例えば保護層、裏塗層等)で1m2当たり0.02〜
0.3g、好ましくは0.05〜0.2gの範囲で使用
することができる。
【0026】本発明の実施に於いて分光増感剤及び有機
減感剤を用いることができる。分光増感染料としては、
公知の染料例えばジメチン染料、トリメチンシアニン染
料、ハロゲン置換ヒドロキシフタレイン染料、フェナジ
ン染料、ベンゾチアゾール、ベンゾセレナゾール核を含
むシアニン染料、ナフトオキサゾール核を含むシアニン
染料、トリフェニルメタン系染料、インドレニン核を含
むシアニン染料、チアゾールを核を含むシアニン染料等
を使用することができる。
【0027】有機減感剤としては、酸化電位と還元電位
の和が正であるものが減感剤として有効である。これら
の減感剤として特に公知のものは、ピナクリプトールイ
エロー、ピナクリプトールグリーン、フェノサフラニ
ン、5−ニトロベンゾトリアゾール等があり、特開54
−115219号等に記載されている有機減感剤も使用
することができる。
【0028】本発明の実施に於いて、ハロゲン化銀感光
材料には公知の添加剤を添加することができる。安定剤
としてはメルカプト化合物、ベンゾトリアゾール化合
物、オキサゾール化合物等、硬膜剤としては特に制限は
ないが、アルデヒド化合物、2−ヒドロキシ−4,6−
ジクロロ−1,3,5−トリアジン、N−メチロール化
合物、ビニスルホン系化合物等、塗布助剤としてはサポ
ニン、アルキレンオキサイド系、グリシドール系のノニ
オン界面活性剤、カルボン酸、スルホン酸、リン酸、硫
酸エステル基、リン酸エステル基などの酸性基を含むア
ニオン活性剤、アミノ酸類、アミノスルホン酸類等の両
性界面活性剤、ポリアルキレンオキシド化合物等が使用
される。
【0029】本発明の実施に於いて用いられる支持体
は、例えばガラス、フィルムベース例えばセルロースア
セテート、ポリエチレンテレフタレート、バライタ紙、
レジンコート紙、アルミ箔等が使用できる。
【0030】本発明のハロゲン化銀感光材料には、その
他必要に応じて増白剤、紫外吸収剤、マット剤、帯電防
止剤等を含有することができる。
【0031】本発明の現像液に用いる現像主薬として
は、ジヒドロキシベンゼン系現像主薬例えばハイドロキ
ノン、クロロハイドロキノン、ブロムハイドロキノン、
イソプロピルハイドロキノン、メチルハイドロキノン、
2,3−ジクロロハイドロキノン、2,5−ジクロロハ
イドロキノン、2,3−ジブロモハイドロキノン、2,
5−ジメチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノスル
ホネートなどがあるが特にハイドロキノンが好ましい。
【0032】本発明には3−ピラゾリドン系及び又はP
−アミノフェノール系現像主薬を用いる。3−ピラゾリ
ドン系現像主薬としては1−フェニル−3−ピラゾリド
ン、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリド
ン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル
−3−ピラゾリドン、1−フェニル−5−メチル−3−
ピラゾリドン、1−p−アミノフェニル−4,4−ジメ
チル−3−ピラゾリドン、1−p−トリル−4,4−ジ
メチル−3−ピラゾリドンなどがある。本発明に用いる
p−アミノフェノール系現像主薬としてはN−メチル−
p−アミノフェノール、N−(β−ヒドロキシエチル)
−p−アミノフェノール、N−(4−ヒドロキシフェニ
ル)グリシン、2−メチル−p−アミノフェノール、p
−ベンジルアミノフェノール等があるが、なかでもN−
メチル−p−アミノフェノールが好ましい。
【0033】さらに現像主薬としてアスコルビン酸及び
その誘導体を用いることができる。アスコルビン酸及び
その誘導体は単独又はジヒドロキシベンゼン系現像主薬
及び又は3−ピラゾリドン系やP−アミノフェノール系
現像主薬と併用することができる。
【0034】現像主薬は通常0.03モル/L〜1.0
モル/Lの量で用いられるのが好ましい。またジヒドロ
キシベンゼン類と1−フェニル−3−ピラゾリドン類又
はp−アミノフェノール類との組合せを用いる場合には
前者を0.1モル/L〜1.0モル/L、後者を0.0
01〜0.1モル/Lの量で用いるのが好ましい。
【0035】本発明に用いる亜硫酸塩の保恒剤としては
亜硫酸塩類、例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウ
ム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム、ホル
ムアルデヒド重亜硫酸ナトリウムなどがある。使用量は
0.2モル/L以上で、好ましくは0.3モル/L〜
1.0モル/Lの範囲である。本発明の効果は0.2モ
ル/L以上で特に効果を現す。
【0036】現像液には、その他必要により緩衝剤(例
えば、炭酸塩、ほう酸、ほう酸塩、アルカノールアミ
ン、スルホサリチル酸)、アルカリ剤(例えば、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等)、溶
解助剤(ポリエチレングリコール類、これらのエステ
ル)、pH調整剤(例えば、酢酸の如き有機酸)、現像
促進剤、界面活性剤、硬膜剤などを含有させることがで
きる。
【0037】現像液には更にカブリ防止剤(例えば、5
−ニトロインダゾール、5−ニトロ−ベンツイミダゾー
ル、5−メチル−ベンゾトリアゾール、5−ニトロベン
ゾトリアゾールの如きベンゾトリアゾール、ベンゾチア
ゾール、1−フェニル−5−メルカプト−テトラゾール
の如きテトラゾール、チアゾール或は英国特許第1,2
69,268号に記載の化合物など)、キレート化剤
(例えば、エチレンジアミン四酢酸、これらのアルカリ
金属塩、ポリリン酸塩、ニトリロ酢酸塩)を含有させる
ことができる。
【0038】上記成分以外に用いられる添加剤として
は、臭化ナトリウム、ヨウ化カリウムのような現像抑制
剤、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ジメチルホルムアミド、メチルセ
ロソルブ、ヘキシレングリコール、エタノール、メタノ
ールのような有機溶剤を含んでもよく、更に必要に応じ
て色調剤、消泡剤、硬水軟化剤、特開昭56-106244号記
載のアミノ化合物などを含んでもよい。
【0039】この様にして調整された現像液のpH値は
所望の濃度とコントラストをあたえるに充分な程度に選
択されるが、約10〜13の範囲にあることが望まし
い。特に本発明は、pH10〜12.5の範囲において
好適である。
【0040】本発明の処理において用いることの出来る
自動現像機としては、大日本スクリーン製造(株)製L
D281Q、LD360、LD381、LD480Q、
富士写真フィルム(株)製FG680A、FG950
A、FG710A等があるが自動現像機の種類に限定さ
れない。これら自動現像機を用いて処理する場合、現像
液を補充し長期にわたって処理することが出来る。一般
に補充は感光材料の処理に伴う補充(処理補充)と空気
酸化に伴う補充(酸化補充)に分けられるが、本発明の
現像液は特に補充方法の制限を受けなく、処理補充、酸
化補充の両方を行うことができる。処理補充量は通常6
0〜500ml/m2の範囲で用いることが出来るが、環境
対応上現像廃液量を減少させるため出来るだけ少なくす
る方がよい。通常好ましくは100〜200ml/m2の補
充量になるよう成分濃度を上げる等の現像液の組成を構
成すればよい。
【0041】感光材料の現像処理温度及び時間は相互に
関係し、且つ全処理時間との関係において決定され、一
般に約20〜50℃で10秒〜3分であるが、高速迅速
処理の場合には約30〜50℃で10秒から40秒であ
る。
【0042】本発明に用いられるハロゲン化銀感光材料
は黒白写真材料(例えば、医療用または工業用X線写真
材料、リス型写真材料などの写真製版用感光材料、マイ
クロ写真材料、X線用マイクロ反転写真材料、電算写植
用ペーパー、一般撮影用ネガ写真材料、印画紙など)が
ある。
【0043】
【実施例】以下の実施例により具体的に説明する。これ
により本発明の実施の態様が限定されるものではない。
【0044】実施例1現像液の調整下記に示すように現
像液を調製した。 水 600ml 亜硫酸ナトリウム 40g 炭酸カリウム 30g ハイドロキノン 17g アスコルビン酸ナトリウム 5g 1-フェニル-4-ヒト゛ロキシメチル-4-メチル-3-ヒ゜ラソ゛リト゛ン 0.7g ベンゾトリアゾール 0.2g 臭化カリウム 1.5g エチレンシ゛アミン四酢酸ニナトリウム塩 1g 水を加えて1リットルとしてKOHでpHを10.50
(25℃)に合わせた。
【0045】上記現像液に表1に示すように比較化合物
化9、化10を添加した現像液と本発明の化3、化4、
化8の化合物を添加し、現像液(D−1)〜(D−7)
を調製した。
【0046】
【化9】
【0047】
【化10】
【0048】
【表1】
【0049】ハロゲン化銀感光材料の調製−1 pAgコントロールダブルジェット法により、ロジウム
を含有する平均粒子径0.25ミクロンの立方体単分散
の塩臭化銀乳剤を調製し、フロキュレーション法により
脱塩、水洗、再溶解した。ハロゲン組成は塩化銀:臭化
銀で60:40(モル比)である。
【0050】この乳剤を常法により化学増感した後、増
感色素として3−エチル−5−[2−(3−エチル−2
(H)−チアゾリニデン−エチリデン]ローダニンを添
加した後、5−メチルベンゾトリアゾール、2−ヒドロ
キシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンナト
リウム及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを加
え分割して、下記表2に示すように化9の比較化合物及
び本発明の化3化4を添加した。この乳剤をポリエチレ
ンテレフタレートフィルム上に硝酸銀に換算して5g/
2、ゼラチンが3g/m2になるように塗布した。この
上に保護層としてゼラチン1g/m2及び界面活性剤、
マット剤、硬膜剤を加えて塗布してフィルム感光材料を
調製した。この試料をF1〜F5とする。
【0051】
【表2】
【0052】明室用ハロゲン化銀感光材料の調製−2 平均粒径0.1ミクロンの立方体結晶からなるゼラチン−塩化
銀乳剤(ロジウムジクロライドを5×10-6モル/モル
Ag含有する)をタ゛フ゛ルシ゛ェット法にて調製し、フロキュレーション
法により、脱塩、水洗、再溶解した乳剤に1-フェニル-5-メルカ
フ゜トテトラソ゛ール、ホ゜リアクリル酸エチルラテックス、2-ヒト゛ロキシ-4,6-シ゛クロロ-
1,3,5-トリアシ゛ンナトリウム塩及びト゛テ゛シルヘ゛ンセ゛ンスルホン酸ナトリウムを加
えた後、ホ゜リエチレンテレフタレートフィルム上に銀量(硝酸銀で1m2
当たり)5g、ゼラチン量3gになるように塗布した。
この上に保護層としてゼラチン量0.8g(1m2当た
り)、400から500nmに吸収極大を持つ黄色染料を
80mg(1m2当たり)及び界面活性剤、硬膜剤を加え塗布
してフィルム感光材料を得た。この試料No.をF−6とす
る。
【0053】露光及び処理−1 F1〜F5の試料 上記試料を色温度5400°kを有する光源で、ステッ
プウエッジを通して露光し、自動現像機で処理した。
又、処理時のカブリの発生を見るために大全(20イン
チ×24インチ)1枚を未露光で膜面を上にして処理し
た。処理には、自動現像機(大日本スクリーン製(株)
LD221)を用い、前記の現像液と下記の定着液を使
用した。現像及び定着条件は38℃−20秒である。現
像液と感光材料の処理の組み合わせは表3、4に示す。
【0054】<定着液> チオ硫酸アンモニウム 120g チオ硫酸ナトリウム5水塩 10g 亜硫酸ナトリウム5水塩 25g 酢酸 25g 酒石酸 6g 硫酸アルミニウム 8g 水を加えて 1リットル 硫酸又は水酸化ナトリウムでpHを5.00±0.1に
調製
【0055】明室用感光材料の露光及び処理−2 F6の試料 上記試料は、ステップウエッジを通して明室用プリンタ
ー(大日本スクリーン製(株)P−627プリンター)
で行い、自動現像機で処理した。処理によるカブリの発
生を見るために大全1枚を未露光で処理した。処理条件
は処理−1と同条件である。写真特性は、最高濃度(Dm
ax)、最高濃度(Dmin)及び感度を測定した。感度は透
過濃度3.0を得るのに必要な露光量として求めた。Dm
inは処理時のカブリがムラ状に発生した場合にはムラ状
部分を測定した。現像液と感光材料の組み合わせを表5
に示す。
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】表3〜5で表される現像液と試料の組合せ
で処理した結果を表6に示す。
【0060】
【表6】
【0061】
【発明の効果】表6で示されるように、現像液に本発明
の化合物を添加、あるいは感光材料中に含有させて処理
させることにより、本発明の効果、即ち感光材料を現像
及び定着処理する際に発生するカブリ(溶解物理現像カ
ブリ)を抑制することができる。又写真特性の影響も極
めて少ないことが分かる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体に少なくとも一層のハロゲン化銀
    乳剤層を有する感光材料の処理において、下記(1)〜
    (3)で表される構成要素を含む現像液で、かつ下記化1
    で表される化合物の存在下で現像及び定着処理されるこ
    とを特徴とする写真処理方法。 (1)現像液のpHが10.0以上 (2)3−ピラゾリドン系及び又はアミノフェノール系現
    像主薬 (3)亜硫酸塩濃度が0.2モル/リットル以上 【化1】 式中Lはアルキレン基、アリーレン基、RfはCn
    2n+1(nは1以上10以下の整数)を表す。
JP9633196A 1996-04-18 1996-04-18 写真処理方法 Pending JPH09281670A (ja)

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