JPH0928130A - 苗移植機 - Google Patents

苗移植機

Info

Publication number
JPH0928130A
JPH0928130A JP18954695A JP18954695A JPH0928130A JP H0928130 A JPH0928130 A JP H0928130A JP 18954695 A JP18954695 A JP 18954695A JP 18954695 A JP18954695 A JP 18954695A JP H0928130 A JPH0928130 A JP H0928130A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seedling
transplanting
case
arm
seedlings
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP18954695A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3566411B2 (ja
Inventor
Shuichi Shimizu
修一 清水
Masatoshi Hiasa
正俊 日朝
Yoshiaki Kuraya
芳明 蔵屋
Yozo Ogaki
洋三 大垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd, Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd filed Critical Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
Priority to JP18954695A priority Critical patent/JP3566411B2/ja
Publication of JPH0928130A publication Critical patent/JPH0928130A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3566411B2 publication Critical patent/JP3566411B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transplanting Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 苗移植機の走行機体上の苗トレイ27を載置
した苗載台26と、2つの苗取り出し機構25と苗移植
機構24とを並列配置して2条植付する場合の条間隔の
変更作業を容易にする。 【解決手段】 走行機体におけるミッションケース20
から横向きに突出する出力軸23に対して、少なくとも
左右の苗移植機構24における各回動ケース34の基端
を摺動自在、且つ回動可能に装着し、各回動ケース34
から後向きに突出するアーム107に覆土輪108を設
ける一方、アーム107をハンドル19の支持杆19a
の係止板109に上下位置変更可能に装着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、野菜苗等の植物の
苗を圃場(畑)に移植するための苗移植機の構造に係
り、より詳しくは、苗のポット部が平面視マトリックス
状に配置された複数の苗トレイを並列的に載置して搬送
するための苗載台の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、合成樹脂製の苗トレイを使用して
野菜等の苗を効率良く育成させた後、この苗を圃場に移
植することが行われている。即ち、合成樹脂薄板製の苗
トレイにおける平面視マトリックス状に形成配置された
ポット部に床土を入れて種を播種して、適宜の大きさの
苗に育成させた後、実開平4−71413号公報や特開
平5−30816号公報に開示されているような苗移植
機における苗載台に苗トレイを載置して、この苗トレイ
のポット部から、苗取出し機構の一対の摘み爪にて苗を
摘み上げ、苗移植機構における開閉可能な移植用カップ
に前記摘み爪からの苗を受けて圃場に移植することがお
こなわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記先行技
術の構成を2条植え等の複数条植えに適用するため、少
なくとも苗取出し機構と苗移植機構とを複数並設するこ
とが好ましい。その場合、複数条植付の条間隔(苗移植
機の進行方向に対する横方向の苗の間隔)を変更調節す
るには、少なくとも左右に並設した苗移植機構の横間隔
を可変とする必要がある。これに加えて、各苗移植機構
による苗植付け深さ調節できるように構成することが好
ましい。
【0004】そこで本発明では、前記の各要求に応える
場合において、並設した苗移植機構への動力伝達機構を
簡単にでき、且つ苗植付け深さの調節も容易になように
した苗移植機を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、苗のポット部が平面視マトリックス状に
配置された複数の苗トレイを並列的に載置して搬送する
ための苗載台と、各苗トレイのポット部から一対の摘み
爪にて苗を摘み出す苗取り出し機構と、この苗取り出し
機構からの苗を受けて圃場に移植するための開閉可能な
移植用カップを備えた苗移植機構とから構成された複数
条植え用の苗移植機において、苗移植機の走行機体に搭
載したミッションケースには、当該走行機体の進行方向
横向きに突出する出力軸を設け、少なくとも前記各苗移
植機構への動力伝達ケースを前記出力軸に対して横方向
移動可能且つ回動可能に被嵌させる一方、前記複数の動
力伝達ケースには、圃場への植付深さ調節手段を備えた
ものである。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、本発明を具体化した実施例
について説明する。図1は歩行型苗移植機の概略側面
図、図2は平面図、図3は苗載台26の要部斜視図、図
4は苗載台26の側面図である。苗移植機1の走行機体
は、前部フレーム2と後部フレーム3とからなり、前部
フレーム2には、エンジン18、ミッションケース20
及び油圧ポンプ14を搭載し、前部フレーム2の左右両
側に配置する前車輪4,4と後車輪5,5とは昇降機構
6を介して昇降調節可能に装着され、畑の畝7を左右に
跨いで走行することができるように構成されている。
【0007】昇降機構6は次のように構成されている。
即ち、前部フレーム2の前部位に軸受部8に回動可能に
軸支されて左右に延びる回動軸9の中途のアーム11に
は、昇降用の油圧シリンダ10のピストンロッドを連結
して回動可能とする。そして、前記回動軸9の左右両端
部に固着したアーム12を走行機体1の後方に延ばし、
各アーム12に前車輪4を取付ける。他方、前部フレー
ム2の左右両側る突出する車軸内蔵の車軸ケース13,
13の両端には、後車輪5におけるスイングケース15
の基端をそれぞれ上下回動可能に取付けする。また、各
スイングケース15の基端部と前記回動軸9とをリンク
機構16を介して回動可能に連結する。
【0008】これにより、油圧シリンダ10のピストン
ロッドを後退させると、回動軸9及びアーム12を介し
て前車輪4を前部フレーム2に対して下降動し、同様に
回動軸9及びリンク機構16とスイングケース15とを
介して後車輪5を下降動させて、走行機体1を地面に対
して上昇させる(対地高さを大きくする)。反対に油圧
シリンダ10のピストンロッドを突出させると走行機体
1に対して前走行車輪4及び後走行車輪5を一斉に上昇
させて、走行機体1を地面に対して下降させるものであ
る。
【0009】エンジン18からの動力をプーリ及びベル
トを介して油圧ポンプ14及びミッションケース20内
の歯車伝動機構に伝達する一方、ミッションケース20
を介して車軸ケース13内の車軸から後車輪5,5に伝
達する。またミッションケース20から、後述する苗移
植装置30に動力伝達する。苗移植装置30は、後部フ
レーム3に横長に配置された苗載台26と、その前方で
ミッションケース20における横長の出力軸23に装着
された左右一対の苗移植ユニット22とからなり、苗載
台26は苗を成育させる多数個のポット部を平面視マト
リックス状に形成した可撓性を有する軟質合成樹脂材に
て構成された2つの苗トレイ27を、走行機体1の進行
方向左右に対して並列状に載置して進行方向に同時に搬
送させることができるように構成されている。
【0010】また、各苗移植ユニット22は、前記苗載
台26における各苗トレイ27のポット部27aからポ
ット苗を取り出すため摘み爪60等からなる苗取り出し
機構24と、この各苗取出し機構24と圃場(畦7)と
の間を往復動して摘み爪60にて取り出した苗を受け継
ぎ圃場に対して植付けるための移植用カップ32が備え
られた移植機構25とがユニットフレーム28に取付け
られている。
【0011】そして、一方のユニットフレーム28の基
端及びその苗移植機構25における回動ケース34の基
端を、前記ミッションケース20の側面から突出するス
プライン状等の出力軸23に独立的に回動可能に被嵌
し、他方のユニットフレーム28の基端及びその苗移植
機構25における動力伝達ケースとしての回動ケース3
4の基端は前記スプライン状等の出力軸23に摺動自在
且つ独立的に回動可能に被嵌することにより、苗移植機
1の進行横方向に対する一方のユニットフレーム28の
位置を固定して1条植付け条の基準とし、他方のユニッ
トフレーム28を進行横方向にずらせて、2条植付け条
の条間隔を変更可能に構成するものである。なお、出力
軸23の突出長さの長い部分については、ミッションケ
ース20等から突設したブラケット20aの軸受部分に
て回動可能に支持されている。
【0012】図1及び図11を参照して理解できるよう
に、前記各ユニットフレーム28または、各回動ケース
34には進行方向後向きにアーム107を突出させ該ア
ーム107の後部側には覆土輪108を装着する。そし
て、前記各アーム107の後端(自由端)側を、前記後
部フレーム3まはハンドル19の支持杆19aに固定し
た係止板109における縦長溝110に貫通させ、当該
縦長溝110の上下に適宜間隔で斜め下向きに切欠き形
成した係止部110aのいずれかにアーム107の中途
部を係止するという苗植付深さ調節手段を設けるのであ
る。
【0013】この構成により、作業者がアーム107後
端の把手107aを持ち上げると、ユニットフレーム2
8ごと乃至は苗移植機構25にお追う蹴る回動アーム3
4が前記出力軸23の軸心を回動中心として回動でき、
前記係止部110aのうち上側の位置にアーム107を
係止すると、後述する苗移植機構25が全体として上昇
位置にセットされるので、移植用カップ32の下降下端
が相対的に上昇することになり、苗植付け深さを浅く
し、下側の係止部110aにアーム107を係止すると
苗植付深さを深くすることができるのである。
【0014】次に、苗載台26の構成について説明す
る。図3〜図5に示すように、前記後部フレーム3に
は、後向きに延びるハンドル19を設けると共に、この
ハンドル19の左右一対の支持杆19a,19aに跨が
った横軸等に苗載台26を左右横往復移動可能に載置
し、横送り手段を介して走行機体1の横方向に苗トレイ
27におけるポット部27aの左右間隔L1毎に停止区
間を持つように間欠的に横移動させ、この横移動の終端
で逆方向に横移動するというように苗載台26を左右往
復動させるべく構成する。
【0015】苗載台26におけるフレーム113の左右
両側に支持された軸105、106の左右両端と中途部
に下部チェンスプロケット103と上部チェンスプロケ
ット104との対を固定し、この上下対のチェンスプロ
ケット103,104に搬送チェン102をそれぞれ巻
き掛けし、この3つの搬送チェン102に跨がって横長
の丸棒状の横杆112をポット部27aの縦送り方向間
隔の適宜ピッチにて固定して縦送り機構を構成する。即
ち、この左右長手の横杆112が苗トレイ27における
縦送り前後方向に並ぶポット部27aの連設部下面側に
係合して確実に下部チェンスプロケット103方向に縦
搬送するように構成するものである。
【0016】なお、この場合、前記基準となる一方の苗
移植ユニット22に対応する後方の基準苗載部K1で
は、そこに配置する苗トレイ27の横幅寸法より若干広
い左右間隔で上下対のチェンスプロケット103,10
4を配置し、その側方の横位置変更可能な変動苗載部K
2では、苗トレイ27の横幅寸法より相当程度広い左右
間隔で上下対のチェンスプロケット103,104を配
置している(図3参照)。
【0017】そして、苗載台26におけ左右両側のフレ
ーム113、113に跨がって複数本の横支持枠11
4,115を固定し、前記基準苗載部K1において、各
横支持枠114,115にガイド体116,117を固
定し、前記変動苗載部K2ではガイド体118,119
を各横支持枠114,115に穿設した適宜ピッチの取
付け孔120に対してボルト121等で、位置替え自在
に取付けする。前記各ガイド体116,117,11
8,119では、苗トレイ27の底面を滑り案内する底
板に、苗トレイ27を横ずれ不能で、且つ縦送り方向の
み円滑に案内するための縦長の板状または棒状のガイド
部材122が適宜左右間隔で突出している。これらのガ
イド体122は、横方向に並ぶポット部27aの連設部
下面側に沿って配置されるものである。
【0018】ところで、この前側のガイド体116,1
18は、図3〜図5に示すように、底板やガイド部材1
22が縦送り移動時の横杆112と干渉しない位置(搬
送チェン102の巻掛け内径側)に配置され、他方後側
のガイド体117,119はその底板やガイド部材12
2が前記横杆と干渉しない搬送チェン102の巻掛け外
径側に配置されている。
【0019】なお、前記苗載台26の下面側には、空苗
トレイ27に対するガイド部材1123を、傾斜状に配
設して、このガイド部材123における下端部123a
を、前記苗載台26における下部チェンスプロケット1
03の外周に沿うように湾曲する一方、前記ガイド部材
16における上端部を、ハンドル109に近づくように
傾斜状に構成する。また、この苗載台26には、前記各
苗トレイ27の上面側を前記ガイド部材123の前端部
123a方向に滑り落ちるようにガイドする押さえガイ
ド杆125が設けられている。
【0020】この構成により、苗載台26の横送りの移
動終端で、駆動ケース124からの間欠駆動力にて下部
チェンスプロケット103または上部チェンスプロケッ
ト104を間欠的に駆動させて、ポット部27aを走行
機体1の進行方向に沿って1ピッチ(ポット部27aの
縦方向間隔L2)ずつ間欠的に縦送りすることができ
る。そして、前記横位置変更可能な苗移植ユニット22
を、基準側の苗移植ユニット22に対して広狭方向に調
節する(条間隔調節)とき、前記変動苗載部K2側のガ
イド体118,119を横移動させるだけで、条間隔変
更調節ができ、苗載台26における縦送り機構に何らの
変更調節をする必要がない。
【0021】前記左右の苗移植ユニット22をそれぞれ
横位置変更調節可能にした場合には、苗載台26におけ
る左右のガイド体116〜119を横支持枠114,1
15に対してそれぞれ横位置変更調節可能に取付けする
ように構成すれば良い。なお、苗載台26の横送り手段
は、後部フレーム3の側方に伝動ケースから回転駆動さ
れる横送り軸と該軸に形成された往復送りねじ部に螺合
する船型キー付き送りブロック(苗載台側に設ける)と
からなる。尚、図8に示す符号106は断面コ字状の横
ガイドレール、108は横ガイドレール106に沿って
転がる案内コロである。
【0022】次に、図6及び図7を参照しながら、上下
揺動する揺動アーム31と該揺動アーム31の先端に移
植すべき苗を保持する移植用カップ32等とを有する苗
移植機構25の構造を説明する。即ち、ミッションケー
ス20の一側に突出する出力軸23に、回動ケース34
内の基端側チェンスプロケット35を取付けし、回動ケ
ース34における自由端側の回転軸36に被嵌したチェ
ンスプロケット37と前記チェンスプロケット35とに
チェン38を巻掛けして動力伝達する。
【0023】回動ケース34における自由端側の一側外
面には、ロータリケース40を回転可能に被嵌すると共
に、前記回転軸36と同心状に太陽歯車39を固定的に
設け、該太陽歯車39に噛み合う中間歯車41とこれに
噛み合う遊星歯車42とはロータリケース40内にて回
転自在に軸支されている。なお、チェンスプロケット3
7と回転軸36との間には過負荷時に回転軸36が滑っ
て動力伝達不能とする摩擦クラッチ43が設けられてい
る。
【0024】前記遊星歯車42が取付けられた支軸44
にはクランクアーム45を固着し、該クランクアーム4
5の先端軸46を前記揺動アーム31の中途部に回転可
能に装着する。該揺動アーム31の基端の案内コロ47
は地面に対して略垂直状になるようにフレーム等の適宜
箇所に立設したガイドレール48に上下摺動自在に嵌合
している。移植用カップ32は下向きに窄まる略円錐状
のものを前後に半割りした一対のカップ体32a,32
bとからなり、カップ体32a,32bそれぞれの上端
側に固着した回動支軸49a,49bは、前記揺動アー
ム31の一側から突出する支持板50に回動可能に枢支
されており、二つのリンク片の中途をピンにて枢着して
なる側面視X字状のリンク機構51を介して両回動支軸
49a,49bを相互に反対向きに回動するように構成
し、且つリンク機構51には一対のカップ体32a,3
2bの下端側が常時閉まる方向にばね52にて付勢され
ている。また、前記リンク機構51に連結した押し杆5
3の基端は、揺動アーム31に対して進退動自在に支持
され、且つ押し杆53の基端は、前記クランクアーム4
5の先端軸46に被嵌して一体的に回転するカム54に
常時当接しているように設けられている。
【0025】この構成により、出力軸23の回転にてチ
ェンスプロケット35、37及び回転軸36を介してロ
ータリケース40を図6の時計方向(矢印A方向)に回
転させるとき、前記太陽歯車39、中間歯車41、遊星
歯車42の噛み合い回転により、クランクアーム45は
図6の反時計方向(矢印B方向)に回転し、このクラン
クアーム45に連結する揺動アーム31は案内コロ47
の箇所を中心に前後揺動しつつガイドレール48に沿っ
て上下移動するから、移植用カップ32は図4の軌跡5
5(上側の一部のみ示す)に沿って上下動し、前記苗載
台26の下端位置から圃場まで移動する。また、移植用
カップ32は、その上方位置では一対のカップ体32
a,32bの下端が閉じており、従って、その内部に移
植すべき苗(図示せず)を上から挿入しても姿勢保持で
きる。他方、移植用カップ32が下降して、カップ体3
2a,32bの下端が圃場の土壌面に突き刺さるときに
は、カム54にて押し杆53を押し出し、リンク機構5
1を介して両回動支軸49a,49bを相互に反対向き
に回動させ、カップ体32a,32bの下端が開くか
ら、内部の苗は圃場に移植できるのである。
【0026】このとき、前述のように、回動ケース34
を出力23の軸線周りに回動させると、苗移植機構2全
体の畦7に対する高さが変更され、移植用カップ32に
よる苗植付深さを変更することができるのである。次
に、図8〜図10を参照しながら、摘み爪60等からな
る苗取り出し機構24の構成について説明する。この苗
取り出し機構24における左右一対の摘み爪60,60
が前述した移植用カップ32の上方に配置されるよう
に、苗移植ユニット22に固着したブラケット67に支
持板68を固設し、この支持板68に固定された太陽歯
車70の内周には、ミッションケース20からチェン及
びチェンスプロケット63を介して動力が伝達される入
力軸71を回転自在に嵌合し、この入力軸71の他端を
ロータリケース72に固着して一体的に回転するように
構成する。 ロータリケース72内には、太陽歯車70
に噛み合う中間歯車73と、クランク軸74に固着して
中間歯車73に噛み合う遊星歯車75とを内装してあ
り、クランク軸74に取付けられたクランクアーム76
の先端から突出するカム軸77には、一端に左右一対の
摘み爪60,60が装着された苗取出しアーム78を回
転自在に被嵌する。苗取出しアーム78の他端から突出
したガイド軸79は、前記支持板68と平行状に固定さ
れたガイド板80における略円弧状のガイド溝81に摺
動自在に嵌合されており、前記入力軸71周りのロータ
リケース72の一回転にて、前記一対の摘み爪60,6
0が図8に示すように苗トレイ27のポット部27a内
に摘み爪が突き刺さって苗を挟持する姿勢を経て元に戻
る軌跡82を辿るように構成されている。
【0027】また、前記左右一対の摘み爪60,60の
基端取付け片83,83は、L状の枢軸84,84に固
着され、該各枢軸84は苗取出しアーム78における眼
鏡状の取付け部78aに回動可能に装着され、左右両取
付け片83,83を連結するばね85にて、左右一対の
摘み爪60,60の先端側が常時閉じる方向に付勢され
ている。
【0028】前記カム軸77にはカム板86を固着し、
該カム板86の広幅表裏面には、円周方向に沿って回動
角度の一区間において円弧状の端面カム部87,87を
突設し、前記左右一対の摘み爪60,60の基端取付け
片83,83から相対向するように突出する球状等の当
接片88,88が端面カム部87,87箇所に乗り上げ
て当接すると、両摘み爪60,60の先端が前記ばね8
5の力に抗して開くように構成されている。
【0029】さらに、前記苗取出しアーム78のピン8
9箇所周りに回動可能な装着板90には一対の棒状の押
出具91,91の基端が回動可能に装着されており、該
各押出具91の先端環状部91aが前記箸状の摘み爪6
0,60に摺動自在に被嵌され、且つ装着板90と苗取
出しアーム78とに装架されたばね93にて前記両先端
環状部91aが摘み爪60,60先端方向に移動すべく
付勢されている。そして、装着板90に取付くコロ92
が前記カム板86の周面(周面カム部)に対して常時当
接しており、カム板86の所定の回動区間の凹所86a
にコロ92が位置するとき(摘み爪60,60にて突き
刺され挟持されたポット苗が移植用カップ32の上方に
位置したとき)、前記両押出具91における先端環状部
91aにてポット苗を押し出して、摘み爪60,60か
らポット苗を抜き出して、前記移植用カップ32内へ苗
を放出するように構成されている。
【0030】以上の構成により、走行機体1を前進させ
ながら、苗移植装置を作動させ、左右の苗取り出し機構
24及び移植機構25の作動サイクルを一致させ、苗載
台26の横移動停止区間において、左右の苗トレイ27
のポット部27aからそれぞれの摘み爪60にて苗を取
り出し、これを左右両移植用カップ32,32に受け継
がせて圃場に苗移植するという、並列状の2条植え作業
が実行されるのである。
【0031】そして、苗植付条間隔を変更したい時に
は、前記基準苗載部K1の苗移植ユニット22に対して
変動苗載部K2側の苗移植ユニット22を出力軸23に
沿って横移動させた後セットすれば良い。この場合、両
苗移植ユニット22,22に対する動力伝達関係を一々
調節する必要がなく、苗植付条間隔の変更作業は至極簡
単となる。また前述のように、苗植付深さ調節も前記出
力軸23を中心にしてユニットフレーム28または回動
ケース34を上下に回動させた変更位置でセットすれば
良いのであるから、動力伝達関係を一々調節する必要が
なく、これまた調節作業が至極容易となる。
【0032】図12及び図13は、左右往復動する1つ
の苗載台26に2つの苗トレイ27,27を並列配置し
て、両苗トレイ27を縦送りする構成であり、2つの苗
取出し機構24,24の左右配置間隔H1を標準苗条間
隔に等しく固定する一方、2つの苗移植機構25,25
のうち変動苗載部K2側の苗移植機構25のみを前記出
力軸23に沿って横位置変更可能に構成したものであ
る。このような構成では、基準苗載部K1側の苗移植機
構25による移植用カップ32に対する変動苗載部K2
側の苗移植機構25による移植用カップ32の横間隔H
2を変更することで苗条間隔を変更することができる。
この場合、図12に示すうように、変動苗載部K2側の
苗取出し機構24とその下方の苗移植機構25との間に
(H2−H1)の寸法差が発生するので、その間に中継
筒130aを回動可能に配置する。
【0033】即ち、図13に示すように、適宜走行機体
のブラケット131から横向きに突出させた基準アーム
132の先端二股支持アーム133に一対のピン134
を介して中継筒130aの側面上部を横回動可能に支持
させる。このとき、前記ピン134の位置を変動苗載部
K2側の苗取出し機構24における一対の摘み爪60,
60の真下に位置させる。そして、前記ピン134より
下部において、中継筒130aの側面に突出させた一対
の枢支ピン135に二股支持アーム136を回動自在に
取付けし、さらにこれに回動可能に連結した操作軸13
7を前記ブラケット131に横向きに固定した支筒13
8の長手方向に適宜間隔で穿設した係止孔139と前記
操作軸137のひとつの孔とが一致する箇所でピン14
0にて止めることにより、中継筒130aの下部がピン
134周りに横偏位し、変動苗載部K2側の苗取出し機
構24から離された苗は中継筒130a内で誘導されて
その下方の苗移植機構25における移植用カップ32に
上手く受け継がれることになる。なお、基準苗載部K1
側の苗取出し機構24とその下方の苗移植機構25との
間に位置及び姿勢固定的な中継筒130bを設けるよう
にしても良い。このように中継筒を設けることにより、
苗取出し機構24と苗移植機構25との上下距離が大き
い場合であっても苗を確実に受け継がせることができる
という効果を奏する。
【0034】なお、前記実施例は歩行型の苗移植機につ
いて説明したが、乗用型の苗移植機についても適用でき
ることはいうまでもなく、また3条以上に植付けする場
合にも適用できる。
【0035】
【発明の効果】以上に詳述したように、請求項1に記載
の発明の苗移植機は、苗のポット部が平面視マトリック
ス状に配置された複数の苗トレイを並列的に載置して搬
送するための苗載台と、各苗トレイのポット部から一対
の摘み爪にて苗を摘み出す苗取り出し機構と、この苗取
り出し機構からの苗を受けて圃場に移植するための開閉
可能な移植用カップを備えた苗移植機構とから構成され
た複数条植え用の苗移植機において、苗移植機の走行機
体に搭載したミッションケースには、当該走行機体の進
行方向横向きに突出する出力軸を設け、少なくとも前記
各苗移植機構への動力伝達ケースを前記出力軸に対して
横方向移動可能且つ回動可能に被嵌させる一方、前記複
数の動力伝達ケースには、圃場への植付深さ調節手段を
備えたものである。
【0036】従って、苗植付条間隔を変更するとき、少
なくとも前記各苗移植機構への動力伝達ケースを出力軸
に沿って横移動させた後セットすれば良い。この場合、
両苗移植機構に対する動力伝達関係を一々調節する必要
がなく、苗植付条間隔の変更作業は至極簡単となるとい
う効果を奏する。また、植付深さ調節手段が動力伝達ケ
ースに備えられているから、苗植付深さ調節も前記出力
軸を中心にして動力伝達ケースを上下に回動させた変更
位置でセットすれば良いのであるから、動力伝達関係を
一々調節する必要がなく、これまた調節作業が至極容易
となるという効果を奏するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】歩行型苗移植機の概略側面図である。
【図2】歩行型苗移植機の概略平面図である。
【図3】苗載台の要部斜視図である。
【図4】図3のIV−IV線矢視で示す苗載台の要部側面図
である。
【図5】図3のV−V線矢視で示す苗載台の要部正面図
である。
【図6】苗移植機構の一部切欠き側面図である。
【図7】苗移植機構の平断面図である。
【図8】苗取り出し機構の要部側面図である。
【図9】苗取り出し機構の要部斜視図である。
【図10】苗取り出し機構の要部断面図である。
【図11】苗植付深さ調節用のアームの係止板の正面図
である。
【図12】苗取り出し機構に対して苗移植機の横方向間
隔を調整する場合の概略正面図である。
【図13】図6のX III−XIII 線矢視図である。
【符号の説明】
1 苗移植機 20 ミッションケース 22 苗移植ユニット 23 出力軸 24 苗取出し機構 25 苗移植機構 26 苗載台 27 トレイ 27a トレイのポット部 28 ユニットフレーム 34 回動ケース 107 アーム 108 覆土輪 109 係止板 110 縦長溝 110a 係止部 130a,130b 中継筒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蔵屋 芳明 大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機 株式会社内 (72)発明者 大垣 洋三 兵庫県尼崎市猪名寺2丁目18番1号 株式 会社神崎高級工機製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 苗のポット部が平面視マトリックス状に
    配置された複数の苗トレイを並列的に載置して搬送する
    ための苗載台と、各苗トレイのポット部から一対の摘み
    爪にて苗を摘み出す苗取り出し機構と、この苗取り出し
    機構からの苗を受けて圃場に移植するための開閉可能な
    移植用カップを備えた苗移植機構とから構成された複数
    条植え用の苗移植機において、苗移植機の走行機体に搭
    載したミッションケースには、当該走行機体の進行方向
    横向きに突出する出力軸を設け、少なくとも前記各苗移
    植機構への動力伝達ケースを前記出力軸に対して横方向
    移動可能且つ回動可能に被嵌させる一方、前記複数の動
    力伝達ケースには、圃場への植付深さ調節手段を備えた
    ことを特徴とする苗移植機。
JP18954695A 1995-07-25 1995-07-25 苗移植機 Expired - Fee Related JP3566411B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18954695A JP3566411B2 (ja) 1995-07-25 1995-07-25 苗移植機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18954695A JP3566411B2 (ja) 1995-07-25 1995-07-25 苗移植機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0928130A true JPH0928130A (ja) 1997-02-04
JP3566411B2 JP3566411B2 (ja) 2004-09-15

Family

ID=16243129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18954695A Expired - Fee Related JP3566411B2 (ja) 1995-07-25 1995-07-25 苗移植機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3566411B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006141363A (ja) * 2004-11-24 2006-06-08 Minoru Industrial Co Ltd 移植機
JP2010246568A (ja) * 2010-08-07 2010-11-04 Iseki & Co Ltd 苗移植機
CN113923974A (zh) * 2019-06-18 2022-01-11 株式会社久保田 移植机

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006141363A (ja) * 2004-11-24 2006-06-08 Minoru Industrial Co Ltd 移植機
JP4542879B2 (ja) * 2004-11-24 2010-09-15 みのる産業株式会社 移植機
JP2010246568A (ja) * 2010-08-07 2010-11-04 Iseki & Co Ltd 苗移植機
CN113923974A (zh) * 2019-06-18 2022-01-11 株式会社久保田 移植机

Also Published As

Publication number Publication date
JP3566411B2 (ja) 2004-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3566407B2 (ja) 苗移植機
JP3528106B2 (ja) 苗移植機
JPH0928130A (ja) 苗移植機
JP2000175513A (ja) 苗移植機
JP3514343B2 (ja) 苗移植機
JP3528107B2 (ja) 苗移植機
JP3434390B2 (ja) 苗移植機
JP3514334B2 (ja) 苗移植機
JPH069442B2 (ja) 苗植え付け装置
JP3464819B2 (ja) 苗移植機
JP3689149B2 (ja) 苗移植機
JPH08130931A (ja) 苗移植機
JPH099738A (ja) 苗移植機
JP3528096B2 (ja) 苗移植機
JP2000014211A (ja) 移植機
JP2001320916A (ja) 苗移植機における苗取り出し装置
JP4126142B2 (ja) 野菜移植機
JP4318128B2 (ja) 苗移植装置
JP4348497B2 (ja) 複数条植え式苗移植機
JP3945934B2 (ja) 苗移植機
JP2000175518A (ja) 偶数条植え式苗移植機
JP4082645B2 (ja) 苗移植機
JP2000152707A (ja) 苗移植機
JP3865279B2 (ja) 野菜移植機
JP3410927B2 (ja) 移植機

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20031209

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20031224

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20040601

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040610

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees