JPH09279437A - エアバッグ用基布およびエアバッグ - Google Patents
エアバッグ用基布およびエアバッグInfo
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Abstract
び難燃性を保持しつつ、軽量で収納性に優れ、かつ低通
気性を有するエアバッグ用基布を提供せんとするもので
ある。 【解決手段】本発明のエアバッグ用基布は、相対粘度が
2.7乃至4.7ηrで、アミノ末端基を2.0乃至
7.5×10-5mol/g含有したポリアミド繊維で、
単糸繊度が2乃至8デニール、総繊度が100乃至60
0デニール、フィラメント数が30乃至300本、引張
強力が5.5g/d以上、破断伸度が15%以上、15
0℃乾熱収縮率が1.5%以下、沸騰水中収縮率が5%
以下のフィラメント糸から構成され、かつ該織物の通気
度が、流体(空気)を0.2kg/cm2 の圧力に調整
して流し、その時通過する空気流量を測定した時に、4
0cc/cm2 /sec以下であることを特徴とするす
るものである。また、本発明のエアバッグは、かかるエ
アバッグ用基布を用いて構成されていることを特徴とす
るものである。
Description
の衝撃を吸収し、その保護を図るエアバッグに関するも
のであり、さらに詳しくは、軽量で収納性に優れ、かつ
低通気性を有するエアバッグ用基布およびエアバッグに
関するものである。
デニールのナイロン66またはナイロン6フィラメント
糸を用いた平織物に、耐熱性、難燃性、空気遮断性など
の向上のため、クロロプレン、クロルスルホン化オレフ
ィン、シリコーンなどの合成ゴムなどのエラストマー樹
脂を塗布、積層した基布を裁断し、袋体に縫製して作ら
れていた。
を基布の片面に塗布、積層する際、一般に、ナイフコー
ト、ロールコート、リバースコートなどによるコーティ
ング方式が採用されているが、フィラメント織物で構成
されるエアバッグ基布に対しては、通常、クロロプレン
エラストマー樹脂の場合では、基布表面に90〜120
g/m2 塗布されており、厚みが厚くなり、収納性の面
においても、パッケージボリュームが大きくなる問題が
あった。また、クロロプレンエラストマー樹脂に比べ、
より耐熱性、耐寒性の優れたシリコーンエラストマー樹
脂の場合では、塗布量が40〜60g/m2 で、軽量化
しつつ、収納性の面でもかなり向上したが、まだ十分と
は言えず、またエラストマーの塗布、積層は工程が煩雑
で生産性の面に問題があった。
格化ならびにモジュールカバーの縮小化のため、エアバ
ッグ用基布の収納性向上が強く要望されおり、ノンコー
ト基布を使用したエアバッグが注目されてきた。その対
応技術として、ナイロン66、ナイロン6などのポリア
ミド繊維織物およびポリエステル繊維織物から構成され
る高密度ノンコートエアバッグの検討が進められてい
る。例えば、特開平4−2835号公報は、コーティン
グをされていない低通気性の織布が提案されているが、
原糸、特にポリマーについての特定の開示はない。また
好適な素材としてポリエステルが記載され、さらに低通
気性を付与するためにカレンダー加工の採用が開示され
ている。この提案により得られるエアバッグ用基布は、
低通気性はかなり改善されるが、エアバッグとしての機
械的特性、すなわち引裂強力がやや低く、またポリアミ
ドに比べ伸度が低いため、顔面接触時の衝撃緩和の面に
おいても十分とは言え難く、満足したエアバッグ用基布
が得られていないのが実状である。
る従来のエアバッグの欠点に鑑み、エアバッグとしての
機械的特性および難燃性を保持しつつ、軽量で収納性に
優れ、かつ低通気性を有するエアバッグ用基布を提供せ
んとするものである。
成するために、次のような構成を有する。すなわち、本
発明のエアバッグ用基布は、相対粘度が2.7乃至4.
7ηrで、アミノ末端基を2.0乃至7.5×10-5m
ol/g含有したポリアミド繊維で、単糸繊度が2乃至
8デニール、総繊度が100乃至600デニール、フィ
ラメント数が30乃至300本、引張強力が5.5g/
d以上、破断伸度が15%以上、150℃乾熱収縮率が
1.5%以下、沸騰水中収縮率が5%以下のフィラメン
ト糸から構成され、かつ該織物の通気度が、流体(空
気)を0.2kg/cm2 の圧力に調整して流し、その
時通過する空気流量を測定した時に、40cc/cm2
/sec以下であることを特徴とするするものである。
また、本発明のエアバッグは、かかるエアバッグ用基布
を用いて構成されていることを特徴とするものである。
ダー加工を施さずに機械的特性、難燃性、軽量、収納性
および低通気性の5つの特性を全て満足するエアバッグ
用基布を提供することについて、鋭意検討したところ、
相対粘度が2.7乃至4.7ηrで、アミノ末端基を
2.0乃至7.5×10-5mol/g含有したポリアミ
ド繊維を用い、単糸繊度が2乃至8デニール、総繊度が
100乃至600デニール、フィラメント数が30乃至
300本、引張強力が5.5g/d以上、破断伸度が1
5%以上、150℃乾熱収縮率が1.5%以下、沸騰水
中収縮率が5%以下のフィラメント糸から構成された高
密度な織物が、エアバックとしての上記5つの特性を満
足することを究明したものである。
ン6・6、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン4・
6、およびナイロン6とナイロン6・6の共重合体、ナ
イロンにポリアルキレングリコール、ジカルボン酸やア
ミンなどを共重合したポリアミド繊維を言うが、これら
の中でも特にナイロン6・6からなるポリアミド繊維が
好ましい。なお、かかる繊維には、原糸の製造工程や加
工工程での生産性あるいは特性改善のために通常使用さ
れる各種添加剤を含んでいても良い。例えば熱安定剤、
酸化防止剤、光安定剤、平滑剤、帯電防止剤、可塑剤、
増粘剤、顔料、難燃剤などを含有せしめることができ
る。また本発明を達成するためには、かかるポリアミド
繊維で、好ましくは延伸糸を用い、その相対粘度が2.
7乃至4.7ηr、アミノ末端基を2.0乃至7.5×
10-5mol/g含有していることが必須である。相対
粘度が2.7ηr以下では、高強度糸が得られず、エア
バッグ用原糸として十分な強伸度特性が得られない。ま
た4.7ηr以上では、溶融粘度が高く、安定な吐出条
件が得られず、弱糸および細糸が発生する。したがっ
て、原糸強度や伸度は低下し、毛羽も多発する。なお、
ここで言う相対粘度とは、試料2.5grを濃硫酸(9
8%)25ccに溶解し、恒温槽(25℃)の一定温度
下においてオストワルド粘度計を用いて測定し求めたも
のである。
ol/g以下では、重合速度が著しく低下し、ポリマー
重合コストが高くなる。また紡糸過程で溶融粘度が高い
ため、安定な吐出条件が得られず、弱糸および細糸が発
生しやすい。上記アミノ末端基量では一般的に高重合度
ポリマーであり、延伸過程で著しく高い張力となるた
め、擦過による糸切れを生じやすく、均一な原糸強伸度
特性を付与することが難しい。また、操業面において
は、原糸や織物の毛羽品位を損ない、著しく収率が低下
する。一方、7.5×10-5mol/g以上では、溶融
重合および溶融紡糸過程でゲル化反応を生じやすく、紡
糸機内で生成したゲルは、瀘過フィルターでは除去され
ず、吐出糸中に節(欠陥)として取り込まれ延伸過程で
糸切れの原因となり、著しく、原糸強伸度特性を損な
う。また操業面においても原糸や織物の毛羽品位を損な
い、著しく収率が低下する。
ては、例えば複屈折率で示すことができ、すなわち、本
発明でいう延伸糸としては好ましくは50〜80(×1
0-3)、さらに好ましくは55〜70(×10-3)の複
屈折率を有するポリアミド延伸糸がよい。
度、総繊度、フィラメント数は、エアバッグとしての機
械的特性ならびに収納性の面に大きく影響するため、単
糸繊度は2乃至8デニール、好ましくは5乃至7デニー
ル、総繊度は100乃至600デニール、好ましくは2
00乃至450デニール、フィラメント数は30乃至3
00本、好ましくは50乃至150本である。単糸繊
度、総繊度が細すぎるとエアバッグとしての強力が低下
し、反面、必要以上に太いと嵩高な織物になり収納性に
劣る。単糸繊度、総繊度、フィラメント数については、
上記の各範囲内で適宜組合せると良い。
フィラメント糸は、引張強力は5.5g/d以上、破断
伸度が15%以上、150℃乾熱収縮率が1.5%以
下、沸騰水中収縮率が5%以下であることが必要であ
る。なお、ここで言うフィラメント糸の特性は、織物を
構成したフィラメント糸(分解糸)の特性を表わす。な
お、引張強力は5.5g/d以上、好ましくは6.5g
/d以上であり、5.5g/d以下ではエアバッグとし
ての強力特性が劣る。また破断伸度が15%以下では織
物は粗硬になり、また150℃乾熱収縮率が1.5%以
上、沸騰水中収縮率が5%以上では織物の形態安定性が
劣り、耐環境性すなわち耐熱性、耐湿性などの面で好ま
しくない。一方、マルチフィラメント糸から構成される
織物組織としては、平織、綾織、朱子織およびこれらの
変化織、多軸織などの織物が使用されるが、これらの中
でも、特に機械的特性に優れ、また地薄な面から平織物
が好ましい。
ント糸から構成された織物の通気度が、流体(空気)を
0.2kg/cm2 の圧力に調整して流し、その時通過
する空気流量を測定した時に、40cc/cm2 /se
c以下、好ましくは30cc/cm2 /sec以下であ
ることが必要である。40cc/cm2 /sec以上で
は、エアバッグの最も必要な特性であるガス遮断性が不
充分になり好ましくはない。また、エアバッグとしての
必要な機械的特性ならびに燃焼性、収納性、低通気性な
どの面から、上記フィラメント糸条から構成された織物
が次の要件を同時に満足することにより、さら効果が発
揮される。
密度をN1 とし、緯糸総繊度をD2 、緯糸密度をN2 と
すると、(D1 )1/2 ×N1 +(D2 )1/2 ×N2 で表
され、低通気性の面から、2000乃至2500が好ま
しい。また、織機としては、ウォータージェットルー
ム、エアージェットルーム、レピア織機を適宜使用する
ことができる。また、クリンプ率とは、織物分解糸のク
リンプ率を表わす。すなわち、織物を構成している所定
の糸長さをL1 、その織物の分解糸に0.1g/デニー
ルの荷重をかけた時の糸長さをL2 とすると(L2 −L
1 )/L1 で表わされる。好ましくはクリンプ率が経糸
と緯糸の平均で10%以下、さらに好ましくは緯糸クリ
ンプ率/経糸クリンプ率の比が0.4乃至0.7、特に
好ましくは、経糸が7乃至15%、かつ緯糸が2乃至8
%である。また油分としては、燃焼性の面から好ましく
は0.2%以下、さらに好ましくは0.04%以下であ
る。なお、かかる織物を用いたエアバッグ用基布は、運
転席用エアバッグ、助手席用エアバッグ、後部座席用エ
アバッグ、側面用エアバッグなどに適宜使用することが
できる。
レータ取り付け口やベントホール部分などに用いられる
補強布またはバッグ展開形状を規制する部材が、該エア
バッグ用基布と同一基布であることが縫製性の面から有
利であり好ましい。またエアバッグの縫製にあたって
は、打抜きまたは溶断によって形成された1枚もしくは
複数枚のかかるエアバッグ用基布を用い、その周縁部を
縫製することが好ましく、さらには周縁部の縫製が、一
重または二重の合せ縫製のみで構成されたエアバッグが
好ましい。
的特性ならびに燃焼性を損なわず、優れた収納性を有
し、かつ通気度をエアバッグに好適な範囲に低下せしめ
ることができるという点にある。
加工およびカレンダー加工を施さずにして、エアバッグ
としての機械的特性ならびに燃焼性を維持し、かつ低通
気性および収納性に優れたものを提供することができる
という優れた特徴を達成することができる。
明する。なお、実施例中のエアバッグ用基布の特性は下
記の方法によりを測定した。
リップ法)により求めた。 破断伸度 :JIS L1096(ストリップ法)に
より求めた。
グルタング法)により求めた。 乾熱収縮率 :150℃で30分間処理し後、収縮率
(%) を求めた。
後、収縮率(%) を求めた 通気度 :層流管式通気度測定機を用いて、流体
(空気)を0.2kg/cm2 の圧力に調整して流し、そ
の時通過する空気流量(cc/cm2/sec) を測定した。
平法)に基づいて、燃焼速度(mm/min)を求めた。
に折り曲げて、98Nの押圧をかけた時の折りたたみ高
さを測定した。標準品として、シリコーンゴムコート品
(45g/m2 塗工品)の嵩高さを100とした時の相
対値で示した。
理した後の通気度変化を調べた。 耐湿性 :80℃,95%RH下で500時間処理
した後の通気度変化を調べた。
て膨脹展開特性をシリコーンゴムコート品と相対比較し
た。
mol/gを含有した延伸糸からなるナイロン6・6繊
維で、総繊度420デニール、フィラメント数72本の
フィラメント糸を用い、ウォータージェットルームにて
経糸と緯糸の織密度がともに54本/インチの平織物を
得た。次いで、該織物を通常の方法にて精練、乾燥し、
次いで180℃で1分間熱ヒートセットし、エアバッグ
用基布を得た。このエアバッグ用基布を構成するフィラ
メント糸(分解糸)の引張強力は6.7g/d、破断伸
度18.2%、150℃乾熱収縮率が経糸−0.5%、
緯糸0.3%、沸騰水中収縮率が経糸0.8%、緯糸
1.5%であった。またエアバッグ用基布の織密度が経
糸と緯糸ともに55本/インチ、通気度は0.2kg/
cm2 の圧力下で23.5cc/cm2 /secであった。
しかる後、該エアバッグ用基布から直径725mmの円
状布帛2枚を打抜き法にて裁断し、一方の円状布帛の中
央に同一布帛からなる直径200mmの円状補強布を3
枚積層して、直径110mm、145mm、175mm
線上を上下糸ともナイロン6・6繊維の420D/1×
3から構成される縫糸で本縫いによるミシン縫製し、直
径90mmの孔を設け、インフレータ取付け口とした。
さらに中心部よりバイアス方向に255mmの位置に相
反して同一布帛からなる直径75mmの円状補強布を一
枚当て直径50mm、60mmの線上を上下糸ともナイ
ロン6・6繊維の420D/1×3から構成される縫糸
で本縫いによるミシン縫製し、直径40mmの孔を設け
たベントホールを2カ所設置した。次いで、本円状布帛
の補強布帛側を外にし、他方の円状布帛と経軸を45度
ずらして重ね合わせ、直径700mm、710mmの円
周状を上下糸ともナイロン6・6繊維の1260D/1
から構成される縫糸で二重環縫いによるミシン縫製した
後、袋体を裏返し、図1に示した60L容量の運転席用
エアバッグを作製した。
およびエアバッグの特性を評価し表1に示した。本発明
のエアバッグは、エアバッグに必要な機械的特性ならび
に膨脹展開特性を有し、かつモジュールカバーへの収納
性に優れていた。
mol/gを含有した延伸糸からなるナイロン6・6繊
維[比較例1]および相対粘度2.25ηr、アミノ末
端基8.30×10-5mol/gを含有した延伸糸から
なるナイロン6・6繊維[比較例2]で総繊度420デ
ニール、フィラメント数72本のフィラメント糸を用
い、ウォータージェットルームにて経糸と緯糸の織密度
がともに54本/インチの平織物を得た。次いで、該織
物を通常の方法にて精練、乾燥し、次いで180℃で1
分間熱ヒートセットし、エアバッグ用基布を得た。
の特性を実施例1と同様に評価し表1に示した。比較例
1,2のエアバッグは、原糸強度が低く、また毛羽によ
り製織性が劣り、さらに織物での均一な強伸度特性が得
られず、エアバッグ用基布として十分な基布が得られな
かった。
ント糸を用い、ウォータージェットルームにて経糸と緯
糸の織密度がともに45本/インチの平組織の織物を得
た。次いで、該織物を通常の方法にて精練、乾燥した
後、180℃で25秒間熱セットした。しかる後、該織
物をコンマコーターを用い、塗工量が95g/m2 にな
るようにクロロプレンゴムにて2回のコーティングを行
ない、180℃で3分間の加硫処理整し、エアバッグ用
基布を得た[比較例3]。一方、該織物をコンマコータ
ーを用い、塗工量が45g/m2 になるようにメチルビ
ニル系シリコーンゴムにてコーティングを行ない、18
0℃で3分間の加硫処理し、エアバッグ用基布を得た
[比較例4]。次いで、これらのエアバッグ用基布につ
いても実施例1と同様に60L容量の運転席用エアバッ
グを作製した。
およびエアバッグの特性を実施例1と同様に評価し表1
に示した。比較例3,4のエアバッグは、低通気性に優
れていたが、基布が硬く、モジュールカバーへの収納性
に劣り、また加工工程が煩雑で生産性の面にも問題があ
った。
mol/gを含有した延伸糸からなるナイロン6・6繊
維で、単糸繊度5.8デニール、総繊度420デニー
ル、フィラメント数72本のフィラメント糸を用い、ウ
ォータージェットルームにて経糸と緯糸の織密度がとも
に53本/インチの平織物を得た。次いで、該織物を通
常の方法にて精練、乾燥し、次いで180℃で1分間熱
ヒートセットし、エアバッグ用基布を得た。このエアバ
ッグ用基布を構成するフィラメント糸(分解糸)の引張
強力は6.4g/d、破断伸度18.8%、150℃乾
熱収縮率が経糸−0.4%、緯糸0.2%、沸騰水中収
縮率が経糸0.7%、緯糸1.0%であった。またエア
バッグ用基布の通気度は、0.2kg/cm2 の圧力下で
26.3cc/cm2 /secであった。しかる後、該エ
アバッグ用基布から本体布を1枚、側面布を2枚溶融裁
断し、第2図に示した120L容量の助手席用エアバッ
グを作製した。
およびエアバッグの特性を評価し表1に示した。本発明
のエアバッグは、エアバッグに必要な機械的特性ならび
に膨脹展開特性を有し、かつエアバッグケースへの収納
性に優れていた。
8g/デニール、伸度18%のポリエチレンテレフタレ
ート繊維からなるフィラメント糸を用い、レピア織機に
て経糸と緯糸の織密度がともに53本/インチの平組織
の織物を得た。次いで、該織物を常法にて精練、乾燥し
た後、180℃で25秒間熱セットした後、150℃に
加熱した表面がフラットな金属ロールとプラスチックロ
ールとの間で圧力25トン速度15m/分で片面に加圧
圧縮加工を施し、エアバッグ用基布を得た。しかる後、
実施例2と同様に120L容量の助手席用エアバッグを
作製した。
およびエアバッグの特性を実施例1と同様に評価し表1
に示した。比較例5のエアバッグは、低通気性は優れる
が、エアバッグがやや硬く、また引裂強力が低いと言う
問題があった。
性を示す。
要な機械的特性ならびに低通気性を保持しつつ、収納性
に優れたエアバッグを提供でき、また従来のコーティン
グを施したものやカレンダー加工品に比べて、安価なエ
アバッグの提供が可能になり、エアバッグによる乗員保
護システムを普及促進させることができる。
る。
る。
Claims (20)
- 【請求項1】 相対粘度が2.7乃至4.7ηrで、ア
ミノ末端基を2.0乃至7.5×10-5mol/g含有
したポリアミド繊維で、単糸繊度が2乃至8デニール、
総繊度が100乃至600デニール、フィラメント数が
30乃至300本、引張強力が5.5g/d以上、破断
伸度が15%以上、150℃乾熱収縮率が1.5%以
下、沸騰水中収縮率が5%以下のフィラメント糸から構
成され、かつ該織物の通気度が、流体(空気)を0.2
kg/cm2 の圧力に調整して流し、その時通過する空
気流量を測定した時に、40cc/cm2 /sec以下
であることを特徴とするエアバッグ用基布。 - 【請求項2】 ポリアミド繊維が、ナイロン6・6繊維
である請求項1記載のエアバッグ用基布。 - 【請求項3】 該織物が、下記(a)〜(i)の要件を
同時に満足する請求項1〜2のいずれかに記載のエアバ
ッグ用基布。 (a) 目付W(g/m2 ) W≦250 (b) 厚さTh(mm) Th≦0.35 (c) 織密度D(本/in) 50≦D≦80 (d) 引張強力S(N/cm) S≧500 (e) 破断伸度E(%) E≧15 (f) 引裂強力Te(N) Te≧100 (g) カバーファクターK 2000≦K≦2500 (h) 油分Y(%) Y≦0.2 (i) クリンプ率C(%)経糸と緯糸の平均 C≦10 - 【請求項4】 該フィラメント糸が、単糸繊度が5乃至
7デニール、総繊度が200乃至450デニール、引張
強力が6.5g/d以上から構成される請求項1〜3の
いずれかに記載のエアバッグ用基布。 - 【請求項5】 該フィラメント糸が、50乃至150本
のフィラメント数から構成される請求項1〜3のいずれ
かに記載のエアバッグ用基布。 - 【請求項6】 該フィラメント糸が、150℃乾熱収縮
率が0.5%以下、沸騰水中収縮率が3.0%以下から
構成される請求項1〜3のいずれかに記載のエアバッグ
用基布。 - 【請求項7】 該織物のカバーファクターが、2100
乃至2350である請求項1〜3のいずかに記載のエア
バッグ用基布。 - 【請求項8】 該織物の引張強力が、700N/cm以
上である請求項1〜3のいずれかに記載のエアバッグ用
基布。 - 【請求項9】 該織物の引裂強力が、170N以上であ
る請求項1〜3のいずれかに記載のエアバッグ用基布。 - 【請求項10】 該織物に含有する油分が、0.04%
以下である請求項1〜3のいずれかに記載のエアバッグ
用基布。 - 【請求項11】 該織物のクリンプ率(%)が、緯糸ク
リンプ率/経糸クリンプ率の比が0.4乃至0.7であ
る請求項1〜3のいずれかに記載のエアバッグ用基布。 - 【請求項12】 該織物のクリンプ率が、経糸が7乃至
15%、かつ緯糸が2乃至8%である請求項1〜3のい
ずれかに記載のエアバッグ用基布。 - 【請求項13】 該織物が、1×1の平織物である請求
項1〜3のいずれかに記載のエアバッグ用基布。 - 【請求項14】 該織物の通気度が、流体(空気)を
0.2kg/cm2 の圧力に調整して流し、その時通過
する空気流量を測定した時に、30cc/cm2 /se
c以下である請求項1〜3のいずれかに記載のエアバッ
グ用基布。 - 【請求項15】 該エアバッグ用基布が、ノンコート基
布である請求項1〜14のいずれかに記載のエアバッグ
用基布。 - 【請求項16】 請求項1〜15のいずれかに記載のエ
アバッグ用基布を用いたエアバッグ。 - 【請求項17】 請求項16記載のエアバッグにおい
て、補強布が、該エアバッグ用基布と同一基布であるこ
とを特徴とするエアバッグ。 - 【請求項18】 請求項16記載のエアバッグにおい
て、バッグ展開形状を規制する部材が、該エアバッグ用
基布と同一基布であることを特徴とするエアバッグ。 - 【請求項19】 打抜きまたは溶断によって形成された
1枚もしくは複数枚の請求項1〜15のいずれかに記載
のエアバッグ用基布を用い、その周縁部を縫製すること
によって構成される請求項16記載のエアバッグ。 - 【請求項20】 請求項19記載のエアバッグにおい
て、該周縁部の縫製が、一重または二重の合せ縫製のみ
で構成されることを特徴とするエアバッグ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09512496A JP3849812B2 (ja) | 1996-04-17 | 1996-04-17 | エアバッグ用基布およびエアバッグ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09512496A JP3849812B2 (ja) | 1996-04-17 | 1996-04-17 | エアバッグ用基布およびエアバッグ |
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JPH09279437A true JPH09279437A (ja) | 1997-10-28 |
JP3849812B2 JP3849812B2 (ja) | 2006-11-22 |
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ID=14129088
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---|---|---|---|
JP09512496A Expired - Lifetime JP3849812B2 (ja) | 1996-04-17 | 1996-04-17 | エアバッグ用基布およびエアバッグ |
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- 1996-04-17 JP JP09512496A patent/JP3849812B2/ja not_active Expired - Lifetime
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