JP5505552B1 - ノンコートエアバッグ用織物 - Google Patents

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Abstract

【課題】インフレーターガスの高温化に対応するエアバッグ用ノンコート基布を提供する。
【解決手段】合成繊維の単糸繊度が1dtex以上4dtex以下であって、織物の経糸のクリンプ率が10.0〜13.0%であり、織物の緯糸のクリンプ率が6.0%以下であること、合成繊維を構成するナイロン66の硫酸相対粘度が3.15以上3.3以下であること、合成繊維にリン成分が10ppm以上60ppm以下含まれること、及び20℃×65%RHの環境下でASTM D6476に基づいて最高圧力が80±5kPaとなる条件で織物の動的通気度を測定したときに、増圧から減圧に50kPaで移行する際の織物の二軸伸長歪ヒステリシスが0.69%以上1.0%以下であるエアバッグ用織物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、自動車用安全装置の一つであるノンコートエアバッグ用織物に関する。更に詳しくは、エアバッグ展開時に高温高圧のガスに暴露されても破袋などがなく、さらに柔軟かつ軽量、コンパクト性に優れたノンコートエアバッグ用織物に関する。
近年、自動車安全部品の一つとして急速に装着率が向上しているエアバッグは、自動車の衝突事故の際、衝撃をセンサーが感知し、インフレーターから発生される高温、高圧のガスによりエアバッグを急速に展開させ、運転者や同乗者の身体、特に頭部がハンドル、フロントガラス、ドアガラス等に衝突することを防止し保護するためのものである。現在では、自動車の前面からの衝突に対応する運転席や助手席用のエアバッグだけでなく、膝を守るニーエアバッグ、側面からの衝突に対応するサイドエアバッグやサイドカーテンエアバッグ、後方からの衝突に備えたエアバッグも採用されている。さらに近年においては、衝突される歩行者を保護するエアバッグも知られており、その使用部位は現在も増え続けている。
エアバッグの生産量が増え続けている中、コストを下げるためにエアバッグモジュールとして組み合わされるインフレーターの簡略化が進んでいる。インフレーターとしては、高圧でヘリウムなどの不活性ガスを閉じ込めた金属容器の栓を火薬で破壊することによりガスを放出する、いわゆるストアードガスインフレーターや、火薬の燃焼熱によって充填してある比較的少ないガスを暖めると同時に、火薬からの発生ガスを組み合わせる、いわゆるハイブリッドインフレーター、パイロインフレーターと呼ばれる固体のガス発生剤である火薬を燃焼させるシンプルなインフレーターが知られているが、近年、パイロインフレーターへの切り替えが進んできている。
パイロインフレーターは小型軽量化が可能である一方、火薬から発生する不完全燃焼成分や火薬燃焼残さによる浮遊微粒子が多い欠点を有する。このため、エアバッグ内へ流れ込むガスの温度が従来のインフレーターより高いため、エアバッグ基布へ与える熱的な負荷が大きいという問題が生じている。特にインパクター評価といわれる、展開するエアバッグに物体を衝突させて物体の移動距離を評価する方法において、従来使用されていたエアバッグ用基布を用いたエアバッグでは、物体の移動距離が大きくなり、場合によっては「底着き」と呼ばれる現象、すなわち、物体がエアバッグ基布の接合部に衝突する現象が起きてしまう場合があった。
従来、インパクター評価で合格する指標としては、織物の通気度を採用し、通気度が低い基布であれば合格するのが一般的であった(特許文献1、2参照)。その測定方法としては、差圧を一定に保った状態の通気量を測定する、いわゆる静的通気度と呼ばれるものや、圧縮空気を瞬時に基布に当て刻々変化する内部圧力と基布の変形量を測定する、いわゆる動的通気度と呼ばれるものが知られているが、いずれも常温下で測定していた。しかし、最近のパイロインフレーターが使用されるエアバッグでは、エアバッグ用基布において常温の通気度が低い、すなわちエアバッグとして内部圧力が高い基布であってもインパクター評価で合格するとは限らなくなってきていた。
当然に、シリコーンコート布であればパイロインフレーターが使用されるエアバッグであってもインパクター試験で不合格となることはないが、軽量・コンパクト性に欠けており、車内インテリアのデザインから考えると、運転席や助手席のようなコンパクト性が求められる部位には使いづらいため、やはりノンコート布が好ましく使用される。
一方、インフレーターガスの高温化に対する検討も一部で進められている。その一つとしてエアバッグの縫製部の検討も進められている。しかし、この検討においても、高温下での評価がなされておらず、近年使用されている、パイロインフレーターへの対応が難しい問題があった(特許文献3参照)。
特開平3−137245号公報 特開平4−281062号公報 特開2011−131874号公報
本発明の目的は、前記従来の問題点を解決することにあり、パイロインフレーターに対しても問題なく使用できるエアバッグ用ノンコート基布を提供することにある。
本発明のエアバッグ用織物は、以下の(1)〜(6)の構成よりなるものである。
(1)ナイロン66を90重量%以上含む合成繊維からなるエアバッグ用織物であって、合成繊維の単糸繊度が1dtex以上4dtex以下であって、織物の経糸のクリンプ率が10.0〜13.0%であり、織物の緯糸のクリンプ率が6.0%以下であること、合成繊維を構成するナイロン66の硫酸相対粘度が3.15以上3.3以下であること、合成繊維にリン成分が10ppm以上60ppm以下含まれること、及び20℃×65%RHの環境下でASTM D6476に基づいて最高圧力が80±5kPaとなる条件で織物の動的通気度を測定したときに、増圧から減圧に50kPaで移行する際の織物の二軸伸長歪ヒステリシスが0.69%以上1.0%以下であることを特徴とするノンコートエアバッグ用織物。
(2)オレフィン系繊維処理剤が織物に対して0.03重量%以上0.60重量%以下付着されていることを特徴とする(1)に記載のノンコートエアバッグ用織物。
(3)合成繊維が420dtex以下であり、カバーファクターが1900以上2300以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のノンコートエアバッグ用織物。
(4)ナイロン66のカルボキシル末端基濃度とアミノ末端基濃度の差が25ミリ当量/kgポリマー以下であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のノンコートエアバッグ用織物。
(5)織物のカバーファクターを経糸繊度と緯糸繊度の平均値(dtex)で割った値をXとし、ASTM D4032で定義される経方向の剛軟度(N)をYとした時にY≦―2.5X+29の関係を満たすことを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のノンコートエアバッグ用織物。
本発明のエアバッグ用織物は、エアバッグ展開時に高温高圧のガスに暴露されても破袋などがなく、さらに柔軟かつ軽量コンパクト性に優れ、特に運転席や助手席用に好適である。
動的通気度試験より得られる二軸伸長歪対内圧のプロットの例および二軸伸長歪ヒステリシスの測定箇所を示す。 二軸伸長歪ヒステリシスに対する高温動的通気度測定での到達圧力を示す。
以下、本発明のエアバッグ用織物を詳述する。
本発明の織物に使用する合成繊維としては、高温ガスに対する耐久性に優れるナイロン66を90重量%以上、好ましくは95重量%以上、より好ましくは100重量%使用する。合成繊維は、その一部または全部が再利用された原材料より得られるものでもよい。合成繊維には、原糸製造工程や後加工工程での工程通過性を向上させるために、各種添加剤を含有していても何ら問題はない。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、熱安定剤、平滑剤、帯電防止剤、増粘剤、難燃剤等が挙げられる。また、この合成繊維糸条は、着色糸条であっても何ら問題はない。
ナイロン66の硫酸による相対粘度は3.15以上3.3以下であることが必要である。相対粘度の下限は、好ましくは3.2以上である。相対粘度が上記範囲未満であると、後述する動的通気度測定時に歪ヒステリシスが小さくなりやすい。一方、相対粘度が上記範囲を超えると、重合コストが嵩むだけでなく、紡糸操業性が悪化しやすい。
相対粘度を高めた樹脂を用いた繊維を用いて織物とすることで、常温下での動的通気度測定時の蓄圧を低くすることができ、高温下での動的通気度測定時の最高到達圧力を高くすることができることを見出した。これはすなわち、常温下、高温下のいずれにおいても、織物の通気度を低く抑えることができていることを示している。この理由は、歪ヒステリシスが大きくなることから、同じ強度、伸度の原糸を作成しても、相対粘度を高めることにより、糸として柔軟な糸が得られているためと考えられる。この柔軟な糸を用いた織物の厚み方向に横断する空気圧がかかった場合、織物を構成する繊維、フィラメントが比較的自由に移動し、織物が持つ隙間を埋める方向に移動するため、動的通気度測定時の通気度を低く抑えることができる。
ナイロン66にはフェニルホスホン酸またはその金属塩がリン成分としてポリマー重量あたり10ppm以上60ppm以下含まれていることが必要である。フェニルホスホン酸等は一般的に重合触媒として使用されることがあるが、本発明者らは、フェニルホスホン酸等を用いることで、比較的低い相対粘度の樹脂であっても、特に高温下での動的通気度において高い内圧保持性能を得ることができることを見出した。この理由は、高温状態においてリン成分が分子鎖の切断を抑制する効果があり、分子鎖が切断されにくいため、分子鎖同士のからみが維持され、糸が伸びにくくなっていると考えられる。あるいは、パイロインフレーター等から生じる熱とリン成分の存在により、反応が生じ分子鎖が長くなることも想定され、展開時の高温状態による分子鎖切断と反応による分子鎖を長くする反応が協奏していることも考えられる。リン成分の含有量は15ppm以上がより好ましい。しかし、リン成分が多すぎると紡糸時において後重合が進むことでゲル化が発生し、紡糸操業性が悪化することがある。リン成分の含有量はより好ましくは40ppm未満である。なお、フェニルホスホン酸またはその金属塩を含むナイロン66を得る方法としては、溶液重合時にフェニルホスホン酸またはその金属塩を添加してもよいし、フェニルホスフィン酸またはその金属塩を添加しても工程の中で酸化されてフェニルホスホン酸等に変化するため、いずれの添加剤を用いてもよい。
このような、リン成分を特定量含有する織物も、高粘度樹脂を用いた場合と同様に柔軟性を有しており、動的通気度測定時の歪ヒステリシスが大きくなりやすいことを見出した。リンを用いることで、特に高温下での最高圧力が高くなり、エアバッグクッションとして好ましい性能を有していることが明らかになった。
動的通気度測定器の測定結果において、歪ヒステリシスが大きいことは、瞬間的な圧力に対し、基布全体で内圧を受け止め、かつ内圧の保持能力が高いことを示している。この結果は、エアバッグが乗員に対しては、衝撃を和らげて当たることが可能となると同時に、乗員がエアバッグに衝突後の移動量を決める、すなわち「エアバッグから空気を抜く」量の調製がしやすいことを示している。これらの点から、本発明の織物は、エアバッグとして好ましい。
ナイロン66のカルボキシル末端基濃度とアミノ末端基濃度の差は25ミリ当量/kgポリマー以下であることが好ましい。より好ましくは1〜23ミリ当量/kgポリマーであり、さらに好ましくは2〜22ミリ当量/kgポリマーである。末端基濃度差が大きいと、高温状態の織物の動的通気度測定時の内部圧力が低くなりやすい。また、アミノ末端基濃度の方が多い場合は、溶融時に3級アミンができやすいため紡糸操業性が悪くなりやすい。
ナイロン66はモノアミンやモノカルボン酸などの末端封鎖剤が使用されていないことが好ましい。末端封鎖剤を使った場合はリン触媒の効果が低下するおそれがある。
ナイロン66のポリマーの特徴の一部については、黄変着色、ゲル発生や耐疲労性について検討した例はあるが、織物として瞬間的な高温ガスに対する通気を制御するという知見は見られない。
本発明の製造方法では、使用する原糸の総繊度は100dtex以上500dtex以下であることが好ましく、200dtex以上420dtex以下であることが更に好ましく、さらには300dtex以上380dtex以下であることがより一層好ましい。総繊度が上記範囲未満の場合は、引張強力及び引裂強力が不足し、強度的に問題が生じる恐れがあり、上記範囲を超える場合には、強度的には問題はないが、織物の柔軟性が損なわれ、収納性が低下する恐れや織物表面が硬くなることから衝突時に人体の皮膚を傷つける恐れがある。また、機械的特性としては、ノンコートエアバッグ用に使用される時に要求される織物の機械的特性を満足するために、切断強度で8.0cN/dtex以上であることが好ましく、さらに好ましくは8.3cN/dtex以上である。強度は高い方が好ましいが、現実に使用できる繊維の強度は12.0cN/dtex以下である。
本発明の織物に用いられる合成繊維の沸水収縮率は6〜15%であることが好ましい。より好ましくは7%以上、さらに好ましくは8%以上であり、特に好ましくは、7〜13%である。沸水収縮率が上記範囲より小さいと、必要な基布の残留収縮率が得にくくなりやすい。沸水収縮率が上記範囲より大きいと、収縮後の織物の厚さが厚くなると同時に、経緯方向の糸の間に隙間を生じてしまい、収納性に劣るだけでなく通気度を低減効果も損なわれやすい。沸水収縮率は、JIS−L−1095−9.24法に準じて測定する。
本発明のエアバッグ用織物を構成する糸条の単糸繊度は2dtex以上7dtex以下であることが好ましい。単糸繊度が上記範囲を超えると動的通気度測定時の内部圧力が低くなりやすい。一方、単糸繊度が上記範囲未満の細い場合は繊維の生産性が悪くなりやすい。
本発明のエアバッグ用織物を構成する糸条の単糸繊度は1〜4dtexであることが必要である。単糸繊度が上記範囲を超えると、収納性が悪化しやすいだけでなく、動的通気度測定時の内部圧力が低くなりやすい。一方、単糸繊度が上記範囲未満では、繊維の生産性が悪くなりやすい。
本発明のエアバッグ用織物の厚みは0.32mm以下であることが好ましい。より好ましくは0.30mm以下、さらに好ましくは0.28mm以下である。厚みは薄い方が収納性に優れるが、薄くするためには使用する繊度も小さくなり、布帛強力を維持できなくなるおそれがある。そのため、厚みの下限は好ましくは0.22mm以上、より好ましくは0.25mm以上である。
本発明のエアバッグ用織物は、20℃×65%RHの環境下でASTM D6476に基づいて最高圧力が80±5kPaとなる条件で織物の動的通気度を測定したときに、増圧から減圧に50kPaで移行する際の織物の二軸伸長歪ヒステリシスが0.69%以上であることが必要である。そうすることで、エアバッグが膨張展開して乗員を受け止める際に、織物からの高温ガスの漏れを極力抑え、熱交換による織物の加熱を抑制し、織物の破袋を防止すると共にエアバッグの内圧を保持することができる。歪ヒステリシスの上限は特にないが、エアバッグ用に用いられる基布としては、現実的には1.0%以下である。
本発明のエアバッグ用織物のカバーファクター(CF)は1900以上2300以下であることが好ましい。2000〜2300が一層好ましい。カバーファクターが低いと、エアバッグとして必要な物理的特性(引張強力や引裂強力)が低くなりやすい。また初期状態の通気度に関してもカバーファクターが大きな影響を与える。カバーファクターは、大きい方が通気度が低くなり好ましいが、製織時、並びに収納性による限界がある。なお、カバーファクターは次式のようにして求められる。
カバーファクター=(経糸繊度[dtex]*0.9)(1/2)×(経糸密度[本/2.54cm])+(緯糸繊度[dtex]*0.9)(1/2)×(緯糸密度[本/2.54cm])
本発明のエアバッグ用織物に残留する油剤成分は0.03〜0.60重量%であることが好ましい。油剤成分が0.03重量%未満の場合、高温状態における動的通気度測定時の内部圧力が低くなりやすい。この理由として、繊維−繊維間の摩擦係数を低減させる効果と、比較的低融点油剤の使用による皮膜効果の2点が考えられる。油剤成分を0.03重量%以上とすることで、繊維−繊維間の摩擦係数が低減するため、織物を構成する繊維、フィラメントが比較的自由に移動し、織物が持つ隙間を埋める方向に移動するため、動的通気度測定時の内部圧力を高くできる。また、融点が60℃以下の油剤を使用することで、インフレーターからの高温ガスが布に当たった際に、この油剤が熱により溶融し、織物が持つ隙間を埋める方向に油剤が移動し、織物表面を覆うため、動的通気度測定時の内部圧力を高くできる。このことから、油剤は、融点が60℃以下であれば特に制限はないが、油剤を付与する工程上から、塗布する際にはエマルジョン形態を有し、付与後、繊維−繊維間の摩擦係数を低減させ、かつ、常温下では固体の状態で存在し、インフレーターからの高温ガスが布に当たった際に、溶融する油剤が好ましい。一般的に知られている紡糸油剤、あるいは整経油剤である例えばアクリル系油剤やエステル系油剤は、これらの性能を満たすものは知られていない。本発明においては、オレフィン系油剤が好ましく使用される。織物に対する付着量は0.04〜0.30重量%が好ましく、0.05〜0.25重量%がさらに好ましい。付着量が0.60重量%を超えると燃焼性が悪化しやすい。なお、油剤の付与方法については、特に制限なく、紡糸油剤として付与しても良いし、他の成分の紡糸油剤を付与後、整経油剤として付与しても良い。さらには、布の後加工時に、油剤を所定量、ディップやコートの方法により付与しても良い。
本発明のエアバッグ用織物は、織物のカバーファクターを経糸繊度と緯糸繊度の平均値(dtex)で割った値をXとし、ASTM D4032で定義される経方向の剛軟度(N)をYとした時に、Y≦−2.5X+29を満たすことが好ましい。この関係式を満たすことにより、ノンコートエアバッグ織物としての所定の強度を有しつつ、インフレーターからの高温ガスへの耐性を維持、すなわち高温状態でのガス透過性を抑制することが可能になり、かつノンコート布の軽量・コンパクト化を達成することができる。この範囲外の数値であると、高温状態でのガス透過性と軽量コンパクト性を両立することが困難になりやすい。
エアバッグ用織物において、軽量かつコンパクトであることは要求性能の一つであるが、同時にエアバッグとしての強力も要求される。強力を得ることは、高い繊度を使用することでも達成可能であるが、高い繊度の使用により、織物の厚みも増し、必然的に剛軟度が高くなる。本発明者は、カバーファクターを繊度で割ることで「織物中に存在する繊維により生じる、織密度も考慮した厚み」の項目を導きだし、これと剛軟度との適切な関係を明らかにすることで、この要求性能に到達したものである。
本発明のエアバッグ用織物の製織方法は、特に限定するものではないが、織物物性の均一性を勘案すると平織りが良い。使用する糸は、経糸・緯糸は同一のものでなくてもよく、例えば太さや糸本数、繊維の種類が異なっても何ら差し支えはない。織物の製織の準備工程においてオレフィン系油剤を少なくとも経糸に付与することが好ましい。オレフィン系油剤の効果は上述したとおりである。付与方法としては、紡糸油剤として付与する方法もあるが、ウォータージェットで製織する場合に特に脱落しやすいため効率が悪い。紡糸油剤で付着させようとすると、紡糸時の熱ローラーに油剤成分が析出しやすく、そのための掃除をする必要があり生産性が悪くなる。
本発明のエアバッグ用織物は製織後に経糸方向に200N/m〜800N/mの張力をかけながら160℃以上の温度で熱セットすることが好ましい。高温セット時における経糸方向の張力が200N/m未満では、織物の品位が悪くなりやすい。800N/mを超えると、収縮率が高くなりやすい。300〜600N/mがより好ましい。また、160℃未満では、収縮率が高くなりやすく、230℃を超えると、織物が変色しやすい。180〜210℃がより好ましい。 処理時間としては、特に制限がないが、10秒以上10分以下が好ましく、さらに好ましくは30秒以上5分以下、特に1分以上3分以下で熱セットを行うことが好ましい。
本発明のエアバッグ用織物は、経糸のクリンプ率が10.0〜13.0%、緯糸のクリンプ率が6.0%以下であることが必要である。経糸のクリンプ率が13.0%を超えるとエアバッグ展開時の圧力で織物が拡張するに際し、織物の目合い部も拡大しやすくなる。特に織物が拡張するときには均一に目合いが大きくなるのではなく、不均一性があり、広がりやすい目合いができてしまう。当然に相対的に小さな目合いよりも大きな目合いを通過する高温ガス量は多くなるため、均一な目合いの織物よりも不均一な目合いの織物の特に大きな目合いを有する部分が融けやすい。特にクリンプ率が高い場合は糸の動きが大きくなりやすく、拡張時の目合いが大きくなることを本発明者は見出した。一般にエアバッグ用織物は緯糸よりも経糸のクリンプ率が大きいことから、経糸のクリンプ率を小さくすることにより、目合い部を小さくすることが可能となり、エアバッグ展開時の内圧を高くする方策を確立したものである。緯糸のクリンプ率が6.0%を超えると経糸のクリンプ率を13.0%以下にしても織物は融けやすい。また、経糸のクリンプ率が10.0%未満になると織物が硬くなりやすく、柔軟コンパクト性が劣る。経糸のクリンプ率は、上限として12.5%以下であることが好ましく、12.3%以下であることがより好ましい。下限としては10.5%以上が好ましく、10.6%以上がより好ましい。緯糸のクリンプ率は、5.5%以下であることが好ましい。下限としては3.0%以上が好ましい。
高温時には一般的な織物は織物表面からの通気が大きくなりやすく、またその通気量もインフレーターの火薬量のバラツキによって基布温度が変化するため制御しにくいが、本発明のエアバッグ用織物は、高温状態でもガスが通気しにくく、その分のガスをエアバッグに設けられたベントホールと呼ばれる穴へ誘導する特徴がある。それゆえにインパクター特性を設定する際にはベントホール径の大きさで制御できるため、底着きを起こしにくくできることから、ベントホールを有するエアバッグ基布とパイロインフレーターとの組み合わせに最適なものであり、運転席、助手席用のエアバッグに好適に使用できる。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるのではない。なお、実施例中における各種評価は、下記の方法にしたがって評価した。
(1)繊度
JIS−L−1095−9.4.1に記載の方法で測定した。
(2)織物の引張強度および破断伸度
JIS−L−1096−8.12.1により測定した。
(3)剛軟度
JlS−L1096−6.19.1.A法(45°カンチレバー法)により測定した。
(4)剛軟度(ASTM)
ASTM D4032(2002)により測定した。
(5)室温での動的通気度測定および二軸伸長ヒステリシス
実施例、比較例の織物を20cm角で切り出し、サンプルを作成した。このサンプルを用いて、ASTM D6476に準じて通気性試験機としてテクステスト社製FX3350を用いてstrat volumeとして200cmを使用し、各サンプルに対して蓄圧量を150kPa、200kPa、250kPaと変更して測定を行った。このデータを元に、蓄圧量に対して到達圧力をプロットし、最高圧力が80±5kPaになるように蓄圧量を設定した。
新たに同じ大きさのサンプルを作成し、上記により設定した蓄圧量にて測定を行い、最高圧力が80±5kPaの範囲であることを確認した。最高圧力がこの範囲内にない場合は再度蓄圧量を設定しなおし、新たなサンプルを用意して測定しなおした。
測定した圧力と通気速度との関係を、L5110評価プログラムLABODATA II(テクステスト社製)を用いてコンピューターに取り込み、二軸伸長歪対圧力の関係を得た。得られた図の50kPa時の降圧時の歪量と昇圧時の歪量の差から二軸伸長歪ヒステリシスを求めた。なお、測定は20℃×65%RHの環境下で制御された室内にて行った。
(6)加熱時の動的通気度および到達圧力
20cm×20cmの織物を180℃のオーブンに約1分間静置した。オーブンより取り出し、1分以内に動的通気度測定を行った。この時の織物の中心から半径3.5cmの範囲内の平均温度は50〜65℃の範囲内である。動的通気度はTEXTEXT社製FX3350を用い、充填圧225kpa、充填容量200ccにて測定した。なお、測定直後の織物温度が50℃未満の場合は測定をやり直した。なお、測定装置は20℃×65%RHの環境下で制御された室内にて行った。「測定直後の織物温度」はFLIR System社製のTheamaCAM SC 640を用いて装置下部から布を直接撮影し、確認した。
(7)硫酸による相対粘度
ソックスレー法にて油剤成分を抽出したあとの織物を試料とした。
96.3±0.1重量%試薬特級濃硫酸中に試料濃度が10mg/mlになるように試料を溶解させてサンプル溶液を調整し、20℃±0.05℃の温度で水落下秒数6〜7秒のオストワルド粘度計を用い、溶液相対粘度を測定した。測定に際し、同一の粘度計を用い、サンプル溶液を調整したときと同じ硫酸20mlの落下時間T0(秒)と、サンプル溶液20mlの落下時間T1(秒)の比より、相対粘度RVを下記の式を用いて算出した。
RV=T1/T0
(8)アミノ末端基濃度
ジクロルメタンで脱脂処理したナイロン66繊維試料を精秤し、これを90%フェノール水溶液に溶解させた。完全に溶解した後、0.05Nの塩酸水溶液で溶液のpHが3になるまで滴定した。滴定量からポリマー1kg当りのアミノ末端基濃度を算出した。
(9)カルボキシル末端基濃度
前記と同様な方法で脱脂処理したナイロン66繊維試料を精秤し、これを170℃のベンジルアルコールに溶解させた。完全に溶解した後にフェノールフタレイン指示薬を添加した。その後、0.1NのNaOHエチレングリコール溶液で比色滴定した。滴定量からポリマー1kg当りのカルボキシル末端基濃度を算出した。
(10)織物中のリン成分の測定
織物をステンレス製のハサミで約40mm角に切り取り十分な厚さに重ねて、(株)リガク社製のRIGAKU ZSX100e(4.0kW Rh管球)を使って蛍光X線で分析した。測定径は30mmφでファンダメンタルパラメーター法にて定量した。
実施例1
液相重合で得られたナイロン66チップにリン成分が50ppmになるようフェニルホスホン酸を添加し、さらに酸化防止剤としてヨウ化銅の5重量%水溶液を添加して混合し、ポリマー重量に対して、銅として68ppm添加吸着させた。次に沃化カリウムの50重量%水溶液および臭化カリウムの20重量%水溶液をポリマーチップ100重量部に対してそれぞれ、カリウムとして0.1重量部となるよう添加吸着させ、バッチ式固相重合装置を用いて固相重合させて、硫酸相対粘度が3.20のナイロン66ペレットを得た。
得られたナイロン66ペレットをエクストルーダーへ供給し、297℃で溶融紡糸した。各紡糸口金は、表1に示すフィラメント数となるホール数がある、吐出孔が直径0.8mm、ランド長2mmのものを使用した。
吐出量は計量ポンプにより総繊度が表1に示す値となるように調節し、延伸、熱セット後、巻き取った。得られた原糸の硫酸相対粘度(RVf)は3.20であった。得られた原糸の物性を表1に示す。
得られた原糸を経糸、緯糸に用い、ウォータージェットルームにて製織した。打ち込み本数は経糸55本/2.54cm、緯55本/2.54cmになるように設定した。その後、乾燥させずに熱水収縮槽を通過させ、引き続きサクションドラム乾燥機を使い、乾燥仕上工程を通過させた。得られた織物の物性を表1に示す。得られた織物は動的通気度測定時の歪ヒステリシスが大きく、また、高温加熱時の動的通気度測定時の最高圧力が高く、特にパイロインフレーターに適したノンコート織物であった。
実施例2
紡糸温度を高くして後重合させて、繊維の硫酸相対粘度を3.28にし、織密度を経糸53本/2.54cm、緯53本/2.54cmに設定以外は実施例1と同様に重合、紡糸、製織を行った。得られた原糸の物性および織物の物性を表1に示す。得られた織物は動的通気度測定時の歪ヒステリシスが大きく、また、高温加熱時の動的通気度測定時の最高圧力が高く、特にパイロインフレーターに適したノンコート織物であった。
実施例3
整経時に松本油脂製薬製の「アフターワックス300」(オレフィン系繊維処理剤)を付与した以外は実施例2と同様に重合、紡糸、製織を行った。得られた原糸の物性および織物の物性を表1に示す。得られた織物は動的通気度測定時の歪ヒステリシスが大きく、また、高温加熱時の動的通気度測定時の最高圧力が高く、特にパイロインフレーターに適したノンコート織物であった。
実施例4
溶融紡糸で糸繊度とフィラメント数を350デシテックスの144フィラメントに設定し製織時の打ち込み本数を61本とした以外は実施例3と同様に重合、紡糸、整織を行った。得られた原糸の物性および織物の物性を表1に示す。得られた織物は動的通気度測定時の歪ヒステリシスが大きく、また、高温加熱時の動的通気度測定時の最高圧力が高く、特にパイロインフレーターに適したノンコート織物であった。
実施例5
ポリマーに含まれるリン成分が11ppmになるように重合し、製織時の打ち込み本数を62本とした以外は実施例4と同様に重合、紡糸、整織を行った。得られた原糸の物性および織物の物性を表1に示す。得られた織物は動的通気度測定時の歪ヒステリシスが大きく、また、高温加熱時の動的通気度測定時の最高圧力が高く、特にパイロインフレーターに適したノンコート織物であった。
実施例6
ポリマーに含まれるリン成分が20ppmになるように重合し、製織時の打ち込み本数を61本とした以外は実施例5と同様に重合、紡糸、整織を行った。得られた原糸の物性および織物の物性を表1に示す。得られた織物は動的通気度測定時の歪ヒステリシスが大きく、また、高温加熱時の動的通気度測定時の最高圧力が高く、特にパイロインフレーターに適したノンコート織物であった。
実施例7
ポリマーに含まれるリン成分が30ppmになるように重合し、糸繊度とフィラメント数を400デシテックスの108フィラメントに設定し製織時の打ち込み本数を57本とした以外は実施例6と同様に重合、紡糸、整織を行った。得られた原糸の物性および織物の物性を表1に示す。得られた織物は動的通気度測定時の歪ヒステリシスが大きく、また、高温加熱時の動的通気度測定時の最高圧力が高く、特にパイロインフレーターに適したノンコート織物であった。
実施例8
ポリマーに含まれるリン成分が38ppmになるように重合し、糸繊度とフィラメント数を270デシテックスの84フィラメントに設定し製織時の打ち込み本数を70本とした以外は実施例7と同様に重合、紡糸、整織を行った。得られた原糸の物性および織物の物性を表1に示す。得られた織物は動的通気度測定時の歪ヒステリシスが大きく、また、高温加熱時の動的通気度測定時の最高圧力が高く、特にパイロインフレーターに適したノンコート織物であった。
比較例1
重合の条件を変更し、糸繊度とフィラメント数を470デシテックスの72フィラメントに設定した以外は実施例1と同様に紡糸、製織を行った。得られた原糸の物性および織物の物性を表1に示す。この比較例1は、単糸繊度が6.5dpfと太く、リン系添加剤がなく、オレフィン系繊維処理剤の付与もないため、歪ヒステリシスが小さいエアバッグとなった。同時に、高温加熱時の動的通気度測定時の最高圧力が低く、パイロインフレーターに適さないノンコート織物であった。
比較例2
硫酸相対粘度が3.10のナイロン66ペレットになるように固相重合したこと、糸繊度とフィラメント数を470デシテックスの144フィラメントに設定したこと、乾燥処理条件をサクションドラムの変わりに緯方向は把持しない条件でセッター乾燥処理したことを以外は比較例1と同様に紡糸、製織を行った。得られた原糸の物性および織物の物性を表1に示す。この比較例2は、リン系添加剤がなく硫酸相対粘度が3.10と小さいこと、オレフィン系繊維処理剤の付与もないため、歪ヒステリシスが小さいエアバッグとなった。同時に、高温加熱時の動的通気度測定時の最高圧力が低く、パイロインフレーターに適さないノンコート織物であった。
糸繊度とフィラメント数を470デシテックスの144フィラメントに設定したこと以外は比較例1に従った。紡糸糸切れが多発したため中断した。
本発明のエアバッグ用織物は、高温、高圧である展開時にエアバッグの耐熱性、ガス漏れ防止性を向上させることができ、エアバッグ展開時に高温高圧のガスに暴露されても破袋などがなく、さらに柔軟かつ軽量コンパクト性に優れ、特に運転席や助手席に使用するのに適している。
11 実施例1の測定値
12 実施例2の測定値
13 実施例3の測定値
14 実施例4の測定値
15 実施例5の測定値
16 実施例6の測定値
17 実施例7の測定値
18 実施例8の測定値
19 比較例1の測定値
20 比較例2の測定値
21 加圧時の曲線
22 減圧時の曲線
23 二軸伸長歪ヒステリシス
24 二軸伸長歪ヒステリシス0.69%以上の範囲

Claims (5)

  1. ナイロン66を90重量%以上含む合成繊維からなるエアバッグ用織物であって、合成繊維の単糸繊度が1dtex以上4dtex以下であって、織物の経糸のクリンプ率が10.0〜13.0%であり、織物の緯糸のクリンプ率が6.0%以下であること、合成繊維を構成するナイロン66の硫酸相対粘度が3.15以上3.3以下であること、合成繊維にリン成分が10ppm以上40ppm未満含まれること、及び20℃×65%RHの環境下でASTM D6476に基づいて最高圧力が80±5kPaとなる条件で織物の動的通気度を測定したときに、増圧から減圧に50kPaで移行する際の織物の二軸伸長歪ヒステリシスが0.69%以上1.0%以下であることを特徴とするノンコートエアバッグ用織物。
  2. オレフィン系繊維処理剤が織物に対して0.03重量%以上0.60重量%以下付着されていることを特徴とする請求項1に記載のノンコートエアバッグ用織物。
  3. 合成繊維が420dtex以下であり、カバーファクターが1900以上2300以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のノンコートエアバッグ用織物。
  4. ナイロン66のカルボキシル末端基濃度とアミノ末端基濃度の差が25ミリ当量/kgポリマー以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のノンコートエアバッグ用織物。
  5. 織物のカバーファクターを経糸繊度と緯糸繊度の平均値(dtex)で割った値をXとし、ASTM D4032で定義される経方向の剛軟度(N)をYとした時にY≦―2.5X+29の関係を満たすことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のノンコートエアバッグ用織物。
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