JPH09278932A - 難燃性熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
難燃性熱可塑性樹脂組成物Info
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- JPH09278932A JPH09278932A JP8847896A JP8847896A JPH09278932A JP H09278932 A JPH09278932 A JP H09278932A JP 8847896 A JP8847896 A JP 8847896A JP 8847896 A JP8847896 A JP 8847896A JP H09278932 A JPH09278932 A JP H09278932A
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- Japan
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- parts
- flame
- thermoplastic resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 難燃性が良好でかつ耐熱性に優れた熱可塑性
樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂100重量部に対し、臭素
系難燃剤及び難燃助剤、又はリン−臭素系難燃剤及び難
燃助剤1〜100重量部、下記一般式 【化1】 [式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基
を示し、R2,R3はそれぞれ独立して水素原子,メチル
基又は−C(CH3)2−R´(ここでR´は炭素数1
〜5のアルキル基又はフェニル基を示す)で示される基
を示し、R4は水素原子又はメチル基を示す。]で示さ
れるアクリレートフェノール系化合物0.1〜10重量
部含有させてなる難燃性熱可塑性樹脂組成物を用いる。
樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂100重量部に対し、臭素
系難燃剤及び難燃助剤、又はリン−臭素系難燃剤及び難
燃助剤1〜100重量部、下記一般式 【化1】 [式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基
を示し、R2,R3はそれぞれ独立して水素原子,メチル
基又は−C(CH3)2−R´(ここでR´は炭素数1
〜5のアルキル基又はフェニル基を示す)で示される基
を示し、R4は水素原子又はメチル基を示す。]で示さ
れるアクリレートフェノール系化合物0.1〜10重量
部含有させてなる難燃性熱可塑性樹脂組成物を用いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性に優れた難
燃性熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
燃性熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂は、成型加工性、物理的特
性に優れ、一般産業用、家庭用品用などの各方面に多量
に使用されているが、極めて燃えやすいためにその使用
範囲に制限がある。この欠点を改良するため、種々の難
燃剤が使用されている。従来から使用されている難燃剤
としては、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、リン−ハ
ロゲン系難燃剤、無機系難燃剤等がある。含ハロゲン系
難燃剤は、元来熱的に不安定であり、成形時の加熱や使
用時の太陽光線による表面温度上昇によって、分子鎖内
で脱ハロゲン反応に起因する分解反応を起こし、その結
果、着色や機械的強度の低下という問題が生じる。この
ような問題を解決するため、さらに熱安定剤が添加され
ている。
性に優れ、一般産業用、家庭用品用などの各方面に多量
に使用されているが、極めて燃えやすいためにその使用
範囲に制限がある。この欠点を改良するため、種々の難
燃剤が使用されている。従来から使用されている難燃剤
としては、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、リン−ハ
ロゲン系難燃剤、無機系難燃剤等がある。含ハロゲン系
難燃剤は、元来熱的に不安定であり、成形時の加熱や使
用時の太陽光線による表面温度上昇によって、分子鎖内
で脱ハロゲン反応に起因する分解反応を起こし、その結
果、着色や機械的強度の低下という問題が生じる。この
ような問題を解決するため、さらに熱安定剤が添加され
ている。
【0003】しかしながら、従来使用されている熱安定
剤には重金属を含むものがあり、毒性を有するという問
題があった。また、毒性の少ない熱安定剤として、ヒン
ダードフェノール系化合物、ジフェニールアミン系化合
物、フォスファイト系化合物、チオエーテル系化合物、
有機錫化合物、有機酸亜鉛塩、ポリオール、ハイドロタ
ルサイト化合物、エポキシ化合物等が組み合わせて用い
られてきたが、これらの熱安定剤でも、上記問題点を完
全には改良できなかった。
剤には重金属を含むものがあり、毒性を有するという問
題があった。また、毒性の少ない熱安定剤として、ヒン
ダードフェノール系化合物、ジフェニールアミン系化合
物、フォスファイト系化合物、チオエーテル系化合物、
有機錫化合物、有機酸亜鉛塩、ポリオール、ハイドロタ
ルサイト化合物、エポキシ化合物等が組み合わせて用い
られてきたが、これらの熱安定剤でも、上記問題点を完
全には改良できなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】例えば、耐熱酸化劣化
防止用としてポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィンに用いられている2,6−ジ−t−ブチル−4
−メチルフェノール(以下「BHT」と略す)やペンタ
エリスチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品
名:Irganox 1010)は、ポリマー単独に使
用した場合には耐熱酸化防止剤として有効であるが、ポ
リマーに難燃性を付与するために臭素系難燃剤又はリン
−臭素系難燃剤を配合した場合には、加工温度を高くす
ると難燃剤から脱離した臭化水素によって成型品が黒く
着色し、その効果はほとんどなくなってしまう。この場
合、BHTやIrganox 1010をさらに多く配
合しても、耐熱酸化防止効果の向上は望めない。したが
って、ポリマーに臭素系難燃剤又はリン−臭素系難燃剤
を配合した場合には、できるだけ加工温度を低くして成
形をする必要があり、このことにより複雑な成形品又は
大型の成形品を加工するのが困難となり、生産性が悪く
なるという問題を発生させていた。
防止用としてポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィンに用いられている2,6−ジ−t−ブチル−4
−メチルフェノール(以下「BHT」と略す)やペンタ
エリスチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品
名:Irganox 1010)は、ポリマー単独に使
用した場合には耐熱酸化防止剤として有効であるが、ポ
リマーに難燃性を付与するために臭素系難燃剤又はリン
−臭素系難燃剤を配合した場合には、加工温度を高くす
ると難燃剤から脱離した臭化水素によって成型品が黒く
着色し、その効果はほとんどなくなってしまう。この場
合、BHTやIrganox 1010をさらに多く配
合しても、耐熱酸化防止効果の向上は望めない。したが
って、ポリマーに臭素系難燃剤又はリン−臭素系難燃剤
を配合した場合には、できるだけ加工温度を低くして成
形をする必要があり、このことにより複雑な成形品又は
大型の成形品を加工するのが困難となり、生産性が悪く
なるという問題を発生させていた。
【0005】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、難燃性が良好でかつ耐熱性に優
れた熱可塑性樹脂組成物を提供することである。
のであり、その目的は、難燃性が良好でかつ耐熱性に優
れた熱可塑性樹脂組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、含ハロゲ
ン系難燃剤の熱による分解、着色、機械物性低下等の従
来の問題点を解決するため鋭意研究した結果、アクリレ
ートフェノール系化合物を特定割合で混合させると、耐
熱性が良好で、かつ優れた難燃化効果を発揮し経済的に
も有利な難燃性熱可塑性樹脂組成物を得ることができる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
ン系難燃剤の熱による分解、着色、機械物性低下等の従
来の問題点を解決するため鋭意研究した結果、アクリレ
ートフェノール系化合物を特定割合で混合させると、耐
熱性が良好で、かつ優れた難燃化効果を発揮し経済的に
も有利な難燃性熱可塑性樹脂組成物を得ることができる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、熱可塑性樹脂100重
量部に対し、臭素系難燃剤及び難燃助剤、又はリン−臭
素系難燃剤及び難燃助剤1〜100重量部、下記一般式
量部に対し、臭素系難燃剤及び難燃助剤、又はリン−臭
素系難燃剤及び難燃助剤1〜100重量部、下記一般式
【0008】
【化2】
【0009】[式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4
のアルキル基を示し、R2,R3はそれぞれ独立して水素
原子,メチル基又は−C(CH3)2−R´(ここでR
´は炭素数1〜5のアルキル基又はフェニル基を示す)
で示される基を示し、R4は水素原子又はメチル基を示
す。]で示されるアクリレートフェノール系化合物0.
1〜10重量部含有させてなる難燃性熱可塑性樹脂組成
物である。
のアルキル基を示し、R2,R3はそれぞれ独立して水素
原子,メチル基又は−C(CH3)2−R´(ここでR
´は炭素数1〜5のアルキル基又はフェニル基を示す)
で示される基を示し、R4は水素原子又はメチル基を示
す。]で示されるアクリレートフェノール系化合物0.
1〜10重量部含有させてなる難燃性熱可塑性樹脂組成
物である。
【0010】以下に本発明をさらに詳細に説明する。
【0011】本発明で用いられる熱可塑性樹脂として
は、例えば、高密度ポリエチレン,低密度ポリエチレ
ン,直鎖状低密度ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ
ブテン,ポリメチルペンテン,エチレン−プロピレン共
重体,エチレン−ビニルエステル共重合体,エチレンと
(メタ)アクリリ酸又はその誘導体との共重合体等等の
ポリオレフィン系樹脂、スチレンのホモポリマー,ゴム
変性された耐衝撃性ポリスチレン(以下「HIPS」と
略す),アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重
体(以下「ABS」と略す),(メタ)アクリル系ゴム
やエチレンプロピレン共重合体にアクリル系モノマーと
スチレン系モノマーとをグラフト共重したもの等のスチ
レン系樹脂、ナイロン6やナイロン6,6等のポリアミ
ド系樹脂、ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレン
テレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂等が挙げられる。
は、例えば、高密度ポリエチレン,低密度ポリエチレ
ン,直鎖状低密度ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ
ブテン,ポリメチルペンテン,エチレン−プロピレン共
重体,エチレン−ビニルエステル共重合体,エチレンと
(メタ)アクリリ酸又はその誘導体との共重合体等等の
ポリオレフィン系樹脂、スチレンのホモポリマー,ゴム
変性された耐衝撃性ポリスチレン(以下「HIPS」と
略す),アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重
体(以下「ABS」と略す),(メタ)アクリル系ゴム
やエチレンプロピレン共重合体にアクリル系モノマーと
スチレン系モノマーとをグラフト共重したもの等のスチ
レン系樹脂、ナイロン6やナイロン6,6等のポリアミ
ド系樹脂、ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレン
テレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂等が挙げられる。
【0012】また本発明は、上記の熱可塑性樹脂を単独
で用いる場合に限定されず、要求される熱可塑性樹脂物
性に応じて、2種類以上、更には、これら以外の熱可塑
性樹脂との混合物を用いてもよい。
で用いる場合に限定されず、要求される熱可塑性樹脂物
性に応じて、2種類以上、更には、これら以外の熱可塑
性樹脂との混合物を用いてもよい。
【0013】本発明において臭素系難燃剤としては、例
えば、デカブロモジフェニールエーテル、1,2−ビス
(ペンタブロモフェニル)エタン、テトラブロモビスフ
ェノールA、ヘキサブロモシクロドデカン、2,2−ビ
ス(3,5−ジブロ−4−(2,3−ジブロモプロピ
ル)フェニル)プロパン、ビス(3,5−ジブロモ−4
−(2,3−ジブロモプロポキシ)フェニル)スルフォ
ン、N,N′−エチレンビス(テトラブロモフタルイミ
ド)等の臭素化合物が挙げられる。
えば、デカブロモジフェニールエーテル、1,2−ビス
(ペンタブロモフェニル)エタン、テトラブロモビスフ
ェノールA、ヘキサブロモシクロドデカン、2,2−ビ
ス(3,5−ジブロ−4−(2,3−ジブロモプロピ
ル)フェニル)プロパン、ビス(3,5−ジブロモ−4
−(2,3−ジブロモプロポキシ)フェニル)スルフォ
ン、N,N′−エチレンビス(テトラブロモフタルイミ
ド)等の臭素化合物が挙げられる。
【0014】また、本発明においてリン−臭素系難燃剤
としては、トリス(トリブロモフェニル)フォスフェー
ト、トリス(ジブロモフェニル)フォスフェート、トリ
ス(トリブロモネオペンチル)フォスフェート等の臭素
化リン酸エステルが挙げられる。
としては、トリス(トリブロモフェニル)フォスフェー
ト、トリス(ジブロモフェニル)フォスフェート、トリ
ス(トリブロモネオペンチル)フォスフェート等の臭素
化リン酸エステルが挙げられる。
【0015】本発明においては、臭素系難燃剤又はリン
−臭素系難燃剤と難燃助剤を併用する。
−臭素系難燃剤と難燃助剤を併用する。
【0016】本発明で使用される難燃助剤としては、三
酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン
等のアンチモン化合物、酸化スズ、水酸化スズ等のスズ
化合物、酸化モリブデン、モリブデン酸アンモニウム等
のモリブデン化合物、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコ
ニア等のジルコニア化合物又はホウ酸亜鉛、メタホウ酸
バリウム等のホウ素化合物が例示される。
酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン
等のアンチモン化合物、酸化スズ、水酸化スズ等のスズ
化合物、酸化モリブデン、モリブデン酸アンモニウム等
のモリブデン化合物、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコ
ニア等のジルコニア化合物又はホウ酸亜鉛、メタホウ酸
バリウム等のホウ素化合物が例示される。
【0017】本発明において、臭素系難燃剤及び難燃助
剤、又はリン−臭素系難燃剤及び難燃助剤の配合量は、
成形したときの製品の用途に要求されている難燃性能に
合わせて調整することが必要であるが、熱可塑性樹脂1
00重量部に対し、通常1〜100重量部、好ましくは
1〜50重量部であり、難燃剤が1重量部未満では充分
な難燃性が発現しないし、100重量部を越えるときに
は、耐衝撃性などの機械物性が低下し、また経済的でな
い。またそれらの配合比は、特に限定するものではない
が、臭素系難燃剤又はリン−臭素系難燃剤の量に対し難
燃助剤1/2〜1/10の割合で用いれば十分である。
剤、又はリン−臭素系難燃剤及び難燃助剤の配合量は、
成形したときの製品の用途に要求されている難燃性能に
合わせて調整することが必要であるが、熱可塑性樹脂1
00重量部に対し、通常1〜100重量部、好ましくは
1〜50重量部であり、難燃剤が1重量部未満では充分
な難燃性が発現しないし、100重量部を越えるときに
は、耐衝撃性などの機械物性が低下し、また経済的でな
い。またそれらの配合比は、特に限定するものではない
が、臭素系難燃剤又はリン−臭素系難燃剤の量に対し難
燃助剤1/2〜1/10の割合で用いれば十分である。
【0018】本発明で使用されるアクリレートフェノー
ル系化合物は、下記一般式
ル系化合物は、下記一般式
【0019】
【化3】
【0020】で示されるアクリレートフェノール系化合
物であって、上記一般式中、R1は水素原子又は炭素数
1〜4のアルキル基を示し、R2,R3はそれぞれ独立し
て水素原子,メチル基又は−C(CH3)2−R´(こ
こでR´は炭素数1〜5のアルキル基又はフェニル基を
示す)で示される基を示し、R4は水素原子又はメチル
基を示すものである。
物であって、上記一般式中、R1は水素原子又は炭素数
1〜4のアルキル基を示し、R2,R3はそれぞれ独立し
て水素原子,メチル基又は−C(CH3)2−R´(こ
こでR´は炭素数1〜5のアルキル基又はフェニル基を
示す)で示される基を示し、R4は水素原子又はメチル
基を示すものである。
【0021】上記一般式で表される化合物としては、例
えば、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ハ
イドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニ
ルアクリレート、2−[1−(2−ハイドロキシ−3,
5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ
−t−ペンチルフェニル アクリレート等を挙げること
ができる。
えば、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ハ
イドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニ
ルアクリレート、2−[1−(2−ハイドロキシ−3,
5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ
−t−ペンチルフェニル アクリレート等を挙げること
ができる。
【0022】本発明において、上記一般式で示されるア
クリレートフェノール系化合物の配合量は、成形したと
きの製品の用途に要求されている難燃性能に合わせて調
整することが必要であるが、熱可塑性樹脂100重量部
に対し、0.1〜10重量部が適当である。
クリレートフェノール系化合物の配合量は、成形したと
きの製品の用途に要求されている難燃性能に合わせて調
整することが必要であるが、熱可塑性樹脂100重量部
に対し、0.1〜10重量部が適当である。
【0023】本発明においては、上記一般式で示される
アクリレートフェノール系化合物に、さらに有機錫化合
物及び/又はハイドロタルサイト化合物との併用するこ
とで相乗的にその効果を高めることができる。
アクリレートフェノール系化合物に、さらに有機錫化合
物及び/又はハイドロタルサイト化合物との併用するこ
とで相乗的にその効果を高めることができる。
【0024】本発明で使用される有機錫化合物として
は、特に限定するものではないが、例えば、マレイン酸
ジメチル錫、マレイン酸ジエチル錫、マレイン酸ジブチ
ル錫、マレイン酸ジプロピル錫、マレイン酸ジペンチル
錫、マレイン酸ジヘキシル錫、マレイン酸ジヘプチル
錫、マレイン酸ジオクチル錫、マレイン酸ジ(C12アル
キル)錫等のマレイン酸ジアルキル錫類が好適なものと
して挙げられる。
は、特に限定するものではないが、例えば、マレイン酸
ジメチル錫、マレイン酸ジエチル錫、マレイン酸ジブチ
ル錫、マレイン酸ジプロピル錫、マレイン酸ジペンチル
錫、マレイン酸ジヘキシル錫、マレイン酸ジヘプチル
錫、マレイン酸ジオクチル錫、マレイン酸ジ(C12アル
キル)錫等のマレイン酸ジアルキル錫類が好適なものと
して挙げられる。
【0025】本発明は有機錫化合物の代わりにハイドロ
タルサイト化合物を使用しても良い。また有機錫化合物
とハイドロタルサイト化合物とを併用してもよい。
タルサイト化合物を使用しても良い。また有機錫化合物
とハイドロタルサイト化合物とを併用してもよい。
【0026】本発明に使用されるハイドロタルサイト化
合物は、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、亜
鉛、ビスマス等の含水塩基性炭酸塩又はその結晶水をほ
とんど含まないものであり、天然品でも合成品でも良
い。天然物としては、Mg6Al2(OH)26CO3・4
H2Oの構造のものが例示される。また、合成品として
は、Mg0.7Al0.3(OH)2(CO3)0.15・0.54
H2O、Mg4.5Al2(OH)13(CO3)0.15・3.5
H2O、Mg4.2Al2(OH)12.4CO3、Zn6Al2
(OH)16CO3・4H2O、Ca6Al2(OH)16CO
3・4H2O、Mg14Bi2(OH)29.6・4.2H2O等
が例示される。
合物は、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、亜
鉛、ビスマス等の含水塩基性炭酸塩又はその結晶水をほ
とんど含まないものであり、天然品でも合成品でも良
い。天然物としては、Mg6Al2(OH)26CO3・4
H2Oの構造のものが例示される。また、合成品として
は、Mg0.7Al0.3(OH)2(CO3)0.15・0.54
H2O、Mg4.5Al2(OH)13(CO3)0.15・3.5
H2O、Mg4.2Al2(OH)12.4CO3、Zn6Al2
(OH)16CO3・4H2O、Ca6Al2(OH)16CO
3・4H2O、Mg14Bi2(OH)29.6・4.2H2O等
が例示される。
【0027】本発明において、有機錫化合物及び/又は
ハイドロタルサイト化合物の配合量は、熱可塑性樹脂1
00重量部に対して、合計量として0.1〜10重量
部、好ましくは0.2〜3重量部である。合計の配合量
が、0.1重量部未満では耐熱性の改良効果が得られ
ず、10重量部を越えるときには経済的でない。
ハイドロタルサイト化合物の配合量は、熱可塑性樹脂1
00重量部に対して、合計量として0.1〜10重量
部、好ましくは0.2〜3重量部である。合計の配合量
が、0.1重量部未満では耐熱性の改良効果が得られ
ず、10重量部を越えるときには経済的でない。
【0028】本発明の組成物は、上記した成分のほか
に、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて従
来公知の安定剤、着色剤、帯電防止剤、滑剤、核剤、ブ
リード防止剤、充填剤等を添加しても良い。
に、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて従
来公知の安定剤、着色剤、帯電防止剤、滑剤、核剤、ブ
リード防止剤、充填剤等を添加しても良い。
【0029】本発明の熱可塑性樹脂組成物を調製する各
成分の配合順序、混合方法などは特に限定されず、一般
にタンブラー式ブレンダー、V型ブレンダー、ヘンシェ
ルミキサー、リボンミキサー等の混合機で予備混合した
後、押出し機、ニーダー、熱ロール、バンバリーミキサ
ー等で溶融混練をすることによって容易に製造すること
ができる。
成分の配合順序、混合方法などは特に限定されず、一般
にタンブラー式ブレンダー、V型ブレンダー、ヘンシェ
ルミキサー、リボンミキサー等の混合機で予備混合した
後、押出し機、ニーダー、熱ロール、バンバリーミキサ
ー等で溶融混練をすることによって容易に製造すること
ができる。
【0030】
【発明の効果】本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物は、
耐熱性に優れるため、低温では難しい複雑な成形物又は
大型の成形物も加工が可能となり、生産性を向上させ
る。また、良好な外観を有する成形品が得られることか
ら、電気・電子部品、内装用、建材用の材料として有用
である。
耐熱性に優れるため、低温では難しい複雑な成形物又は
大型の成形物も加工が可能となり、生産性を向上させ
る。また、良好な外観を有する成形品が得られることか
ら、電気・電子部品、内装用、建材用の材料として有用
である。
【0031】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はこれらの範囲に限定され
るものではない。
具体的に説明するが、本発明はこれらの範囲に限定され
るものではない。
【0032】なお、実施例、比較例において実施した各
種の試験方法は次のとおりである。
種の試験方法は次のとおりである。
【0033】〈耐熱性〉250℃に調温された射出成形
機内で30分間滞留させた後、射出成形を再開し、滞留
後のテストピースを採り、滞留前のテストピースとの色
調変化を4段階評価した。
機内で30分間滞留させた後、射出成形を再開し、滞留
後のテストピースを採り、滞留前のテストピースとの色
調変化を4段階評価した。
【0034】◎ 着色なし、○ 微着色、△ 着色あ
り、× 著しく着色 〈燃焼性試験〉アンダーライターズ・ラボラトリーのサ
ブジェクト94号の垂直燃焼試験方法に基づき、長さ5
インチ×巾1/2インチ×厚さ1/8インチの試験片各
5本を用いて測定した。
り、× 著しく着色 〈燃焼性試験〉アンダーライターズ・ラボラトリーのサ
ブジェクト94号の垂直燃焼試験方法に基づき、長さ5
インチ×巾1/2インチ×厚さ1/8インチの試験片各
5本を用いて測定した。
【0035】実施例1 ポリプロピレン樹脂(ユニオンポリマー(株)製;商品
名ポリプロJ7030B)100重量部、2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジプロピル)フェ
ニル)プロパン(東ソー(株)製;フレームカット12
1R)10重量部、三酸化アンチモン(東ソー(株)
製;商品名フレームカット610R)5重量部に2−t
−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ハイドロキシ−
5−メチルベンゾイル)−4−メチルフェニル アクリ
レート3.0重量部添加し、これらをヘンシェルミキサ
ーで混合し、二軸混練押出機で樹脂温度200℃にて加
工し、ペレットを作製した。次にそのペレットを250
℃に温調された射出成形機を用いて射出成形することに
よりテストピースを得た。このテストピースを用いて難
燃性を測定した。また250℃に温調された射出成形機
内で30分間滞留後、射出成形を再開し、滞留後のテス
トピースを採り、滞留前のテストピースと色調変化を測
定した。結果を表1に示す。難燃性はUL−94の等級
でV0であり、耐熱性も若干の色調変化があったものの
良好であった。
名ポリプロJ7030B)100重量部、2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジプロピル)フェ
ニル)プロパン(東ソー(株)製;フレームカット12
1R)10重量部、三酸化アンチモン(東ソー(株)
製;商品名フレームカット610R)5重量部に2−t
−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ハイドロキシ−
5−メチルベンゾイル)−4−メチルフェニル アクリ
レート3.0重量部添加し、これらをヘンシェルミキサ
ーで混合し、二軸混練押出機で樹脂温度200℃にて加
工し、ペレットを作製した。次にそのペレットを250
℃に温調された射出成形機を用いて射出成形することに
よりテストピースを得た。このテストピースを用いて難
燃性を測定した。また250℃に温調された射出成形機
内で30分間滞留後、射出成形を再開し、滞留後のテス
トピースを採り、滞留前のテストピースと色調変化を測
定した。結果を表1に示す。難燃性はUL−94の等級
でV0であり、耐熱性も若干の色調変化があったものの
良好であった。
【0036】
【表1】
【0037】実施例2 ポリプロピレン樹脂(ユニオンポリマー(株)製;商品
名ポリプロJ7030B)100重量部、2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジプロピル)フェ
ニル)プロパン(東ソー(株)製;フレームカット12
1R)10重量部、三酸化アンチモン(東ソー(株)
製;商品名フレームカット610R)5重量部、2−t
−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ハイドロキシ−
5−メチルベンゾイル)−4−メチルフェニル アクリ
レート0.25重量部、マレイン酸ジブチル錫(三共有
機合成(株)製;商品名Stann BM(N))0.
25重量部を添加し、実施例1と同様の方法でテストピ
ースを作成し、難燃性及び耐熱性(色調変化)を測定し
た。結果を表1にあわせて示す。難燃性はUL−94の
等級でV0であり、耐熱性については色調変化もなく良
好であった。
名ポリプロJ7030B)100重量部、2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジプロピル)フェ
ニル)プロパン(東ソー(株)製;フレームカット12
1R)10重量部、三酸化アンチモン(東ソー(株)
製;商品名フレームカット610R)5重量部、2−t
−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ハイドロキシ−
5−メチルベンゾイル)−4−メチルフェニル アクリ
レート0.25重量部、マレイン酸ジブチル錫(三共有
機合成(株)製;商品名Stann BM(N))0.
25重量部を添加し、実施例1と同様の方法でテストピ
ースを作成し、難燃性及び耐熱性(色調変化)を測定し
た。結果を表1にあわせて示す。難燃性はUL−94の
等級でV0であり、耐熱性については色調変化もなく良
好であった。
【0038】比較例1 アクリレートフェノール系化合物及びマレイン酸ジブチ
ル錫を添加しない以外は、実施例1と全く同様にテスト
ピースを作製し、難燃性及び耐熱性(色調変化)を測定
した。結果を表1にあわせて示す。耐熱性については色
調変化が著しく、テストピースが茶色に着色した。
ル錫を添加しない以外は、実施例1と全く同様にテスト
ピースを作製し、難燃性及び耐熱性(色調変化)を測定
した。結果を表1にあわせて示す。耐熱性については色
調変化が著しく、テストピースが茶色に着色した。
【0039】比較例2 ポリプロピレン樹脂(ユニオンポリマー(株)製;商品
名ポリプロJ7030B)100重量部、2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジプロピル)フェ
ニル)プロパン(東ソー(株)製;フレームカット12
1R)10重量部、三酸化アンチモン(東ソー(株)
製;商品名フレームカット610R)5重量部に、マレ
イン酸ジブチル錫(三共有機合成(株)製;商品名St
ann BM(N))2重量部添加し実施例1と全く同
じ方法でテストピース作成し、難燃性及び耐熱性(色調
変化)を測定した。結果を表1にあわせて示す。耐熱性
は改善されず、テストピースは茶色に着色した。
名ポリプロJ7030B)100重量部、2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジプロピル)フェ
ニル)プロパン(東ソー(株)製;フレームカット12
1R)10重量部、三酸化アンチモン(東ソー(株)
製;商品名フレームカット610R)5重量部に、マレ
イン酸ジブチル錫(三共有機合成(株)製;商品名St
ann BM(N))2重量部添加し実施例1と全く同
じ方法でテストピース作成し、難燃性及び耐熱性(色調
変化)を測定した。結果を表1にあわせて示す。耐熱性
は改善されず、テストピースは茶色に着色した。
【0040】比較例3 ポリプロピレン樹脂(ユニオンポリマー(株)製;商品
名ポリプロJ7030B)100重量部、2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジプロピル)フェ
ニル)プロパン(東ソー(株)製;フレームカット12
1R)10重量部、三酸化アンチモン(東ソー(株)
製;商品名フレームカット610R)5重量部に、ハイ
ドロタルサイト化合物(Mg4.5Al2(OH)13CO3
・3.5H2O;協和化学工業(株)製;商品名DHT
−4A)2重量部添加し実施例1と全く同じ方法でテス
トピースを作成し、難燃性及び耐熱性(色調変化)を測
定した。結果を表1にあわせて示す。耐熱性は改善され
ず、テストピースは茶色に着色した。
名ポリプロJ7030B)100重量部、2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジプロピル)フェ
ニル)プロパン(東ソー(株)製;フレームカット12
1R)10重量部、三酸化アンチモン(東ソー(株)
製;商品名フレームカット610R)5重量部に、ハイ
ドロタルサイト化合物(Mg4.5Al2(OH)13CO3
・3.5H2O;協和化学工業(株)製;商品名DHT
−4A)2重量部添加し実施例1と全く同じ方法でテス
トピースを作成し、難燃性及び耐熱性(色調変化)を測
定した。結果を表1にあわせて示す。耐熱性は改善され
ず、テストピースは茶色に着色した。
【0041】比較例4 ポリプロピレン樹脂(ユニオンポリマー(株)製;商品
名ポリプロJ7030B)100重量部、2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジプロピル)フェ
ニル)プロパン(東ソー(株)製;フレームカット12
1R)10重量部、三酸化アンチモン(東ソー(株)
製;商品名フレームカット610R)5重量部に、マレ
イン酸ジブチル錫(三共有機合成(株)製;商品名St
ann BM(N))1重量部、ハイドロタルサイト化
合物 (協和化学工業(株)製;商品名DHT−4A)
1重量部添加し、実施例1と同様の方法でテストピース
を作成し、難燃性及び耐熱性(色調変化)を測定した。
結果を表1にあわせて示す。耐熱性は改善されず、テス
トピースは茶色に着色した。
名ポリプロJ7030B)100重量部、2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジプロピル)フェ
ニル)プロパン(東ソー(株)製;フレームカット12
1R)10重量部、三酸化アンチモン(東ソー(株)
製;商品名フレームカット610R)5重量部に、マレ
イン酸ジブチル錫(三共有機合成(株)製;商品名St
ann BM(N))1重量部、ハイドロタルサイト化
合物 (協和化学工業(株)製;商品名DHT−4A)
1重量部添加し、実施例1と同様の方法でテストピース
を作成し、難燃性及び耐熱性(色調変化)を測定した。
結果を表1にあわせて示す。耐熱性は改善されず、テス
トピースは茶色に着色した。
【0042】比較例5 実施例2と同じ組成で添加量を変えた以外は実施例1と
同様の方法でテストピースを作成し、難燃性及び耐熱性
(色調変化)を測定した。結果を表1にあわせて示す。
アクリレートフェノール系化合物の配合量が0.1重量
部未満では耐熱性は改善されず、テストピースは茶色に
着色した。
同様の方法でテストピースを作成し、難燃性及び耐熱性
(色調変化)を測定した。結果を表1にあわせて示す。
アクリレートフェノール系化合物の配合量が0.1重量
部未満では耐熱性は改善されず、テストピースは茶色に
着色した。
【0043】実施例3 ポリエチレン樹脂(ユニオンポリマー(株)製;商品名
UP−ポリエチレン−HD#4010)100重量部、
ビス(3,5−ジブロモ−4−ハイドロキシフェニル)
スルフォン(東ソー(株)製;フレームカット160
R)20重量部、三酸化アンチモン(東ソー(株)製;
商品名フレームカット610R)10重量部、2−t−
ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ハイドロキシ−5
−メチルベンゾイル)−4−メチルフェニル アクリレ
ート5.0重量部を添加し、これらをヘンシェルミキサ
ーで混合し、二軸混練押出機で樹脂温度200℃にて加
工し、ペレットを作製した。次にそのペレットを250
℃に温調された射出成形機を用いて射出成形することに
よりテストピースを得た。このテストピースを用いて難
燃性を測定した。また250℃に温調された射出成形機
内で30分間滞留後、射出成形を再開し、滞留後のテス
トピースを採り、滞留前のテストピースと色調変化を測
定した。結果を表2に示す。難燃性はUL−94の等級
でV2であり、耐熱性については若干の色調変化があっ
たものの良好であった。
UP−ポリエチレン−HD#4010)100重量部、
ビス(3,5−ジブロモ−4−ハイドロキシフェニル)
スルフォン(東ソー(株)製;フレームカット160
R)20重量部、三酸化アンチモン(東ソー(株)製;
商品名フレームカット610R)10重量部、2−t−
ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ハイドロキシ−5
−メチルベンゾイル)−4−メチルフェニル アクリレ
ート5.0重量部を添加し、これらをヘンシェルミキサ
ーで混合し、二軸混練押出機で樹脂温度200℃にて加
工し、ペレットを作製した。次にそのペレットを250
℃に温調された射出成形機を用いて射出成形することに
よりテストピースを得た。このテストピースを用いて難
燃性を測定した。また250℃に温調された射出成形機
内で30分間滞留後、射出成形を再開し、滞留後のテス
トピースを採り、滞留前のテストピースと色調変化を測
定した。結果を表2に示す。難燃性はUL−94の等級
でV2であり、耐熱性については若干の色調変化があっ
たものの良好であった。
【0044】
【表2】
【0045】実施例4 ポリエチレン樹脂(ユニオンポリマー(株)製;商品名
UP−ポリエチレン−HD#4010)100重量部、
ビス(3,5−ジブロモ−4−ハイドロキシフェニル)
スルフォン(東ソー(株)製;フレームカット160
R)20重量部、三酸化アンチモン(東ソー(株)製;
商品名フレームカット610R)10重量部、2−t−
ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ハイドロキシ−5
−メチルベンゾイル)−4−メチルフェニル アクリレ
ート0.5重量部、ハイドロタルサイト化合物(協和化
学工業(株)製;商品名DHT−4A)0.2重量部を
添加し、これらをヘンシェルミキサーで混合し、実施例
3と同様の方法でテストピースを作成し、難燃性及び耐
熱性(色調変化)を測定した。結果を表2に示す。難燃
性はUL−94の等級でV2であり、耐熱性については
色調変化もなく良好であった。
UP−ポリエチレン−HD#4010)100重量部、
ビス(3,5−ジブロモ−4−ハイドロキシフェニル)
スルフォン(東ソー(株)製;フレームカット160
R)20重量部、三酸化アンチモン(東ソー(株)製;
商品名フレームカット610R)10重量部、2−t−
ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ハイドロキシ−5
−メチルベンゾイル)−4−メチルフェニル アクリレ
ート0.5重量部、ハイドロタルサイト化合物(協和化
学工業(株)製;商品名DHT−4A)0.2重量部を
添加し、これらをヘンシェルミキサーで混合し、実施例
3と同様の方法でテストピースを作成し、難燃性及び耐
熱性(色調変化)を測定した。結果を表2に示す。難燃
性はUL−94の等級でV2であり、耐熱性については
色調変化もなく良好であった。
【0046】比較例6〜比較例9 表2に記載した配合で実施例3と同様にしてサンプルピ
ースを作製し、難燃性及び耐熱性(色調変化)を測定し
た。結果を表2にあわせて示す。耐熱性は改善されなか
った。
ースを作製し、難燃性及び耐熱性(色調変化)を測定し
た。結果を表2にあわせて示す。耐熱性は改善されなか
った。
【0047】比較例10 実施例4と同じ組成で添加量を変えた以外は実施例3と
同様の方法でテストピースを作成し、難燃性及び耐熱性
(色調変化)を測定した。結果を表2にあわせて示す。
アクリレートフェノール系化合物の配合量が0.1重量
部未満では耐熱性は改善されず、テストピースは茶色に
着色した。
同様の方法でテストピースを作成し、難燃性及び耐熱性
(色調変化)を測定した。結果を表2にあわせて示す。
アクリレートフェノール系化合物の配合量が0.1重量
部未満では耐熱性は改善されず、テストピースは茶色に
着色した。
【0048】実施例5 ポリスチレン樹脂(三菱モンサント(株)製;商品名ダ
イアフレックス−HT−88)100重量部、トリス
(トリブロモネオペンチル)フォスフェートビス(東ソ
ー(株)製;商品名フレームカット175R)20重量
部、三酸化アンチモン(東ソー (株)製;商品名フレ
ームカット610R)7重量部、2−[1−(2−ハイ
ドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチ
ル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニル アクリレー
ト3.0重量部を添加し、これらをヘンシェルミキサー
で混合し、二軸混練押出機で樹脂温度200℃にて加工
し、ペレットを作製した。次にそのペレットを250℃
に温調された射出成形機を用いて射出成形することによ
りテストピースを得た。このテストピースを用いて難燃
性を測定した。また250℃に温調された射出成形機内
で30分間滞留後、射出成形を再開し、滞留後のテスト
ピースを採り、滞留前のテストピースと色調変化を測定
した。結果を表3に示す。難燃性はUL−94の等級で
V1であり、耐熱性についても若干の色調変化があった
ものの良好であった。
イアフレックス−HT−88)100重量部、トリス
(トリブロモネオペンチル)フォスフェートビス(東ソ
ー(株)製;商品名フレームカット175R)20重量
部、三酸化アンチモン(東ソー (株)製;商品名フレ
ームカット610R)7重量部、2−[1−(2−ハイ
ドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチ
ル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニル アクリレー
ト3.0重量部を添加し、これらをヘンシェルミキサー
で混合し、二軸混練押出機で樹脂温度200℃にて加工
し、ペレットを作製した。次にそのペレットを250℃
に温調された射出成形機を用いて射出成形することによ
りテストピースを得た。このテストピースを用いて難燃
性を測定した。また250℃に温調された射出成形機内
で30分間滞留後、射出成形を再開し、滞留後のテスト
ピースを採り、滞留前のテストピースと色調変化を測定
した。結果を表3に示す。難燃性はUL−94の等級で
V1であり、耐熱性についても若干の色調変化があった
ものの良好であった。
【0049】
【表3】
【0050】実施例6 ポリスチレン樹脂(三菱モンサント(株)製;商品名ダ
イアフレックス−HT−88)100重量部、トリス
(トリブロモネオペンチル)フォスフェートビス(東ソ
ー(株)製;商品名フレームカット175R)20重量
部、三酸化アンチモン(東ソー (株)製;商品名フレ
ームカット610R)7重量部、2−[1−(2−ハイ
ドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチ
ル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニル アクリレー
ト0.5重量部、ハイドロタルサイト化合物(協和化学
工業(株)製;商品名DHT−4A)0.2重量部を添
加し、実施例5と同様の方法でテストピースを作成し、
難燃性及び耐熱性(色調変化)を測定した。結果を表3
にあわせて示す。難燃性はUL−94の等級でV1であ
り、耐熱性については色調変化もなく良好であった。
イアフレックス−HT−88)100重量部、トリス
(トリブロモネオペンチル)フォスフェートビス(東ソ
ー(株)製;商品名フレームカット175R)20重量
部、三酸化アンチモン(東ソー (株)製;商品名フレ
ームカット610R)7重量部、2−[1−(2−ハイ
ドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチ
ル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニル アクリレー
ト0.5重量部、ハイドロタルサイト化合物(協和化学
工業(株)製;商品名DHT−4A)0.2重量部を添
加し、実施例5と同様の方法でテストピースを作成し、
難燃性及び耐熱性(色調変化)を測定した。結果を表3
にあわせて示す。難燃性はUL−94の等級でV1であ
り、耐熱性については色調変化もなく良好であった。
【0051】比較例11〜比較例14 表3に記載した配合で実施例5と同様にしてサンプルピ
ースを作成し、難燃性及び耐熱性(色調変化)を測定し
た。結果を表3にあわせて示す。耐熱性は改善されなか
った。
ースを作成し、難燃性及び耐熱性(色調変化)を測定し
た。結果を表3にあわせて示す。耐熱性は改善されなか
った。
【0052】比較例15 アクリレートフェノル系化合物として、2−[1−(2
−ハイドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)
エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレ
ートの代わりに2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル
−2−ハイドロキシ−5−メチルベンゾイル)−4−メ
チルフェニル アクリレートを0.05重量部使用し、
ハイドロタルサイト化合物(協和化学工業(株)製;商
品名DHT−4A)を0.05重量部使用する以外は実
施例5と同様の方法でテストピースを作成し、難燃性及
び耐熱性(色調変化)を測定した。結果を表3にあわせ
て示す。アクリレートフェノール系化合物の配合量が
0.1重量部未満では耐熱性は改善されず、テストピー
スは茶色に着色した。
−ハイドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)
エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレ
ートの代わりに2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル
−2−ハイドロキシ−5−メチルベンゾイル)−4−メ
チルフェニル アクリレートを0.05重量部使用し、
ハイドロタルサイト化合物(協和化学工業(株)製;商
品名DHT−4A)を0.05重量部使用する以外は実
施例5と同様の方法でテストピースを作成し、難燃性及
び耐熱性(色調変化)を測定した。結果を表3にあわせ
て示す。アクリレートフェノール系化合物の配合量が
0.1重量部未満では耐熱性は改善されず、テストピー
スは茶色に着色した。
Claims (2)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂100重量部に対し、臭素
系難燃剤及び難燃助剤、又はリン−臭素系難燃剤及び難
燃助剤1〜100重量部、下記一般式 【化1】 [式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基
を示し、R2,R3はそれぞれ独立して水素原子,メチル
基又は−C(CH3)2−R´(ここでR´は炭素数1
〜5のアルキル基又はフェニル基を示す)で示される基
を示し、R4は水素原子又はメチル基を示す。]で示さ
れるアクリレートフェノール系化合物0.1〜10重量
部含有させてなる難燃性熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項2】 請求項1に記載の難燃性熱可塑性樹脂組
成物にさらに有機錫化合物成分及び/又はハイドロタル
サイト化合物を0.1〜10重量部含有させてなる難燃
性熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8847896A JPH09278932A (ja) | 1996-04-10 | 1996-04-10 | 難燃性熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8847896A JPH09278932A (ja) | 1996-04-10 | 1996-04-10 | 難燃性熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09278932A true JPH09278932A (ja) | 1997-10-28 |
Family
ID=13943903
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8847896A Pending JPH09278932A (ja) | 1996-04-10 | 1996-04-10 | 難燃性熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09278932A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1640391A4 (en) * | 2003-06-30 | 2009-09-23 | Kaneka Corp | HARDENING COMPOSITION |
-
1996
- 1996-04-10 JP JP8847896A patent/JPH09278932A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1640391A4 (en) * | 2003-06-30 | 2009-09-23 | Kaneka Corp | HARDENING COMPOSITION |
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