JPH0618945B2 - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性樹脂組成物

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JPH0618945B2
JPH0618945B2 JP6178285A JP6178285A JPH0618945B2 JP H0618945 B2 JPH0618945 B2 JP H0618945B2 JP 6178285 A JP6178285 A JP 6178285A JP 6178285 A JP6178285 A JP 6178285A JP H0618945 B2 JPH0618945 B2 JP H0618945B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は高度の難燃性を有するポリプロピレン系樹脂組
成物に関する。
[従来技術] ポリプロピレンは炭化水素より構成されているため、着
火しやすい、燃えやすい欠点があり、このためポリプロ
ピレンの難燃化について種々の提案がなされている。
近年、電気製品、建材等に使用するポリプロピレンは、
ますます高度の難燃性が要求される傾向にある。例えば
米国のUL規格においては、テレビ外枠等の電気製品の
部品に対してV−1乃至V−0という高度の難燃度が要
求されている。従って、米国向け輸出品についてはV−
1乃至V−0の難燃度を持たせねばならず、また我国に
おいても当然高度の難燃性が要求されている。
このような背景において、難燃化剤としては有機系難燃
剤や、無機系難燃剤の使用が種々試みられている。一般
に有機系難燃剤は、ポリプロピレンに対して自己消火性
を有するが、燃焼時に火垂れが生じるという欠点があ
る。他方、無機系難燃剤、特に水酸化マグネシウムは火
垂れが生ぜず自己消火性も一応はあるが、V−1乃至V
−0といった高度の難燃化効果を賦与せしめようとする
場合には極めて多量、例えばポリプロピレン100重量
部に対して300重量部も配合しなければならない。一
般にポリプロピレン100重量部に対して無機化合物2
00重量部までの配合は、成形品とした場合の剛性、寸
法安定性を改善して好ましいのであるが、300重量部
もの多量の配合量となるとペレタイズが極めて困難とな
り実用的でなくなる。即ち、かかるポリプロピレン組成
物を成形品とする場合に成形機および金型内の流動性低
下をきたし、また得られる成形品の衝撃強度が低下する
という弊害が生じてくる。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明者らは上記に鑑み、ポリオレフィン100重量部
に対し、水酸化マグネシウム50〜200重量部および
ベンゼン核に臭素が直接結合した芳香族臭素化合物を前
記水酸化マグネシウムに対して5〜80重量%含有して
なる難燃性ポリオレフィン組成物を既に提案している
(特開昭56−139546)。即ち、特開昭56−1
39546号によれば、特定した無機系難燃剤と有機系
難燃剤とを組合わせ用いることにより、高度の難燃性を
有すると共に、該無機系難燃剤の配合量は200重量部
以下であるため、流動性の低下および成形品における衝
撃強度の低下を伴わないポリオレフィン樹脂組成物を得
ることが出来る。
さらに、本発明者等は、特にアスペクト比が2以上であ
る無機化合物の配合が剛性の向上と同時に、燃焼時の火
垂れ防止効果を発揮するとの知見を得て、ポリオレフィ
ン100重量部に対し、水酸化マグネシウム5〜150
重量部、ベンゼン核に臭素が直接結合した芳香族臭素化
合物3〜150重量部及びアスペクト比が2以上の無機
化合物5〜150重量部を含有してなる難燃性ポリオレ
フィン組成物も提案している。即ち、上記発明によれ
ば、先述した特開昭56−139546号の発明に比べ
て、水酸化マグネシウムの配合量を減少でき、しかもペ
レタイズに困難性を伴わず、米国のUL規格であるV−
1乃至V−0を満足する高度の難燃性を達成することが
できた。
しかしながら、上記した難燃性ポリオレフィン組成物の
いずれにおいても、ポリオレフィンとしてプロピレンの
単独重合体を用いた場合には、配合したベンゼン核に臭
素原子が直接結合した芳香族臭素化合物がブリードアウ
トし、成形品の表面に透出し易いため、外観が悪く商品
価値を損なう結果を招く。
[問題を解決するための手段] 本発明者等は、上記した如き難燃性のポリオレフィン組
成物について鋭意開発を進めた結果、ポリオレフィンと
してポリプロピレン70〜99.9重量%、エチレン−
酢酸ビニル共重合体0.1〜30重量%からなるポリプ
ロピレン系樹脂(以下ポリプロ−酢ビ系樹脂ともい
う。)を用いる場合には、配合したベンゼン核に臭素原
子が直接結合した芳香族臭素化合物のブリードアウトが
著しく低下することを知見した。しかしながら、かかる
ポリプロ−酢ビ系樹脂を用いた場合には、プロピレンの
単独重合体を用いた場合に比べて、得られる樹脂組成物
の成形品において剛性の低下、熱変形温度の低下などを
生じるため、実用的に問題である。したがって、さらに
開発を進めた結果、前記したポリプロ−酢ビ系樹脂組成
物において、水酸化マグネシウムとして針状結晶の水酸
化マグネシウムを配合することにより、剛性及び熱変形
温度の低下が防止され、向上にも有効であるとの知見に
基づき、本発明を完成させるに至ったものである。
本発明によれば、ポリプロ−酢ビ系樹脂100重量部に
対して、針状結晶の水酸化マグネシウムの0.5〜20
重量部、針状結晶を有しない水酸化マグネシウム4〜8
0重量部、ベンゼン核に臭素原子が直接結合した芳香族
臭素化合物3〜150重量部、及びアスペクト比が2以
上である他の非針状結晶の無機化合物5〜150重量部
を含有してなる難燃性ポリプロピレン系樹脂組成物が提
供される。
即ち、かかる本発明のポリプロ−酢ビ系樹脂を基体とす
るポリプロピレン系樹脂組成物によれば、無機系難燃剤
として従来から使用されている針状結晶でない水酸化マ
グネシウムと共に針状結晶の水酸化マグネシウムを併用
することにより、有機系難燃剤として配合されたベンゼ
ン核に臭素が直接結合した芳香族臭素化合物のブリード
アウトが無く、かつ剛性および熱変形温度の低下も無い
か、または向上した成形品を得ることが出来る。さら
に、本発明の難燃性ポリプロピレン系樹脂組成物におい
ては、無機系難燃剤として従来の針状結晶でない水酸化
マグネシウムを用いた場合に比べて、難燃性の向上も認
められる。
本発明において用いられるポリプロピレンとしてはプロ
ピレンの単独重合体、エチレン、ブチレン等のα−オレ
フィンとプロピレンとのランダム、ブロック共重合体又
はそれらの混合物があげられる。また、エチレン−酢酸
ビニル共重合体としては、酢酸ビニルを5〜40重量%
の割合で含有するエチレン系の重合体があげられる。上
記エチレン−酢酸ビニル共重合体において、酢酸ビニル
の含有量が上記下限値より少ない場合は、充分に臭素系
難燃剤のブリード防止性能が発揮出来ず、また上記上限
値より多い場合は粘着性が強くなり、ポリプロピレンと
均一に分散する事が難かしくなる。また、ポリプロ−酢
ビ系樹脂は上記ポリプロピレン70〜99.9重量%好
ましくは80〜99.5重量%エチレン−酢酸ビニル共
重合体0.1〜30重量%好ましくは0.5〜20重量
%からなるが、エチレン酢酸ビニル共重合体の含有量が
上記下限値より少ないと充分な臭素系難燃剤のブリード
防止性能が発揮出来ず、また上記上限値より多い場合
は、熱変形温度の低下が大きく好ましくない。
次に、本発明において所望の難燃性を有するポリプロピ
レン系樹脂組成物を得るためには、基体であるポリプロ
−酢ビ系樹脂100重量部に対して、無機系難燃剤の水
酸化マグネシウムを総量で5〜100重量部、好ましく
は10〜80重量部を配合することが必要である。即
ち、上記したポリオレフィン系樹脂組成物において、水
酸化マグネシウムの配合量が5重量部より少ない場合に
は難燃効果が充分に発揮されず、また100重量部より
多い場合には流動性の低下及び成形品における衝撃強度
の低下を生じるため実用的でない。
また、本発明の難燃性ポリプロピレン系樹脂組成物にお
いて、所望する充分な剛性および熱変形温度の向上効果
を得るためには、ポリプロ−酢ビ系樹脂100重量部に
対して、上記した水酸化マグネシウムのうち、針状結晶
の水酸化マグネシウムを0.5〜20重量部、好ましく
は1〜15重量部の割合で併用することが極めて重要で
ある。従って、本発明の難燃性ポリプロピレン系樹脂組
成物において、針状結晶でない水酸化マグネシウムの配
合量はポリプロ−酢ビ系樹脂100重量部に対して、一
般に4〜80重量部の割合である。なお、針状結晶の水
酸化マグネシウムの配合量が上記した20重量部より多
い場合には、経済的でないばかりでなく、得られる難燃
性ポリプロピレン系樹脂の成形品にフローマークが生じ
易いため好ましくない。
本発明に用いる針状結晶の水酸化マグネシウムは、一般
に結晶粒子のアスペクト比が5以上で且つ粒子短径が1
0μ以下のものが25%以上含有しているものが好まし
い。また、針状結晶を有しない水酸化マグネシウムとし
ては任意のものを使用できるが、粒径が0.1〜50
μ、好ましくは0.1〜20μ、またBET法比表面積
が20m2/g以下のものを使用するときは、衝撃性が向
上し表面状態が良好な(シルバーストリークの発生がな
い)成形品が得られるので好ましい。更に水酸化マグネ
シウムを予めステアリン酸ソーダ、ラウリルスルホン酸
ソーダ等の界面活性剤で表面処理したものは、分散性お
よび流動性が向上するという利点があるので好ましく用
いられる。
さらに本発明においては、水酸化マグネシウムと併用し
て芳香族臭素化合物を用いることも重要である。芳香族
臭素化合物としてはベンゼン核に臭素が直接結合した化
合物であって、例えばヘキサブロムベンゼン、ペンタブ
ロムベンゼン等の臭素化ベンゼン;ペンタブロムトルエ
ン、テトラブロムトルエン等の臭素化トルエン;テトラ
ブロムキシレン、トリブロムキシレン等の臭素化キシレ
ン;ペンタブロムフェノール、テトラブロムレゾルシ
ン、トリブロムピロガロール、ナトリウムペンタブロム
フェノレート等の臭素化フェノールおよびその金属塩;
ペンタブロムアニリン、テトラブロムアニリン等の臭素
化アニリン;ペンタブロム安息香酸、テトラブロム安息
香酸およびその誘導体;テトラブロムサリチル酸、テト
ラブロムトルイル酸、テトラブロムクレゾール等の臭素
化ベンゼン異種置換体;四臭素化無水フタル酸等の臭素
化無水フタル酸;臭素化ビフェニル;臭素化ジフェニル
エーテル、臭素化ジフェニルチオエーテル等の臭素化ジ
フェニル誘導体;臭素化ナフタリン誘導体;臭素化アン
トラセン誘導体;トリブロムポリスチレン等の臭素化芳
香族重合体等があげられる。これらのうち、特に臭素含
有量が55%以上のものが好ましく用いられる。
尚、ベンゼン核に直接臭素が結合した化合物であっても
側鎖に臭素が結合している化合物、例えば四臭化ビスフ
ェノールAビス(二臭化プロピルエーテル)、四臭化ジ
ヒドロキシ・ジフェニルスルホン(二臭化プロピルエー
テル)等は火垂れが生じ本発明の使用に不適当である。
また、ポリオレフィンの難燃剤として多用されている脂
肪族臭素化合物、例えばテトラブロムブタン、トリブロ
ムプロパン等も同様に火垂れが生じ本発明では使用でき
ない。
本発明における芳香族臭素化合物の配合量は、ポリプロ
−酢ビ系樹脂100重量部に対して3〜150重量部、
好ましくは5〜100重量部である。芳香族臭素化合物
の配合量が上記の下限値より少ない場合には、自己消火
性が不充分である。また逆に上記の上限値を越える場合
には、経済上好ましくないだけでなく、押出機による混
練ペレタイズが困難となるので好ましくない。
本発明においては、2種の水酸化マグネシウム及び芳香
族臭素化合物と共に、アスペクト比が2以上である他の
無機化合物を用いることが該水酸化マグネシウムの配合
量を少なくしても、剛性を損うことなく所望の難燃性を
有するポリプロピレン樹脂組成物を得るために重要であ
る。即ち、本発明によれば無機化合物として水酸化マグ
ネシウム単独に比べて、水酸化マグネシウムとアスペク
ト比が2以上の無機化合物を併用することにより該水酸
化マグネシウムの配合量を減少させて、同等の難燃効果
を得ることができる。
アスペクト比が2以上の無機化合物としては針状結晶を
有しない非針状であり、タルク、マイカ、ウオラスナイ
ト、チタン酸カリウム等が挙げられるが、特にタルクが
好ましく用いられる。
本発明におけるアスペクト比が2以上である無機化合物
の配合量は、ポリプロ−酢ビ系樹脂100重量部に対し
て5〜150重量部、好ましくは10〜100重量部で
ある。アスペクト比が2以上の無機化合物の配合量が上
記の下限値より少量では、得られるポリプロピレン系樹
脂組成物の剛性の向上及び火垂れ防止効果の向上が充分
でない。また逆に、上記の上限値より多量になると、得
られるポリプロピレン系樹脂組成物の押出機による混練
ペレタイズが困難となるので好ましくない。
本発明は、ポリプロ−酢ビ系樹脂に針状結晶の水酸化マ
グネシウム、針状結晶でない水酸化マグネシウム、芳香
族臭素化合物およびアスペクト比が2以上の無機化合物
に更に三酸化アンチモンを配合してなるポリオレフィン
樹脂組成物を提供する。即ち、三酸化アンチモンを配合
することによって、更に高度の難燃化が達成される。三
酸化アンチモンの配合量は、一般に芳香族臭素化合物に
対して10〜100重量%である。
本発明において、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、針状結晶の水酸化マグネシウム、針状結晶
でない水酸化マグネシウム、ベンゼン核に臭素が直接結
合した芳香族臭素化合物及びアスペクト比が2以上の無
機化合物、更には三酸化アンチモンの混合順序は特に限
定されず、各成分を同時に混合してもよく、数種を予め
混合し、残りを後から混合してもよい。また混合方法も
特に限定されず、一般にタンブラー式ブレンダー、V型
ブレンダー、ヘンシェルミキサー、リボンミキサー等を
用いて行われる。更に、予め数種をヘンシェルミキサー
で混合し、次いで残りを加えてタンブラーで混合すると
いった混合順序、装置を変える方法も採用できる。
本発明におけるポリプロピレン系樹脂組成物は基本的に
ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、針状
結晶の水酸化マグネシウム、針状結晶でない水酸化マグ
ネシウムおよび芳香族臭素化合物およびアスペクト比が
2以上の無機化合物、さらには、三酸化アンチモンより
なるものであるが、これらの成分以外に必要に応じて従
来公知の安定剤、着色剤、帯電防止剤、滑剤、核剤等を
添加してもよい。
[作用及び効果] 本発明において基体樹脂としてポリプロピレンとエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体の混合物を用いることにより、
芳香族臭素化合物のブリードアウトが防止できる。この
芳香族臭素化合物のブリードアウトが防止できる理由に
ついては明瞭にはわからないが、ポリプロピレンに比べ
ての結晶状態の違い又はアセチル基による臭素系難燃剤
の吸着作用がその原因ではないかと推定している。ま
た、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、UL94
規格においてV−1乃至V−0の高度の難燃性を有す
る。このような難燃性が得られる理由は明らかではない
が、ベンゼン核に臭素が直接結合した芳香族臭素化合物
が、針状結晶の水酸化マグネシウム及び針状結晶でない
水酸化マグネシウムと相乗的に作用して高い難燃性を発
揮するものと推定している。
さらに水酸化マグネシウムを用いるにおいて、針状結晶
の水酸化マグネシウムを併用することにより、針状結晶
を有しない水酸化マグネシウムだけを用いた場合よりも
難燃性が向上するが、その理由も明瞭ではない。しかし
一応、次の様に推定している。すなわち、針状結晶の水
酸化マグネシウムはその形状的特徴により燃焼時の熱伝
導が早く、水酸化マグネシウムの分解、防炎作用の発現
が早まるものではないかと推測される。従って、水酸化
マグネシウムの添加が少なくても充分な燃焼効果が発揮
できるようになった。
また、剛性及び熱変形温度の向上の理由は、針状結晶の
水酸化マグネシウムのアスペクト比によるものと思われ
るが、特に他の無機化合物に比べ熱変形温度の向上が顕
著である。
[実施例] 本発明を更に具体的に説明するために以下、実施例及び
比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に
限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で示
した燃焼試験における実験結果はUL94規格の垂直法
に準拠して行い、平均自己消火時間として10本の燃焼
性試験片において各2回の着炎、すなわち合計20回の
着炎後の自己消火時間の平均を示した。また、最大自己
消火時間は、前記20回の着炎後の自己消火時間中の最
大値を示した。また試験片下の綿花が試験片からの“火
だれ”により着火する程度は、10本中の何本が着火さ
せるかで表示した。例えば10本中の3本が着火させた
とすると3/10と表示した。
尚、試験片の形状は5インチ×0.5インチ×1/8イ
ンチで行った。
また曲げ弾性率及び熱変形温度の測定は、それぞれAS
TMD790およびASTMD648(荷重4.6kg/c
m)に準拠して行った。
また、ブリードアウトの測定は樹脂温度200℃、金型
温度40℃の条件で射出成形により5cm×9cm×0.3
cmの平板を作成し、この試験片を150℃のオーブン中
に100時間放置した後、表面を観察して行った。
実施例1 第1表に示すポリプロピレン[ホモポリマー:MI9
(PPと表示)]およびエチレン酢酸ビニル共重合体
[酢酸ビニル含有26wt%、MI6(EVA−1と表
示)]の針状結晶の水酸化マグネシウム(商品名、キス
マ7B)、針状結晶を有しない水酸化マグネシウム(商
品名、キスマ5A)、デカブロムジフェニルエーテル、
タルク(アスペクト比6)、三酸化アンチモン、その他
充填材および熱安定剤をそれぞれ第1表に示す割合でも
ってスーパーミキサー(川田製作所製)で混合した。
尚、熱安定剤は2,6−ジ−tert−ブチル−4−メ
チルフェノール、ジラウリルチオプロピオネー及びステ
アリン酸カルシウムをそれぞれ全組成物中に0.1%、
0.2%、及び0.1%となるよう添加した。次いで、
ニーダー付押出機(ナカタニ機械(株)製)を用いて成
形し、試験片を得た。
この試験片を用い、燃焼試験(UL規格Sb94垂直
法)を行い、自己消火時間の平均値及び最大値と綿花着
火率を測定し、この値を第1表に併記した。また、熱変
形温度も測定し、この値も第1表に併記した。
さらにブリードアウトの有無を観察し、その結果も第1
表に併記した。
実施例2 第2表に示すポリプロピレン[ホモポリマー;MI9
(PPと表示)]及びエチレン−酢酸ビニル共重合体
[酢酸ビニル含量15wt%、MI6(EVA−2と表
示)]、針状結晶および非針状結晶の水酸化マグネシウ
ム(いずれも協和化学(株)製「キスマ7B」、「キス
マ5A」:商品名)、デカブロムジフェニルエーテル、
三酸化アンチモン、タルクをそれぞれ第2表に示す割合
で実施例1と同様に混合した。以下、実施例1と同様に
試験を行った。
この結果を第2表に併記した。
実施例3 ポリプロピレン(ホモポリマー:MI9)97重量部に
エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量15w
t%、MI6)3重量部、針状結晶の水酸化マグネシウ
ム5重量部、針状結晶を有しない水酸化マグネシウム4
5重量部、タルク50重量部、三酸化アンチモン及び第
2表に示す臭素化合物25重量部を用いた以外は、実施
例1と同様に行った。
この結果を第3表に併記した。
実施例4 ポリプロピレン(ホモポリマー:MI9)97重量部及
びエチレン−酢酸ビニル共重合体(酢ビ含量15wt
%、MI6)3重量部に対して第4表に示す割合(重量
部)の針状結晶を有しない水酸化マグネシウム、所定の
アスペクト比(第4表中に示す)を有する非針状結晶の
無機化合物を用いた以外は、実施例1と同様に行った。
この結果を第4表に併記した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 53/00 LLW 7142−4J LLY 7142−4J //(C08L 23/10 23:08) (C08K 13/02 3:00 3:22 5:03)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリプロピレン70〜99.9重量%、酢
    酸ビニルを5〜40重量%の割合で含有するエチレン−
    酢酸ビニル共重合体0.1〜30重量%からなるポリプ
    ロピレン系樹脂100重量部に対して、針状結晶の水酸
    化マグネシウム0.5〜20重量部、針状結晶を有しな
    い水酸化マグネシウム4〜80重量部、ベンゼン核に臭
    素原子が直接結合した芳香族臭素化合物3〜150重量
    部及びアスペクト比が2以上である他の非針状結晶の無
    機化合物5〜150重量部を含有してなる難燃性ポリプ
    ロピレン樹脂組成物。
  2. 【請求項2】エチレン−酢酸ビニル共重合体が、酢酸ビ
    ニルの含有量が10〜30重量%の共重合体である特許
    請求の範囲第1項記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】針状結晶の水酸化マグネシウムがアスペク
    ト比が5以上で且つ粒子の短径が10μ以下である特許
    請求の範囲第1項記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】芳香族臭素化合物が、デカブロムジフエニ
    ルエーテルである特許請求の範囲第1項記載の樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】アスペクト比が2以上である他の非針状無
    機化合物が、タルクである特許請求の範囲第1項記載の
    樹脂組成物。
  6. 【請求項6】ポリプロピレン70〜99.9重量%、酢
    酸ビニルを5〜40重量%の割合で含有するエチレン−
    酢酸ビニル共重合体の0.1〜30重量部からなるポリ
    プロピレン系樹脂100重量部に対して、針状結晶のマ
    グネシウム0.5〜20重量部、針状結晶を有しない水
    酸化マグネシウム4〜80重量部、ベンゼン核に臭素原
    子が直接結合した芳香族臭素化合物3〜150重量部、
    アスペクト比が2以上である他の非針状結晶の無機化合
    物5〜150重量部、及び三酸化アンチモンを前記芳香
    族臭素化合物に対して10〜100重量%含有してなる
    難燃性樹脂組成物。
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