JPH09277844A - 走行車体の操作装置 - Google Patents

走行車体の操作装置

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JPH09277844A
JPH09277844A JP9524896A JP9524896A JPH09277844A JP H09277844 A JPH09277844 A JP H09277844A JP 9524896 A JP9524896 A JP 9524896A JP 9524896 A JP9524896 A JP 9524896A JP H09277844 A JPH09277844 A JP H09277844A
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Hisashi Kamiya
神谷  寿
Fumio Shigematsu
文雄 重松
Shiro Katsuno
勝野  志郎
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Iseki and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つの変速機を単1の操作杆で操作できるよ
うにして操作杆の数を少くし、誤操作の防止を図る。 【解決手段】 車輪6,7に無段階の正転と逆転を出力
する油圧式変速機(HST)10とその車輪6,7に高
速と低速を出力する機械式変速機15がエンジン8と車
輪6,7の間に直列に配置され、単1の操作杆26が左
右に移動すると機械式変速機15の出力が選択されると
ともにその操作杆26が前後に移動するとHST10の
出力が選択されるように設けられている走行車体の操作
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、田植機のような
路上走行速とこれよりも著しく遅い作業速を有する作業
機の走行車体に用いるものである。
【0002】
【従来の技術】この種の走行車体は、エンジンと車輪の
間に主変速機と副変速機が直列に設けられ、主変速機で
早い路上走行速と遅い作業速を選択し、副変速機でそれ
ぞれの速度を状況に応じてさらに変速して用いるように
なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】主変速機と副変速機
は、それぞれ独立した1対の操作杆で操作され、2本の
操作杆を必要としていた。この発明は、単1の操作杆で
2つの変速機の出力が選択できるようにして、誤操作の
防止を図ろうとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するため、車輪6,7に無段階の正転と逆転を出
力する油圧式変速機(HST)10とその車輪6,7に
高速と低速を出力する機械式変速機15がエンジン8と
車輪6,7の間に直列に配置され、単1の操作杆26が
左右に移動すると機械式変速機15の出力が選択される
とともにその操作杆26が前後に移動するとHST10
の出力が選択されるように設けられている走行車体の操
作装置とした。
【0005】
【作用】上記の走行車体1は、路上で早い速度で運転し
たいようなとき、操作杆26を中立位置においてたとえ
ば右に操作する。すると、機械式変速機15の出力が高
速の位置になる。そののち、操作杆26をたとえば前に
押すと、HST10が出力を開始して車輪6,7が回転
し、走行車体1が前進を開始する。そして、操作杆26
をさらに前に押すと、その位置に対応してHST10の
出力の回転数が増加し、走行車体1の車速が増加する。
【0006】圃場で苗植作業を行うために遅い速度で運
転するようなときは、中立位置にある操作杆26を左に
操作する。すると、機械式変速機15の出力が低速の位
置になる。そののち、操作杆26を前に押すと、HST
10が出力を開始して走行車体1が前進を始める。そし
て、操作杆26をさらに前に押すと、その位置に対応し
て走行車体1の車速が増加する。
【0007】また、後進するようなときは、中立位置に
ある操作杆26を右又は左に操作したのち、その操作杆
26を後に引く(実施例では、右位置における操作杆2
6の前への移動を、案内板29で阻止している)。する
と、走行車体1が後進を開始する。
【0008】
【効果】以上のように、この発明によると、エンジン8
と車輪6,7の間に直列に配置されたHST10と機械
式変速機15の出力が単1の操作杆26で選択できるの
で、操作杆26の数が低減し、変速操作が容易になると
共に誤操作のおそれが軽減される。
【0009】
【実施例】つぎに、この発明の実施例を説明する。図1
〜図6のように、走行車体1の後に苗植装置2が装着さ
れて田植機となっている。走行車体1がつぎのように構
成されている。フレーム3の前後に主歯車箱4の後輪歯
車箱5,5が設けられ、それぞれの外側に前輪6,6と
後輪7,7が配置されている。エンジン8がフレーム3
に取付けられ、その動力がベルト9でHST10の入力
軸11に入り、所望の回転数に変速されたのち、出力軸
12からベルト13で取出されて主歯車箱4の主軸14
に導入されている。主軸14に伝わった動力は、機械式
変速機15を経由して前輪差動装置16で左右に分かれ
て前輪6,6に到達するとともに、後輪差動装置17で
左右に分かれたのち、それぞれの制動装置18,18を
経由して後輪7,7に達している。
【0010】座席19がエンジン8の上に設けられてい
る。ハンドルフレーム20が主歯車箱4の前部の上に設
けられ、その上のステアリングハンドル21を操作する
と、トルクジェネレータ35(図7)を介して前輪6,
6が操舵され、走行車体1の進路が変更されるようにな
っている。HST作動軸22がハンドルフレーム20の
左の下部に設けられ、アーム23がこれから下に伸び、
HST10のアーム24とアーム23がロッド25で連
結されている。操作杆26の下部が回動軸27で左右に
揺動できるようにHST作動軸22に取付けられてい
る。案内棒28が操作杆26の下部から下に伸び、案内
板29の案内溝30に入っている。案内溝30は、上か
ら見てU字型に連結した高速案内溝30a、低速案内溝
30bおよび低速案内溝30bのやや右から後に伸びた
後進案内溝30cで形成されている。
【0011】検出スイッチ31が案内板29の左に設け
られ、案内溝30内を移動する案内棒28の下端が左に
来ると、ONして信号を制御装置32に入力するように
なっている。制御装置32は、電動シリンダ33に出力
し、機械式変速機15のシフターアーム34を作動する
ように出来ている。すなわち、検出スイッチ31がON
すると、制御装置32の出力で電動シリンダ33が機械
式変速機15の歯車を移動し、その出力が高速(路上走
行速)となり、検出スイッチ31がOFFすると、その
出力が低速(作業速)となる。
【0012】案内棒28の下端が高速案内溝30a又は
低速案内溝30b内を後から前に向って移動すると、す
なわち、アーム23の下端が前から後に向って移動する
と、ロッド25で引かれてアーム24が時計方向(図
3)に回動し、その回動が進むに従って出力軸12の回
転数が増加する。案内棒28の下端が高速案内溝30
a、低速案内溝30bの後部或はこれらの連絡部に位置
するときは、アーム24が図3の状態にあってHST1
0が中立となり、出力軸12の回転が停止する。案内棒
28の下端が後進案内溝30c内を前に進むと、アーム
24が図3の状態から反時計方向に回り、出力軸12が
逆転するようになっている。
【0013】従って、中立の位置にある操作杆26の上
端を右に寄せると、検出スイッチ31がONして機械式
変速機15の出力が高速(路上走行速)となる。そのの
ち、操作杆26の上端を前に押す後に引くと、案内棒2
8の下端が検出スイッチを押しながら高速案内溝30a
を後に移動して、HST10が出力を開始し、走行車体
1が前進を始める。そして、操作杆26が引かれている
位置に応じた走行車体1の前進速度が得られる。この操
作杆26の上端を前に押してHST10の出力を停止し
たのち、右に移動させて案内棒28を低速案内溝30b
内に位置させる。すると、案内棒28が検出スイッチ3
1から離れてOFFとなり、機械式変速機15の出力が
低速(作業速)となる。そののち、操作杆26の上端を
前に押すと、HST10が出力を開始し、走行車体1が
前進を始め、その引いた位置に応じた速度が得られる。
また、中立の位置にある操作杆26の上端を左端に乗せ
たのち、後に引くと、機械式変速機15の出力が低速に
保たれた状態で、HST10が逆転の出力をし、走行車
体1が後進する。
【0014】トルクジェネレータ35とHST10の油
圧回路が図7のように設けられている。すなわち、ポン
プ36が吐出した油がトルクジェネレータ35に入り、
これから出た油がHST10の油を補給するようになっ
ている。逃し弁37がポンプ36とトルクジェネレータ
35の間に設けられ、ポンプ36が吐出した油の1部が
タンク38に戻っている。この逃し弁37は、デューテ
ィ比制御でON時間(開放時間)が変化するソレノイド
バルブで構成され、制御装置39の出力で作動する。制
御装置39にHST作動軸22のポテンショメータ40
(図4)から入力され、HST10の出力(回転数)が
高いとタンク38に戻る油量が増加するように出来てい
る。すなわち、走行車体1の前進速度が増加すると、ト
ルクジェネレータ35で作動するパワーステアリング
は、ステアリングハンドル21の操作荷重が軽すぎて直
進操作が困難となるが、上記の構成によると、その課題
が解消される。なお、エンジン8の回転数(回転センサ
41)と操作杆26の操作角(ポテンショメータ40)
でポンプ36が吐出する油の量と走行車体1の車速を演
算し、車速が早くなるとステアリングハンドル21の操
作荷重が重くなるように構成することができる。
【0015】図1のように、支柱42がフレーム3の後
部から上に伸び、上下で平行な1対のリンク43,43
の前後の両端がこれと後の縦枠44に取付けられてい
る。油圧シリンダ45の前端がフレーム3に取付けら
れ、ピストンロッド46が後部から斜後上に突出し、上
のリンク43と一体のアーム47の下端とその突端が接
続している。そして、昇降弁48(図7)による油路の
切り換で、ポンプ49が吐出した油が油圧シリンダ45
に供給されると、ピストンロッド46が突出して縦枠4
4が上昇し、その油がタンク38に戻ると、縦枠44が
下降するように出来ている。
【0016】苗植装置2が縦枠44に取付けられてい
る。すなわち、植込歯車箱50が縦枠44の下部に取付
けられ、前上りに傾斜した苗載台51がエンジン8の動
力でその上で左右に往復駆動されている。3本の植込フ
レーム52,52,52が植込歯車箱50から後に伸
び、それぞれの後端の両側で回転ケース53,53,…
…が回転している。1対の植込杆54,54がそれぞれ
の回転ケース53,53,……に取付けられて上記の回
転で同じような姿勢を保って旋回し、下降の初期に苗載
台51から突出しているマット苗の端から1株分の苗を
欠ぎ取り、下端で泥土に移植するうに出来ている。フロ
ート55,55,55がそれぞれの植込フレーム52,
52,52の下に配置され、走行車体1の前進で泥面を
滑走するように出来ている。
【0017】昇降弁48が図8のように設けられてい
る。弁箱56にスプール57が左右に移動自在に設けら
れ、中立において、左右のばねSL,SRがそれぞれの
座板58L,58Rを介して両横を均等に押し、ポンプ
49が吐出した油がポンプポートPから左室59Lに入
り、油路60を通ってタンクポートTに達し、タンク3
8に戻っている。ソレノイド61L,61Rが左右に配
置され、ピン62Lでスプール57が右に押されると、
シリンダーポートCが油路63でタンクポートTに連通
して油圧シリンダ45内の油がタンク38に戻り、ピン
62Rでスプール57が左に押されると、ポンプポート
PとシリンダポートCが連通してポンプ49が吐出した
油が油圧シリンダ45に供給されるようになっている。
なお、右室59Rが油路64でタンクポートTに通じて
いる。可変絞り弁65が油路60に設けられ、レバー6
6で回すと、ねじ65aのリードで上下に移動して開度
が変り、油路60内の油の流量が変化するようになって
いる。スロットルレバー67(図2)がハンドルフレー
ム20の右に設けられ、その操作でエンジン8の回転数
が変化するようになっている。そして、レバー66とス
ロットルレバー67がワイヤ68で連結され、エンジン
8の回転数を高くすると、可変絞り弁65による油路の
開度が大きくなるように出来ている。なお、ポンプ49
は、エンジン8から主軸14の間の伝動経路に設けら
れ、エンジン8の回転に応じて(比例して)回転数が変
化する。
【0018】すなわち、スプール57の左の端面に、ば
ねSLと左室59L内の油の背圧が右向に働いている。
ポンプ49の回転数が上昇してポンプポートPからの油
の流量が増加すると、前記の背圧が高くなる。従って、
ソレノイド61Rにデュティ比制御で電圧を加えると、
ピン62Rでスプール57が左に押され、ポンプポート
PからシリンダポートCに油が流れるが、スプール57
による流路の開度が上記の背圧の影響を受け、ポンプ4
9の吐出量が増大すると、背圧の増大でシリンダポート
Cへの流量が低下するおそれがあった。ここに、上記の
ように構成すると、エンジン8の回転数が増加すると、
可変絞り弁65による油路60の開度が大きくなって、
スプール57の左端に働く背圧が低下するので、上記の
おそれが解消される。また、ばねSL,SRは、図9の
ように、円錐状に形成すると、初期の押圧力が著しく弱
くなって、ソレノイド61L,61Rで引かれて作動す
るスプール57の初期の移動が円滑になる。
【0019】ソレノイド61L,61Rが図10のよう
に設けられている。なお、両者は対称のため、左のみを
示している。固定磁極69が右端に設けられ、コイル7
0が励磁すると可動鉄芯71が右に引かれてピン62L
が押し出されるようになっている。なお、図では可動鉄
芯71がばね72で右に押されて固定磁極69に接触し
ているが、ソレノイド61L,61Rがスプール57を
挟んで左右に配置され、中立において離れている。そし
て、両者の接触部が円錐面69a,71aに形成され、
片側又は両者の面に複数の細い溝73が設けられてい
る。ばね72の左端を受けるプッシュピン74がねじ7
4aで左右に移動するように後部金具75に取付けら
れ、ロックナット76で回り止めが施されている。
【0020】すなわち、固定磁極69と可動鉄芯71の
間に芥が入ると、これが円錐面69a又は71aに付着
してコイル70での吸引力が低下し、昇降弁48で苗植
装置2を上昇させる性能が低下するが、上記の構成によ
ると、その芥が溝73に入ってコイル70での吸引力が
維持される。また、製作上の誤差により、コイル70の
吸引力にバラツキが発生するが、プッシュピン74を左
右に移動させてばね72の力を調節すると、上記のバラ
ツキが吸収され、すべてのソレノイド61L,61R,
……の性能が均一化する。そして、このソレノイド61
L,61Rは、昇降レバー77(図2)および中央のフ
ロート55からの入力で制御装置(図示していない)が
出力して作動する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を施した田植機の側面図
【図2】その平面図
【図3】その1部の伝動機構図
【図4】その1部の拡大した正面図
【図5】その1部の底面図
【図6】その側面図
【図7】その油圧回路図
【図8】その昇降弁の切断正面図
【図9】その1部の拡大図
【図10】そのソレノイドの切断正面図
【符号の説明】
1 走行車体 6 車輪(前輪) 7 車輪(後輪) 8 エンジン 10 HST(油圧式変速機) 15 機械式変速機 26 操作杆

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪6,7に無段階の正転と逆転を出力
    する油圧式変速機(HST)10とその車輪6,7に高
    速と低速を出力する機械式変速機15がエンジン8と車
    輪6,7の間に直列に配置され、単一の操作杆26が左
    右に移動すると機械式変速機15の出力が選択されると
    ともにその操作杆26が前後に移動するとHST10の
    出力が選択されるように設けられている走行車体の操作
    装置。
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