JPH09274773A - 高密度記録のためのディスク装置およびディスク記録媒体 - Google Patents

高密度記録のためのディスク装置およびディスク記録媒体

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JPH09274773A
JPH09274773A JP2336397A JP2336397A JPH09274773A JP H09274773 A JPH09274773 A JP H09274773A JP 2336397 A JP2336397 A JP 2336397A JP 2336397 A JP2336397 A JP 2336397A JP H09274773 A JPH09274773 A JP H09274773A
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JP2336397A
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Yasumori Hino
泰守 日野
Norio Miyatake
範夫 宮武
Masahiro Orukawa
正博 尾留川
Tadashi Nakamura
正 中村
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の複雑化を伴うことなく、トラック間ク
ロストークによるビットエラー率を低減し、高密度記録
が可能なデイスク装置を提供する 【解決手段】 ディスク記録媒体101上の1本の再生ト
ラックと、それに隣接する2本の隣接トラックとに、異
なる3状態以上の記録マークを記録する手段104,106,10
9と、隣接トラックからのクロストークがある状態で再
生トラックの記録マークを再生したときの再生レベルを
検出する手段104,110と、検出された再生レベルに基づ
いて、再生トラック及び隣接トラックの記録マークのと
り得るすべての組み合わせについて、再生トラックのと
り得るすべての再生レベルを演算する演算器115と、と
り得るすべての再生レベルを基準レベルとして、記録デ
ータの再生信号の最尤復号を行う最尤復号器116,117と
を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報の記録再生を
行なうためのディスク装置とそれに用いる記録媒体に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスクが大容量データファイ
ルとして実用化されるに至っているが、更に多くの用途
を目指して大容量化が進んでいる。光ディスク装置の記
録密度は、線密度方向についてはパーシャルレスポンス
等の技術により0.3μm/bit程度の記録密度まで、トラ
ック方向については1μm/トラック程度まで実用化さ
れている。特にパーシャルレスポンスの技術は、線密度
を上げるための様々な方法が検討されている。また、ト
ラック方向の記録密度を上げるためにもいくつかの提案
が行われている。その1つに3本の光ビームを用いて隣
接トラックと再生トラックを同時に再生する方法がある
(特開平5−205280号公報)。これは、クロスト
ーク検出用のピットを凹凸ピットとしてディスクの一部
領域に予め設けておき、このクロストーク検出領域を再
生することにより隣接トラックからのクロストーク量を
求め、このクロストーク量を用いて再生信号から隣接ト
ラック成分をキャンセルして再生するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
クロストークキャンセル方法は、3本のトラックを同時
に再生する必要があるので、再生回路系が独立に3本必
要であり、装置の構成が複雑になる。また、3本の再生
信号には時間的な位相差が存在するので、適応型のトラ
ンスバーサルフィルタを用いて信号処理を行う必要があ
り、これも装置の複雑化の要因になっている。一方、隣
接トラックの信号を予め再生して記憶しておくようにす
れば、1本のビームで3本のトラックを再生することも
可能であるが、データの高速アクセスが困難になる。ま
た、クロストーク検出領域は書き換えることができない
ので、記録条件によってクロストーク量が変化する場合
に対応することができない。
【0004】本発明は、装置の複雑化を伴うことなく、
トラック間クロストークによるビットエラー率を低減
し、高密度記録が可能なデイスク装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によるディスク装
置は、ディスク記録媒体上の1本の再生トラックと、そ
れに隣接する2本の隣接トラックとに、異なる3状態以
上の記録マークを記録する手段と、隣接トラックからの
クロストークがある状態で再生トラックの記録マークを
再生したときの再生レベルを検出する手段と、検出され
た再生レベルに基づいて、再生トラック及び隣接トラッ
クの記録マークのとり得るすべての組み合わせについ
て、再生トラックのとり得るすべての再生レベルを演算
する演算器と、とり得るすべての再生レベルを基準レベ
ルとして、記録データの再生信号の最尤復号を行う最尤
復号器とを備えている。
【0006】まず、本発明のディスク装置の全般的な再
生原理を説明する。0又は1の記録を行った場合に再生
信号として−1又は1が得られる記録再生系を考える。
従来の単純なディスク装置では、表1に示すように、0
以上を1とし0未満を0とする2値化処理によって再生
信号の復号が行われる。
【0007】
【表1】 クロストークが無い場合の復調 記録データ 0 1 1 0 1 0 1 1 1 0 再生データ -1 1 1 -1 1 -1 1 1 1 -1 復号データ 0 1 1 0 1 0 1 1 1 0 このような単純な2値化復号では、隣接トラックからの
クロストークが多くなると、エラーが生じやすくなる。
例えば、2本の隣接トラックから25%および30%の
クロストークがある場合を表2に示す。
【0008】
【表2】 クロストークがある場合の復調 記録データ 隣接トラック1 0 1 1 1 0 0 1 0 再生トラック 0 0 0 1 1 0 1 0 隣接トラック2 0 1 0 0 1 0 1 1 再生寄与量 隣接クロストーク1 -0.5 0.5 0.5 0.5 -0.5 -0.5 0.5 -0.5 再生トラック -1 -1 -1 1 1 -1 1 -1 隣接クロストーク2 -0.6 0.6 -0.6 -0.6 0.6 -0.6 0.6 0.6 再生データ -2.1 0.1 -1.1 0.9 1.1 -2.1 2.1 -0.9 復調データ 0 1 0 1 1 0 1 0 正しいデータ 0 0 0 1 1 0 1 0 表2から分かるように、従来の2値化処理ではクロスト
ークに起因して再生トラックが0で隣接トラックが共に
1の時にエラーが発生している。このように、従来の光
ディスクの復号方法では、クロストーク量がある程度以
上になるとデータの再生が正しく行われなくなる。しか
し、本発明のディスク装置は、異なる3状態以上の記録
マークの再生レベルに基づいて、再生トラック及び隣接
トラックの記録マークのとり得るすべての組み合わせに
ついて、再生トラックのとり得るすべての再生レベルを
演算し、とり得るすべての再生レベルを基準レベルとし
て、記録データの再生信号の最尤復号を行うので、クロ
ストークによるエラー発生率を抑えることができる。以
下にさらに具体的に説明する。
【0009】表2に示したような25%および30%の
クロストークがある場合の再生トラックの再生レベル
は、隣接トラックのデータが1か0かによって、表3に
示す8通りの場合のいずれかになる。
【0010】
【表3】 再生トラック 隣接トラック1 隣接トラック2 再生レベル 0 0 0 -2.1 0 0 1 -0.9 0 1 0 -1.1 0 1 1 0.1 1 0 0 -0.1 1 0 1 1.1 1 1 0 0.9 1 1 1 2.1 この表3に従って、再生トラックの記録データが0の場
合に再生される再生レベル{-2.1,-0.9,-1.1,0.1}を0
として復号し、記録データが1の場合に再生される再生
レベル{2.1,0.9,1.1,-0.1}を1として復号すれば、ク
ロストークがある場合でも正しく復号される。
【0011】このような復号方法を行うためには、1お
よび0に対応する再生レベルを知る必要がある。この方
法として、本発明のディスク装置は、表3の組み合わせ
のすべての再生レベルが検出できるような再生レベル検
出用の記録マークをディスク記録媒体に記録する。例え
ば、図9に示すように、表3の8通りの組み合わせ全て
を記録してもよい。この記録は、データの記録時に同時
に行うことが好ましい。また、データの最小書き換え単
位ごとに少なくとも1回記録することが好ましい。
【0012】再生時に、この記録マークのレベルを検出
することにより、データ1および0に対応する再生レベ
ルを求めることができる。例えば、図9の例でトラック
Nを再生する場合を考えると、図9の一番下に示された
再生レベルの波形のうち、ポイント1〜4の再生レベル
がデータ“1”の再生レベルに相当し、ポイント5〜8
の再生レベルがデータ“0”の再生レベルに相当する。
また、トラックN−1を再生する場合は、ポイント1,
2,5,6の再生レベルがデータ“1”に相当し、ポイ
ント3,4,7,8の再生レベルがデータ“0”に相当
する。同様に、トラックN+1を再生する場合は、ポイ
ント1,3,5,7の再生レベルがデータ“1”に相当
し、ポイント2,4,6,8の再生レベルがデータ
“0”に相当する。
【0013】このように記録データとは別に、予め定め
た組み合わせの記録マークを記録することにより、デー
タ“1”および“0”に対応する再生レベルを求めるこ
とができる。上記の場合は、表3のすべての場合(8通
り)についてマークを記録してデータ“1”および
“0”に対応する再生レベルを検出したが、必ずしもす
べての組み合わせについてマークを記録する必要はな
い。データ“1”を記録したときの再生レベルを+s、
データ“0”を記録したときの再生レベルを−s、トラ
ックN−1からのクロストーク量とsとの比をp、トラ
ックN+1からのクロストーク量とsとの比をqとする
と、表3に示した再生レベルは、s,p,qを用いて表
4に示すように表すことができる。
【0014】
【表4】 再生トラック 隣接トラック1 隣接トラック2 再生レベル 0 0 0 -s - ps - qs 0 0 1 -s - ps + qs 0 1 0 -s + ps - qs 0 1 1 -s + ps + qs 1 0 0 s - ps - qs 1 0 1 s - ps + qs 1 1 0 s + ps - qs 1 1 1 s + ps + qs 3個の変数s、p、qの値は、再生トラックと2つの隣
接トラックとの異なる3状態の再生レベルから演算によ
って求めることができる。つまり、再生トラックと2つ
の隣接トラックとの異なる3状態以上の再生レベルか
ら、データ“1”及び“0”に対応する再生レベルを求
めることができる。
【0015】実際の記録再生装置では、クロストークの
他に記録再生系のノイズが加わるために、再生レベルは
表4に示したものから変動する。このような場合にもデ
ータの復号が正しく行われるように、実際の再生レベル
を、表4に示したとり得る8通りの再生レベルと比較
し、両レベルの差の絶対値が最も小さい状態を選択し、
その状態から“1”または“0”の復号を行う。
【0016】このように、本発明のディスク装置は、1
本の再生トラックと、それに隣接する2本の隣接トラッ
クとに、異なる3状態以上の記録マークを記録し、再生
時にこの部分の再生レベルを検出し、検出された再生レ
ベルに基づいて、再生トラック及び隣接トラックの記録
マークのとり得るすべての組み合わせについて、再生ト
ラックのとり得るすべての再生レベルを演算し、とり得
るすべての再生レベルを基準として、記録データの再生
信号の最尤復号を行うことによって、クロストークの多
い場合にも正確なデータの再生を行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施形態を
図面に基づいて説明する。図1に、本発明の第1の実施
形態に係る光ディスクデータ復号器の構成を示す。図1
において、101はデータを記録するディスク記録媒
体、102は101のディスク記録媒体を回転させるモ
ータ、103は記録再生用ヘッドを記録再生位置に移動
する移動機構(スレッド)、104は記録再生用の光ヘ
ッド、105は記録再生光ヘッド104のフォーカス制
御、トラッキング制御、及びアクセス制御を行うサーボ
コントローラ、106は記録再生のタイミングを制御す
るタイミングコントローラ、107は記録データと再生
レベル検出用マークパターンを切り替える切り替え器、
108は記録データを変調するプリコーダ、109はレ
ベル検出用データマークを生成するパターンジェネレー
タ、110は再生信号をデジタル値に変換するA/Dコ
ンバータ、111〜114は再生レベルを記憶しておく
メモリ,115はメモリ111〜114の出力から隣接
トラックおよび再生トラックの状態に応じた再生レベル
を演算する演算器、116は演算器115の8本の出力
から再生レベルに一番近いものを選択する状態選択器、
117は116の状態選択器からの出力に基づいて
“0”または“1”の復号を行う復号器である。
【0018】上記のように構成されたディスク装置の動
作を以下に説明する。このディスク装置は、記録データ
と再生レベル検出用マークパターンとを切り替え器10
7で切り替えることよって、図2に示すような再生レベ
ル検出用の記録マークを記録データと共に記録する。こ
の再生レベル検出用の記録マークをデータ記録時に記録
するので、図2に示す記録マークのクロストーク量はデ
ータ領域のクロストーク量と同等である。また、隣接ト
ラック間で記録マークの位相を揃えるために、タイミン
グコントローラ106が、記録媒体上にあらかじめ凹凸
ピットで形成されたピットからタイミングクロックを生
成する。
【0019】この再生レベル検出用マークは、図2に示
すように、記録ビットが隣接トラック間で重複して存在
しないような組み合わせで書き込まれる。例えばトラッ
クNを再生したときの再生信号は図2の一番下に示すよ
うな波形になる。図2中の再生レベル検出ポイント1〜
4での再生レベルをメモリ111〜114に記憶させ
る。ポイント1〜4での再生レベルをA,B,C,Dと
し、データ“1”を記録したときの再生レベルを+s、
データ“0”を記録したときの再生レベルを−s、トラ
ックN−1からのクロストーク量とsとの比をp、トラ
ックN+1からのクロストーク量とsとの比をqとする
と、下記の関係式が成立する。
【0020】
【数1】 −s+sp−sq=A s−sp−sq=B −s−sp+sq=C −s−sp−sq=D これらの式からs、p、qを求めると下記のようにな
る。
【0021】
【数2】 s=(B−D)/2 p=(A−D)/(B−D) q=(C−D)/(B−D) 求められたs、p、qを用いて、再生トラックおよび2
つの隣接トラックの全ての状態(8通り)について再生
レベルを求めると、表5のようになる。
【0022】
【表5】 再生トラック 隣接トラック1 隣接トラック2 再生レベル 0 0 0 D 0 0 1 C 0 1 0 A 0 1 1 -B 1 0 0 B 1 0 1 -A 1 1 0 -C 1 1 1 -D 記録ビットが隣接トラック間で重複して存在しないよう
に、即ち、再生トラック及びその両側の隣接トラックの
うちのいずれか1本のトラックのみに記録ビットが存在
するか、またはいずれのトラックにも記録ビットが存在
しないように、再生レベル検出用マークを再生レベル検
出用領域に書き込むことにより、得られる再生レベルは
表5に示したように非常に簡単になる。この演算を行う
のが演算器115である。演算器115は、表5に示し
たような再生トラック及び2本の隣接トラックのデータ
“1”または“0”の組み合わせに応じた8種類のレベ
ルを出力する。状態選択器116は、演算器115から
の8種類のレベルと再生レベルとを比較して、その差の
絶対値が最も小さいものを選択する状態選択器である。
そして、再生レベルが8種類のレベルのどれに最も近い
かに応じて0〜7の値を出力する。この状態選択器11
6の出力の値に応じて、復号器117がデータ復号を行
う。
【0023】上記のようなディスク装置におけるクロス
トーク量とビットエラー率との関係を従来の2値化復号
法を用いた装置と比較して図3に示す。図3の横軸は、
クロストーク量を再生トラックの再生レベルとの比(デ
シベル)で示している。図3から分かるように、本実施
形態のデイスク装置は、クロストークが大きい場合でも
低いエラーレートで再生が可能であり、狭トラックピッ
チの高密度光ディスクの記録・再生に適している。
【0024】なお、本実施形態では、図2に示したよう
に、再生トラック及びその両側の隣接トラックのうちの
いずれか1本のトラックのみに記録ビットが存在する
(ポイント1,2,3)か、またはいずれのトラックに
も記録ビットが存在しない(ポイント4)ように、再生
レベル検出用マークを記録した。クロストーク量を検出
するために必要な変数は3個であるから、上記のような
組み合わせに限らず、クロストークが発生している場合
の再生トラックおよび隣接トラックの任意の異なる3状
態のレベルを検出すれば、クロストーク量を検出するこ
とができる。
【0025】また、図2に示した再生レベル検出用マー
クは、このディスク装置の最小書き換え単位である各セ
クタごとに設けることが好ましい。これは、ディスク装
置のクロストーク量が記録条件の変動によって変化する
ので、書き換え単位ごとにクロストーク量を検出するこ
とが好ましいからである。
【0026】次に本発明の第2の実施形態に係るディス
ク装置について説明する。この実施形態のディスク装置
は、パーシャルレスポンス(1,1)(以下、PR
(1,1)と略記する)の記録再生系を用いている。記
録媒体として光磁気記録媒体を用い、記録方式として光
ビームの光学分解能よりも細かい記録を行うことができ
る磁界変調記録方式を用いる。このような記録再生系に
おいても、本発明を適用することによりクロストークに
対するビットエラーレートを向上することができる。
【0027】まず、パーシャルレスポンス再生系につい
て説明する。PR(1,1)再生系では、記録マークの
前後の符号間干渉が、1:1で存在する状態で再生を行
う。記録データが“0”の場合は-1を、記録データが
“1”の場合は1をディスクに記録する場合を考える
と、図6の(a)に示すように、ノイズがない場合の再生
信号は、-2,0,2の3値のうちのいずれかになる。
【0028】このPR(1,1)再生系では2ビットの
データを符号間干渉がある状態で同時に再生するので、
4通りの状態(00,01,10,11)のうちの一つが得られ
る。これを状態遷移図で表したものが図6の(b)に示す
トレリス線図であり、楕円中の数字が状態を表してい
る。この状態遷移図は、状態(00)から出発した場合の可
能性のあるすべてのパスを示していることになる。
【0029】以下、図6を参照しながら、最尤復号法の
一つであるビタビアルゴリズムについて簡単に説明す
る。ノイズがない系では、00,01,10,11の各状態の再生
信号は、それぞれ-2,0,0,2となる。このノイズがない場
合の各状態の再生信号と実際の再生信号との差の絶対値
は、ブランチメトリックとして定義される。このブラン
チメトリックを、あるパスについて累計したものがメト
リックであり、これは再生信号に対するこのパスの符号
間距離を表している。図6の(b)の状態遷移図のパスの
中からこの符号間距離が最も小さいパスを選べば最も確
からしい復号データを得ることができる。
【0030】図6の(b)において、状態(00)であるA点
から出発して状態(11)のB点で再び合流する太い実線と
破線で示した2つのパスについて考えると、B点に合流
した時のメトリックは太い実線のパスが1.0であり、破
線のパスが4.6である。この2つのパスのうちメトリッ
クが小さいパス、すなわち符号間距離が小さい太い実線
のパスを生き残りパスとして選ぶ。この操作を図6の
(b)に示す可能なすべてのパスについて行うことによ
り、非常に少ない操作で符号間距離の最も少ないパスを
選択することができる。これがビタビアルゴリズムであ
る。参考のために、この例における生き残りパスを図6
の(b)に太線で示す。また、この時の選択されたメトリ
ック値を図6(c)の楕円の中の数字で示し、それぞれの
パスでのメトリックの値を図6(c)のパスの線上の数字
で示す。
【0031】本実施形態のディスク装置は、クロストー
クのある状態をステートに持つビタビ復号器で最尤復号
器を構成したものである。これによって、クロストーク
がある場合でも正しく復号が行える。図4を用いて説明
を加える。図4において、201はデータを記録するデ
ィスク記録媒体、202は201のディスク記録媒体を
回転させるモータ、203は記録再生用ヘッドを記録再
生位置にアクセスする移動手段、204は記録再生用の
光ヘッド、218は記録媒体に変調磁界を加える磁気ヘ
ッド、205は記録再生ヘッドのフォーカス制御,トラ
ッキング制御,およびアクセス制御を行うサーボコント
ローラ、206は記録再生のタイミングを制御するコン
トローラ、207は記録データと再生レベル検出用マー
クパターンを切り替える切り替え器、208は記録デー
タを変調するプリコーダ、209はレベル検出用データ
マークを生成するパターンジェネレータ、210は再生
信号をデジタル値に変換するA/Dコンバータ、211
〜214は再生レベルを記憶しておくメモリ,220は
メモリ211〜214の出力から再生トラックおよび隣
接トラックの状態に応じた再生レベルを演算する演算
器、221は演算器220の再生レベルに基づいて最尤
復号を行うビタビ復号器である。
【0032】従来のビタビ復号では、再生トラックの状
態だけを考慮しているので状態数は4となる。本発明の
ディスク装置は、これに隣接トラックの情報も考慮する
ので状態数は4×4×4=64状態となる。データ
“1”を記録したときの再生レベルを+s、データ
“0”を記録したときの再生レベルを−s、トラックN
−1からのクロストーク量とsとの比をp、トラックN
+1からのクロストーク量とsとの比をqとしたときの
再生レベルを表6に示す。
【0033】
【表6】 再生トラック 隣接トラック1 隣接トラック2 再生レベル 00 00 00 -2s - 2ps - 2qs 00 00 01 -2s - 2ps 00 00 10 -2s - 2ps 00 00 11 -2s - 2ps + 2qs 00 01 00 -2s - 2qs 00 01 01 -2s 00 01 10 -2s 00 01 11 -2s + 2qs 00 10 00 -2s - 2qs 00 10 01 -2s 00 10 10 -2s 00 10 11 -2s + 2qs 00 11 00 -2s + 2ps - 2qs 00 11 01 -2s + 2ps 00 11 10 -2s + 2ps (途中省略) 11 10 00 2s - 2qs 11 10 01 2s 11 10 10 2s 11 10 11 2s + 2qs 11 11 00 2s + 2ps - 2qs 11 11 01 2s + 2ps 11 11 10 2s + 2ps 11 11 11 2s + 2ps + 2qs この隣接トラックからのクロストークがある場合すべて
の組み合わせの再生レベルが分かれば、これらの状態6
4についてメトリックが計算できる。よってビタビアル
ゴリズムを適応すればデータを復号を行うことができ
る。すべての再生レベルを知るためには、s,p,qを
求める必要がある。本実施形態のディスク装置は、この
s,p,qの検出を以下のように行う。つまり、記録デ
ータと再生レベル検出用マークパターンとを207の切
り替え器で切り替えることによって、図5に示すような
記録マークを記録データと共に記録する。この再生レベ
ル検出用の記録マークは、隣接トラック間で重複して存
在しないように設けられた2ビット長さの記録マークで
ある。図5中のポイント1〜4での再生レベルをA,
B,C,Dとすると、下記の関係式が成立する。
【0034】
【数3】 −2s+2sp−2sq=A 2s−2sp−2sq=B −2s−2sp+2sq=C −2s−2sp−2sq=D これらの式から再生レベルsとクロストークレベルs
p、sqを求めると以下のようになる。
【0035】
【数4】 s=(B−D)/4 sp=(A−D)/4 sq=(C−D)/4 A+B+C=D よって、これらの解を用いて表6を書き直すと、表7の
ようになる。
【0036】
【表7】 再生トラック 隣接トラック1 隣接トラック2 再生レベル 00 00 00 D 00 00 01 -(A+B)/2 + D 00 00 10 -(A+B)/2 + D 00 00 11 C/2 00 01 00 -(B+C)/2 + D 00 01 01 -(B-D)/2 00 01 10 -(B-D)/2 00 01 11 -(B+C)/2 00 10 00 -(B+C)/2 + D 00 10 01 -(B-D)/2 00 10 10 -(B-D)/2 00 10 11 -(B+C)/2 + D 00 11 00 A 00 11 01 (A-B)/2 00 11 10 (A-B)/2 (途中省略) 11 10 00 (B-C)/2 11 10 01 (B-D)/2 11 10 10 (B-D)/2 11 10 11 (B+C)/2 + D 11 11 00 -C 11 11 01 (A+B)/2 11 11 10 (A+B)/2 11 11 11 -D 上記の再生レベルの演算を行うのが演算器220であ
り、可能なすべての再生レベルをピタビ復号器221に
出力する。ビタビ復号器221は、この可能な再生レベ
ルと実際の再生レベルとから上述したクロストークステ
ートを遷移状態に持つビタビアルゴリズムを用いて最尤
復号を行う。
【0037】上記のようなデイスク装置におけるクロス
トーク量とビットエラー率との関係を従来のビタビ復号
法を用いた装置と比較して図7に示す。図7の横軸は、
クロストーク量を再生トラックの再生レベルとの比(デ
シベル)で示している。図7から分かるように、本実施
形態のデイスク装置は、クロストークが大きい場合でも
低いエラーレートで再生が可能であり、狭トラックピッ
チの高密度光ディスクの記録・再生に適している。
【0038】なお、本実施形態では、図5に示したよう
に、再生トラック及びその両側の隣接トラックのうちの
いずれか1本のトラックのみに記録マーク列が存在する
か、またはいずれのトラックにも記録マーク列が存在し
ないように、再生レベル検出用マークを記録した。クロ
ストーク量を検出するために必要な変数は3個であるか
ら、基本的には、クロストークが発生している場合の再
生トラックおよび隣接トラックの任意の異なる3状態の
レベルを検出すれば、クロストーク量を求めることがで
きる。
【0039】次に、本発明の第3の実施形態に係るデイ
スク装置のブロック図を図8に示す。図8において、3
01はデータを記録するディスク記録媒体、302は3
01のディスク記録媒体を回転させるモータ、303は
記録再生用ヘッドを記録再生位置にアクセスする移動手
段、304は記録再生用の光ヘッド、318は記録媒体
に変調磁界を加える磁気ヘッド、305は記録再生ヘッ
ドのフォーカス制御,トラッキング制御,およびアクセ
ス制御を行うサーボコントローラ、306は記録再生の
タイミングを制御するコントローラ、307は記録デー
タと再生レベル検出用マークパターンを切り替える切り
替え器、308は記録データを変調するプリコーダ、3
09はレベル検出用データマークを生成するパターンジ
ェネレータ、310は再生信号をデジタル値に変換する
A/Dコンバータ、311〜314は再生レベルを記憶
しておくメモリ,322〜325はメモリ311〜31
4の記憶値の平均値を演算する平均値演算器,320は
平均値演算器322〜325の出力から再生トラックお
よび隣接トラックの状態に応じた再生レベルを演算する
演算器、321は演算器320の再生レベルに基づいて
最尤復号を行うビタビ復号器である。
【0040】本実施形態のデイスク装置は、第2の実施
形態に平均値演算器322〜325を付加したものであ
る。第2の実施形態ではメモリ211〜214に記憶さ
れたクロストーク検出領域の再生レベルを直接用いてク
ロストーク量の演算を行っていたが、これらの再生レベ
ルはサンプリング値であり、クロストーク量に再生時の
ノイズを含んでいる。第2の実施形態では、このノイズ
を含んだサンプリング値から再生信号レベルおよにクロ
ストークレベルを求めているので、精度が十分ではな
い。
【0041】これに対して、本実施形態では、各セクタ
に設けられたクロストーク検出領域からの検出レベル
を、平均値演算器322〜325によって平均化処理す
ることにより、精度がより高いクロストーク量の検出を
可能にしている。これによって、クロストークが大きい
場合でも、第2の実施形態に比べてエラーレートを一桁
程度向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るディスク装置を
示すブロック図
【図2】図1のディスク装置の再生レベル検出方法を説
明するための図
【図3】クロストーク量対ビットエラー率の特性に関し
て、図1のディスク装置と従来のディスク装置とを比較
して示すグラフ
【図4】本発明の第2の実施形態に係るディスク装置を
示すブロック図
【図5】図4のディスク装置の再生レベル検出方法を説
明するための図
【図6】ビタビアルゴリズムの説明図
【図7】クロストーク量対ビットエラー率の特性に関し
て、図4のディスク装置と従来のディスク装置とを比較
して示すグラフ
【図8】本発明の第3の実施形態に係るディスク装置を
示すブロック図
【図9】本発明の作用を説明するための図
【符号の説明】
101,201,301 ディスク記録媒体 103,203,303 ヘッド 106,206,306 タイミングコントローラ 107,207,307 切り替え器 108,208,308 プリコーダ 109,209,309 パターンジェネレータ 110,210,310 A/Dコンバータ 111〜114,211〜214,311〜314 メ
モリ 115,220,320 演算器 116 状態選択器 117 復号器 221,321 ビタビ復号器 322〜325 平均値演算器
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 20/18 572 G11B 20/18 572F 576 576A (72)発明者 中村 正 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク記録媒体上の1本の再生トラッ
    クと、それに隣接する2本の隣接トラックとに、異なる
    3状態以上の記録マークを記録する手段と、 前記隣接トラックからのクロストークがある状態で前記
    再生トラックの記録マークを再生したときの再生レベル
    を検出する手段と、 検出された再生レベルに基づいて、前記再生トラック及
    び隣接トラックとの記録マークのとり得るすべての組み
    合わせについて、前記再生トラックのとり得るすべての
    再生レベルを演算する演算器と、 前記とり得るすべての再生レベルを基準レベルとして、
    記録データの再生信号の最尤復号を行う最尤復号器とを
    備えているディスク装置。
  2. 【請求項2】 前記再生トラック及び隣接トラックへの
    異なる3状態以上の記録マークの記録がデータ記録時に
    行われる請求項1記載のディスク装置。
  3. 【請求項3】 前記再生トラック及び隣接トラックへの
    異なる3状態以上の記録マークの記録がデータの最小書
    き換え単位ごとに1回または複数回行われる請求項1記
    載のディスク装置。
  4. 【請求項4】 前記最尤復号器は、前記再生トラック及
    び隣接トラックの状態から取り得る状態遷移について、
    前記とり得るすべての再生レベルを用いるビタビアルゴ
    リズムによって最尤復号を行う請求項1記載のディスク
    装置。
  5. 【請求項5】 前記再生トラック及び隣接トラックへ異
    なる3状態以上の記録マークを記録する手段は、前記再
    生トラックのみに記録マークがある状態と、一方の隣接
    トラックのみに記録マークがある状態と、他方の隣接ト
    ラックのみに記録マークがある状態と、いずれのトラッ
    クにも記録マークがない状態との4状態を記録する請求
    項1記載のディスク装置。
  6. 【請求項6】 デイスク記録媒体上の複数の領域におい
    て、1本の再生トラックと、それに隣接する2本の隣接
    トラックとに、異なる3状態以上の記録マークを記録す
    る手段と、 前記隣接トラックからのクロストークがある状態で前記
    再生トラックの記録マークを再生したときの再生レベル
    を前記複数の領域から検出する手段と、 前記複数の領域から検出された再生レベルを平均演算し
    て平均再生レベルを求める手段と、 前記平均再生レベルに基づいて、前記再生トラック及び
    隣接トラックとの記録マークのとり得るすべての組み合
    わせについて、前記再生トラックのとり得るすべての再
    生レベルを演算する演算器と、 前記とり得るすべての再生レベルを基準レベルとして、
    記録データの再生信号の最尤復号を行う最尤復号器とを
    備えているディスク装置。
  7. 【請求項7】 1本の再生トラックと、それに隣接する
    2本の隣接トラックとに、異なる3状態以上の記録マー
    クを記録する領域が備えられているディスク記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記記録マークを記録する領域が、デー
    タ記録領域と同等の記録再生特性を有している請求項7
    記載のディスク記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記記録マークを記録する領域が、最小
    書き換え単位ごとに少なくとも1箇所備えられている請
    求項7記載のディスク記録媒体。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007018604A (ja) * 2005-07-07 2007-01-25 Sharp Corp ビタビ復号装置、ビタビ復号方法、ビタビ復号プログラムおよびビタビ復号プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JP4509882B2 (ja) * 2005-07-07 2010-07-21 シャープ株式会社 ビタビ復号装置、ビタビ復号方法、ビタビ復号プログラムおよびビタビ復号プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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