JPH087495A - データ記録再生装置および媒体 - Google Patents

データ記録再生装置および媒体

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JPH087495A
JPH087495A JP14432994A JP14432994A JPH087495A JP H087495 A JPH087495 A JP H087495A JP 14432994 A JP14432994 A JP 14432994A JP 14432994 A JP14432994 A JP 14432994A JP H087495 A JPH087495 A JP H087495A
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JP14432994A
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Tetsuya Ikeda
哲也 池田
Junichi Ishii
純一 石井
Takashi Hoshino
隆司 星野
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明はデータ記録再生装置に係り、特にサン
プルサーボ方式でフォーマットされた記録媒体に対し、
PRML方式を適用してデータ検出し、データ領域とサ
ーボ領域の切り換え点でサーボ領域の影響による符号間
干渉をなくし、ビタビ復号によるデータ誤りを低く抑え
ることができるデータ記録再生置を提供する。 【構成】記録データをブロック単位に分割し、ブロック
の先頭と最後尾に付加するダミーデータを発生するデー
タ発生手段118と、記録する変調データとダミーデータ
とを切換える切換手段119とを設けて記録信号を供給
し、データブロックの先頭と最後尾に付加されたダミー
データを含めた再生信号をブロック単位に復号するビタ
ビ復号手段115を設ける。 【効果】これにより交互にブロック分割されたデータ領
域の再生信号にサーボ領域の影響による符号間干渉がな
くなり、ビタビ復号を適用してもデータ領域とサーボ領
域の切り換え点付近のデータ誤りが生じなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はデータ記録再生装置に係
わり特にサンプルサーボ方式のデータ記録再生装置にお
いて再生信号の符号間干渉等の影響を除くためにPRM
L方式を適用してデータ復号するデータ記録再生装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】記録媒体に高密度記録された再生信号の
データ検出は、符号間干渉等の影響を取り除いてデータ
誤りを低減することが要求される。この課題を克服する
ための手段としてパーシャルレスポンス方式の波形等化
と最尤復号によるデータ検出を組み合わせたPRMLに
よる再生信号処理方式の適用が考えられている。磁気デ
ィスクからのデータ再生にPRML方式を適用したデー
タ再生方式は例えば"磁気ディスク用信号処理技術の最
近の展開",電子情報通信学会誌C-II,Vol.J75-C-II No.
11,pp.611〜623,('90/11)に示されている。記録再生装
置にPRML方式を適用した従来例として光ディスク装
置を例に取り、パーシャルレスポンスクラス1特性(1+
D)の波形等化とビタビ復号を適用する場合について説明
する。
【0003】図8は光ディスクの記録再生系のブロック
図である。図8において1はプリコーダ、2は光ディス
クの特性モデル、3はビタビ復号器、4は記録データ入
力、5は再生データ出力である。光ディスクの特性モデ
ル2は21の光ディスクの記録再生特性、6のノイズ入
力、22の加算器、23のフィルタで構成される。記録デー
タ入力4から入力される記録データはプリコーダ1によ
って1/(1+D)の演算処理を行なったのち光ディスク21に
記録される。光ディスクの特性は平均値ゼロのランダム
ノイズ6と加算器22と等化後の再生信号がクラスI(1+
D)のパーシャルレスポンス特性とするフィルタ23により
モデル化できる。このモデル化された光ディスクからの
再生信号はビタビ復号器3に入力され以下で述べるビタ
ビアルゴリズムにより再生データ5を出力する。
【0004】図9はクラスI(1+D)のパーシャルレスポ
ンス特性における孤立ピットに対応する再生波形例であ
り、サンプル点t=0とt=1Tにおいて振幅値は1.0、それ以
外のサンプル点は0.0となる。光ディスクからの再生信
号波形はデータ系列に対応するこの孤立再生波形の重ね
合わせにより生成できる。
【0005】図10は図9の孤立再生波形を基にしたビタ
ビ復号予測サンプル値の例であり、隣接する2ビットの
組合せによる孤立再生波形の重ね合わせによりT0〜T2の
3つの予測サンプル値を設定する。すなわちT0はビット
の組合せ"00"の場合、T1はビットの組合せ"01"または"1
0"の場合、T2はビットの組合せ"11"の場合のそれぞれの
予測サンプル値である。E0〜E2は再生信号振幅Ynとこれ
ら3つの予測サンプル値T0〜T2の誤差の絶対値であり、
ここで扱うビタビ復号はこれらの値を用いて最も確率の
高いデータ系列を求める最尤復号を行なう。ビタビアル
ゴリズムの詳細は以下の通りである。
【0006】ある時点nにおける復号パス"0"および"
1"に対応するメトリックをmn(1),mn(0)とすると mn(1)=min{mn-1(1)+E2,mn-1(0)+E1} mn(0)=min{mn-1(1)+E1,mn-1(0)+E0} で示される。この式でminは小さい方の値を選ぶ関数で
あり、メトリックが小さければ尤度が高いことを意味す
る。これらのメトリック差をQnとすると Qn=mn(1)-mn(0) =min{Qn-1+E2,E1}-min{Qn-1+E1,E0} となる。ここで Qn-1+E2≦E1でかつQn-1+E1≦E0の場合は復号パス"1"
としてマージできQn=E2-E1となる。
【0007】Qn-1+E2>E1でかつQn-1+E1≦E0の場合は
復号パスはマージできずQn=-Qn-1となる。
【0008】Qn-1+E2>E1でかつQn-1+E1>E0の場合は
復号パス"0"としてマージできQn=E1-E0となる。
【0009】図11は再生信号の2ビットの組合せの4状
態(S00〜S11)に対する状態遷移図とトレリス線図であ
る。破線がビット"0"の状態遷移、実線がビット"1"の
状態遷移を示す。例えば再生信号の2ビットの組合せ
が"00"で状態S00のとき次のビットの取り得る状態はS00
またはS01であることを示している。図12は図11の4状
態(S00〜S11)のうちS00とS10,S01とS11をまとめて2状
態とした場合の状態遷移図とトレリス線図である。上記
した条件のとき復号パスはS0に接続することが確定
し、条件のとき復号パスはS0,S1のどちらに接続する
か確定せず、また条件のとき復号パスはS1に接続する
ことが確定する。この尤度判別を繰返し行なって生き残
るパスを求めることで復号データを得る。
【0010】このビタビ復号を用いたPRML方式の再
生信号処理によると光ディスクからの再生信号に敢えて
符号間干渉を生じさせ、その符号間干渉を利用した符号
相関により最も確率の高い符号を復号するので、ビット
単位にピーク検出またはスライス検出で復号する場合に
比べて同一データ誤り率で約2dBのS/Nの向上が可能と
なる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このPRML方式を書
換え可能なデータ記録再生装置に適用する場合で、特に
データ記録領域とサーボ領域がブロック単位に分割され
たサンプルサーボ方式のデータ記録再生装置に適用する
場合は、最尤復号によるデータ検出はデータ領域からの
再生信号のみとなりサーボ領域からの再生信号はデータ
検出を中断する必要がある。しかしビタビ復号は再生信
号の検出点の前後の相関により最も確率の高いデータを
検出する復号方式であるため、データ領域とサーボ領域
の切り換え点においては再生信号が分断してしまい、ビ
タビ復号による再生信号の検出点の前後の相関が取れな
くなる。
【0012】データ領域の再生信号とサーボ領域の再生
信号を合成して連続した再生信号とした場合は、サーボ
領域の再生信号は記録された再生信号ではないためデー
タ領域とサーボ領域の切り換え点付近の再生信号は異常
な符号間干渉が生じることになり正常なビタビ復号がで
きなくなる。またサーボ領域の再生信号を抜取り、デー
タ領域と次のデータ領域の再生信号を合成して連続した
再生信号とした場合は、接続部分の再生信号は連続した
再生信号ではないため同様に異常な符号間干渉が生じる
ことになり正常なビタビ復号ができなくなる。このため
データ領域とサーボ領域の切り換え点においてはデータ
誤りが生じやすくなり、ビタビ復号をサンプルサーボ方
式のデータ記録再生装置に適用する場合の欠点となって
いた。
【0013】本発明の目的は、上記した従来技術の問題
点を解決しデータ記録領域とサーボ領域がブロック単位
に分割されたサンプルサーボ方式のデータ記録再生装置
において、ビタビ復号を適用してデータ領域とサーボ領
域の切り換え点においてもデータ領域が連続する場合と
同等にデータ誤りを減少することができるデータ記録再
生装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、データ領域とサーボ領域とを交互に分割
したサンプルサーボ方式のデータ記録再生装置におい
て、データ記録時には記録データをデータ記録領域ごと
にブロック単位に分割し、データ領域分の記録データの
前後にダミーデータを余分に付加してサーボ領域の先頭
および最後尾に記録するブロック単位データ記録手段
と、データ再生時にはデータ領域ごとにブロック分割し
て記録された再生信号をデータ領域の再生信号だけでな
くデータ領域外のサーボ領域の先頭および最後尾に記録
されたダミーデータまでの再生信号をビタビ復号するブ
ロック単位ビタビ復号手段を設ける構成とした。
【0015】
【作用】本発明を適用するデータ記録再生装置ではデー
タ領域とサーボ領域とが交互に分割されたサンプルサー
ボ方式の媒体を使用する。ブロック単位データ記録手段
はデータ記録時にデータ領域分の記録データの前後にダ
ミーデータを余分に付加してサーボ領域の先頭および最
後尾に記録する。ブロック単位ビタビ復号手段はデータ
再生時にデータ領域からのデータだけでなくデータ領域
外のサーボ領域の先頭および最後尾に記録されたダミー
データまでの再生信号を抽出してビタビ復号する。
【0016】これによりデータ記録領域とサーボ領域が
ブロック単位に分割されたサンプルサーボ方式でもビタ
ビ復号が適用できデータ領域とサーボ領域の切り換え点
においてもデータ領域が連続する場合と同等にデータ誤
りを減少することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。
【0018】図1は本発明によるデータ記録再生装置の
実施例である光磁気記録による光ディスク装置のデジタ
ル信号処理部のブロック図であり、図2は光ディスクの
データフォーマットである。ともにサンプルサーボ方式
の例を示している。
【0019】図1において101はクロックマーク検出回
路であり、サーボエリアのクロックマーク信号を検出す
る。102はクロック再生回路であり、検出したクロック
マークからクロック信号をPLLにより再生する。103
は同期信号発生回路であり、再生されたクロック信号に
同期した各種の信号を発生する。104はA/D変換回路であ
り、ディスクにあらかじめ記録されたピットによるアナ
ログ再生信号をデジタル値に変換する。105は波形等化
回路であり、デジタル再生信号を波形等化する。106は
スライス検出回路であり、スライスレベルによりビット
単位のデータ検出を行なう。107はシステムコントロー
ラであり、光ディスク装置全体の制御を行なう。108は
サーボマーク検出回路であり、サーボエリアのサーボマ
ーク信号を検出する。109はトラッキング誤差信号生成
回路であり、検出したサーボマーク信号よりトラッキン
グ誤差信号を生成する。110はD/A変換回路であり、デジ
タルトラッキング誤差信号をアナログ信号に変換する。
111はトラッキング制御回路であり、光ディスクのトラ
ッキング位置の制御を行なう。112はA/D変換回路であ
り、光磁気記録によるアナログ再生信号をデジタル値に
変換する。113は波形等化回路であり、デジタル再生信
号の波形等化を行なう。114は予測値設定回路であり、
ヘッダ部に記録された波形等化後のテスト信号を利用し
てビタビ復号の予測サンプル値を設定する。115はビタ
ビ復号回路であり、波形等化後の再生信号をビタビアル
ゴリズムによりデータ復号する。116は復調回路であ
り、復号データを復調し再生データを得る。117は変調
回路であり、記録データをディスクに記録する符号デー
タに変調する。118はデータ生成回路であり、ヘッダ部
に記録するテストデータおよびデータ領域とサーボ領域
の継ぎ目のところで再生信号に符号間干渉が生じないダ
ミービットデータを生成する。119はデータ切換回路で
あり、変調後のデータとデータ生成回路からのデータと
を切換える。120は記録制御回路であり、光ディスク上
に切換え合成した記録信号を出力する。また11は光ディ
スクのピット記録によるヘッダ部およびサーボ領域から
の再生信号入力、12は光磁気記録(MO)によるデータ
領域からの再生信号入力、13は光ディスクに記録する記
録信号出力、14は再生データ出力、15は記録データ入力
である。
【0020】また図2はサンプルサーボフォーマットの
例を示す図である。図2において記録再生するデータは
セクタ単位にブロック分割され、それぞれのセクタの先
頭にヘッダ領域が設けられる。1セクタは608バイトか
らなり、そのうち24バイトがヘッダデータである。ヘッ
ダデータはあらかじめプリピットされた8バイトとテス
ト信号等に書換え可能な16バイトからなる。それ以外は
光磁気記録により書換え可能な512バイトのデータおよ
び72バイトの誤り訂正用のデータからなる。また1セク
タは38セグメントから構成され、先頭の2セグメントの
うちの24バイト分がヘッダ部分で残りがデータ部分であ
る。1セグメントはピットにより埋め込まれた32ビット
分のサーボエリアと128ビットのデータエリアから構成
される。サーボエリアの32ビットのうち第4ビット目か
ら第9ビット目までがアクセスマーク、第13ビット目と
第21ビット目がウォブルマーク、第17ビット目がクロッ
クマーク、第25ビット目から第28ビット目までがフォー
カスエリアである。
【0021】以下これらの図を用いて本発明の実施例に
おける光ディスクへの記録再生動作を説明する。図1に
おいて、図2に示すように光ディスクにプリピットされ
たヘッダ領域およびサーボ領域の再生信号は11より入力
され、光磁気記録により書替え可能なデータ領域の再生
信号は12よりそれぞれ入力される。クロックマーク検出
回路101は、11より入力されるピット記録による再生信
号よりサーボ領域に埋め込まれたクロックマークを検出
する。クロック再生回路102は検出されたクロックマー
クを基準にしてPLLによりビットクロックを再生す
る。同期信号発生回路103は再生されたビットクロック
信号に同期した各種の同期制御または切換信号を発生
し、各ブロックに出力する。11より入力されるピット記
録による再生信号はA/D変換回路104に入力され、A/D変
換回路104はアナログの再生信号をサンプルクロックご
とにデジタル値に変換する。波形等化回路105はデジタ
ル値の再生信号をトランスバーサルフィルタにより波形
等化し、スライス検出回路106は等化後の再生信号を特
定スライスレベルでスライスし、ビット単位にデータ検
出する。コントローラ107はヘッダにピット記録された
ディスクのアドレス情報等のIDを読み取り、この情報
を基にしてディスク装置全体の制御を行なう。サーボマ
ーク検出回路108は図2に示すクロックマークの前後に
あるトラック中心よりそれぞれ反対方向にずれたウォブ
ルマークのサーボマーク信号を検出する。トラッキング
誤差信号生成回路109はこのサーボマーク信号を読み取
って2つのウォブルマークの振幅値の差よりデジタル値
のトラッキング誤差信号を出力する。D/A変換回路110は
このデジタルトラッキング誤差信号をアナログ値に変換
し、トラッキング制御回路111はトラッキング誤差信号
がゼロレベルに引き込むようにサーボ制御し、これによ
りディスクのトラッキング制御が行なわれる。
【0022】またサーボ領域のアクセスマークはディス
クのトラック移動のアクセス速度制御のために使用さ
れ、フォーカスエリアはサーボ領域のスペースを反射面
として光検出器のフォーカス制御のために使用される。
この部分の処理の構成および動作については本発明と直
接関係しないので割愛する。以上あらかじめプリピット
されたヘッダ部およびサーボ領域の再生信号により光デ
ィスク装置の同期系および制御系の処理が行なわれ、デ
ータ領域でのデータの記録再生が可能となる。
【0023】データをディスクのデータ領域に記録する
場合、記録データは15より入力される。変調回路117は
記録データを直接ディスクに記録する符号データに変調
する。データ生成回路118は図2に示すようにサーボ領
域の先頭と最後尾に記録するダミービットデータを生成
する。このダミービットデータはデータ領域に符号間干
渉を与えないビット"00"などのデータである。データ切
換回路119は図3に示すように、同期信号発生回路103か
ら出力されるデータ領域とサーボ領域の切換信号により
記録符号データとダミービットデータとを交互に切換え
る。記録制御回路120は切換え合成されたそれぞれのデ
ータを図3に示すように、同期信号発生回路103から出
力される記録切換信号により、光ディスクのデータ領域
とそのデータ領域に接続するサーボ領域の先頭と最後尾
に記録するように記録信号を出力する。これにより光デ
ィスクのデータ領域には記録符号データが記録され、サ
ーボ領域の第1、第2ビット目および第31ビット目、第
32ビット目にはダミービットデータが記録される。
【0024】次にディスクのデータ領域に記録されたデ
ータを再生する場合は、光磁気記録による再生信号が12
よりデータ領域とサーボ領域とが交互に連続した波形と
して入力される。A/D変換回路112はこの再生信号をサン
プルクロックごとにデジタル値に変換する。波形等化回
路113はデジタルトランスバーサルフィルタにより構成
され、等化後の再生波形がパーシャルレスポンスクラス
Iの特性になるように波形等化する。予測値設定回路11
4は図10および図11に示すようにヘッダ部分などにテス
ト信号として記録された波形等化後の孤立波形よりビタ
ビ復号の予測サンプル値を3種類設定しビタビ復号回路
115に入力する。ビタビ復号回路115は同期信号発生回路
103から出力される制御信号によって復号動作の停止お
よび解除を行ない、等化後の再生信号をビタビアルゴリ
ズムに従って復号する。この構成および動作の詳細につ
いては次に詳しく説明する。復調回路116はビタビ復号
された符号データを復調し再生データを得る。なおこの
再生データはセグメント単位に分割されているので、図
示しない次段の処理で合成されセクタ単位のデータにま
とめられる。
【0025】図4は図1に示す光ディスク装置のビタビ
復号回路115の詳細を示す図である。図4において破線
で示すブロック40は予測サンプル値比較手段、41は尤度
判別手段、42は復号パス判定手段であり、43,44,45は図
1に示す予測設定回路114より入力される図11に示すパ
ーシャルレスポンス特性のT0〜T2の予測サンプル値に対
応するレベル入力、46は再生信号入力、47はビタビ復号
の停止再開を制御する制御信号入力、48はデータ復号出
力である。予測サンプル値比較手段40において401〜403
は絶対誤差検出回路、ゆう度判別手段41において404,40
5は加算回路、406,408は減算回路、407は反転回路、40
9,410は比較回路、411は3入力選択回路、412はラッチ
回路である。また復号パス判定手段42において413,414
は2入力選択回路、415,416はレジスタ回路である。
【0026】図4に示す予測サンプル値比較手段40の絶
対誤差検出回路401は再生信号入力46と隣接ビット2ビ
ットの組合せ"11"に対応する予測サンプル値入力43との
絶対誤差を取り絶対誤差E2を出力する。絶対誤差検出回
路402は再生信号入力46と隣接ビット2ビットの組合せ"
01"または"10"に対応する予測サンプル値入力44との絶
対誤差を取り絶対誤差E1を出力する。絶対誤差検出回路
403は再生信号入力46と隣接ビット2ビットの組合せ"0
0"に対応する予測サンプル値入力45との絶対誤差を取り
絶対誤差E0を出力する。
【0027】尤度判別手段41の加算回路404は1ビット
前のメトリック差であるラッチ回路412の出力Qn-1と絶
対誤差E2とを加算し、加算回路405は1ビット前のメト
リック差であるラッチ回路412の出力Qn-1と絶対誤差E2
とを加算する。比較回路409および410は加算回路404の
出力Qn-1+E2と絶対誤差E1および加算回路405の出力Qn-1
+E1と絶対誤差E0とをそれぞれ比較し、比較結果を入力
選択回路411および復号パス判定手段42のレジスタ回路4
15,416に出力する。この比較結果より従来技術のところ
で述べた尤度判別条件が得られる。減算回路406および4
08は絶対誤差E2と絶対誤差E1の差E2-E1および絶対誤差E
1と絶対誤差E0の差E1-E0を3入力選択回路411に出力す
る。反転回路407は1ビット前のメトリック差であるラ
ッチ回路412の出力Qn-1の極性(正負)を反転し3入力選
択回路411に出力する。3入力選択回路411は減算回路40
6,408および反転回路407からの3入力を比較回路409お
よび410の比較結果に応じて従来技術のところで述べた
尤度判別条件に対応して尤度判別後のメトリック差とな
る1入力だけを選択する。ラッチ回路412は3入力選択
回路411で選択されたメトリック差をラッチし、その出
力は次のビットの尤度判別に使用する。
【0028】復号パス判定手段42のレジスタ回路415お
よび416は比較回路409および410の出力をクロック周期
でそれぞれ記録すると同時に2入力選択回路413および4
14の出力を記録する。2入力選択回路413および414は比
較回路409および410の出力に応じてレジスタ回路415お
よび416のシリアルまたはパラレルシフトの切換えのた
め、それぞれの複数ビットのレジスタ出力を切換える。
すなわち比較回路409および410の出力が従来技術のとこ
ろで述べた尤度判別条件のとき2入力選択回路413お
よび414はともにレジスタ回路415からのレジスタ出力に
切り換わるように動作する。また尤度判別条件のとき
は2入力選択回路413はレジスタ回路416からのレジスタ
出力に切り換わり、2入力選択回路414はレジスタ回路4
15からのレジスタ出力に切り換わるよう動作する。さら
に尤度判別条件のときは2入力選択回路413および414
はともにレジスタ回路416からのレジスタ出力に切り換
わるよう動作する。これによりレジスタ回路415および4
16の出力は尤度判別条件およびのときは一致しその
時点より以前のデータ復号が確定する。また尤度判別条
件のときは一致せず不確定となる。通常レジスタ回路
の415および416のレジスタ段数は尤度判別条件の最大
連続数以上であるので復号出力48は尤度判別よりレジス
タ段数だけ遅延して得られる。なお復号出力48がレジス
タ回路416より出力されるのは、尤度判別条件が"1"ま
たは"0"のどちらかにマージすればレジスタ回路415お
よび416は必ず同じ出力になるのでレジスタ回路416の復
号出力48で代表したためである。
【0029】制御入力47は図1に示す同期信号発生回路
103より出力される制御信号で、サーボ領域の先頭と最
後尾以外は復号を停止しそれ以外は解除するようにラッ
チ回路412およびレジスタ回路415、416のラッチまたはレ
ジスタ内容をリセットまたはリセット解除する。
【0030】図5および図6はデータ領域とサーボ領域
の継ぎ目部分の光磁気記録による再生波形とデータ検出
例を示す図である。図5に示す再生波形のようにサーボ
領域の最後尾にデータ領域に符号間干渉を生じさせない
ダミービット"00"が記録されているのでデータ領域の最
初の部分で異常な符号間干渉が生じなくなる。この時ビ
タビ復号はサーボ領域の最後尾のダミーデータのところ
から復号を開始し、制御入力により尤度メトリックおよ
び尤度判別結果はリセットされているのでデータ領域の
最初から正確に復号できデータ誤りが生じなくなる。ま
たこれと同様に図6に示す再生波形のようにサーボ領域
の先頭にデータ領域に符号間干渉を生じさせないダミー
ビット"00"が記録されているのでデータ領域の最後の部
分で異常な符号間干渉が生じなくなる。この時ビタビ復
号はサーボ領域の先頭のダミーデータのところまで復号
するので復号結果が途中で中断することなく尤度判別結
果より復号出力がマージでき、データ領域の最後の部分
まで正確に復号できデータ誤りが生じなくなる。
【0031】以上説明した本実施例によるとデータ領域
とサーボ領域が交互に分割されたサンプルサーボ方式の
光ディスクに、記録時にはデータ領域にデータを記録す
るだけでなくサーボ領域の先頭と最後尾にダミービット
データを付加して記録し、再生時にはデータ領域に記録
されたデータだけでなくサーボ領域の先頭と最後尾に付
加されたダミービットデータの範囲までの再生信号をビ
タビ復号をするので、セグメント単位に分割されるデー
タ領域の先頭と最後尾の再生データが誤りなく復号でき
る。
【0032】図7は本発明のもう一つの実施例であり、
ディスク上で書換えできない再生専用領域と書換え可能
な記録領域とが混在するパーシャルROMの光ディスク
に適合する光ディスク装置のデジタル信号処理部のブロ
ック図である。図7において図1の説明で用いたと同一
部分については同一符号で示し、この部分の説明につい
ては省略する。図7において121は切換回路であり、デ
ータ領域からの再生信号が再生専用のピット記録による
再生信号か光磁気記録された再生信号かで切り換える。
この切換回路121を設けることにより図1に示す波形等
化回路105およびスライス検出回路106が削除され、波形
等化回路113およびビタビ復号回路115でデータ領域のピ
ット記録による再生信号も光磁気記録された再生信号も
共通にデータ検出できる。
【0033】図7においてのデータ領域にもあらかじめ
プリピットされている再生信号を再生する場合、切換回
路121はピット記録による再生信号の側に切り換わり波
形等化回路113、予測値設定回路114、およびビタビ復号
回路115、復調回路116は図1で説明した光磁気記録の再
生動作と同様にデータ再生を行なう。なおピット記録に
よるデータ領域の再生信号はサーボ領域のピットがデー
タ領域との継ぎ目付近には存在しないようにフォーマッ
トされるのでデータ領域の先頭と最後尾の再生信号にデ
ータ復号に影響する符号間干渉は生じない。またビタビ
復号の予測値設定回路114はヘッダ部分のプリピットさ
れたテスト信号の波形を利用して予測サンプル値を設定
する。次に光磁気記録の再生信号を再生する場合、切換
回路121は光磁気記録の再生信号の側に切り換わり波形
等化回路113、予測値設定回路114、およびビタビ復号回
路115、復調回路116は図1と同様にデータ再生を行な
う。
【0034】この実施例によると光ディスクからのピッ
ト記録による再生信号も光磁気記録による再生信号も切
換回路121の切換え動作により、同一にビタビ復号が可
能となり再生専用領域と書換え可能な記録領域とが混在
するパーシャルROMの光ディスクにも適合できる。
【0035】以上説明した本実施例によるとデータ領域
とサーボ領域が交互に分割されたサンプルサーボ方式で
再生専用領域と書換え可能な記録領域とが混在するパー
シャルROMの光ディスクでも、書換え可能な記録領域
の記録時にはデータ領域にデータを記録するだけでなく
サーボ領域の先頭と最後尾にダミービットデータを付加
して記録し、再生時にはデータ領域に記録されたデータ
だけでなくサーボ領域の先頭と最後尾に付加されたダミ
ービットデータの範囲までの再生信号をビタビ復号をす
るので、セグメント単位に分割されるデータ領域の先頭
と最後尾の再生データが誤りなく復号できる。また再生
専用領域の再生時にはデータ領域のデータだけでなくサ
ーボ領域の先頭と最後尾までの再生信号をビタビ復号を
するので、セグメント単位に分割されるデータ領域の先
頭と最後尾の再生データが誤りなく復号できる。
【0036】以上説明した本発明の実施例はブロック分
割されたデータ領域より余分にサーボ領域まで記録され
たダミーデータまでの再生信号をビタビ復号するので、
データ領域の前後においてデータ誤りを生じさせること
なくデータ再生が可能となる。なお記録するダミーデー
タのビット数およびビタビ復号する領域の範囲は限定さ
れることはない。またサーボ領域へのダミーデータはあ
らかじめ一括して記録しておけばデータ記録時に敢えて
ダミーデータを記録する必要はないが、再生時には本発
明のようにデータ領域より余分にサーボ領域まで記録さ
れたダミーデータまでの再生信号をビタビ復号する必要
がある。また本発明の実施例は光ディスク装置を例にし
て説明したが、ビタビ復号を適用するデータ領域とサー
ボ領域が交互に分割されるサンプルサーボ方式の記録再
生装置全般に適用できる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、データ領域とサーボ領
域がブロック単位に交互に分割されるサンプルサーボ方
式データ記録再生装置においても、PRML方式を適用
しビタビ復号によるデータ検出においてデータ領域とサ
ーボ領域の切り換え点でサーボ領域の影響による符号間
干渉を生じさせずに誤りなくデータ再生ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である光ディスク信号処理ブロ
ック図である。
【図2】本発明の実施例であるサンプルサーボ方式の光
ディスクのデータフォーマットである。
【図3】記録領域切換信号の例である。
【図4】本発明の実施例のビタビ復号回路の詳細ブロッ
クを示す図である。
【図5】再生波形とデータ検出の例を示す図である。
【図6】再生波形とデータ検出の例を示す図である。
【図7】本発明のもう一つの実施例である光ディスク信
号処理ブロック図である。
【図8】光ディスク記録再生ブロック図である。
【図9】クラス1パーシャルレスポンス孤立再生波形の
例を示す図である。
【図10】ビタビ復号予測サンプル値の例を示す図であ
る。
【図11】ビタビ復号状態遷移図とトレリス線図の例を
示す図である。
【図12】ビタビ復号状態遷移図とトレリス線図の例を
示す図である。
【符号の説明】
113……波形等化回路 114……予測値設定回路 115……ビタビ復号回路 116……復調回路 117……変調回路 118……データ生成回路 119……切換回路 120……記録制御回路 121……切換回路 40……予測サンプル値比較回路 41……ゆう度比較回路 42……復号パス判定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 7/007 9464−5D 11/10 506 M 9075−5D 20/12 102 9295−5D

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】再生信号に対してビタビ復号を適用してデ
    ータ検出するデータ記録再生装置において、記録データ
    をブロック単位に分割し、分割したそれぞれのブロック
    の先頭と最後尾に記録データではないダミーデータを付
    加して記録するとともに、ブロックに対応する再生信号
    より広い範囲の再生信号に対してビタビ復号を行なうこ
    とを特徴とするデータ記録再生装置。
  2. 【請求項2】データをブロック単位に分割して記録再生
    するデータ記録再生装置において、記録データのブロッ
    クの先頭と最後尾に記録データではないダミーデータを
    付加して記録するとともに、記録されたブロックの再生
    信号を包含する前後の再生信号に対してビタビ復号を行
    なうことを特徴とするデータ記録再生装置。
  3. 【請求項3】サーボ制御領域と記録再生領域とが交互に
    配列された記録媒体に対してデータ記録再生するデータ
    記録再生装置において、サーボ制御領域にダミーデータ
    を記録するとともに、記録再生領域の再生信号だけでな
    くサーボ制御領域に記録されたダミーデータの再生信号
    に対してまでビタビ復号を行なうことを特徴とするデー
    タ記録再生装置。
  4. 【請求項4】サーボ制御領域と記録再生領域とが交互に
    配列され、再生専用領域と書換可能領域とが同一媒体上
    で混在する記録媒体に対してデータ記録再生するデータ
    記録再生装置において、サーボ制御領域にダミーデータ
    を記録するとともに、記録再生領域の再生信号だけでな
    くサーボ制御領域に記録されたダミーデータの再生信号
    に対してまでビタビ復号を行なうことを特徴とするデー
    タ記録再生装置。
  5. 【請求項5】サーボ制御領域と記録再生領域とが交互に
    配列され、再生専用領域と書換可能領域とが同一媒体上
    で混在する記録媒体に対してデータ記録再生するデータ
    記録再生装置において、再生専用領域で記録再生領域の
    再生信号と書換可能領域で記録再生領域の再生信号とを
    切り換えて波形等化しビタビ復号を行なうことを特徴と
    するデータ記録再生装置。
  6. 【請求項6】ビタビ復号の予測サンプル値を再生専用領
    域の再生信号の復号と書換可能領域の再生信号の復号と
    で切り換えて設定することを特徴とする請求項5記載の
    データ記録再生装置。
  7. 【請求項7】サーボ制御領域と記録再生領域とを交互に
    配列し、記録再生領域への符号間干渉が生じないように
    サーボ制御領域にダミーデータをあらかじめ記録してお
    くことを特徴とするデータ記録媒体。
  8. 【請求項8】サーボ制御領域と記録再生領域とを交互に
    配列し、サーボ制御領域あるいはサーボ制御領域と記録
    再生領域に一括して磁化方向を決定して記録しておくこ
    とを特徴とするデータ記録媒体。
  9. 【請求項9】請求項8記載の記録媒体に対してデータ記
    録再生を行なうデータ記録再生装置において、記録再生
    領域の再生信号だけでなくサーボ制御領域の再生信号に
    対してまでビタビ復号を行なうことを特徴とするデータ
    記録再生装置。
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