JP2001283537A - 情報記録再生装置 - Google Patents

情報記録再生装置

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JP2001283537A
JP2001283537A JP2001017690A JP2001017690A JP2001283537A JP 2001283537 A JP2001283537 A JP 2001283537A JP 2001017690 A JP2001017690 A JP 2001017690A JP 2001017690 A JP2001017690 A JP 2001017690A JP 2001283537 A JP2001283537 A JP 2001283537A
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JP2001017690A
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Seijun Miyashita
晴旬 宮下
Shinichi Konishi
信一 小西
Takeshi Nakajima
健 中嶋
Toshihiko Takahashi
利彦 高橋
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Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報記録再生装置のベリファイ動作の信頼性
を高くする。 【解決手段】 情報記録再生装置1は、データ565を
記録媒体101に記録する記録手段501と、記録媒体
101に記録されたデータ565を含む少なくとも1つ
のデータを第1の再生方式に従って再生することによ
り、少なくとも1つの再生データを得る第1の再生手段
(107、110、111)と、記録媒体101に記録
されたアドレス情報を第2の再生方式に従って再生する
ことにより、再生されたアドレス情報を得る第2の再生
手段(107、109)と、データ565と特定の再生
データとを比較することによって、データ565が記録
された記録媒体101上の領域の記録状態を判定する判
定手段503とを備えている。記録媒体101に記録さ
れたデータの記録状態がデータが正しく再生されるか否
かに与える影響の大きさは、データを第2の再生方式に
従って再生する場合より、データを第1の再生方式に従
って再生する場合の方が大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク等の記
録媒体への記録・再生を行う情報記録再生装置に関す
る。特に、情報の記録状態を確認するためのベリファイ
動作の信頼性を高くすることのできる情報記録再生装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、データを記録する記録媒体には、
より記録密度を高めることが要求されてきている。高い
記録密度でデータが記録された記録媒体を再生する場合
には、S/N比(信号対雑音比)の低い再生信号や、非
線形の再生信号から正しくデータを再生する必要があ
る。
【0003】記録媒体に記録された情報を再生する方式
として、例えば、以下〜に示す方式が知られてい
る。 再生信号を再生等化したのち2値化を行うことにより
情報を再生する方式(以下、本明細書中で「再生等化・
2値化方式」と呼ぶ)。 パーシャルレスポンス(PR)等化により再生信号の
波形整形を行い、波形整形された再生信号をレベル検出
することにより情報を再生する方式(以下、本明細書中
で「PR等化・レベル検出方式」と呼ぶ)。 再生信号の波形整形であるPR等化と、最尤復号法
(ML)の1つであるビタビ復号法と組み合わせること
により情報を再生する方式(以下、本明細書中で「PR
等化・ビタビ復号方式」と呼ぶ)。
【0004】PR等化・ビタビ復号方式などのPRML
(Partial Response Maximum
Likelihood)方式は、従来の再生等化・2
値化方式やPR等化・レベル検出方式に比べ、データを
再生する際にエラーを軽減できる。このため、PR等化
・ビタビ復号方式などのPRML方式は、HDD(ハー
ドディスクドライブ)、ディジタル記録方式のカメラ一
体型VTR、および書き換え可能な光ディスク等の記録
媒体における高密度化信号処理技術として広く採用され
ている。
【0005】光ディスク等のリムーバブル媒体の場合、
個々の媒体や光ディスク装置の間に大きな特性の差異が
あることがある。特性の差異を有する異なる光ディスク
装置を用いて1つの記録媒体を再生した場合にもエラー
が発生しないようにするためには、記録時の条件(記録
状態)を最良にしておく必要がある。
【0006】光ディスク装置等において、データ記録後
のベリファイ動作時やフォーマットチェック時、および
データ再生時など、記録データを読み出すときに、常に
PR等化・ビタビ復号方式を採用すると、記録状態があ
る程度悪い場合(再生時にエラーが発生しやすい状態)
でも正しく記録データを再生することができ、エラーが
検出されない場合がある。データ記録後のベリファイ動
作時(記録状態のチェック時)には、検出されたエラー
に基づいて記録状態が十分であるか否かの判定を行うの
で、ベリファイ動作時にPR等化・ビタビ復号方式を採
用すると記録状態が十分であるか否かの判定が確実に行
われず、ベリファイ動作の信頼性が確保できないことが
ある。
【0007】このような問題を解決する技術として、例
えば、特開平9−55030号公報に開示される技術が
知られている。特開平9−55030号公報に開示され
る技術では、通常再生時には、PR等化・レベル検出方
式またはPR等化・ビタビ復号方式の一方の再生手段を
採用し、ベリファイ動作時には、再生等化・2値化方式
を採用する。これにより、通常時のエラーの発生を低く
抑えたまま、記録状態のチェックを厳密に行うことが可
能になる。また、通常再生時に、PR等化・ビタビ復号
を採用し、ベリファイ動作時にPR等化・レベル検出方
式を採用する技術も知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】プレピットアドレス等
の物理アドレス(PID)を有する光ディスクでは、物
理アドレス領域からデータを読み出す際の光ヘッドの最
適なフォーカス位置と、データ領域からデータを読み出
す際の最適なフォーカス位置とは異なる場合がある。こ
のような場合に、光ヘッドのフォーカス位置をデータ領
域に関して最適になるようなフォーカス位置に設定する
と、物理アドレス領域からデータを読み出す際には光ヘ
ッドはデフォーカス状態となり、エラーが発生しやすい
状態となる可能性がある。従来技術のように、ベリファ
イ動作時に、再生等化・2値化方式または、PR等化・
レベル検出方式の一方を用いる場合、正確にアドレスを
再生できない可能性がある。ベリファイ動作時に正確に
アドレスを再生することができないと、記録された情報
の記録媒体中での記録状態のチェックを正しく行うこと
ができず、ベリファイ動作の信頼性が確保できない。
【0009】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、ベリファイ動作の信頼性を高くするこ
とができる情報記録再生装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の情報記録再生装
置は、アドレス情報に従ってデータを記録媒体に記録す
る記録手段と、前記記録媒体に記録された前記データを
含む少なくとも1つのデータを第1の再生方式に従って
再生することにより、少なくとも1つの再生データを得
る第1の再生手段と、前記記録媒体に記録された前記ア
ドレス情報を第2の再生方式に従って再生することによ
り、再生されたアドレス情報を得る第2の再生手段と、
前記アドレス情報と前記再生されたアドレス情報とに基
づいて、前記データと前記少なくとも1つの再生データ
のうち1つの特定の再生データとを対応付け、前記デー
タと前記特定の再生データとを比較することによって、
前記データが記録された前記記録媒体上の領域の記録状
態を判定する判定手段とを備え、前記記録媒体に記録さ
れたデータの記録状態が前記データが正しく再生される
か否かに与える影響の大きさは、前記データを前記第2
の再生方式に従って再生する場合より、前記データを前
記第1の再生方式に従って再生する場合の方が大きく、
これにより上記目的が達成される。
【0011】前記アドレス情報は、プレピットの形式で
前記記録媒体に予め記録されていてもよい。
【0012】前記記録手段は、前記アドレス情報を前記
記録媒体にさらに記録してもよい。
【0013】前記データは、前記記録媒体に記録信号と
して記録されており、前記情報記録再生装置は、前記記
録信号の振幅を検出する振幅検出手段をさらに備え、前
記判定手段は、前記振幅検出手段により検出された前記
振幅が所定の振幅よりも大きいか否かに応じて前記記録
状態の判定を行ってもよい。
【0014】前記データは、前記記録媒体に第1の記録
信号として記録されており、前記第1の再生方式は、前
記第1の記録信号をパーシャルレスポンス方式により等
化し、次に等化された前記第1の記録信号についてレベ
ル検出を行うことにより前記第1の再生データを得る方
式であり、前記アドレス情報は、前記記録媒体に第2の
記録信号として記録されており、前記第2の再生方式
は、前記第2の記録信号をパーシャルレスポンス方式に
より等化し、次に等化された前記第2の記録信号につい
てビタビ復号を行うことにより前記第2の再生データを
得る方式であってもよい。
【0015】前記第1の再生手段が前記記録媒体に記録
されたデータの再生を開始してから、前記データを再生
することによって得られる再生データの出力を開始する
までの時間は、前記第2の再生手段が前記記録媒体に記
録されたデータの再生を開始してから、前記データを再
生することによって得られる再生データの出力を開始す
るまでの時間に等しくてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】はじめに、本発明の情報記録再生
装置で用いられる3つの再生方式(再生等化・2値化方
式、PR等化・レベル検出方式およびPR等化・ビタビ
復号方式)を説明する。なお、以下の説明では記録媒体
として光ディスクを用いるものとするが、本発明の適用
はこれに限定されない。
【0017】(再生等化・2値化方式)光ディスクから
の再生信号は、ディスクの反射率変動、フォーカスず
れ、ビームのトラック中心からのずれなどに起因する低
周波成分の変動を有する。再生等化・2値化方式では、
この変動を取り除くために、再生信号を高域通過フィル
タなどの再生等化器に通し、等化器の出力波形に同期し
たクロックをPLL回路を用いて抽出する。再生信号
は、その振幅の中心(DCレベル)をしきい値として
「0」または「1」の2値信号に変換される(2値化処
理)。
【0018】(PR等化・レベル検出方式)上述したよ
うに、光ディスクの記録・再生系は、種々の低周波成分
の変動を有する。情報は、光ディスク上にマークおよび
スペースとして記録される。マークの記録密度を高くす
ると、隣接マークを読み出した場合に再生波形が干渉を
起こしやすくなり、そのため読み出しエラーが生じやす
くなる。この現象は符号間干渉と呼ばれる。PR等化
は、符号間干渉を故意に導入することにより、情報記録
再生装置の光学系の伝達特性に応じて、サンプリング点
におけるデータに重み付け処理を行う方式である。
【0019】PR等化には、さまざまな種類があり、使
用される媒体の周波数特性に整合した方式を選択する必
要がある。光ディスク、特にDVD(Digital
Versatile Disk)の場合、光学系の周波
数特性MTF(Modulation Transfe
r Function)に整合し、記録符号8/16周
波数特性を考慮したPR等化を選択する必要がある。
【0020】例えば、DVDのMTF特性に近いPR
(3,4,4,3)方式を選択した場合、PR等化器出
力信号は5値になる。この信号から、「0」または
「1」の値を有する2値化信号への変換は、例えば、任
意のサンプルポイントにおけるサンプルデータと、その
サンプルポイントより1つ前のサンプルポイントにおけ
るサンプルデータとの2つのサンプルデータを足して、
その和があるしきい値より大きいか否を判定(レベル検
出処理)することによって行われる。
【0021】(PR等化・ビタビ復号方式)上述した種
々の変動や、記録状態および再生回路等に起因するノイ
ズの影響により、PR等化を行うことによってもサンプ
ルデータが所望の波形に整形できない場合には、PR等
化・レベル検出方式を用いたシステムでは、ビットエラ
ーが発生する。このようなビットエラーの発生を少なく
するための方法として、レベル検出の代わりにビタビ復
号を用いるPR等化・ビタビ復号方式が知られている。
PR等化・ビタビ復号方式は、PRML方式の1つであ
る。
【0022】ビタビ復号方式は、レベル検出方式のよう
に、入力データに対してあるしきい値に基づいて「0」
か「1」かを判定する処理を行うものではなく、過去の
ディジタル化されたデータ列に基づいて、最も確からし
いデータ列を決定する処理(ビタビ復号処理)を行うも
のである。PR等化として、DVDのMTF特性に近い
PR(3,4,4,3)方式を選択した場合、ビタビ復
号の状態数は8であり、状態遷移パス数は16である。
DVD規格の8/16符号を用いた場合、状態数は6、
状態遷移パス数は8である。また、PR等化のシンボル
長によって決まる期待値数は5となる。
【0023】上述した3つの再生方式のうち、再生等化
・2値化方式を用いた場合には、記録媒体に記録された
データの記録状態がそのデータが正しく再生されるか否
かに与える影響の大きさが最も大きい。すなわち、デー
タの記録状態が悪くなると、データが正しく再生されな
い確率が大幅に増加する。データが正しく再生されない
確率は、例えば、ビット誤り率(またはバイト単位のバ
イト誤り率)によって定量的に表わされる。
【0024】これに対して、上述した3つの再生方式の
うち、PR等化・ビタビ復号方式を用いた場合には、記
録媒体に記録されたデータの記録状態がそのデータが正
しく再生されるか否かに与える影響の大きさが最も小さ
い。すなわち、データの記録状態が悪くなっても、デー
タが正しく再生されない確率の増加は少ない。
【0025】また、データの記録状態が理想的な場合に
は、3つの再生方式のどれを用いてもデータが正しく再
生されない確率は非常に低い(例えば、0と見なし得
る)と考えられる。従って、データの記録状態がその理
想的な場合よりも悪くなった場合にデータが正しく再生
されない確率も、PR等化・ビタビ復号方式を用いた場
合に最も低い。
【0026】記録媒体に記録されたデータの記録状態が
そのデータが正しく再生されるか否かに与える影響の大
きさは、例えば、記録状態が異なる2つの記録媒体に記
録されたデータを再生した場合のビット誤り率を比較す
ることによって、任意の再生方式について決定され得
る。
【0027】なお、再生時の光ヘッドがデフォーカス状
態となった場合、すなわち、再生時の光ヘッドのフォー
カス状態が最適なフォーカス状態(フォーカス位置)か
らずれた場合にも、データが正しく再生されにくくな
る。記録媒体に記録されたデータの記録状態がそのデー
タが正しく再生されるか否かに与える影響の大きさが大
きい再生方式では、再生時のフォーカス状態がデータが
正しく再生されるか否かに与える影響の大きさも大きく
なる。
【0028】以下、図面を参照しながら本発明の実施の
形態を説明する。
【0029】図1は、本発明の実施の形態の情報記録再
生装置1を示す。
【0030】情報記録再生装置1は、データ(ベリファ
イデータ)を光ディスク媒体101に記録する記録部5
01と、光ディスク媒体101に記録されているデータ
を再生するディジタルリードチャネル504と、ディジ
タルリードチャネル504における再生方式を切り換え
る制御部114と、ベリファイ動作時にベリファイデー
タと再生データとを比較することによって、光ディスク
媒体101の領域の記録状態を判定する判定部503と
を含む。
【0031】以下、情報記録再生装置1が光ディスク媒
体101に記録されたデータを再生する処理を説明す
る。
【0032】光ディスク媒体101から光ヘッド(図示
せず)によって読み出された再生信号500は、再生信
号処理回路102に入力される。再生信号処理回路10
2は、種々の変動や波形干渉を軽減するために再生信号
500の波形整形を行う。波形整形された再生信号は、
A/D変換器104と振幅検出回路103に入力され
る。
【0033】光ディスク媒体101は、例えば、図3A
を参照して後述する光ディスク301である。
【0034】A/D変換器104でサンプリングされた
サンプリング信号552は、波形変動抑圧回路105に
入力される。波形変動抑圧回路105は、ディフェクト
等の波形変動を抑圧する。すなわち、再生等化を行う。
【0035】PLL回路106は、波形変動抑圧回路1
05からの出力信号に同期したクロック信号551を発
生し、クロック信号551をA/D変換器104に出力
する。A/D変換器104は、クロック信号551に基
づいて再生信号をサンプリングし、サンプリング信号5
52を得る。サンプリング信号552は、波形変動抑圧
回路105を介して、2値化回路108およびPR等化
回路107に入力される。
【0036】2値化回路108は、波形変動抑圧回路1
05から出力された信号に対して、上述した2値化処理
を行い、その結果をデータCとしてセレクタ113に出
力する。
【0037】セレクタ113は、制御部114から出力
されるセレクト信号114bに応じて、データC〜デー
タFの4つの入力のうち1つを選択し、選択されたデー
タを再生データ560として出力する。セレクタ113
がデータCを選択した場合、A/D変換器104、波形
変動抑圧回路105および2値化回路108における処
理によって得られたデータが、再生データ560として
セレクタ113から出力される。すなわち、光ディスク
媒体101に記録されたデータを再生等化・2値化方式
に従って再生することにより得られたデータが、再生デ
ータ560としてセレクタ113から出力される。
【0038】再生等化・2値化方式は、例えば、DVD
のMTF特性に近いPR(3,4,4,3)方式の周波
数特性に整合しない光ディスク媒体(例えば、CD(コ
ンパクトディスク))を再生する場合に選択される。な
お、情報記録再生装置1がそのような光ディスク媒体を
再生することがない場合には、2値化回路108は省略
され得る。
【0039】PR等化回路107は、波形変動抑圧回路
105から出力される信号のPR等化を行い、PR等化
された信号はビタビ復号回路109およびレベル検出回
路110に入力される。
【0040】ビタビ復号回路109は、PR等化された
信号に対して上述したビタビ復号処理を行い、その結果
をデータDとしてセレクタ113に出力するとともに、
データAとしてセレクタ112に出力する。ビタビ復号
回路109の構成は、図2を参照して後述される。
【0041】レベル検出回路110は、PR等化された
信号に対して上述したレベル検出処理を行い、その結果
として得られるデータをシフトレジスタ111に出力す
る。シフトレジスタ111は、レベル検出回路110か
ら出力されるデータを遅延させ、遅延させたデータをデ
ータEとしてセレクタ113に出力するとともに、デー
タBとしてセレクタ112に出力する。
【0042】セレクタ112は、制御部114から出力
されるIDゲート信号114aに応じて、データAまた
はデータBの2つの入力のうち1つを選択し、選択され
たデータをANDゲート505を介してデータFとして
出力する。具体的には、セレクタ112は、IDゲート
信号114aがHighレベルである場合にデータAを
選択し、IDゲート信号114aがLowレベルである
場合にデータBを選択する。セレクタ113がデータE
を選択した場合、または、セレクタ112がデータBを
選択し、かつセレクタ113がデータFを選択した場合
には、A/D変換器104、波形変動抑圧回路105、
PR等化回路107およびレベル検出回路110におけ
る処理によって得られたデータが、再生データ560と
してセレクタ113から出力される。すなわち、光ディ
スク媒体101に記録されたデータをPR等化・レベル
検出方式に従って再生することにより得られたデータ
が、再生データ560としてセレクタ113から出力さ
れる。
【0043】セレクタ113がデータDを選択した場
合、または、セレクタ112がデータAを選択し、かつ
セレクタ113がデータFを選択した場合には、A/D
変換器104、波形変動抑圧回路105、PR等化回路
107およびビタビ復号回路109における処理によっ
て得られたデータが、再生データ560としてセレクタ
113から出力される。すなわち、光ディスク媒体10
1に記録されたデータをPR等化・ビタビ復号方式に従
って再生することにより得られたデータが、再生データ
560としてセレクタ113から出力される。
【0044】通常再生(ベリファイのための再生ではな
い再生)時は、セレクタ113は、制御部114のセレ
クト信号114bに基づいて、データC、データD、デ
ータEのうちから選択されたデータを再生データ560
として出力する。制御部114は、例えば、光ディスク
媒体101がCDである場合には、セレクタ113がデ
ータCを選択するようなセレクト信号114bをセレク
タ113に出力する。
【0045】図2は、ビタビ復号回路109の構成を示
す。ビタビ復号回路109は、ブランチ・メトリック演
算回路201と、パス・メトリック演算回路202と、
パス・メモリ203とを含む。以下、ビタビ復号回路1
09の動作を説明する。
【0046】PR等化として、PR(3,4,4,3)
方式を選択した場合には、期待値数は5となり、ブラン
チ・メトリック演算回路201には、異なる5個の期待
値[d0,dl,d2,d3,d4]が入力される。ブ
ランチ・メトリック演算回路201は、1チャネルクロ
ックごとに、入力されるサンプルデータ(PR等化され
た信号)と、5個の期待値[d0,dl,d2,d3,
d4]との2乗誤差であるブランチ・メトリックを計算
する。
【0047】パス・メトリック演算回路202は、ブラ
ンチ・メトリックを1チャネルクロックごとに累積加算
し、パス・メトリックを算出する。次に、パス・メトリ
ック演算回路202は、パス・メトリックが最小にな
る、すなわち最も確からしいデータ系列を選択するため
の選択信号をパス・メモリ203に出力する。
【0048】パス・メモリ203は、複数の候補列を格
納しており、パス・メトリック演算回路202から受け
取った選択信号に従ってデータ列を出力する。データ列
を格納するメモリの長さを長くすると、正しくデータ列
が出力される確率が高くなる(すなわち、再生能力が高
くなる)が、回路規模が増加する。パス・メモリ203
のメモリの長さは、性能と回路規模を照らし合わせて決
められる。
【0049】次に、物理アドレス(PID)を有する光
ディスク媒体について、DVD−RAMディスク媒体を
例に挙げて説明する。PIDは、ディスク製造時に、デ
ィスク表面上に凹凸のピット形式(プレピット)で予め
記録されたアドレスである。そのため、このようなPI
Dは、プレピットアドレスと呼ばれる。
【0050】図3Aは、光ディスク媒体301のデータ
が記録される領域を示す。光ディスク媒体301は、デ
ィスク表面上に、ディスク上の位置を確認するためのア
ドレス領域302と、ユーザデータを記録するユーザデ
ータ領域303とを有する。光ディスク媒体301は、
少なくとも1つのトラック1301を含む。トラック1
301は、同心円状であってもよいしスパイラル状であ
ってもよい。
【0051】図3Bは、アドレス領域302を含む光デ
ィスク媒体301の領域を示す。図3Bには、3つのト
ラック(トラック1〜トラック3)についてのアドレス
領域302が示されている。アドレス領域302には、
CAPAlデータ307とCAPA2データ308とが
記録されている。CAPAlデータ307とCAPA2
データ308とはそれぞれ、プレピットの形式で光ディ
スク媒体301に予め記録されたアドレス情報である。
【0052】ユーザデータ領域303には、USER
DATAデータ305と、VFOデータ306とが記録
されている。光ディスク媒体301上の領域は、アドレ
ス情報(CAPAlデータ307およびCAPA2デー
タ308)によって示される。なお、本明細書中で、
「ユーザデータ」とは、ベリファイ動作時に情報記録再
生装置1によってユーザデータ領域303に書き込まれ
たベリファイのために使用されるデータ(ベリファイデ
ータ)を含む。
【0053】再び図1を参照して、情報記録再生装置1
のベリファイ動作時における動作を説明する。なお、以
下の説明では、光ディスク媒体101として、図3Aお
よび図3Bに示される光ディスク媒体301が用いられ
るものとする。
【0054】ベリファイ動作は、例えば、以下に示され
るステップS1101〜ステップS1104に示される
手順により行われる。
【0055】ステップS1101:光ディスク媒体30
1の特定のアドレスが指定され、記録部501が、その
指定されたアドレスによって示される特定のユーザデー
タ領域303(図3B)にベリファイデータ565を記
録する。ベリファイデータ565は、ベリファイデータ
格納部502に格納された所定のデータであってもよい
し、ベリファイ動作の度に生成されるデータであっても
よい。このように、記録部501は、指定されたアドレ
ス(アドレス情報)に従ってベリファイデータ565を
記録媒体に記録する。
【0056】ステップS1102:ディジタルリードチ
ャネル504によって、光ディスク媒体301のユーザ
データ領域303に記録された少なくとも1つのデータ
の再生が行われ、少なくとも1つの再生されたユーザデ
ータが得られる。ユーザデータ領域303に記録された
少なくとも1つのデータには、ステップS1101で記
録されたベリファイデータ565が含まれている。ま
た、ディジタルリードチャネル504によって、アドレ
ス領域302に記録されているアドレス情報が再生さ
れ、再生されたアドレス情報が得られる。再生されたユ
ーザデータおよび再生されたアドレス情報は、再生デー
タ560として判定部503に入力される。
【0057】ステップS1103:判定部503によ
り、少なくとも1つの再生されたユーザデータのうち
の、ステップS1101で指定された特定のアドレスに
よって示される光ディスク媒体301上の領域から読み
出された特定のデータが、ベリファイデータ565に対
応付けられる。特定のデータが光ディスク媒体301上
のどの領域から読み出されたかの決定は、再生されたア
ドレス情報に基づいて行われる。従って、特定のデータ
とベリファイデータ565との対応付けは、アドレス情
報と、再生されたアドレス情報とに基づいて行われる。
この特定のデータは、光ディスク媒体301に記録され
たベリファイデータ565を再生することによって得ら
れたデータである。
【0058】ステップS1104:ベリファイデータ5
65と、ステップS1103においてベリファイデータ
565に対応付けられた特定のデータとが比較される。
この比較によって、この特定のデータが記録された光デ
ィスク媒体301上の領域の記録状態が判定される。例
えば、特定のデータがベリファイデータ565に完全に
一致すれば記録状態が良いと判定され、その特定のデー
タの少なくとも一部がベリファイデータ565に一致し
なければ記録状態が悪いと判定され得る。
【0059】上述したステップS1101〜ステップS
1104の手順を実行することによって、光ディスク媒
体301のベリファイ動作が行われる。ステップS11
04において記録状態が悪いと判定された場合には、ベ
リファイデータの記録時のパラメータ(例えば、光ヘッ
ドのフォーカス位置)を変更して再度ステップS110
1〜ステップS1104の手順を実行してもよい。
【0060】ベリファイ動作時には、制御部114は、
セレクタ113がデータFを選択するようなセレクト信
号114bをセレクタ113に出力する。また、上述し
たステップS1102において、ユーザデータ領域30
3に記録されたデータの再生は、PR等化・レベル検出
方式に従って行われ、アドレス領域302に記録された
データの再生は、PR等化・ビタビ復号方式に従って行
われる。このような再生方式の切換は、制御部114が
どのようにIDゲート信号114aを生成するかは、図
4を参照して後述される。
【0061】光ディスク媒体301に記録されたデータ
をPR等化・ビタビ復号方式に従って再生する場合に
は、このデータの記録状態がある程度悪い場合でも、こ
のデータは正しく再生されやすくなる。一方、光ディス
ク媒体301に記録されたデータをPR等化・レベル検
出方式に従って再生する場合には、このデータの記録状
態がある程度悪い場合には、このデータは正しく再生さ
れにくい。このように、光ディスク媒体301に記録さ
れたデータの記録状態がこのデータが正しく再生される
か否かに与える影響の大きさは、このデータをPR等化
・ビタビ復号方式に従って再生する場合より、このデー
タをPR等化・レベル検出方式に従って再生する場合の
方が大きい。なお、このような影響の大きさは、PR等
化・ビタビ復号方式→PR等化・レベル検出方式→再生
等化・2値化方式の順に大きくなる。
【0062】このように、PR等化回路107、レベル
検出回路110およびシフトレジスタ111は、光ディ
スク媒体301に記録されたベリファイデータを含む少
なくとも1つのデータをPR等化・レベル検出方式(第
1の再生方式)に従って再生することにより少なくとも
1つの再生されたユーザデータ(再生データ)を得る第
1の再生手段として機能し、PR等化回路107および
ビタビ復号回路109は、光ディスク媒体301に記録
されたアドレス情報をPR等化・ビタビ復号方式(第2
の再生方式)に従って再生することにより再生されたア
ドレス情報を得る第2の再生手段として機能する。
【0063】情報記録再生装置1のこのような構成によ
れば、再生されたアドレス情報はPR等化・ビタビ復号
方式に従って得られるので、アドレス情報の光ディスク
媒体301への記録状態がある程度悪い場合(あるい
は、デフォーカス状態となった場合)でも、アドレス情
報が正しく再生される。このため、ステップS1103
における、アドレス情報と、再生されたアドレス情報に
基づく特定のデータとベリファイデータ565との対応
付けは、正しく行われる。さらに、この特定のデータ
は、PR等化・レベル検出方式に従って得られるので、
ベリファイデータ565の光ディスク媒体301への記
録状態がある程度悪い場合には、ベリファイデータ56
5が正しく再生される確率は低くなる。このため、ステ
ップS1104における比較によって、ベリファイデー
タ565が、特定のデータ(ベリファイデータ565を
再生することによって得られたデータ)に一致する確率
は低くなる。すなわち、記録状態が悪いことが正しく判
定される確率が高くなる。従って、記録状態のチェック
を厳密に行うことができ、ベリファイ動作の信頼性を高
くすることが可能になる。このような厳密なチェックを
パスした場合、そのベリファイのパラメータ(例えば、
光ヘッドのフォーカス位置)を用いて光ディスク媒体3
01にデータを記録することにより、光ディスク媒体3
01の記録状態は非常に良くなる。記録状態が非常に良
い光ディスク媒体301を用いれば、通常再生時におけ
るエラーの発生を少なくすることができる。
【0064】次に、シフトレジスタ111の機能を説明
する。
【0065】図2を参照して上述したように、ビタビ復
号回路109では、パス・メモリ203において、ある
程度のパス・メモリ長を確保する必要がある。ビタビ復
号回路109では、パス・メモリ長に応じて、再生され
るデータに遅延が発生する。
【0066】レべル検出回路110では、再生されるデ
ータに発生する遅延量は、ビタビ復号回路109におけ
る遅延量よりも一般に小さい。シフトレジスタ111
は、ビタビ復号回路109とレべル検出回路110との
遅延量の差に相当する遅延量を発生させる機能を有す
る。このようなシフトレジスタ111を設置することに
より、セレクタ112に入力されるデータAとデータB
との同期ずれ(タイミングのずれ)がなくなる。このた
め、セレクタ112に入力されるデータAおよびデータ
BをIDゲート信号114aに従って連続的に切り換え
てもタイミングのずれが発生しない。このように、PR
等化回路107、レベル検出回路110およびシフトレ
ジスタ111によって構成される第1の再生手段が光デ
ィスク媒体301に記録されたデータの再生を開始して
から、そのデータを再生することによって得られるデー
タB(再生データ)の出力を開始するまでの時間は、P
R等化回路107およびビタビ復号回路109によって
構成される第2の再生手段が光ディスク媒体301に記
録されたデータの再生を開始してから、そのデータを再
生することによって得られるデータA(再生データ)の
出力を開始するまでの時間と等しくなるように、シフト
レジスタ111の遅延量が決定される。なお、レべル検
出回路110の遅延量とビタビ復号回路109の遅延量
とが等しい場合には、シフトレジスタ111は省略され
得る。
【0067】また、シフトレジスタ111に代えて任意
の遅延素子が用いられてもよい。
【0068】次に、振幅検出回路103の機能を説明す
る。
【0069】振幅検出回路103は、再生信号の振幅を
検出する機能を有する。振幅検出回路103は、再生信
号がある振幅以下になると、再生データの信頼性を確保
するために、再生データの出力を阻止する制御信号を出
力する。振幅検出回路103は、再生信号が所定の振幅
よりも大きい場合にはHighレベルの信号(または、
値「1」)を出力し、そうでない場合にはLowレベル
の信号(または、値「0」)を出力する。再生信号処理
回路102が自動利得制御AGC(automatic
gain control)回路を含んでいる場合で
あっても、振幅検出回路103には、AGC回路による
処理を受けていない信号が入力される。ベリファイデー
タは、光ディスク媒体301に記録信号(第1の記録信
号)として記録されており、振幅検出回路103によっ
て検出される振幅は、その記録信号の振幅である。ま
た、アドレス情報は、光ディスク媒体301に第2の記
録信号として記録されている。
【0070】このような構成によれば、ベリファイ動作
時に、振幅検出回路103の出力信号がLowレベルで
ある場合にはステップS1104における記録状態の判
定は行われない。すなわち、判定部503は、振幅検出
回路103により検出された振幅が所定の振幅よりも大
きいか否かに応じて記録状態の判定を行う。
【0071】なお、振幅検出回路103は、(例えば、
情報記録再生装置1のコストを低減する目的のために)
省略されてもよい。
【0072】次に、制御部114がどのようにIDゲー
ト信号114aを生成するかを説明する。
【0073】図4は、DVD−RAM規格に従う光ディ
スク媒体から読み出されるRF信号(再生信号)の波形
と、IDゲート信号の波形との例を示す。縦軸451お
よび452は、それぞれ、波形401と波形402との
振幅を示す。横軸453および454は、経過時間を示
す。波形401は、例えば、図1に示されるIDゲート
信号114aの波形である。波形402は、例えば、図
1に示される再生信号500の波形である。
【0074】波形401は、アドレス領域が再生されて
いる時間帯455では、Highレベルであり、それ以
外の時間帯では、Lowレベルである。このような波形
を有するIDゲート信号の生成は、例えば、制御部11
4が再生データをモニタリングし、アドレスを検出した
場合にのみIDゲート信号をHighレベルとし、それ
以外の場合にIDゲート信号をLowレベルとすること
によって行われる。アドレスは、一般に特定の値(光デ
ィスク媒体上に形成された特定のパターン)を有してい
るので、アドレス以外のデータ(例えば、ユーザデー
タ)と容易に区別され得る。また、アドレス領域が光デ
ィスク媒体上に所定の間隔で配置されている規格に光デ
ィスク媒体が従う場合、制御部114は、一旦アドレス
を検出した後は再生データをモニタリングすることな
く、その所定の間隔に基づいてIDゲート信号のレベル
を変化させるようにしてもよい。
【0075】上述した実施の形態では、光ディスク媒体
は、物理アドレス(プレピットアドレス)を有している
ものとしていた。再生専用のCD、DVD等の光ディス
クでは、このような物理アドレスが一般に採用される。
書き換え可能な光ディスク媒体の場合、アドレスは、ユ
ーザデータと同様に、随時記録されてもよい。このよう
なアドレスを本明細書中でソフトアドレスと呼ぶ。本発
明は、ソフトアドレスを採用する光ディスク媒体にも適
用可能である。
【0076】図5は、ソフトアドレスを採用した光ディ
スク媒体のソフトアドレス領域を含む領域を示す。3つ
のトラック(トラック1〜3)のそれぞれに、ユーザデ
ータ領域1501とソフトアドレス領域1502が存在
する。ユーザデータ領域1501とソフトアドレス領域
1502とのそれぞれは、光ディスク媒体上の予め定め
られた位置に形成されてもよいし、任意の位置に形成さ
れてもよい。ユーザデータ領域1501、およびソフト
アドレス領域1502には、記録データに応じて、マー
クおよびスペースが存在する。このようなマークおよび
スペースは、例えば、光ヘッドにより光ディスク媒体に
照射されるレーザ光をオン/オフすることによって形成
され得る。
【0077】矢印1510は、光ディスク媒体のトラッ
クに対して光ヘッドが相対的に移動する方向を示す。
【0078】波形1550は、IDゲート信号の波形を
示す。波形1550は、IDゲート信号が、ソフトアド
レス領域1502からデータが読み出される場合にHi
ghレベルになり、それ以外の場合にはLowレベルで
あることを示す。このようなIDゲート信号は、図4を
参照して上述した方法と同様に、すなわち物理アドレス
を有する光ディスク媒体の場合と同様に、発生され得
る。
【0079】本発明の情報記録再生装置1による、ソフ
トアドレスを有する光ディスク媒体のベリファイ動作
は、上述したステップS1101〜ステップS1104
と同様に行なわれ得る。但し、ステップS1101にお
いて、記録部501は、アドレス情報を光ディスク媒体
にさらに記録する。このアドレス情報としては、ステッ
プS1103における対応付けを可能とする任意のアド
レス情報が用いられ得る。
【0080】このように、ソフトアドレスを採用する光
ディスク媒体のベリファイ動作の際には、アドレス情報
は、ベリファイデータとともに記録される。このよう
に、記録部501は、アドレス情報に従ってベリファイ
データ565を記録媒体に記録する。本発明によれば、
ソフトアドレスを採用する光ディスク媒体のベリファイ
動作において、記録状態が劣悪な場合でも、アドレス情
報は正しく再生される確率が高く、なおかつ、記録状態
のチェックは厳密に行われるので、ベリファイ動作の信
頼性が確保される。なお、ソフトアドレスを採用する光
ディスク媒体のベリファイ動作では、同じ記録条件で、
ある特定範囲(ソフトアドレス領域1502とユーザデ
ータ領域1501とを含む領域)にアドレス情報および
ベリファイデータを記録するため、ユーザデータ領域1
501の記録状態が分かれば、ソフトアドレス領域15
02の記録状態も分かる。
【0081】図6は、IDゲート信号の波形の例を示
す。トラック1652は、光ディスク媒体に含まれる1
つのトラックを示す。トラック1652を含む光ディス
ク媒体は、物理アドレスを採用する光ディスク媒体であ
ってもよいし、ソフトアドレスを採用する光ディスク媒
体であってもよい。トラック1652は、3つのアドレ
ス領域(物理アドレス領域またはソフトアドレス領域)
1601〜1603を含む。
【0082】波形1650は、IDゲート信号の波形の
1つの例を示す。波形1650を有するIDゲート信号
は、すでに図4および図5を参照して説明したIDゲー
ト信号の生成方法によって発生され得る。
【0083】波形1651は、IDゲート信号の波形の
他の例を示す。波形1651は、ベリファイ動作におけ
るデータの再生時のIDゲート信号が、最初はHigh
レベルであり、ある特定のアドレス(アドレス領域16
01)を検出した後は、Lowレベルとなることを示
す。IDゲート信号が波形1651を有する場合、アド
レス領域1601に記録されたアドレス情報のみが、P
R等化・ビタビ復号方式に従って再生される。このた
め、アドレス領域1601に記録されたアドレス情報は
正しく再生される可能性が高くなるので、ステップS1
103における対応付けは、正しく行われる可能性が高
い。このように、ベリファイ動作におけるデータの再生
時において、少なくとも1つの領域に記録されたアドレ
ス情報が、PR等化・ビタビ復号方式に従って再生され
ればよい。以後のデータの対応付けは、このアドレス情
報および再生されたアドレス情報に基づいて正しく行な
われ得る。
【0084】IDゲート信号が波形1650を有するよ
うにIDゲート信号を生成するか、IDゲート信号が波
形1651を有するようにIDゲート信号を生成するか
は、例えば、情報記録再生装置のシステム仕様に応じて
適切に選択され得る。
【0085】上述した実施の形態では、ベリファイ動作
時に、アドレス領域に記録されたデータをPR等化・ビ
タビ復号方式に従って再生し、ユーザデータ領域に記録
されたデータをPR等化・レベル検出方式に従って再生
していたが、ユーザデータ領域に記録されたデータを再
生等化・2値化方式に従って再生してもよい。ユーザデ
ータ領域に記録されたデータを再生等化・2値化方式に
従って再生した場合、ユーザデータ領域の記録状態は、
より厳密にチェックされ得る。
【0086】また、例えば、PR等化回路107にID
ゲート信号114aを入力し、IDゲート信号114a
がLowレベルの場合、PR等化回路107をホールド
する(波形変動抑圧回路105からの信号を処理せずに
通過させる)ようにしてもよい。この場合、波形変動抑
圧回路105から出力される信号はPR等化されずにレ
ベル検出回路110によるレベル検出処理を受ける。こ
の処理の結果は、波形変動抑圧回路105から出力され
る信号を2値化した結果と実質的に同一となる。従っ
て、このような構成によれば、ユーザデータ領域に記録
されたデータは再生等化・2値化方式に従って再生され
るため、ユーザデータ領域の記録状態は、より厳密にチ
ェックされ得る。
【0087】さらに、ベリファイ動作時に、アドレス領
域に記録されたデータを再生するために用いられる第2
の再生方式と、ユーザデータ領域に記録されたデータを
再生するために用いられる第1の再生方式とは、第2の
再生方式と第1の再生方式とが、光ディスク媒体に記録
されたデータの記録状態がそのデータが正しく再生され
るか否かに与える影響の大きさは、そのデータを第2の
再生方式に従って再生する場合よりも、そのデータを第
1の再生方式に従って再生する場合の方が大きいという
関係が満たされる限り、任意の再生方式であり得る。
【0088】なお、上述した実施の形態は、光ディスク
媒体のベリファイ動作に限定して説明を行った。しか
し、本発明の原理は、磁気ディスク媒体、光磁気ディス
ク媒体等の任意の記録媒体に適用され得る。
【0089】
【発明の効果】本発明によれば、少なくとも1つの再生
データが、記録媒体に記録されたデータ(ベリファイデ
ータ)を含む少なくとも1つのデータを第1の再生方式
に従って再生することにより得られる。また、再生され
たアドレス情報が、記録媒体に記録されたアドレス情報
を第2の再生方式に従って再生することによって得られ
る。記録媒体に記録されたデータの記録状態がデータが
正しく再生されるか否かに与える影響の大きさは、デー
タを第2の再生方式に従って再生する場合より、データ
を第1の再生方式に従って再生する場合の方が大きい。
このため、アドレス情報の記録媒体への記録状態がある
程度悪い場合でも、アドレス情報が正しく再生される。
アドレス情報と再生されたアドレス情報とに基づいて、
ベリファイデータと少なくとも1つの再生データのうち
1つの特定の再生データとは正しく対応付けられる。ま
た、ベリファイデータの記録媒体への記録状態がある程
度悪い場合には、ベリファイデータが正しく再生される
確率は低くなる。このため、ベリファイデータと、特定
のデータとが一致する確率は低くなる。ベリファイデー
タと、特定のデータとを比較することによって、ベリフ
ァイデータが記録された記録媒体上の領域の記録状態が
判定されるので、記録状態が悪いことが正しく判定され
る確率が高くなる。従って、記録状態のチェックを厳密
に行うことができ、ベリファイ動作の信頼性を高くする
ことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の情報記録再生装置1を示
す図
【図2】ビタビ復号回路109の構成を示す図
【図3A】光ディスク媒体301のデータが記録される
領域を示す図
【図3B】アドレス領域302を含む光ディスク媒体3
01の領域を示す図
【図4】DVD−RAM規格に従う光ディスク媒体から
読み出されるRF信号の波形と、IDゲート信号の波形
との例を示す図
【図5】ソフトアドレスを採用した光ディスク媒体のソ
フトアドレス領域を含む領域を示す図
【図6】IDゲート信号の波形の例を示す図
【符号の説明】
1 情報記録再生装置 101、301 光ディスク媒体 103 振幅検出回路 107 PR等化回路 108 2値化回路 109 ビタビ復号回路 110 レベル検出回路 111 シフトレジスタ 114 制御部 501 記録部 502 ベリファイデータ格納部 503 判定部 560 再生データ 565 ベリファイデータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 20/18 574 G11B 20/18 574H (72)発明者 中嶋 健 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 高橋 利彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アドレス情報に従ってデータを記録媒体
    に記録する記録手段と、 前記記録媒体に記録された前記データを含む少なくとも
    1つのデータを第1の再生方式に従って再生することに
    より、少なくとも1つの再生データを得る第1の再生手
    段と、 前記記録媒体に記録された前記アドレス情報を第2の再
    生方式に従って再生することにより、再生されたアドレ
    ス情報を得る第2の再生手段と、 前記アドレス情報と前記再生されたアドレス情報とに基
    づいて、前記データと前記少なくとも1つの再生データ
    のうち1つの特定の再生データとを対応付け、前記デー
    タと前記特定の再生データとを比較することによって、
    前記データが記録された前記記録媒体上の領域の記録状
    態を判定する判定手段とを備え、 前記記録媒体に記録されたデータの記録状態が前記デー
    タが正しく再生されるか否かに与える影響の大きさは、
    前記データを前記第2の再生方式に従って再生する場合
    より、前記データを前記第1の再生方式に従って再生す
    る場合の方が大きい、情報記録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記アドレス情報は、プレピットの形式
    で前記記録媒体に予め記録されている、請求項1に記載
    の情報記録再生装置。
  3. 【請求項3】 前記記録手段は、前記アドレス情報を前
    記記録媒体にさらに記録する、請求項1に記載の情報記
    録再生装置。
  4. 【請求項4】 前記データは、前記記録媒体に記録信号
    として記録されており、前記情報記録再生装置は、前記
    記録信号の振幅を検出する振幅検出手段をさらに備え、
    前記判定手段は、前記振幅検出手段により検出された前
    記振幅が所定の振幅よりも大きいか否かに応じて前記記
    録状態の判定を行う、請求項1に記載の情報記録再生装
    置。
  5. 【請求項5】 前記データは、前記記録媒体に第1の記
    録信号として記録されており、 前記第1の再生方式は、前記第1の記録信号をパーシャ
    ルレスポンス方式により等化し、次に等化された前記第
    1の記録信号についてレベル検出を行うことにより前記
    第1の再生データを得る方式であり、 前記アドレス情報は、前記記録媒体に第2の記録信号と
    して記録されており、 前記第2の再生方式は、前記第2の記録信号をパーシャ
    ルレスポンス方式により等化し、次に等化された前記第
    2の記録信号についてビタビ復号を行うことにより前記
    第2の再生データを得る方式である、請求項1に記載の
    情報記録再生装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の再生手段が前記記録媒体に記
    録されたデータの再生を開始してから、前記データを再
    生することによって得られる再生データの出力を開始す
    るまでの時間は、前記第2の再生手段が前記記録媒体に
    記録されたデータの再生を開始してから、前記データを
    再生することによって得られる再生データの出力を開始
    するまでの時間に等しい、請求項1に記載の情報記録再
    生装置。
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