JP3201426B2 - 信号記録方法 - Google Patents

信号記録方法

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JP3201426B2
JP3201426B2 JP10168192A JP10168192A JP3201426B2 JP 3201426 B2 JP3201426 B2 JP 3201426B2 JP 10168192 A JP10168192 A JP 10168192A JP 10168192 A JP10168192 A JP 10168192A JP 3201426 B2 JP3201426 B2 JP 3201426B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば光ディスクや
磁気ディスクなどの記録媒体への信号記録方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ディスク記録媒体にデジタル信号を記録
する方法としてNRZ記録、NRZI記録が広く用いら
れている。NRZ記録は、デジタル信号の“0”を
“L”レベル、“1”を“H”レベルに対応させ、NR
ZI記録は、デジタル信号の“0”を“H”レベル→
“H”レベルまたは“L”レベル→“L”レベルという
非反転、“1”をビットセルの中央での反転に対応させ
ている。このNRZ記録やNRZI記録を行う場合に、
その前にEFMや8−10変調などの変調を行う場合も
あるし、直接記録の場合もある。
【0003】このようにデジタル信号が記録されたディ
スク記録媒体を再生する場合には、前記“H”レベルと
“L”レベルとを検出することができればデジタル信号
の検出をすることができる。すなわち、“H”レベルと
“L”レベルとの中間のレベルとしてスレッショールド
レベルを設定したNRZ2値検出方式により信号検出す
ることができる。
【0004】しかし、最近は高密度記録化が進み、ディ
スク記録媒体における記録信号の符号間干渉の問題がク
ローズアップされている。すなわち、図13Aに示すよ
うなデジタル信号の再生波形は、なまった波形となる
が、記録密度が低い場合には、符号間干渉はほとんど生
じず、図13Bに示すような波形となり、所定のスレッ
ショールドレベルthによる2値検出により信号検出を
容易に行うことができる。しかしながら、記録密度が高
くなると、図13Aの“H”レベルと“H”レベルで挟
まれる領域が近づくため、符号間干渉が生じ、“H”レ
ベルと“H”レベルとの間の“L”レベルのデータが
“H”レベルに近づいてしまい、NRZ2値検出では、
検出誤りを生じやすくなる。
【0005】以上のような高記録密度化に伴う符号間干
渉の関係を再生RF信号(高周波信号)についてのアイ
パターンでみると、図15に示すようになる。すなわ
ち、再生RF信号のアイパターンは、記録密度が高くな
るに従って図15A→図15B→図15Cのように変化
し、記録密度が高くなると符号間干渉が増加することが
分かる。
【0006】そこで、従来、符号間干渉を生じやすいよ
うな高密度記録のディスクの再生に当たっては、信号検
出方式として、パーシャルレスポンス(以下PRと略称
する)による3値検出方式が提案されている。この検出
方式は、符号間干渉を積極的に利用した手法で、デジタ
ル2値信号を、2つのスレッショールドレベルを用いて
3値検出して信号検出する方法である。
【0007】従来、再生時の信号検出方式として、NR
Z2値検出方式と、パーシャルレスポンス3値検出方式
のいずれかを用いるかは、記録密度に依存しており、シ
ステム毎に決定されていた。図14は、上記2種の信号
検出方式の線記録密度に対する検出の位相マージン(位
相マージンは図15におけるアイパターンにおいて、W
i/Woに相当する値で、信号検出クロックの検出窓マ
ージンであり、この位相マージンは再生時のデータ誤り
率が所定値以下となるための検出窓の位相の許容範囲を
示す)の関係の一例を示すもので、実線aはNRZ2値
検出の場合の特性曲線、破線bはPR3値検出の場合の
特性曲線である。
【0008】この図14においては、横軸の線記録密度
は最小ピットDminの線方向のピット長dで示してい
る。この図14から明らかなように、最小ピット長dが
大きく、記録密度が低い時には、符号間干渉が少なく、
NRZ2値検出方式がPR3値検出方式に比べて位相マ
ージンが大きくなり、信号検出方式として優位である。
しかしながら、図14の例の場合においては、最小ピッ
ト長dが約0.6μm以下の高記録密度になると、符号
間干渉のためPR3値検出方式の方が位相マージンが高
くなり、信号検出方式として優位になることが分かる。
【0009】そして、従来、再生時の信号検出方式とし
て、PR3値検出方式を使用する場合には、記録時にお
いて、いわゆる変調(NRZIを含む)の際に、PR3
値検出をすることが容易になるようなプリエンコードを
行う場合が多い。このプリエンコードの方法としては、
いくつか報告されているが、PR(1,1)では、以下
の演算式を満たすように形成される。
【0010】すなわち、出力をC(k=0,1,2,
…)、入力をdとしたとき、 C=d+dk−1 を満足するようにされる。これを実現するプリエンコー
ド回路は、図16に示すように、加算回路51とこの加
算回路51の出力を1サンプル分(1ビット)だけ遅延
する遅延回路52とで構成できる。つまり、このプリエ
ンコードは、符号間干渉を生じやすいように、記録デー
タが“1”のときには、その後はできるだけ“1”が続
くようにエンコードするものである。このPR(1,
1)のプリエンコードは、NRZデータをNRZIデー
タに変換することに等しくなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光ディスク
システムの伝達特性を表す指標の一つであるOTF(Op
tical Transfer Function )は、空間周波数に対して図
17に示すようなフィルタ特性を有する。図17から明
らかなように、この周波数フィルタのカットオフ周波数
fcは、 fc=2NA/λ となる。ただし、NAはレンズの開口数、λは光学ヘッ
ドのレーザ光源のレーザ波長である。
【0012】したがって、光ディスクシステムの高記録
密度化に当たっては、レーザ波長λの短波長化、及びレ
ンズの開口数NAが重要な要素となる。また、ディスク
自体の素材も記録密度の向上には重要な位置を占める。
【0013】そこで、高記録密度の実現のため、ディス
ク記録媒体の素材の改良や、再生装置のデバイスの改良
例えば光ディスクの場合であれば光源のレーザの波長の
短波長化、レンズの開口数NAの向上、また、磁気ディ
スクであればヘッドギャップの狭ギャップ化などの努力
がなされている。このような記録媒体の改良や再生装置
デバイスの改良がなされると、記録信号に符号間干渉が
生じる線記録密度に変化が生じる。このため、前記図1
4における2種の信号検出方法の特性曲線のクロス点に
変化が生じることになる。
【0014】すなわち、以上のように記録媒体の改良や
デバイスの改良により、前記2種の信号検出方式間の優
位性の分岐点に変化が生じ、従来はPR3値検出方式が
優位であった高記録密度のディスクの再生であっても、
記録媒体や装置の改良によって符号間干渉が少なくなっ
て、NRZ2値検出する方が優位になるという事態も生
じる。
【0015】そこで、それまでPR3値検出方式で再生
を行っていたディスクの再生もNRZ2値検出方式で再
生することが考えられる。ところが、従来、PR3値検
出方式により再生を行おうとするディスクの場合、上述
したように、記録はプリエンコードを行っている。しか
しながら、このプリエンコードは、再生時にPR3値検
出を行って始めてその効果を発揮するもので、このプリ
エンコードを行って記録したデータを、NRZ2値検出
で再生する場合には、符号間干渉を積極的に利用しよう
としたためのエラーの伝播が問題になる。このため、記
録媒体の改良や再生装置の改良を、ディスクシステムの
再生時の信号検出精度の向上に関し、有効に反映させる
ことができなかった。
【0016】さらに、1枚のディスクであっても、その
回転駆動方式が角速度一定(CAV)のディスク記録再
生においては、図14にも示すように、ディスクの半径
方向の位置により記録密度が異なることになり、ディス
クの内周側と外周側では優位である信号検出方法は異な
る。しかし、従来は、いづれか1つの信号検出方式のみ
を用いているため、ディスクの内周側の記録密度を、採
用する信号検出方式によって生じる信号誤りの発生率を
所定以下にできるような記録密度に設定しており、ディ
スク全体としての記録容量が限定されてしまう欠点があ
った。また、所定値以下の誤り率を確保するためにディ
スク記録媒体の品質管理を厳しくすることが必要であ
り、さらに再生回路も高品質のものが要求され、装置の
コストアップを招いていた。
【0017】そこで、出願人は、特願平2−32076
4号として、CAV方式でのディスク再生において、外
周側と内周側とで信号検出方式をNRZ2値検出方式と
PR3値検出方式を切り換える再生方法を提案した。
【0018】しかし、この信号検出方式の切り換え再生
方法において、記録時の変調の際に、一意的にPR3値
検出のためのプリエンコードを行うと、NRZ2値検出
を行う再生位置で上述と同様の問題が生じ、逆にプリエ
ンコードを行わずに記録を行うと、PR3値検出の検出
精度が悪くなるおそれがある。
【0019】この発明は、以上の点にかんがみ、記録媒
体や記録再生再生装置デバイスの能力や性能を十分に発
揮できるようにした信号記録方法を提供することを目的
とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明による信号記録方法においては、
録媒体への記録に先立って、前記記録媒体の記録信号を
読み取って、前記記録信号の符号間干渉レベルを判定
し、その判定結果に応じて記録しようとする信号に対す
る変調方式を選択するようにしたことを特徴とする。
【0021】また、請求項2の発明は、記録媒体への
録に先立って、前記記録媒体の特定のエリアに記録され
ている信号を読み出し、当該読み出した信号の再生信号
に基づいて符号間干渉レベルを測定し、 前記測定結果に
基づいて前記記録媒体に記録する信号にプリエンコード
処理を施すか否かを切り換える ことを特徴とする
【0022】
【作用】上述の構成のこの発明においては、記録に先立
って、記録媒体例えばディスクに記録された信号から符
号間干渉レベルが判定される。そして、その判定結果に
応じてディスク全体についての再生時の最適な検出方式
の信号検出手段が分かるので、それに応じた変調を行っ
て記録する。この場合に、記録媒体単位で信号検出手段
が択一的に選択される場合だけでなく、必要に応じて、
1枚のディスク記録媒体においても、半径方向のトラッ
ク位置に応じて、最適な変調を行うように切り換えられ
る。
【0023】
【0024】
【実施例】以下、この発明のいくつかの実施例を、記録
媒体が光ディスクの場合を例にとって図を参照しながら
説明するに、先ず、対象となるディスク記録再生システ
ムの全体の構成を図2を参照しながら説明する。このシ
ステム構成は、以下に説明する複数個の実施例に共通で
ある。
【0025】[ディスク記録再生システムの全体の構
成]図2は、光ディスク装置の記録再生系のブロック図
である。同図において、1は書き換え可能な光ディスク
例えば光磁気ディスクである。2はスピンドルモータ
で、これは、サーボ回路5からのサーボ信号を受けて、
光ディスク1を例えば一定の角速度(CAV)で回転駆
動する。
【0026】光ディスク1の一面側には、光学ヘッド3
が設けられている。また、光ディスク1の光学ヘッド3
と対向する面とは反対側の面と対向する位置には、磁気
ヘッド6が設けられている。光学ヘッド3と磁気ヘッド
6とは、同期して光ディスク1の半径方向に沿って移動
するように構成されている。
【0027】光学ヘッド3は、レーザ光源及び光ディテ
クタを備え、レーザ光源はレーザ駆動回路4からの駆動
信号により駆動され、光ディテクタはディスク1からの
反射光を受け、再生情報をこれより得る。レーザ駆動回
路4は、また、光学ヘッド3のレーザ光源の出力パワー
を制御し、記録時には再生時より大きなパワーのレーザ
光をレーザ光源から発生させるようにする。
【0028】また、光学ヘッド3には、サーボ回路5か
らのサーボコントロール信号が供給され、これによりフ
ォーカス制御やトラッキング制御がなされる。これらの
サーボ制御のため、予め、光ディスク1には、光スポッ
トコントロール用のプリグルーブが形成され、このプリ
グルーブにトラッキング用のウォブリング信号に重畳し
て絶対時間コード(絶対アドレス)が記録されている。
このプリフォーマットにより、記録密度は決定される。
しかし、NRZ2値検出を再生時に使用する方が有利
か、PR3値検出を再生時に使用する方が有利かは、図
14及び図17から明らかなようにデバイスの性能によ
り変わる。
【0029】光学ヘッド3で光ディスク1から再生され
たRF信号(高周波信号)は、ヘッドアンプ11を介し
てサーボ回路5に供給される。サーボ回路5は、このR
F信号からフォーカスエラー、トラッキングエラー等を
形成し、これより光学ヘッド3及びスピンドルモータ2
に供給するサーボ制御信号を形成する。
【0030】そして、12は変調/復調回路で、図の例
の場合には信号検出回路を含む。そして、この例におい
ては、信号検出回路としては、検出方式が異なる複数種
の信号検出回路が設けられて、再生時にその内の1つが
選択的に使用できるようにされている。13は記録デー
タ及び再生データを処理するために一時蓄えるためのR
AMである。また、14は、記録データ及び再生データ
を他の部位とやり取りするためのインターフェイスで、
この例の場合には、SCSIインターフェイスの構成と
されている。このインターフェイス14は、RAM13
のコントローラも含んでいる。
【0031】このシステムにおいて、記録は、次のよう
になされる。すなわち、インターフェイス14からの記
録データは、RAM13に一時蓄えられる。そして、シ
ステムコントローラ10からの指示により適宜読み出さ
れて、変調/復調回路12に供給されて変調がなされ、
磁気ヘッド駆動回路15に供給される。磁気ヘッド駆動
回路15は、記録データに応じた変調磁界を光ディスク
1に印加するように磁気ヘッド6を駆動して記録を行
う。このとき、前述したようなサーボコントロールがな
される。
【0032】ディスク1の最内周(あるいは最外周)の
位置には、予め、コントロールトラックが形成されてい
る。このコントロールトラックには、その光ディスクの
能力を示すディスク素材の情報(ディスク材料や、光反
射率)、記録密度情報(ディスク全体のセクタ割り、1
セクタが512バイトか1024バイトか等)などの記
録媒体に関する情報(以下メディア情報と称する)が記
録されている。
【0033】再生時には、サーボコントロールを行いな
がら光学ヘッド3の光ディテクタから再生RF信号が得
られ、これがヘッドアンプ11を通じて変調/復調回路
12に供給されて復調され、その復調データがRAM1
3に蓄積される。そして、適宜、インターフェイス14
を介して再生データ処理部に転送される。
【0034】[この発明による信号記録方法の第1の実
施例]次に、この発明による信号記録方法の実施例につ
いて説明するに、図1は、この例の信号記録方法を実施
する記録再生部の要部の構成のブロック図である。この
例においては、再生時の信号検出方式として、NRZ2
値検出方式とPR3値検出方式とが用意されており、デ
ィスク性能や装置のデバイスの性能を十分に発揮できる
信号検出方式を選択的に使用できるようにされている。
【0035】そして、記録に当たって、実際の記録に先
立ち、対象となる光ディスクの再生時に、ディスクと装
置デバイスとを含むシステムの性能が、信号再生時に符
号間干渉を排除できるレベルであるか、符号間干渉を利
用した方がよいか、換言すれば、信号再生時に、どちら
の信号検出回路を使用するのが有利かを判定し、その信
号検出回路に適合する変調方式(プリエンコードを含
む)を選定するようにする。この例では、PR3値検出
が有利であると判定したときは、前述したようなプリエ
ンコードを行って記録し、NRZ2値検出が有利である
と判定したときは、プリエンコードを行わないで記録す
るものである。
【0036】なお、以下に説明する例は、記録時にプリ
エンコードを行うか否かを選択決定する例であるが、プ
リエンコードの前の変調方式自体を複数通り使用できる
ようにしておいて、その変調方式自体を選択決定するよ
うにすることもできる。
【0037】図1において、記録データは変調回路21
において、例えばEFM等の変調がなされ、その変調デ
ータがスイッチ回路22に供給される。そして、このス
イッチ回路22が端子A側に切り換えられる時には、変
調データがそのまま磁気ヘッド駆動回路15に供給さ
れ、スイッチ回路22が端子B側に切り換えられる時に
は、変調データはプリエンコード回路23によりプリエ
ンコードされた後、磁気ヘッド駆動回路15に供給され
る。プリエンコード回路23としては、例えば前述した
図16の回路を使用することができる。
【0038】また、100はNRZ2値検出回路、20
0はPR3値検出回路である。そして、ヘッドアンプ1
1からの再生RF信号は、再生イコライザ回路41に供
給されると共に、イコライザ係数検出回路42に供給さ
れる。イコライザ係数検出回路42は、各セクタのリフ
ァアレンスエリアに書き込まれているイコライザ係数を
検出し、このイコライザ係数を再生イコライザ回路41
に供給する。再生イコライザ回路41は、このイコライ
ザ係数で再生RF信号に対する再生イコライジングを行
う。この再生イコライザ回路41の出力信号はNRZ2
値検出回路100及びPR3値検出回路200に供給さ
れる。
【0039】そして、これらNRZ2値検出回路100
の出力と、PR3値検出回路200の出力は、スイッチ
回路43により切り換えられる。このスイッチ回路43
の切り換えにより選択された検出回路100または20
0の出力は、ECCデコーダ44に供給され、エラー訂
正デコードなどの処理がなされる。
【0040】この例においては、光ディスク1への記録
に先立ち、コントロールトラックを再生し、このコント
ロールトラックの前記メディア情報と、このコントロー
ルトラックの記録データに生じている符号間干渉レベル
の測定値とから、再生時に最適となる信号検出方式を判
定し、その信号検出方式に応じて記録時に使用する変調
方式を決定する。この例の場合には、プリエンコードを
するかしないかを決定する。
【0041】この場合において、再生時にディスク全体
について1種の信号検出方式のみを使用するようにする
場合には、ディスク全体に対してプリエンコードをする
かしないかの決定をするようにする。しかし、CAV駆
動方式のディスク装置の場合には、前述したように、デ
ィスクの半径方向の位置により線記録密度が異なるの
で、ディスクの所定の半径方向の再生位置で信号検出回
路を切り換えた方がよい場合もある。その場合には、プ
リエンコードをする記録トラック領域と、プリエンコー
ドをしない記録トラック領域の切り換え位置もその都度
決定されるものである。
【0042】プリエンコードを行うか否かを決定するス
イッチ回路22の切換信号は、前述したようにコントロ
ールトラックの情報に基づいて形成される。すなわち、
図1において、30はスイッチ回路22に供給する切換
信号を形成する回路で、この例では、コントロールトラ
ック読み込み回路31と、メディア情報抽出回路32
と、符号間干渉レベル測定回路300と、例えばマイク
ロコンピュータからなる切換決定回路33とを備える。
【0043】そして、システム起動時に、コントロール
トラック読み込み回路31は、ヘッドアンプ11よりの
再生RF信号から、ディスクの最内周のコントロールト
ラックの情報を読み込む。このコントロールトラックの
記録情報は、図3Aに示すように、ブロック同期信号B
Sの後にメディア情報等のデータが続く形式のものであ
る。
【0044】コントロールトラック読み込み回路31の
出力はメディア情報抽出回路32に供給されて、メディ
ア情報が抽出され、デコードされる。そして、デコード
されたメディア情報は切換決定回路33に供給される。
メディア情報は、前述したように、記録媒体の素材、そ
の記録密度などの情報を含んでいる。切換決定回路33
は、このメディア情報、特に記録密度と、自己の記録再
生装置の使用デバイスの性能を示す例えば光学ヘッド3
の光源のレーザ波長λ、レンズ開口数NA(これらは当
然既知である)とから、ディスク1で生じる符号間干渉
レベルを例えば演算して判定し、どちらの信号検出回路
を使用した方が有利かを判定し、プリエンコードするか
否かを決定する。また、CAV駆動の場合で、ディスク
1の再生位置によって信号検出回路を切り換えた方がよ
いと判定した場合には、プリエンコードする状態とプリ
エンコードしない状態とを、ディスク1のどの半径位置
で切り換えるかを決定する。
【0045】切換決定回路33は、このメディア情報の
み(実際的にはデバイスの性能情報も勘案)からスイッ
チ回路22に供給する切換信号を得ることもできるが、
この例では、さらに光ディスクのコントロールトラック
からの再生信号波形から、そのディスクで生じる符号間
干渉レベルを測定し、その測定情報をも切換信号形成の
ための資料としている。このため、コントロールトラッ
ク読み込み回路31からの信号は符号間干渉レベル測定
回路300に供給され、その測定結果が、切換決定回路
33に供給されている。
【0046】この例においては、この符号間干渉レベル
の測定は、測定を容易に行うため、コントロールトラッ
クデータ中のブロック同期信号BSの部分において行な
う。ブロック同期信号BSは、図3Bに示すように“1
010…”というように、“1”と“0”とが交互に続
く特定のパターンを有しているので測定が容易であるか
らである。この同期パターンにおいて、符号間干渉レベ
ルは、図3Cに示すように、その再生RF信号波形SR
Fの山Topと、谷Btmとのレベル差として測定でき
る。すなわち、山と谷のレベル差が大きいときは符号間
干渉レベルは小さく、前記レベル差が小さくなると符号
間干渉レベルが大きい。これは前述したアイパターンか
ら容易に理解されよう。
【0047】図4は、この例の符号間干渉レベル測定回
路300の一実施例のブロック図である。すなわち、コ
ントロールトラック読み込み回路31からのRF信号S
RFは、入力端301を介してPLL回路302に供給
され、このPLL回路302から再生信号に同期した同
期クロックCLK(図3D)が得られる。信号SRF
は、また、A/Dコンバータ303に供給されて、PL
L回路302からの同期クロックCLKによりサンプリ
ングされ、そのサンプリング値がデジタルデータに変換
される。
【0048】A/Dコンバータ303からの各デジタル
サンプルデータは減算回路304にそのまま供給される
とともに、遅延回路305により1サンプル分遅延され
て減算回路304に供給される。同期クロックCLK
は、図3C、Dに示すように、信号波形SRFの山To
pと谷Btmの位相に一致している。このため、減算回
路304では、波形SRFの山Topと谷Btmとのレ
ベル差が演算されることになる。
【0049】この減算回路304のレベル差の出力はラ
ッチレジスタ306に供給される。また、PLL回路3
02からの同期クロックCLKがタイミング信号発生回
路307に供給されて、この回路307からはブロック
同期信号BSの、例えば中央部近傍においてラッチパル
スRP(図3E)が発生する。そして、このラッチパル
スRPがラッチレジスタ306に供給され、このラッチ
パルスRPの時点での前記レベル差がラッチレジスタ3
06にラッチされる。そして、このラッチレジスタ30
6のラッチデータが出力端308を通じて切換決定回路
33に供給される。
【0050】切換決定回路33は、この符号間干渉レベ
ルの測定値と、前述のメディア情報及びデバイス情報と
から、ディスクの半径方向の再生位置により、信号検出
回路を切り換える必要があるか否かを決定し、必要がな
いと判定したときは、検出回路100と200のどちら
を、そのディスクからの信号再生の際に使用した方が有
利かを判定し、プリエンコードするか否かを決定する。
また、ディスク再生位置によって検出回路を切り換えた
方がよいと判定したときは、プリエンコードする状態と
プリエンコードしない状態とを、どの半径位置で切り換
えるかを決定する。
【0051】そして、その切り換えの決定情報、すなわ
ち、プリエンコードの有無、及びプリエンコード有りの
場合には、ディスク上のどの範囲でプリエンコードが行
われるかの情報がコントロールトラックの例えばメディ
ア情報のエリアのユーザエリアに書き込まれる。したが
って、その後は、同じ記録再生装置で記録再生を行うの
であれば、このコントロールトラックに記録された前記
決定情報を用いてスイッチ回路22の切換信号を形成す
ることができ、上述したような判定動作は不要となる。
なお、記録再生装置が変われば、再設定が必要となるの
は、もちろんである。コントロールトラックに記録され
た前記決定情報が、当該記録再生装置のものであるか否
かを識別するために、前記情報には記録再生装置の識別
信号を合わせて記録しておくとよい。
【0052】この例の場合において、切換決定回路33
における判断基準としては、 メディア情報とデバイス性能(レーザ波長λ、レンズ
開口数NA)のみから決定 符号間干渉レベルの測定値のみから決定 メディア情報と符号間干渉レベルの測定値の両者を勘
案して決定 の3通りが使用可能である。
【0053】判定基準の場合の切換決定回路(マイコ
ン)33で実行される決定動作のフローチャートを図5
に示す。
【0054】以上のようにして切換決定回路33で決定
された内容からスイッチ回路22に対する切換信号が形
成される。すなわち、システムの性能が信号再生時に符
号間干渉を排除できるレベルのときには、また、CAV
駆動のディスクにおいて、符号間干渉を排除できるエリ
アにおいては、スイッチ回路22は端子A側に切り換え
られ、記録データはプリエンコードなしで記録される。
また、システムの性能が信号再生時に符号間干渉を利用
した方がよいレベルのときには、また、CAV駆動のデ
ィスクにおいて、符号間干渉を利用した方が有利である
エリアにおいては、スイッチ回路22は端子B側に切り
換えられ、変調回路21からの記録データはプリエンコ
ード回路23でプリエンコードされて記録される。
【0055】次に、再生に際しては、実際の再生に先立
ち、コントロールトラック読み込み回路31に、コント
ロールトラックのデータを読み込む。そして、メディア
情報抽出回路32でメディア情報の一部として記録され
ている決定情報を抽出し、それを切換決定回路33に供
給する。切換決定回路33は、この決定情報からスイッ
チ回路43の切換信号を発生する。そして、この切換信
号によりスイッチ回路43は、記録時にプリエンコード
されたディスクあるいは記録エリアの記録データの再生
では、PR3値検出回路200が選択され、記録時にプ
リエンコードが行われなかったディスクあるいは記録エ
リアの記録データの再生では、NRZ2値検出回路10
0が選択される。
【0056】NRZ2値検出回路100は、再生RF信
号を所定のスレッショールド値と比較し、その比較出力
を再生信号に同期したクロックで同期をとる構成で実現
することができる。
【0057】PR3値検出回路200は、例えば図6に
示すような構成のものとすることができる。図7はその
動作説明のためのタイミングチャートである。この場合
には、NRZデータ(図7A)がプリエンコードされて
NRZIデータ(図7B)として記録されており、符号
間干渉のため、その再生RF信号SRFは図7Cのよう
になっている。
【0058】すなわち、符号間干渉の増加により、再生
RF信号SRFは、図7Cに示すように、“1”が連続
するときは、“1”が単独のときのピーク値P1より大
きいピーク値がP2(P2>P1)になる。そして、こ
のようにピーク値がP2になると、次の“0”の信号に
対してボトム値がB2になり、“1”が連続せず、単独
のときのボトム値B1より高いレベルとなってしまう。
【0059】この再生RF信号SRFは、図6に示すよ
うに、回路200の入力端201を通じて比較回路20
2及び203に供給される。そして、信号SRFは、比
較回路202において、ピーク値P2とボトム値B2の
ほぼ中央値とされた第1のスレッショールドレベルth
B(図7C参照)と比較され、また、比較回路203に
おいて、ピーク値P1とボトム値B1のほぼ中央値とさ
れた第2のスレッショールドレベルthC(図7C参
照)と比較される。そして、両比較回路202及び20
3の出力CB(図7D)及びCC(図7E)は、ノアゲ
ート204に供給されて、これより両者の論理和出力N
or(図7F)が得られる。
【0060】このノアゲート204の出力NorはDフ
リップフロップ回路205に供給される。このDフリッ
プフロップ回路205からは、入力端206を通じてこ
のDフリップフロップ回路205に供給されている同期
クロックCLK1(図7G,CLK1=CLK)に同期
した出力D4(図7H)が得られる。このDフリップフ
ロップ回路205の出力D4は、Dフリップフロップ回
路207に供給されて、クロックCLK1により1クロ
ック分遅延された出力D5(図7I)とされる。そし
て、このDフリップフロップ回路207の出力がDフリ
ップフロップ回路208に供給される。このDフリップ
フロップ回路208には、クロックCLK1がインバー
タ209により反転されたクロックCLK2(図7J)
が供給されており、このDフリップフロップ回路208
からは、このクロックCLK2に同期した出力D6が得
られ、出力端210に導出される。出力D6は、図7か
ら明らかなように、元のNRZデータの検出出力となっ
ている。
【0061】切換決定回路33は、前述したように、再
生時はスイッチ回路43の切換信号を形成するものであ
るが、1枚の光ディスク1の再生時における切り換えの
態様としては、 A. NRZ2値検出回路100のみを使用 B. PR3値検出回路200のみを使用 C. NRZ2値検出回路100と、PR3値検出回路
200とを混在して切り換えて使用 の3種があり、切換態様Cの場合の切換タイミングは、
ディスク毎にコントロールトラックの情報から決定され
ることになる。
【0062】以上のようにして、システム起動時にコン
トロールトラックを読み込み、それより得られるメディ
ア情報及び/またはそのコントロールトラックのデータ
の再生信号から、そのディスクについての符号間干渉レ
ベルを判定し、その判定結果に基づいて、その再生時に
ディスク全体として、どのような信号検出方式を使用し
て、どのように再生を行なうのが有利であるかを判定
し、それに応じて記録時の変調方式を決定するので、シ
ステム(ディスク及び装置)として最適の信号記録再生
を行なうことができる。
【0063】この場合に、コントロールトラックに記録
されている記録媒体の性能に関する情報(メディア情
報)を用いて、変調方式を決定選択するので、ディスク
の改良による利益を十分に享受する再生態様でディスク
再生を行なうことができる。そして、このメディア情報
を用いる場合において、記録再生装置のデバイスの性能
を勘案して、システムとして最高の性能を発揮できる記
録再生態様を決定するようにすることにより、記録再生
装置のデバイスの性能向上にも対応して最適の記録再生
を行うことができる。
【0064】なお、符号間干渉レベルを測定するための
信号パターンとしては、同期パターンに限定されず、ま
た、符号間干渉レベルの測定回路も前述の例に限らな
い。例えば、再生RF信号の傾きから符号間干渉レベル
を測定することもできる。また、図7Cに示したよう
に、符号間干渉があると再生波形は、“1”のビットが
連続するとき、ボトム値がB2のように上昇するので、
再生波形のボトム値のみをサンプリングして、ボトム値
がどのレベルにあるかによって符号間干渉レベルを測定
するようにすることもできる。この測定方法によれば、
特定パターンにのみ注目して符号間干渉の大きさを判定
する必要はなく、特定の半径位置のトラックに着目し
て、その再生波形から符号間干渉レベルを判定すること
ができる。
【0065】[この発明による信号記録方法の第2の実
施例]上述した第1の実施例は、システム起動時に、コ
ントロールトラックのみの情報を用いて、プリエンコー
ドを実行するか否かを切換選択するようにしたが、シス
テム起動時に、特定のトラック位置(コントロールトラ
ックを含む)に特定パターンの信号をディスク1に記録
し、その特定パターンの信号を再生し、符号間干渉レベ
ルを測定するようにしてもよい。ただし、CAV駆動の
ディスクシステムの場合には、ディスクの半径方向に異
なる位置では、記録密度が異なっているので、予め、そ
の符号間干渉レベルを測定するトラック位置は、ディス
クの半径方向の既知の位置に設定しておく必要がある。
もっともCLV(線速度一定)駆動方式のディスクシス
テムの場合には、ディスクの半径方向のいずれの位置で
も同一の記録密度であるので、符号間干渉レベルの測定
トラック位置を知っておく必要はない。
【0066】この例においては、特定のトラック位置
に、図8Aに示すような孤立パターンを記録し、この孤
立パターンの再生波形SI(図8B)から符号間干渉レ
ベルの測定を行なう。この場合、孤立パターンは、例え
ばパルス幅が1T(Tはビットセル)のパルスを、十分
に離して、例えば4T以上離してくり返し記録する。
【0067】この孤立パターンの再生波形からの符号間
干渉レベルの測定及び使用する信号検出回路の選定の判
定は、次のようにして行なう。すなわち、記録された1
Tの孤立パターンは、符号間干渉があると、図9に示す
ように、その再生波形SIは符号間干渉の大きさに応じ
て、符号間干渉がないと仮定した時の理想的な再生波形
からずれ、2T以上に広がったものとなる。そこで、こ
の例では、この理想波形からのずれを測定することによ
り、符号間干渉レベルを測定する。これは、前述した位
相マージンの大きさの判定をすることに等しい。
【0068】このため、この例では、1Tの孤立パター
ンの再生波形SIの時間方向の中心から±Tだけ離れた
位置でのレベルを検知し、その検知したレベルが、この
波形SIの中間値のスレッショールド値thE以上であ
ればPR3値検出方式を使用する方が有利であり、スレ
ッショールド値thE以下であれば、NRZ2値検出方
式を使用する方が有利であると判定する。
【0069】図10は、この例の場合の符号間干渉レベ
ル測定回路400のブロック図である。すなわち、入力
端401を通じた再生波形SIは、A/Dコンバータ4
03に供給され、PLL回路402からの同期クロック
CLKによりデジタルサンプルデータに変換される。ま
た、PLL回路402からの同期クロックCLKはタイ
ミング信号発生回路404に供給されて、これよりは、
図9に示すように、孤立パターンの再生波形SIのピー
ク値の時点より1T前の時点ta、前記ピーク値の時点
tb、この時点tbより1T後の時点tc、さらに1T
後の波形SIのボトム値の時点tdにおいて、ラッチク
ロックCK1,CK2,CK3,CK4が得られる。そ
して、これらのラッチクロックCK1,CK2,CK
3,CK4により、各時点ta,tb,tc,tdでの
波形SIのレベルがラッチ回路411,412,41
3,414にラッチされる。
【0070】そして、ラッチ回路411及び413から
の時点ta及びtc(波形の中心から±1Tだけ離れた
時点)のレベル出力はオアゲート405を介して比較回
路406に供給される。
【0071】また、ラッチ回路412及び414からの
時点tb及びtdのレベル出力、つまり波形SIのピー
クレベルとボトムレベルは加算回路407で加算され、
その加算値が減衰器408において1/2に減衰され
る。この減衰器408の出力レベルは、図9に示したス
レッショールド値thEに等しい。この減衰器408の
出力は、タイミング信号発生回路404からのラッチパ
ルスによりラッチ回路409にラッチされ、スレッショ
ールド値thEとして比較回路406に供給される。
【0072】したがって、比較回路406からは、時点
ta又はtcでの再生波形SIのレベルがスレッショー
ルドレベルthEより高いか低いかを示す比較出力が得
られ、これが出力端410に導出され、図1の例の切換
決定回路33に供給される。この場合、比較回路406
は、時点ta、tcの一方で、再生波形のレベルがスレ
ッショールドレベルthEより高いとき、例えば“H”
レベルを出力し、時点ta、tcの両方で、スレッショ
ールドレベルthEより低いとき“L”レベルを出力す
る。もっとも、時点ta、tcの両方でスレッショール
ドレベルthEより高いときに“H”レベルとするよう
にしてもよい。
【0073】切換決定回路33は、比較出力が“H”レ
ベルのとき、記録データに対してプリエンコードをする
ようにスイッチ回路22を切り換え、比較出力が“L”
レベルのとき、記録データに対してプリエンコードをし
ないようにスイッチ回路22を切り換える切換信号を形
成する。
【0074】この例の場合の動作のフローチャートを図
11に示す。すなわち、起動時等、実際の記録に先立
ち、特定トラック位置に、図8Aに示したような特定パ
ターンを記録する(ステップ501)。次に、この特定
パターンを再生し、符号間干渉レベル測定回路400で
符号間干渉レベルを測定する(ステップ502)。つい
で、測定回路400で測定した符号間干渉レベルの測定
値(“H”レベルまたは“L”レベル)を読み込む(ス
テップ503)。
【0075】そして、その測定値からプリエンコードす
るか否かの決定を行う(ステップ504)。この場合
に、CAV駆動方式のディスクの半径方向の異なる複数
のトラック位置において、特定パターンを記録し、それ
らの再生波形の符号間レベルの測定値をそれぞれ得る場
合には、複数の測定値から、ディスク上のどの半径位置
でプリエンコードをする状態から、しない状態に切り換
えるように決定することができるので、この位置の決定
も行う。こうして決定した、変調方式に関する決定情報
をコントロールトラックに記録する(ステップ50
5)。後は、第1の実施例の場合と同様である。この例
の場合にも、第1の実施例と全く同様の効果が得られ
る。
【0076】なお、特定のトラック位置としては、前述
したようにコントロールトラックであってもよく、ま
た、記録する符号間干渉レベル測定用の特定のパターン
としては、前述のような孤立パターンに限らず、例えば
“1010…10”のような連続パターンであってもよ
い。その場合には、符号間干渉レベルの測定回路として
は、図1の例の回路300を用いることができる。
【0077】[さらに他の例]光磁気ディスクの場合、
前述もしたように、ディスクには予めアドレスデータ等
がプリピットという形でプリフォーマットされている。
そこで、このプリピットとして記録されているアドレス
データを、記録に先立ち再生し、その再生波形から符号
間干渉レベル(または記録密度)を判定し、その判定し
た符号間干渉レベルや記録密度の情報から、あるいはこ
れらの情報と使用デバイスの性能とを勘案した結果から
記録時の変調方式を選定するようにすることもできる。
【0078】また、CAV駆動のディスクシステムの場
合においては、ディスクの半径方向の位置に応じて信号
検出方式を切り換えるときもあるが、図12に示すよう
ないわゆるゾーン方式のディスク(ゾーン内ではCAV
であるが、ゾーン毎に角速度を変える方式)では、ゾー
ンA、ゾーンBのような、ゾーン毎に、ゾーン内で変調
方式を切り換えることもできる。
【0079】また、この発明は、上述したようなCAV
駆動方式のディスクシステムに限らず、CLV(線速度
一定)駆動方式のディスクシステムにも適用可能である
ことは前述した通りである。この場合には、前述した切
り換え態様A,B,Cのうち、A、Bのみが可能とな
る。
【0080】また、記録時の変調方式も複数種用意し、
再生時の信号検出方式で最適の信号再生ができるよう
に、それらを切り換え選択するようにしてももちろんよ
い。また、再生時の信号検出方式も、NRZ2値検出方
式、PR3値検出方式に限らず、他の検出方式も採用可
能であり、3種以上の信号検出回路を再生時に選択して
使用するようにすることもできる。
【0081】なお、この発明は、光ディスクのみでな
く、磁気ディスクにも適用可能であり、さらに、記録媒
体としてはディスク記録媒体のみに限らない。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、記録媒体と再生装置の能力により規定されるシステ
ム全体としての能力に応じた変調方式を選択することが
でき、システムとして最適な記録再生をすることができ
る。
【0083】このため、記録媒体やデバイスがグレード
アップしたり、逆に品質劣化などにより精度が落ちて
も、それに応じた最適の信号検出方式での再生ができる
ように変調方式を切り換えることができる。特に、前者
は、上位互換性を達成する上でも重要である。
【0084】また、1枚のディスク内においても、ディ
スクからの再生波形から最適の変調方式を選定するもの
であるから、記録再生システムの能力を最大限に生かし
た記録再生を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による信号記録方法を実行するディス
ク装置の要部の一実施例のブロック図である。
【図2】この発明の対象となるディスク装置の全体の概
要を示すブロック図である。
【図3】ディスクのコントロールトラックのデータを説
明するための図である。
【図4】この発明による信号記録方法を実現するための
要部の回路構成例を示すブロック図である。
【図5】この発明の一実施例の動作のフローチャートを
示す図である。
【図6】PR3値検出回路の一実施例のブロック図であ
る。
【図7】図6のPR3値検出回路の動作説明のためのタ
イミングチャートである。
【図8】符号間干渉レベルを測定するための特定パター
ンの一例を説明するための図である。
【図9】図8の特定パターンから符号間干渉レベルを測
定する方法を説明するための図である。
【図10】この発明による信号記録方法を実現するため
の要部の回路構成の他の例を示すブロック図である。
【図11】この発明の他の実施例の動作のフローチャー
トを示す図である。
【図12】ディスク上の記録パターンの一例を示す図で
ある。
【図13】記録密度に応じて発生する符号間干渉を説明
するための図である。
【図14】記録密度に対する2種の信号検出方式の位相
マージンの関係を示す特性図である。
【図15】記録密度に応じた再生RF信号のアイパター
ンを示す図である。
【図16】PR3値検出方式に有利なようにプリエンコ
ードする回路の一例のブロック図である。
【図17】光ディスク装置の再生能力を示す特性図であ
る。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 スピンドルモータ 3 光学ヘッド 6 磁気ヘッド 15 磁気ヘッド駆動回路 21 変調回路 22 スイッチ回路 23 プリエンコード回路 30 切換信号の形成回路 31 コントロールトラック読み込み回路 32 メディア情報抽出回路 33 切換決定回路 100 NRZ2値検出回路 200 PR(パーシャルレスポンス)3値検出回路 300 符号間干渉レベル測定回路 400 符号間干渉レベル測定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−55777(JP,A) 特開 平1−213872(JP,A) 特開 平2−287906(JP,A) 実開 昭63−84768(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 20/10 - 20/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録媒体への記録に先立って、前記記録媒
    体の記録信号を読み取って、前記記録信号の符号間干渉
    レベルを判定し、 その判定結果に応じて記録しようとする信号に対する変
    調方式を選択するようにした信号記録方法。
  2. 【請求項2】記録媒体への記録に先立って、前記記録媒
    体の特定のエリアに記録されている信号を読み出し、当
    該読み出した信号の再生信号に基づいて符号間干渉レベ
    ルを測定し、 前記測定結果に基づいて前記記録媒体に記録する信号に
    プリエンコード処理を施すか否かを切り換える ことを特
    徴とする 信号記録方法。
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