JPH09273524A - 係止具 - Google Patents

係止具

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JPH09273524A
JPH09273524A JP7897596A JP7897596A JPH09273524A JP H09273524 A JPH09273524 A JP H09273524A JP 7897596 A JP7897596 A JP 7897596A JP 7897596 A JP7897596 A JP 7897596A JP H09273524 A JPH09273524 A JP H09273524A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】異音発生の要因をなくす。 【解決手段】ピン部材40の小径部47で破断されて大
径部44が落下しようとする前方に対峙するように脱落
防止部36を形成したので、ピン部材40の小径部47
で破断されて落下しようとする大径部44を脱落防止部
36が、受ける止めることができ、異音発生の要因をな
くすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、据付部の下孔に筒
部材を挿着する一方、軸形状のピン部材を筒部材の筒孔
に挿入していくと、ピン部材の先端部に形成された大径
部が、筒部材の筒壁の内周に形成された抜け止め部を筒
外側へ押し広げ、前記筒部材の抜け止め部が、前記大径
部に連続した形成された小径部に弾撥的に係合して、ピ
ン部材が筒部材を介して前記据付部に取り付けられるよ
うにした係止具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の係止具としては、例えば、実開平
5−45217号公報に開示されたものがある。すなわ
ち、筒部材である雌部材と、ピン部材である雄部材とか
ら構成され、雌部材はその先端が開放しており、雌部材
の先端部には先端係止部が形成され、先端係止部が、雄
部材のテーパ係止部に係合し、雄部材が雌部材に固定さ
れるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の係止具では、例えば、雄部材にせん断荷重が
かかると、せん断荷重に対して弱いテーパ係止部が破断
し、雄部材の先端が脱落して、車の走行中の振動などで
雄部材の先端部が車体に当たって、異音を発生する要因
になるという問題点があった。
【0004】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、筒部材の筒壁の先端に脱落防止部
を形成して、小径部で破断されて落下しようとする大径
部を脱落防止部が、受ける止めることができ、異音発生
の要因をなくすことができ、また、前記ピン部材の大径
部から前記小径部に至る部位は、せん断強さにおいて
は、前記小径部が最も低くなるように形成して、せん断
荷重がかかったときには、確実に小径部で破断するよう
にした係止具を提供することを目的としている。さら
に、前記筒部材の腕部は一対設けられ、前記腕部と腕部
との間の開口部の上縁は、抜け止め部に成っていて、筒
部材の筒壁をピン部材の大径部に沿わせて膨らませる必
要がなく、筒壁の外径が大きく成らないで、筒部材を小
型にすることができ、さらに、フランジを摘まんで、ス
リット幅を縮めると、一対の係止部の間隔が狭まって、
据付部の下孔の孔縁から外れるようにして、筒部材を容
易に据付部から外すことができる係止具を提供すること
を目的としている。
【0005】さらに、前記脱落防止部の嵌合部は、前記
筒部材の開口部と大径部との筒軸方向の寸法差より大き
な筒軸方向の深さを有するようにし、ピン部材の大径部
の先端を嵌合部に嵌合する際の嵌合代を調整すること
で、筒部材の開口部と大径部との筒軸方向の寸法差を吸
収することができ、ピン部材の大径部を開口部の上縁で
ある抜け止め部に確実に係止することができる係止具を
提供することを目的としている。さらに、前記筒部材の
脱落防止部の嵌合部を凹形状にする一方、前記ピン部材
の大径部の先端部を凸形状にして、大径部の剛性を低下
しないようにし、ピン部材を抜こうとする際の抜け力を
高いものに維持することができ、さらに、筒部材の開口
部の上縁と下縁とで前記ピン部材の拡径部を上下から挟
み込むようにして、前記大径部の倒れを防止することが
でき、脱落しようとする大径部が傾くことなく脱落前の
姿勢にほぼ維持され、開口部を通って脱落するのを防止
することができる係止具を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達するため
の本発明の要旨とするところは、次の各項に記載された
事項に存する。 1 据付部(11)の下孔(22)に筒部材(30)を
挿着する一方、軸形状のピン部材(40)を筒部材(3
0)の筒孔に挿入していくと、ピン部材(40)の内周
に形成された大径部(44)が、筒部材(30)の筒壁
(32)に形成された筒内側へ突出する抜け止め部(3
3)を筒外側へ押し広げ、前記筒部材(30)の抜け止
め部(33)が、前記大径部(44)に連続して形成さ
れた小径部(47)に弾撥的に係合して、ピン部材(4
0)が筒部材(30)を介して前記据付部(11)に取
り付けられるようにした係止具において、前記筒部材
(30)の筒壁(32)の先端に、筒軸と平行な方向へ
延びる腕部(35)を形成し、該腕部(35)の先端
に、前記小径部(47)で破断されて前記大径部(4
4)が脱落しようとする前方に対峙する脱落防止部(3
6)を形成したことを特徴とする係止具。
【0007】2 前記ピン部材(40)の大径部(4
4)から前記小径部(47)に至る部位は、せん断強さ
においては、前記小径部(47)が最も低くなるように
形成されていることを特徴とする1項記載の係止具。 3 前記筒部材(30)の腕部(35)は一対設けら
れ、前記腕部(35)と腕部(35)との間の開口部
(39)の上縁は、前記抜け止め部(33)が形成され
ていることを特徴とする1または2項記載の係止具。 4 前記筒部材(30)の筒壁(32)は、筒外側へ広
がるフランジ(31)と、前記据付部(11)の下孔
(12)に挿入した際に下孔(12)の孔縁に弾撥的に
係止する一対の係止部(34)とを有し、前記筒部材
(30)の筒壁(32)の基端部には、各係止部(3
4)の筒周方向の両側からフランジ(31)を通りフラ
ンジ(31)の外周縁に抜けていて、係止部(34)を
含む筒壁(32)およびフランジ(31)を、他の筒壁
(32)およびフランジ(31)から独立させるスリッ
ト(38)が形成されていることを特徴とする1、2ま
たは3項記載の係止具。
【0008】5 前記筒部材(30)の脱落防止部(3
6)は、ピン部材(40)の大径部(44)の先端部が
筒軸方向で嵌合する嵌合部(37)を有し、前記脱落防
止部(36)の嵌合部(37)は、前記筒部材(30)
の開口部(39)と大径部(44)との筒軸方向の寸法
差より大きな筒軸方向の深さを有していることを特徴と
する1、2、3または4項記載の係止具。 6 前記筒部材(30)の脱落防止部(36)の嵌合部
(37)は凹形状であり、前記ピン部材(40)の大径
部(44)の先端部は凸形状であることを特徴とする
1、2、3、4または5項記載の係止具。 7 前記ピン部材(40)の大径部(44)は、基端側
の径が先端側の径より大きい拡径部(45)を有し、前
記筒部材(30)の開口部(39)は、ピン部材(4
0)の軸方向で対向する開口部(39)の両縁が、前記
ピン部材(40)の拡径部(45)を挟むように形成さ
れていることを特徴とする1、2、3、4、5または6
項記載の係止具。
【0009】次に、前記各号に記載された発明の作用に
ついて説明する。請求項1記載の係止具では、筒部材
(30)の抜け止め部(33)が、ピン部材(40)の
大径部(44)に連続して形成された小径部(47)に
弾撥的に係止して、ピン部材(40)は、筒部材(3
0)を介して据付部(11)から抜けなくなる。例え
ば、据付部(11)の下孔(12)と被据付部材(2
1)の下孔(22)とをずらすようなせん断荷重がかか
ると、せん断荷重に対して弱いピン部材(40)の小径
部(47)が破断する場合がある。
【0010】小径部(47)で破断すると、大径部(4
4)が、筒部材(30)の筒壁(32)の先端を抜けて
脱落しようとするが、脱落しようとする前方に対峙する
ように脱落防止部(36)が形成されているので、大径
部(44)は、脱落防止部(36)に受け止められ、脱
落することがなくなる。その結果、例えば車の走行中の
振動などで、大径部(44)が車体に当たらないで、異
音の発生を防止することができる。
【0011】請求項2記載の係止具では、前記ピン部材
(40)の大径部(44)から前記小径部(47)に至
る部位は、せん断強さにおいては、前記小径部(47)
が最も低くなるように形成したので、せん断荷重がかか
ったときには、せん断過重に対して最も弱い小径部(4
7)が確実に破断するようになり、小径部(47)から
先の大径部(44)を脱落防止部(36)が確実に受け
止めることができる。請求項3記載の係止具では、前記
筒部材(30)の腕部(35)は一対設けられ、前記腕
部(35)と腕部(35)との間の開口部(39)の基
端側の縁には、抜け止め部(33)が形成されているの
で、筒部材(30)の筒壁(32)をピン部材(40)
の大径部(44)に沿わせて膨らませる必要がなく、大
径部(44)の外径に応じて、筒壁(32)の外径を大
きくする必要がなく、筒部材(30)を小型にすること
ができる。
【0012】請求項4記載の係止具では、スリット(3
8)を設けることにより、係止部(34)を含む筒壁
(32)およびフランジ(31)を、他の筒壁(32)
およびフランジ(31)から独立させて撓み易くなり、
対向する係止部(34)の間隔を狭めるようにすれば、
係止部(34)が据付部(11)の下孔(12)の孔縁
から離脱して、筒部材(30)を据付部(11)から容
易に外すことができる。請求項5記載の係止具では、前
記脱落防止部(36)の嵌合部(37)は、前記筒部材
(30)の開口部(39)と大径部(44)との筒軸方
向の寸法差より大きな筒軸方向の深さを有するようにし
たので、ピン部材(40)の大径部(44)の先端を嵌
合部(37)に嵌合する際の嵌合代を調整すれば、筒部
材(30)の開口部(39)と大径部(44)との筒軸
方向の寸法差が有っても、その寸法差を吸収することが
でき、ピン部材(40)の大径部(44)を開口部(3
9)の上縁である抜け止め部(33)に確実に係止する
ことができる。
【0013】請求項6記載の係止具では、前記筒部材
(30)の脱落防止部(36)の嵌合部(37)を凹形
状にする一方、前記ピン部材(40)の大径部(44)
の先端部を凸形状にしたので、大径部(44)の剛性が
低下しないで済み、ピン部材(40)を抜こうとする際
に、大径部(44)に大きな荷重がかかった場合に、大
径部(44)はその過重に十分に耐えることができ、ピ
ン部材(40)を抜こうとする際の力である抜け力を高
いものに維持することができる。請求項7記載の係止具
では、ピン部材(40)の軸方向で対向する開口部(3
9)の両縁が、前記ピン部材(40)の拡径部(45)
を挟みように形成されていて、前記大径部(44)の倒
れを防止するようにしたので、脱落しようとする大径部
(44)は、開口部(39)の両縁に挟まれて、傾くこ
となく脱落前の姿勢にほぼ維持され、したがって、大径
部(44)が開口部(39)を通って脱落するのを防止
することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の一実
施の形態を説明する。各図は本発明の一実施の形態を示
している。図1および図2に示すように、車体のサイド
シルなどの据付部11には、取付用の下孔12が穿設さ
れ、下孔12には筒部材30が挿着されている。マット
ガードなどの被据付部材21には下孔22が穿設され、
下孔22にはピン部材40が挿着されている。
【0015】図1〜図5に示すように、筒部材30は、
筒孔の周縁に広がるフランジ31と、筒壁32とから成
り、筒壁32の先端部には、筒壁32の内壁から筒内側
に突出する凸部である抜け止め部33が形成されてい
る。筒壁32の基端部には、筒壁32の外壁から筒外側
へ突出する一対の係止部34が形成されている。フラン
ジ31と係止部34との間の隙間に、据付部11の下孔
12の孔縁が挟まれるように成っている。図1、図2、
図6および図7に示すように、ピン部材40は、基端側
にそれぞれ矩形に成形された上下2枚のフランジ41,
42と、先端側へ向けて延びるピン軸部43とを有して
おり、上側のフランジ41には、十字状のリブが設けら
れている。ピン部材40のピン軸部43の基端と先端と
の中間部には、前記抜け止め部33が弾撥的に係合する
小径部47が形成されている。ピン軸部43の先端側に
は、大径部44が形成されている。大径部44は、基端
側にその径を広げた拡径部45と、先端側にその径を縮
めた縮径部46とを有している。大径部44は、ピン部
材40を筒部材30の筒孔に挿入していくと、抜け止め
部33をその復元力に抗して筒外側へ押し広げるもので
ある。
【0016】図3〜図7に示すように、筒部材30の筒
壁32の先端には、一対の腕部35が筒軸と平行な方向
へ延設されている。一対の腕部35の間には、開口部3
9が形成され、開口部39の上縁が抜け止め部33にな
っている。一対の腕部35の先端には脱落防止部36が
形成されている。脱落防止部36は、一対の腕部35の
先端をつなぐ連結部にもなっている。開口部39の下縁
が、脱落防止部36の上縁になっている。筒部材30の
開口部39は、その上縁と下縁とにより、ピン部材40
の拡径部45を上下から挟み込んで大径部44の倒れを
防止している。
【0017】筒部材30の筒壁32の基端部には、各係
止部34の筒周方向の両側にスリット38がそれぞれ形
成され、スリット38は、筒壁32の基端からフランジ
31を通りその外周縁に抜けている。スリット38は、
係止部34を含む筒壁32およびフランジ31を、他の
筒壁32およびフランジ31から独立させて撓み易くし
ており、対向する係止部34の間隔を狭めて、筒部材3
0を据付部10から外し易くするものである。脱落防止
部36には、筒軸方向に挿入したピン部材40の凸形状
の縮径部46を外嵌する凹形状の嵌合部37が形成され
ている。脱落防止部36の嵌合部37は、筒部材30の
開口部39と大径部44との筒軸方向の寸法差より大き
な筒軸方向の深さを有している。
【0018】ピン部材40の大径部44から小径部47
に至る部位は、せん断強さにおいては、小径部47が最
も低くなるように形成されている。ピン部材40の基端
には、据付部11の下孔12に対応して、ピン軸方向へ
凹入するクビレ部48が形成されている。クビレ部48
は、ピン部材40にせん断力がかかり、ピン部材40が
筒部材30の筒孔より抜け出ようとすると、据付部11
の下孔12の孔縁が筒部材30の筒壁32を押し込ん
で、筒壁32がクビレ部48に食い込むことで、ピン部
材40が抜け不能になるようにしたものである。
【0019】次に、発明の作用について説明する。筒部
材30が据付部11の下孔12に挿着され、据付部11
の下孔12に被据付部材21の下孔22を合わせて、ピ
ン部材40を下孔22に通すとともに、筒部材30の筒
孔に通していくと、やがて、ピン部材40の大径部44
が抜け止め部33をその復元力に抗して押し広げ、筒部
材30の抜け止め部33が、ピン部材40の大径部44
に連続して形成された小径部47に弾撥的に係止して、
ピン部材40は、筒部材30の筒孔から抜けなくなり、
被据付部材20がピン部材40および筒部材30を介し
て据付部11に取り付けられる。
【0020】この取付状態においては、脱落防止部36
の嵌合部に、ピン部材40の大径部44の先端である縮
径部46が嵌入している。また、筒部材30の開口部3
9の上縁である抜け止め部33と、下縁である脱落防止
部36の上縁とにより、ピン部材40の拡径部45が上
下から挟み込まれている。このとき、脱落防止部36の
嵌合部の筒軸方向の深さは、筒部材30の開口部39と
大径部44との筒軸方向の寸法差より大きくなるように
設定されているので、筒部材30の開口部39と大径部
44との筒軸方向の寸法差が多少有っても、ピン部材4
0の大径部44の先端である縮径部46を筒軸方向へ多
少移動して、嵌合部37に嵌合する際の嵌合代を調整す
れば、ピン部材40の大径部44は、開口部39の上縁
である抜け止め部33を通り越して、抜け止め部33が
復元し、大径部44は抜け止め部33に確実に係止する
ことができる。
【0021】開口部39の上縁である抜け止め部33に
大径部44が係止して、抜け止めするようにしているの
で、筒部材30の筒壁32をピン部材40の大径部44
に沿わせて膨らませる必要がなく、大径部44の外径に
応じて、筒壁32の外径を大きくする必要がなく、筒部
材30を小型にすることができる。例えば、ピン部材4
0に抜け力がかかると、抜け止め部33に係止している
ピン部材40の大径部44に過大な荷重がかかるが、筒
部材30の脱落防止部36の嵌合部37は、凹形状にし
て、ピン部材40の大径部44の先端部は凸形状になっ
ているので、大径部44の剛性が低下せず、大径部44
に過大な荷重がかかった場合にも、大径部44はその過
大な抜け力に十分に耐えることができる。
【0022】例えば、据付部11の下孔12と被据付部
21の下孔22とをずらすようなせん断荷重がかかる
と、ピン部材40が破断する場合があるが、このとき、
破断する場所は、せん断荷重に対して最も弱いピン部材
40の小径部47になる。小径部47で破断すると、小
径部47から先の大径部44が、筒部材30の筒壁32
の先端を抜けて脱落しようとするが、筒壁32の先端に
脱落防止部36が形成されているので、大径部44は、
脱落防止部36に受け止められ、脱落することがなくな
る。
【0023】このとき、車の走行中の振動などが、脱落
防止部36内の大径部44にかかると、嵌合部37に嵌
入している縮径部46を支点にして大径部44が倒れ
て、開口部39を通って脱落しようとするが、大径部4
4は、筒部材30の開口部39の上縁である抜け止め部
33と、下縁である脱落防止部36の上縁とで上下から
挟み込まれているので、大径部44の倒れが防止され、
脱落しようとする大径部44は、傾くことなく脱落前の
姿勢にほぼ維持され、したがって、大径部44は、開口
部39を通って脱落することがない。破断したピン部材
40を新たなものに交換するには、係止部34を含む筒
壁32およびフランジ31を摘まんで、一対の係止部3
4の間隔を狭めるようにすればよい。
【0024】スリット38を設けることにより、係止部
34を含む筒壁32およびフランジ31が撓み易くなっ
ており、一対の係止部34の間隔が容易に狭まり、一対
の係止部34が据付部11の下孔12の孔縁から簡単に
外れて、筒部材30を据付部11から外すことができ
る。このとき、大径部44は、筒部材30の抜け止め部
33と、脱落防止部36の上縁とで上下から挟み込まれ
たままであり、大径部44は、開口部39を通って落下
しないで、筒部材30とともに引き上げられ、回収され
る。
【0025】
【発明の効果】本発明にかかる係止具によれば、ピン部
材の小径部で破断されて大径部が落下しようとする前方
に対峙するように脱落防止部を形成したので、ピン部材
の小径部で破断されて落下しようとする大径部を脱落防
止部が、受ける止めることができ、異音発生の要因をな
くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す係止具の要部断面
図である。
【図2】本発明の一実施の形態を示す係止具の要部断面
図である。
【図3】本発明の一実施の形態を示す筒部材の平面図で
ある。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】図3のV―V線断面図である。
【図6】本発明の一実施の形態を示すピン部材の平面図
である。
【図7】本発明の一実施の形態を示すピン部材の正面図
である。
【符号の説明】
11…据付部 12…下孔 21…被据付部材 22…下孔 30…筒部材 31…フランジ 32…筒壁 33…抜け止め部 34…係止部 35…腕部 36…脱落防止部 37…嵌合部 38…スリット 39…開口部 40…ピン部材 41,42…フランジ 43…ピン軸部 44…大径部 45…拡径部 46…縮径部 47…小径部 48…クビレ部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】据付部の下孔に筒部材を挿着する一方、軸
    形状のピン部材を筒部材の筒孔に挿入していくと、ピン
    部材の先端部に形成された大径部が、筒部材の筒壁の内
    周に形成された抜け止め部を筒外側へ押し広げ、前記筒
    部材の抜け止め部が、前記大径部に連続して形成された
    小径部に弾撥的に係合して、ピン部材が筒部材を介して
    前記据付部に取り付けられるようにした係止具におい
    て、 前記筒部材の筒壁の先端に、筒軸と平行な方向へ延びる
    腕部を形成し、該腕部の先端に、前記小径部で破断して
    前記大径部が脱落しようとする前方に対峙する脱落防止
    部を形成したことを特徴とする係止具。
  2. 【請求項2】前記ピン部材の大径部から前記小径部に至
    る部位は、せん断強さにおいては、前記小径部が最も低
    くなるように形成されていることを特徴とする請求項1
    記載の係止具。
  3. 【請求項3】前記筒部材の腕部は一対設けられ、 前記腕部と腕部との間の開口部の基端側の縁には、前記
    抜け止め部が形成されていることを特徴とする請求項1
    または2記載の係止具。
  4. 【請求項4】前記筒部材の筒壁は、筒外側へ広がるフラ
    ンジと、前記据付部の下孔に挿入した際に下孔の孔縁に
    弾撥的に係止する一対の係止部とを有し、 前記筒部材の筒壁の基端部には、各係止部の筒周方向の
    両側からフランジを通りフランジの外周縁に抜けてい
    て、係止部が含まれる筒壁およびフランジを他の筒壁お
    よびフランジから独立させるスリットが形成されている
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の係止具。
  5. 【請求項5】前記筒部材の脱落防止部は、ピン部材の大
    径部の先端部が筒軸方向で嵌合する嵌合部を有し、 前記脱落防止部の嵌合部は、前記筒部材の開口部と大径
    部との筒軸方向の寸法差より大きな筒軸方向の深さを有
    していることを特徴とする請求項1、2、3または4記
    載の係止具。
  6. 【請求項6】前記筒部材の脱落防止部の嵌合部は凹形状
    であり、前記ピン部材の大径部の先端部は凸形状である
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の
    係止具。
  7. 【請求項7】前記ピン部材の大径部は、基端側の径が先
    端側の径より大きい拡径部を有し、 前記筒部材の開口部は、ピン部材の軸方向で対向する開
    口部の両縁が、前記ピン部材の拡径部を挟むように形成
    されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5
    または6記載の係止具。
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