JPH09273077A - 消臭繊維の製造方法 - Google Patents
消臭繊維の製造方法Info
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- JPH09273077A JPH09273077A JP8112934A JP11293496A JPH09273077A JP H09273077 A JPH09273077 A JP H09273077A JP 8112934 A JP8112934 A JP 8112934A JP 11293496 A JP11293496 A JP 11293496A JP H09273077 A JPH09273077 A JP H09273077A
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Abstract
して有効で、且つ非常に耐久性がある消臭繊維の製造方
法を提供することにある。 【構成】 ポリエステル系繊維類をヒドラジン誘導体で
熱処理し、更に必要であればバインダー樹脂および吸着
性のある無機物質を併用する消臭繊維の製造方法。
Description
にヒドラジン誘導体を熱処理することにより、洗濯等に
対して耐久性があり、たばこ臭に多く含まれるアセトア
ルデヒドに対して有効な消臭繊維を提供する方法に関す
るものである。
ら発生する悪臭を消臭し、快適な生活環境を維持するこ
とに多くの関心が持たれている。
タン、硫化水素、硫化メチルなどの硫黄化合物、アンモ
ニア、メチルアミン、エチルアミン、インドールなどの
窒素化合物、プロピオン酸、酪酸、酢酸などの低級脂肪
酸、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどが挙げら
れる。
ライト等の無機物質が知られており、多くの悪臭成分に
対して有効であるが、たばこの煙に多く含まれているア
セトアルデヒドに対してはほとんど効果がない。
ヒドロキシルアミンやヒドラジンが知られており、これ
らを消臭剤として使用すれば、アセトアルデヒドを化学
的に吸着するため、消臭効果が期待できる。
ため、繊維上に固着させて耐久性を持たせることが困難
であるという問題があった。
従来技術の問題点を克服し、特にアルデヒド類を含む悪
臭成分に対して有効で、洗濯等に対して耐久性のある消
臭繊維を製造する方法を提供することにある。
ジン誘導体をポリエステル繊維に熱処理することにより
達成される。
に熱処理する第一の手段は、ヒドラジン誘導体の水溶液
または水分散液中にポリエステル繊維類を浸漬し、高圧
下で110〜150゜Cで10〜60分間処理すること
で達成される。
に熱処理する第二の手段は、ヒドラジン誘導体の水溶液
または水分散液を含浸させたポリエステル系繊維類を、
中間乾燥により乾燥後、130〜200゜Cで30〜3
00秒間乾熱処理または蒸熱処理することによって達成
される。
で熱処理すると共に、バインダー樹脂による加工を併用
することにより、耐久性の向上を計ることも可能であ
る。
ンダー樹脂による処理に加え、吸着性のある無機物質を
併用することによって消臭可能な悪臭性分の範囲を広
げ、消臭効果を強化することも可能である。
脂と吸着性のある無機物質の併用加工は、ヒドラジン誘
導体による加工とは別個に行ってもよいし、ヒドラジン
誘導体処理と同時に行うこともできる。含浸処理を行う
場合には、ヒドラジン誘導体、バインダー樹脂および吸
着性のある無機物質を含んだ処理液を調整し、同浴で、
同時に処理を行う方が工程が一回で済むという利点があ
る。
維類として具体的には、ポリエステル糸、ポリエステル
布帛、ポリエテルフィルム等の他、綿、麻等の天然繊
維、ナイロン、アクリル等の合成繊維、レーヨン等の半
合成繊維とポリエステ繊維との混紡および交織製品類お
よびポリエステルを含有する不織布、フィルム等が挙げ
られる。
て、炭素数6〜12のアルキレンジカルボン酸ジヒドラ
ジドおよび芳香族ジカルボン酸ジヒドラジドが挙げら
れ、具体的にはアジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジ
ヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、イソフタル酸
ジヒドラジド等が挙げられる。
繊維重量の0.2〜30重量%が好適である。
具体的には、活性炭、麦飯石、モンモリロナイト、シリ
カゲル等やアルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸
化物等が挙げられる。これらの無機物質は微粉末である
ことが好ましく、使用量は繊維重量の0.2〜30重量
%が好適である。
特に制限はないが、具体的には、自己架橋型アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、グ
リオキサザール樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニリデン
樹脂、ブタジエン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、
アクリル・シリコン共重合樹脂、エチレン酢酸ビニル共
重合樹脂、イソブチレン無水マレイン酸共重合樹脂、エ
チレン・スチレン・アクリレート・メタアクリレート共
重合樹脂等が挙げられ、これらを単独で、あるいは2種
以上混合して使用することもできる。
ファー、カーテン、絨毬等のインテリア関係、布団、毛
布、枕、シーツ等の寝具類、一般衣類、自動車内装品、
および空気清浄器等のフィルター等が挙げられる。
用途としては、ゴミ袋、食品収納袋等の台所関連のビニ
ル袋の他、汎用に使用されるビニル袋およびシート等が
挙げられる。
を、更に必要であれば、バインダー樹脂および吸着性の
ある無機物質をポリエステル系繊維類に熱処理すること
によって得られた消臭繊維は、アセトアルデヒド等のア
ルデヒド類にも優れた消臭性能を持ち、且つ、洗濯等に
対して優れた耐久性を有するものとなる。
まれるとされるアセトアルデヒドなどのアルデヒド類を
含む悪臭成分に対してその消臭効果が非常に有効である
消臭繊維の製造方法について幾つかの実施例を挙げ詳述
する。
に示した濃度の悪臭成分がそれぞれ入った500ml容
のポリ容器に、実施例に示した消臭繊維を入れ、4時間
後に同表1に示したガス検知管(ガステック社製)で容
器内の悪臭成分濃度を測定して減少量から消臭率を求め
た。
0.2重量部、ポリエステル布帛20重量部を水200
部に加え高圧染色機を使用し、130°Cで30分処理
後水洗して加工布を得た。この加工布2gについて消臭
試験を行った。
103法に従って5回洗濯し、洗濯後の該布帛につい
ても同様に消臭試験を行った。
ヒドにおける消臭率は良好で、その消臭効果は洗濯後に
おいても有効であると言える。
0.5重量部を水100部に加えて処理液とした。ポリ
エステル布帛にこの処理液をパディング(ピックアップ
80%)し、中間乾燥後、180°Cで30秒間乾熱処
理して加工布を得た。この加工布2gについて消臭試験
を行った。
103法に従って5回洗濯し、洗濯後の該布帛につい
ても同様に消臭試験を行った。
ヒドにおける消臭率は良好で、その消臭効果は洗濯後に
おいても有効であると言える。
7重量部およびアクリル系樹脂2重量部を水100部に
加えて処理液とした。ポリエステル布帛にこの処理液を
パディング(ピックアップ80%)し、中間乾燥後、1
60°Cで180秒間乾熱処理して加工布を得た。この
加工布2gについて消臭試験を行った。
103法に従って5回洗濯し、洗濯後の該布帛につい
ても同様に消臭試験を行った。
ヒドにおける消臭率は良好で、その消臭効果は洗濯後に
おいても有効であると言える。
量部、ゼオライト1重量部、界面活性剤1重量部および
アクリル系樹脂3重量部を水100部に加えて処理液と
した。ポリエステル/綿(65/35)混紡布帛にこの
処理液をパディング(ピックアップ80%)し、中間乾
燥後、170°Cで60秒間乾熱処理して加工布を得
た。この加工布2gについて消臭試験を行った。
103法に従って5回洗濯し、洗濯後の該布帛につい
ても同様に消臭試験を行った。
たと同様の処理を行ったが、乾燥を行ったのみで熱処理
は行わなかった。この布帛についても同様に洗濯した。
ヒド、アンモニアおよび酢酸に対する消臭率は良好で、
その消臭効果は洗濯後においても有効であると言える。
臭繊維は、ヒドラジン誘導体が繊維上に強固に固着して
いるため、洗濯等に対する耐久性が優れたアセトアルデ
ヒド消臭効果を有し、さらに他の吸着性のある無機物質
との併用により、硫黄化合物や窒素化合物に対する消臭
効果も付与でき、各種の悪臭に対して優れた消臭効果を
得ることができる。
毯等のインテリア関係、布団、毛布、枕、シーツ等の寝
具類、衣服や靴下、ストッキング等の一般衣類、自動車
内装品、および空気清浄器やエアコン等のフィルター
(不織布)などの表面に固着加工しても、該消臭剤が洗
濯などによって脱離するおそれがない。
収して、失った消臭機能を回復させることができ、洗濯
耐久性および再生性に富んだ様々の消臭加工体となり得
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 ポリエステル系繊維類をヒドラジン誘導
体群より選ばれた1種以上の化合物で熱処理することを
特徴とする耐久性消臭繊維の製造方法。 - 【請求項2】 ポリエステル系繊維類をヒドラジン誘導
体群より選ばれた1種以上の化合物およびバインダー樹
脂で熱処理することを特徴とする耐久性消臭繊維の製造
方法。 - 【請求項3】 ポリエステル系繊維類をヒドラジン誘導
体群より選ばれた1種以上の化合物およびバインダー樹
脂および吸着性を有する無機物質群より選ばれた1種以
上の物質で熱処理することを特徴とする耐久性消臭繊維
の製造方法。 - 【請求項4】 ポリエステル系繊維類をヒドラジン誘導
体群より選ばれた1種以上の化合物の水溶液または水分
散液申で110〜150゜Cで処理することを特徴とす
る請求項1〜3に記載の耐久性消臭繊維の製造方法。 - 【請求項5】 ヒドラジン誘導体群より選ばれた1種以
上の化合物の水溶液または水分散液を含浸させたポリエ
ステル系繊維類を中間乾燥後、120〜200゜Cで熱
処理することを特徴とする請求項1〜3に記載の耐久性
消臭繊維の製造方法。 - 【請求項6】 ヒドラジン誘導体が炭素数6〜12のジ
カルボン酸ジヒドラジドである請求項1〜5に記載の耐
久性消臭繊維の製造方法。 - 【請求項7】 ヒドラジン誘導体が芳香族ジカルボン酸
ジヒドラジドである請求項1〜5に記載の耐久性消臭繊
維の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08112934A JP3086170B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 消臭繊維の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08112934A JP3086170B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 消臭繊維の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09273077A true JPH09273077A (ja) | 1997-10-21 |
JP3086170B2 JP3086170B2 (ja) | 2000-09-11 |
Family
ID=14599158
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08112934A Expired - Lifetime JP3086170B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 消臭繊維の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3086170B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11221147A (ja) * | 1998-02-06 | 1999-08-17 | Kuraray Co Ltd | 消臭機能を有する日光遮蔽布帛 |
JP2003089972A (ja) * | 2001-09-14 | 2003-03-28 | Teijin Ltd | ホルムアルデヒド消臭繊維の製造方法及びホルムアルデヒド消臭繊維構造体 |
JP2007167495A (ja) * | 2005-12-26 | 2007-07-05 | Nikki Universal Co Ltd | アルデヒド含有空気の浄化剤およびその製造方法 |
JP2010240332A (ja) * | 2009-04-10 | 2010-10-28 | Toyobo Co Ltd | アルデヒド除去薬剤 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0928778A (ja) * | 1995-07-14 | 1997-02-04 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 消臭剤並びに消臭繊維及びその製造方法 |
JPH0978452A (ja) * | 1995-07-07 | 1997-03-25 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 消臭繊維及びその製造方法 |
-
1996
- 1996-03-29 JP JP08112934A patent/JP3086170B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0978452A (ja) * | 1995-07-07 | 1997-03-25 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 消臭繊維及びその製造方法 |
JPH0928778A (ja) * | 1995-07-14 | 1997-02-04 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 消臭剤並びに消臭繊維及びその製造方法 |
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JP2007167495A (ja) * | 2005-12-26 | 2007-07-05 | Nikki Universal Co Ltd | アルデヒド含有空気の浄化剤およびその製造方法 |
JP2010240332A (ja) * | 2009-04-10 | 2010-10-28 | Toyobo Co Ltd | アルデヒド除去薬剤 |
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JP3086170B2 (ja) | 2000-09-11 |
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