JPH09272976A - 真空蒸着装置 - Google Patents
真空蒸着装置Info
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- JPH09272976A JPH09272976A JP8342696A JP8342696A JPH09272976A JP H09272976 A JPH09272976 A JP H09272976A JP 8342696 A JP8342696 A JP 8342696A JP 8342696 A JP8342696 A JP 8342696A JP H09272976 A JPH09272976 A JP H09272976A
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- mask
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 メタルマスクを基板に吸着するために磁化部
材を用いると、基板を加熱するための、ヒータの輻射熱
を遮る。さらに、基板を回転させながら蒸着を行うよう
な場合、磁化部材が基板上にあるため回転機構部に大き
な負荷をかけたり回転を阻害しないための構造が複雑に
なる。また、静電吸着を用いるために新たな誘電体層を
用いる場合、この誘電体層は、成膜パターンを得るため
のメタルマスクの開口部と同形状の開口部を有する必要
があり且つ、メタルマスクとこの誘電体層は高精度な相
対位置関係が要求される。 【解決手段】 蒸着用マスクの全表面を絶縁膜で覆うと
により、静電吸着に必要な構成を得る。基板の回転部以
外のところに電源を設け且つ、この電源と回転部との間
に電気的、機械的に接続の開閉が可能なスイッチを設け
る。
材を用いると、基板を加熱するための、ヒータの輻射熱
を遮る。さらに、基板を回転させながら蒸着を行うよう
な場合、磁化部材が基板上にあるため回転機構部に大き
な負荷をかけたり回転を阻害しないための構造が複雑に
なる。また、静電吸着を用いるために新たな誘電体層を
用いる場合、この誘電体層は、成膜パターンを得るため
のメタルマスクの開口部と同形状の開口部を有する必要
があり且つ、メタルマスクとこの誘電体層は高精度な相
対位置関係が要求される。 【解決手段】 蒸着用マスクの全表面を絶縁膜で覆うと
により、静電吸着に必要な構成を得る。基板の回転部以
外のところに電源を設け且つ、この電源と回転部との間
に電気的、機械的に接続の開閉が可能なスイッチを設け
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は真空蒸着装置に関
し、特にメタルマスクを用いて導電性の膜を有する硝子
基板上に選択的に物質を蒸着させる真空蒸着装置に関す
る。
し、特にメタルマスクを用いて導電性の膜を有する硝子
基板上に選択的に物質を蒸着させる真空蒸着装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のメタルマスクを密着させる方法と
しては、図4に示すように、強磁性体からなるメタルマ
スク16を半導体ウェハ17の下面に設置し、このウェ
ハの上面に電磁石あるいは、永久磁石を設置しこの磁化
部材18によってメタルマスク16を基板に密着させる
手段が開示されている(特開平7−45662)「メタ
ルマスクの接着構造」。
しては、図4に示すように、強磁性体からなるメタルマ
スク16を半導体ウェハ17の下面に設置し、このウェ
ハの上面に電磁石あるいは、永久磁石を設置しこの磁化
部材18によってメタルマスク16を基板に密着させる
手段が開示されている(特開平7−45662)「メタ
ルマスクの接着構造」。
【0003】また、電子線描画装置において、マスク基
板をステージに密着固定する方法については、図5に示
すようにステージ19上に誘電体層20を設け、この誘
電体層20上に載置したマスク基板や半導体ウェハ等の
描画試料21とステージ19間に電源6により電圧を印
加し静電吸着を用いる方法、あるいは、ステージ19の
表面部に誘電体層と導電層と誘電体層の3層構造のシー
トを設けて被描画試料を載置し、上記被描画試料と電極
間層に電圧を印加するなどの方法が開示されている(特
開平6−45238)「電子線描画装置」。
板をステージに密着固定する方法については、図5に示
すようにステージ19上に誘電体層20を設け、この誘
電体層20上に載置したマスク基板や半導体ウェハ等の
描画試料21とステージ19間に電源6により電圧を印
加し静電吸着を用いる方法、あるいは、ステージ19の
表面部に誘電体層と導電層と誘電体層の3層構造のシー
トを設けて被描画試料を載置し、上記被描画試料と電極
間層に電圧を印加するなどの方法が開示されている(特
開平6−45238)「電子線描画装置」。
【0004】また、X線露光においては、図6のよう
に、レジスト22を塗布したウェハ17上に、ポリイミ
ドからなるマスク基板23、X線吸収材料24とこれを
保護する誘電体層20を備えたマスクパターンを設けた
マスク100を配置し、このマスク100の表面を導電
体層25で覆い、マスク100を介しX線26をレジス
トに照射してマスクパターンを転写する方式において、
導電層とウェハとの間に電源6により電圧を印加するこ
とにより吸引力を発生させマスクをウェハに吸着させる
方法が開示されている(特開昭62−282432)
「X線露光用マスクおよび露光装置」。
に、レジスト22を塗布したウェハ17上に、ポリイミ
ドからなるマスク基板23、X線吸収材料24とこれを
保護する誘電体層20を備えたマスクパターンを設けた
マスク100を配置し、このマスク100の表面を導電
体層25で覆い、マスク100を介しX線26をレジス
トに照射してマスクパターンを転写する方式において、
導電層とウェハとの間に電源6により電圧を印加するこ
とにより吸引力を発生させマスクをウェハに吸着させる
方法が開示されている(特開昭62−282432)
「X線露光用マスクおよび露光装置」。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した磁化
部材により強磁性体からなるマスクを基板に吸着させる
場合には磁化部材を基板の成膜面と反対側に設置する必
要がある。蒸着時に基板の加熱をランプヒータで行う場
合、このヒータは蒸着の障害にならないように磁化部材
側に設置する必要があり、結果的にこの磁化部材は基板
を加熱するための輻射を妨害することになる。
部材により強磁性体からなるマスクを基板に吸着させる
場合には磁化部材を基板の成膜面と反対側に設置する必
要がある。蒸着時に基板の加熱をランプヒータで行う場
合、このヒータは蒸着の障害にならないように磁化部材
側に設置する必要があり、結果的にこの磁化部材は基板
を加熱するための輻射を妨害することになる。
【0006】さらに、蒸着においては、成膜物質が基板
面内で均一な膜厚にするために基板を自転、あるいは公
転させながら蒸着を行なうのが一般的であり、この際、
磁化部材も基板とともに自転あるいは公転させる必要が
ある。たとえば磁化部材に電磁石を用いた場合、電磁石
用の電源は、ブラシを用いて給電したりあるいは基板と
ともに回転させる必要があり、回転機構が複雑になった
り大きな負荷を負うことになる。また、回転機構に対す
る負荷の点では永久磁石を用いた場合でも同様である。
面内で均一な膜厚にするために基板を自転、あるいは公
転させながら蒸着を行なうのが一般的であり、この際、
磁化部材も基板とともに自転あるいは公転させる必要が
ある。たとえば磁化部材に電磁石を用いた場合、電磁石
用の電源は、ブラシを用いて給電したりあるいは基板と
ともに回転させる必要があり、回転機構が複雑になった
り大きな負荷を負うことになる。また、回転機構に対す
る負荷の点では永久磁石を用いた場合でも同様である。
【0007】真空蒸着において用いられるマスクは、所
望のパターンと同様な開口部があり、蒸発源からの蒸発
物質はこの開口部を通して基板に到達する。従って、静
電吸着を得るためにマスクと基板間に設けられる導電層
や誘電体層は、マスクと同様の開口部を有した形状のも
のが必要であり、かつ、この導電層あるいは誘電体層と
マスクとの位置合わせも必要となる。
望のパターンと同様な開口部があり、蒸発源からの蒸発
物質はこの開口部を通して基板に到達する。従って、静
電吸着を得るためにマスクと基板間に設けられる導電層
や誘電体層は、マスクと同様の開口部を有した形状のも
のが必要であり、かつ、この導電層あるいは誘電体層と
マスクとの位置合わせも必要となる。
【0008】また、導電層を有する硝子基板の導電層側
に、開口部を有する、誘電体層とメタルマスクを順に設
置した構成において、静電吸着をするために、導電層と
メタルマスク間に電圧を印加すると、誘電体層の開口部
側面に沿って、メタルマスクと導電層間に沿面放電が発
生する危険が伴う。さらにこの構成において金属物質を
蒸着すると、この蒸着金属によりメタルマスクと導電層
とが電気的に接続され静電吸着を行うための構成を維持
できなくなる。
に、開口部を有する、誘電体層とメタルマスクを順に設
置した構成において、静電吸着をするために、導電層と
メタルマスク間に電圧を印加すると、誘電体層の開口部
側面に沿って、メタルマスクと導電層間に沿面放電が発
生する危険が伴う。さらにこの構成において金属物質を
蒸着すると、この蒸着金属によりメタルマスクと導電層
とが電気的に接続され静電吸着を行うための構成を維持
できなくなる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の蒸着用マスク
は、マスクの全表面が絶縁膜で覆われていることを特徴
とする。
は、マスクの全表面が絶縁膜で覆われていることを特徴
とする。
【0010】また、本発明の蒸着装置は、メタルマスク
と導電層間との電源に電気的且つ機械的に接続の開閉が
可能なスイッチを有することを特徴とする。
と導電層間との電源に電気的且つ機械的に接続の開閉が
可能なスイッチを有することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の発明の実施の形態につい
て図1(a)、(b)、及び図2を参照して説明する。
図1(a)は、基板近傍の断面図、図1(b)は、マス
クの平面図、図2は、本発明の構成を示す断面図であ
る。
て図1(a)、(b)、及び図2を参照して説明する。
図1(a)は、基板近傍の断面図、図1(b)は、マス
クの平面図、図2は、本発明の構成を示す断面図であ
る。
【0012】図1(a)において、硝子基板1の表面に
は透明導電膜2が成膜されている。この透明導電膜2
は、基板ホルダ7を介して、電源6に電気的に接続され
ている。また、メタルマスク3は図1(b)に示すよう
に硝子基板1上に成膜するパターンと同様の形状に開口
部4を有しており、さらにその表面は、接続部28と接
続する一部を除き絶縁物5で覆われている。
は透明導電膜2が成膜されている。この透明導電膜2
は、基板ホルダ7を介して、電源6に電気的に接続され
ている。また、メタルマスク3は図1(b)に示すよう
に硝子基板1上に成膜するパターンと同様の形状に開口
部4を有しており、さらにその表面は、接続部28と接
続する一部を除き絶縁物5で覆われている。
【0013】また、メタルマスク3を保持するマスクホ
ルダ8は、メタルマスク3と接続する接続部28を除き
その表面が絶縁物5で覆われている。メタルマスク3と
マスクホルダ8とは接続部28で電気的に導通が得られ
ているため、メタルマスク3はマスクホルダ8を介して
電源6に電気的に接続されている。さらに、メタルマス
ク3と硝子基板1上の透明導電膜2との間には電源6に
より直流電圧の印加が可能である。
ルダ8は、メタルマスク3と接続する接続部28を除き
その表面が絶縁物5で覆われている。メタルマスク3と
マスクホルダ8とは接続部28で電気的に導通が得られ
ているため、メタルマスク3はマスクホルダ8を介して
電源6に電気的に接続されている。さらに、メタルマス
ク3と硝子基板1上の透明導電膜2との間には電源6に
より直流電圧の印加が可能である。
【0014】図2において、硝子基板3の外周部を保持
した基板ホルダ7と、メタルマスク3の外周部を保持し
たマスクホルダ8とは、硝子基板とメタルマスクとの相
対位置を確保するために、位置決め治具9に設置され
る。位置決め治具9が基板ホルダ7とマスクホルダ8そ
れぞれの外周を保持固定することにより、硝子基板1と
メタルマスク3は水平方向の相対位置が確保され、垂直
方向においても近接した位置が確保される。
した基板ホルダ7と、メタルマスク3の外周部を保持し
たマスクホルダ8とは、硝子基板とメタルマスクとの相
対位置を確保するために、位置決め治具9に設置され
る。位置決め治具9が基板ホルダ7とマスクホルダ8そ
れぞれの外周を保持固定することにより、硝子基板1と
メタルマスク3は水平方向の相対位置が確保され、垂直
方向においても近接した位置が確保される。
【0015】また、ランプヒータ10は、その輻射熱を
利用して硝子基板を加熱するために設けられている。ラ
ンプヒータ10は、蒸着中の成膜の妨げにならないよう
に硝子基板の成膜面とは逆の硝子基板1の上部に設置さ
れているため、蒸着中でも硝子基板を加熱できる。蒸着
物質11は加熱部12に設置されており、抵抗加熱方式
により加熱され蒸発する。
利用して硝子基板を加熱するために設けられている。ラ
ンプヒータ10は、蒸着中の成膜の妨げにならないよう
に硝子基板の成膜面とは逆の硝子基板1の上部に設置さ
れているため、蒸着中でも硝子基板を加熱できる。蒸着
物質11は加熱部12に設置されており、抵抗加熱方式
により加熱され蒸発する。
【0016】以上の各部は隔壁13により外気と遮断さ
れており蒸着時には、隔壁に接続された、真空ポンプ
(図示せず)等により真空が確保される。
れており蒸着時には、隔壁に接続された、真空ポンプ
(図示せず)等により真空が確保される。
【0017】次に、本発明の動作について説明する。図
1(a)の電源6を用いて、基板ホルダ7を介して接続
された硝子基板1の表面の透明導電膜2と、接続部28
によりマスクホルダ8を介して接続されたメタルマスク
3との間に直流電圧を印加することにより、マスク2と
硝子基板1とを静電吸着により密着させる。
1(a)の電源6を用いて、基板ホルダ7を介して接続
された硝子基板1の表面の透明導電膜2と、接続部28
によりマスクホルダ8を介して接続されたメタルマスク
3との間に直流電圧を印加することにより、マスク2と
硝子基板1とを静電吸着により密着させる。
【0018】
【実施例1】本発明の第1の実施例について、図1
(a)、(b)及び図2を用いて説明する。図1(a)
において硝子基板1はその表面に蒸着により形成される
発光物質を駆動するための電極が成膜されている。この
電極は発光物質の発光を遮らないように透明である必要
からITO(インジュウム・チン・オキサイド)からな
る透明導電膜2が用いられる。また、この導電膜2は導
体からなる基板ホルダ7を介して、電源6に接続されて
いる。
(a)、(b)及び図2を用いて説明する。図1(a)
において硝子基板1はその表面に蒸着により形成される
発光物質を駆動するための電極が成膜されている。この
電極は発光物質の発光を遮らないように透明である必要
からITO(インジュウム・チン・オキサイド)からな
る透明導電膜2が用いられる。また、この導電膜2は導
体からなる基板ホルダ7を介して、電源6に接続されて
いる。
【0019】メタルマスク3は、発光物質を所望のパタ
ーンに成膜するために、図1(b)に示すような幅数1
00μm、長さ数100mmの開口部4が設けられてお
り、さらに、硝子基板1に斜めに入射した蒸発源からの
蒸着物質が開口部4のマスク近傍で遮られないように数
100μmの薄さのものを用いている。また、メタルマ
スク3はマスクホルダ8と電気的に接続が必要な接続部
28以外の表面は、マスク開口部の大きさに対して十分
に小さく、かつ、静電吸着力が得られるように、ディッ
プコーティング等で形成された厚さ10分の数μmのシ
リコン酸化膜の絶縁物5で覆われている。
ーンに成膜するために、図1(b)に示すような幅数1
00μm、長さ数100mmの開口部4が設けられてお
り、さらに、硝子基板1に斜めに入射した蒸発源からの
蒸着物質が開口部4のマスク近傍で遮られないように数
100μmの薄さのものを用いている。また、メタルマ
スク3はマスクホルダ8と電気的に接続が必要な接続部
28以外の表面は、マスク開口部の大きさに対して十分
に小さく、かつ、静電吸着力が得られるように、ディッ
プコーティング等で形成された厚さ10分の数μmのシ
リコン酸化膜の絶縁物5で覆われている。
【0020】また、金属製のマスクホルダ8も、接続部
28以外は、絶縁物5により覆われており、且つマスク
ホルダ8は電源6に接続されている。マスクホルダ8に
設置されたメタルマスク3は接続部28によりマスクホ
ルダ8と電気的導通が得られており、且つマスクホルダ
8を介して電源6と電気的に接続される。
28以外は、絶縁物5により覆われており、且つマスク
ホルダ8は電源6に接続されている。マスクホルダ8に
設置されたメタルマスク3は接続部28によりマスクホ
ルダ8と電気的導通が得られており、且つマスクホルダ
8を介して電源6と電気的に接続される。
【0021】図2において、基板ホルダ7およびマスク
ホルダ8は硝子基板1およびメタルマスク3の外周をそ
れぞれ保持しており、基板ホルダ7とマスクホルダ8が
位置決め治具9に設置されることにより、硝子基板1と
メタルマスク3は、それぞれの相対位置と蒸発源からの
距離とが固定される。基板ホルダ7の上部には、硝子基
板1を加熱させるためのランプヒータ10が設置されて
おり、基板ホルダ7の下部には、蒸着物質11とこれを
抵抗加熱するための加熱部12が設置されている。本装
置は外周を隔壁13で覆うことにより隔壁13に接続し
た真空ポンプ(図示せず)により室内を減圧することが
可能である。
ホルダ8は硝子基板1およびメタルマスク3の外周をそ
れぞれ保持しており、基板ホルダ7とマスクホルダ8が
位置決め治具9に設置されることにより、硝子基板1と
メタルマスク3は、それぞれの相対位置と蒸発源からの
距離とが固定される。基板ホルダ7の上部には、硝子基
板1を加熱させるためのランプヒータ10が設置されて
おり、基板ホルダ7の下部には、蒸着物質11とこれを
抵抗加熱するための加熱部12が設置されている。本装
置は外周を隔壁13で覆うことにより隔壁13に接続し
た真空ポンプ(図示せず)により室内を減圧することが
可能である。
【0022】次に、本実施例の動作について説明する。
図1(a)において、基板ホルダ7を介して電源6に接
続された硝子基板1の表面の導電膜2と、電源6に接続
されたマスクホルダ8を介して接続部28により電気的
導通のとれたメタルマスク3との間に、電源6を用いて
およそ150Vの直流電圧を印加することにより、メタ
ルマスク3と硝子基板1とは硝子基板1の表面の導電膜
2とメタルマスク3との間に働く静電吸着力により密着
する。
図1(a)において、基板ホルダ7を介して電源6に接
続された硝子基板1の表面の導電膜2と、電源6に接続
されたマスクホルダ8を介して接続部28により電気的
導通のとれたメタルマスク3との間に、電源6を用いて
およそ150Vの直流電圧を印加することにより、メタ
ルマスク3と硝子基板1とは硝子基板1の表面の導電膜
2とメタルマスク3との間に働く静電吸着力により密着
する。
【0023】図2において、真空ポンプ(図示せず)に
よって隔壁13内を真空に保持し、基板加熱用のランプ
ヒータ10により硝子基板1を蒸着に必要な温度に加熱
し、蒸着物質11を加熱部12により抵抗加熱方式によ
って加熱し蒸着を行う。基板方向へ蒸発した蒸着物質の
うち、一部は図1に示すマスク表面の絶縁膜5に、これ
以外はマスク開口部4により露出した硝子基板1の導電
膜2に到達し、硝子基板上に成膜される。
よって隔壁13内を真空に保持し、基板加熱用のランプ
ヒータ10により硝子基板1を蒸着に必要な温度に加熱
し、蒸着物質11を加熱部12により抵抗加熱方式によ
って加熱し蒸着を行う。基板方向へ蒸発した蒸着物質の
うち、一部は図1に示すマスク表面の絶縁膜5に、これ
以外はマスク開口部4により露出した硝子基板1の導電
膜2に到達し、硝子基板上に成膜される。
【0024】本実施例によれば、静電吸着を行っていて
も、硝子基板1とランプヒータ10との間にランプヒー
タの輻射熱を遮るものがないため効率的に硝子基板を加
熱することができ、且つ成膜位置精度は吸着機構を持た
ない場合と比較して、数10μm程度精度が向上でき
る。
も、硝子基板1とランプヒータ10との間にランプヒー
タの輻射熱を遮るものがないため効率的に硝子基板を加
熱することができ、且つ成膜位置精度は吸着機構を持た
ない場合と比較して、数10μm程度精度が向上でき
る。
【0025】
【実施例2】さらに、基板を回転させながら蒸着を行う
場合などの本発明の第2の実施例を図3(a)(b)を
用いて説明する。図3(a)はメタルマスク近傍の断面
図、図3(b)は、基板ホルダ7、マスクホルダ8を設
置した位置決め治具9の回転部の斜視図である。
場合などの本発明の第2の実施例を図3(a)(b)を
用いて説明する。図3(a)はメタルマスク近傍の断面
図、図3(b)は、基板ホルダ7、マスクホルダ8を設
置した位置決め治具9の回転部の斜視図である。
【0026】図3(a)において、メタルマスク3と電
気的導通の得られたマスクホルダ8と電源6との間、並
びに導電膜2と電気的導通の得られた基板ホルダ7と電
源6との間にそれぞれスイッチ14が設置してある。
気的導通の得られたマスクホルダ8と電源6との間、並
びに導電膜2と電気的導通の得られた基板ホルダ7と電
源6との間にそれぞれスイッチ14が設置してある。
【0027】また、基板ホルダ7とマスクホルダ8を設
置した位置決め治具9は図3(b)の回転部15により
例えば、矢印29の方向に回転可能な構造である。これ
ら以外の構成は図2と同一である。
置した位置決め治具9は図3(b)の回転部15により
例えば、矢印29の方向に回転可能な構造である。これ
ら以外の構成は図2と同一である。
【0028】スイッチ14を閉じ電源6からメタルマス
ク3と導電膜2間に直流電圧を印加することにより硝子
基板1とメタルマスク3とを静電吸着により密着させた
後、スイッチ14を解放する。スイッチを解放しても静
電吸着力は維持されているため硝子基板とメタルマスク
は密着した状態を保持している。
ク3と導電膜2間に直流電圧を印加することにより硝子
基板1とメタルマスク3とを静電吸着により密着させた
後、スイッチ14を解放する。スイッチを解放しても静
電吸着力は維持されているため硝子基板とメタルマスク
は密着した状態を保持している。
【0029】また、スイッチ14を解放することで、基
板ホルダ7とマスクホルダ8とを保持した位置決め治具
9と、その他電源部等の固定部が機械的に切り離され、
基板ホルダ7、マスクホルダ8を保持したまま位置決め
治具9を回転させることが可能になる。回転部15によ
り位置決めホルダを回転させること以外は実施例1と同
一の方法で蒸着を行う。
板ホルダ7とマスクホルダ8とを保持した位置決め治具
9と、その他電源部等の固定部が機械的に切り離され、
基板ホルダ7、マスクホルダ8を保持したまま位置決め
治具9を回転させることが可能になる。回転部15によ
り位置決めホルダを回転させること以外は実施例1と同
一の方法で蒸着を行う。
【0030】本実施例によれば、例えば、電源部のよう
な回転を阻害するような新たな負荷を回転部に負わすこ
となく吸着が可能となり、硝子基板とメタルマスクを吸
着したまま蒸着中に硝子基板を回転させることが可能で
ある。
な回転を阻害するような新たな負荷を回転部に負わすこ
となく吸着が可能となり、硝子基板とメタルマスクを吸
着したまま蒸着中に硝子基板を回転させることが可能で
ある。
【0031】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので以下に記載する効果を持つ。
ているので以下に記載する効果を持つ。
【0032】第1の効果は、硝子基板の加熱のための、
ランプヒータの輻射熱を遮蔽しないことである。
ランプヒータの輻射熱を遮蔽しないことである。
【0033】その理由は、吸着のための構造が、硝子基
板の上部に無いためである。
板の上部に無いためである。
【0034】第2の効果は、所望した成膜パターンを得
るにあたり、従来のメタルマスクを用いたまま、メタル
マスクの開口パターンによって選択的に成膜する従来の
蒸着の方法が採用できることである。
るにあたり、従来のメタルマスクを用いたまま、メタル
マスクの開口パターンによって選択的に成膜する従来の
蒸着の方法が採用できることである。
【0035】その理由は、メタルマスクの表面を絶縁膜
で覆うことにより吸着が可能な構成を得ているためであ
る。
で覆うことにより吸着が可能な構成を得ているためであ
る。
【0036】第3の効果は、硝子基板とメタルマスクを
密着させたまま基板を回転させることが可能なことであ
る。
密着させたまま基板を回転させることが可能なことであ
る。
【0037】その理由は、導電膜及びマスク部と電源と
の間にスイッチを設けたことにより、回転部と固定部が
機械的に切り離せることと、静電力の維持には給電が不
要なためである。
の間にスイッチを設けたことにより、回転部と固定部が
機械的に切り離せることと、静電力の維持には給電が不
要なためである。
【0038】第4の効果は、静電吸着を行ったまま、金
属の蒸着が可能なことである。
属の蒸着が可能なことである。
【0039】その理由は、メタルマスクの全表面を絶縁
膜で覆っているため、導電膜とメタルマスクが電気的に
接続されることがないためである。
膜で覆っているため、導電膜とメタルマスクが電気的に
接続されることがないためである。
【図1】(a)は本発明の実施形態による蒸着用メタル
マスクの近傍断面図。(b)は(a)に示す蒸着用マス
クの平面図。
マスクの近傍断面図。(b)は(a)に示す蒸着用マス
クの平面図。
【図2】本発明の実施形態による、蒸着装置の構成を示
した断面図。
した断面図。
【図3】(a)は本発明による第2の実施例のマスク近
傍を示す断面図。(b)は本発明による第2の実施例の
回転部を示す斜視図。
傍を示す断面図。(b)は本発明による第2の実施例の
回転部を示す斜視図。
【図4】従来の磁化部材を用いたマスク近傍の断面図。
【図5】従来の電子線描画装置のマスク吸着部の断面
図。
図。
【図6】従来のX線露光装置のマスク部近傍を示した断
面図。
面図。
1 硝子基板 2 導電膜 3 メタルマスク 4 開口部 5 絶縁物 6 電源 11 蒸着物質 14 スイッチ 15 回転部 28 接続部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 益村 和敬 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 真空排気系を備えた真空容器内の下部に
設けられた着材料の蒸発源と、前記蒸発源の上部に位置
し、薄膜を形成する基板を保持する基板ホルダーと、前
記基板ホルダーの下部に位置し、基板表面に形成するパ
ターンと同一の開口部を有し、表面が絶縁物で被覆され
た金属製マスクを支持するマスクホルダーとを有し、か
つ前記基板ホルダーに支持された基板と該マスクホルダ
ーに支持された金属製マスクとの間に電圧を印加する手
段を有する真空蒸着装置。 - 【請求項2】 前記基板を支持する基板ホルダーは、基
板の表面に形成された導電体薄膜と電気的導通が得られ
る構造であるとともに、前記金属製マスクを支持するマ
スクホルダーは、前記基板ホルダーとは電気的に絶縁さ
れ、且つ表面が絶縁物で被われた金属製マスクの金属部
に電気的導通が得られる構造を有する請求項1記載の真
空蒸着装置。 - 【請求項3】 前記蒸発源の加熱手段が抵抗加熱方式ま
たは電子ビーム加熱方式である請求項1記載の真空蒸着
装置。 - 【請求項4】 前記基板及び金属製マスクと、該基板及
び該金属製マスクに前記電圧を印加する手段との間にス
イッチを設けた請求項1記載の真空蒸着装置。
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---|---|---|---|
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8342696A JP2839003B2 (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | 真空蒸着装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09272976A true JPH09272976A (ja) | 1997-10-21 |
JP2839003B2 JP2839003B2 (ja) | 1998-12-16 |
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ID=13802121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP8342696A Expired - Fee Related JP2839003B2 (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | 真空蒸着装置 |
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JP (1) | JP2839003B2 (ja) |
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-
1996
- 1996-04-05 JP JP8342696A patent/JP2839003B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2839003B2 (ja) | 1998-12-16 |
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