JP2003293129A - スパッタリング装置 - Google Patents
スパッタリング装置Info
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Abstract
トを用いて、当該基板上に均一な膜厚、膜質の分布を示
す薄膜を形成する。 【解決手段】 スパッタリング装置において、揺動軸に
支持されたアームの揺動軸と異なる位置にカソードを支
持することとし、成膜時に、基板に対して平行な面内に
おいて当該カソード揺動することとした。
Description
品、磁気ヘッド等の製造工程において用いられ、真空中
において基板上に薄膜を形成するスパッタリング装置に
関する。本発明は、より詳細には、基板上に薄膜を形成
する際に、基板上における当該薄膜の膜圧分布、膜質分
布を均一化することを目的とするスパッタリング装置に
関する。また、本発明は、スパッタリング法により、基
板上に薄膜を形成する半導体、電子部品等の製造方法に
も関する。
板ホルダおよび成膜すべき膜材料等からなるターゲッ
ト、およびこれらを内包する真空チャンバとから構成さ
れる。真空チャンバには、放電に用いられる例えばアル
ゴン等のガスが導入可能であり、カソードにおいて実質
的に電極として作用するターゲットに対しては、直流あ
るいは交流の電圧が印可可能となっている。
が排気された後、所定圧力となるように放電用のガスが
導入される。ガス導入後、ターゲットに所定電圧を印可
することによって、ホルダに保持された基板とターゲッ
トとの間に放電が生じ、プラズマが発生する。当該プラ
ズマ中でイオン化されたガス分子等がターゲット表面を
スパッタし、このスパッタによって叩き出されたターゲ
ット構成元素が基板表面に付着、堆積することで薄膜形
成が行われる。
上に形成される薄膜の膜圧分布あるいは膜質分布の均一
化を図るために、基板よりも大きな表面積を有するター
ゲットが用いられている。基板とターゲットとの間隔、
あるいは放電時の圧力にもよるが、単純に、ある程度以
上の膜厚等の均一性を得ようとした場合には、基板の表
面積に対してターゲットの表面積をおよそ4倍とするこ
とを要するといわれている。
装置を用いて薄膜を形成する、液晶ディスプレイ、半導
体等の製造工程においては、生産効率を高めるために基
板の大化型が積極的に進められている。しかし、当該基
板に対応した表面積を有するターゲットを用いた場合、
ターゲット自体が大型化し、これに印可すべき電圧は非
常に高くなる。このため、例えば異常放電を起こした場
合にはターゲットの割れ、電源の故障等装置に対して多
大なダメージを与える恐れがある。また、全面積におい
て均質な特性を有したターゲットの製造は、ターゲット
価格の高騰を招き、且つその材質によっては製造自体が
困難となる場合もあった。
配線構造が多く用いられる。この多層配線構造では、異
なる層に存在する配線を結ぶために層間に設けられた絶
縁層に微細孔を形成し、且つこの孔をスパッタ法によっ
て金属で埋める操作が行われる。その際、スパッタによ
って基板に到達するターゲット構成元素等は微細孔の底
面に集中的に堆積することが好ましい。しかしながら、
ターゲットから放出される元素等は余弦則に従って放射
されるために、大型ターゲットを用いた場合には、微細
孔の側壁に多く付着、堆積することとなり、微細孔を確
実に埋めることが困難となる。
されたものであり、基板に対して小さな表面積を有した
ターゲットを用いて、均一な膜厚、膜質の分布を示す薄
膜を形成することが可能となるスパッタリング装置を提
供することを目的としている。また、小さな面積を有し
たターゲットを用いることで、上述の微細孔を確実に埋
めることができるスパッタリング装置を提供することを
目的としている。
に、本発明に係るスパッタリング装置は、真空槽内に基
板、ターゲットおよびターゲットを保持するカソードを
配置し、ターゲットをスパッタすることによって、基板
表面にターゲットの構成元素を主たる成分とする薄膜を
形成するスパッタリング装置であって、カソードを支持
するアームと、アームを支持し、且つ駆動装置に接続さ
れて、駆動装置により所定の軸を中心としてアームを揺
動する揺動軸を有し、カソードの中心と所定の軸との間
に特定の距離が設けられていることを特徴としている。
は、カソードは、アームにおける所定位置においてアー
ムに支持され、アームは所定位置とは異なる位置におい
て揺動軸に支持されることが好ましい。また、上記スパ
ッタリング装置においては、カソードの中心が基板の中
心上を通る軌道となる様に、揺動軸を介してカソードが
駆動装置によって揺動されることが好ましい。また、上
記スパッタリング装置においては、カソードに対する給
電、ガスの供給および冷却水の供給は、揺動軸を介して
為されることが好ましい。
は、基板は、基板に対して略垂直な軸を中心として回転
駆動されることが好ましい。また、基板は、基板の表面
と平行な所定方向に対する直動駆動、あるいは基板の表
面と平行な平面上において二軸駆動されることが好まし
い。また、上記スパッタリング装置においては、揺動軸
を介して駆動装置によってなされるカソードの揺動運動
は、揺動範囲における揺動中心とその端部分とで移動速
度が異なることが好ましい。また、上記スパッタリング
装置においては、ターゲットの外周部から前方に張り出
したホーン形状のアースシールドをさらに有し、アース
シールドにおけるホーン形状の内部に向かってガスの供
給が為されることが好ましい。
明に係る半導体および電子部品の製造方法は、真空槽内
に基板、ターゲットおよび前記ターゲットを保持するカ
ソードを配置し、ターゲット近傍に放電用のガスを導入
し、カソードに給電を行うことによってターゲット表面
近傍にプラズマを生じさせ、プラズマ中に生じたイオン
種によってターゲットをスパッタし、スパッタにより放
出されたターゲットの構成元素を主たる成分として基板
上に薄膜を形成する半導体および電子部品の製造方法で
あって、プラズマを生じさせた状態で基板上に薄膜を形
成する工程が、カソードの中心とは異なる場所に位置す
る軸を中心としてカソードが揺動されながら行われるこ
とを特徴としている。
動運動におけるカソードの中心の軌跡は、基板の中心上
を通ることが好ましい。また、上記方法においては、カ
ソードの揺動運動において、その揺動範囲における中央
部と端部分とでカソードの移動速度が異なることが好ま
しい。また、上記方法においては、カソードの揺動運動
において、その揺動範囲における中央部と端部分とでカ
ソードに対する給電量が異なることとしても良い。
その主要部の概略構成を示す部分断面図を図1に、図1
における線2−2において装置を切断し、図1における
当該切断面を下方より見た場合の概略構成を図2に示
す。スパッタリング装置1は、真空槽10、アーム20
に支持されたターゲット保持ヘッド40、当該保持ヘッ
ドに保持されたターゲット41、基板61を保持する基
板ホルダ60、シャッター15等から構成される。な
お、真空槽10は、ターボ分子ポンプ等からなる不図示
の真空排気系に接続されている。
られた基板回転用モータ62と接続されており、軸Aに
ついて回転可能となっている。また、不図示の水冷機構
等がその内部に設けられており、基板61の温度を制御
することが可能となっている。なお、基板61の受け渡
しを行う際に用いられる基板昇降用のシリンダー、基板
外周を覆うマスク等は、本発明と直接関係がないため、
ここでの説明は省略する。
酸化膜除去等のために予備放電を行う場合等、放電は行
うが実際の成膜はまだ行わない様な場合に、スパッタさ
れたターゲット構成元素等が周囲に付着、堆積すること
を防止するために用いられる。このため、軸Bについて
回転可能となっており、放電時にターゲット41正面に
移動し、且つ成膜時には放電に対して影響を与えない場
所に移動する。なお、図中では、駆動機構を示していな
いが、実際には真空槽10外部に駆動用のエアシリンダ
等が配置され、これら機構によって回動される。
ム20は、軸Cについて揺動可能となるよう、真空槽1
0外部においてアーム揺動用モータ23と接続されてい
る。カソードを構成するターゲット保持ヘッド20は、
その電極となるようにターゲット41を保持している。
アーム20は、基板ホルダ60に保持された基板61に
対して、これと対向する平面内をターゲット41が移動
するように揺動される。本実施例においては、図2に示
すように、ターゲット41の中心が基板61の中心上を
通過するように駆動されている。
40およびターゲット41等の略断面を示す図3を参照
し、これら構成について詳述する。揺動軸21は、真空
槽10に固定された軸受部12によって揺動可能に支持
されると共に、真空槽10と軸受部12との間に配置さ
れたシール13によって、大気側から真空側への揺動軸
21の挿通を可能としている。なお、シール13のシー
ル作用を確実なものとするために、当該シール部には、
真空槽10とは独立して当該部分を不図示の真空系によ
って排気する、いわゆる中間排気が施されている。
定されている。ギア24は、駆動装置であるアーム揺動
用モータ23の出力軸に固定された駆動ギア25と係合
し、モータ23は、これらギアを介して揺動軸21の揺
動を行う。また、揺動軸21の大気側端面には、ターゲ
ット(カソード)に対する給電、冷却水の供給、ガスの
供給を行うための給電端子26、冷却水導入ポート2
7、ガス導入ポート28がそれぞれ設けられている。
から、給電端子26およびこれとターゲットとを電気的
に接続する導電体32は、絶縁体33によって揺動軸2
1等から電気的に絶縁されている。また、冷却水導入ポ
ート27およびガス導入ポート28は、それぞれ、揺動
軸21内部に設けられた冷却水通路34およびガスライ
ン35に繋がっている。
アーム20の回転中心部となるその一方の端部に接続さ
れ、これを支持している。前述の導電体32、絶縁体3
3、および冷却水通路34は、当該アーム20内部にも
設けられており、これらは揺動軸21内部から連通して
いる。なお、ガスライン35については、装置作成上の
都合から、アーム20の外部に配置されているが、これ
をアーム20の内部に配置することとしても良い。アー
ム20は、一方の端部において揺動軸21に支持されて
おり、且つ他方の端部においてターゲット保持ヘッド4
0を支持している。
を実際に保持する絶縁部42と、ターゲット周囲に配置
された接地電位部46とから構成される。絶縁部42
は、絶縁板43、バッキングプレート44、永久磁石4
5、ターゲット41とから構成される。ターゲット41
とバッキングプレート44とからカソードが構成され、
ターゲット41が放電電極として作用する。なお、本実
施例においてはターゲット41およびバッキングプレー
ト44は円盤状の形状から成り、これらの中心はカソー
ド中心と一致している。
レート44を介してターゲット41に対して電圧を印可
可能とするために、当該ターゲット41を接地電位から
電気的に絶縁する働きを有する。ターゲット41は、冷
却水通路34を介して導入される冷却水によって温度制
御が為されるバッキングプレート44に固定され、電圧
の印可は導電体32、バッキングプレート44を介して
行われる。
が可能であり且つ大きな成膜速度が容易に得られるマグ
ネトロンカソードを用いることとしている。当該カソー
ドは、永久磁石等による磁場を用いることで電子を効率
的にトラップし、これら効果を得るものである。本実施
例においては、永久磁石45は、絶縁板43とバッキン
グプレート44の間に配置され、非磁性のバッキングプ
レート44を透過してターゲット41表面の空間に漏洩
する磁場を形成する。
とアースシールド48とからなる。保持ヘッド外周部4
7は、絶縁板43あるいは永久磁石45の外周を包囲し
て、これを所定位置に固定、保持する。また、アースシ
ールド48は、バッキングプレート44およびターゲッ
ト41の外周部をこれらと微少間隔を空けて覆うように
配置され、且つターゲット41正面の空間をホーン状に
覆ってこれら周囲での余分な放電をカットする。また、
本実施例においては、ガスライン35は、保持ヘッド外
周部47を介してアースシールド48に形成されたガス
ライン開口部49に連通している。放電時に用いられる
ガスは、ガスライン35を経て、当該開口部49より、
当該シールドによって形成されるホーン状の空間内部に
導入される。
においては、ターゲット41表面での放電を維持しなが
ら、当該ターゲット41を、軸Cを中心とする所定の平
面内で揺動することが可能となる。なお、揺動時にター
ゲット41の中心(本実施例においてはカソード中心と
一致する。)は、基板の中心上を通過する軌跡を描く。
これにより、ターゲットの表面積よりも大きな領域に対
して、膜厚等が均一となる薄膜の形成が可能となる。
48によって、ターゲット構成元素等の余弦則に従った
放射を制限することが可能である。従って、ターゲット
41に垂直な方向へ開口する微細孔の底面に対して、効
率的に放出元素等の堆積を行うことが可能となる。ま
た、ターゲット41を揺動して、より大きな基板に対し
て薄膜の形成を行った場合であっても、この効果は同様
に得られる。
薄膜を形成し、半導体あるいは電子部品を製造する工程
について簡単に述べる。まず、特定の基板61を基板ホ
ルダ60上に載置し、固定する。その際、真空槽10内
部は既に排気されていても良く、あるいは基板載置後に
排気することとしても良い。所定の圧力まで真空槽10
内部を排気した後、ガスライン35等を介してガスライ
ン開口部49よりアルゴン等の放電用のガスを導入し、
真空槽10の内部を所定の放電圧力とする。なお、この
状態において、ターゲット41の正面にはシャッター1
5が位置しているが、これらの配置は、基板61の直上
となる真空槽10の中央部であっても良く、基板上部か
ら離れた真空槽10の隅であっても良い。
41に対して所定の電圧を印可し放電を生じさせ、プラ
ズマを発生させる。ターゲット41表面の酸化物等がス
パッタされ、且つ放電状態が安定するのに充分な時間が
経過した後に、シャッター15をターゲット41の正面
から退避させる。同時に、ターゲット41の軸C中心の
揺動を開始し、基板61上への成膜を開始する。その
際、基板回転用モータ62により、基板ホルダ60およ
び基板61を回転させることで、より大きな基板に対し
ても、膜厚等が均一な薄膜の形成が可能となる。
れる膜厚の分布はその中央部分がもっと厚くなり、周辺
部に行くに従って徐々に膜厚が薄くなるプロファイルを
示す。本実施例においては、マグネトロンカソードを用
いている。従って、形成される磁場を適当なものとする
ことで、ターゲット41単体から得られる膜厚分布を改
善することが可能であるが、その周辺部が徐々に薄くな
るプロファイルは同様である。このため、ターゲット4
1の揺動によって得られる帯状の成膜領域においては、
その中心線に沿って膜厚が厚くなるプロファイルが得ら
れる。この帯状の成膜領域を基板が通過することで平坦
なプロファイルを有した薄膜の形成が可能となる。
は、基板中央から離れるに従ってその周方向の移動速度
は大きくなり、成膜が行われ得る領域に位置する時間が
短くなる。また、基板の回転速度とターゲット41の揺
動周期がある関係を満たす場合には基板上に模様等を形
成する場合も生じ得る。従って、実際の成膜時において
は、以上のことを考慮し、例えば揺動範囲におけるター
ゲット41の移動速度を揺動位置に応じて変更すること
が好ましい。
ト等が配置される場合には揺動範囲の中心部分でのター
ゲットの移動速度は大きくし、揺動範囲の端部での移動
速度を小さくすることが好ましい。なお、揺動速度等を
変化させる代わりに、ターゲットに印可する電圧を変化
させても同様の効果が得られる。具体的には、基板中央
部に接近するに従って印可電圧を低下させ、成膜速度を
低下させれば良い。
成する際に用いられる、いわゆる反応性のスパッタリン
グ法に対しても、本発明は好適と考えられる。この場
合、基板上に成膜される膜は、ターゲット構成元素を主
たる成分とする膜となる。ターゲットを移動させて成膜
を行う場合、ターゲット位置の変化に応じて酸素、窒素
等の反応性ガスのターゲット周辺への供給状態が変化
し、その結果膜中の酸素濃度、窒素濃度等が成膜位置に
よって変化する恐れがある。しかし、本発明において
は、アースシールド48に設けられたガスライン開口部
49より、定量の新鮮な反応性ガスの供給が安定して行
われる。従って、ターゲット41のいかなる揺動位置に
おいても、一定の酸素濃度、窒素濃度等を有する膜を形
成することが可能となる。
1等が、基板61等に対して上方に位置する構成を示し
たが、本発明はこれに限定されず、これらの上下配置を
入れ替えても良く、また、鉛直方向に並設する形式とし
ても良い。また、真空槽10に単一のターゲット41が
配置される装置を示しているが、例えば複数のターゲッ
トおよびこれらを支持する複数のアーム等が配置される
構成としても良い。その際、ターゲットとしては、同一
構成材料からなるものを複数配置することとし、ターゲ
ットの消耗度に応じて順次用いるターゲットを変更する
ことで装置の稼働率を高めることとしても良い。また、
異なる構成材料からなることとし、順次これらターゲッ
トによる成膜を行って積層膜を形成することとしても良
い。
ットを用いているが、楕円形等種々の形状のターゲット
を用いることが可能である。また、本実施例においてア
ースシールド48を配置している部分に、例えばターゲ
ット41とはまた別個にターゲットを配置した様な、い
わゆる対向ターゲットをターゲット保持ヘッド40が保
持する構成としても良い。すなわち、本発明は、ターゲ
ット保持ヘッド40が保持し得る構成であれば、現在知
られている全てのカソードを用いることが可能である。
その場合、カソード中心と揺動軸の軸心とが隔置されて
いれば良い。
よび高周波等の交流等、種々の形態のものが印可可能で
ある。また、その際には、用いる形態に応じて導電体3
2の形状を適宜変更することが好ましい。また、ガスの
導入位置は、本実施例に限定されず、例えば、アーム2
0とは別個のガス導入系等をさらに設けることとしても
良い。また、複数種類のガスをそれぞれ別個に導入し、
例えばアースシールド48におけるターゲット表面に対
しての近傍位置と最も離れた位置との様に、異なった位
置から導入することとしても良い。
60は軸Aについて回転可能としているが、本発明はこ
れに限定されない。例えば、所定方向についての直動、
X−Y平面のような二次元平面動作等、種々の移動を行
うことが可能である。また、複数のアームにより複数の
カソードを揺動し、基板はこれらカソードとと対向して
その正面を通過する形式としても良い。
端部において揺動軸に支持され、他方の端部においてタ
ーゲット保持ヘッドを支持しているが、これらの支持位
置は、アームの端部に限定されない。具体的には、揺動
軸の軸心であるアームの回転中心とカソードの中心部と
が一致せず、特定の距離を有する構成であればよい。ま
た、アームにおけるカソードの支持位置は、アームが揺
動軸に支持される所定位置とは異なる位置であれば良
い。また、本実施例において、揺動軸は大気側端部にお
いて揺動用モータの駆動ギアと係合するギアを有し、真
空側端部においてアームを支持しているが、ギアの保持
位置およびアームの支持位置は端部に限定されない。
面積を有したターゲットを基板上の成膜面に対して平行
に揺動することによって、均一な膜厚、膜質の分布を示
す薄膜を形成することが可能となる。また、小さな面積
を有したターゲットを用い、且つターゲットからの元素
の放出方向を効率的に制限することで、微細孔を確実に
埋めることが可能となる。
ソードとして用いる際に必要となる電圧の印可、冷却水
の供給、放電用のガスの導入および各シール部分に対し
て施されるいわゆる中間真空排気は、全て揺動軸を通し
て為されている。従って、これら構成は可動部として真
空容器内に露出することが無く且つ簡単な構成によって
電圧の印可等を行うことが可能となる。このため、真空
槽内の環境を清浄且つ安定な状態に保つことが可能とな
る。
により、小さな入力電圧でも成膜を行うことが可能とな
り、省電力化が可能となる。また、入力電圧が小さいた
め、異常放電の発生自体を押さえることが可能であり、
仮に発生したとしても、装置自体に対して与えるダメー
ジは従来装置の場合と比較してその影響は小さく押さえ
られる。
る概略構成を示す図である。
図中下方より見た状態を示す図である。
可能な電極の断面における概略構成を示す図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 真空槽内に基板、ターゲットおよび前記
ターゲットを保持するカソードを配置し、前記ターゲッ
トをスパッタすることによって、前記基板表面に前記タ
ーゲットの構成元素を主たる成分とする薄膜を形成する
スパッタリング装置であって、 前記カソードを支持するアームと、 前記アームを支持し、且つ駆動装置に接続されて前記駆
動装置により所定の軸を中心として前記アームを揺動す
る揺動軸を有し、 前記カソードの中心と前記所定の軸との間に特定の距離
が設けられていることを特徴とするスパッタリング装
置。 - 【請求項2】 前記カソードは、前記アームにおける所
定位置において前記アームに支持され、前記アームは前
記所定位置とは異なる位置において前記揺動軸に支持さ
れることを特徴とする請求項1記載の装置。 - 【請求項3】 前記カソードの中心が前記基板の中心上
を通る軌道となるように、前記揺動軸を介して前記カソ
ードが前記駆動装置によって揺動されることを特徴とす
る請求項1記載の装置。 - 【請求項4】 前記カソードに対する給電、ガスの供給
および冷却水の供給は、前記揺動軸を介して為されるこ
とを特徴とする請求項1記載の装置。 - 【請求項5】 前記揺動軸を介して前記駆動装置によっ
てなされる前記カソードの揺動運動は、揺動範囲におけ
る揺動中心とその端部分とで移動速度が異なることを特
徴とする請求項1記載の装置。 - 【請求項6】 前記ターゲットの外周部から前方に張り
出したホーン形状のアースシールドをさらに有し、前記
アースシールドにおけるホーン形状の内部に向かってガ
スの供給が為されることを特徴とする請求項1記載の装
置。 - 【請求項7】 前記基板は、前記基板に対して略垂直な
軸を中心として回転駆動されることを特徴とする請求項
1記載の装置。 - 【請求項8】 前記基板は、前記基板の表面と平行な所
定方向に対する直動駆動されることを特徴とする請求項
1または8何れかに記載の装置。 - 【請求項9】 前記基板は、前記基板の表面と平行な平
面上において二軸駆動されることを特徴とする請求項1
または8何れかに記載の装置。 - 【請求項10】 真空槽内に基板、ターゲットおよび前
記ターゲットを保持するカソードを配置し、前記ターゲ
ット近傍に放電用のガスを導入し、前記カソードに給電
を行うことによって前記ターゲット表面近傍にプラズマ
を生じさせ、前記プラズマ中に生じたイオン種によって
前記ターゲットをスパッタし、前記スパッタにより放出
された前記ターゲットの構成元素を主たる成分として前
記基板上に薄膜を形成する半導体および電子部品の製造
方法であって、 前記プラズマを生じさせた状態で前記基板上に薄膜を形
成する工程が、前記カソードの中心とは異なる場所に位
置する軸を中心として前記カソードが揺動されながら行
われることを特徴とする製造方法。 - 【請求項11】 前記カソードの揺動運動における前記
カソードの中心の軌跡は、前記基板の中心上を通ること
を特徴とする請求項10記載の製造方法。 - 【請求項12】 前記カソードの揺動運動において、そ
の揺動範囲における中央部と端部分とで前記カソードの
移動速度が異なることを特徴とする請求項10記載の方
法。 - 【請求項13】 前記カソードの揺動運動において、そ
の揺動範囲における中央部と端部分とで前記カソードに
対する給電量が異なることを特徴とする請求項10記載
の方法。
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