JP2000223440A - スパッタリング装置及び基板処理装置 - Google Patents

スパッタリング装置及び基板処理装置

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JP2000223440A
JP2000223440A JP11023557A JP2355799A JP2000223440A JP 2000223440 A JP2000223440 A JP 2000223440A JP 11023557 A JP11023557 A JP 11023557A JP 2355799 A JP2355799 A JP 2355799A JP 2000223440 A JP2000223440 A JP 2000223440A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマの拡散を防止し、前工程エッチング
のような処理を行うのに実用的な構成を備えた装置を提
供する。 【解決手段】 処理チャンバー2D内のプラズマ形成空
間を覆うようにして設けられたシールド81は、一端が
閉じていて他端が開口である。基板ホルダー5は、シー
ルド81の開口を閉じる閉位置と開く開位置との間で移
動機構58により移動する。ガス導入手段6が導入した
ガスに、基板ホルダー5と一体に移動する整合器72を
介して高周波電源71から高周波エネルギーが与えられ
てプラズマPが形成され、閉位置にある基板ホルダー5
に保持された基板9の表面が前工程エッチング処理され
る。シールド81及び基板ホルダー5によりプラズマP
の拡散が防止され、処理が均一になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願の発明は、基板の表面に
所定の薄膜を作成するスパッタリング装置及び高周波を
利用して基板の表面に所定の処理を施す基板処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】各種メモリやロジック等の半導体デバイ
スでは、各種配線膜の作成や異種層の相互拡散を防止す
るバリア膜の作成等の際にスパッタリングプロセスを用
いており、スパッタリング装置が多用されている。この
ようなスパッタリング装置に要求される特性は色々ある
が、基板に形成されたホールの内面にカバレッジ性よく
被覆できることが、最近強く求められている。
【0003】具体的に説明すると、例えばDRAM等で
多用されているFET(電界効果トランジスタ)では、
拡散層の上に設けたコンタクトホールの内面にバリア膜
を設けてコンタクト配線層と拡散層とのクロスコンタミ
ネーションを防止する構造が採用される。また、各モメ
リセルの配線を行う多層配線構造では、下層配線と上層
配線とをつなぐため、層間絶縁膜にスルーホールを設け
このスルーホール内を層間配線で埋め込むことが行われ
るが、この際にも、スルーホール内にバリア膜を作成し
て、クロスコンタミネーションを防止した構造が採られ
る。
【0004】このようなホールは、集積度の増加を背景
として、そのアスペクト比(ホールの開口の直径又は幅
に対するホールの深さの比)が年々高くなってきてい
る。例えば、64メガビットDRAMでは、アスペクト
比は4程度であるが、256メガビットでは、アスペク
ト比は5〜6程度になる。バリア膜の場合、ホールの周
囲の面への堆積量に対して10から15%の量の薄膜を
ホールの底面に堆積させる必要があるが、高アスペクト
比のホールについては、ボトムカバレッジ率(ホールの
周囲の面への成膜速度に対するホール底面への堆積速度
の比)を高くして成膜を行うことが困難である。ボトム
カバレッジ率が低下すると、ホールの底面でのバリア膜
が薄くなり、ジャンクションリーク等のデバイス特性に
致命的な欠陥を与える恐れがある。
【0005】一方、スパッタリングプロセスにおいて
は、下地である基板の表面に対する薄膜の密着性や電気
特性等を向上させるため、成膜に先だって基板の表面を
エッチングによってクリーニングすることが行われてい
る。例えば基板の表面には自然酸化膜や表面保護膜が形
成されている場合があり、このような膜の上に薄膜を作
成すると、薄膜の密着性が低下したり、比抵抗等の電気
特性が悪くなったりする場合がある。そこで、このよう
な自然酸化膜等をエッチングによって除去するクリーニ
ングが予め行われる。
【0006】従来のスパッタリング装置では、上記成膜
前のエッチングによるクリーニング(以下、前工程エッ
チング)をプラズマの作用によって行っている。図4
は、従来のスパッタリング装置における前工程エッチン
グを行うための構成について説明した正面断面概略図で
ある。図4に示すように、従来のスパッタリング装置
は、スパッタリングを行うスパッタチャンバーとは別の
処理チャンバー200と、この処理チャンバー200内
に設けられた基板ホルダー201と、この処理チャンバ
ー200内に所定のガスを導入するガス導入手段202
と、ガス導入手段202により導入されたガスにエネル
ギーを与えて基板ホルダー201を臨む処理チャンバー
200内のプラズマ形成空間にプラズマPを形成するプ
ラズマ形成手段203とを備えている。
【0007】プラズマ形成手段203は、基板ホルダー
201を介してプラズマ形成空間に高周波電界を設定す
るようになっており、ガス導入手段202により導入さ
れたガスに高周波放電を生じさせてプラズマPを形成す
るようになっている。プラズマPが形成されると、プラ
ズマPと高周波との相互作用により、負の直流分の電圧
である自己バイアス電圧が基板ホルダー201の表面に
与えられ、この自己バイアス電圧により正イオンが基板
9の表面に入射する。この結果、基板9の表面の自然酸
化膜等がスパッタエッチングされ、クリーニングされ
る。
【0008】上記クリーニングの際、基板9の表面から
削り取られたもの(以下、削除物と総称して呼ぶ)が、
処理チャンバー200内の構造物の表面(処理チャンバ
ー200自体の内面も含む)に付着すると、経時的に薄
膜へと成長する。そして、この薄膜がある程度の厚さに
達すると、自重や内部応力等によって剥離落下すること
がある。剥離落下する薄膜は、ある程度の大きさの微粒
子となり、処理チャンバー200内を漂う。そして、時
として基板9の表面に到達してしまう。この結果、基板
9の表面が汚損されてしまうことになる。特に、微粒子
が絶縁物である場合には、基板9の表面に既に形成され
ている回路を断線させてしまったりする重大な問題を招
く場合がある。
【0009】このような問題を未然に防止するため、削
除物が処理チャンバー200内の構造物の表面に到達す
るのを防止するシールド204が従来から設けられてい
る。シールド204は、基板9から放出される削除物が
処理チャンバー200の内面等に付着するのを防止する
ためのものであるから、基板9の表面を覆う構成のもの
である。但し、上述したプラズマPが形成される空間が
得られるよう、シールド204は大きな内部空間を有し
ている。即ち、図4に示すように、シールド204は、
全体としては一端が閉じているほぼ円筒状の部材であ
り、他端の開口を塞ぐように基板ホルダー201が設け
られている。
【0010】また、シールド204は、プラズマPが不
必要に拡散したり放電が不必要な場所で生じないように
する目的でも設けられている。例えばプラズマPが処理
チャンバー200の内面付近にまで拡散したり内面付近
で放電が生じたりすると、処理チャンバー200の内面
がスパッタエッチングされる恐れがある。処理チャンバ
ー200の内面がスパッタエッチングされると、処理チ
ャンバー200の内面が削られて摩耗してしまう問題が
ある。特に問題なのは、スパッタエッチングされて放出
された処理チャンバー200の材料が基板9の表面に到
達すると、基板9の表面を汚損し、回路不良等の製品欠
陥を招くことである。
【0011】このような問題を防止するため、シールド
204によってプラズマPが不必要に拡散したり放電が
不必要な場所で生じないようにしている。具体的には、
シールド204は、アルミ等の金属製であり、処理チャ
ンバー200に短絡されていて接地電位に維持されるよ
うになっている。このため、シールド204と処理チャ
ンバー200とは同電位であり、その間の空間には放電
が生じないようになっている。また、図4に示すよう
に、シールド204はプラズマPを形成する空間を基板
ホルダー201とともに取り囲む形状となっている。従
って、シールド204外へのプラズマPの拡散が抑制さ
れている。
【0012】上述したようにシールド204は削除物を
閉じ込めるものであるから、シールド204の内面には
当然のことながら削除物が付着し、経時的に薄膜に成長
する。この薄膜が剥離落下すると、前述したように基板
9を汚損する微粒子となる。そこで、シールド204の
内面には、薄膜の剥離落下を防止する構成が採用されて
いる。具体的には、シールド204の内面をブラスト処
理等によって凹凸面とし、薄膜が内面に捕捉されるよう
にして剥離落下を防止している。薄膜の剥離落下が防止
されているとはいえ、薄膜がある程度以上の厚さになる
と、自重等により剥離落下する恐れがある。このため、
所定回数の前工程エッチングを繰り返した後、シールド
204は処理チャンバー200から取り出され、新品又
は薄膜を除去したものと交換されるようになっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のスパッ
タリング装置において、前工程エッチングを行う処理チ
ャンバー200内に設けられたシールド204には、基
板9の出し入れためのスペースである開口205が設け
られている。シールド204は、プラズマPの拡散を防
止するためのものであるものの、この開口205からプ
ラズマPが拡散してしまう問題があった。開口205か
らプラズマPが拡散すると、開口205の位置の内側付
近でその分だけプラズマ密度が低下する。このため、そ
のプラズマ密度が低下した部分の下方に位置する基板9
の表面上の箇所では、スパッタエッチングの速度が低下
してしまう。つまり、処理が不均一になる問題があっ
た。
【0014】開口205からのプラズマPの拡散を防止
するには、開口205を塞ぎ板によって塞ぐ構成も考え
られる。しかしながら、このような構成によってもプラ
ズマPの拡散は完全には防止できない。開口205は基
板9の出し入れのためのスペースであるから、ある程度
の大きさが必要であり、開口205を設ける以上、プラ
ズマの拡散は避けられなかった。
【0015】本願の発明は、このような課題を解決する
ためになされたものであり、前工程エッチングのような
処理を行うのに実用的な構成を備えた装置を提供する技
術的意義がある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願の請求項1記載の発明は、スパッタリングによ
って基板の表面に所定の薄膜を作成するスパッタリング
装置であって、スパッタリングを行うスパッタチャンバ
ーとは別に設けられた処理チャンバーと、この処理チャ
ンバー内に設けられた基板ホルダーと、処理チャンバー
内に所定のガスを導入するガス導入手段と、ガス導入手
段により導入されたガスにエネルギーを与えて基板ホル
ダーを臨む処理チャンバー内のプラズマ形成空間にプラ
ズマを形成するプラズマ形成手段とを備え、前記スパッ
タリングによる成膜の前に、前記プラズマ形成手段によ
り形成されるプラズマ中の生成種によって基板の表面を
エッチングしてクリーニングするスパッタリング装置で
あるとともに、前記処理チャンバー内には、前記プラズ
マ形成空間を覆うようにしてシールドが設けられてお
り、このシールドは一端が閉じていて他端が開口である
筒状の部材であって他端の開口以外には開口が無い形状
であり、さらに、前記基板ホルダーには移動機構が備え
られており、この移動機構は、前記基板ホルダーの基板
を保持する側の面によってシールドの他端の開口が閉じ
られる位置又はプラズマが進入しない程度の僅かな隙間
を残して前記基板ホルダーの基板を保持する側の面がシ
ールドの他端の開口の縁に接近した位置である閉位置
と、前記基板ホルダーに基板を保持させる動作及び前記
基板ホルダーから基板を取り去る動作が可能となるよう
に前記基板ホルダーの基板を保持する側の面がシールド
の他端の開口の縁から所定距離離間した位置である開位
置との間で、前記基板ホルダーを移動させるものである
という構成を有する。また、上記課題を解決するため、
請求項2記載の発明は、上記請求項1の構成において、
前記移動機構は、前記ガス導入手段が前記所定のガスを
導入した後に前記基板ホルダーを閉位置に移動させるも
のであるという構成を有する。また、上記課題を解決す
るため、請求項3記載の発明は、上記請求項1又は2の
構成において、前記プラズマ形成手段は、基板ホルダー
の一部として設けられた高周波電極に整合器を介して高
周波を印加してプラズマを形成するものであり、前記移
動機構は、前記基板ホルダーと整合器とを一体に移動さ
せるものであるという構成を有する。また、上記課題を
解決するため、請求項4記載の発明は、基板の表面に所
定の処理を施す基板処理装置であって、処理チャンバー
内に設けられた基板ホルダーと、処理チャンバー内で基
板の位置を変更するために基板ホルダーを移動させる移
動機構と、整合器を介して基板ホルダーに高周波電圧を
印加する高周波電源とを備えており、前記移動機構は、
基板ホルダーと整合器とを一体に移動させるものである
という構成を有する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態につ
いて説明する。図1は、本願発明の実施形態のスパッタ
リング装置の構成を説明する平面概略図である。図1に
示すスパッタリング装置は、マルチチャンバータイプの
装置であり、中央に配置されたセパレーションチャンバ
ー1と、セパレーションチャンバー1の周囲に設けられ
た複数の処理チャンバー2及び二つのロードロックチャ
ンバー3とからなるチャンバー配置になっている。各チ
ャンバー1,2,3は、専用又は兼用の排気系によって
排気される真空容器である。各チャンバー1,2,3同
士の接続個所には不図示のゲートバルブが設けられてい
る。
【0018】セパレーションチャンバー1は、各処理チ
ャンバー2を相互に気密に分離して内部雰囲気の相互汚
染を防止するとともに、各処理チャンバー2やロードロ
ックチャンバー3への基板搬送の経由空間となるもので
ある。即ち、セパレーションチャンバー1内には、搬送
ロボット11が設けられている。搬送ロボット11は、
一方のロードロックチャンバー3から基板9を一枚ずつ
取り出し、各処理チャンバー2に送って順次処理を行う
ようになっている。そして、最後の処理を終了した後、
他方のロードロックチャンバー3に戻すようになってい
る。
【0019】処理チャンバー2の一つは、スパッタチャ
ンバー2Aとして構成される。スパッタチャンバー2A
内には、成膜する材料よりなるターゲット、ターゲット
をスパッタするための電力印加機構やガス導入手段、マ
グネトロンスパッタリングのための磁石機構、所定位置
に基板を保持する基板ホルダー等が設けられる。また、
他の処理チャンバー2の一つは、スパッタリングの前に
基板9を予備加熱するプリヒートチャンバー2Bとして
構成され、さらに他の処理チャンバー2の一つは、スパ
ッタリング後に基板9を冷却する冷却チャンバー2C等
として構成される。さらに、他の処理チャンバー2の一
つは、前工程エッチングを行うエッチングチャンバー2
Dとして構成される。本実施形態の大きな特徴点は、こ
のエッチングチャンバー2Dにある。
【0020】図2は、図1に示すスパッタリング装置に
おけるエッチングチャンバー2Dの構成を説明する正面
断面概略図である。図2に示すように、本実施形態のス
パッタリング装置は、排気系20を備えたエッチングチ
ャンバー2Dと、エッチングチャンバー2D内に設けら
れた基板ホルダー5と、エッチングチャンバー2D内に
所定のガスを導入するガス導入手段6と、ガス導入手段
6により導入されたガスにエネルギーを与えて基板ホル
ダー5を臨むエッチングチャンバー2D内の空間にプラ
ズマPを形成するプラズマ形成手段7とを備えている。
【0021】エッチングチャンバー2Dは、側壁部分に
ゲートバルブ21を備えた気密な真空容器である。エッ
チングチャンバー2Dは、電気的には接地されている。
排気系20は、ターボ分子ポンプ等の真空ポンプを備え
てエッチングチャンバー2D内を10−7Torr程度
まで排気可能に構成される。
【0022】基板ホルダー5は、高さの低いほぼ円柱状
の外観を有する部材であり、エッチングチャンバー2D
内の下側位置に配置されている。この基板ホルダー5
は、基板9より大きな径の円盤状のホルダーステージ5
1と、ホルダーステージ51の上に設けられた高周波電
極52と、ホルダーステージ51を支えるホルダー支柱
53と、高周波電極52に高周波を導入するための高周
波導入棒54とから主に構成されている。ホルダーステ
ージ51は、ステンレス等の金属製であり、電気的には
接地されている。また、高周波電極52は、図1に示す
ように断面凸状の円板状である。高周波電極52の上面
は、基板9の直径より少し小さい。この高周波電極52
は、アルミ等の金属で形成されている。また、高周波電
極52の表面には全面にわたって絶縁膜が形成されてい
る。従って、高周波電極52とホルダーステージ51と
は絶縁されている。
【0023】尚、高周波電極52の周囲には、ホルダー
シールド55が設けられている。このホルダーステージ
51は、高周波電極52の固定とともに高周波電極52
の周囲での不要な放電を防止するためのものである。即
ち、ホルダーシールド55は金属製であって、ホルダー
ステージ51とともに接地されている。このため、高周
波電極52の周囲に放電が生じてプラズマが回り込むの
が防止される。この部分にプラズマが回り込むと、高周
波電極52の周縁部分の絶縁膜がエッチングされる問題
がある。エッチングされた絶縁膜の材料が基板9に付着
すると、基板9の汚損の原因となる。
【0024】ホルダー支柱53は、内部が空洞になって
いる。そして、高周波導入棒54は、このホルダー支柱
53の内部に配置されているとともに、ホルダーステー
ジ51を貫通して先端が高周波電極52に達している。
高周波導入棒54は、銅等の金属で形成された丸棒状の
部材である。この高周波導入棒54の周囲は、円筒状の
絶縁管56で覆われている。また、ホルダー支柱53内
に位置する高周波導入棒54の部分の周囲には、アース
管57が設けられている。アース管57は、ホルダース
テージ51の下面から下方に延びるよう設けられ、ホル
ダーステージ51に短絡されている。アース管57と高
周波導入棒54との間には絶縁管56が介在している。
また、高周波導入棒54の先端は、高周波電極52に対
して溶接されている。従って、高周波導入棒54と高周
波電極52とは短絡されている。
【0025】上述のように、本実施形態では、基板ホル
ダー5全体に高周波電圧を印加するのではなく、基板ホ
ルダー5の一部である高周波電極52のみに高周波導入
棒54を介して高周波電圧を印加している。このため、
基板ホルダー5に設けるホルダーシールド55の構成が
簡略化できている。即ち、基板ホルダー5全体に高周波
電圧が印加されると、不要な場所での放電を防止するた
め、基板載置面を除く基板ホルダー5のほぼ全面をホル
ダーシールド55で覆う必要がある。しかしながら、本
実施形態では、高周波電極52のみに高周波電圧を印加
しているため、高周波電極52の周囲のみをホルダーシ
ールド55で覆えばよく、ホルダーシールド55の構成
が簡略化される。
【0026】尚、基板ホルダー5には、基板9を静電気
によって吸着する静電吸着機構が必要に応じて設けられ
る。静電吸着機構は、例えば高周波電極52として一対
の電極を採用し、この一対の電極に直流電圧を与えて直
流電圧を高周波に重畳させる直流電源を設けることで構
成できる。
【0027】一方、基板ホルダー5の上方には、プラズ
マ形成空間を取り囲むシールド81が設けられている。
シールド81は、図4に示す従来の装置におけるシール
ド204と同様、削除物のエッチングチャンバー2D内
面等への付着防止とプラズマPの拡散防止のためのもの
である。シールド81はアルミ等の金属で形成されてお
り、エッチングチャンバー2Dに短絡されている。従っ
て、シールド81も接地電位であり、シールド81とエ
ッチングチャンバー2Dとの間には電界は設定されな
い。このため、この部分での放電が抑制されてプラズマ
Pの拡散が防止される。本実施形態の大きな特徴点の一
つは、シールド81が一端が閉じていて他端が開口であ
る円筒状の部材であり、他端の開口以外には開口が無い
点である。
【0028】また一方、ガス導入手段6は、プラズマ形
成手段7によってプラズマ化されるガスをエッチングチ
ャンバー2D内に導入するものである。本実施形態で
は、アルゴンガスをエッチングチャンバー2D内に導入
するようになっている。アルゴンガスのプラズマ中で
は、アルゴンのイオンが生成され、このイオンが基板9
に入射することでエッチングが行われる。ガス導入手段
6は、具体的には、アルゴンガスを貯めた不図示のガス
ボンベ、ガスボンベとエッチングチャンバー2Dとを繋
ぐ配管に設けたバルブや流量調整器等によって構成され
る。
【0029】プラズマ形成手段7は、基板ホルダー5内
の高周波導入棒54及び高周波電極52を経由してエッ
チングチャンバー2D内のガスに高周波エネルギーを与
えるようになっている。具体的には、プラズマ形成手段
7は、基板ホルダー5内の高周波導入棒54に高周波電
力を供給する高周波電源71と、高周波電源71からの
高周波の供給路に設けられた整合器72とから主に構成
されている。高周波電源71としては、本実施形態で
は、VHF(Very High Frequency) 帯に属する高周波と
MF(Medium Frequency)帯に属する高周波とを重畳させ
て供給できるようになっている。具体的には、60MH
zと400kHzとを重畳させている。整合器72は、
負荷側のインピーダンスを調整して反射波等を低減させ
るものである。
【0030】また、エッチングチャンバー2Dの上側に
は、磁石82が設けられている。磁石82は、基板9へ
の前工程エッチングの分布を調整するものである。図3
を使用してこの磁石82の効果について説明する。図3
は、図2に示す磁石82の効果を説明する正面概略図で
ある。例えば、磁石82として、基板9より少し大きな
径の円盤状の永久磁石が使用される。このような磁石8
2を使用すると、図3に示すように、プラズマから基板
9に向かう磁力線83が設定される。この磁力線83
は、外側に向けて拡散していく分布を有している。従っ
て、プラズマ中のイオンを基板9の表面の周辺部分に向
けて効率よく導く作用が得られる。このため、磁石82
を配置しないと基板9の中心部分でエッチングが効率的
に進み周辺部分であまり進まないエッチング分布である
場合、磁石82の作用によってこれが補正されて周辺部
分のエッチングの効率が向上してエッチング分布が均一
になる。
【0031】磁石82の構成は、磁石82を配置しない
場合のエッチング分布がどのような形状であるかによっ
て決まる。エッチング分布を均一化させる磁場が得られ
るような磁石の構成が採用される。例えば、リング状の
永久磁石や電磁石等が用いられる場合もある。
【0032】本実施形態のスパッタリング装置のもう一
つの大きな特徴点は、基板ホルダー5に移動機構58が
設けられている点である。再び図2を使用してこの点を
具体的に説明する。移動機構58は、基板ホルダー5の
ホルダー支柱53を保持した保持アーム581と、保持
アーム581に連結された上下駆動源582とから主に
構成されている。図2に示すように、エッチングチャン
バー2Dの下面には開口が形成されており、ホルダー支
柱53はこの開口に挿通されている。そして、ホルダー
支柱53の下端には、アーム取り付け板583が固定さ
れている。保持アーム581の先端は、このアーム取り
付け板583に固定されている。
【0033】上下駆動源582は、例えば保持アーム5
81が螺合する上下方向に長い精密ねじと、精密ねじを
回転させるサーボモータ等から構成される。上下駆動源
582が駆動すると、精密ねじが回転して保持アーム5
81が上下動する。この結果、基板ホルダー5が全体に
上下動する。尚、エッチングチャンバー2Dの下面の開
口の縁とアーム取り付け板583との間には、ベローズ
584が気密に設けられている。このため、ホルダー支
柱53の上下動を許容しつつエッチングチャンバー2D
の下面の開口の部分の気密封止が図られている。
【0034】上記移動機構58は、プラズマPが進入し
ない程度の僅かな隙間を残して基板ホルダー5の基板9
を保持する側の面がシールド81の他端の開口の縁に接
近した位置である閉位置と、基板ホルダー5の基板9を
保持する側の面がシールド81の他端の開口の縁から所
定距離離間した位置である開位置との間で、基板ホルダ
ー5を移動させるものである。
【0035】即ち、移動機構58は、基板ホルダー5を
上昇させて閉位置に位置させる。この位置は図2に点線
で示す位置であり、この位置では、基板ホルダー5の基
板9を保持する側の面とシールド81の他端の開口の縁
とは、1〜2mm程度の僅かな隙間を残して接近してい
る。プラズマはある程度小さな空間になるとその空間に
は進入しない性質を有しており、この隙間を通ってのプ
ラズマPの拡散が防止されるようになっている。尚、隙
間がどの程度小さければプラズマが拡散しないかは圧力
にも依存する。本実施形態のような装置が通常使用する
圧力範囲では、隙間の大きさが2mm以下であれば、問
題となるプラズマPの拡散は生じない。
【0036】また、隙間がゼロ即ち基板ホルダー5の基
板9を保持する側の面によってシールド81の他端の開
口が閉じられるような構成であっても構わない。この場
合は、基板ホルダー5の基板9を保持する側の面とシー
ルド81の他端の開口の縁との衝突による破損を防止す
るため、緩衝材をどちらかに設けるとよい。緩衝材は、
ステンレス等の耐プラズマ性を有する材料である必要が
ある。
【0037】また一方、移動機構58は、基板ホルダー
5を下降させて、開位置に位置させる。この位置は図2
に実線で示す位置であり、この開位置では、基板ホルダ
ー5に基板9を保持させる動作及び前記基板ホルダーか
ら基板9を取り去る動作が可能となる。即ち、図1に示
すセパレーションチャンバー1内の搬送ロボット11の
アームは、ゲートバルブ21を通してエッチングチャン
バー2D内に進入し、基板ホルダー5に基板9を配置し
たり、基板ホルダー5から基板9を取り去ったりするこ
とができる。尚、「基板ホルダーの基板を保持する側の
面」とは、基板を実際に保持している面のみを意味する
表現ではなく、「基板ホルダー又は基板ホルダーに一体
的に取り付けられた他の部材の表面のうち基板を保持す
る側に位置している表面」という意味である。
【0038】また、上述した整合器72が基板ホルダー
5と一体に移動する構成は、高周波電極52に印加する
高周波のインピーダンスマッチングを行う上で極めて好
ましい構成となっている。即ち、整合器72が基板ホル
ダー5から離れた場所にあり、基板ホルダー5のみが移
動する構成である場合、整合器72と基板ホルダー5と
の間の高周波の線路長が基板ホルダー5の移動によって
変化してしてしまう。このため、整合器72の構成を最
適化してインピーダンスマッチングを行っても、基板ホ
ルダー5を移動させると整合器72から負荷側のインピ
ーダンスが変化するため、最適な整合条件から外れてし
まうことがある。しかしながら、本実施形態では、整合
器72が基板ホルダー5と一体に移動するので、このよ
うな問題がない。即ち、基板ホルダー5を移動させても
整合条件が大きく変化することはなく、インピーダンス
マッチングが最適に維持される。
【0039】次に、上記構成に係る本実施形態のスパッ
タリング装置の動作について説明する。まず、図1に示
す一方の外部カセット40に収容された所定数の未処理
の基板9が、オートローダ4によって一方のロードロッ
クチャンバー3内のロック内カセット31に収容され
る。セパレーションチャンバー1内の搬送ロボット11
は、ロック内カセット31から基板9を一枚ずつ取り出
し、エッチングチャンバー2Dに送る。尚、エッチング
チャンバー2Dに送られる前又は後に、基板9は必要に
応じてプリヒートチャンバー2Bに送られて予備的に加
熱される。
【0040】エッチングチャンバー2Dは、排気系によ
ってセパレーションチャンバー1と同程度まで予め排気
されており、図2に示すゲートバルブ21が開けられて
基板9がエッチングチャンバー2D内に搬入される。移
動機構58は基板ホルダー5を予め前述した開位置に移
動させており、搬送ロボット11は、基板9を基板ホル
ダー5の上に載置する。ゲートバルブ21を閉じた後、
エッチングチャンバー2D内を10−7Torr程度ま
で排気し、その後、ガス導入手段6を動作させる。ガス
導入手段6は、アルゴンガスを10〜40cc/分程度
の流量で導入する。その後、移動機構58は基板ホルダ
ー5を上昇させ、基板ホルダー5を前述した閉位置に位
置させる。
【0041】次に、プラズマ形成手段7を動作させる。
即ち、高周波電源71から整合器72を介して高周波導
入棒54に高周波電力を供給する。例えば、周波数60
MHzの高周波が1500W程度、周波数400kHz
の高周波が300W程度で供給される。高周波電力は、
高周波電極52に伝わり、高周波電極52に与えられる
高周波電圧によって上方のプラズマ形成空間に高周波電
界が設定される。ガス導入手段6によって導入されたガ
スは、この高周波電界からエネルギーが与えられ、プラ
ズマPが形成される。そして、プラズマP中で生成され
るイオンが基板9に入射し、基板9の表面がエッチング
される。尚、プラズマPと高周波との相互作用により、
基板9には所定の負の自己バイアス電圧が与えられる。
このため、プラズマP中の正イオンが効率よく基板9に
入射し、前工程エッチングが効率よく行われる。
【0042】このような前工程エッチングを所定時間行
った後、プラズマ形成手段7及びガス導入手段6の動作
を停止する。そして、移動機構58は基板ホルダー5を
閉位置から開位置に移動させる。その後、エッチングチ
ャンバー2D内を再度10 Torr程度まで排気し
た後、基板9をエッチングチャンバー2Dから搬出す
る。そして、ゲートバルブ21が開いて、セパレーショ
ンチャンバー1内の搬送ロボット11が基板9を基板ホ
ルダー5から取り去ってエッチングチャンバー2Dから
運び出す。
【0043】ゲートバルブ21が閉じた後、基板9は、
図1に示すスパッタチャンバー2Aに搬入される。スパ
ッタチャンバー2Aでは、マグネトロンスパッタリング
によって基板9の表面に所定の薄膜が作成される。例え
ば、バリア膜を作成する場合、チタンよりなるターゲッ
トを使用して最初にアルゴンガスでスパッタリングを行
い、チタン薄膜を作成する。その後、ガスを窒素に代え
てスパッタリングを行い、窒化チタン薄膜をチタン薄膜
の上に作成する。これによって、チタン薄膜の上に窒化
チタン薄膜を積層したバリア膜の構造が得られる。尚、
チタン薄膜の作成と窒化チタン薄膜の作成とは別の処理
チャンバー2で行うこともある。この方が、生産性は高
くなる。
【0044】このようなスパッタリングを行った後、基
板9は、必要に応じて冷却チャンバー2Cで冷却された
後、一方又は他方のロードロックチャンバー3に送ら
れ、ロック内チャンバー31に収容される。上記のよう
な処理を、ロック内カセット31から基板9を一枚ずつ
取り出して行う。すべての基板9が処理されて一方又は
他方のロック内カセット31に収容されると、図1に示
すオートローダ4が動作し、一方又は他方のロック内カ
セット31の処理済みの基板9を一方又は他方の外部カ
セット40に収容する。これで、装置の一連の動作が終
了する。
【0045】上記動作に係る本実施形態のスパッタリン
グ装置では、シールド81が他端の開口以外に開口を有
しない形状であり、この開口は、プラズマPが拡散しな
い程度の小さな隙間を残して基板ホルダー5によって閉
じられるので、従来のようなプラズマPの拡散によるプ
ラズマ密度の不均一化が生じない。このため、前工程エ
ッチングを高い均一性で行うことができる。
【0046】上記動作において、ガスを導入した後に基
板ホルダー5を閉位置に移動させるのは、プラズマ形成
空間内へのガスのコンダクタンスを十分確保する意味で
好適な構成となっている。即ち、基板ホルダー5を閉位
置に移動させてからガス導入を開始すると、プラズマ形
成空間へのガスの進入経路としては、基板ホルダー5と
シールド81の他端の開口の縁との間の小さな隙間しか
ないので、十分なコンダクタンスが得られず、プラズマ
形成空間に十分にガスを導入することができない。しか
しながら、ガスを導入した後に基板ホルダー5を閉位置
に移動させると、このような問題がない。同様に、処理
後にエッチングチャンバー2D内を排気する場合も、排
気のコンダクタンスを充分確保する意味から、基板ホル
ダー5を開位置に移動させてから排気するようにしてい
る。また、前工程エッチングをエッチングチャンバー2
Dで行った後、真空中で基板9を搬送してスパッタチャ
ンバー2Aで成膜を行うので、クリーニングされた基板
9の表面が大気で汚損されることがなく、清浄な表面に
成膜が行える。この点でも、本実施形態の装置は、良質
な薄膜の作成ができるようになっている。
【0047】次に、基板処理装置の発明について補足的
に説明する。整合器72が基板ホルダー5と一体に移動
する構成は、上述した通り、基板ホルダー5が移動して
も整合器72から負荷側のインピーダンスが大きく変化
しないという点で極めて好適な構成となっている。この
ような構成は、上述したスパッタリング装置に限らず、
基板ホルダー5に高周波を印加するすべての基板処理装
置に該当する。例えば、プラズマCVD(化学蒸着)装
置等の多くのプラズマを利用した基板処理装置では、プ
ラズマと高周波との相互作用によって基板9に負の自己
バイアス電圧を与えるため、基板ホルダー5に高周波電
圧を印加している。この場合でも、基板ホルダー5のみ
を移動させると、整合器72から見た負荷側のインピー
ダンスが変化してしまい、最適なインピーダンスマッチ
ングが得られてない恐れがある。従って、このような基
板ホルダー5に高周波電圧を印加するすべての基板処理
装置に上記移動機構58の構成は有効である。
【0048】尚、上記実施形態のスパッタリング装置
は、スパッタリングチャンバー2Aとは別のエッチング
チャンバー2Dにおいて前工程エッチングを行うよう構
成されたが、スパッタリングチャンバー2A内で前工程
エッチングを行うよう構成することも可能である。この
場合は、スパッタリングのためのターゲット等を備えた
スパッタリングチャンバー2A内に前述した構成の基板
ホルダー5、移動機構58及びプラズマ形成手段7等を
設ければよい。
【0049】また、前述した装置の動作の説明では、バ
リア膜の作成を例に採り上げたが、配線用のアルミニウ
ム合金膜や銅膜等の作成についても同様に実施できるこ
とはいうまでもない。さらに、成膜の対象物である基板
9としては、各種半導体デバイスを作成するための半導
体ウェーハの他、液晶ディスプレイやその他の各種電子
製品の製作に利用される各種基板を対象とすることがで
きる。
【0050】
【発明の効果】以上説明した通り、本願の請求項1のス
パッタリング装置によれば、シールドが他端の開口以外
に開口を有しない形状であり、この開口は、プラズマが
拡散しないよう基板ホルダーによって閉じられるので、
従来のようなプラズマの拡散によるプラズマ密度の不均
一化が生じない。このため、前工程エッチングを高い均
一性で行うことができる。また、請求項2のスパッタリ
ング装置によれば、上記請求項1の効果に加え、ガスが
導入された後に基板ホルダーが閉位置に移動するので、
プラズマ形成空間へのガスの導入が不十分になることが
無いという効果が得られる。また、請求項3のスパッタ
リング装置によれば、上記請求項1又は2の効果に加
え、整合器が基板ホルダーと一体に移動するので、基板
ホルダーを移動させても整合条件が大きく変化すること
はなく、インピーダンスマッチングが最適に維持され
る。このため、高周波電力の供給効率が高く維持される
という効果が得られる。また、請求項4の基板処理装置
によれば、整合器が基板ホルダーと一体に移動するの
で、基板ホルダーを移動させても整合条件が大きく変化
することはなく、インピーダンスマッチングが最適に維
持される。このため、高周波電力の供給効率が高く維持
されるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施形態のスパッタリング装置の構
成を説明する平面概略図である。
【図2】図1に示すスパッタリング装置におけるエッチ
ングチャンバー2Dの構成を説明する正面断面概略図で
ある。
【図3】図2に示す磁石82の効果を説明する正面概略
図である。
【図4】従来のスパッタリング装置における前工程エッ
チングを行うための構成について説明した正面断面概略
図である。
【符号の説明】
2D エッチングチャンバー 20 排気系 21 ゲートバルブ 5 基板ホルダー 51 ホルダーステージ 52 高周波電極 53 ホルダー支柱 54 高周波導入棒 55 ホルダーシールド 58 移動機構 581 保持アーム 582 上下駆動機構 584 ベローズ 6 ガス導入手段 7 プラズマ形成手段 71 高周波電源 72 整合器 81 シールド 82 磁石 9 基板
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年7月6日(1999.7.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】尚、高周波電極52の周囲には、ホルダー
シールド55が設けられている。このホルダーシールド
55は、高周波電極52の固定とともに高周波電極52
の周囲での不要な放電を防止するためのものである。即
ち、ホルダーシールド55は金属製であって、ホルダー
ステージ51とともに接地されている。このため、高周
波電極52の周囲に放電が生じてプラズマが回り込むの
が防止される。この部分にプラズマが回り込むと、高周
波電極52の周縁部分の絶縁膜がエッチングされる問題
がある。エッチングされた絶縁膜の材料が基板9に付着
すると、基板9の汚損の原因となる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】ホルダー支柱53は、内部が空洞になって
いる。そして、高周波導入棒54は、このホルダー支柱
53の内部に配置されているとともに、ホルダーステー
ジ51を貫通して先端が高周波電極52に達している。
高周波導入棒54は、銅等の金属で形成された丸棒状の
部材である。この高周波導入棒54の周囲は、円筒状の
絶縁管56で覆われている。また、ホルダー支柱53内
に位置する高周波導入棒54の部分の周囲には、アース
管57が設けられている。アース管57は、ホルダース
テージ51の下面から下方に延びるよう設けられ、ホル
ダーステージ51に短絡されている。アース管57と高
周波導入棒54との間には絶縁管56が介在している。
また、高周波導入棒54の先端は、高周波電極52に対
して溶接されている。従って、高周波導入棒54と高周
波電極52とは短絡されている。高周波導入棒54に
は、高周波電源71が接続されており、高周波導入棒を
介して高周波電極52に高周波が導入されるようになっ
ている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】このような前工程エッチングを所定時間行
った後、プラズマ形成手段7及びガス導入手段6の動作
を停止する。そして、移動機構58は基板ホルダー5を
閉位置から開位置に移動させる。その後、エッチングチ
ャンバー2D内を再度10 Torr程度まで排気し
た後、基板9をエッチングチャンバー2Dから搬出す
る。即ち、ゲートバルブ21が開いて、セパレーション
チャンバー1内の搬送ロボット11が基板9を基板ホル
ダー5から取り去ってエッチングチャンバー2Dから運
び出す。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】このようなスパッタリングを行った後、基
板9は、必要に応じて冷却チャンバー2Cで冷却された
後、一方又は他方のロードロックチャンバー3に送ら
れ、ロック内カセット31に収容される。上記のような
処理を、ロック内カセット31から基板9を一枚ずつ取
り出して行う。すべての基板9が処理されて一方又は他
方のロック内カセット31に収容されると、図1に示す
オートローダ4が動作し、一方又は他方のロック内カセ
ット31の処理済みの基板9を一方又は他方の外部カセ
ット40に収容する。これで、装置の一連の動作が終了
する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K029 CA05 DC20 FA04 FA05 KA01 4M104 CC01 DD23 DD39 GG08 GG16 HH08 HH15 5F103 AA08 BB14 BB15 BB36 DD28 PP01 PP06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スパッタリングによって基板の表面に所
    定の薄膜を作成するスパッタリング装置であって、 スパッタリングを行うスパッタチャンバーとは別に設け
    られた処理チャンバーと、この処理チャンバー内に設け
    られた基板ホルダーと、処理チャンバー内に所定のガス
    を導入するガス導入手段と、ガス導入手段により導入さ
    れたガスにエネルギーを与えて基板ホルダーを臨む処理
    チャンバー内のプラズマ形成空間にプラズマを形成する
    プラズマ形成手段とを備え、 前記スパッタリングによる成膜の前に、前記プラズマ形
    成手段により形成されるプラズマ中の生成種によって基
    板の表面をエッチングしてクリーニングするスパッタリ
    ング装置であるとともに、 前記処理チャンバー内には、前記プラズマ形成空間を覆
    うようにしてシールドが設けられており、このシールド
    は一端が閉じていて他端が開口である筒状の部材であっ
    て他端の開口以外には開口が無い形状であり、さらに、
    前記基板ホルダーには移動機構が備えられており、この
    移動機構は、前記基板ホルダーの基板を保持する側の面
    によってシールドの他端の開口が閉じられる位置又はプ
    ラズマが進入しない程度の僅かな隙間を残して前記基板
    ホルダーの基板を保持する側の面がシールドの他端の開
    口の縁に接近した位置である閉位置と、前記基板ホルダ
    ーに基板を保持させる動作及び前記基板ホルダーから基
    板を取り去る動作が可能となるように前記基板ホルダー
    の基板を保持する側の面がシールドの他端の開口の縁か
    ら所定距離離間した位置である開位置との間で、前記基
    板ホルダーを移動させるものであることを特徴とするス
    パッタリング装置。
  2. 【請求項2】 前記移動機構は、前記ガス導入手段が前
    記所定のガスを導入した後に前記基板ホルダーを閉位置
    に移動させるものであることを特徴とする請求項1記載
    のスパッタリング装置。
  3. 【請求項3】 前記プラズマ形成手段は、基板ホルダー
    の一部として設けられた高周波電極に整合器を介して高
    周波を印加してプラズマを形成するものであり、前記移
    動機構は、前記基板ホルダーと整合器とを一体に移動さ
    せるものであることを特徴とする請求項1又は2記載の
    スパッタリング装置。
  4. 【請求項4】 基板の表面に所定の処理を施す基板処理
    装置であって、処理チャンバー内に設けられた基板ホル
    ダーと、処理チャンバー内で基板の位置を変更するため
    に基板ホルダーを移動させる移動機構と、整合器を介し
    て基板ホルダーに高周波電圧を印加する高周波電源とを
    備えており、 前記移動機構は、基板ホルダーと整合器とを一体に移動
    させるものであることを特徴とする基板処理装置。
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