JPH09272772A - ホウ酸系物質包装用フィルム - Google Patents

ホウ酸系物質包装用フィルム

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JPH09272772A
JPH09272772A JP8346096A JP8346096A JPH09272772A JP H09272772 A JPH09272772 A JP H09272772A JP 8346096 A JP8346096 A JP 8346096A JP 8346096 A JP8346096 A JP 8346096A JP H09272772 A JPH09272772 A JP H09272772A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ポリビニルアルコール系樹脂(A)10
0重量部に、4〜6価の多価アルコール1モルに対しア
ルキレンオキシド1〜4モルを付加反応して得られた化
合物(B)2〜100重量部を配合してなる組成物から
なるホウ酸系物質包装用水溶性フィルム。 【効果】 本発明の水溶性フィルムは、ホウ酸系物質を
包装して放置した場合であってもい、フィルム中のPV
Aとホウ酸が反応してPVAをゲル化させることがな
く、フィルムの水溶性の経時的低下が少ない。また、本
発明の化合物(B)は、優れたホウ酸キャッチャー剤と
して作用するとともに、フィルム表面への移行性が小さ
い優れた可塑剤として機能し、ブリードアウトやブロッ
キングが少ない水溶性フィルムが提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホウ酸系物質を包
装するポリビニルアルコール(以下PVAと略称する)
系水溶性フィルムに関する。さらに詳しくは、ホウ酸系
物質を包装してもフィルム中のPVAをゲル化させるこ
とがなく、水溶性の経時的低下の少ない水溶性フィルム
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、水溶性フィルムは、農薬、洗剤を
はじめとする各種薬剤を一定量づつ密封包装して、使用
時にその包装形態のまま水中に投入し、内容物を包装フ
ィルムごと溶解または分散して使用する方法が多く行わ
れてきている。このユニット包装の利点は使用時に危険
な薬品に直接触れることなく使用できること、一定量が
包装されているために使用時の計量が不要であることな
どである。これらの薬剤の中には、殺菌性付与、腐敗防
止、さらには殺虫性能や殺鼠性能などを付与するために
ホウ酸が添加されていることが多い。ホウ酸が少量でも
含まれている薬剤をPVAをベースポリマーとする水溶
性フィルムで包装すると、PVAとホウ酸が反応し、フ
ィルムが水に不溶性となり、水溶性フィルムとしての機
能が失われたり、低温で硬く脆い物性に変化し低温での
衝撃強度が大きく低下し、輸送中や作業中にフィルムが
破れるなどの問題が生じている。
【0003】ホウ酸の存在による不溶化の反応を防ぐた
めに、ホウ酸キャッチャー剤として分子内に1,2−グ
リコール結合を多く有する化合物、特にソルビトールを
配合したフィルムが用いられている。しかし、ソルビト
ールはPVAとの相溶性が悪く、常温では粉末であるた
めに、ホウ酸キャッチャー剤として十分に機能させるた
めには多くの量を配合する必要があり、フィルム物性が
大きく低下したり、フィルム表面に白色粉末が析出する
現象が生じる。またソルビトールはPVAの可塑化性能
がほとんどないために、PVAの可塑剤を別に添加する
必要があり、この点でもフィルムの機械的物性が低下す
るので好ましくない。PVAの可塑剤として一般に使用
されているグリセリンは、ホウ酸キャッチャー剤として
の能力が全くなく、フィルム内での移行性も非常に大き
いという欠点を有している。したがって、従来はホウ酸
を含有する農薬や洗剤などの薬剤のユニット包装は実用
化されていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題を
解決し、ホウ酸を含有した農薬や洗剤などの薬剤包装用
の水溶性フィルムとして、水への溶解速度が速く、長期
間に渡って薬剤を包装した場合であっても水溶性が保持
され、可塑剤移行性が非常に少ない水溶性フィルムを提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる現状
に鑑み、鋭意検討した結果、ポリビニルアルコール系樹
脂(A)100重量部に、4〜6価の多価アルコール1
モルに対しアルキレンオキシド1〜4モルを付加反応し
て得られた化合物(B)2〜100重量部を配合してな
る組成物からなるホウ酸系物質包装用水溶性フィルムを
見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に使用するPVA系樹脂
(A)は、ポリビニルエステルのけん化物である。ビニ
ルエステルとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、ギ酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ピバリン酸ビ
ニルなどが挙げられ、工業的に生産されコスト的に有利
な酢酸ビニルが通常使用される。PVA系樹脂はビニル
エステルを塊状またはアルコールなどの溶媒中でラジカ
ル開始剤の存在下で重合させ、しかる後にアルカリまた
は酸触媒を作用させ部分的にあるいは高度にけん化させ
ることによって製造される。
【0007】PVA系樹脂の重合度は特に制限はない
が、水溶性フィルムの場合にはフィルムの機械的な物性
も重要であり、10〜100μmの薄い厚さの場合でも
強い強度と柔軟性が要求されており、フィルムの強度や
タフネスの点から粘度平均重合度(以下、重合度と略記
する)で200〜10000、好ましくは500〜40
00である。重合度が200未満ではフィルム強度が弱
くなる傾向にあり、重合度が10000より大きいとフ
ィルムを調製するときの溶液粘度が高くなり作業性に問
題がある。
【0008】PVA系樹脂のけん化度はフィルム強度、
フィルムのコシおよび製袋性を考慮すると、通常40〜
100モル%であり、好ましくは60〜100モル%、
さらに好ましくは70〜98モル%である。
【0009】本発明のPVA系樹脂は上記のポリビニル
エステルのけん化物であるが、水溶性を更に向上させる
ために、ビニルエステルとスルホン酸基、カルボキシル
基、アミノ基、第4級アンモニウム塩基などを有する単
量体を共重合して、けん化することにより、イオン基変
性したPVAも使用することができる。この中でも、特
にスルホン酸基またはカルボキシル基を有するPVAが
好ましい。これらの官能基を有する単量体単位の含有率
は、0.1〜10モル%、好ましくは1〜5モル%であ
る。
【0010】スルホン酸基を有する単量体としては、2
−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸また
はその塩、2−アクリルアミド−1−メチルプロパンス
ルホン酸またはその塩、2−メタクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸またはその塩、エチレンスルホ
ン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸などの
オレフィンスルホン酸またはその塩などが挙げられる。
この中でも、ビニルエステルとの共重合反応性やけん化
時の安定性などの点から、2−アクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸またはその塩が好ましい。
【0011】カルボキシル基を有する単量体としては、
無水マレイン酸、モノまたはジアルキルマレイン酸エス
テル、イタコン酸またはそのアルキルエステル、アクリ
ル酸、アリルカルボン酸、けん化後カルボン酸またはそ
の塩に誘導される(メタ)アクリル酸エステル類も含ま
れる。この中でも、無水マレイン酸、イタコン酸または
これらの誘導体が好ましい。
【0012】本発明に用いる化合物(B)は、3〜6価
の多価アルコールアルコール1モルに対しアルキレンオ
キサイド1〜4モルを付加反応することにより得られ
る。3〜6価の多価アルコール1モルに対しアルキレン
オキサイド1〜4モルを付加反応して得られた化合物
(B)は、常温において液体であり、PVA系樹脂
(A)に対して優れた相溶性と可塑化性能を有し、フィ
ルム外への移行性が少なく、ブリードアウトやブロッキ
ング性も小さい。
【0013】化合物(B)の原料である3〜6価の多価
アルコールとしては、グリセリン、トリメチロールプロ
パン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、キシロー
ス、アラビノース、リブロースおよびソルビトールが挙
げられる。好ましくは、グリセリン、ペンタエリスリト
ール、ソルビトールである。さらにこの中でも、けん化
度が99モル%以上のPVA系樹脂(A)に対する極め
て優れた可塑化性能を有するソルビトールが最も好まし
い。
【0014】化合物(B)のもう一つの原料であるアル
キレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよび
プロピレンオキサイドが挙げられ、好ましくはエチレン
オキサイドである。また、場合によっては、エチレンオ
キサイドとプロピレンオキサイドとを混合付加反応して
も良い。アルキレンオキサイドの好ましい付加モル数と
しては2〜3である。アルキレンオキサイドの平均付加
モル数が1モル未満の場合には可塑剤の移行性に問題が
生じる。また、平均付加モル数が4モルを越えるとPV
A系樹脂(A)との相溶性が低下し、可塑化効果も低下
する。尚、ここで言う付加モル数は平均付加モル数であ
り、付加モル数に分布があってもよい。但し、5モル以
上の付加化合物が50重量%以上混入するのは好ましく
ない。
【0015】PVA系樹脂(A)に対する化合物(B)
の配合量は、PVA系樹脂(A)100重量部に対して
2〜100重量部であり、好ましくは5〜30重量部で
ある。化合物(B)の配合量が2重量部未満ではホウ酸
キャッチャー剤としての性能が不充分であり、ホウ酸を
含有する薬剤を包装した場合に水溶性の経時的な低下が
抑えられず、またフィルムの柔軟性が不十分で、低温で
の耐衝撃強度が小さい。化合物(B)の配合量が100
重量部を越えるとフィルム強度の低下、ブロッキング性
および製袋性に問題が生じる。
【0016】また本発明の水溶性フィルムには、化合物
(B)の他に場合によってはPVA系樹脂の可塑剤とし
て一般に用いられているものを併用することもできる。
これらの可塑剤としては、グリセリン、ジグリセリン、
トリグリセリン、ジエチレングリコールなどの多価アル
コール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコールなどのポリエーテル類、ビスフェノールA、ビ
スフェノールSなどのフェノール誘導体、N−メチルピ
ロリドンなどのアミド化合物、水などが挙げられる。
【0017】本発明に使用するホウ酸系物質とは、ホウ
酸を含有している薬剤であればよく、PVAと反応して
ゲル状物質を形成するホウ素化合物をいい、ホウ酸、ホ
ウ酸エステル、ホウ砂などが挙げられる。具体例として
は、ホウ酸を含有している農薬、洗剤、台所などで使用
する腐敗防止剤、殺菌剤、トイレの消臭剤などが挙げら
れる。これらの物質は粉末状、顆粒状、球状や錠剤など
の固体状であっても、場合によっては液状であってもよ
い。
【0018】本発明のPVA系樹脂(A)と化合物
(B)からなる配合物を製膜するにあたっては、その水
溶液を流延するか、熱溶融してTダイやインフレ成形機
から押出するなどの任意の方法が用いられる。その際、
必要に応じて着色剤、香料、増量剤、消泡剤、剥離剤、
紫外線吸収剤、無機粉体などの通常の添加剤を適宜配合
しても差し支えない。また必要に応じて、本発明の特徴
を損なわない範囲内で、澱粉、カルボキシメチルセルロ
ース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース
などの水溶性高分子を添加してもよい。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらによって限定されるもので
はない。なお、実施例中において特に断りのない限り、
「%」および「部」は重量基準を表す。
【0020】[フィルムの水溶性の測定方法]フィルム
サンプルを40×40mmの正方形に切り、これをスラ
イドマウントで鋏み、20℃および10℃で撹拌してい
る水中にそれぞれ浸漬し、フィルムが完全に溶解するま
での時間(秒数)を測定した。
【0021】[可塑剤移行性の測定方法]ヒートシーラ
ーを用いて、フィルムから10×10cmの袋を作成
し、ホウ酸を含有する物質15gを包装し、ヒートシー
ルした。この包装した袋の上から、さらにアルミ/ポリ
エチレンラミネートフィルムの袋で2重包装を行い、水
分や可塑剤が外部へ飛散しないようにし、40℃の恒温
槽内で所定時間放置した。放置前後のフィルム内の可塑
剤量を測定した。フィルム内の可塑剤量の測定は、フィ
ルムサンプルを50℃の減圧乾燥器で5時間乾燥して、
水分を除いた後、メタノールでソックスレー抽出を行
い、ソックスレー抽出前後のフィルムの重量変化からフ
ィルム内の可塑剤量を求めた。放置による「可塑剤残存
率」は、「放置後の可塑剤量」を「放置前の可塑剤量」
で除した値を「%」で示した。
【0022】実施例1 重合度1750、けん化度88モル%のPVA100部
に、ソルビトール1モルに対しエチレンオキシド2モル
を付加反応して得られた化合物15部を配合した組成物
の水溶液を作成し、70℃の熱ロールへ流延し、厚さ4
0μmのフィルムを得た。ホウ酸系物質として、モデル
物質として、ホウ酸10部と珪藻土90部をブレンドし
た粉体を用いた。この薬剤をフィルムで包装後、40℃
の恒温器で1ヶ月放置した。放置前後のフィルムの水溶
性および残存可塑剤量を測定した。結果を表1に示す。
本発明のフィルムは、ホウ酸を含有する物質を包装後、
40℃で1ヶ月放置した後でも、水溶性が非常に優れて
おり、可塑剤移行性も非常に小さく、柔軟でタフネスの
ある物性を保持していた。またフィルム表面への可塑剤
のブリードアウトもなく、フィルムは透明であった。
【0023】比較例1 実施例1で用いたPVA100部に、可塑剤としてグリ
セリン15部を用い、40μmのフィルムを作成し、実
施例1と同様にしてホウ酸系物質のモデル物質を包装
後、40℃で1ヶ月放置した。放置前後のフィルムの水
溶性および可塑剤量を測定した。結果を表1に示す。放
置後は、フィルムが水に全く溶解せず、ゲル化が進行し
ていた。また可塑剤移行性が非常に大きく硬く脆いフィ
ルムに変化していた。
【0024】比較例2 実施例1で用いたPVA100部に、可塑剤としてグリ
セリン15部およびソルビトール10部を用い、40μ
mのフィルムを作成した。このフィルムは実施例1のフ
ィルムと比較して、コシがなく、強度の小さなものであ
った。実施例1と同様にして、ホウ酸系物質のモデル物
質を包装後、40℃で1ヶ月放置し、フィルムの水溶性
および可塑剤量を測定した。結果を表1に示す。放置後
のフィルムは、水に溶解するが、溶解速度がかなり低下
しており、放置後のフィルムはソルビトールがフィルム
の表面に移行して結晶化して白い濁ったフィルムなって
いた。また比較例1と同様にフィルムに残存する可塑剤
量が小さく、硬く脆いフィルムになっていた。
【0025】実施例2 酢酸ビニルと無水マレイン酸をメタノール溶媒中で共重
合し、常法によりけん化反応を行い、重合度1200、
けん化度96モル%、マレイン酸基からなる共重合体単
位の含有量4モル%のカルボン酸ナトリウム塩基変性P
VAを得た。この変性PVA100部に、ソルビトール
1モルに対しエチレンオキシド3モルを付加反応して得
られた化合物25部を配合した組成物の水溶液を作成
し、70℃の熱ロールへ流延し、厚さ40μmのフィル
ムを得た。界面活性剤、珪酸ナトリウム、水酸化ナトリ
ウム、トリポリリン酸ナトリウムおよびホウ酸の成分か
らなる食器用洗剤をホウ酸系物質のモデル物質として使
用し、上記試験法に従って、この薬剤を包装後、40℃
の恒温器で1ヶ月放置した。放置前後のフィルムの水溶
性および残存可塑剤量を測定した。結果を表1に示す。
薬剤を包装し放置後もフィルムの水溶性は全く落ちず良
好であった。
【0026】比較例3 実施例2で用いたPVA100部に、可塑剤としてグリ
セリン25部およびソルビトール8部を用い、40μm
のフィルムを作成した。このフィルムは実施例2のフィ
ルムと比較して強度の小さいものであった。実施例2と
同様にしてホウ酸系物質のモデル物質を包装後、40℃
で1ヶ月間放置し、放置前後のフィルムの水溶性および
残存可塑剤量を測定した。結果を表1に示す。放置後の
フィルムは水には溶解するが、溶解速度はかなり低下し
ており、放置後のフィルムはソルビトールがフィルムの
表面に移行して結晶化して白い濁ったフィルムなってい
た。
【0027】実施例3 酢酸ビニルと2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸ナトリウムを共重合し、常法によりけん化反
応を行い、スルホン酸基からなる共重合体単位の含有量
2モル%、重合度1650、けん化度88モル%の変性
PVAを得た。この変性PVA100部に、ソルビトー
ル1モルに対しエチレンオキシド2モルおよびプロピレ
ンオキシド1モルを共付加反応して得られた化合物5部
およびグリセリン10部を配合した組成物の水溶液を作
成し、70℃の熱ロールへ流延し、厚さ40μmのフィ
ルムを得た。ホウ酸を含む農薬(殺虫剤)を包装し、放
置前後のフィルムの水溶性および残存可塑剤量を測定し
た。結果を表1に示す。可塑剤としては、化合物(B)
とグリセリンの和として測定した。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明の水溶性フィルムは、ホウ酸系物
質を包装して放置した場合であってもい、フィルム中の
PVAとホウ酸が反応してPVAをゲル化させることが
なく、フィルムの水溶性の経時的低下が少ない。また、
本発明の化合物(B)は、優れたホウ酸キャッチャー剤
として作用するとともに、フィルム表面への移行性が小
さい優れた可塑剤として機能し、ブリードアウトやブロ
ッキングが少ない水溶性フィルムが提供される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアルコール系樹脂(A)10
    0重量部に、4〜6価の多価アルコール1モルに対しア
    ルキレンオキシド1〜4モルを付加反応して得られた化
    合物(B)2〜100重量部を配合してなる組成物から
    なるホウ酸系物質包装用水溶性フィルム。
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