JPH09271608A - 移床式濾過装置 - Google Patents
移床式濾過装置Info
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- JPH09271608A JPH09271608A JP8110410A JP11041096A JPH09271608A JP H09271608 A JPH09271608 A JP H09271608A JP 8110410 A JP8110410 A JP 8110410A JP 11041096 A JP11041096 A JP 11041096A JP H09271608 A JPH09271608 A JP H09271608A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 濾材を連続的に循環させながら洗浄し、しか
も懸濁物質を濃縮して除去して水を効率的に洗浄し、運
転費用やメンテナンス費用を軽減し、設備をコンパクト
にして価格を低くでき、小規模工場や一般家庭への普及
を容易にさせる。 【解決手段】 下部に原水注入管7が接続され、上部に
濾過水管9が接続された濾過槽1が配設され、濾過槽1
の内部には濾材5が収納され、濾過槽1の内部には、細
長い筒状のエアリフト管4が立設され、エアリフト管4
の下端から上端へ濾材5を移動させる移送用エアポンプ
が設けられ、エアリフト管4の上端より低い位置に、筒
状のダクト2が設けられ、濾過槽1の内部における上部
に内堰8が設けられ、ダクト2の内部であってエアリフ
ト管4の上方で、かつ内堰8の上端より低い位置に、有
底筒形の集濁室3が配設され、集濁室3の内部の濁水を
排出させる濁水排出機構が設けられている。
も懸濁物質を濃縮して除去して水を効率的に洗浄し、運
転費用やメンテナンス費用を軽減し、設備をコンパクト
にして価格を低くでき、小規模工場や一般家庭への普及
を容易にさせる。 【解決手段】 下部に原水注入管7が接続され、上部に
濾過水管9が接続された濾過槽1が配設され、濾過槽1
の内部には濾材5が収納され、濾過槽1の内部には、細
長い筒状のエアリフト管4が立設され、エアリフト管4
の下端から上端へ濾材5を移動させる移送用エアポンプ
が設けられ、エアリフト管4の上端より低い位置に、筒
状のダクト2が設けられ、濾過槽1の内部における上部
に内堰8が設けられ、ダクト2の内部であってエアリフ
ト管4の上方で、かつ内堰8の上端より低い位置に、有
底筒形の集濁室3が配設され、集濁室3の内部の濁水を
排出させる濁水排出機構が設けられている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移床式濾過装置に
関する。さらに詳しくは、濾過槽内に収納された濾材
が、原水中に含まれる鉄イオンやマンガンイオンなどの
溶存物質や粘土粒子や鉱物粒子などの不溶存性の細粒な
懸濁物質を濾材の表面に酸化吸着することによって、原
水を濾過する移床式濾過装置に関する。
関する。さらに詳しくは、濾過槽内に収納された濾材
が、原水中に含まれる鉄イオンやマンガンイオンなどの
溶存物質や粘土粒子や鉱物粒子などの不溶存性の細粒な
懸濁物質を濾材の表面に酸化吸着することによって、原
水を濾過する移床式濾過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、飲料用・工業用水源の原水中に含
まれる前記溶存物質や懸濁物質を除去するための濾過装
置は多く開発されており、圧力式濾過装置と移床式濾過
装置とに大別される。飲料用の浄水を得るためには圧力
式濾過方式の装置が多く用いられているが、この圧力式
濾過装置は圧力によって経時的に濾材が目詰まって閉塞
を起こしてしまい、十分に原水を濾過できなくなる。こ
のため、定期的に濾材を洗浄する逆洗工程が必要であ
り、この逆洗工程を自動化するために多くの付属設備が
必要なので、圧力式濾過装置は一般に大規模で設備費用
が高価である。しかも逆洗処理が行われているときには
装置を停止させなければならず、連続的に運転できな
い。また、逆洗処理は多量の洗浄水が必要であり、この
洗浄水の確保には折角洗浄した濾過水を使用しており、
結果として洗浄効率が悪かった。そこで、最近では逆洗
工程を必要としない移床式濾過装置が開発されており、
原水に含まれた懸濁物質を濾材によって除去するととも
に、濾材を連続的に循環させながら、濾材を洗浄し原水
の濾過処理を行うものがある(例えば、特開昭63-23650
7 号公報参照)。
まれる前記溶存物質や懸濁物質を除去するための濾過装
置は多く開発されており、圧力式濾過装置と移床式濾過
装置とに大別される。飲料用の浄水を得るためには圧力
式濾過方式の装置が多く用いられているが、この圧力式
濾過装置は圧力によって経時的に濾材が目詰まって閉塞
を起こしてしまい、十分に原水を濾過できなくなる。こ
のため、定期的に濾材を洗浄する逆洗工程が必要であ
り、この逆洗工程を自動化するために多くの付属設備が
必要なので、圧力式濾過装置は一般に大規模で設備費用
が高価である。しかも逆洗処理が行われているときには
装置を停止させなければならず、連続的に運転できな
い。また、逆洗処理は多量の洗浄水が必要であり、この
洗浄水の確保には折角洗浄した濾過水を使用しており、
結果として洗浄効率が悪かった。そこで、最近では逆洗
工程を必要としない移床式濾過装置が開発されており、
原水に含まれた懸濁物質を濾材によって除去するととも
に、濾材を連続的に循環させながら、濾材を洗浄し原水
の濾過処理を行うものがある(例えば、特開昭63-23650
7 号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来の移床
式濾過装置において、濾材を閉塞させずに連続的に濾過
槽の内部を循環させるために、濾材を移送させる移送用
エアポンプが取り付けられている。この移送用エアポン
プには高圧のコンプレッサーを用いており、換言する
と、移送用エアポンプは高圧のコンプレッサーでなけれ
ば、濾材を充分に移送させることができず濾材が閉塞し
てしまう。このため、移床式濾過装置であっても設備費
用が高くなり、小規模工場や一般家庭への普及が難しい
という問題がある。また、従来の移床式濾過装置では、
懸濁物質を含んだ大量の排水を捨てており、原水に対す
る排水量の割合が高い。このため、原水に対する濾過水
量の割合が少ないので、濾過処理効率が悪いという問題
がある。
式濾過装置において、濾材を閉塞させずに連続的に濾過
槽の内部を循環させるために、濾材を移送させる移送用
エアポンプが取り付けられている。この移送用エアポン
プには高圧のコンプレッサーを用いており、換言する
と、移送用エアポンプは高圧のコンプレッサーでなけれ
ば、濾材を充分に移送させることができず濾材が閉塞し
てしまう。このため、移床式濾過装置であっても設備費
用が高くなり、小規模工場や一般家庭への普及が難しい
という問題がある。また、従来の移床式濾過装置では、
懸濁物質を含んだ大量の排水を捨てており、原水に対す
る排水量の割合が高い。このため、原水に対する濾過水
量の割合が少ないので、濾過処理効率が悪いという問題
がある。
【0004】本発明はかかる事情に鑑み、濾材を連続的
に循環させながら洗浄し、しかも懸濁物質を濃縮して除
去して水を効率的に洗浄し、運転費用やメンテナンス費
用を軽減し、設備をコンパクトにして低価格で開発で
き、小規模工場や一般家庭への普及が容易な移床式濾過
装置を提供することを目的とする。
に循環させながら洗浄し、しかも懸濁物質を濃縮して除
去して水を効率的に洗浄し、運転費用やメンテナンス費
用を軽減し、設備をコンパクトにして低価格で開発で
き、小規模工場や一般家庭への普及が容易な移床式濾過
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の移床式濾過装
置は、内部に濾材が収納され、下部に原水が注水される
原水注入管が接続され、上部に濾過水が送水される濾過
水管が接続された濾過槽と、該濾過槽の内部に立設され
ており、下端部に吸込口が形成され、上端部に噴出口が
形成されたエアリフト管と、該エアリフト管の吸込口か
ら前記噴出口へ前記濾材を移動させる移送用エアポンプ
とからなる装置において、前記エアリフト管の噴出口よ
り低い位置に下端を配設され、前記エアリフト管の噴出
口から噴出する濁水と濾過された濾過水とを隔てる筒状
のダクトと、前記濾過槽の内部における上部に、該濾過
槽の内部と前記原水注入管とを隔てる位置に設けられた
内堰と、前記ダクトの内部であって前記エアリフト管の
上方で、かつ前記内堰の上端より低い位置に、開口を上
向きに配設され、内部に濁水を貯留する有底筒形の集濁
室と、該集濁室の内部の濁水を外部に排出させる濁水排
出機構とからなることを特徴とする。請求項2の移床式
濾過装置は、前記濾過槽の側面が、円筒状であって、前
記原水注入管から該濾過槽に注入される原水の水流方向
が、水平視で該濾過槽の中心線からズレていることを特
徴とする。
置は、内部に濾材が収納され、下部に原水が注水される
原水注入管が接続され、上部に濾過水が送水される濾過
水管が接続された濾過槽と、該濾過槽の内部に立設され
ており、下端部に吸込口が形成され、上端部に噴出口が
形成されたエアリフト管と、該エアリフト管の吸込口か
ら前記噴出口へ前記濾材を移動させる移送用エアポンプ
とからなる装置において、前記エアリフト管の噴出口よ
り低い位置に下端を配設され、前記エアリフト管の噴出
口から噴出する濁水と濾過された濾過水とを隔てる筒状
のダクトと、前記濾過槽の内部における上部に、該濾過
槽の内部と前記原水注入管とを隔てる位置に設けられた
内堰と、前記ダクトの内部であって前記エアリフト管の
上方で、かつ前記内堰の上端より低い位置に、開口を上
向きに配設され、内部に濁水を貯留する有底筒形の集濁
室と、該集濁室の内部の濁水を外部に排出させる濁水排
出機構とからなることを特徴とする。請求項2の移床式
濾過装置は、前記濾過槽の側面が、円筒状であって、前
記原水注入管から該濾過槽に注入される原水の水流方向
が、水平視で該濾過槽の中心線からズレていることを特
徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施形態を図面
に基づき説明する。図1は本発明の移床式濾過装置の一
実施形態に係わる正面図である。同図に示すように、本
実施形態の移床式濾過装置は、円筒状で下部が絞られた
形状の濾過槽1が設けられており、この濾過槽1には濾
材5が収納されている。この濾過槽1の下部には原水注
入口16が形成されており、この原水注入口16には原水注
入管7が接続されており、この原水注入管7、原水注入
口16を通って懸濁物質dを含んだ原水が濾過槽1の内部
に注入される。他方、濾過槽1の上部には濾過水管9が
接続されているが、この濾過水管9は濾過された濾過水
を送り出すためのものである。
に基づき説明する。図1は本発明の移床式濾過装置の一
実施形態に係わる正面図である。同図に示すように、本
実施形態の移床式濾過装置は、円筒状で下部が絞られた
形状の濾過槽1が設けられており、この濾過槽1には濾
材5が収納されている。この濾過槽1の下部には原水注
入口16が形成されており、この原水注入口16には原水注
入管7が接続されており、この原水注入管7、原水注入
口16を通って懸濁物質dを含んだ原水が濾過槽1の内部
に注入される。他方、濾過槽1の上部には濾過水管9が
接続されているが、この濾過水管9は濾過された濾過水
を送り出すためのものである。
【0007】つぎに、濾過槽1の内部における底部周辺
について説明する。図2は濾過槽1の内部における底部
周辺の一例の構成図であって、(A)は吸込管17の断面
正面図、(B)は吸込管17の正面図で、図3は濾過槽1
の内部における底部周辺の他の例であって、(A)は吸
込管17の断面正面図、(B)は吸込管17の正面図であ
る。図2(A)、(B)に示すように、濾過槽1の内部
における底部には、送気管14が取り付けられており、こ
の送気管14には図示しない移送用エアポンプが取り付け
られている。15は散気管である。この移送用エアポンプ
は常時稼働させておき、加圧空気を濾過槽1の内部へ送
り続けさせるものである。移送用エアポンプを稼働させ
ている間中、加圧空気は送気管14、散気管15を通って濾
過槽1の内部に送られ、この加圧空気は後述するダクト
2の上開口から抜ける。前記送気管14を囲う位置に、筒
状の吸込管17が濾過槽1の底部に取り付けられており、
この吸込管17の側面には濾材5よりも大きな孔13a がい
くつか形成されており、吸込管17の上部開口には後述す
るエアリフト管4の下端が接続されている。吸込管17の
孔13a から吸込管17の内部に入った濾材5は、前記移送
用エアポンプから吐き出された加圧空気とともにエアリ
フト管4に送られる。なお、図3(A)、(B)に示す
ように、吸込管17の側面には細長いスリット13bがいく
つか形成されていてもよく、吸込管17の孔は濾材5が吸
込管17の内部に入る大きさであれば、種々の形状を採択
しうる。
について説明する。図2は濾過槽1の内部における底部
周辺の一例の構成図であって、(A)は吸込管17の断面
正面図、(B)は吸込管17の正面図で、図3は濾過槽1
の内部における底部周辺の他の例であって、(A)は吸
込管17の断面正面図、(B)は吸込管17の正面図であ
る。図2(A)、(B)に示すように、濾過槽1の内部
における底部には、送気管14が取り付けられており、こ
の送気管14には図示しない移送用エアポンプが取り付け
られている。15は散気管である。この移送用エアポンプ
は常時稼働させておき、加圧空気を濾過槽1の内部へ送
り続けさせるものである。移送用エアポンプを稼働させ
ている間中、加圧空気は送気管14、散気管15を通って濾
過槽1の内部に送られ、この加圧空気は後述するダクト
2の上開口から抜ける。前記送気管14を囲う位置に、筒
状の吸込管17が濾過槽1の底部に取り付けられており、
この吸込管17の側面には濾材5よりも大きな孔13a がい
くつか形成されており、吸込管17の上部開口には後述す
るエアリフト管4の下端が接続されている。吸込管17の
孔13a から吸込管17の内部に入った濾材5は、前記移送
用エアポンプから吐き出された加圧空気とともにエアリ
フト管4に送られる。なお、図3(A)、(B)に示す
ように、吸込管17の側面には細長いスリット13bがいく
つか形成されていてもよく、吸込管17の孔は濾材5が吸
込管17の内部に入る大きさであれば、種々の形状を採択
しうる。
【0008】図4は図1のIV−IV線断面図である。
同図に示すように、濾過槽1の側面には2本の原水注入
管7が接続されており、それぞれの原水注入管7は濾過
槽1の中心Mから半径方向に少しズラして、かつ互いに
対向させて取り付けられている。なお、濾過槽1に取り
付けられる原水注入管7の本数は特に限定されないが、
2本の場合には安定した渦巻き流を発生させることがで
きるので好ましい。この構成によって、それぞれの原水
注入管7から注入された原水は平面視で渦巻きの流れと
なって、濾過槽1の下部を流れる。このため、図1に示
すように吸込管17付近の水流は上向きとなり、この水流
は下部コーン18の下側で循環流となり、濾材5の吸込管
17に対する閉塞を防止することができるという効果を奏
する。
同図に示すように、濾過槽1の側面には2本の原水注入
管7が接続されており、それぞれの原水注入管7は濾過
槽1の中心Mから半径方向に少しズラして、かつ互いに
対向させて取り付けられている。なお、濾過槽1に取り
付けられる原水注入管7の本数は特に限定されないが、
2本の場合には安定した渦巻き流を発生させることがで
きるので好ましい。この構成によって、それぞれの原水
注入管7から注入された原水は平面視で渦巻きの流れと
なって、濾過槽1の下部を流れる。このため、図1に示
すように吸込管17付近の水流は上向きとなり、この水流
は下部コーン18の下側で循環流となり、濾材5の吸込管
17に対する閉塞を防止することができるという効果を奏
する。
【0009】つぎに、エアリフト管4について説明す
る。再び、図1〜図2に示すように、濾過槽1の内部に
は、細長い筒状のエアリフト管4が立設されており、下
端を濾過槽1の吸込管17に接続されている。6は円錐形
の上部コーンで、エアリフト管4の上部に取り付けられ
ており、エアリフト管4の上端から噴出し沈降する濾材
5を、濾過槽1の半径方向に拡散させるものである。18
は下部コーンで、上部コーン6とは異なり、濾過槽1と
の間に絞り19を形成させるためのもので、濾材5の閉塞
を防止するものである。この構成により、前記移送用エ
アポンプを駆動させると、送気管14を経由して散気管15
から空気が勢いよく噴出され、この空気は吸込管17の内
部で泡Bとなる。このため、前記移送用エアポンプの稼
働中、この泡Bは吸込管17の内部の濾材5や原水ととも
に、エアリフト管4の内部を上昇しながら、泡Bのバブ
リング攪拌作用によって、濾材5に付着している懸濁物
質dを濾材5から剥離させることができる。すなわち、
濾過された濾過水を使用することなく、泡Bのバブリン
グ攪拌作用によって濾材5を洗浄させることができる。
前記エアリフト管4の内部で洗浄された濾材5は、懸濁
物質dとともに、エアリフト管4の上端から噴出する。
そして、前記エアリフト管4の上端から噴出した洗浄さ
れた濾材5は、濾材5の自重で沈んでいき、濾過槽1に
収納されている濾材5の最上層に堆積するが、懸濁物質
dはダクト2の内部を漂う。
る。再び、図1〜図2に示すように、濾過槽1の内部に
は、細長い筒状のエアリフト管4が立設されており、下
端を濾過槽1の吸込管17に接続されている。6は円錐形
の上部コーンで、エアリフト管4の上部に取り付けられ
ており、エアリフト管4の上端から噴出し沈降する濾材
5を、濾過槽1の半径方向に拡散させるものである。18
は下部コーンで、上部コーン6とは異なり、濾過槽1と
の間に絞り19を形成させるためのもので、濾材5の閉塞
を防止するものである。この構成により、前記移送用エ
アポンプを駆動させると、送気管14を経由して散気管15
から空気が勢いよく噴出され、この空気は吸込管17の内
部で泡Bとなる。このため、前記移送用エアポンプの稼
働中、この泡Bは吸込管17の内部の濾材5や原水ととも
に、エアリフト管4の内部を上昇しながら、泡Bのバブ
リング攪拌作用によって、濾材5に付着している懸濁物
質dを濾材5から剥離させることができる。すなわち、
濾過された濾過水を使用することなく、泡Bのバブリン
グ攪拌作用によって濾材5を洗浄させることができる。
前記エアリフト管4の内部で洗浄された濾材5は、懸濁
物質dとともに、エアリフト管4の上端から噴出する。
そして、前記エアリフト管4の上端から噴出した洗浄さ
れた濾材5は、濾材5の自重で沈んでいき、濾過槽1に
収納されている濾材5の最上層に堆積するが、懸濁物質
dはダクト2の内部を漂う。
【0010】つぎに、濾過槽1の内部における上部周辺
について説明する。図6は濾過槽1の内部における上部
周辺の構成図である。図1および図6に示すように、前
記エアリフト管4の上方には、エアリフト管4の上端を
囲む位置に、円筒状のダクト2が開口を下向きにして垂
設されている。このダクト2は上方部分が直径の小さい
円筒で、下方部分が直径の大きい円筒状のものである。
ところで、濾過槽1の内部には、大量の粒状の濾材5が
層となって堆積され、ダクト2の下端よりも高い位置ま
で収納されている。このため、ダクト2の内側の濁水
と、ダクト2の外側と濾過槽1の内側との間の濾過水と
は隔てられており、前記エアリフト管4の上端から噴出
する濁水と、濾材5によって濾過された濾過水とは混合
しない。
について説明する。図6は濾過槽1の内部における上部
周辺の構成図である。図1および図6に示すように、前
記エアリフト管4の上方には、エアリフト管4の上端を
囲む位置に、円筒状のダクト2が開口を下向きにして垂
設されている。このダクト2は上方部分が直径の小さい
円筒で、下方部分が直径の大きい円筒状のものである。
ところで、濾過槽1の内部には、大量の粒状の濾材5が
層となって堆積され、ダクト2の下端よりも高い位置ま
で収納されている。このため、ダクト2の内側の濁水
と、ダクト2の外側と濾過槽1の内側との間の濾過水と
は隔てられており、前記エアリフト管4の上端から噴出
する濁水と、濾材5によって濾過された濾過水とは混合
しない。
【0011】濾過槽1の内部における上部には、濾過槽
1と濾過水管9とを隔てる位置に円筒状の内堰8が設け
られており、この内堰8の下端は濾過槽1の内壁に接続
されている。原水が流入し、濾過槽1の水位が内堰8を
越えて上昇すると、濾材5によって濾過された濾過水が
内堰8を越えて溢れだし濾過水管9に送られる。
1と濾過水管9とを隔てる位置に円筒状の内堰8が設け
られており、この内堰8の下端は濾過槽1の内壁に接続
されている。原水が流入し、濾過槽1の水位が内堰8を
越えて上昇すると、濾材5によって濾過された濾過水が
内堰8を越えて溢れだし濾過水管9に送られる。
【0012】前記ダクト2の内部において、前記エアリ
フト管4の上端より上方には、有底円筒状の集濁室3
が、前記内堰8の上端より低い位置に設けられている。
このため、原水が流入し濾過槽1の内部の濾過水の水位
が上昇し、集濁室3の上端の高さを越えると、ダクト2
の内部の濁水は集濁室3の側壁を越えて集濁室3の内部
に注ぎ込んで貯水される。前記水位は集濁室3の上端と
内堰8の上端との間の高さに調整されているが、この水
位を調整する濁水排出機構についての詳細は後述する。
フト管4の上端より上方には、有底円筒状の集濁室3
が、前記内堰8の上端より低い位置に設けられている。
このため、原水が流入し濾過槽1の内部の濾過水の水位
が上昇し、集濁室3の上端の高さを越えると、ダクト2
の内部の濁水は集濁室3の側壁を越えて集濁室3の内部
に注ぎ込んで貯水される。前記水位は集濁室3の上端と
内堰8の上端との間の高さに調整されているが、この水
位を調整する濁水排出機構についての詳細は後述する。
【0013】この集濁室3の内部には、濁水排出機構が
設けられており、この濁水排出機構は集濁室3の内部に
貯水された濁水を外部に排出するものである。この濁水
排出機構は汚水排出管10と送気管11とからなり、濁水排
出管10は送気管11とともに吊り下げられて、集濁室3の
内部に配設されている。濁水排出管10は先端が漏斗状に
形成されたもので、この濁水排出管10の先端における内
部には送気管11が配設されている。12は散気管で、送気
管11の先端に取り付けられている。前記送気管11には図
示しない排出用エアポンプが接続されており、この排出
用エアポンプから送り込まれた加圧空気は送気管11、散
気管12を通って濁水排出管10の漏斗状の先端部に吐出さ
れる。このため、集濁室3の内部の濁水は加圧空気とと
もに、濁水排出管10を通って排出される。この排出用エ
アポンプが送り込む空気の量によって、濾過槽1の水面
の高低が決定されている。すなわち、排出用エアポンプ
が送り込む空気の量が多ければ、この空気とともに濁水
排出管10を通る濁水の量が多くなるので水面は低く、排
出用エアポンプが送り込む空気の量が少なければ、この
空気とともに濁水排出管10を通る濁水の量が少なくなる
ので水面は高くなる。したがって、原水の汚濁度が高い
ときには、排出用エアポンプが送り込む空気の量を多く
して、多くの濁水を排出させたり、原水の汚濁度が低い
ときには、排出用エアポンプが送り込む空気の量を少な
くして、濁水の排出を抑えればよい。つまり、原水の汚
濁度に応じて排出量を調整することができるという効果
を奏する。なお、濁水排出機構は、集濁室3の内部に一
時貯水されている濁水を外部に排出できればよく、集濁
室3の内部の濁水を直接吸引する装置であってもよく、
種々の機構を採択しうるが、本実施形態の前記汚水排出
管10と送気管11との組み合わせが最も安価でシンプルな
構造なので好適である。
設けられており、この濁水排出機構は集濁室3の内部に
貯水された濁水を外部に排出するものである。この濁水
排出機構は汚水排出管10と送気管11とからなり、濁水排
出管10は送気管11とともに吊り下げられて、集濁室3の
内部に配設されている。濁水排出管10は先端が漏斗状に
形成されたもので、この濁水排出管10の先端における内
部には送気管11が配設されている。12は散気管で、送気
管11の先端に取り付けられている。前記送気管11には図
示しない排出用エアポンプが接続されており、この排出
用エアポンプから送り込まれた加圧空気は送気管11、散
気管12を通って濁水排出管10の漏斗状の先端部に吐出さ
れる。このため、集濁室3の内部の濁水は加圧空気とと
もに、濁水排出管10を通って排出される。この排出用エ
アポンプが送り込む空気の量によって、濾過槽1の水面
の高低が決定されている。すなわち、排出用エアポンプ
が送り込む空気の量が多ければ、この空気とともに濁水
排出管10を通る濁水の量が多くなるので水面は低く、排
出用エアポンプが送り込む空気の量が少なければ、この
空気とともに濁水排出管10を通る濁水の量が少なくなる
ので水面は高くなる。したがって、原水の汚濁度が高い
ときには、排出用エアポンプが送り込む空気の量を多く
して、多くの濁水を排出させたり、原水の汚濁度が低い
ときには、排出用エアポンプが送り込む空気の量を少な
くして、濁水の排出を抑えればよい。つまり、原水の汚
濁度に応じて排出量を調整することができるという効果
を奏する。なお、濁水排出機構は、集濁室3の内部に一
時貯水されている濁水を外部に排出できればよく、集濁
室3の内部の濁水を直接吸引する装置であってもよく、
種々の機構を採択しうるが、本実施形態の前記汚水排出
管10と送気管11との組み合わせが最も安価でシンプルな
構造なので好適である。
【0014】つぎに、濾材5について説明する。図5は
濾材5の濾過機能の模式図である。同図に示すように、
多孔セラミック質を粉粒体に成形した酸化吸着剤などの
濾材5の大きな粒子の表面に、懸濁物質dの小さな粒子
が吸着されている。これは、鉄イオンやマンガンイオン
などの懸濁物質dが濾材5の表面に接触すると、懸濁物
質dが酸化されて不溶解物質となり、この懸濁物質dが
濾材5に吸着されるからである。濾材5は、原水中の金
属イオンや浮遊物を酸化して濾材5の表面に吸着させる
もので、原水中に含まれる懸濁物質dの濃度が濃い場合
には、濾材5と懸濁物質dとの接触回数が多くなるの
で、濾材5の表面には多くの懸濁物質dが吸着する。つ
まり、濾過槽1の内部の濾材5は、原水注入管7に近け
れば近いほど汚れており、言い換えると、濾過槽1の上
層部の濾材5よりも下層部の濾材5の方が、より多くの
懸濁物質dを付着している。なお、濾材5の材料には酸
化吸着剤だけでなく、無煙炭、アルミナ、珪酸アルミニ
ウム、炭化珪素などセラミックの多孔質に成形できるも
のであれば限定されない。さらになお、前処理として不
溶化処理およびフロッグ処理をしておくとよい。不溶化
処理は、原水に次亜塩素酸ナトリウムを加えて、鉄イオ
ンやマンガンイオンを不溶化して懸濁物質dにする処理
で、フロッグ処理はこの不溶性の懸濁物質dを含んだ原
水にポリ塩化アルミニウムなどを加えて懸濁物質dを擬
集させる処理である。このように、懸濁物質dを擬集さ
せて直径の大きなフロッグにしておけば、このフロッグ
を濾材5の表面に吸着させやすくなるので、好適であ
る。
濾材5の濾過機能の模式図である。同図に示すように、
多孔セラミック質を粉粒体に成形した酸化吸着剤などの
濾材5の大きな粒子の表面に、懸濁物質dの小さな粒子
が吸着されている。これは、鉄イオンやマンガンイオン
などの懸濁物質dが濾材5の表面に接触すると、懸濁物
質dが酸化されて不溶解物質となり、この懸濁物質dが
濾材5に吸着されるからである。濾材5は、原水中の金
属イオンや浮遊物を酸化して濾材5の表面に吸着させる
もので、原水中に含まれる懸濁物質dの濃度が濃い場合
には、濾材5と懸濁物質dとの接触回数が多くなるの
で、濾材5の表面には多くの懸濁物質dが吸着する。つ
まり、濾過槽1の内部の濾材5は、原水注入管7に近け
れば近いほど汚れており、言い換えると、濾過槽1の上
層部の濾材5よりも下層部の濾材5の方が、より多くの
懸濁物質dを付着している。なお、濾材5の材料には酸
化吸着剤だけでなく、無煙炭、アルミナ、珪酸アルミニ
ウム、炭化珪素などセラミックの多孔質に成形できるも
のであれば限定されない。さらになお、前処理として不
溶化処理およびフロッグ処理をしておくとよい。不溶化
処理は、原水に次亜塩素酸ナトリウムを加えて、鉄イオ
ンやマンガンイオンを不溶化して懸濁物質dにする処理
で、フロッグ処理はこの不溶性の懸濁物質dを含んだ原
水にポリ塩化アルミニウムなどを加えて懸濁物質dを擬
集させる処理である。このように、懸濁物質dを擬集さ
せて直径の大きなフロッグにしておけば、このフロッグ
を濾材5の表面に吸着させやすくなるので、好適であ
る。
【0015】上記のごとき構成によって、本実施形態の
移床式濾過装置は以下のように動作する。まず、懸濁物
質dを含んだ原水を原水注入管7から注入させると、原
水は濾過槽1の内部に注水される。この原水は、濾過槽
1の底部で渦を巻きながら、濾材5を拡散させつつ濾材
5の層を通って上昇していく。このため、吸込管の周辺
での濾材の閉塞を防止することができるという効果を奏
する。他方、原水中に含まれる懸濁物質dは、濾材5の
層を通過するうちに濾材5によって酸化吸着されるの
で、原水は濾過されて濾過水となって濾材5の最上層か
ら浸み出てくる。濾過槽1の内部の水位が内堰8の高さ
より高く上昇した場合には、濁水は内堰8から溢れ出て
濾過水管9へ案内される。
移床式濾過装置は以下のように動作する。まず、懸濁物
質dを含んだ原水を原水注入管7から注入させると、原
水は濾過槽1の内部に注水される。この原水は、濾過槽
1の底部で渦を巻きながら、濾材5を拡散させつつ濾材
5の層を通って上昇していく。このため、吸込管の周辺
での濾材の閉塞を防止することができるという効果を奏
する。他方、原水中に含まれる懸濁物質dは、濾材5の
層を通過するうちに濾材5によって酸化吸着されるの
で、原水は濾過されて濾過水となって濾材5の最上層か
ら浸み出てくる。濾過槽1の内部の水位が内堰8の高さ
より高く上昇した場合には、濁水は内堰8から溢れ出て
濾過水管9へ案内される。
【0016】一方、原水を連続に濾過し続ける濾材5の
表面には、多くの懸濁物質dが吸着されており、濾過機
能が劣化している。とくに、濾材5の層の最下層周辺は
原水を濾過槽1内に注水する原水注入管7が設けられて
場所であり、濾過槽1の内部で最も懸濁物質dの濃度が
濃いので、最も濾材5の汚れが著しい。この汚れが著し
い濾材5は、吸込管17の孔13a やスリット13b から吸込
管17の内部に送り込まれ、移送用エアポンプから送り込
まれた空気とともに、エアリフト管4の内部を上昇す
る。エアリフト管4の内部では、空気が泡Bとなり、こ
の泡Bのバブリング攪拌作用によって懸濁物質dを濾材
5の表面から剥離させることができる。すなわち、エア
リフト管4を通過する間に、濾材5は洗浄されて濾過機
能が回復する。この洗浄された濾材5は、懸濁物質dと
ともに、エアリフト管4の上端からダクト2の内部に噴
出される。
表面には、多くの懸濁物質dが吸着されており、濾過機
能が劣化している。とくに、濾材5の層の最下層周辺は
原水を濾過槽1内に注水する原水注入管7が設けられて
場所であり、濾過槽1の内部で最も懸濁物質dの濃度が
濃いので、最も濾材5の汚れが著しい。この汚れが著し
い濾材5は、吸込管17の孔13a やスリット13b から吸込
管17の内部に送り込まれ、移送用エアポンプから送り込
まれた空気とともに、エアリフト管4の内部を上昇す
る。エアリフト管4の内部では、空気が泡Bとなり、こ
の泡Bのバブリング攪拌作用によって懸濁物質dを濾材
5の表面から剥離させることができる。すなわち、エア
リフト管4を通過する間に、濾材5は洗浄されて濾過機
能が回復する。この洗浄された濾材5は、懸濁物質dと
ともに、エアリフト管4の上端からダクト2の内部に噴
出される。
【0017】比重の重い濾材5は自重によってダクト2
の内部を沈んでいき濾材5の上層に堆積され、ダクト2
の内部の濾材5の上層には洗浄された濾材5が連続的に
堆積する。上記のごとく、汚れた濾材5がエアリフト管
4の内部で洗浄されながら濾過槽1の上部へ移動させら
れ、再び、濾材5の上層に堆積させられるので、濾材5
が連続的かつ循環的に洗浄されるので、逆洗工程は必要
ない。
の内部を沈んでいき濾材5の上層に堆積され、ダクト2
の内部の濾材5の上層には洗浄された濾材5が連続的に
堆積する。上記のごとく、汚れた濾材5がエアリフト管
4の内部で洗浄されながら濾過槽1の上部へ移動させら
れ、再び、濾材5の上層に堆積させられるので、濾材5
が連続的かつ循環的に洗浄されるので、逆洗工程は必要
ない。
【0018】他方、比重の軽い懸濁物質dは、濁水排出
機構の濁水排出管10による濁水排出に伴なう上向流によ
ってダクト2の上部へ移送される。原水が吸込管17から
濾過槽1の内部に注水されていると、濾過槽1の内部の
水位が上昇する。この濾過槽1の内部の水位がさらに上
昇し、排出可能水位に達すると、集濁室3の内部に貯水
された濁水は、濁水排出機構の排出用エアポンプから送
気される空気とともに、濁水排出機構の濁水排出管10を
通って外部に排出される。
機構の濁水排出管10による濁水排出に伴なう上向流によ
ってダクト2の上部へ移送される。原水が吸込管17から
濾過槽1の内部に注水されていると、濾過槽1の内部の
水位が上昇する。この濾過槽1の内部の水位がさらに上
昇し、排出可能水位に達すると、集濁室3の内部に貯水
された濁水は、濁水排出機構の排出用エアポンプから送
気される空気とともに、濁水排出機構の濁水排出管10を
通って外部に排出される。
【0019】原水が濾過槽1の内部に注水されていない
場合には、濾過槽1の水位は上昇せず、濁水を排出する
ことなく、濾材5がエアリフト管4を循環し続けるだけ
なので、濾材5が洗浄され続ける。このため、集濁室3
およびダクト2の内部には懸濁物質dが蓄積され、ダク
ト2の内部の懸濁物質dは濃縮される。つまり、吸込管
17から濾過槽1の底部に注水された原水は濾過され、こ
の濾過水を濾過水管9から得ることができるとともに、
懸濁物質dが濃縮された濁水を濁水排出管10から排出さ
せることができるという効果を奏する。
場合には、濾過槽1の水位は上昇せず、濁水を排出する
ことなく、濾材5がエアリフト管4を循環し続けるだけ
なので、濾材5が洗浄され続ける。このため、集濁室3
およびダクト2の内部には懸濁物質dが蓄積され、ダク
ト2の内部の懸濁物質dは濃縮される。つまり、吸込管
17から濾過槽1の底部に注水された原水は濾過され、こ
の濾過水を濾過水管9から得ることができるとともに、
懸濁物質dが濃縮された濁水を濁水排出管10から排出さ
せることができるという効果を奏する。
【0020】上記のごとく、本実施形態の移床式濾過装
置は、濾材5を連続的に循環させながら洗浄し、しか
も、濾材5を洗浄するための洗浄水に濾過水を使用せ
ず、かつ懸濁物質dを濃縮させることにより排水量を軽
減させることができ、さらに原水の汚濁の程度によって
排水量を調整することができるので効率的に濾材5を洗
浄させることができる。また、濾過槽1の最下部におい
て原水の流入時には、渦巻き流を発生させることができ
るので、この渦巻き流によって吸込管の周辺での濾材は
充分に拡散することができ、濾材5の常時循環と併せて
吸込管17の周辺での濾材5の閉塞を防止することができ
る。この結果、高圧のコンプレッサーよりも低圧のエア
ポンプ、例えばブロアーを使用しても濾材5を閉塞させ
ずにエアリフト管4へ移送させることができる。このた
め、設備をコンパクトにすることができ装置を低価格で
提供できるとともに、運転費用やメンテナンス費用を軽
減させることができるので、小規模工場や一般家庭への
普及が容易であるという効果を奏する。もちろん、複数
の本実施形態の移床式濾過装置を並列に使用すれば、よ
り多くの量の原水を濾過処理できるのはいうまでもな
い。
置は、濾材5を連続的に循環させながら洗浄し、しか
も、濾材5を洗浄するための洗浄水に濾過水を使用せ
ず、かつ懸濁物質dを濃縮させることにより排水量を軽
減させることができ、さらに原水の汚濁の程度によって
排水量を調整することができるので効率的に濾材5を洗
浄させることができる。また、濾過槽1の最下部におい
て原水の流入時には、渦巻き流を発生させることができ
るので、この渦巻き流によって吸込管の周辺での濾材は
充分に拡散することができ、濾材5の常時循環と併せて
吸込管17の周辺での濾材5の閉塞を防止することができ
る。この結果、高圧のコンプレッサーよりも低圧のエア
ポンプ、例えばブロアーを使用しても濾材5を閉塞させ
ずにエアリフト管4へ移送させることができる。このた
め、設備をコンパクトにすることができ装置を低価格で
提供できるとともに、運転費用やメンテナンス費用を軽
減させることができるので、小規模工場や一般家庭への
普及が容易であるという効果を奏する。もちろん、複数
の本実施形態の移床式濾過装置を並列に使用すれば、よ
り多くの量の原水を濾過処理できるのはいうまでもな
い。
【0021】
【発明の効果】請求項1の移床式濾過装置によれば、濾
材を連続的に洗浄し循環させるとともに、濾過処理の連
続運転でき、また、懸濁物質を集濁室に貯留して濃縮
し、排出量を軽減することに加え、原水の汚濁の程度に
応じて排水量の調節ができるので効率的に濾過処理でき
る。請求項2の移床式濾過装置によれば、濾過槽の内部
に渦巻き流を発生させることができるので、この渦巻き
流によって吸込管の周辺での濾材は充分に拡散されるの
で、吸込管の周辺での濾材の閉塞を防止することができ
る。この結果、移送用エアポンプにブロアーなどの低圧
力のエアポンプを適用することができるので、設備をコ
ンパクトにして装置を低価格で提供できるとともに、運
転費用やメンテナンス費用を軽減させることができ、小
規模工場や一般家庭への普及が容易である。
材を連続的に洗浄し循環させるとともに、濾過処理の連
続運転でき、また、懸濁物質を集濁室に貯留して濃縮
し、排出量を軽減することに加え、原水の汚濁の程度に
応じて排水量の調節ができるので効率的に濾過処理でき
る。請求項2の移床式濾過装置によれば、濾過槽の内部
に渦巻き流を発生させることができるので、この渦巻き
流によって吸込管の周辺での濾材は充分に拡散されるの
で、吸込管の周辺での濾材の閉塞を防止することができ
る。この結果、移送用エアポンプにブロアーなどの低圧
力のエアポンプを適用することができるので、設備をコ
ンパクトにして装置を低価格で提供できるとともに、運
転費用やメンテナンス費用を軽減させることができ、小
規模工場や一般家庭への普及が容易である。
【図1】移床式濾過装置の一実施形態に係わる正面図で
ある。
ある。
【図2】濾過槽1の内部における底部周辺の一例の構成
図であって、(A)は吸込管17の断面正面図、(B)は
吸込管17の正面図である。
図であって、(A)は吸込管17の断面正面図、(B)は
吸込管17の正面図である。
【図3】濾過槽1の内部における底部周辺の他の例の構
成図であって、(A)は吸込管17の断面正面図、(B)
は吸込管17の正面図である。
成図であって、(A)は吸込管17の断面正面図、(B)
は吸込管17の正面図である。
【図4】図1のIV−IV線断面図である。
【図5】濾材5の説明図である。
【図6】濾過槽1の内部における上部周辺の構成図であ
る。
る。
1 濾過槽 2 ダクト 3 集濁室 4 エアリフト管 5 濾材 7 原水注入管 8 内堰 9 濾過水管 10 濁水排出管 11 送気管 13 スリット 14 送気管 16 原水注入口 17 吸込管 d 懸濁物質
Claims (2)
- 【請求項1】内部に濾材が収納され、下部に原水が注水
される原水注入管が接続され、上部に濾過水が送水され
る濾過水管が接続された濾過槽と、該濾過槽の内部に立
設された細長い筒状のエアリフト管と、該エアリフト管
の下端に加圧空気を送り込み、該エアリフト管の下端か
ら上端へ加圧空気とともに前記濾材を移動させる移送用
エアポンプとからなる装置において、前記エアリフト管
の上端を囲む位置に垂設され、前記エアリフト管の上端
から噴出する濁水と濾過された濾過水とを隔てる筒状の
ダクトと、前記濾過槽の内部における上部に、該濾過槽
の内部と前記原水注入管とを隔てる位置に設けられた内
堰と、前記ダクトの内部であって前記エアリフト管の上
方で、かつ前記内堰の上端より低い位置に配設され、内
部に濁水を一時貯留する有底筒形の集濁室と、該集濁室
の内部の濁水を外部に排出させる濁水排出機構とからな
ることを特徴とする移床式濾過装置。 - 【請求項2】前記濾過槽の側面が、円筒状であって、 前記原水注入管から該濾過槽に注入される原水の水流方
向が、水平視で該濾過槽の中心線からズレていることを
特徴とする請求項1記載の移床式濾過装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8110410A JPH09271608A (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | 移床式濾過装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8110410A JPH09271608A (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | 移床式濾過装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09271608A true JPH09271608A (ja) | 1997-10-21 |
Family
ID=14535082
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8110410A Pending JPH09271608A (ja) | 1996-04-05 | 1996-04-05 | 移床式濾過装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09271608A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005305279A (ja) * | 2004-04-20 | 2005-11-04 | Miyama Kk | フッ素含有水の処理装置および処理方法 |
CN113082809A (zh) * | 2021-04-09 | 2021-07-09 | 东方电气集团科学技术研究院有限公司 | 一种鼓泡搅拌式纳米粉体清洗过滤装置及方法 |
-
1996
- 1996-04-05 JP JP8110410A patent/JPH09271608A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005305279A (ja) * | 2004-04-20 | 2005-11-04 | Miyama Kk | フッ素含有水の処理装置および処理方法 |
JP4628013B2 (ja) * | 2004-04-20 | 2011-02-09 | ミヤマ株式会社 | フッ素含有水の処理装置および処理方法 |
CN113082809A (zh) * | 2021-04-09 | 2021-07-09 | 东方电气集团科学技术研究院有限公司 | 一种鼓泡搅拌式纳米粉体清洗过滤装置及方法 |
CN113082809B (zh) * | 2021-04-09 | 2022-12-16 | 东方电气集团科学技术研究院有限公司 | 一种鼓泡搅拌式纳米粉体清洗过滤装置及方法 |
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