JPH09269577A - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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JPH09269577A
JPH09269577A JP8466196A JP8466196A JPH09269577A JP H09269577 A JPH09269577 A JP H09269577A JP 8466196 A JP8466196 A JP 8466196A JP 8466196 A JP8466196 A JP 8466196A JP H09269577 A JPH09269577 A JP H09269577A
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group
tank
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processing
formula
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JP8466196A
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English (en)
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Akimitsu Haijima
章光 配島
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型処理機を用いて迅速しても現像ムラのな
い写真を安定して得ることができるハロゲン化銀写真感
光材料の処理方法の提供。 【解決手段】 ハロゲン化銀写真感光材料を現像液を用
いて現像処理する法において、該現像液を入れる処理槽
のタンク容積をVミリリットル、感光材料の該処理槽の
入口から出口のパス長さをLセンチメートルとすると、
VとLとは V/L≦25 の関係にある。この処理槽における現像液がチオ硫酸
塩、メタンチオスルフィン酸塩、チオシアン酸塩、又は
特定の一般式からなる化合物(メルカプト系化合物、メ
ソイオン系化合物、チオエーテル系化合物、チオ尿素系
化合物、イミダゾール系化合物から選ばれるハロゲン化
銀溶剤)を少なくとも1種含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀写真
感光材料の処理方法に関し、更に詳しくは小型の処理機
においてハロゲン化銀溶剤を含有する発色現像液を用い
て迅速処理するためのハロゲン化銀写真感光材料の処理
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料の処理装置に
おいて、処理槽の厚みを小さくし、処理タンクの容積を
著しく低減し、タンク液の交換率を高めて、処理液の安
定性を向上させたり、或いは小型の処理機の設計が可能
となる提案が、米国特許5311325 号、同5420659 号、同
5386261 号、実開昭63-148944 、実開平2-69331 、特開
平1-129253、同3-119846、同2-103043、同2-230146、特
開平7-501894、同7-501895号明細書に記載されている。
【0003】確かに、上記のような処理機に用いると処
理液の安定性は向上するが、特に撮影用感光材料(フイ
ルム感光材料)に適用した場合、攪拌が感光材料に均一
に行き届かず、現像ムラが発生した。この現像ムラは、
迅速処理時に更に著しく悪化し、また、高温にしたこと
による処理液の劣化も大きくなり、満足できるものでは
なかった。
【0004】従って、本発明の目的は小型処理機を用い
て迅速処理しても現像ムラの少ない写真を安定して得ら
れるハロゲン化銀感光材料の処理方法を提供することに
ある。
【0005】上記目的は、以下の処理手段によって達成
されることを見出し、本発明を達成するに至った。すな
わち、本発明は、 (1) ハロゲン化銀写真感光材料を現像液を用いて現
像処理する方法において、該現像液を入れる処理槽のタ
ンク容積をVミリリットル、感光材料の該処理槽の入口
から出口のパス長さをLセンチメートルとすると、Vと
Lとは V/L≦25 の関係にあり、該現像液がチオ硫酸塩、メタンチオスル
フィン酸塩、チオシアン酸塩、又は下記の一般式(A)
で表されるメルカプト系化合物、一般式(B)で表され
るメソイオン系化合物、一般式(C)で表されるチオエ
ーテル系化合物、一般式(D)で表されるチオ尿素系化
合物、若しくは一般式(E)で表されるイミダゾール系
化合物から選ばれるハロゲン化銀溶剤を少なくとも1種
含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の
処理方法。
【0006】一般式(A)
【化6】 式中、Qa1は5または6員の複素環を形成するのに必要
な非金属原子群を表わす。尚、この複素環は炭素芳香環
または複素芳香環と縮合していてもよい。La1は、単結
合、二価の脂肪族基、二価の芳香族炭化水素基、二価の
複素環基又はこれらの組合せた連結基を表わす。Ra1
カルボン酸もしくはその塩、スルホン酸もしくはその
塩、ホスホン酸もしくはその塩、アミノ基またはアンモ
ニウム塩を表わす。qは1〜3の整数を表わし、Ma1
水素原子またはカチオンを表わす。
【0007】一般式(B)
【化7】 式中Qb1は、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子
またはセレン原子により構成される5または6員のメソ
イオン環を表わし、Xb1 -は−O- 、−S- または−N
- b1を表わす。Rb1は脂肪族基、芳香族炭化水素基ま
たは複素環基を表わす。
【0008】一般式(C) LC1−(AC1−LC2r −AC2−LC3 式中、LC1及びLC3は同一でも異なっていてもよく各々
脂肪族基、芳香族炭化水素基、複素環基を表し、LC2
二価の脂肪族基、二価の芳香族炭化水素基、二価の複素
環連結基またはそれらを組み合わせた連結基を表す。A
C1及びAC2はそれぞれ−S−、−O−、−NRC20 −、
−CO−、−SO2 −またはそれらを組み合わせた基を
表す。rは1〜10の整数を表す。ただし、LC1及びL
C3の少なくとも1つは−SO3 C1、−PO3
C2C3、−NRC1(RC2)、−N+ C3(RC4
(RC5)・XC1 -、−SO2 NRC6(RC7)、−NRC8
SO2 C9、−CONRC10 (RC11 )、−NRC12
ORC13 、−SO2 C14 、−PO(−NRC15 (R
C16 ))2 、−NRC17 CONRC18 (RC19 )、−C
OOMC4または複素環基で置換されているものとする。
C1、MC2、MC3及びMC4は同一でも異なっていてもよ
く各々水素原子または対カチオンを表す。MC1〜MC20
は同一でも異なってもよく各々水素原子、脂肪族基また
は芳香族炭化水素基を表し、XC1 -は対アニオンを表
す。ただしAC1及びAC2の少なくとも1つは−S−を表
す。
【0009】一般式(D)
【化8】 式中、Xd 及びYd は脂肪族基、芳香族炭化水素基、複
素環基、−N(Rd1)Rd2、−N(Rd3) N(Rd4) R
d5、−ORd6、又は−SRd7を表わす。尚、Xd とYd
は環を形成してもよいが、エノール化することはない。
ただし、Xd 及びYd のうち少なくとも一つはカルボン
酸もしくはその塩、スルホン酸もしくはその塩、ホスホ
ン酸もしくはその塩、アミノ基またはアンモニウム基、
水酸基の少なくとも1つで置換されているものとする。
d1、Rd2、Rd3、Rd4及びRd5は水素原子、脂肪族
基、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、Rd6及びR
d7は水素原子、カチオン、脂肪族基、芳香族炭化水素基
又は複素環基を表わす。
【0010】一般式(E)
【化9】 上記一般式(E)において、Re1、Re2、Re3およびR
e4は、それぞれ、水素原子、アルキル基またはアルケニ
ル基を表わす。
【0011】(2) 前記現像液がヒドロキシルアミン
を実質的に含有せず、下記の一般式(I)で表される置
換ヒドロキシアミンを少なくとも1種含有することを特
徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀写真感光材料の
処理方法。
【0012】一般式(I)
【化10】 (式中、Lは置換してもよいアルキレン基を表し、Aは
カルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、ヒドロキシ基、
アルキル置換してもよいアミノ基を表し、Rは水素原
子、置換してもよいアルキル基を表す。)
【0013】(3) 前記処理層のタンク厚みWが0.
1〜5センチメートルであることを特徴とする請求項1
又は請求項2に記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理
方法。
【0014】以下、本発明をさらに詳細に説明する。本
発明に係る感光材料の処理機においては、処理部のタン
ク容量をVミリリットル、感光材料の該処理部の入口か
ら出口のパス長をLセンチメートルとしたとき、V/L
≦25であるという条件を満たす処理タンクを用いるこ
とが特徴であり、この条件を達成する好適な態様として
は、例えば、感光材料を処理する処理液が貯留され且つ
U字状に形成された処理槽(処理タンク)と、処理槽の
内壁面の一部により形成され且つ感光材料を案内すると
共に感光材料の搬送経路を構成するガイド部と、処理槽
内に配置されて感光材料を搬送経路に沿って搬送する搬
送手段と、を有した感光材料処理装置や処理槽がスリッ
ト状処理路を形成している、例えば、特開平2−675
52号公報に記載の感光材料処理装置等が挙げられる。
【0015】ここで、パス長とは、ハロゲン化銀写真感
光材料が処理タンク内の処理液に接触する点から、該処
理液から搬出される点までの長さを指し、また、ここ
で、タンク容量(V)には、循環系の液量や現像液の温
調のために用いられることがあるサブタンク等の容量は
除外される。タンク容量(V)ミリリットルとパス長
(L)センチメートルとの間には、V/L≦25の関係
を満たすことを要し、好ましくは、1≦V/L≦20で
ある。タンク容量(V)は、50〜5000ミリリット
ルの範囲であることが好ましく、効果の観点からは、1
00〜3000ミリリットルであることがより好まし
い。また、パス長(L)は、処理液の種類や処理に要す
る時間により異なるが、一般的には2〜200センチメ
ートルが好ましく、さらには4〜120センチメートル
であることが好ましい。更に処理タンク中において、感
光材料の進行方向に対して直交するタンク断面の厚みを
Wとしたとき、タンク厚みは、0.1≦W≦5cmの条
件を満たすことが好ましく、より好ましくは、0.2≦
W≦4cm、さらに好ましくは1≦W≦3cmである。
また、処理タンク中において、処理タンク底部において
処理路が形成する曲率をRとしたとき、10≦R≦70
mmφであることが好ましく、さらに、20≦R≦50
mmφであることが好ましい。
【0016】処理機に付設される搬送機構には、(1)
ドラムの回転により狭い隙間に満たされた液中に感材を
挿入、搬送、送り出すいわゆるドラム処理が知られてい
るが、これらは写真工業12月号(1974)p.45
に記されている。この方法では、ドラムの内壁又は外壁
を利用して感材を現像するが、小液量処理槽装置の作り
易さから外壁型が好ましい。
【0017】さらには、(2)対向ローラー、千鳥ロー
ラー等により、ローラーのニップ力のより感材を搬送さ
せるローラー搬送型処理機が知られており、これらは写
真工業2月号(1975)p.71に記されている。こ
の方法は小さい装置の作り易さから本発明に好ましく使
用できる。また、特開平4−95953号記載のよう
に、感光材料が通過するような溝を設けて、搬送ルート
を制御する方法を加えて用いると尚、好ましい。この方
法では、一般に支持体が厚い感材の場合の搬送に適性が
あり、薄い支持体の場合には対向ローラー型が好まし
い。更に薄い支持体の場合には、対向ローラーの対を多
数設置するか或いは、厚い支持体(タブリーダーとも言
う)の後端に感材を接合させて処理するのが好ましい。
場合にはよっては処理槽挿入部にフィード機構(挿入機
構)を設けても良い。
【0018】また(3)感材を処理する時に、予め処理
槽に前通ししてあるリーダーの後端に露光済み感材を接
合して、このリーダーを巻き取る等の駆動を掛けて感材
を処理する方法があるが、この方式は撮影感材では一般
にシネ式現像、プリント感材ではリーダートレーラー搬
送現像と言われてており、これらは写真工業3月号(1
975)p.70や同4月号(1975)p.40や同
5月号(1975)p.36や同6月号(1975)
p.41に記されている。これらの処理方式は感材の前
後のいわゆる長尺のリーダーを接合して処理する必要が
あるが、プリント材料のように多量に生産する必要があ
る場合には、適した方法である。これと類似した搬送法
として、(4)エンドレスリーダーベルト方式、エンド
レスチェーン方式が知られている。この方法は写真工業
5月号(1975)p.36や同6月号(1975)
p.41に記載されている。ただし、これらの方法は液
持ちだし、液持込みが多く本発明には適さない。
【0019】上述した(3)の方式でリーダーが長尺で
なく短い物を使い、このリーダー((5)ショートリー
ダーとも言う)を特別な駆動で移動させる事により結果
として、感材を搬送する方法も最近用いられ、本発明に
適用することができ、好ましい態様の1つである。この
方法には(5−1)ショートリーダーに付けられた穴に
対応する凸部を多数有するベルト(タイミングベルト)
の回転移動でショートリーダーを動かし、その結果感材
を処理する方法である。他の方法として(5−2)ショ
ートリーダーに付けられた穴に対応する凸部を有するギ
ヤ(スプロケット)の回転でショートリーダーを移動さ
せ、感材を処理する方法が知られている。例えば特開平
4−101139に記載の方法である。この方法は好ま
しい搬送方式の1つである。特にスプロケットで搬送す
る方法は好ましい。本発明において、小液量の処理方式
としては、ベルト搬送方式として、特開平2−6755
1、特開平2−103043が、エンドレスベルト方式
として特開平2−67550、実開平2−58744
が、磁気搬送方式として、特開平1−154155が、
スプロケット搬送として特開平4−101139がそれ
ぞれ知られている。また、本発明における処理液の循環
方式において、本発明の処理タンクは温度のコントロー
ルや浮遊物の除去のために循環されるのが好ましい。循
環の速度は処理タンクの大きさで異なるが、毎分0.1
〜30リットル、好ましくは0.2〜10リットルであ
る。循環が弱すぎると、温度のコントリールが困難にな
り、強すぎると、液が劣化したり、溢れたりする場合が
生じる。
【0020】本発明の循環方法においては、循環系は処
理タンクの底部よりタンク液を吸入し、タンクの上部に
排出する方法が望ましい。タンクの上部とは液面より深
さ10cm以内の箇所に排出される場合が特に好まし
い。また、液面の上部に圧力による液の溢れを防止する
目的で、ワイパーブレード等により、液面付近を覆う方
法が好ましく用いられる。また、同時にこのワイパーブ
レードはスクイジーとしても作用することができる。ポ
ンプとしてはイワキ社製のマグネットポンプMD−1
0、MD−20、MD−30等が好ましく用いられる。
さらに、上記循環系に、強力な噴射を設けて、ジェット
攪拌により処理液を感光材料の膜面に当て、短時間で目
標の写真特性を得たり、脱銀速度を速めたり、水洗浴や
安定浴での各種成分の洗い出しを促進することができ
る。
【0021】ジェット攪拌の方式としては、特開平3−
41447、特開平4−83251、同5−1142
1、同5−224382、同5−281688、同7−
199436号等に記載されている。各処理液におけ
る、ジェット攪拌の方法は、より具体的には特開昭62
−183460号第3頁右下欄〜第4頁右下欄の発明の
実施例の項に記載された乳剤面に向かい合って設けられ
たノズルからポンプで圧送された液を吐出させる方式が
好ましい。ポンプとしてはイワキ社製のマグネットポン
プMD−10、MD−15、MD−20等を使用するこ
とが出来る。ノズルの穴径は直径0.3〜2mm、好ま
しくは0.5〜1.5mmである。また、ノズルはチャ
ンバー板面及び感光材料面に対しできるだけ垂直方向
に、かつ円形に開いていることが好ましいが、角度とし
ては搬送方向側から60度〜120度、形状として長方
形やスリット状でもよい。ノズルの数はタンク容量1L
当り5個〜200個、好ましくは10個〜100個であ
る。また、噴流が感光材料の一部に偏って当たると、現
像ムラや残色ムラが発生するため、同じ場所だけにあた
らないように、ノズルの位置を順次ずらしておくことが
好ましい。例えば搬送方向に対し垂直に2〜8個程度の
穴列を、適当な間隔で位置を少しずつ変えたものであ
る。ノズルから感光材料までの距離は近すぎると上記の
ムラが発生し易く、遠すぎると攪拌効果が弱まるので、
0.5〜12mmとするのが好ましく、より好ましくは
1〜9mmである。各ノズルから吐出す液の流速も、同
様に最適範囲が存在し、好ましくは0.5〜5m/秒、
特に好ましくは1〜3m/秒である。
【0022】次に本発明の処理機においては、一般に現
像処理は化学反応であるために、現像中の温度を指定の
温度で、一定の温度振れ幅の範囲に管理することが写真
性能を安定に得るために必要なことである。特に自動現
像機では人が温度を調べることが無いために、温度の安
定管理は重要である。自動現像機におけるこのような温
度の自動制御、均質制御の部分を温度調節(温調)と言
う。言い換えれば、温調は処理槽の液温を指定の温度
に、しかも均質に保つための機能である。従って加熱す
る部分(H)と冷却する部分(C)(これは空冷の場合
にはいらない)と液を循環する部分(J)、さらには温
度検出部分(S)とに機能を分けることが出来る。Sは
温度制御に必要で処理槽に設置されることが好ましい。
(特開平1−170944) それぞれのH、C、Jの機能の組み合わせを処理槽中で
行う場合と、別槽中で行う場合とその中間とがある。
【0023】小液量処理槽ではHとJは少なくとも処理
槽外が好ましく、Hはサブタンク(処理槽と直接つなか
った空気開放槽)中に配置するか、循環経路中に設置す
るか、循環経路中に設置されたハンプタンク(空気未開
放槽:補充混合槽)中に設置するのが好ましい。循環に
用いるポンプは軸流(プロペラ)ポンプ、いわゆるケミ
カルポンプが多用されるが、スクリューポンプ、ギヤポ
ンプ、ピストンポンプなども使用できる。加熱する部分
(H)に使用するヒーターはニクロム線を絶縁体で埋包
したステンレスヒーター、セラミックの発熱を利用した
セラミックヒーター、カーボン繊維の発熱を利用した面
状ヒーター、鋳込みヒーター(体積型ヒーターでヒータ
ー中に空洞がありこの中に温調液を通過させて加熱する
方法)等があるが(特開昭62−246057)本目的
には鋳込みヒーターを用い循環系にヒーターを組み込む
方法が液量の増加も少なく、最も好ましい方法である。
この鋳込みヒーターは特開平5−80479、特開平5
−204117に詳細な記載がある。
【0024】小液量処理槽の温調を効率よく行うための
循環の流れは前述した循環方法に準じるが、特開平4−
83251の図1の様に例えばU字型スリット型処理槽
であればU字型の下部より液を取り出し、両側のU字型
の上部に戻す方式が好ましい。この図に有るように戻す
時は感材の幅全面に均一に液が吹きかけられるように感
材幅方向にスリットになったノズルで吹き出すのが最も
好ましい。また、U字型上部より液を取り出し、他方の
U字型の上部に戻す場合でサブタンクが有る場合には一
般的にサブタンク側から液を取り出す方が温調の安定化
の為に好ましい。この場合には、戻す側の液面上部には
液吹き出し防止用のブレードを設置すると良い。例え
ば、特開平3−257450の図2の78のワイパー部
材が好ましい。この場合、サブタンクに温調安定化を施
せば、サブタンクが無い方のU字型の上部から取り出す
方式の循環の方が液出し防止用のブレードを設置する必
要が無くなる。
【0025】温度を一定に保つための制御も必要であ
る。感材が液に入った時、補充がなされた時の温度低下
に対する制御、ヒーターの加熱防止用の制御、省エネル
ギー制御、外気温度予測、その他等が有る。例えば特開
昭58−211149、特開昭62−238556、特
開昭62−238557、特開昭62−246058、
特開平1−177542、特開平1−200421、特
開平1−214850等である。
【0026】本発明の処理機は、露光済の感光材料の処
理量に応じて、補充される機能を有することが好まし
い。補充の方法は、各種方式を採用することができる。
例えば、特開平5−173299号記載のように、循環
系の直接濃縮液を補充する方法、特開平6−19481
1号記載のようにストックタンクに濃縮液を一度ストッ
クし、その後補充する方法、特開昭64−55560、
同64−55561、同64−55562号記載のよう
に完成液のカートリッジから直接タンクに補充する完成
補充液方式、特開平3−134666号記載のように、
カートリッジからストックタンクに一旦補充液を自動供
給し、その後、処理タンクに補充される方法、EP−5
90583A1記載のように濃縮液と水を直接タンクに
補充する方法、特開平5−188533、同6−202
297、同7−169339号等に記載の固体処理剤と
水を補充する方法等が挙げられる。
【0027】本発明の処理機においては、液面の開口面
積は比較的小さいために、補充は循環系やサブタンクを
設けて、その箇所に補充するのが好ましい。また、循環
系に補充する場合には、循環経路の一部に膨らみ(ハン
プタンク)を設け、その箇所に補充するのも好ましい方
法である。また、処理液の補充に関しては、補充ポンプ
が用いられるが、ベローズ式補充ポンプが好ましい。ま
た、補充精度を向上させる方法として、ポンプ停止時の
逆流を防止するため、補充ノズルへの送液チューブの径
を補足することは有効である。好ましい内径は1〜8m
m、特に好ましくは2〜5mmである。
【0028】本発明の処理機における自動現像機には種
々の部品材料が用いられるが、好ましい材料を以下に記
載する。処理槽および温調槽等のタンク材質、処理ラッ
クや接液部のガイド類の材質としては、変性PPO(変
性ポリフェニレンオキサイド)、変性PPE(変性ポリ
フェニレンエーテル)樹脂が好ましい。変性PPOは日
本ジーイープラスチック社製「ノリル」、変性PPEは
旭化成工業製「ザイロン」、三菱瓦斯化学製「ユピエー
ス」等が挙げられる。これらの材質は現像液、定着液、
漂白定着液などに対して耐薬品性の優れた材料である。
これらの材料は射出形成に適しており、また低発泡成形
やシンプレス成形、ガスカウンタープレッシャー成形な
どの各種の中空成形も行うことができる利点がある。こ
れらの成形方法を利用して処理槽と温調槽の一体成形化
や複雑な構造のガイドやラック類の一体成形化が可能に
なった、さらに肉厚な成形体やブロック等肉厚部材を作
ることが可能になった。エンジニアリングブロー成形に
よって自動現像機のカバー類などの大型ハウジング部材
などにも利用できる。これらの材質は、一般のABSよ
りも耐熱温度が高いため自動現像機の乾燥部材質にも使
用できる。さらに耐熱や鋼性を必要な時はガラス繊維強
化やフィラー添加されたグレードを使用することができ
る。
【0029】また、ABS(アクリロニトリル・ブタジ
エン・スチレン樹脂)は、処理液(例えば、カラー現像
液、漂白液、定着液、漂白定着液)に対する耐薬品性を
有しているため、タンクの一部やラック類に使用するこ
とができる。電気化学工業製「デンカ」、宇部興産製
「サイコラック」や三菱モンサント化成、日本合成ゴム
など各社のABS樹脂を使用できる。ABSは、80℃
以下の環境で使用することが好ましい。また、ABSは
射出成形による成形性が良好で、成形時のヒケが少なく
平面性良く成形できるため自動現像機のハウジングにも
適した材料である。プロセサの供給部やカセット類にも
適した材質である。
【0030】また、オレフィン系樹脂のPE(ポリエチ
レン)、PP(ポリプロピレン)は、処理液一般に(例
えば、カラー現像液、漂白液、定着液、安定液)に対し
て高い耐薬品性を有している。PEは昭和電工、宇部興
産などで多数の製品がある。PPは宇部興産、チッソ、
三井東圧化学、旭化成など多数の製品がある。自動現像
機では補充タンクや廃液タンクなどの材質として使用さ
れている。材料が安価で中空成形で容易に大型タンクを
製作できるため、高い寸法精度を必要としない部位に好
ましく用いることができる。
【0031】また、PVC(ポリ塩化ビニル樹脂)は、
耐薬品性に優れ、安価で簡単に溶接できるため加工性に
すぐれている。PVCとしては電気化学工業や理研ビニ
ル工業などのほかに各種モールダーメーカーなど多くの
会社より多品種が生産されている。タキロン工業「タキ
ロンプレート」や三菱樹脂「ヒシプレート」から押出成
形された板材が市販されており、また各種変性処理され
たPVCも市販されており容易に用いることができる。
アクリル変性PVCとしては、筒中プラスチック「カイ
ダック」やサンアロー化学などから市販されている。ア
クリル変性PVCは、表面が平滑に仕上がり撥水性が良
く、タンクに使用した場合、処理液の析出(例 発色現
像液から主薬などの析出)をひきおこしにくく適した材
料である。PVCの押出や射出成形品の表面を平滑にす
るための工夫としては、変性PVCの他に大豆油などを
添加して成形時の流動性を向上させることは効果が高
い。大豆油(好ましくは変性大豆油)の添加は、樹脂表
面を平滑化し、スリキズなどによって感材の品質を損ね
ないだけでなく、成形時の流動性を向上させる効果があ
る。
【0032】発色現像主薬などの析出対策や感材の搬送
性向上のために処理槽や処理部のガイドの材質として、
結晶性ポリマーが用いることができる。PBT(ポリブ
チレンテレフタレート)、HDPE(超高密度ポリエチ
レン樹脂)、PTFE(ポリ四ふっ化エチレン樹脂)、
PFA(四ふっ化エチレン・パーフルオロアルコキシエ
チレン樹脂)、PVDF(ポリふっ化ビニリデン樹脂)
などが感材が接触するガイドや処理液(例えば、発色現
像液)が析出しやすい液界面部分などに適している。上
記のふっ化物はPPEなどの他の材質にコーティングし
ても効果を発揮する。
【0033】処理部のローラー材質としては、PVC
(ポリ塩化ビニル樹脂)、PP(ポリプロピレン)、P
E(ポリエチレン)、UHMPE(超高分子量ポリエチ
レン)、PMP(ポリメチルペンテン)、PPS(ポリ
フェニレンサルファイド)、変性PPO(変性ポリフェ
ニレンオキサイド)、変性PPE(変性ポリフェニレン
エーテル)などの熱可塑性樹脂が適している。PP、P
E、PMPなどのオレフィン系樹脂はローラー表面を平
滑に射出成形でき、比重が小さいため回転負荷が小さく
できるため、搬送される感材の乳剤面側にキズがつきに
くく適している。これらは、ターン部のローラーなどに
良く使われている。UHMPEやPTFE(PFAやP
VDFを含む)などの材質は、感材が摺動する部分や処
理液の撥水を必要とする部分に適している。ローラーに
処理液の析出部が付着して固化したものによって感材が
きずつけられるのを防ぐ効果がある。
【0034】これらの材質をローラー表面(コーティン
グを含む)に備えたローラーは、処理液の界面に位置す
るローラーやスクイズ部分のローラーに適している。P
VCは、押出成形によってローラーに加工しやすく適し
ている。また、2重押出成形によってローラーの表面に
硬度の低い軟質の樹脂部分を有したローラーを容易に製
造することができ、感材に対してソフトタッチで接触で
き好ましい。搬送力を伴うローラーにはPVCの他に変
性PPO、変性PPE、変性PPSなどが剛性を高く、
高い回転トルクに耐えることができるため適している。
これらは、剛性をさらに高めるためにガラス繊維強化や
マイカ、タルク、チタン酸カリウムなどのミネラル添加
の強化剤を使用することが好ましい。強化物を添加する
ことによってローラーの曲げ弾性率が向上して経時変化
によるクリープ変形を防止でき長期の使用によってロー
ラーが撓むことがなく安定した搬送性を確保することが
できる。また、無機物を樹脂に添加して成形することで
ローラー表面に現れた無機質粒子によって表面を梨地状
に荒らして搬送物のスリップを防止することができる。
添加する無機物の粒子径や添加量を調製しローラー表面
粗度をコントロールできる。
【0035】搬送ローラーの直径が小さいものや感材の
幅が広くローラー長の長いものには熱硬化性樹脂が適し
ている。PF(フェノール樹脂)、熱硬化性ウレタン樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂が好ましい。エポキシ樹脂
もアルカリ性処理液以外の一部の処理液には適してい
る。PFとしてはレゾール系が好ましく、三井東圧化学
「OR−85」は特に適している。補強のためにグラフ
ァイトを添加するとよい。このローラーは細く(例えば
外径8mm)できるため、処理ラックを小型化できる。
熱硬化性ウレタン樹脂としては、日本ユニポリマー「ユ
ニロン」、大日本インキ化学工業「パンデックス」、武
田薬品工業「タケネート」などが適している。現像液に
よる耐汚染防止のためにはフッ素径樹脂で被膜されたロ
ーラーも好ましい。具体的には、特開平4−16195
5号に開示された樹脂などを用いることができる。
【0036】ニップローラー等の軟質ローラーには、エ
ラストマーを用いることができる。例えば、オレフィン
系エラストマー、スチレン系エラストマー、ウレタン系
エラストマー、塩ビ系エラストマーなどが好ましい。処
理部のギヤ、スプロケットとしては、PA(ポリアミ
ド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、UHM
PE(超高分子量ポリエチレン)、PPS(ポリフェニ
レンサルファイド)、LCP(全芳香族ポリエステル樹
脂、液晶ポリマー)、PEEK(ポリエーテルエーテル
ケトン)など熱可塑性結晶性樹脂が適している。
【0037】PAとしては、66ナイロン、6ナイロ
ン、12ナイロン等のポリアミド樹脂のほかに分子鎖中
に芳香族環をもつ芳香族系ポリアミドや変性ポリアミド
が含まれる。66ナイロン、6ナイロンとしては東レや
デュポン「ザイテル」、12ナイロンとしては東レ「リ
ルサン」、ダイセル・ヒュルス「ダイアミド」などが適
している。芳香族系ポリアミドとしては、三菱瓦斯化学
「レニー」ポリアミドMXD6、変性ポリアミドでは三
井石油化学「アーレン」変性ポリアミド6Tなどが適し
ている。PAは、吸水率が高いため処理液中で膨潤しや
すいためガラス繊維強化や炭素繊維強化グレードが好ま
しい。芳香族系ポリアミドは、比較的吸水率が低いため
膨潤しにくく、高い寸法精度を得ることができる。その
ほかコンプレッション成形によって得られたMCナイロ
ンのような高分子量品は繊維強化なしでも十分な性能を
得ることができる。そのほかに、「ポリスライダー」の
ような含油ナイロン樹脂も使われる。
【0038】PBTはPAとは反対に極めて吸水率が低
いため処理液に対して高い耐薬品性を有している。東レ
や大日本インキ化学工業のPBTや日本ジーイープラス
チックス「バロックス」が用いられる。PBTはガラス
繊維強化品でも未強化品でも部位に応じて使用される。
ギヤの噛み合いを良化するためにはガラス強化品と未強
化品と組み合わせて使用することが好ましい。
【0039】UHMPEとしては、未強化品が適してお
り、三井石油化学「リューブマー」、「ハイゼックスミ
リオン」、作新工業「ニューライト」、旭化成「サンフ
ァイン」、大日本印刷「超高分子ポリエチレンUHM
W」が適している。PPSとしては、ガラス繊維や炭素
繊維強化のものが好ましい。LCPとしては、ICIジ
ャパン「ビクトレックス」、住友化学「エコノール」、
日本石油「ザイダー」、ポリプラスチックス「ベクト
ラ」などを用いることができる。PEEKは、現像機の
いずれの処理液に対しても極めて耐薬品性や耐久性が良
好で未強化品で十分な性能を発揮する好適な材質であ
る。軸受などの材質としては、超高分子ポリエチレンな
どが好ましい。
【0040】自動現像機の処理液中で使用されるバネや
スプリングとしては通常ステンレス(SUS316)、
チタンなとが使用される。チタンではバネやスプリング
を適切につくることができない場合、プラスチックスプ
リングを用いることができる。荷重が加わった時の変形
量が少ない(フック則の臨界歪が1.6%以下)用途で
あれば、PBT(例 日本ジーイープラスチックス「バ
ロックス310」など)、PP(例 旭化成「M−15
00」など)、変性PPO(例 日本ジーイープラスチ
ックス「ノリル731J」など)、変性PPE(例 旭
化成「ザイロン220V」など)で使用が用いられる。
スプリング力が弱い場合、ガラス繊維強化した材質を使
用することも効果がある。
【0041】スプリングが長期にわたって安定したニッ
プ力を得るためには、PSF(ポリスルホン)、PAR
(ポリアリレート)、PES(ポリエーテルスルホ
ン)、PEI(ポリエーテルイミド)、PAI(ポリア
ミドイミド)が適している。特にスーパーエンプラの非
結晶性樹脂が優れておりPSF、PES、PEIは、特
に好ましい。PSFは、アモコ「ユーデルP170
0」、PESはICI「VICTREX 4800
G」、PEIは日本ジーイープラスチックス「ウルテ
ム」などが使用できる。強い荷重で長期に使用するスプ
リングの場合はPEEKやPPS、LCPなどの結晶性
樹脂が使われる。非結晶樹脂はクリープが少なく、成形
時の寸法精度がきわめて良いため、低荷重のバネにはき
わめて適している。高い疲労限界応力を必要とする部位
では結晶性樹脂が適しておりPEEKは、ICI「VI
CTREX 450G」、PPS「ライトン」、LCP
I型 住友化学「エコノール E2000」、LCPI
I型ポリプラスチック「ベクトラ A950」などが代
表的なグレードである。
【0042】スクイズローラー等の軟質材料としては、
発泡、塩化ビニル樹脂や発泡シリコン樹脂、発泡ウレタ
ン樹脂が適している。発泡ウレタン樹脂としては東洋ポ
リマー(株)製「ルビセル」が挙げられる。
【0043】配管、配管の継手、アジテーションジェッ
トパイプの継手、シール材などのゴム材質およびエラス
トマーとしては、EPDMゴム、シリコンゴム、バイト
ンゴム、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラス
トマー、ウレタン系エラストマー、塩ビ系エラストマー
などが好ましい。具体例としては、住友ベークライト
(株)製「スミフレックス」、三井石油化学(株)製
「ミラストマー」(オレフィン系エラストマー)、三菱
油化(株)製「サーモラン」(ゴム入りオレフィン系エ
ラストマー)、同「ラバロン」、日本モンサント化成
(株)又はエーイーエス・ジャパン(株)製「サントプ
レーン」、三菱化成ビニル(株)製「サンプレーン」
(高弾性塩ビ系エラストマー)、特開平3−19805
2号に記載のシリコンゴムやバイトンゴムなどを挙げる
ことができる。
【0044】搬送ベルトなどのベルトの芯材としては、
超高強度ポリエチレン樹脂繊維(例えば、特開平4−6
554号に記載)、ポリフッ化ビニリデン樹脂繊維(例
えば、特開平4−16941号に記載)、アラミド繊維
(例えば、東レ・デュポン(株)製「ケブラ」)などを
用いることができる。
【0045】以上述べてきた処理装置の処理槽を初めと
した各々の個所に用いられるプラスチックなどの材料に
ついては、「プラスチック成形材料商取引便覧−特性デ
ーターベース−1991年版」(株)合成樹脂工業新聞
社発行に基づいて容易に選択、入手することができる。
【0046】次に、本発明の処理方法について詳細を説
明する。本発明の処理方法は、現像工程、脱銀工程、水
洗工程、安定工程等各種処理工程に用いるいずれの処理
タンクにも適用することができるが、発明の効果は、本
発明の方法をカラー現像液の処理タンクに適用する場合
に最も顕著に得ることができる。
【0047】本発明において、上記した処理機における
現像液中には、ハロゲン化銀溶剤として、チオ硫酸塩、
メタンチオスルフィン酸塩、チオシアン酸塩、又は上記
した一般式(A)で表されるメルカプト系化合物、一般
式(B)で表されるメソイオン系化合物、一般式(C)
で表されるチオエーテル系化合物、一般式(D)で表さ
れるチオ尿素系化合物、若しくは一般式(E)で表され
るイミダゾール系化合物から選ばれたハロゲン化銀溶剤
を少なくとも1種含有する。
【0048】上記した一般式(A)において、式中、Q
a1は5または6員の複素環を形成するのに必要な非金属
原子群を表わす。尚、この複素環は炭素芳香環または複
素芳香環と縮合していてもよい。La1は、単結合、二価
の脂肪族基、二価の芳香族炭化水素基、二価の複素環基
又はこれらの組合せた連結基を表わす。Ra1はカルボン
酸もしくはその塩、スルホン酸もしくはその塩、ホスホ
ン酸もしくはその塩、アミノ基またはアンモニウム塩を
表わす。qは1〜3の整数を表わし、Ma1は水素原子ま
たはカチオンを表わす。
【0049】上記した一般式(B)において、式中Qb1
は、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子またはセ
レン原子により構成される5または6員のメソイオン環
を表わし、Xb1 -は−O- 、−S- または−N- b1
表わす。Rb1は脂肪族基、芳香族炭化水素基または複素
環基を表わす。
【0050】上記した一般式(C)において、式中、L
C1及びLC3は同一でも異なっていてもよく各々脂肪族
基、芳香族炭化水素基、複素環基を表し、LC2は二価の
脂肪族基、二価の芳香族炭化水素基、二価の複素環連結
基またはそれらを組み合わせた連結基を表す。AC1及び
C2はそれぞれ−S−、−O−、−NRC20 −、−CO
−、−SO2 −またはそれらを組み合わせた基を表す。
rは1〜10の整数を表す。ただし、LC1及びLC3の少
なくとも1つは−SO3 C1、−PO3 C2C3、−N
C1(RC2)、−N+ C3(RC4)(RC5)・XC1 -
−SO2 NRC6(RC7)、−NRC8SO2 C9、−CO
NRC10 (RC11 )、−NRC12 CORC13 、−SO2
C14 、−PO(−NRC15 (RC16 ))2 、−NR
C17 CONRC18 (RC19 )、−COOMC4または複素
環基で置換されているものとする。MC1、MC2、MC3
びMC4は同一でも異なっていてもよく各々水素原子また
は対カチオンを表す。MC1〜MC20 は同一でも異なって
もよく各々水素原子、脂肪族基または芳香族炭化水素基
を表し、XC1 -は対アニオンを表す。ただしAC1及びA
C2の少なくとも1つは−S−を表す。
【0051】上記した一般式(D)において、式中、X
d 及びYd は脂肪族基、芳香族炭化水素基、複素環基、
−N(Rd1)Rd2、−N(Rd3) N(Rd4) Rd5、−O
d6、又は−SRd7を表わす。尚、Xd とYd は環を形
成してもよいが、エノール化することはない。ただし、
d 及びYd のうち少なくとも一つはカルボン酸もしく
はその塩、スルホン酸もしくはその塩、ホスホン酸もし
くはその塩、アミノ基またはアンモニウム基、水酸基の
少なくとも1つで置換されているものとする。Rd1、R
d2、Rd3、Rd4及びRd5は水素原子、脂肪族基、芳香族
炭化水素基又は複素環基を表し、Rd6及びRd7は水素原
子、カチオン、脂肪族基、芳香族炭化水素基又は複素環
基を表わす。
【0052】上記した一般式(E)において、Re1、R
e2、Re3およびRe4は、それぞれ、水素原子、アルキル
基またはアルケニル基を表わす。
【0053】なお、一般式(A)、一般式(B)、一般
式(C)、一般式(D)における脂肪族基、芳香族炭化
水素基、複素環基は、別段の断りがないかぎり、以下の
通りである。
【0054】脂肪族基とは、置換もしくは無置換の、直
鎖、分岐もしくは環状のアルキル基、置換もしくは無置
換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基
を表わす。二価の脂肪族基とは、これらの脂肪族基の二
価のもので、置換もしくは無置換の直鎖、分岐もしくは
環状のアルキレン基、置換もしくは無置換のアルケニレ
ン基、置換もしくは無置換のアルキニレン基を表わす。
脂肪族基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、イソプロピル基、2−ヒドロキシプロピル
基、ヘキシル基、オクチル基、ビニル基、プロペニル
基、ブテニル基、ベンジル基、フェネチル基等が挙げら
れる。
【0055】芳香族炭化水素基とは、置換もしくは無置
換の、単環であっても更に芳香環や複素環と縮環してい
てもよいアリール基を表わす。二価の芳香族炭化水素基
とは、置換もしくは無置換の、単環であっても更に芳香
環や複素環と縮環していてもよいアリーレン基を表わ
す。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、2−クロ
ロフェニル基、3−メトキシフェニル基、ナフチル基な
どが挙げられる。
【0056】複素環基とは、ヘテロ原子として、窒素原
子、酸素原子または硫黄原子を少なくとも一つ有する、
3〜10員環の、飽和もしくは不飽和の、置換もしくは
無置換の、単環であっても更に芳香環や複素環と縮環し
ていてもよい、複素環基を表わす。複素環としては、ピ
ロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、ピリジン
環、ピラジン環、ピリミジン環、トリアゾール環、チア
ジアゾール環、オキサジアゾール環、キノキサリン環、
テトラゾール環、チアゾール環、オキサゾール環等が挙
げられる。
【0057】また、本明細書における各基は別段の断り
の無いかぎり置換されていてもよく、それらが有しても
よい置換基としては、例えば、アルキル基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリ
ール基、アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド
基、ウレイド基、ウレタン基、アリールオキシ基、スル
ファモイル基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリ
ールチオ基、スルホニル基、スルフィニル基、アシル
基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、スルホ
基、カルボキシ基、ホスホノ基、アリールオキシカルボ
ニル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、ニ
トロ基、ヒドロキサム酸基、複素環基等が挙げられる。
【0058】次に本発明の一般式(A)で表されるメル
カプト系化合物について詳細に説明する。一般式(A)
中、Qa1は好ましくは炭素原子、窒素原子、酸素原子、
硫黄原子及びセレン原子の少なくとも一種の原子から構
成される5又は6員の複素環を形成するのに必要な非金
属原子群を表わす。尚、この複素環は炭素芳香環または
複素芳香環で縮合していてもよい。複素環としては例え
ばテトラゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、
チアジアゾール環、オキサジアゾール環、セレナジアゾ
ール環、オキサゾール環、チアゾール環、ベンズオキサ
ゾール環、ベンズチアゾール環、ベンズイミダゾール
環、ピリミジン環、トリアザインデン環、テトラアザイ
ンデン環、ペンタアザインデン環等があげられる。
【0059】Ra1はカルボン酸またはその塩(例えばナ
トリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、カルシウム
塩)、スルホン酸またはその塩(例えばナトリウム塩、
カリウム塩、アンモニウム塩、マグネシウム塩、カルシ
ウム塩)、ホスホン酸またはその塩(例えばナトリウム
塩、カリウム塩、アンモニウム塩)、置換もしくは無置
換のアミノ基(例えば無置換アミノ、ジメチルアミノ、
ジエチルアミノ、メチルアミノ、ビスメトキシエチルア
ミノ)、置換もしくは無置換のアンモニウム基(例えば
トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、ジ
メチルベンジルアンモニウム)を表わす。La1は単結
合、二価の脂肪族基、二価の芳香族炭化水素基、二価の
複素環基又はこれらの組合せた連結基を表わす。La1
好ましくは炭素数1〜10のアルキレン基(例えばメチ
レン、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプロピレ
ン、2−ヒドロキシプロピレン、ヘキシレン、オクチレ
ン)、炭素数2〜10のアルケニレン基(例えばビニレ
ン、プロペニレン、ブテニレン)、炭素数7〜12のア
ラルキレン基(例えばフェネチレン)、炭素数6〜12
のアリーレン基(例えばフェニレン、2−クロロフェニ
レン、3−メトキシフェニレン、ナフチレン)、炭素数
1〜10の複素環基(例えばピリジル、チエニル、フリ
ル、トリアゾリル、イミダゾリル)の二価のもの、単結
合およびこれらの基を任意に組合せた基であってもよい
し、−CO−、−SO2 −、−NR202−、−O−また
は−S−を任意に組合せたものでもよい。ここでR202
は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基(例えばメチ
ル、エチル、ブチル、ヘキシル)、炭素数7〜10のア
ラルキル基(例えばベンジル、フェネチル)、炭素数6
〜10のアリール基(例えばフェニル、4−メチルフェ
ニル)を表わす。
【0060】Ma1は水素原子またはカチオン(例えば、
ナトリウム原子、カリウム原子のようなアルカリ金属原
子、マグネシウム原子、カルシウム原子のようなアルカ
リ土類金属原子、アンモニウム基、トリエチルアンモニ
ウム基のようなアンモニウム基)を表わす。
【0061】また一般式(A)で表わされる複素環およ
びRa1はニトロ基、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭
素原子)、メルカプト基、シアノ基、それぞれ置換もし
くは無置換のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、t−ブチル、シアノエチル)、アリール基(例
えばフェニル、4−メタンスルホンアミドフェニル、4
−メチルフェニル、3,4−ジクロルフェニル、ナフチ
ル)、アルケニル基(例えばアリル)、アラルキル基
(例えばベンジル、4−メチルベンジル、フェネチ
ル)、スルホニル基(例えばメタンスルホニル、エタン
スルホニル、p−トルエンスルホニル)、カルバモイル
基(例えば無置換カルバモイル、メチルカルバモイル、
フェニルカルバモイル)、スルファモイル基(例えば無
置換スルファモイル、メチルスルファモイル、フェニル
スルファモイル)、カルボンアミド基(例えばアセトア
ミド、ベンズアミド)、スルホンアミド基(例えばメタ
ンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p−トル
エンスルホンアミド)、アシルオキシ基(例えばアセチ
ルオキシ、ベンゾイルオキシ)、スルホニルオキシ基
(例えばメタンスルホニルオキシ)、ウレイド基(例え
ば無置換ウレイド、メチルウレイド、エチルウレイド、
フェニルウレイド)、アシル基(例えばアセチル、ベン
ゾイル)、オキシカルボニル基(例えばメチキシカルボ
ニル、フェノキシカルボニル)、オキシカルボニルアミ
ノ基(例えばメトキシカルボニルアミノ、フェノキシカ
ルボニルアミノ、2−エチルヘキシルオキシカルボニル
アミノ)、ヒドロキシル基などで置換されていてもよ
い。
【0062】qは1〜3の整数を表わすが、qが2また
は3を表わすときは各々のRa1は同じであっても異って
いてもよい。一般式(A)中、好ましくはQa1はテトラ
ゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、オキサジ
アゾール環、トリアザインデン環、テトラアザインデン
環、ペンタアザインデン環を表わし、Ra1はカルボン酸
またはその塩、スルホン酸またはその塩から選ばれる基
の1つまたは2つで置換された炭素数1〜6のアルキル
基を表わし、qは1または2を表わす。
【0063】一般式(A)で表わされるメルカプト系化
合物の中で、より好ましい化合物としては一般式(A−
1)で表わされる化合物があげられる。 一般式(A−1)
【0064】
【化11】
【0065】式中、Ma1及びRa1は前記一般式(A)の
それぞれと同義である。T及びUはC−Ra2またはNを
表わし、Ra2は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ
基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アラルキル
基、アリール基、カルボンアミド基、スルホンアミド
基、ウレイド基又はRa1を表わす。ただしRa2がRa1
表わすときは一般式(A)のRa1と同じであっても異っ
ていてもよい。
【0066】次に一般式(A−1)について詳細に説明
する。T及びUはC−Ra2またはNを表わし、Ra2は水
素原子、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子)、
ヒドロキシ基、ニトロ基、アルキル基(例えばメチル、
エチル、メトキシエチル、n−ブチル、2−エチルヘキ
シル)、アルケニル基(例えばアリル)、アラルキル基
(例えば、ベンジル、4−メチルベンジル、フェネチ
ル、4−メトキシベンジル)、アリール基(例えば、フ
ェニル、ナフチル、4−メタンスルホンアミドフェニ
ル、4−メチルフェニル)、カルボンアミド基(例え
ば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ、メトキシプロ
ピオニルアミノ)、スルホンアミド基(例えば、メタン
スルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p−トルエ
ンスルホンアミド)、ウレイド基(例えば、無置換のウ
レイド、メチルウレイド、フェニルウレイド)、または
a1を表わす。ただしRa2がRa1を表わすときは、一般
式(A)のRa1と同じであっても異っていてもよい。一
般式(A−1)中、好ましくはT=U=Nであり、Ra1
はカルボン酸またはその塩、スルホン酸またはその塩か
ら選ばれる基の1つまたは2つで置換された炭素数1〜
4のアルキル基を表わす。以下に本発明の一般式(A)
の化合物の具体例を示すが本発明はこれに限定されるも
のではない。
【0067】
【化12】
【0068】
【化13】
【0069】本発明で用いられる一般式(A)の化合物
は、ベリヒテ・デア・ドイツチェン・ヘミツシェン・ゲ
ゼルシャフト(Berichte der Deutschen Chemischen Ge
sellschaft) 28、77(1895)、特開昭60−6
1749号、同60−147735号、ベリヒテ・デア
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90(1923)、ヘミシェ・ベリヒテ(Chemische Be
richte) 9、465(1876)に記載されている方法
に準じて合成できる。
【0070】次に一般式(B)で表されるメソイオン系
化合物について詳細に説明する。一般式(B)中、Qb1
は、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子またはセ
レン原子により構成される5または6員のメソイオン環
を表わし、Xb1 -は−O- 、−S- または−N- b1
表わす。Rb1は脂肪族基、芳香族炭化水素基、または複
素環基を表わす。本発明の一般式(B)で表わされるメ
ソイオン化合物とはW.Baker とW.D.Ollis がクオ
ータリー・レビュー(Ouart.Rev.)11、15(195
7)、アドバンシイズ・イン・ヘテロサイクリック・ケ
ミストリー(Advances in Heterocyclic Chemistry)1
9、1(1976)で定義している化合物群であり「5
または6員の複素環状化合物で、一つの共有結合構造式
または極性構造式では満足に表示することができず、ま
た環を構成するすべての原子に関連したπ電子の六偶子
を有する化合物で環は部分的正電荷を帯び、環外原子ま
たは原子団上の等しい負電荷とつり合いをたもってい
る」ものを表わす。Qb1で表わされるメソイオン環とし
ては、イミダゾリウム環、ピラゾリウム環、オキサゾリ
ウム環、チアゾリウム環、トリアゾリウム環、テトラゾ
リウム環、チアジアゾリウム環、オキサジアゾリウム
環、チアトリアゾリウム環、オキサトリアゾリウム環な
どがあげられる。
【0071】Rb1は置換もしくは無置換の脂肪族基(例
えばメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソ
プロピル、n−オクチル、カルボキシメチル、ジメチル
アミノエチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキ
シル、シクロペンチル、プロペニル、2−メチルプロペ
ニル、プロパルギル、ブチニル、1−メチルプロパルギ
ル、ベンジル、4−メトキシベンジル)、置換もしくは
無置換の芳香族基(例えばフェニル、ナフチル、4−メ
チルフェニル、3−メトキシフェニル、4−エトキシカ
ルボニルフェニル)、置換又は無置換の複素環基(例え
ばピリジル、イミダゾリル、モルホリノ、トリアゾリ
ル、テトラゾリル、チエニル)を表わす。また、Mで表
わされるメソイオン環は一般式(A)で説明した置換基
で置換されていてもよい。さらに一般式(B)で表わさ
れる化合物は、塩(例えば酢酸塩、硝酸塩、サリチル酸
塩、塩酸塩、ヨウ素酸塩、臭素酸塩)を形成してもよ
い。一般式(B)中好ましくはXb1 -は−S- を表わ
す。本発明で用いられる一般式(B)のメソイオン化合
物の中でより好ましくは以下の一般式(B−1)があげ
られる。 一般式(B−1)
【0072】
【化14】
【0073】式中、Xb2はNまたはC−Rb3を表わし、
b1はO、S、NまたはN−Rb4を表わし、Zb1はN、
N−Rb5またはC−Rb6を表わす。Rb2、Rb3、Rb4
b5およびRb6は脂肪族基、芳香族基、複素環基、アミ
ノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド
基、スルファモイルアミノ基、アシル基またはカルバモ
イル基を表わす。ただし、Rb3およびRb6は水素原子で
あってもよい。また、Rb2とRb3、Rb2とRb5、Rb2
b6、Rb4とRb5およびRb4とRb6は環を形成してもよ
い。上記一般式(B−1)で示される化合物について詳
細に説明する。Rb2、Rb3、Rb4、Rb5およびRb6の脂
肪族基、芳香族基、複素環基、アミノ基、アシルアミノ
基、スルホンアミド基、ウレイド基、スルファモイルア
ミノ基、アシル基及びカルバモイル基は置換されていて
もよい。一般式(B−1)中好ましくはXb2はN、C−
b3を表わし、Yb1はN−Rb4またはS、Oを表わし、
b1はNまたはC−Rb6を表わし、Rb2、Rb3またはR
b6は置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無
置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル
基または置換もしくは無置換の複素環基を表わす。ただ
しRb3およびRb6は、水素原子であってもよい。R
b4は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは
無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニ
ル基、置換もしくは無置換の複素環基、置換もしくは無
置換のアミノ基が好ましい。一般式(B−1)中、より
好ましくはXb2はNを表わし、Yb1はN−Rb4を表わ
し、Zb1はC−Rb6を表わす。Rb2およびRb4は炭素数
1〜6、より好ましくは炭素数1〜3のアルキル基を表
わし、Rb6は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基
を、より好ましくは水素原子または炭素数1〜3のアル
キル基を表わす。ただしRb2、Rb4およびRb6のうち少
なくとも1つのアルキル基は少なくとも1つのカルボン
酸基、スルホン酸基、アミノ基、ホスホノ基で置換され
ているものがより好ましく、特にカルボン酸基、スルホ
ン酸基で置換されているものが好ましい。
【0074】また、一般式(B−1)の類似化合物とし
て以下の一般式(B−2)が挙げられる。 一般式(B−2)
【0075】
【化15】
【0076】式中、Xb2、Yb1、Zb1は前記一般式(B
−1)と全く同様である。以下に本発明の一般式(B)
の化合物の具体例を示すが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0077】
【化16】
【0078】
【化17】
【0079】
【化18】
【0080】
【化19】
【0081】
【化20】
【0082】
【化21】
【0083】本発明の前記一般式(B)で表わされるメ
ソイオン系化合物は、特開平1−201659号、同4
−143755号等に記載の方法で合成できる。次に一
般式(C)で表されるチオエーテル系化合物について詳
細に説明する。LC1及びLC3は置換もしくは無置換の炭
素数1〜10の脂肪族基(例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、ヘキシル、イソプロピル、カルボキシエチル、
ベンジル、フェネチル、ビニル、プロペニル、1−メチ
ルビニル)、置換もしくは無置換の炭素数6〜12の芳
香族基(例えば、フェニル、4−メチルフェニル、3−
メトキシフェニル)、または置換もしくは無置換の炭素
数1〜10の複素環基(例えば、ピリジル、フリル、チ
エニル、イミダゾリル)を表わし、LC2は置換もしくは
無置換の炭素数1〜12の二価の脂肪族基(例えば、メ
チレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペ
ンタメチレン、ヘキサメチレン、1−メチルエチレン、
1−ヒドロキシトリメチレン、1,2−キシリレン)、
置換もしくは無置換の炭素数6〜12の二価の芳香族基
(例えば、フェニレン、ナフチレン)、置換もしくは無
置換の炭素数1〜10の二価の複素環連結基(例えば
【0084】
【化22】
【0085】AC1及びBC1は−S−、−O−、−NR
C20 −、−CO−、−CS−、−SO2 −またはそれら
を任意に組合せた基を表わし、任意に組合せた基として
は例えば−CONRC21 −、−NRC22 CO−、−NR
C23 CONRC24 −、−COO−、−OCO−、−SO
2 NRC25 −、−NRC26 SO2 −、−NRC27 CON
C28 −等があげられる。rは1〜10の整数を表わ
す。ただし、LC1及びLC3の少なくとも1つは−SO3
C1、−PO3 C2C3、−NRC1(RC2)(塩酸塩、
酢酸塩などの塩の形でもよく、例えば無置換アミノ、メ
チルアミノ、ジメチルアミノ、N−メチル−N−ヒドロ
キシエチルアミノ、N−エチル−N−カルボキシエチル
アミノ)、−N+ C3(RC4)(RC5)・XC1 -(例え
ば、トリメチルアンモニオクロリド)、−SO2 NRC6
(RC7)(例えば、無置換スルファモイル、ジメチルス
ルファモイル)、−NRC8SO2 C9(例えば、メタン
スルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド)、−CON
C10(RC11 )(例えば、無置換カルバモイル、N−
メチルカルバモイル、N,N−ビス(ヒドロキシエチ
ル)カルバモイル)、−NRC12 CORC13 (例えば、
ホルムアミド、アセトアミド、4−メチルベンゾイルア
ミノ)、−SO2 14(例えば、メタンスルホニル、4
−クロルフェニルスルホニル)、−PO(−NR
C15 (RC16 2 (例えば、無置換ホスホンアミド、テ
トラメチルホスホンアミド)、−NRC17 CONRC18
(RC19 )(例えば、無置換ウレイド、N,N−ジメチ
ルウレイド)、複素環基(例えば、ピリジル、イミダゾ
リル、チエニル、テトラヒドロフラニル)−COOMC4
で置換されているものとする。
【0086】MC1、MC2、MC3及びMC4は水素原子また
は対カチオン(例えば、ナトリウム原子、カリウム原子
のようなアルカリ金属原子、マグネシウム原子、カルシ
ウム原子のようなアルカリ土類金属原子、アンモニウ
ム、トリエチルアンモニウムのようなアンモニウム基)
を表わす。RC1〜RC28 は水素原子、置換もしくは無置
換の炭素数1〜12の脂肪族基(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、ヘキシル、イソプロピル、ベンジル、フ
ェネチル、ビニル、プロペニル、1−メチルビニル)、
置換もしくは無置換の炭素数6〜12の芳香族基(例え
ば、フェニル、4−メチルフェニル、3−メトキシフェ
ニル)を表わし、X- は対アニオン(例えば、塩素イオ
ン、臭素イオンのようなハロゲンイオン、硝酸イオン、
硫酸イオン、酢酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオ
ン)を表わす。LC1、LC2、LC3、RC1〜RC28 の各基
が置換基を有する場合、その置換基としては炭素数1〜
4の低級アルキル基(例えばメチル、エチル)、炭素数
6〜10のアリール基(例えば、フェニル、4−メチル
フェニル)、炭素数7〜10のアラルキル基(例えばベ
ンジル)、炭素数2〜4のアルケニル基(例えば、プロ
ペニル)、炭素数1〜4のアルコキシ基(例えば、メト
キシ基、エトキシ基)、ハロゲン原子(例えば、塩素原
子、臭素原子)、シアノ基、ニトロ基、カルボン酸基
(塩の形でもよい)、ヒドロキシ基等があげられる。
尚、rが2以上の時は、AC1及びLC2は先にあげた基の
任意の組合せでよい。また、AC1、BC1の少なくとも1
つは−S−を表わす。
【0087】一般式(C)中好ましくはLC1及びLC3
少なくとも一方は−SO3 C1、−PO3 C2C3、−
NRC1(RC2)、−N+ C3(RC4)(RC5)・
C1 -、複素環基−COOMC4で置換された炭素数1〜
6のアルキル基を表わし、LC2は炭素数1〜6のアルキ
レン基を表わす。AC1及びBC1は−S−、−O−または
−NRC20 −を表わし、RC1、RC2、RC3、RC4、RC5
及びRC20 は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基
を表わし、rは1〜6の整数を表わす。一般式(C)
中、より好ましくはLC1及びLC3は−SO3 C1、−P
3 C2C3−COOMC4で置換された炭素数1〜4の
アルキル基であり、AC1及びBC1は−S−を表わし、r
は1〜3の整数を表わす。以下に本発明の一般式(C)
で表されるチオエーテル系化合物の具体例を示すが本発
明はこれに限定されるものではない。
【0088】
【化23】
【0089】
【化24】
【0090】本発明の前記一般式(C)で表わされるチ
オエーテル系化合物は、特開平2−44355号、欧州
特許公開458277号等に記載の方法で合成できる。
次に一般式(D)で表されるチオ尿素系について詳細に
説明する。一般式(D)中、Xd 、Yd 、Rd1、Rd2
d3、Rd4、Rd5、Rd6及びRd7で表される脂肪族基、
芳香族基及び複素環基としてはそれぞれ以下の例があげ
られる。すなわち、置換もしくは無置換の炭素数1〜1
0のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、
ヘキシル、イソプロピル、カルボキシエチル、スルホエ
チル、アミノエチル、ジメチルアミノエチル、ホスホノ
プロピル、カルボキシメチル、ヒドロキシエチル)、置
換もしくは無置換の炭素数2〜10のアルケニル基(例
えば、ビニル、プロペニル、1−メチルビニル)、置換
もしくは無置換の炭素数7〜12のアラルキル基(例え
ば、ベンジル、フェネチル、3−カルボキシフェニルメ
チル、4−スルホフェニルエチル)、置換もしくは無置
換の炭素数6〜12のアリール基(例えば、フェニル、
ナフチル、4−カルボキシフェニル、3−スルホフェニ
ル)、置換もしくは無置換の炭素数1〜10の複素環基
(例えば、ピリジル、フリル、チエニル、イミダゾリ
ル、ピロリル、ピラゾリル、ピリミジニル、キノリル、
ピペリジル、ピロリジルのような5ないし6員環が好ま
しい)を表す。
【0091】また、このアルキル基、アルケニル基、ア
ラルキル基、アリール基及び複素環基は置換されていて
もよい。置換基として例えば、アルキル基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、アシルアミノ基、ウレイド
基、ウレタン基、スルホニルアミノ基、スルファモイル
基、カルバモイル基、スルホニル基、スルフィニル基、
アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、アシル基、アシルオキシ基、ハロゲン原子、シア
ノ基、ニトロ基等が挙げられる。これらの基はさらに置
換されていてもよい。置換基が2つ以上あるときは同じ
であっても異なっていてもよい。一般式(D)におい
て、Xd とYd は環を形成してもよいが、エノール化す
ることはない。Xd とYd とで形成される環としては、
例えば4−イミダゾリン−2−チオン環、イミダゾリジ
ン−2−チオン環、4−チアゾリン−2−チオン環、チ
アゾリジン−2−チオン環、4−オキサゾリン−2−チ
オン環、オキサゾリジン−2−チオン環、ピロリジン−
2−チオン環、またはそれぞれのベンゾ縮環体が挙げら
れる。
【0092】ただし、一般式(D)においてXd 及びY
d のうち少なくとも一つはカルボン酸もしくはその塩
(例えば、アルカリ金属塩、アンモニウム塩)、スルホ
ン酸もしくはその塩(例えば、アルカリ金属塩、アンモ
ニウム塩)、ホスホン酸もしくはその塩(例えば、アル
カリ金属塩、アンモニウム塩)、アミノ基(例えば、無
置換アミノ、ジメチルアミノ、メチルアミノ、ジメチル
アミノの塩酸塩)またはアンモニウム(例えば、トリメ
チルアンモニウム、ジメチルベンジルアンモニウム)、
水酸基の少なくとも1つで置換されているものとする。
一般式(D)中、Rd6及びRd7で表されるカチオンは、
水素原子、アルカリ金属、アンモニウム等を表す。一般
式(D)中、好ましくは本発明においてXd 及びY
d は、好ましくはカルボン酸またはその塩、スルホン酸
またはその塩、ホスホン酸もしくはその塩、アミノ基ま
たはアンモニウム基、水酸基から選ばれる基の少なくと
も一つまたは二つで置換された炭素数1〜10のアルキ
ル基、炭素数1〜10の複素環基、炭素数0〜10の−
N(Rd1) Rd2、炭素数0〜10の−N(Rd3) N(R
d4) Rd5、炭素数0〜10の−ORd6を表す。Rd1、R
d2、Rd3、Rd4、Rd5及びRd6は水素原子、アルキル基
を表す。一般式(D)中、より好ましくはXd 及びYd
はカルボン酸またはその塩、スルホン酸またはその塩か
ら選ばれる基の少なくとも一つまたは二つで置換された
炭素数1〜6のアルキル基、炭素数0〜6の−N
(Rd1) Rd2、炭素数0〜6の−N(Rd3) N(Rd4)
d5、炭素数0〜6の−ORd6を表す。Rd1、Rd2、R
d3、Rd4、Rd5及びRd6は水素原子、アルキル基を表
す。以下に本発明の一般式(D)の化合物の具体例を示
すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0093】
【化25】
【0094】
【化26】
【0095】
【化27】
【0096】
【化28】
【0097】本発明の一般式(D)で表されるチオ尿素
系化合物は公知の方法、例えばジャーナル・オブ・オー
ガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.)2
4,470−473(1959)、ジャーナル・オブ・
ヘテロサイクリック・ケミストリー(J.Hetero
cycl.Chem.)4,605−609(196
7)、「薬誌」82,36−45(1962)、特公昭
39−26203号、特開昭63−229449号、O
LS−2,043,944号を参考にして合成できる。
【0098】以下に、一般式(E)で表されるイミダゾ
ール系化合物について詳細に説明する。一般式(E)に
おいて、Re1、Re2、Re3およびRe4は、それぞれ、水
素原子、アルキル基またはアルケニル基を表わす。アル
キル基としては、ヒドロキシ基、カルボキシル基、スル
ホ基、アミノ基、ニトロ基等の置換基を有するものであ
ってもよく、炭素数は1〜5であることが好ましく、特
に1〜2であることが好ましい。
【0099】アルケニル基としては、上記の置換基を有
するものであってもよく、炭素数は2〜5であることが
好ましく、特に2〜3であることが好ましい。
【0100】上記の中でも、本発明においては、Re1
e4が水素原子または炭素数1〜2の置換もしくは無置
換のアルキル基であることが好ましく、特にRe1が置換
アルキル基であることが好ましい。置換基としては、ヒ
ドロキシ基、カルボキシル基、スルホ基が好ましく、カ
ルボキシル基、スルホ基が特に好ましい。以下に、一般
式(E)で表わされるイミダゾール系化合物の具体例を
挙げるが、これらに限定されるわけではない。
【0101】(E−1) イミダゾール (E−2) 1−メチルイミダゾール (E−3) 2−メチルイミダゾール (E−4) 4−メチルイミダゾール (E−5) 4−ヒドロキシメチルイミダゾール (E−6) 1−エチルイミダゾール (E−7) 1−ビニルイミダゾール (E−8) 4−アミノメチルイミダゾール (E−9) 2,4−ジメチルイミダゾール (E−10) 2,4,5−トリメチルイミダゾール (E−11) 2−アミノエチルイミダゾール (E−12) 2−ニトロエチルイミダゾール
【0102】(E−13) 1−カルボキシメチル−2−
メチル−イミダゾール (E−14) 1−カルボキシメチル−2,4−ジメチル
−イミダゾール (E−15) 1−カルボキシエチル−2−メチル−4−
β−ヒドロキシエチル−イミダゾール (E−16) 1−スルホエチル−2−メチル−イミダゾ
ール (E−17) 1−スルホエチル−2,4−ジメチル−イ
ミダゾール (E−18) 1−スルホメチル−4,5−ジメチル−イ
ミダゾール (E−19) 1−スルホメチル−2,5−ジメチル−イ
ミダゾール (E−20) 1−スルホエチル−イミダゾール
【0103】本発明におけるハロゲン化銀溶剤は、チオ
硫酸塩、メタンチオスルフィン酸塩、チオシアン酸塩、
又は一般式(A)で表されるメルカプト系化合物、一般
式(B)で表されるメソイオン系化合物、一般式(C)
で表されるチオエーテル系化合物、一般式(D)で表さ
れるチオ尿素系化合物、若しくは一般式(E)で表され
るイミダゾール系化合物から選ばれるが、これらのハロ
ゲン化銀の中でも、チオ硫酸ナトリウム、メタンチオス
ルフォン酸ナトリウムが好ましく、一般式(A)〜
(E)の中では、一般式(A)で表されるメルカプト系
化合物、一般式(B)で表されるメソイオン系化合物、
一般式(D)で表されるチオ尿素系化合物が好ましく、
より好ましくは一般式(A)で表されるメルカプト系化
合物、一般式(B)で表されるメソイオン系化合物であ
る。
【0104】一般式(A)で表されるメルカプト系化合
物、特にメルカプトアゾール系化合物の中では、A−
1、A−2、A−3、A−4、A−9、A−10が好ま
しく、一般式(B)で表されるメソイオン系化合物の中
では、B−3、B−8、B−9、B−11、B−12が
好ましく、また、一般式(D)で表されるチオ尿素系化
合物の中では、D−2、D−3が好ましく、特にA−
1、A−2、A−3、A−4、B−3、B−8、B−
9、B−11、B−12が好ましい。
【0105】本発明のハロゲン化銀溶剤の添加量は、発
色現像液1リットル当たり、0.1〜50ミリモルが好
ましく、0.1〜10ミリモルがより好ましく、0.5
〜5.0ミリモルが最も好ましい。この添加量の範囲で
は、特に現像ムラの解消に有効である。ハロゲン化銀溶
剤の添加量が0.1ミリモル/リットル未満であると本
発明の効果が非常に小さくなり、50ミリモルを越える
と未露光部のカブリ濃度が著しく増大する。また、本発
明のハロゲン化銀溶剤は、目的に応じて2種以上併用す
ることもできる。
【0106】本発明において、広く一般に現像液の保恒
剤として用いられているヒドロキシルアミンを実質的に
含有しないことが望ましい。ヒドロキシルアミンを実質
的に含有せず、一般式(I)で表される置換ヒドロキシ
ルアミンを用いると、現像ムラを著しく解消することが
できる。本発明において、ヒドロキシルアミンを実質的
に含有しないとは、0.1ミリモル/リットル以下、好
ましくは0.01ミリモル/リットル以下、最も好まし
くは全く含有しないことである。
【0107】本発明において、ヒドロキシルアミンの代
わりに用いられる好ましい保恒剤は、一般式(I)で表
される置換ヒドロキシルアミンである。
【0108】以下、一般式(I)について更に詳細に述
べる。式中、Lは炭素数が1〜10の直鎖または分岐鎖
の置換してもよいアルキレン基を表し、炭素数が1〜5
が好ましい。具体的には、メチレン、エチレン、トリメ
チレン、プロピレンが好ましい例として挙げられる。置
換基としては、カルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、
ヒドロキシ基、アルキル置換してもよいアミノ基を表
し、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基が好ましい
例として挙げられる。Aはカルボキシ基、スルホ基、ホ
スホノ基、ヒドロキシ基、アルキル置換してもよいアミ
ノ基を表し、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基が
好ましい例として挙げられる。−L−Aの例として、カ
ルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプ
ロピル基、スルホエチル基、スルホプロピル基、ヒドロ
キシエチル基を好ましい例として挙げることができる。
Rは水素原子、炭素数1〜5の直鎖または分岐鎖の置換
してもよいアルキル基を表し、炭素数1〜5が好まし
い。置換基としては、カルボキシ基、スルホ基、ホスホ
ノ基、ヒドロキシ基、アルキル置換してもよいアミノ基
を表し、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基が好ま
しい例として挙げることができる。次に具体的化合物を
記すが、これらの限定されるものではない。
【0109】
【化29】
【0110】
【化30】
【0111】
【化31】
【0112】
【化32】
【0113】
【化33】
【0114】
【化34】
【0115】
【化35】
【0116】具体的な化合物としては、例示化合物
(2)、例示化合物(6)、例示化合物(16´)が好
ましい例として挙げることができる。上記一般式(I)
の化合物の添加量は、発色現像液1リットル当たり好ま
しくは0.1g〜50g、より好ましくは0.2〜30
gである。
【0117】本発明の発色現像処理の発色現像時間は、
25〜90秒が好ましく、35〜75秒がより好まし
い。25秒未満の時間では充分な感度が得られず、また
攪拌ムラが生じ、一方、90秒を越えると本発明の目的
である迅速性が不充分となり、また感光材料中から溶出
する銀イオンや各種有機化合物の蓄積が増大し本発明の
効果が小さくなる。
【0118】本発明の発色現像時間は、クロスオーバー
時間(発色現像液を出て、次の工程の処理液に入るまで
の時間)を含む時間であり、クロスオーバー時間は短か
い程好ましいが処理機器の性能上2秒以上10秒以下が
好ましく、3秒以上7秒以下がより好ましい。
【0119】該発色現像時間は、現像主薬の種類及び濃
度、ハロゲンイオン(特に臭素イオン)濃度、発色現像
液の濃度、pH等によって変更することができる。
【0120】本発明の発色現像処理の現像主薬は、p−
フェニレンジアミン誘導体であり、好ましい代表例を以
下に示す。 (DA−1) 2−メチル−4−〔N−エチル−N−
(β−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン (DA−2) 2−メチル−4−〔N−エチル−N−
(3−ヒドロキシプロピル)アミノ〕アニリン (DA−3) 2−メチル−4−〔N−エチル−N−
(4−ヒドロキシブチル)アミノ〕アニリン (DA−4) 2−メチル−N,N−ジエチル−p−フ
ェニレンジアミン (DA−5) 2−メチル−4−〔N−エチル−N−
(β−メタンスルホンアミドエチル)アミノ〕アニリン (DA−6) 2−メトキシ−4−〔N−エチル−N−
(β−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン (DA−7) 4−アミノ−3−メトキシ−N,N−ビ
ス(3−ヒドロキシプロピル)アニリン (DA−8) 4−アミノ−3−イソプロピオキシ−
N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)アニリン (DA−9) 1−(β−ヒドロキシエチル)−5−ア
ミノ−6−メチル−インドリン (DA−10) 1,2,3,4−テトラヒドロ−1−
(3,4−ジヒドロキシブチル)−2,2,4,7−テ
トラメチル−6−アミノ−キノリン (DA−11) 1,2,3,4−テトラヒドロ−1−
(β−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシメチル−6
−アミノ−7−メチル−キノリン
【0121】本発明の発色現像処理において、特に好ま
しい発色現像主薬はN−ヒドロキシ置換アルキル−p−
フェニレンジアミン誘導体であり、DA−1、DA−
2、DA−3、DA−6、DA−7、DA−8が特に好
ましく、DA−1、DA−2、DA−3が最も好まし
い。
【0122】本発明の現像主薬の濃度は、発色現像液1
リットル当たり、25〜80ミリモルが好ましく、より
好ましくは27〜60ミリモル、特に好ましくは30〜
50ミリモルである。25ミリモル未満では充分な迅速
性が得られず、また80ミリモルを越えると発色現像液
の安定性が著しく低下し、連続的に処理すると写真性能
の変動が増大する。また、上記現像主薬濃度の範囲内に
おいて、上記現像主薬を2種以上組み合わせて用いるこ
ともできる。
【0123】本発明の発色現像液には、前記芳香族第一
級アミンカラー現像主薬を直接保恒する化合物として、
特開昭63−5341号、同63−106655号ある
いは特開平4−144446号に記載の各種ヒドロキシ
ルアミン類、特開昭63−43138号に記載のヒドロ
キサム酸類、同63−146041号に記載のヒドラジ
ン類やヒドラジド類、同63−44657および同63
−58443号に記載のフエノール類、同63−446
56号に記載のα−ヒドロキシケトン類やα−アミノケ
トン類、同63−36244号記載の各種糖類などを含
有することができる。また、上記化合物と併用して、特
開昭63−4235号、同63−24254号、同63
−21647号、同63−146040号、同63−2
7841号および同63−25654号等に記載のモノ
アミン類、同63−30845号、同63−14640
号、同63−43139号等に記載のジアミン類、同6
3−21647号、同63−26655号および同63
−44655号に記載のポリアミン類、同63−535
51号に記載のニトロキシラジカル類、同63−431
40号及び同63−53549号に記載のアルコール
類、同63−56654号に記載のオキシム類および同
63−239447号に記載の3級アミン類を使用する
ことができる。その他保恒剤として、特開昭57−44
148号および同57−53749号に記載の各種金属
類、同59−180588号に記載のサリチル酸類、同
54−3582号に記載のアルカノールアミン類、同5
6−94349号に記載のポリエチレンイミン類、米国
特許第3,746,544号に記載の芳香族ポリヒドロ
キシ化合物等を必要に応じて含有しても良い。特に好ま
しい保恒剤としては、特開平3−144446号の一般
式(I)で表されるヒドロキシルアミン類であり、中で
もスルホ基やカルボキシ基を有する化合物が好ましい。
【0124】その他本発明の発色現像液には、上記特開
平3−144446号公報に記載の各種添加剤を使用で
きる。例えば、pHを保持するための緩衝剤としては同
公報(9)頁右上欄6行〜左下欄1行目の炭酸類、リン
酸類、ホウ酸類、ヒドロキシ安息香酸類などが挙げられ
る。キレート剤としては同頁左下欄2行〜右下欄18行
目の各種アミノポリカルボン酸類、ホスホン酸類、スル
ホン酸類で好ましくはエチレンジアミン四酢酸、トリエ
チレンテトラミン六酢酸、1,3−ジアミノプロパノー
ル四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジア
ミン−N,N,N’,N’−テトラキス(メチレンホス
ホン酸)、カテコール−3,5−ジスルホン酸が良い。
現像促進剤としては同公報(9)頁左下欄19行目から
同公報(10)頁右上欄7行目に記載の各種添加剤が挙
げられる。カブリ防止剤としては同公報(10)頁右上
欄8行〜左下欄5行目に記載のハロゲン化イオン、有機
カブリ防止剤が挙げられる。また、必要に応じてアルキ
ルスルホン酸、アリールスルホン酸、脂肪族カルボン
酸、芳香族カルボン酸等の各種界面活性剤を添加しても
よい。
【0125】発色現像液には、発色現像主薬の酸化物の
タ−ル化防止剤として亜硫酸塩が使用される。亜硫酸塩
は1リットルあたり0.01〜0.05モルの範囲で使用するの
が好ましく、特には0.02〜0.04モルの範囲が好ましい。
補充液においては、これらの1.1〜3倍の濃度で使用す
ることが好ましい。また、発色現像液のpHは 9.8〜 11.
0 の範囲が好ましいが、特には10.0〜10.5が好ましく、
また補充液においては、これらの値から 0.1〜 1.0の範
囲で高い値に設定しておくことが好ましい。このような
pHを安定して維持するには、炭酸塩、リン酸塩、スルホ
サリチル酸塩、ホウ酸塩などの公知の緩衝剤が使用され
る。
【0126】発色現像液の補充量は、感光材料1m2
たり80〜1300ミリリットルが好ましいが、環境汚濁負荷
の低減の観点から、より少ない方が好ましく、具体的に
は80〜 600ミリリットル、更には80〜 400ミリリットル
が好ましい。発色現像液中の臭化物イオン濃度は、通
常、1リットルあたり0.01〜0.06モルであるが、感度を
保持しつつカブリを抑制してディスクリミネーションを
向上させ、かつ、粒状性を良化させる目的からは、1リ
ットルあたり 0.015〜0.03モルに設定することが好まし
い。臭化物イオン濃度をこのような範囲に設定する場合
に、補充液には下記の式で算出した臭化物イオンを含有
させればよい。ただし、Cが負になる時は、補充液には
臭化物イオンを含有させないことが好ましい。 C=A−W/V C:発色現像補充液中の臭化物イオン濃度(モル/リッ
トル) A:目標とする発色現像液中の臭化物イオン濃度(モル
/リットル) W:1m2 の感光材料を発色現像した場合に、感光材料
から発色現像液に溶出する臭化物イオンの量(モル) V:1m2 の感光材料に対する発色現像補充液の補充量
(リットル) また、補充量を低減した場合や、高い臭化物イオン濃度
に設定した場合、感度を高める方法として、1−フェニ
ル−3−ピラゾリドンや1−フェニル−2−メチル−2
−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドンに代表されるピ
ラゾリドン類などの現像促進剤を使用することも好まし
い。
【0127】本発明における漂白能を有する処理液に
は、特開平4-125558の第4頁左下欄16行〜第7頁左下欄
6行に記載された化合物や処理条件を適用することがで
きる。漂白剤は酸化還元電位が 150mV以上のものが好ま
しいが、その具体例としては特開平5-72694 、同5-1733
12に記載のものが好ましく、特に1,3−ジアミノプロ
パン四酢酸、特開平5-173312号第7頁の具体例1の化合
物の第二鉄錯塩が好ましい。また、漂白剤の生分解性を
向上させるには、特開平4-251845、同4-268552、EP588,
289 、同 591,934、特開平6-208213に記載の化合物第二
鉄錯塩を漂白剤として使用することが好ましい。これら
の漂白剤の濃度は、漂白能を有する液1リットルあたり
0.05〜 0.3モルが好ましく、特に環境への排出量を低減
する目的から、 0.1モル〜0.15モルで設計することが好
ましい。また、漂白能を有する液が漂白液の場合は、1
リットルあたり 0.2モル〜1モルの臭化物を含有させる
ことが好ましく、特に 0.3〜 0.8モルを含有させること
が好ましい。
【0128】漂白能を有する液の補充液には、基本的に
以下の式で算出される各成分の濃度を含有させる。これ
により、母液中の濃度を一定に維持することができる。 CR =CT ×(V1 +V2 )/V1 +CP CR :補充液中の成分の濃度 CT :母液(処理タンク液)中の成分の濃度 CP :処理中に消費された成分の濃度 V1 :1m2 の感光材料に対する漂白能を有する補充液
の補充量(ミリリットル) V2 :1m2 の感光材料による前浴からの持ち込み量
(ミリリットル) その他、漂白液にはpH緩衝剤を含有させることが好まし
く、特にコハク酸、マレイン酸、マロン酸、グルタル
酸、アジピン酸など、臭気の少ないジカルボン酸を含有
させることが好ましい。また、特開昭53-95630、RDN
o.17129、US 3,893,858に記載の公知の漂白促進剤を使
用することも好ましい。漂白液には、感光材料1m2
たり50〜1000ミリリットルの漂白補充液を補充すること
が好ましく、特には80〜 500ミリリットル、さらには 1
00〜 300ミリリットルの補充をすることが好ましい。さ
らに漂白液にはエアレーションを行なうことが好まし
い。
【0129】定着能を有する処理液については、特開平
4-125558の第7頁左下欄10行〜第8頁右下欄19行に記載
の化合物や処理条件を適用することができる。特に、定
着速度と保恒性を向上させるために、特開平6-301169の
一般式(I)と(II)で表される化合物を、単独あるい
は併用して定着能を有する処理液に含有させることが好
ましい。またp−トルエンスルフィン酸塩をはじめ、特
開平1-224762に記載のスルフィン酸を使用することも、
保恒性の向上の上で好ましい。漂白能を有する液や定着
能を有する液には、脱銀性の向上の観点からカチオンと
してアンモニウムを用いることが好ましいが、環境汚染
低減の目的からは、アンモニウムを減少或いはゼロにす
る方が好ましい。漂白、漂白定着、定着工程において
は、特開平1-309059に記載のジェット攪拌を行なうこと
が特に好ましい。
【0130】漂白定着また定着工程における補充液の補
充量は、感光材料1m2 あたり 100〜1000ミリリットル
であり、好ましくは 150〜 700ミリリットル、特に好ま
しくは 200〜 600ミリリットルである。漂白定着や定着
工程には、各種の銀回収装置をインラインやオフライン
で設置して銀を回収することが好ましい。インラインで
設置することにより、液中の銀濃度を低減して処理でき
る結果、補充量を減少させることができる。また、オフ
ラインで銀回収して残液を補充液として再利用すること
も好ましい。漂白定着工程や定着工程は複数の処理タン
クで構成することができ、各タンクはカスケード配管し
て多段向流方式にすることが好ましい。現像機の大きさ
とのバランスから、一般には2タンクカスケード構成が
効率的であり、前段のタンクと後段のタンクにおける処
理時間の比は、 0.5:1〜1:0.5 の範囲にすることが
好ましく、特には 0.8:1〜1:0.8 の範囲が好まし
い。漂白定着液や定着液には、保恒性の向上の観点から
金属錯体になっていない遊離のキレート剤を存在させる
ことが好ましいが、これらのキレート剤としては、漂白
液に関して記載した生分解性キレート剤を使用すること
が好ましい。
【0131】水洗および安定化工程に関しては、上記の
特開平4-125558、第12頁右下欄6行〜第13頁右下欄第16
行に記載の内容を好ましく適用することができる。特
に、安定液にはホルムアルデヒドに代わってEP 504,60
9、同 519,190に記載のアゾリルメチルアミン類や特開
平4-362943に記載のN−メチロールアゾール類を使用す
ることや、マゼンタカプラーを二当量化してホルムアル
デヒドなどの画像安定化剤を含まない界面活性剤の液に
することが、作業環境の保全の観点から好ましい。ま
た、感光材料に塗布された磁気記録層へのゴミの付着を
軽減するには、特開平6-289559に記載の安定液が好まし
く使用できる。水洗および安定液の補充量は、感光材料
1m2 あたり80〜1000ミリリットルが好ましく、特には
100〜 500ミリリットル、さらには 150〜 300ミリリッ
トルが、水洗または安定化機能の確保と環境保全のため
の廃液減少の両面から好ましい範囲である。このような
補充量で行なう処理においては、バクテリアや黴の繁殖
防止のために、チアベンダゾール、1,2−ベンゾイソ
チアゾリン−3オン、5−クロロ−2−メチルイソチア
ゾリン−3−オンのような公知の防黴剤やゲンタマイシ
ンのような抗生物質、イオン交換樹脂等によって脱イオ
ン処理した水を用いることが好ましい。脱イオン水と防
菌剤や抗生物質は、併用することがより効果的である。
【0132】また、水洗または安定液タンク内の液は、
特開平3-46652 、同3-53246 、同-355542 、同3-12144
8、同3-126030に記載の逆浸透膜処理を行なって補充量
を減少させることも好ましく、この場合の逆浸透膜は、
低圧逆浸透膜であることが好ましい。
【0133】本発明における処理においては、発明協会
公開技報、公技番号94-4992 に開示された処理液の蒸発
補正を実施することが特に好ましい。特に第2頁の(式
−1)に基づいて、現像機設置環境の温度及び湿度情報
を用いて補正する方法が好ましい。蒸発補正に使用する
水は、水洗の補充タンクから採取することが好ましく、
その場合は水洗補充水として脱イオン水を用いることが
好ましい。
【0134】本発明に用いられる処理剤としては、上記
公開技報の第3頁右欄15行から第4頁左欄32行に記載の
ものが好ましい。また、これに用いる現像機としては、
第3頁右欄の第22行から28行に記載のフイルムプロセサ
ーが好ましい。本発明を実施するに好ましい処理剤、自
動現像機、蒸発補正方式の具体例については、上記の公
開技報の第5頁右欄11行から第7頁右欄最終行までに記
載されている。
【0135】本発明に使用される処理剤の供給形態は、
使用液状態の濃度または濃縮された形の液剤、あるいは
顆粒、粉末、錠剤、ペースト状、乳液など、いかなる形
態でもよい。このような処理剤の例として、特開昭63-1
7453には低酸素透過性の容器に収納した液剤、特開平4-
19655 、同4-230748には真空包装した粉末あるいは顆
粒、同4-221951には水溶性ポリマーを含有させた顆粒、
特開昭51-61837、特開平6-102628には錠剤、特表昭57-5
00485 にはペースト状の処理剤が開示されており、いず
れも好ましく使用できるが、使用時の簡便性の面から、
予め使用状態の濃度で調製してある液体を使用すること
が好ましい。これらの処理剤を収納する容器には、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール、ポリエ
チレンテレフタレート、ナイロンなどが、単独あるいは
複合材料として使用される。これらは要求される酸素透
過性のレベルに合わせて選択される。発色現像液などの
酸化されやすい液に対しては、低酸素透過性の素材が好
ましく、具体的にはポリエチレンテレフタレートやポリ
エチレンとナイロンの複合材料が好ましい。これらの材
料は 500〜1500μmの厚さで、容器に使用され、酸素透
過性を20ミリリットル/m2 ・24hrs ・atm 以下にする
ことが好ましい。
【0136】本発明に好ましく用いられる感光材料は、
支持体上に少なくとも1層の感光性層が設けられていれ
ばよい。典型的な例としては、支持体上に、実質的に感
色性は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲン化銀
乳剤層から成る感光性層を少なくとも1つ有するハロゲ
ン化銀写真感光材料である。該感光性層は青色光、緑色
光、および赤色光の何れかに感色性を有する単位感光性
層であり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料におい
ては、一般に単位感光性層の配列が、支持体側から順に
赤感色性層、緑感色性層、青感色性の順に設置される。
しかし、目的に応じて上記設置順が逆であっても、また
同一感色性層中に異なる感光性層が挟まれたような設置
順をもとり得る。上記のハロゲン化銀感光性層の間およ
び最上層、最下層には非感光性層を設けてもよい。これ
らには、後述のカプラー、DIR化合物、混色防止剤等
が含まれていてもよい。各単位感光性層を構成する複数
のハロゲン化銀乳剤層は、DE 1,121,470あるいはGB 92
3,045に記載されているように高感度乳剤層、低感度乳
剤層の2層を、支持体に向かって順次感光度が低くなる
様に配列するのが好ましい。また、特開昭57-112751 、
同62- 200350、同62-206541 、62-206543 に記載されて
いるように支持体より離れた側に低感度乳剤層、支持体
に近い側に高感度乳剤層を設置してもよい。
【0137】具体例として支持体から最も遠い側から、
低感度青感光性層(BL)/高感度青感光性層(BH)/高
感度緑感光性層(GH)/低感度緑感光性層(GL) /高感
度赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層(RL)の順、ま
たはBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、またはBH/BL/GH/
GL/RL/RHの順等に設置することができる。また特公昭
55-34932 公報に記載されているように、支持体から最
も遠い側から青感光性層/GH/RH/GL/RLの順に配列す
ることもできる。また特開昭56-25738、同62-63936に記
載されているように、支持体から最も遠い側から青感光
性層/GL/RL/GH/RHの順に配列することもできる。ま
た特公昭49-15495に記載されているように上層を最も感
光度の高いハロゲン化銀乳剤層、中層をそれよりも低い
感光度のハロゲン化銀乳剤層、下層を中層よりも更に感
光度の低いハロゲン化銀乳剤層を配置し、支持体に向か
って感光度が順次低められた感光度の異なる3層から構
成される配列が挙げられる。このような感光度の異なる
3層から構成される場合でも、特開昭59-202464 に記載
されているように、同一感色性層中において支持体より
離れた側から中感度乳剤層/高感度乳剤層/低感度乳剤
層の順に配置されてもよい。その他、高感度乳剤層/低
感度乳剤層/中感度乳剤層、あるいは低感度乳剤層/中
感度乳剤層/高感度乳剤層の順に配置されていてもよ
い。 また、4層以上の場合にも、上記の如く配列を変
えてよい。色再現性を改良するために、US 4,663,271、
同 4,705,744、同 4,707,436、特開昭62-160448 、同63
- 89850 の明細書に記載の、BL,GL,RLなどの主感光層と
分光感度分布が異なる重層効果のドナー層(CL) を主感
光層に隣接もしくは近接して配置することが好ましい。
【0138】本発明に用いられる好ましいハロゲン化銀
は約30モル%以下のヨウ化銀を含む、ヨウ臭化銀、ヨウ
塩化銀、もしくはヨウ塩臭化銀である。特に好ましいの
は約2モル%から約10モル%までのヨウ化銀を含むヨウ
臭化銀もしくはヨウ塩臭化銀である。
【0139】次に、本発明に好ましく用いられる平板状
ハロゲン化銀乳剤について詳しく説明する。
【0140】本発明に使用する平板状ハロゲン化銀乳剤
において、アスペクト比とはハロゲン化銀粒子における
厚みに対する直径の比を意味する。即ち、個々のハロゲ
ン化銀粒子の直径を厚みで除した値の平均値である。こ
こで直径とは、ハロゲン化銀乳剤を顕微鏡又は電子顕微
鏡で観察したとき、粒子の投影面積と等しい面積を有す
る円の直径を指すものとする。従って、アスペクト比が
2:1以上であるとは、この円の直径が粒子の厚みに対
して2倍以上であることを意味する。
【0141】本発明のハロゲン化銀乳剤に用いられる平
板状ハロゲン化銀粒子において、粒子径は粒子厚さの2
倍以上であるが、好ましくは3〜20倍、より好ましく
は4〜15倍、特に好ましくは5〜10倍である。又、
全ハロゲン化銀粒子の投影面積における平板状ハロゲン
化銀粒子の占める割合は50%以上であるが、好ましく
は70%以上、特に好ましくは85%以上である。
【0142】このような乳剤を用いることにより優れた
鮮鋭度のハロゲン化銀写真感光材料を得ることができ
る。鮮鋭度が優れているのはこのような乳剤を用いた乳
剤層による光散乱が従来の乳剤層と比較して極めて小さ
いことによる。このことは、当業者が日常使用しうる実
験方法により容易に確認することができる。平板状ハロ
ゲン化銀乳剤を用いた乳剤層の光散乱が小さい理由は明
らかではないが、平板状ハロゲン化銀乳剤の主要面が支
持体面と平行に配向するためではないかと考えられる。
【0143】又、平板状ハロゲン化銀粒子の径は、0.
2〜20μm、好ましくは0.3〜10.0μmであ
り、特に好ましくは0.4〜5.0μmである。粒子の
厚みは、好ましくは0.5μm以下である。ここで平板
状ハロゲン化銀粒子径とは、粒子の投影面積に等しい面
積の円の直径をいう。また、粒子の厚みとは、平板状ハ
ロゲン化銀粒子を構成する二つの平行な面の間の距離で
表わされる。
【0144】本発明において、より好ましい平板状ハロ
ゲン化銀粒子は、粒子直径が0.3μm以上10.0μ
m以下で、粒子厚さが0.1μm以上1.0μm以下で
あり、且つアスペクト比(直径/厚さ)が3以上10以
下である。アスペクト比が10を超えると感光材料を折
り曲げたり、固く巻き込んだり、あるいは鋭利な物に触
れた時に写真性能に異常が出ることがあり好ましくな
い。更に好ましくは、粒子直径が0.4μm以上5.0
μm以下で、アスペクト比(直径/厚さ)が5以上10
以下の粒子が全ハロゲン化銀粒子の全投影面積の85%
以上を占めるハロゲン化銀写真乳剤の場合である。
【0145】本発明で使用する平板状ハロゲン化銀粒子
は、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀
のいずれでもよいが、臭化銀、沃化銀15モル%以下の
沃臭化銀、塩化銀50モル%以下で沃化銀2モル%以下
の塩沃臭化銀、及び塩化銀1モル%以上20モル%以下
の塩臭化銀がより好ましく、混合ハロゲン化銀における
組成分布は均一でも局在化していてもよい。
【0146】又、本発明で使用する平板状ハロゲン化銀
粒子の粒子サイズ分布は狭くても広くてもいずれでも良
い。
【0147】本発明で使用する平板状ハロゲン化銀粒子
からなるハロゲン化銀乳剤は、Cugnac,Chat
eauの報告やDuffin著“Photograph
icEmulsion Chemistry”(Foc
al Press刊、New York 1966年)
66頁〜72頁、及びA.P.H.Trivelli、
W.F.Smith編“Phot.Journal”8
0(1940年)285頁に記載されているが、例え
ば、特開昭58−113927号、同58−11392
8号、同58−127921号に記載された方法を参照
すれば容易に調製することができる。
【0148】例えばpBrが1.3以下の比較的高pA
g値の雰囲気中で平板状ハロゲン化銀粒子が重量で40
%以上存在する種晶を形成し、同程度のpBr値に保ち
つつ銀及びハロゲン溶液を同時に添加しつつ種晶を成長
させることにより得られる。この粒子成長過程におい
て、新たな結晶核が発生しないように銀及びハロゲン溶
液を添加することが望ましい。
【0149】平板状ハロゲン化銀粒子の大きさは、例え
ば、温度調節、溶剤の種類や質の選択、粒子成長時に用
いる銀塩、及びハロゲン化物の添加速度をコントロール
することにより調製することができる。
【0150】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の製造時
に、必要に応じてハロゲン化銀溶剤を用いることによ
り、粒子サイズ、粒子の形状(例えば、直径/厚み
比)、粒子サイズの分布、粒子の成長速度をコントロー
ルすることができる。溶剤の使用量は、反応溶液の10
-3〜1.0重量%の範囲が好ましく、特に10-2〜10
-1重量%の範囲が好ましい。本発明においては、溶剤の
使用量の増加と共に粒子サイズ分布を単分散化し、成長
速度を進めることができる一方、溶剤の使用量と共に粒
子の厚みが増加する傾向もある。
【0151】本発明においては、ハロゲン化銀溶剤とし
て公知のものを使用することができる。しばしば用いら
れるハロゲン化銀溶剤の例としては、アンモニア、チオ
エーテル、チオ尿素類、チオシアネート塩、チアゾリン
チオン類を挙げることができる。チオエーテルに関して
は、米国特許第3,271,157号、同第3,57
4,628号、同第3,790,387号等を参考にす
ることができる。また、チオ尿素類に関しては特開昭5
3−82408号、同55−77737号、チオシアネ
ート塩に関しては米国特許第2,222,264号、同
第2,448,534号、同第3,320,069号、
チアゾリンチオン類に関しては、特開昭53−1443
19号をそれぞれ参考にすることができる。
【0152】ハロゲン化銀粒子の形成又は物理熟成の過
程においては、例えば、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、
タリウム塩、イリジウム塩又はその錯塩、ロジウム塩又
はその錯塩、鉄塩又は鉄錯塩を共存させてもよい。
【0153】本発明で使用する平板状ハロゲン化銀粒子
の製造時には、粒子成長を速めるために添加する銀塩溶
液(例えばAgNO3 水溶液)とハロゲン化物溶液(例
えばKBr水溶液)の添加速度、添加量、添加濃度を上
昇させる方法が好ましく用いられる。これらの方法に関
しては、例えば、英国特許第1,335,925号、米
国特許第3,650,757号、同第3,672,90
0号、同第4,242,445号、特開昭55−142
329号、同55−158124号の記載を参考にする
ことができる。
【0154】本発明において使用される前記乳剤は、ハ
ロゲン化銀粒子の個数の50%が1粒子当たり10本以
上の転位を含むことが好ましい。
【0155】平板粒子の転位は、たとえばJ.F.Ha
milton,Phot.Sci.Eng.,11,5
7,(1967)やT.Shiozawa,J.So
c.Phot.Sci Japan,35,213(1
972)に記載の、低温での透過型電子顕微鏡を用いた
直接的な方法により観察することができる。すなわち、
乳剤から、粒子に転位が発生するほどの圧力をかけない
よう注意して取り出したハロゲン化銀粒子を、電子顕微
鏡観察用のメッシュにのせ、電子線による損傷(例え
ば、プリントアウト)を防ぐように試料を冷却した状態
で、透過法により観察を行う。このとき、粒子の厚みが
厚いほど、電子線が透過し難くなるので、高圧型(0.
25μmの厚さの粒子に対し200kV)の電子顕微鏡
を用いた方がより鮮明に観察することができる。このよ
うな方法によって得られた粒子の写真から、主平面に対
して垂直方向から見た場合の各粒子についての転位の位
置及び数を観察することができる。
【0156】本発明に用いられる平板状ハロゲン化銀粒
子の転位の位置は、平板状粒子の長軸方向の中心から辺
までの長さのx%の距離から辺にかけて発生している。
このxの値は、好ましくは10≦x<100であり、よ
り好ましくは30≦x<98であり、さらに好ましくは
50≦x<95である。このとき、この転位の開始する
位置を結んで作られる形状は、粒子形との相似形に近い
が、完全な相似形でなくゆがむことがある。転移線の方
向は、略中心から辺に向かう方向であるが、しばしば蛇
行している。
【0157】本発明に用いられる平板状粒子の転位の数
については、10本以上の転位を含む粒子が50個数%
以上存在することが好ましい。さらに好ましくは、10
本以上の転位を含む粒子が80個数%以上、特に、20
本以上の転位を含む粒子が80個数%以上存在するもの
が好ましい。
【0158】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は、必要
により化学増感することができる。化学増感のために、
例えば、H.Frieser編“Die Grundl
agen der Photogrophischen
Prozesse mitSilberhaloge
niden”(Akademishce Verlag
sgesellschaft.1968年)675頁〜
735頁に記載の方法を用いることができる。
【0159】すなわち、活性ゼラチンや銀と反応し得る
硫黄を含む化合物(例えばチオ硫酸塩、チオ尿素類、メ
ルカプト化合物類、ローダニン類)を用いる硫黄増感
法;還元性物質(例えば第一錫塩、アミン類、ヒドラジ
ン誘導体、ホルムアミジンスルフィン酸、シラン化合
物)を用いる還元増感法、;貴金属化合物(例えば、金
錯塩の他、Pt、Ir、Pd等の周期律表第VIII族の金
属の錯塩)を用いる貴金属増感法などを単独又は組み合
わせて用いることができる。
【0160】これらの具体例は,硫黄増感法については
米国特許第1,574,944号、同第2,278,9
47号、同第2,410,689号、同第2,728,
668号、同第3,656,955号等、還元増感法に
ついては米国特許第2,419,974号、同第2,9
83,609号、同第4,054,458号等、貴金属
増感法については米国特許第2,399,083号、同
第2,448,060号、英国特許第618,061号
等の各明細書に記載されている。
【0161】特に省銀の観点から、本発明の平板状ハロ
ゲン化銀粒子は金増感又は硫黄増感、或るはこれらの併
用が好ましい。
【0162】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は、必要
に応じてメチン色素類その他によって分光増感すること
ができる。また、前述した鮮鋭度の向上の他に、分光速
度が高いことも本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の特長
である。用いられる色素には、シアニン色素、メロシア
ニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、
ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリ
ル色素及びヘミオキソノール色素が包含される。特に有
用な色素は、シアニン色素、メロシアニン色素、及び複
合メロシアニン色素に属する色素である。
【0163】有用な増感色素の例としては、ドイツ特許
第929,080号、米国特許第2,493,748
号、同第2,503,776号、同第2,519,00
1号、同第2,912,329号、同第3,656,9
59号、同第3,672,897号、同第4,025,
349号、英国特許第1,242,588号、特公昭4
4−14030号に記載されたものを挙げることができ
る。
【0164】これらの増感色素は単独に用いてもよい
が、それらを組合せて用いてもよく、特に増感色素の組
合せは強色増感の目的でしばしば用いられる。その代表
例は、米国特許第2,688,545号、同第2,97
7,229号、同第3,397,060号、同第3,5
22,052号、同第3,527,641号、同第3,
617,293号、同第3,628,964号、同第
3,666,480号、同第3,672,898号、同
第3,679,728号、同第3,814,609号、
同第4,026,707号、英国特許第1,344,2
81号、特公昭43−4936号、同53−12375
号、特開昭52−109925、同52−110618
号に記載されている。
【0165】本発明で使用する写真乳剤には、感光材料
の製造工程中、保存中あるいは写真処理中のカブリを防
止し、また写真性能を安定化させる目的で、種々の化合
物を含有させることができる。すなわちアゾール類、例
えばベンゾチアゾリウム塩、ニトロイミダゾイール類、
トリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、ベンズイミダ
ゾール類(特に、ニトロ又はハロゲン置換体);ヘテロ
環メルカプト化合物、例えば、メルカプトチアゾール
類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプトベンズ
イミダゾール類、メルカプトチアジアゾール類、メルカ
プトテトラゾール類(特に1−フェニル−5−メルカプ
トテトラゾール)、メルカプトピリミジン類;カルボキ
シル基やスルホン基等の水溶性基を有する上記のヘテロ
環メルカプト化合物類;例えばオキサゾリンチオンのよ
うなチオケト化合物;アザインデン類、例えばトリアザ
インデン類、テトラアザインデン類(特に4−ヒドロキ
シ置換(1,3,3a,7)テトラアザインデン類);
ベンゼンチオスルホン酸類;ベンゼンスルフィン酸;等
のようなカブリ防止剤または安定剤として知られた、多
くの化合物を加えることができる。これらのさらに詳し
い具体例及びその使用方法については、例えば米国特許
第3,954,474号、同第3,982,947号、
同第4,021,248号の各明細書、又は特公昭52
−28660号公報の記載を参考にすることができる。
【0166】本発明のハロゲン化銀粒子においてセレン
化合物またはテルル化合物により化学増感されることが
好ましいが、特開平6−282053号明細書の14頁
27行目〜19頁10行目を好ましい態様として挙げる
ことができる。
【0167】本発明のカラー写真感光材料に用いること
ができる技術および無機・有機素材については、欧州特
許第436,938A2号の下記の箇所及び下記に引用
の特許に記載されている。 1.層構成: 第146頁34行目〜第147頁25行目 2.ハロゲン化銀乳剤: 第147頁26行目〜第148頁12行目 3.イエローカプラー: 第137頁35行目〜第146頁33行目、第149 頁21行目〜23行目 4.マゼンタカプラー: 第149頁24行目〜第28行目; 欧州特許第421,453A1号の第3頁5行目〜第 25頁55行目 5.シアンカプラー: 第149頁29行目〜33行目; 欧州特許第432,804A2号の第3頁28行目〜 第40頁2行目 6.ポリマーカプラー: 第149頁34行目〜38行目; 欧州特許第435,334A2号の第113頁39行 目〜第123頁37行目 7.カラードカプラー: 第53頁42行目〜第137頁34行目、第149頁 39行目〜45行目 8.その他の機能性カプラー: 第7頁1行目〜第53頁41行目、第149頁 46行目〜第150頁3行目; 欧州特許第435,334A2号の第3頁1行目〜第 29頁50行目 9.防腐・防黴剤: 第150頁25行目〜28行目 10.ホルマリンスカベンジャー: 第149頁15行目〜17行目 11.その他の添加剤: 第153頁38行目〜47行目; 欧州特許第421,453A1号の第75頁21行目 〜第84頁56行目、第27頁40行目〜第37頁4 0行目 12.分散方法: 第150頁4行目〜24行目 13.支持体: 第150頁32行目〜34行目 14.膜厚・膜物性: 第150頁35行目〜49行目 15.発色現像工程: 第150頁50行目〜第151頁47行目 16.脱銀工程: 第151頁48行目〜第152頁53行目 17.自動現像機: 第152頁54行目〜第153頁2行目 18.水洗・安定工程: 第153頁3行目〜37行目
【0168】次に、本発明に用いられる感光材料は、支
持体を挟んで感光性層の反対側に磁気記録層を有するこ
とが好ましい。本発明に用いられる磁気記録層とは、磁
性体粒子をバインダー中に分散した水性もしくは有機溶
媒系塗布液を支持体上に塗設したものである。本発明で
用いられる磁性体粒子は、γFe2O3 などの強磁性酸化
鉄、Co被着γFe2O3 、Co被着マグネタイト、Co含有マグ
ネタイト、強磁性二酸化クロム、強磁性金属、強磁性合
金、六方晶系のBaフェライト、Srフェライト、Pbフェラ
イト、Caフェライトなどを使用できる。Co被着γFe2O3
などのCo被着強磁性酸化鉄が好ましい。形状としては針
状、米粒状、球状、立方体状、板状等いずれでもよい。
比表面積では SBET で20m2/g 以上が好ましく、30m2/
g 以上が特に好ましい。強磁性体の飽和磁化(σs)は、
好ましくは 3.0×104 〜 3.0×105A/mであり、特に好ま
しくは4.0 ×104 〜2.5 ×105A/mである。強磁性体粒子
を、シリカおよび/またはアルミナや有機素材による表
面処理を施してもよい。さらに、磁性体粒子は特開平6-
161032に記載された如くその表面にシランカップリング
剤又はチタンカップリング剤で処理されてもよい。又特
開平4-259911、同5-81652 号に記載の表面に無機、有機
物を被覆した磁性体粒子も使用できる。
【0169】次に磁性粒子に用いられるバインダーは、
特開平4-219569に記載のの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂、放射線硬化性樹脂、反応型樹脂、酸、アルカリ又は
生分解性ポリマー、天然物重合体(セルロース誘導体,
糖誘導体など)およびそれらの混合物を使用することが
できる。上記樹脂のTgは -40℃〜 300℃、重量平均分子
量は 0.2万〜 100万である。例えばビニル系共重合体、
セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、
セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセ
テートブチレート、セルローストリプロピオネートなど
のセルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビニルアセタ
ール樹脂を挙げることができ、ゼラチンも好ましい。特
にセルロースジ(トリ)アセテートが好ましい。バイン
ダーは、エポキシ系、アジリジン系、イソシアネート系
の架橋剤を添加して硬化処理することができる。イソシ
アネート系の架橋剤としては、トリレンジイソシアネー
ト、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、などのイソシアネート類、これらのイソシアネ
ート類とポリアルコールとの反応生成物(例えば、トリ
レンジイソシアナート3molとトリメチロールプロパン1m
olの反応生成物)、及びこれらのイソシアネート類の縮
合により生成したポリイソシアネートなどがあげられ、
例えば特開平6-59357 に記載されている。
【0170】前述の磁性体を上記バインダ−中に分散す
る方法は、特開平6-35092 に記載されている方法のよう
に、ニーダー、ピン型ミル、アニュラー型ミルなどが好
ましく併用も好ましい。特開平5-088283に記載の分散剤
や、その他の公知の分散剤が使用できる。磁気記録層の
厚みは 0.1μm〜10μm、好ましくは 0.2μm〜 5μ
m、より好ましくは 0.3μm〜 3μmである。磁性体粒
子とバインダーの重量比は好ましくは 0.5:100〜60:100
からなり、より好ましくは1:100 〜30:100である。磁性
体粒子の塗布量は 0.005〜 3g/m2 、好ましくは0.01〜
2g/m2 、さらに好ましくは0.02〜 0.5g/m2 である。
磁気記録層の透過イエロー濃度は、0.01〜0.50が好まし
く、0.03〜0.20がより好ましく、0.04〜0.15が特に好ま
しい。磁気記録層は、写真用支持体の裏面に塗布又は印
刷によって全面またはストライプ状に設けることができ
る。磁気記録層を塗布する方法としてはエアードクタ
ー、ブレード、エアナイフ、スクイズ、含浸、リバース
ロール、トランスファーロール、グラビヤ、キス、キャ
スト、スプレイ、ディップ、バー、エクストリュージョ
ン等が利用でき、特開平5-341436等に記載の塗布液が好
ましい。
【0171】磁気記録層に、潤滑性向上、カール調節、
帯電防止、接着防止、ヘッド研磨などの機能を合せ持た
せてもよいし、別の機能性層を設けて、これらの機能を
付与させてもよく、粒子の少なくとも1種以上がモース
硬度が5以上の非球形無機粒子の研磨剤が好ましい。非
球形無機粒子の組成としては、酸化アルミニウム、酸化
クロム、二酸化珪素、二酸化チタン、シリコンカーバイ
ト等の酸化物、炭化珪素、炭化チタン等の炭化物、ダイ
アモンド等の微粉末が好ましい。これらの研磨剤は、そ
の表面をシランカップリング剤又はチタンカップリング
剤で処理されてもよい。これらの粒子は磁気記録層に添
加してもよく、また磁気記録層上にオーバーコート(例
えば保護層,潤滑剤層など)しても良い。この時使用す
るバインダーは前述のものが使用でき、好ましくは磁気
記録層のバインダーと同じものがよい。磁気記録層を有
する感材については、US 5,336,589、同 5,250,404、同
5,229,259、同 5,215,874、EP 466,130に記載されてい
る。
【0172】次に本発明に用いられるポリエステル支持
体について記すが、詳細については、公開技報、公技番
号94-6023(発明協会;1994.3.15.)に記載されている。本
発明に用いられるポリエステルはジオールと芳香族ジカ
ルボン酸を必須成分として形成され、芳香族ジカルボン
酸として2,6−、1,5−、1,4−、及び2,7−
ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸、ジオールとしてジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノー
ル、ビスフェノールA、ビスフェノールが挙げられる。
この重合ポリマーとしては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジ
メタノールテレフタレート等のホモポリマーを挙げるこ
とができる。特に好ましいのは2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸を50モル%〜 100モル%含むポリエステルであ
る。中でも特に好ましいのはポリエチレン 2,6−ナ
フタレートである。平均分子量の範囲は約 5,000ないし
200,000である。本発明のポリエステルのTgは50℃以上
であり、さらに90℃以上が好ましい。
【0173】次にポリエステル支持体は、巻き癖をつき
にくくするために熱処理温度は40℃以上Tg未満、より好
ましくはTg−20℃以上Tg未満で熱処理を行う。熱処理は
この温度範囲内の一定温度で実施してもよく、冷却しな
がら熱処理してもよい。この熱処理時間は、0.1 時間以
上1500時間以下、さらに好ましくは 0.5時間以上 200時
間以下である。支持体の熱処理は、ロ−ル状で実施して
もよく、またウェブ状で搬送しながら実施してもよい。
表面に凹凸を付与し(例えばSnO2やSb2O5 等導電性無機
微粒子を塗布する)、面状改良を図ってもよい。又端部
にロ−レットを付与し端部のみ少し高くすることで巻芯
部の切り口写りを防止するなどの工夫を行うことが望ま
しい。これらの熱処理は支持体製膜後、表面処理後、バ
ック層塗布後(帯電防止剤、滑り剤等)、下塗り塗布後
のどこの段階で実施してもよい。好ましいのは帯電防止
剤塗布後である。このポリエステルには紫外線吸収剤を
練り込んでも良い。又ライトパイピング防止のため、三
菱化成製のDiaresin、日本化薬製のKayaset 等ポリエス
テル用として市販されている染料または顔料を練り込む
ことにより目的を達成することが可能である。
【0174】次に、本発明では支持体と感材構成層を接
着させるために、表面処理することが好ましい。薬品処
理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線処
理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、
レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理、などの表面
活性化処理が挙げられる。表面処理の中でも好ましいの
は、紫外線照射処理、火焔処理、コロナ処理、グロー処
理である。次に下塗法について述べると、単層でもよく
2層以上でもよい。下塗層用バインダーとしては、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、メタクリル酸、
アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などの中から
選ばれた単量体を出発原料とする共重合体を始めとし
て、ポリエチレンイミン、エポキシ樹脂、グラフト化ゼ
ラチン、ニトロセルロース、ゼラチンが挙げられる。支
持体を膨潤させる化合物としてレゾルシンとp−クロル
フェノールがある。下塗層にはゼラチン硬化剤としては
クロム塩(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホルム
アルデヒド、グルタールアルデヒドなど)、イソシアネ
ート類、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6−
ヒドロキシ−S−トリアジンなど)、エピクロルヒドリ
ン樹脂、活性ビニルスルホン化合物などを挙げることが
できる。SiO2、TiO2、無機物微粒子又はポリメチルメタ
クリレート共重合体微粒子(0.01〜10μm)をマット剤
として含有させてもよい。
【0175】また本発明においては、帯電防止剤が好ま
しく用いられる。それらの帯電防止剤としては、カルボ
ン酸及びカルボン酸塩、スルホン酸塩を含む高分子、カ
チオン性高分子、イオン性界面活性剤化合物を挙げるこ
とができる。帯電防止剤として最も好ましいものは、 Z
nO、TiO2、SnO2、Al2O3 、In2OSiO2、MgO 、BaO 、Mo
O3、V2O5の中から選ばれた少くとも1種の体積抵抗率7
Ω・cm以下、より好ましくは105 Ω・cm以下である粒子
サイズ 0.001〜1.0 μm結晶性の金属酸化物あるいはこ
れらの複合酸化物(Sb,P,B,In,S,Si,C など)の微粒子、
更にはゾル状の金属酸化物あるいはこれらの複合酸化物
の微粒子である。感材への含有量としては、5 〜500mg/
2 が好ましく特に好ましくは10〜350mg/m2 である。
導電性の結晶性酸化物又はその複合酸化物とバインダー
の量の比は1/300〜100/1 が好ましく、より好ましくは
1/100〜100/5 である。
【0176】本発明の感材には滑り性がある事が好まし
い。滑り剤含有層は感光層面、バック面ともに用いるこ
とが好ましい。好ましい滑り性としては動摩擦係数で0.
25以下0.01以上である。この時の測定は直径 5mmのステ
ンレス球に対し、 60cm 分で搬送した時の値を表す(25
℃、60%RH)。この評価において相手材として感光層面
に置き換えてももほぼ同レベルの値となる。本発明に使
用可能な滑り剤としては、ポリオルガノシロキサン、高
級脂肪酸アミド、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸と高級
アルコールのエステル等であり、ポリオルガノシロキサ
ンとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシ
ロキサン、ポリスチリルメチルシロキサン、ポリメチル
フェニルシロキサン等を用いることができる。添加層と
しては乳剤層の最外層やバック層が好ましい。特にポリ
ジメチルシロキサンや長鎖アルキル基を有するエステル
が好ましい。
【0177】本発明の感材にはマット剤が有る事が好ま
しい。マット剤としては乳剤面、バック面とどちらでも
よいが、乳剤側の最外層に添加するのが特に好ましい。
マット剤は処理液可溶性でも処理液不溶性でもよく、好
ましくは両者を併用することである。例えばポリメチル
メタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート/メタク
リル酸= 9/1又は5/5(モル比))、ポリスチレン粒子など
が好ましい。粒径としては 0.8〜10μmが好ましく、そ
の粒径分布も狭いほうが好ましく、平均粒径の0.9 〜
1.1倍の間に全粒子数の90%以上が含有されることが好
ましい。又マット性を高めるために 0.8μm以下の微粒
子を同時に添加することも好ましく例えばポリメチルメ
タクリレート(0.2μm)、ポリ(メチルメタクリレート
/メタクリル酸= 9/1(モル比)、 0.3μm))、ポリス
チレン粒子(0.25μm)、コロイダルシリカ(0.03μm)
が挙げられる。
【0178】次に本発明で用いられるフィルムパトロー
ネについて記す。本発明で使用されるパトローネの主材
料は金属でも合成プラスチックでもよい。好ましいプラ
スチック材料はポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリフェニルエーテルなどである。更に本発明
のパトローネは、各種の帯電防止剤を含有してもよくカ
ーボンブラック、金属酸化物粒子、ノニオン、アニオ
ン、カチオン及びベタイン系界面活性剤又はポリマー等
を好ましく用いることが出来る。これらの帯電防止され
たパトローネは特開平1-312537、同1-312538に記載され
ている。特に25℃、25%RHでの抵抗が1012Ω以下が好ま
しい。通常プラスチックパトローネは、遮光性を付与す
るためにカーボンブラックや顔料などを練り込んだプラ
スチックを使って製作される。パトローネのサイズは現
在 135サイズのままでもよいし、カメラの小型化には、
現在の 135サイズの25mmのカートリッジの径を22mm以下
とすることも有効である。パトローネのケースの容積
は、30cm3以下好ましくは 25cm3以下とすることが好ま
しい。パトローネおよびパトローネケースに使用される
プラスチックの重量は5g〜15g が好ましい。
【0179】更に本発明で用いられる、スプールを回転
してフイルムを送り出すパトローネでもよい。またフイ
ルム先端がパトローネ本体内に収納され、スプール軸を
フイルム送り出し方向に回転させることによってフイル
ム先端をパトローネのポート部から外部に送り出す構造
でもよい。これらはUS 4,834,306、同 5,226,613に開示
されている。本発明に用いられる写真フイルムは現像前
のいわゆる生フイルムでもよいし、現像処理された写真
フイルムでもよい。又、生フイルムと現像済みの写真フ
ィルムが同じ新パトローネに収納されていてもよいし、
異なるパトローネでもよい。
【0180】本発明に用いられるカートリッジとして
は、米国特許第4, 848, 893号、同5, 317,
355号、同5, 347, 334号、同5, 296, 8
86号、特開平6−85128号の態様が好ましい。本
発明の感光材料を撮影するカメラとして好ましい態様を
記す。簡易装填として特開平6−8886号、同6−9
9908号、自動巻き上げとして特開平6−57398
号、同6−101135号、撮影途中取り出しとして特
開平6−205690号、プリントアスペクト比選択記
録機能として特開平5−293138号、同5−283
382号、二重露光防止機能として特開平6−1011
94号、使用状態表示機能として特開平5−15057
7号の態様が好ましい。本発明で用いられるラボ処理、
機器として好ましい態様を記す。磁気記録利用関連とし
ては特開平6−95265号、同4−123054号、
米国特許5, 034, 838号、同5, 041, 933
号、プリントアスペクト比選択可能機構として特開平5
−19364号、プリントへの情報印字機能として特開
平2−184835号、同4−186335号、同6−
79968号、インデックスプリント機能として特開平
5−11353号、同5−232594号、アタッチ、
デタッチ機能として特開平6−148805号、スプラ
イス機能として特開平5−119461号、カートリッ
ジマガジン機能として特開平4−346346号、同5
−19439号の態様が好ましい。
【0181】
【発明の実施の形態】本発明の方法に使用しうる好適な
感光材料処理装置の一実施形態の断面図を図1に示す。
図1に示すように、本実施の形態に係る感光材料処理装
置10は、結晶性樹脂によりU字状に形成される発色現
像槽12に、同じく結晶性樹脂によりU字状に形成され
る漂白定着槽14が連結材18Aを介して繋がり、さら
に、それぞれ結晶性樹脂によりU字状に形成されつつ一
列に連結材18C、18Dにより連結された3つの安定
槽16が、漂白定着槽14に連結材18Bを介して繋が
った構造となっている。そして、発色現像槽12内には
現像液が貯留され、漂白定着槽14内には定着液が貯留
され、3つの安定槽16内には、それぞれ水洗水が貯留
されている。
【0182】従って、この感光材料処理装置10の発色
現像槽12の開放端側から撮影済のネガフィルムFが挿
入されると、処理槽であるこれら発色現像槽12、漂白
定着槽14及び3つの安定槽16に順にネガフィルムF
が漬けられてネガフィルムFの現像処理がされる。ま
た、最後の安定槽16の開放端側には乾燥ファン22が
配置されており、この乾燥ファン22に安定槽16内か
ら出てきたネガフィルムFが挿入されて乾燥されること
になる。さらに、この感光材料処理装置10には、各処
理槽を全体的に覆うような図示しないカバーが取り付け
られている。これら処理槽の内の例えば発色現像槽12
を図2に拡大して示し、発色現像槽12の横断面を図3
に表す。この図3に示すように、発色現像槽12内の空
間12Cは、発色現像槽12の内壁面の一部であるガイ
ド部12BによりネガフィルムFが案内されつつ搬送さ
れるように、このガイド部12Bによってスリット状に
形成されている。すなわち、発色現像槽12内の空間1
2Cの幅方向の長さがネガフィルムFの幅寸法より若干
大きくされ、この空間12Cの厚みがネガフィルムFの
厚みより若干厚くされたスリット状に、この空間12C
がガイド部12Bにより形成されている。この為、この
ガイド部12Bが、U字状のネガフィルムFの搬送経路
Tを構成することにもなる。また、発色現像槽12の幅
方向の中央部の壁部12Aには、図3上、上下面とも窪
みとなる凹部26が搬送経路Tに沿って溝状に形成され
ており、ネガフィルムFの画像形成部分には発色現像槽
12の内壁面が接しないようにされている。
【0183】以上より、発色現像槽12はスリット状の
タンクとされていて、この発色現像槽12のタンク容量
をVミリリットルとし、現像液にネガフィルムFが接触
し始める位置から現像液内よりネガフィルムFが排出さ
れる位置までの搬送距離であるパス長をLcmとしたとき
に、V/Lの値が25以下とされて現像液の少量化が図
られている。尚ここで、タンク容量には、循環系の液量
や現像液の温調のために用いられることがあるサブタン
ク等の容量は除外する。さらに、漂白定着槽14及び安
定槽16等の他の処理槽の内部にも同様にスリット状の
空間が形成されており、また、上記の連結材18A、1
8B、18C、18Dも発色現像槽12と同様に、内部
にスリット状の通路を有したV字状に形成され、発色現
像槽12、漂白定着槽14及び3つの安定槽16と接合
されるように、それぞれ逆U字状に配置される。
【0184】図2及び図4に示すように、発色現像槽1
2内には、U字状のネガフィルムFの搬送経路Tに沿っ
て所定の間隔で膨らんだ空間である膨出部28が5個所
配置されている。これらの膨出部28内には、両端部に
それぞれ駆動輪30Aを有した搬送手段である一対の搬
送ローラ30が相互に対向してそれぞれ回転可能に配置
されている。従って、一対の搬送ローラ30が回転され
ると、一対の搬送ローラ30の駆動輪30A間にネガフ
ィルムFのパーホレーション部分が挟持されつつ、ネガ
フィルムFが発色現像槽12内の搬送経路Tに沿って搬
送されることになる。そして、これら搬送ローラ30の
駆動輪30Aの内の一方には、周方向に沿って並ぶよう
に磁極が配置された円板状の磁石32が、取り付けられ
ている。これら一対の搬送ローラ30の磁石32と発色
現像槽12の壁部12Aを介して対向する発色現像槽1
2の外側の部分には、一対の伝達ローラ34が配置され
ている。この一対の伝達ローラ34の一端側である磁石
32と対向する側には、搬送ローラ30の駆動輪30A
と同様に周方向に沿って磁極が並ぶように配置された円
板状の磁石36がそれぞれ設置されており、一対の伝達
ローラ34の他端側には、相互に噛み合うギヤ38がそ
れぞれ取り付けられている。
【0185】さらに、一方の伝達ローラ34の他端側よ
り突出した回転軸40の先端部にスプロケット42が取
り付けられている。また、漂白定着槽14及び安定槽1
6等の他の処理槽にも同様に一対の搬送ローラ30を内
蔵した膨出部28がそれぞれ複数形成されており、これ
らの膨出部28にも、スプロケット42を有した一対の
伝達ローラ34がそれぞれ配置されている。そして、感
光材料処理装置10全体にわたって各スプロケット42
にチェーン44が巻き掛けられており、感光材料処理装
置10に配置されたモータ46によりこのチェーン44
が駆動回転されることになる。
【0186】以上より、チェーン44がモータ46によ
り回転されるのに伴って、スプロケット42を有した一
方の伝達ローラ34がそれぞれ回転され、これに合わせ
て、ギヤ38で噛み合っている他方の伝達ローラ34も
回転される。この結果、一対の伝達ローラ34の磁石3
6と発色現像槽12の壁部12Aを介して対向する搬送
ローラ30の磁石32が磁力の影響を受け、磁石32を
有した一対の搬送ローラ30が一対の伝達ローラ34と
共に回転することになる。
【0187】他方、図2に示すように、発色現像槽12
の最下部である中央部と、発色現像槽12の導入及び排
出側寄りの部分との間を繋ぐように、循環路である配管
52が配置されている。この配管52の途中には、発色
現像槽12の中央部から発色現像槽12の導入側寄りの
部分及び発色現像槽12の排出側寄りの部分へ現像液を
送るためのポンプ54が、設置されている。さらに、配
管52のポンプ54の下流側の位置には、ポンプ54に
より送られる現像液を所定の温度に加熱する鋳込みヒー
タ56が設置されている。また、この配管52の鋳込み
ヒータ56の下流側の位置で、発色現像槽12の導入側
寄りの部分及び発色現像槽12の排出側寄りの部分へ繋
がれるように、配管52が枝分かれしている。
【0188】このポンプ54の下流側の配管52の部分
には、鋳込みヒータ56内を配管52と同様に通過する
補充路である配管58の一端側が接続されており、この
配管58の他端側が補充液を貯留した補充タンク60に
接続されている。そして、この配管58の途中には、補
充タンク60内の補充液を配管52に送り込むためのポ
ンプ62が配置されている。従って、鋳込みヒータ56
はこのポンプ62により送られた補充液をも加熱するこ
とになる。ここで鋳込みヒータ56は、特開平5−80
479号公報及び特開平5−204117号公報に示さ
れているように、ヒータ及び熱伝導性のよい配管パイプ
が温度センサとともに熱伝導性のよい金属に鋳込まれて
形成されたものであり、配管パイプ内を通る現像液及び
補充液に迅速にかつ効率よく熱が伝えられて発色現像槽
12内の現像液の液温を一定温度に維持することを可能
とするものである。そして、この温度センサが、配管5
2、58内を流れる現像液及び補充液の温度を検出する
ようになっていて、鋳込みヒータ56の作動状態をこの
温度センサによる現像液及び補充液の検出温度に基づき
調整可能となっている。
【0189】尚、循環系の配管52の長さを出来るだけ
短くして、配管52内に保有される現像液の液量を最小
限にすることにより、液温を保つための現像液の循環量
も必要最小限として、攪拌による現像液の空気酸化を少
なくすることができる。一方、規定量の補充液が補充ポ
ンプ62により補充タンク60から吸い出され、この補
充液が補充系の配管58を通って発色現像槽12に供給
されるが、補充液が鋳込みヒータ56内の図示しない配
管パイプを通る際に、発色現像槽12内の現像液の液温
と同一液温まで昇温される。尚、補充系の鋳込みヒータ
56内の配管パイプは、補充液がこの配管パイプを通る
間に所定の温度まで上昇するのに充分な長さの管路長を
有する。補充液を補充するタイミングは、新たに処理さ
れるネガフィルムFが発色現像槽12に挿入される直前
であり、この時に補充ポンプ62を作動して規定量の補
充液を補充し、さらに処理中に必要に応じて補充する。
従って、ネガフィルムFの処理時には、発色現像槽12
内の現像液の品質が常時一定に維持される。そして、補
充液は、発色現像槽12内に循環された現像液と一緒
に、或いは独立に、ネガフィルムFが挿入される発色現
像槽12の上部に供給される。
【0190】尚、補充液が供給された量だけ発色現像槽
12中の現像液は一時的に増加するが、ネガフィルムF
の処理に伴って発色現像槽12から増加分は排出される
ことになる。但し、発色現像槽12のネガフィルムFの
出口側に図示しないオーバフロー廃液口を設け、このオ
ーバフロー廃液口から増加分を排出して廃液タンク(図
示せず)に貯留するようにしてもよい。また、補充液
は、特開平4−128841号公報に記載されているよ
うな可撓性のある密閉容器である補充タンク60に貯留
されており、内部の補充液が補充ポンプ62によって吸
い出されていくにつれて補充タンク60は偏平になって
ゆく。従って、補充タンク60内に空気が入り込んで補
充液が酸化されることはなく、補充タンク60内の補充
液は使い尽くされるまで初期の品質を長期間に亘って維
持する事が出来る。
【0191】次に本発明の方法に使用しうる好適な感光
材料処理装置の他の実施形態の断面図を図5に示す。図
5に示すように、本実施の形態に係る感光材料処理装置
100は処理液量を低減して簡易に処理するためにスリ
ット状処理路120を設けている。ここで用いられるス
リット状処理路120とは、感光材料が通過する処理タ
ンク内の通路を感光材料の進行方向に対して直角に切断
した断面が、横幅(感光材料の幅方向)に対して厚みの
薄い所謂スリット型であることを意味する。なお、この
スリット型の形状は長方形であっても、長円形であって
もよい。
【0192】この処理路120のパス長は処理液の種類
や処理に要する時間(処理液中の浸漬時間)に合わせて
決定される。スリット状の処理路120は処理機の全て
の処理槽に設けてもよく、一部の処理槽に設け、他の処
理槽は従来と同様の処理槽とすることもできる。この感
光材料処理装置100においては、すべての処理槽にス
リット状の処理路120が設けてあり、処理時間に応じ
たパス長を有する発色現像槽140、漂白定着槽160
が隣接して配置され、発色現像槽140にて現像処理さ
れた感光材料は一対の搬送ローラ180により次の処理
タンクである漂白定着槽160に送り出される。さら
に、漂白定着槽160に隣接して、3つの安定槽200
がそれぞれ配置された構造となっている。そして、発色
現像槽120内には現像液が貯留され、漂白漂白定着槽
160内には漂白定着液が貯留され、3つの安定槽20
0内には、それぞれ安定液が貯留されている。所望によ
っては、漂白漂白定着槽160を漂白槽と定着槽との分
離してもよい。従って、この感光材料処理装置100の
発色現像槽140の開放端側から撮影済のネガフィルム
Fが挿入されると、処理槽であるこれら発色現像槽14
0、漂白定着槽160及び3つの安定槽200に順にネ
ガフィルムFが漬けられてネガフィルムFの現像処理が
なされる。また、最後の安定槽200の開放端側には乾
燥ファン(図示せず)が配置されており、この乾燥ファ
ンに安定槽200内から出てきたネガフィルムFが挿入
されて乾燥されることになる。
【0193】以上より、発色現像槽140はスリット状
のタンクとされていて、この発色現像槽140のタンク
容量をVミリリットルとし、現像液にネガフィルムFが
接触し始める位置(処理タンク入口)から現像液内より
ネガフィルムFが排出される位置(処理タンク出口)ま
での距離であるパス長をLcmとしたときに、V/Lの値
が25以下とされて現像液の少量化が図られている。な
お、ここでいうタンク容量(V)には、循環系の液量や
現像液の温調のために用いられることがあるサブタンク
等の容量は除外する。さらに、漂白定着槽160及び安
定槽200等の他の処理槽の内部も同様にスリット状の
空間が形成されており、発色現像槽140、漂白定着槽
160、3つの安定槽200が接合してそれぞれ配置さ
れる。
【0194】また、この感光材料処理装置における感光
材料の搬送速度は毎分0.1m〜5mであることが好ま
しく、毎分0.2m〜3mであることがより好ましく、
毎分0.3m〜1.5mであることが特に好ましい。さ
らにこの処理機に適用される感光材料の搬送方法には特
に制限はなく、公知の搬送方、例えば、一対の搬送ロー
ラのニップ力で感光材料を搬送するローラー型搬送方
法、ドラムの回転により狭い空隙に待たされた処理液中
に感光材料を挿入、搬送、送り出すドラム処理方法、所
謂リーダートレーラー搬送方法等を目的に応じて選択す
ることができる。このような感光材料処理装置を用いる
ことにより、スリット状の処理路を備えた発色現像槽1
40の厚みの極めて薄い処理路120でネガフィルムF
の搬送経路を構成するので、従来の発色現像槽140と
比較して現像液の少量化が図れ、現像液の特性を維持す
るために多量の補充液を必要とすることがなく、感光材
料処理装置100のランニングコストが低減される。ま
た、上記の構造で現像液を少量化することにより、現像
液を貯留する発色現像槽140の小型化が図れ、これに
伴って感光材料処理装置100の小型化が図れる。そし
て、漂白槽160、定着槽180及び安定槽200等の
他の処理槽も上記と同様に作用することになる。
【0195】
【実施例】以下に具体例を挙げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明の趣旨を越えない限り、実施例に限定
されるものではない。 (実施例1) 1)支持体 本実施例で用いた支持体は、下記の方法により作成し
た。ポリエチレン−2,6−ナフタレートポリマー 100
重量部と紫外線吸収剤としてTinuvin P.326(チバ・ガイ
ギーCiba-Geigy社製)2重量部とを乾燥した後、300℃
にて溶融後、T型ダイから押し出し、 140℃で 3.3倍の
縦延伸を行ない、続いて 130℃で 3.3倍の横延伸を行
い、さらに 250℃で6秒間熱固定して厚さ90μmの PEN
フイルムを得た。なおこの PENフィルムにはブルー染
料,マゼンタ染料及びイエロー染料(公開技報: 公技番
号 94-6023号記載のI-1,I-4,I-6,I-24,I-26,I-27,II-5)
を適当量添加した。さらに、直径20cmのステンレス巻き
芯に巻付けて、 110℃、48時間の熱履歴を与え、巻き癖
のつきにくい支持体とした。
【0196】2)下塗層の塗設 上記支持体は、その両面にコロナ放電処理、UV照射処
理、さらにグロー放電処理をした後、それぞれの面にゼ
ラチン 0.1g/m2、ソジウムα−スルホジ−2−エチルヘ
キシルサクシネート0.01g/m2、サリチル酸0.04g/m2、p
−クロロフェノール 0.2g/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2
CH2 0.012g/m2 、ポリアミド−エピクロルヒドリン重縮
合物0.02g/m2の下塗液を塗布して(10cc/m2、バーコータ
ー使用)、下塗層を延伸時高温面側に設けた。乾燥は 1
15℃、6分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置
はすべて 115℃となっている)。 3)バック層の塗設 下塗後の上記支持体の片方の面にバック層として下記組
成の帯電防止層、磁気記録層さらに滑り層を塗設した。
【0197】3−1)帯電防止層の塗設 平均粒径 0.005μmの酸化スズ−酸化アンチモン複合物
の比抵抗は5Ω・cmの微粒子粉末の分散物(2次凝集粒
子径 約0.08μm)を0.2g/m2、ゼラチン0.05g/m2、(C
H2 =CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.02g/m2 、ポリ(重合度1
0)オキシエチレン−p−ノニルフェノール 0.005g/m2
及びレゾルシンと塗布した。 3−2)磁気記録層の塗設 3−ポリ(重合度15) オキシエチレン−プロピルオキシ
トリメトキシシラン(15 重量%)で被覆処理されたコバ
ルト−γ−酸化鉄 (比表面積43m2/g、長軸0.14μm、単
軸0.03μm、飽和磁化 89emu/g、Fe+2/Fe +3=6/94 、表
面は酸化アルミ酸化珪素で酸化鉄の2重量%で処理され
ている)0.06g/m2をジアセチルセルロース1.2g/m2(酸化
鉄の分散はオープンニーダーとサンドミルで実施し
た)、硬化剤としてC2H5C(CH2OCONH-C6H3(CH3)NCO)3
0.3g/m2を、溶媒としてアセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノンを用いてバーコーターで塗布し、
膜厚 1.2μmの磁気記録層を得た。マット剤としてシリ
カ粒子(0.3μm)と3−ポリ(重合度15) オキシエチレン
−プロピルオキシトリメトキシシラン(15重量%)で処
理被覆された研磨剤の酸化アルミ(0.15μm)をそれぞれ
10mg/m2となるように添加した。乾燥は 115℃、6分実
施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて 115
℃)。X−ライト(ブルーフィルター)での磁気記録層
のDB の色濃度増加分は約 0.1、また磁気記録層の飽和
磁化モーメントは4.2emu/g、保磁力 7.3×104A/m、角形
比は65%であった。
【0198】3−3)滑り層の調製 ジアセチルセルロース(25mg/m2)、C6H13CH(OH)C10H20C
OOC40H81 (化合物a,6mg/m2) /C50H101O(CH2CH2O)16H
(化合物b,9mg/m2)混合物を塗布した。なお、この混合
物は、キシレン/プロピレングリコールモノメチルエー
テル (1/1)中で 105℃で溶融し、常温のプロピレングリ
コールモノメチルエーテル(10倍量)に注加分散して作
製した後、アセトン中で分散物(平均粒径0.01μm)にし
てから添加した。マット剤としてシリカ粒子(0.3μm)と
研磨剤の3−ポリ(重合度15) オキシエチレン−プロピ
ルオキシトリメトキシシラン(15重量%で被覆された酸
化アルミ(0.15μm)をそれぞれ 15mg/m2となるように添
加した。乾燥は 115℃、6分行なった(乾燥ゾーンのロ
ーラーや搬送装置はすべて 115℃)。滑り層は、動摩擦
係数0.06(5mmφのステンレス硬球、荷重100g、スピード
6cm/分)、静摩擦係数0.07(クリップ法)、また後述す
る乳剤面と滑り層の動摩擦係数も0.12と優れた特性であ
った。
【0199】4)感光層の塗設 次に、前記で得られたバック層の反対側に、下記の組成
の各層を重層塗布し、カラーネガフィルムを作成した。
これを試料101とする。
【0200】(感光層組成)各層に使用する素材の主な
ものは下記のように分類されている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤 ExS:増感色素 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を示
し、ハロゲン化銀については銀換算の塗布量を示す。た
だし、増感色素については同一層のハロゲン化銀1モル
に対する塗布量をモル単位で示す。
【0201】第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.09 ゼラチン 1.60 ExM−1 0.12 ExF−1 2.0×10-3 固体分散染料ExF−2 0.030 固体分散染料ExF−3 0.040 HBS−1 0.15 HBS−2 0.02
【0202】第2層(中間層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.065 ExC−2 0.04 ポリエチルアクリレートラテックス 0.20 ゼラチン 1.04
【0203】第3層(低感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 銀 0.25 沃臭化銀乳剤B 銀 0.25 ExS−1 6.9×10-5 ExS−2 1.8×10-5 ExS−3 3.1×10-4 ExC−1 0.17 ExC−3 0.030 ExC−4 0.10 ExC−5 0.020 ExC−6 0.010 Cpd−2 0.025 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.87
【0204】第4層(中感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤C 銀 0.75 ExS−1 3.5×10-4 ExS−2 1.6×10-5 ExS−3 5.1×10-4 ExC−1 0.15 ExC−2 0.060 ExC−3 0.0070 ExC−4 0.090 ExC−5 0.015 ExC−6 0.0070 Cpd−2 0.023 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.75
【0205】第5層(高感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤D 銀 1.40 ExS−1 2.4×10-4 ExS−2 1.0×10-4 ExS−3 3.4×10-4 ExC−1 0.10 ExC−3 0.045 ExC−6 0.020 ExC−7 0.010 Cpd−2 0.050 HBS−1 0.22 HBS−2 0.050 ゼラチン 1.10
【0206】第6層(中間層) Cpd−1 0.090 固体分散染料ExF−4 0.030 HBS−1 0.050 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.10
【0207】第7層(低感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤E 銀 0.15 沃臭化銀乳剤F 銀 0.10 沃臭化銀乳剤G 銀 0.10 ExS−4 3.0×10-5 ExS−5 2.1×10-4 ExS−6 8.0×10-4 ExM−2 0.33 ExM−3 0.086 ExY−1 0.015 HBS−1 0.30 HBS−3 0.010 ゼラチン 0.73
【0208】第8層(中感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤H 銀 0.80 ExS−4 3.2×10-5 ExS−5 2.2×10-4 ExS−6 8.4×10-4 ExC−8 0.010 ExM−2 0.10 ExM−3 0.025 ExY−1 0.018 ExY−4 0.010 ExY−5 0.040 HBS−1 0.13 HBS−3 4.0×10-3 ゼラチン 0.80
【0209】第9層(高感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤I 銀 1.25 ExS−4 3.7×10-5 ExS−5 8.1×10-5 ExS−6 3.2×10-4 ExC−1 0.010 ExM−1 0.020 ExM−4 0.025 ExM−5 0.040 Cpd−3 0.040 HBS−1 0.25 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.33
【0210】第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.015 Cpd−1 0.16 固体分散染料ExF−5 0.060 固体分散染料ExF−6 0.060 油溶性染料ExF−7 0.010 HBS−1 0.60 ゼラチン 0.60
【0211】第11層(低感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤J 銀 0.09 沃臭化銀乳剤K 銀 0.09 ExS−7 8.6×10-4 ExC−8 7.0×10-3 ExY−1 0.050 ExY−2 0.22 ExY−3 0.50 ExY−4 0.020 Cpd−2 0.10 Cpd−3 4.0×10-3 HBS−1 0.28 ゼラチン 1.20
【0212】第12層(高感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤L 銀 1.00 ExS−7 4.0×10-4 ExY−2 0.10 ExY−3 0.10 ExY−4 0.010 Cpd−2 0.10 Cpd−3 1.0×10-3 HBS−1 0.070 ゼラチン 0.70
【0213】第13層(第1保護層) UV−1 0.19 UV−2 0.075 UV−3 0.065 HBS−1 5.0×10-2 HBS−4 5.0×10-2 ゼラチン 1.8
【0214】第14層(第2保護層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.10 H−1 0.40 B−1(直径 1.7 μm) 5.0×10-2 B−2(直径 1.7 μm) 0.15 B−3 0.05 S−1 0.20 ゼラチン 0.70
【0215】更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力
耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくする
ために W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、F
−1ないしF−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、
パラジウム塩、イリジウム塩、ロジウム塩が含有されて
いる。
【0216】
【表1】
【0217】表1において、 (1)乳剤G〜Lは特開平2-191938の実施例に従い、二
酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調製時に
還元増感されている。 (2)乳剤A〜Lは特開平3-237450の実施例に従い、各
感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウム
の存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されてい
る。 (3)平板状粒子の調製には特開平1-158426の実施例に
従い、低分子量ゼラチンを使用している。 (4)平板状粒子には特開平3-237450に記載されている
ような転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されてい
る。 (5)乳剤Lは特開昭60-143331 に記載されている内部
高ヨードコアーを含有する二重構造粒子である。
【0218】有機固体分散染料の分散物の調製 下記、ExF−2を次の方法で分散した。即ち、水21.7
ミリリットル及び5%水溶液のp−オクチルフェノキシエトキ
シエトキシエタンスルホン酸ソーダ3ミリリットル並びに5%
水溶液のp−オクチルフェノキシポリオキシエチレンエ
−テル(重合度10) 0.5gとを 700ミリリットルのポットミル
に入れ、染料ExF−2を 5.0gと酸化ジルコニウムビ
ーズ(直径1mm) 500ミリリットルを添加して内容物を2時間
分散した。この分散には中央工機製のBO型振動ボール
ミルを用いた。分散後、内容物を取り出し、12.5%ゼラ
チン水溶液8gに添加し、ビーズを濾過して除き、染料
のゼラチン分散物を得た。染料微粒子の平均粒径は0.44
μmであった。
【0219】同様にして、ExF−3、ExF−4及び
ExF−6の固体分散物を得た。染料微粒子の平均粒径
はそれぞれ、0.24μm、0.45μm、0.52μmであった。
ExF−5はEP549,489Aの実施例1に記載の微小析出
(Microprecipitation)分散方法により分散した。平均
粒径は0.06μmであった。
【0220】
【化36】
【0221】
【化37】
【0222】
【化38】
【0223】
【化39】
【0224】
【化40】
【0225】
【化41】
【0226】
【化42】
【0227】
【化43】
【0228】
【化44】
【0229】
【化45】
【0230】
【化46】
【0231】
【化47】
【0232】
【化48】
【0233】
【化49】
【0234】
【化50】
【0235】
【化51】
【0236】以上のように作成した感光材料を24mm幅、
160cmに裁断し、さらに感光材料の長さ方向の片側幅方
向から 0.7mmの所に2mm四方のパーフォレーションを
5.8mm間隔で2つ設ける。この2つのセットを32mm間隔
で設けたものを作成し、US 5,296,887のFIG. 1〜FIG. 7
に説明されているプラスチック製のフィルムカートリッ
ジに収納した。
【0237】以下に図5に示す感光材料処理装置におけ
る発色現像槽、漂白定着槽、安定槽における処理工程及
び処理液組成を示す。 (処理工程) 処理工程 温度 時間 補充量* 発色現像 45℃ 60秒 10ミリリットル 漂白定着 45℃ 60秒 10ミリリットル 安定(1) 45℃ 13秒 -- 安定(2) 45℃ 13秒 -- 安定(3) 45℃ 13秒 10ミリリットル 乾 燥 75℃ 30秒 -- (安定は(3)から(1)への3タンク向流方式とし
た。) *24mm×160cm 1本あたり
【0238】各処理での組成は以下の通りである。 (発色現像液) (単位g) タンク液 補充液 ジエチレントリアミン五酢酸 4.0 4.0 4,5−ジヒドロキシベンゼン−1,3− ジスルホン酸2ナトリウム塩 0.5 0.5 亜硫酸ナトリウム 4.0 7.0 炭酸カリウム 38.0 38.0 臭化カリウム 2.0 -- ヨウ化カリウム 1.3 mg -- 一般式(I)の置換ヒドロキシルアミン(6) 30ミリモル 40ミリモル 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒド ロキシエチル)アミノ〕アニリン硫酸塩 11.0 16.5 本発明のハロゲン化銀溶剤(B−3) 1.0ミリモル 1.2ミリモル 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05 10.40
【0239】 (漂白定着液) (単位g) タンク液 補充液 2−{〔1−(カルボキシエチル)−カルボキシ メチルアミノ〕エチル}−カルボキシメチルア ミノ安息香酸鉄(III) アンモニウム一水塩 0.08モル 0.10モル エチレンジアミン四酢酸鉄(III) アンモニウム 二水塩 0.10モル 0.12モル チオ硫酸アンモニウム水溶液 (700g/リットル) 300ミリリットル 350ミリリットル ヨウ化アンモニウム 1.0 -- 亜硫酸アンモニウム 20.0 50.0 メタンチオスルフィン酸アンモニウム 5.0 7.0 コハク酸 12.0 12.0 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH(硝酸とアンモニア水で調整) 6.0 5.5
【0240】 (安定液) タンク液と補充液は同じ処方 (単位g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.05 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.2 塩素化イソシアヌール酸ナトリウム 0.02 1000ミリリットル pH 8.5
【0241】各処理工程のクロスオーバー時間は5秒で
あり、液中時間は55秒、搬送速度は109cm/分で
あった。発色現像好適のパス長は100cm、タンク幅
は5.0cmに固定し、タンクの厚み(W)を変更する
ことによってタンク容積(V)及びV/Lを表2に示す
ように変更し、発色現像液中に本発明のハロゲン化銀溶
剤を添加した(実施例)と本発明のハロゲン化銀溶剤の
無添加(比較例)の場合につき、以下のように実験を行
った。
【0242】まず、図5に示す自動現像機の各処理槽
に、前記発色現像液、漂白定着液、安定液を貯留し、前
記ハロゲン化銀写真感光材料を(試料101)をカメラ
で撮影したものを1日1m2 ずつ15日間にわたり、上
記の処理工程により処理を行った(ランニング処理)。
【0243】(シアン濃度の評価)ランニング処理終了
後、0.5cmsの白色光によりウエッジ露光した試料
101を処理して0.25cmsの露光量におけるシア
ンの吸収濃度を求めた。この値が大きい程、迅速性に優
れている。
【0244】(感度変動の評価)ランニング処理開始前
と終了後において試料101をウエッジ露光したものを
処理し、シア濃度の感度の変動を求めた。 感度変動=(ランニング処理後の感度)−(ランニング
処理前の感度) ここで、感度はDmin+0.2のシアン濃度を与える
露光量の逆数の対数値である。
【0245】(現像ムラの評価)ランニング処理終了
後、試料101を0.1cmsの白色光により均一露光
したものを処理し、イエローの吸収濃度を測定し、最大
濃度と最小濃度の差を求め、現像ムラとして評価した。
試験結果を表2〜表4に示す。
【0246】
【表2】
【0247】表2は、本発明におけるハロゲン化銀溶剤
を含有しない現像液の場合には、シアン濃度が低く、感
度変動及び現像ムラが大きい結果を示しており、一方、
本発明におけるハロゲン化銀溶剤を含有する現像液の場
合、シアン濃度が高く、感度変動及び現像ムラが小さい
結果を示している。
【0248】
【表3】
【0249】表3は、本発明におけるハロゲン化銀溶剤
は、表3に示すいずれのハロゲン化銀溶剤でもシアン濃
度が高く、感度変動及び現像ムラが小さい結果を示して
いる。
【0250】
【表4】
【0251】表4は、現像液はヒドロキシルアミンの添
加量が無添加が添加量が少ない程、シアン濃度が高く、
感度変動及び現像ムラが小さい結果を示している。
【0252】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、小型処理
機を用いて迅速処理しても現像ムラの少ない写真を安定
して得られるハロゲン化銀感光材料の処理方法を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る感光材料処理
装置の概略全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る発色現像槽周
辺の概略拡大構成図である。
【図3】図2の3−3矢視線図である。
【図4】図2の4−4矢視線図である。
【図5】本発明の感光材料処理装置の実施の他の形態を
示す概略断面図である。
【符号の説明】
10 感光材料処理装置 12 発色現像槽 14 漂白定着槽 16 安定槽 F ネガフィルム(感光材料) 52 配管 56 鋳込みヒータ 58 配管 100 感光材料処理装置 120 スリット状処理路 140 発色現像槽 160 漂白定着槽 200 安定槽

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化銀写真感光材料を現像液を用
    いて現像処理する方法において、該現像液を入れる処理
    槽のタンク容積をVミリリットル、感光材料の該処理槽
    の入口から出口のパス長さをLセンチメートルとする
    と、VとLとは V/L≦25 の関係にあり、該現像液がチオ硫酸塩、メタンチオスル
    フィン酸塩、チオシアン酸塩、又は下記の一般式(A)
    で表されるメルカプト系化合物、一般式(B)で表され
    るメソイオン系化合物、一般式(C)で表されるチオエ
    ーテル系化合物、一般式(D)で表されるチオ尿素系化
    合物、若しくは一般式(E)で表されるイミダゾール系
    化合物から選ばれるハロゲン化銀溶剤を少なくとも1種
    含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の
    処理方法。 一般式(A) 【化1】 式中、Qa1は5または6員の複素環を形成するのに必要
    な非金属原子群を表わす。尚、この複素環は炭素芳香環
    または複素芳香環と縮合していてもよい。La1は、単結
    合、二価の脂肪族基、二価の芳香族炭化水素基、二価の
    複素環基又はこれらの組合せた連結基を表わす。Ra1
    カルボン酸もしくはその塩、スルホン酸もしくはその
    塩、ホスホン酸もしくはその塩、アミノ基またはアンモ
    ニウム塩を表わす。qは1〜3の整数を表わし、Ma1
    水素原子またはカチオンを表わす。 一般式(B) 【化2】 式中Qb1は、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子
    またはセレン原子により構成される5または6員のメソ
    イオン環を表わし、Xb1 -は−O- 、−S- または−N
    - b1を表わす。Rb1は脂肪族基、芳香族炭化水素基ま
    たは複素環基を表わす。 一般式(C) LC1−(AC1−LC2r −AC2−LC3 式中、LC1及びLC3は同一でも異なっていてもよく各々
    脂肪族基、芳香族炭化水素基、複素環基を表し、LC2
    二価の脂肪族基、二価の芳香族炭化水素基、二価の複素
    環連結基またはそれらを組み合わせた連結基を表す。A
    C1及びAC2はそれぞれ−S−、−O−、−NRC20 −、
    −CO−、−SO2 −またはそれらを組み合わせた基を
    表す。rは1〜10の整数を表す。ただし、LC1及びL
    C3の少なくとも1つは−SO3 C1、−PO3
    C2C3、−NRC1(RC2)、−N+ C3(RC4
    (RC5)・XC1 -、−SO2 NRC6(RC7)、−NRC8
    SO2 C9、−CONRC10 (RC11 )、−NRC12
    ORC13 、−SO2 C14 、−PO(−NRC15 (R
    C16 ))2 、−NRC17 CONRC18 (RC19 )、−C
    OOMC4または複素環基で置換されているものとする。
    C1、MC2、MC3及びMC4は同一でも異なっていてもよ
    く各々水素原子または対カチオンを表す。MC1〜MC20
    は同一でも異なってもよく各々水素原子、脂肪族基また
    は芳香族炭化水素基を表し、XC1 -は対アニオンを表
    す。ただしAC1及びAC2の少なくとも1つは−S−を表
    す。 一般式(D) 【化3】 式中、Xd 及びYd は脂肪族基、芳香族炭化水素基、複
    素環基、−N(Rd1)Rd2、−N(Rd3) N(Rd4) R
    d5、−ORd6、又は−SRd7を表わす。尚、Xd とYd
    は環を形成してもよいが、エノール化することはない。
    ただし、Xd 及びYd のうち少なくとも一つはカルボン
    酸もしくはその塩、スルホン酸もしくはその塩、ホスホ
    ン酸もしくはその塩、アミノ基またはアンモニウム基、
    水酸基の少なくとも1つで置換されているものとする。
    d1、Rd2、Rd3、Rd4及びRd5は水素原子、脂肪族
    基、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、Rd6及びR
    d7は水素原子、カチオン、脂肪族基、芳香族炭化水素基
    又は複素環基を表わす。 一般式(E) 【化4】 上記一般式(E)において、Re1、Re2、Re3およびR
    e4は、それぞれ、水素原子、アルキル基またはアルケニ
    ル基を表わす。
  2. 【請求項2】 前記現像液がヒドロキシルアミンを実質
    的に含有せず、下記の一般式(I)で表される置換ヒド
    ロキシアミンを少なくとも1種含有することを特徴とす
    る請求項1に記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方
    法。 一般式(I) 【化5】 (式中、Lは置換してもよいアルキレン基を表し、Aは
    カルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、ヒドロキシ基、
    アルキル置換してもよいアミノ基を表し、Rは水素原
    子、置換してもよいアルキル基を表す。)
  3. 【請求項3】 前記処理層のタンク厚みWが0.1〜5
    センチメートルであることを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
JP8466196A 1996-01-31 1996-03-13 ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 Pending JPH09269577A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6056452A (en) * 1998-02-06 2000-05-02 Konica Corporation Method for processing silver halide photographic light-sensitive material

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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