JPH0915800A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びその画像形成方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びその画像形成方法

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JPH0915800A
JPH0915800A JP18222395A JP18222395A JPH0915800A JP H0915800 A JPH0915800 A JP H0915800A JP 18222395 A JP18222395 A JP 18222395A JP 18222395 A JP18222395 A JP 18222395A JP H0915800 A JPH0915800 A JP H0915800A
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JP
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color
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silver halide
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Application number
JP18222395A
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English (en)
Inventor
Yasushi Ito
靖 伊藤
Hajime Nakagawa
肇 中川
Akimitsu Haijima
章光 配島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0915800A publication Critical patent/JPH0915800A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】通常の発色現像でも、迅速化された発色現像で
も、イエロー、マゼンタ、シアンの階調度がほぼ同等
で、色再現性が良好なカラー感材を提供する。 【構成】5位にアミノ基を有する1−ナフトール型、2
位にウレイド基を、5位にアシルアミノ基を有するフェ
ノール型、又は2位にウレイド基もしくはアシルアミノ
基を、5位にアルキル基を有するフェノール型又は、
2,5位にジアシルアミノ基を有するフェノール型のシ
アンカプラーを含有し、発色現像条件が異なる2種の現
像処理をしても、イエロー、マゼンタ、シアンの階調が
ほぼ同等である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー写真
感光材料及びその画像形成方法に関するもので、同一感
材を現行とほぼ同一の発色現像と迅速発色現像を実施し
た場合に得られる写真性能、特にイエロー、マゼンタ及
びシアン3色の階調度がバランスするように改良され、
調子再現性、色再現性を良好にするハロゲン化銀カラー
写真感光材料及びその画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー写真感光材料の現像処理に関して
は、近年、その処理時間の短縮の研究開発が鋭意なされ
ている。カラーネガの現像処理については、従来の処理
の迅速化は、主に脱銀工程の処理時間短縮によりなされ
ているのが現状であり、例えば、ミニラボ市場向けに導
入された富士写真フイルム(株)の迅速処理CN−16
FAにおいては、8分15秒まで短縮されている。しか
し、該処理では発色現像時間が全現像処理工程時間の実
に40%を占めている。それ故、現在のカラーネガの現
像処理工程の全処理時間の中で大きな割合を占める発色
現像時間を短縮することは、当業界においては解決しな
ければならない重要な課題である。この課題解決に対し
ては、多くの提案がなされている。しかしながら、単に
発色現像の高温処理、高pH現像液処理、発色現像主薬
の高濃度処理、感材の膜質改良、感光材料構成層の薄層
化あるいはこれらの組合せを適用して、現行より短縮し
た発色現像時間で処理を実施しても、支持体に近い側に
塗設される赤感性層のシアンの発色が遅れ、カラーネガ
として最も重要なイエロー、マゼンタ、シアン3色の階
調バランスが大きく崩れる。従って、この様なカラーネ
ガから得られるカラープリントは調子再現性、色再現性
を大きく損ねることになり、いまだ満足し得る発色現像
時間の短縮を達成できないでいるのが現状である。
【0003】加えて、同一感材を1つは現在広く流通し
ているカラーネガ処理で現像処理した場合、それともう
1つは発色現像時間を短縮した迅速処理を行った場合の
両処理を実施してもともに優れた現像仕上り品質が得ら
れるならば、さらに望ましいものである。そのために
は、シアン濃度の階調及びイエロー、マゼンタ、シアン
3色の階調バランスを制御する技術の開発は非常に重要
であり、これに係る技術開発が強く望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、支持
体上に赤感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀
乳剤層及び青感性ハロゲン化銀乳剤層をそれぞれ少なく
とも1層有するカラー感材であって、該感材の赤感性ハ
ロゲン化銀乳剤層に一般式(II)、一般式(III)、一般
式(IV)又は一般式(V)から選ばれるシアンカプラー
を含有し、かつ、発色現像時間の異なる2種類の現像処
理I及び現像処理II(現像処理Iに対し処理時間の短い
迅速処理)を実施したとき、該2種類の現像処理によっ
て得られるシアン色像濃度に差がなく、かつ、イエロ
ー、マゼンタ及びシアンの階調度が規定された条件式を
満足するカラー感材であって、3色の階調度のバランス
が良く、調子再現性、色再現性の良好なハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料を提供することを目的とする。さら
に、上記課題達成に適切なカラー画像形成方法を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
のシアン発色濃度に差がなく、イエロー、マゼンタ、シ
アン3色の階調度のバランスしたハロゲン化銀カラー写
真感光材料は、赤感性、緑感性及び青感性ハロゲン化銀
乳剤層をそれぞれ少なくとも1層有する感材であって、
該感光材料の赤感性ハロゲン化銀乳剤層に一般式(I
I)、(III) 、(IV)又は(V)から選ばれるシアンカ
プラーを含有し、かつ、発色現像時間の異なる2種類の
特定な現像処理によって得られるイエロー、マゼンタ及
びシアンの階調度を規定する条件式に適合せしめること
により、シアン色像の濃度差がなく、イエロー、マゼン
タ、シアン3色の階調度がバランスのとれた良好な感光
材料にすることができることを見い出し、本発明を完成
するに至った。即ち、本発明は、
【0006】(1)支持体上に、赤感性ハロゲン化銀乳
剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層及び青感性ハロゲン化
銀乳剤層をそれぞれ少なくとも1層有するハロゲン化銀
カラー写真感光材料において、該赤感性ハロゲン化銀乳
剤層に一般式(II)、一般式(III) 、一般式(IV)又は
一般式(V)から選ばれるシアンカプラーを含有し、か
つ、発色現像時間の異なる下記2種類の現像処理I及び
現像処理IIを実施したとき、該2種類の現像処理によっ
て得られるイエロー、マゼンタ及びシアンの階調度が下
記条件式を満たすことを特徴とするハロゲン化銀カラー
写真感光材料。 一般式(II)
【0007】
【化9】
【0008】(式中、R1 は−CONR4 5 、−SO
2 NR4 5 、−NHCOR4 、−NHCOOR6 、−
NHSO2 6 、−NHCONR4 5 または−NHS
2 NR4 5 を、R2 はナフタレン環に置換可能な基
を、lは0ないし3の整数を、R3 は置換基を、Xは芳
香族第一級アミン現像薬酸化体とのカップリング反応に
より離脱可能な基を表わす。ただし、R4 及びR5 は同
じでも異なっていてもよく、独立に水素原子、アルキル
基、アリール基または複素環基を、R6 はアルキル基、
アリール基または複素環基を表わす。lが複数のときは
2 は同じでも異なっていてもよく、また互いに結合し
て環を形成してもよい。R2 とR3 、またはR3 とXと
が互いに結合して環を形成してもよい。また、R1 、R
2 、R3 またはXにおいて2価もしくは2価以上の基を
介して互いに結合する2量体またはそれ以上の多量体を
形成してもよい。) 一般式(III)
【0009】
【化10】
【0010】(式中、R1 はアルキル基、アリール基、
または複素環基を、R2 はアリール基を、Zはカップリ
ング離脱基を表わす。) 一般式(IV)
【0011】
【化11】
【0012】一般式(V)
【0013】
【化12】
【0014】一般式(IV)および(V)において、R21
はアルキル基、アリール基または複素環基を、R22は炭
素数2以上のアルキル基を、R23は水素原子、ハロゲン
原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリー
ルオキシ基、カルボンアミド基またはウレイド基を、R
24はアルキル基、アリール基、複素環基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、またはアミノ基を、X′はカッ
プリング離脱基を、nは0または1をそれぞれ表わす。 条件式 0.8≦γII(Y)/γI (Y)≦1.2 0.8≦γII(M)/γI (M)≦1.2 0.8≦γII(C)/γI (C)≦1.2 (γ1 (Y)、γI M)、γI (C)はそれぞれ現像処
理Iを実施したときのイエロー、マゼンタ、シアンの階
調度を表わし、γII(Y)、γII(M)、γII(C)は
それぞれ現像処理IIを実施したときのイエロー、マゼン
タ、シアンの階調度を表わす。) (現像処理I)発色現像時間が3分〜3分15秒であ
り、発色現像液の温度が37〜39℃であり、発色現像
主薬として2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−
ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリンを15〜20ミリ
モル/リットル含有する発色現像液を使用し発色現像処
理することを特徴とする現像処理。 (現像処理II)発色現像時間が50〜70秒であり、発
色現像液の温度が43〜47℃であり、発色現像主薬と
して2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロ
キシエチル)アミノ〕アニリンを35〜40ミリモル/
リットル含有する発色現像液を使用し発色現像処理する
ことを特徴とする現像処理。
【0015】(2)該写真感光材料の乳剤層側とは支持
体を挟んで反対側のバック層に磁性体粒子を含む磁気記
録層を有することを特徴とする(1)に記載のハロゲン
化銀カラー写真感光材料。
【0016】(3)(1)又は(2)に記載のハロゲン
化銀カラー写真感光材料を用いて、下記現像処理Aを実
施することによりカラー画像を形成することを特徴とす
るカラー画像形成方法。 (現像処理A)発色現像時間が150〜200秒であ
り、発色現像液の温度が37〜40℃であり、発色現像
主薬を15〜20ミリモル/リットル含有する発色現像
液を用いることを特徴とする現像処理。
【0017】(4)(1)又は(2)に記載のハロゲン
化銀カラー写真感光材料を用いて、下記現像処理Bを実
施することによりカラー画像を形成することを特徴とす
るカラー画像形成方法。 (現像処理B)発色現像時間が25〜90秒であり、発
色現像液の温度が40〜60℃であり、発色現像主薬の
濃度が25〜80ミリモル/リットル含有する発色現像
液を用いることを特徴とする現像処理。
【0018】(5)前記の現像処理Bの発色現像液が、
チオ硫酸塩、メタンチオスルフォン酸塩、チオシアン酸
塩、および下記一般式A〜Eで表わされるハロゲン化銀
溶剤の少なくとも1種を含有することを特徴とする
(4)に記載のカラー画像形成方法。 一般式(A)
【0019】
【化13】
【0020】式中、Qa1は5または6員の複素環を形成
するのに必要な非金属原子群を表わす。尚、この複素環
は炭素芳香環または複素芳香環と縮合していてもよい。
a1は、単結合、二価の脂肪族基、二価の芳香族炭化水
素基、二価の複素環基又はこれらの組合せた連結基を表
わす。Ra1はカルボン酸もしくはその塩、スルホン酸も
しくはその塩、ホスホン酸もしくはその塩、アミノ基ま
たはアンモニウム塩を表わす。qは1〜3の整数を表わ
し、Ma1は水素原子またはカチオンを表わす。 一般式(B)
【0021】
【化14】
【0022】式中Qb1は、炭素原子、窒素原子、酸素原
子、硫黄原子またはセレン原子により構成される5また
は6員のメソイオン環を表わし、Xb1 - は−O- 、−S
- または−N- b1を表わす。Rb1は脂肪族基、芳香族
炭化水素基または複素環基を表わす。 一般式(C) Lc1−(Ac1−Lc2r −Ac2−Lc3 式中、Lc1及びLc3は同一でも異なっていてもよく各々
脂肪族基、芳香族炭化水素基、複素環基を表し、Lc2
二価の脂肪族基、二価の芳香族炭化水素基、二価の複素
環連結基またはそれらを組み合わせた連結基を表す。A
c1及びAc2はそれぞれ−S−、−O−、−NRc20 −、
−CO−、−SO2 −またはそれらを組み合わせた基を
表す。rは1〜10の整数を表す。ただし、Lc1及びL
c3の少なくとも1つは−SO3 c1、−PO3
c2c3、−NRc1(Rc2)、−N+ c3(Rc4
(Rc5)・Xc1 - 、−SO2 NRc6(Rc7)、−NRc8
SO2 c9、−CONRc10 (Rc11 )、−NRc12
ORc13 、−SO2 c14 、−PO(−NRc15 (R
c16 ))2 、−NRc17 CONRc18 (Rc19 )、−C
OOMc4または複素環基で置換されているものとする。
c1、Mc2、Mc3及びMc4は同一でも異なっていてもよ
く各々水素原子または対カチオンを表す。Mc1〜Mc20
は同一でも異なってもよく各々水素原子、脂肪族基また
は芳香族炭化水素基を表し、Xc1 - は対アニオンを表
す。ただしAc1及びAc2の少なくとも1つは−S−を表
す。 一般式(D)
【0023】
【化15】
【0024】式中、Xd 及びYd は脂肪族基、芳香族炭
化水素基、複素環基、−N(Rd1)Rd2、−N(Rd3
N(Rd4)Rd5、−ORd6、又は−SRd7を表わす。
尚、Xd とYd は環を形成してもよいが、エノール化す
ることはない。ただし、Xd 及びYd のうち少なくとも
一つはカルボン酸もしくはその塩、スルホン酸もしくは
その塩、ホスホン酸もしくはその塩、アミノ基またはア
ンモニウム基、水酸基の少なくとも1つで置換されてい
るものとする。Rd1、Rd2、Rd3、Rd4及びRd5は水素
原子、脂肪族基、芳香族炭化水素基又は複素環基を表
し、Rd6及びRd7は水素原子、カチオン、脂肪族基、芳
香族炭化水素基又は複素環基を表わす。 一般式(E)
【0025】
【化16】
【0026】上記一般式(E)において、Re1、Re2
e3およびRe4は、それぞれ、水素原子、アルキル基ま
たはアルケニル基を表わす。
【0027】上記(1)の態様は、赤感性、緑感性、青
感性ハロゲン化銀乳剤層をそれぞれ少なくとも1層有す
るカラー感材において、赤感性ハロゲン化銀乳剤層に特
定のシアンカプラーを含有し、かつ、発色現像時間の異
なる2種類の特定の現像処理を実施したとき、両処理か
ら得られるシアン色像に濃度差がなく、しかもイエロ
ー、マゼンタ及びシアン3色の階調度が特定の条件式を
満たすハロゲン化銀カラー写真感光材料である。この様
な技術は、今迄のところ開示されていない技術であり、
赤感性乳剤層に使用するシアンカプラーを規定し、か
つ、2種類の特定の発色現像処理を規定して、該2種類
の現像処理を実施して得られるシアン色像の濃度に差が
なく、かつ、イエロー、マゼンタ及びシアンの3色の階
調度が特定の条件式を満たし、3色の階調バランスが良
く、良好な調子再現性、色再現を与え、本発明の課題を
達成する。
【0028】好ましい態様(2)は、感材のバック層に
強磁性粉末を含む磁性層を設けた感材においても、上記
本発明の課題を同様に達成するものである。
【0029】態様(3)及び(4)は、態様(1)の発
色現像時間の異なる2種類の現像処理をそれぞれ別個に
規定することにより、これら2種類の現像処理を実施し
て得られるシアン色像に濃度差がなく、かつ、イエロ
ー、マゼンタ及びシアンの3色の階調度を規定した条件
式に適合することができる画像形成方法であり、これら
の画像形成方法によって本発明の課題を達成する。
【0030】以下、本発明について順次詳しく説明す
る。初めに一般式(II)により表わされる化合物につい
て詳しく述べる。R1 は−CONR4 5 、−SO2
4 5 、−NHCOR4 、NHCOOR6 、−NHS
2 6 、−NHCONR4 5 または−NHSO2
4 5を表わし、R4 、R5 及びR6 はそれぞれ独立
に総炭素原子数(以下C数という)1〜30のアルキル
基、C数6〜30のアリール基またはC数2〜30の複
素環基を表わす。R4 及びR5 はまた水素原子であって
もよい。
【0031】R2 はナフタレン環に置換可能な基(原子
を含む。以下同じ)を表わし、代表例としてハロゲン原
子(F、Cl、Br、I)、ヒドロキシル基、カルボニ
ル基、アミノ基、スルホ基、シアノ基、アルキル基、ア
リール基、複素環基、カルボンアミド基、スルホンアミ
ド基、カルバモイル基、スルファモイル基、ウレイド
基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシ基、アリー
ルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキ
ルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイ
ルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、ニトロ
基、イミド基を挙げることができる。l=2ときの例と
してジオキシメチレン基、トリメチレン基等がある。
(R2)lのC数は0〜30である。
【0032】R3 は置換基を表わし、好ましくは下記式
(II−1)で表わされる。 式(II−1) R7 (Y)m − 式(II−1)においてYは>NH、>COまたは>SO
2 を、mは0または1の整数を、R7 は水素原子、C数
1〜30のアルキル基、C数6〜30のアリール基、C
数2〜30の複素環基、−COR8
【0033】
【化17】
【0034】または−SO2 10をそれぞれ表わす。こ
こでR8 、R9 及びR10は前記R4 、R5 及びR6 にそ
れぞれ同じ意味である。R1 またはR7 において、−N
4 5 のR4 とR5 及び−NR8 9 のR8とR9
それぞれ互いに結合して含窒素複素環(例えばピロリジ
ン環、ピペリジン環、モルホリン環)形成してもよい。
【0035】Xは芳香族第一級アミン現像薬酸化体との
カップリング反応により離脱可能な基(離脱基という。
離脱原子を含む。以下同じ。)を表わし、離脱基の代表
例としてハロゲン原子、
【0036】
【化18】
【0037】チオシアナート基、C数1〜30で窒素原
子でカップリング活性位に結合する複素環基(例えばコ
ハク酸イミド基、フタルイミド基、ピラゾリル基、ヒダ
ントイニル基、2−ベンゾトリアゾリル基)を挙げるこ
とができる。ここでR11は前記R6 に同じ意味である。
【0038】以上においてアルキル基は直鎖状、分岐鎖
状または環状のいずれであってもよく、また不飽和結合
を含んでいても置換基(例えばハロゲン原子、ヒドロキ
シル基、アリール基、複素環基、アルコキシ基、アリー
ルオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニ
ル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシ
ル基、カルボンアミド基、カルバモイル基)を有してい
てもよく、代表例として、メチル、イソプロピル、イソ
ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、シクロヘキ
シル、n−ドデシル、n−ヘキサデシル、2−メトキシ
エチル、ベンジル、トリフルオロメチル、3−ドデシル
オキシプロピル、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェ
ノキシ)プロピルがある。
【0039】またアリール基は縮合環(例えばナフチル
基)であっても、置換基(例えばハロゲン原子、アルキ
ル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
シアノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボ
ンアミド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スル
ファモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホ
ニル基)を有していてもよく、代表例としてフェニル、
トリル、ペンタフルオロフェニル、2−クロロフェニ
ル、4−ヒドロキシフェニル、4−シアノフェニル、2
−テトラデシルオキシフェニル、2−クロロ−5−ドデ
シルオキシフェニル、4−t−ブチルフェニルがある。
【0040】また複素環基はO、N、S、P、Se、T
eの少なくとも1個のヘテロ原子を環内に含む3〜8員
の単環もしくは縮合環の複素環基であって、置換基(例
えばハロゲン原子、カルボキシル基、ヒドロキシル基、
ニトロ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオ
キシカルボニル基、アミノ基、カルバモイル基、スルフ
ァモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニ
ル基)を有していてもよく、代表例として、2−ピリジ
ル、4−ピリジル、2−フリル、4−チエニル、ベンゾ
トリアゾール−1−イル、5−フェニルテトラゾール−
1−イル、5−メチルチオ−1,3,4−チアジアゾー
ル−2−イル、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾ
ール−2−イルがある。
【0041】以下に本発明における好ましい置換基例を
説明する。R1 としては−CONR4 5 または−SO
2 NR4 5 が好ましく、具体例としてカルバモイル、
N−n−ブチルカルバモイル、N−n−ドデシルカルバ
モイル、N−(3−n−ドデシルオキシプロピル)カル
バモイル、N−シクロヘキシルカルバモイル、N−〔3
−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)プロピル〕
カルバモイル、N−ヘキサデシルカルバモイル、N−
〔4−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)ブチ
ル〕カルバモイル、N−(3−ドデシルオキシ−2−メ
チルプロピル)カルバモイル、N−〔3−(4−t−オ
クチルフェノキシ)プロピル〕カルバモイル、N−ヘキ
サデシル−N−メチルカルバモイル、N−(3−ドデシ
ルオキシプロピル)スルファモイル、N−〔4−(2,
4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)ブチル〕スルファモ
イルがある。R1 は特に好ましくは−CONR4 5
ある。
【0042】R2 、lとしてはl=0すなわち無置換の
ものが最も好ましく、次いでl=1が好ましい。R2
好ましくはハロゲン原子、アルキル基(例えばメチル、
イソプロピル、t−ブチル、シクロペンチル)、カルボ
ンアミド基(例えばアセトアミド、ピバリンアミド、ト
リフルオロアセトアミド、ベンズアミド)、スルホンア
ミド(例えばメタンスルホンアミド、トルエンスルホン
アミド)またはシアノ基である。
【0043】R3 は好ましくは式(II−1)においてm
=0であり、さらに好ましくはR7が−COR8 〔例え
ばフォルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、2−
エチルヘキサノイル、ピバロイル、ベンゾイル、ペンタ
フルオロベンゾイル、4−(2,4−ジ−t−ペンチル
フェノキシ)ブタノイル〕、−COOR10〔例えばメト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、イソブトキシカ
ルボニル、2−エチルヘキシルオキシカルボニル、n−
ドデシルオキシカルボニル、2−メトキシエトキシカル
ボニル〕または−SO2 10〔例えばメチルスルホニ
ル、n−ブチルスルホニル、n−ヘキサデシルスルホニ
ル、フェニルスルホニル、p−トリルスルホニル、p−
クロロフェニルスルホニル、トリフルオロメチルスルホ
ニル〕であり、特に好ましくはR7 が−COOR10であ
る。
【0044】Xは好ましくはハロゲン原子、−OR
11〔例えばエトキシ、2−ヒドロキシエトキシ、2−メ
トキシエトキシ、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エト
キシ、2−メチルスルホニルエトキシ、エトキシカルボ
ニルメトキシ、カルボキシメトキシ、3−カルボキシプ
ロポキシ、N−(2−メトキシエチル)カルバモイルメ
トキシ、1−カルボキシトリデシルオキシ、2−メタン
スルホンアミドエトキシ、2−(カルボキシメチルチ
オ)エトキシ、2−(1−カルボキシトリデシルチオ〕
エトキシのようなアルコキシ基、例えば4−シアノフェ
ノキシ、4−カルボキシフェノキシ、4−メトキシフェ
ノキシ、4−t−オクチルフェノキシ、4−ニトロフェ
ノキシ、4−(3−カルボキシプロパンアミド)フェノ
キシ、4−アセトアミドフェノキシ基のようなアリール
オキシ基〕または−SR11〔例えばカルボキシメチルチ
オ、2−カルボキシメチルチオ、2−メトキシエチルチ
オ、エトキシカルボニルメチルチオ、2,3−ジヒドロ
キシプロピルチオ、2−(N,N−ジメチルアミノ)エ
チルチオのようなアルキルチオ基、例えば4−カルボキ
シフェニルチオ、4−メトキシフェニルチオ、4−(3
−カルボキシプロパンアミド)フェニルチオのようなア
リールチオ基〕であり、特に好ましくは塩素原子、アル
コキシ基またはアルキルチオ基である。
【0045】一般式(II)で表わされるカプラーは置換
基R1 、R2 、R3 またはXにおいてそれぞれ2価もし
くは2価以上の基を介して互いに結合する2量体または
それ以上の多量体を形成してもよい。この場合、前記の
各置換基において示した炭素数範囲の規定外となっても
よい。一般式(II)で示されるカプラーが多量体を形成
する場合、シアン色素形成カプラー残基を有する付加重
合性エチレン様不飽和化合物(シアン発色モノマーの単
独もしくは共重合体が典型例であり、好ましくは式(II
−2)で表わされる。 式(II−2) −(Gi gi−(Hj hj− 式(II−2)においてGi は発色性モノマーから誘導さ
れるくり返し単位であり式(II−3)により表わされる
基であり、Hj は非発色性モノマーから誘導されるくり
返し単位であり式(II−3)により表わされる基であ
り、iは正の整数、jは0または正の整数をそれぞれ表
わし、gi及びhiはそれぞれGi またはHj の重量分
率を表わす。ここでiまたはjが複数のとい、Gi また
はHj は複数の種類くり返し単位を含むことを表わす。 式(II−3)
【0046】
【化19】
【0047】式(II−3)においてRは水素原子、炭素
原子数1〜4のアルキル基または塩素原子を表わし、A
は−CONH−、−COO−または置換もしくは無置換
のフェニレン基を示し、Bは置換もしくは無置換のアル
キレン基、フェニレン基、オキシジアルキレン基のよう
に両末端に炭素原子を有する2価の基を表わし、Lは−
CONH−、−NHCONH−、−NHCOO−、−N
HCO−、−OCONH−、−NH−、−COO−、−
OCO−、−CO−、−O−、−SO2 −、NHSO2
−、または−SO2 NH−を表わす。a,b,cは0ま
たは1の整数を表わす。Qは一般式(II)で表わされる
化合物のR1 、R2 、R3 またはXより水素原子1個を
除去したシアンカプラー残基を表わす。
【0048】くり返し単位Hj を与える芳香族第一級ア
ミン現像薬の酸化生成物とカップリングしない非発色性
エチレン型単量体としては、アクリル酸、α−クロロア
クリル酸、α−アルキルアクリル酸(例えばメタクリル
酸など)これらのアクリル酸類から誘導されるアミドも
しくはエステル(例えば、アクリルアミド、メタクリル
アミド、n−ブチルアクリルアミド、t−ブチルアクリ
ルアミド、ジアセトンアクリルアミド、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレー
ト、n−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレー
ト、iso−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシル
アクリレート、n−オクチルアクリレート、ラウリルア
クリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、n−ブチルメタクリレート及びβ−ヒドロキシエ
チルメタクリレート)、ビニルエステル(例えばビニル
アセテート、ビニルプロピオネート及びビニルラウレー
ト)、アクリロニトリル、メタクリニトリル、芳香族ビ
ニル化合物(例えばスチレン及びその誘導体、例えばビ
ニルトルエン、ジビニルベンゼン、ビニルアセトフェノ
ン及びスルホスチレン)、イタコン酸、シトラコン酸、
クロトン酸、ビニリデンクロライド、ビニルアルキルエ
ーテル(例えばビニルエチルエーテル)、マレイン酸エ
ステル、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルピリ
ジン及び2−及び4−ビニルピリジン等がある。
【0049】特にアクリル酸エステル、メタクリル酸エ
ステル、マレイ酸エステル類が好ましい。ここで使用す
る非発色性エチレン型モノマーは2種以上を一緒に使用
することもできる。例えばメチルアクリレートとブチル
アクリレート、ブチルアクリレートとスチレン、ブチル
メタクリレートとメタクリル酸、メチルアクリレートと
ジアセトンアクリルアミドなどが使用できる。
【0050】ポリマーカプラー分野で周知の如く前記式
(II−3)に相当するビニル系単量体と共重合させるた
めのエチレン系不飽和単量体は形成される共重合体の形
態、例えば固体状、液体状、ミセル状や物理的性質及び
/または化学的物質、例えば溶解性(水あるいは有機溶
媒への溶解性)、写真コロイド組成物の結合剤例えばゼ
ラチンとの相溶性、その可撓性、熱安定性、現像薬酸化
体とのカップリング反応性、写真コロイド中で耐拡散性
等が好影響を受けるように選択することができる。これ
らの共重合体はランダムな共重合体でも、特定のシーケ
ンス(例えばブロック共重合体、交互共重合体)を持っ
た共重合体であってもよい。
【0051】本発明に用いられるシアンポリマーカプラ
ーの数平均分子量は通常数千から数百万のオーダーであ
るが、5000以下のオリゴマー状のポリマーカプラー
も利用することができる。本発明に用いられるシアンポ
リマーカプラーは有機溶媒(例えば酢酸エチル、酢酸ブ
チル、エタノール、塩化メチレン、シクロヘキサノン、
ジブチルフタレート、トリクレジルホスフェート)に可
溶の親油性ポリマーであってもゼラチン水溶液等親水コ
ロイドに混和可能な親水性ポリマーであっても、また親
水コロイド中でミセル形成可能な構造と性状を有するポ
リマーであってもよい。
【0052】有機溶媒に可溶の親油性ポリマーカプラー
を得るためには共重合成分として主として親油性非発色
性エチレン様モノマー(例えばアクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル、マレイン酸エステル、ビニルベン
ゼン類等)を選ぶことが好ましい。前記一般式(II−
3)で表わされるカプラーユニットを与えるビニル系単
量体の重合で得られる親油性ポリマーカプラーを有機溶
媒に溶かしたものをゼラチン水溶液中にラテックスの形
で乳化分散して作ってもよく、あるいは直接乳化重合法
で作ってもよい。
【0053】親油性ポリマーカプラーをゼラチン水溶液
中にラテックスの形で乳化分散する方法については米国
特許第3,451,820号に、乳化重合については米
国特許第4,080,211号、同3,370,952
号に記載されている方法を用いることができる。または
中性またはアルカリ性の水に可溶の親水性ポリマーカプ
ラーを得るためには、N−(1,1−ジメチル−2−ス
ルホナ−トエチル)アクリルアミド、3−スルホナ−ト
プロピルアクリレート、スチレンスルホン酸ナトリウ
ム、スチレンスルフィン酸カリウム、アクリルアミド、
メタクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、N−ビ
ニルピロリドン、N−ビニルピリジン等の親水性の非発
色性エチレン様モノマーを共重合体成分として用いるの
が好まいしい。
【0054】親水性ポリマーカプラーは水溶液として塗
布液に添加することが可能であり、また低級アルコー
ル、テトラヒドロフラン、アセトン、酢酸エチル、シク
ロヘキサノン、乳酸エチル、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド等の水と混和する有機溶媒と水との
混合溶媒に溶解し添加することもできる。さらに、アル
カリ水溶液、アルカリ水含有有機溶媒に溶解させて添加
してもよい。また、界面活性剤を少量添加してもよい。
【0055】以下に式(II)における各置換基及び式
(II)で表わされるシアンカプラーの具体例を示す。
【0056】R1 の例
【化20】
【0057】
【化21】
【0058】
【化22】
【0059】
【化23】
【0060】R2 の例
【化24】
【0061】R3 NH−の例
【化25】
【0062】
【化26】
【0063】
【化27】
【0064】
【化28】
【0065】
【化29】
【0066】Xの例
【化30】
【0067】
【化31】
【0068】
【化32】
【0069】
【化33】
【0070】一般式(II)で表わされるシアンカプラー
の具体例
【化34】
【0071】
【化35】
【0072】
【化36】
【0073】
【化37】
【0074】
【化38】
【0075】
【化39】
【0076】
【化40】
【0077】
【化41】
【0078】式(II)で表わされるシアンカプラーの前
記以外の具体例及び/またはこれらの化合物の合成方法
は例えば米国特許第4,690,889号、特開昭60
−237448号、同61−153640号、同61−
145557号、同63−208042号、同64−3
1159号、及び西独特許第3823049A号に記載
されている。式(II)で表わされるシアンカプラーは、
特開昭62−269958号に記載されているように、
分散用の高沸点有機溶媒を少量用いることが、鮮鋭性及
び脱銀性をさらに改良する上で好ましい。
【0079】具体的には、式(II)で表わされるシアン
カプラーに対して高沸点有機溶媒を重量比で0.3以下
で、より好ましくは0.1以下で使用する。
【0080】式(II)で表わされるカプラーは、通常、
使用する層のハロゲン化銀1モル当り1×10-3〜2モ
ル、好ましくは1×10-2〜1モル、より好ましくは5
×10-2〜5×10-1モルの範囲で用いることができ
る。式(II)で表わされるシアンカプラーの添加量の総
和は、本発明の全シアンカプラーの30モル%以上、好
ましくは50モル%以上、より好ましくは70%以上、
さらに好ましくは90モル%以上である。式(II)で表
わされるシアンカプラーは、赤感性乳剤層が感度の異な
る二層以上に分かれている場合には、同一カプラーを使
用してもよく、又、異なるカプラーを使い分けてもよ
い。さらに、複数のカプラーを同一層に混合使用するこ
ともできる。
【0081】一般式(III) で表わされるフェノール系シ
アンカプラーについて以下に詳しく説明する。一般式(I
II) においてR1 は総炭素原子数(以下C数という)1
〜36(好ましくは4〜30)の、置換されていてもよ
い直鎖状、分岐鎖状もしくは環状のアルキル基、C数6
〜36(好ましくは12〜30)の置換されていてもよ
いアリール基またはC数2〜36(好ましくは12〜3
0)の複素環基を表わす。ここで複素環基とは環内に少
なくとも一個のN、O、S、P、Se、Teから選ばれ
るヘテロ原子を有する5〜7員の縮環していてもよい複
素環基を表わし、例として2−フリル、2−チェニル、
2−ピリジル、4−ピリジル、4−ピリミジル、2−イ
ミダゾリル、4−キノリルなどがある。R1 の置換基の
例として、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボ
キシル基、スルホ基、アルキル基、アリール基、複素環
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アリール
スルホニル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、カ
ルボンアミド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、
スルファモイル基、イミド基、アミノ基、ウレイド基、
アルコキシルカルボニルアミノ基またはスルファモイル
アミノ基(以上置換基群Aという)などがあり、好まし
い置換基の例としてアリール基、複素環基、アリールオ
キシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基
またはイミド基がある。
【0082】一般式 (III)においてR2 はC数6〜36
(好ましくは6〜15)のアリール基を表わし、前記置
換基群Aから選ばれる置換基で置換されていても、縮合
環であってもよい。ここで、好ましい置換基として、ハ
ロゲン原子(F、Cl、Br、I)、シアノ基、ニトロ
基、アシル基(例えばアセチル、ベンゾイル)、アルキ
ル基(例えばメチル、t−ブチル、トリフルオロメチ
ル、トリクロロメチル)、アルコキシ基(例えばメトキ
シ、エトキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ)、ア
ルキルスルホニル基(例えばメチルスルホニル、プロピ
ルスルホニル、ブチルスルホニル、ベンジルスルホニ
ル)、アリールスルホニル基(例えばフェニルスルホニ
ル、p−トリルスルホニル、p−クロロフェニルスルホ
ニル)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカル
ボニル、ブトキシカルボニル)、スルホンアミド基(例
えばメタンスルホンアミド、トリフルオロメタンスルホ
ンアミド、トルエンスルホンアミド)、カルバモイル基
(例えばN,N−ジメチルカルバモイル、N−フェニル
カルバモイル)またはスルファモイル基(例えばN,N
−ジエチルスルファモイル、N−フェニルスルファモイ
ル)が挙げられる。R3は好ましくはハロゲン原子、シ
アノ基、スルホンアミド基、アルキルスルホニル基、ア
リールスルホニル基およびトリフルオロメチル基の中か
ら選ばれる置換基を少なくとも一つ有するフェニル基で
あり、さらに好ましくは4−シアノフェニル、4−シア
ノ−3−ハロゲノフェニル、3−シアノ−4−ハロゲノ
フェニル、4−アルキルスルホニルフェニル、4−アル
キルスルホニル−3−ハロゲノフェニル、4−アルキル
スルホニル−3−アルコキシフェニル、3−アルコキシ
−4−アルキルスルホニルフェニル、3,4−ジハロゲ
ノフェニル、4−ハロゲノフェニル、3,4,5−トリ
ハロゲノフェニル、3,4−ジシアノフェニル、3−シ
アノ−4,5−ジハロゲノフェニル、4−トリフルオロ
メチルフェニルまたは3−スルホンアミドフェニルであ
り、特に好ましくは4−シアノフェニル、3−シアノ−
4−ハロゲノフェニル、4−シアノ−3−ハロゲノフェ
ニル、3,4−ジシアノフェニルまたは4−アルキルス
ルホニルフェニルである。
【0083】一般式(III) においてZは芳香族第一級ア
ミン現像薬の酸化体とのカップリング反応により離脱可
能なカップリング離脱基を表わす。カップリング離脱基
の例として、ハロゲン原子、スルホ基、C数1〜36
(好ましくは1〜24)のアルコキシ基、C数6〜36
(好ましくは6〜24)のアリールオキシ基、C数2〜
36(好ましくは2〜24)のアシルオキシ基、C数1
〜36(好ましくは1〜24)のアルキルスルホニル
基、C数6〜36(好ましくは6〜24)のアリールス
ルホニル基、C数1〜36(好ましくは2〜24)のア
ルキルチオ基、C数6〜36(好ましくは6〜24)の
アリールチオ基、C数4〜36(好ましくは4〜24)
のイミド基、C数1〜36(好ましくは1〜24)のカ
ルバモイルオキシ基またはC数1〜36(好ましくは2
〜24)の窒素原子でカップリング活性位に結合する複
素環基(例えばピラゾリル、イミダゾリル、1,2,4
−トリアゾール−1−イル、テトラゾリル)がある。こ
こでアルコキシ基以下の基は前記置換基群Aから選ばれ
た置換基により置換されていてもよい。Zは好ましくは
水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環基チオ
基であり、特に好ましくは塩素原子、アルコキシ基また
はアリールオキシ基である。
【0084】以下に一般式(III) におけるR1 、R2
びZの具体例を示す。
【0085】R1 の例
【化42】
【0086】
【化43】
【0087】
【化44】
【0088】
【化45】
【0089】
【化46】
【0090】
【化47】
【0091】
【化48】
【0092】R2 の例
【化49】
【0093】
【化50】
【0094】Zの例
【化51】
【0095】
【化52】
【0096】
【化53】
【0097】
【化54】
【0098】以下に一般式(III) で表わされるシアンカ
プラーの具体例を示す。ただし、A〜Z、a〜fは化4
2、化43、化44、化45、化46、化47、化48
におけるR1 の具体例の通し番号である。
【0099】
【表1】
【0100】
【表2】
【0101】
【表3】
【0102】
【表4】
【0103】
【表5】
【0104】一般式(III) で表されるシアンカプラーは
例えば特開昭56−65134号、同61−2757
号、同63−159848号、同63−161450
号、同63−161451号、特開平1−254956
号及び米国特許第4,923,791号の各明細書に記
載の合成法により合成することができる。
【0105】一般式(III) で表わされるシアンカプラー
は、通常、使用する層のハロゲン化銀1モル当たり1×
10-3モル〜1モル、好ましくは1×10-2モル〜8×
10-1モルの範囲で用いることができる。一般式(III)
のシアンカプラーは他の一般式(II)、(IV)及び
(V)で表わされるシアンカプラーと併用することもで
きる。好ましくは一般式(II)で表わされるシアンカプ
ラーと併用する。
【0106】以下に、本発明のハロゲン化銀カラー写真
感光材料に含有される前記一般式(IV)または(V)の
シアンカプラー、即ち、フェノール系シアンカプラーに
ついて詳しく説明する。
【0107】前記一般式(IV)または(V)において、
21は総炭素原子数(以下C数という)1〜36(好ま
しくは1〜24)の直鎖状、分岐鎖状もしくは環状の不
飽和結合を含んでも置換されていてもよいアルキル基、
C数6〜36(好ましくは6〜24)の置換されてもよ
いアリール基、またはC数2〜36(好ましくは2〜2
4)の置換されてもよい複素環基である。ここで複素環
基とは環内に少なくとも1個のN,O,S,P,Se,
Teから選ばれたヘテロ原子を有する5〜7員の縮環し
てもよい複素環基であり、例えば2−フリル、2−チエ
ニル、4−ピリジン、2−イミダゾリル、4−キノリル
が挙げられる。R21の置換基の例として、ハロゲン原
子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、スルホ基、
アルキル基、アリール基、複素環基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ア
ルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキ
シカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル
基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、カルバモイ
ル基、スルファモイル基、ウレイド基、アルコキシカル
ボニルアミノ基、またはスルファモイルアミノ基(以上
置換基群Aという)が挙げられる。該置換基としては、
好ましくは、ハロゲン原子(F,Cl,Br,I)、シ
アノ基、アルキル基、アリールオキシ基、アルキルスル
ホニル基、アリールスルホニル基、カルボンアミド基ま
たはスルホンアミド基が挙げられる。
【0108】前記一般式(IV)においてR21は好ましく
はアルキル基であり、一般式(V)においてR21は好ま
しくはアルキル基またはアリール基である。
【0109】前記一般式(IV)においてR22は、C数2
〜36(好ましくは2〜24)の直鎖状、分岐鎖状もし
くは環状のアルキル基である。R22は好ましくはC数2
〜8のアルキル基(例えば、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、t−ブチル、シクロペンチル)である。
【0110】前記一般式(IV)または(V)において、
23は水素原子、ハロゲン原子(F,Cl,Br,
I)、C数1〜16(好ましくは1〜8)の直鎖状、分
岐鎖状もしくは環状のアルキル基、C数6〜24(好ま
しくは6〜12)のアリール基、C数1〜24(好まし
くは1〜8)のアルコキシ基、C数は6〜24(好まし
くは6〜12)のアリールオキシ基、C数1〜24(好
ましくは2〜12のカルボンアミド基、またはC数1〜
24(好ましくは1〜12)のウレイド基である。ここ
で、R23がアルキル基、アリール基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、カルボンアミド基またはウレイド基の
とき、前記置換基群Aから選ばれた置換基で置換されて
いてもよい。
【0111】前記一般式(IV)においてR23は、好まし
くはハロゲン原子であり、前記一般式(V)においてR
23は好ましくは水素、ハロゲン原子、アルコキシ基また
はカルボンアミド基であり、特に好ましくは水素であ
る。
【0112】前記一般式(IV)においてR22とR23とが
互いに結合して環を形成してもよい。また、一般式
(V)においてR23とR24とが互いに結合して環を形成
してもよい。このときR23は単結合またはイミノ基とし
て環の構成要素となってもよい。
【0113】前記一般式(V)において、R24は前記R
21と同義であり、C数1〜36(好ましくは1〜24)
のアルコキシ基、C数は6〜36(好ましくは6〜2
4)のアリールオキシ基、またはC数1〜36(好まし
くは1〜24)のアルキルもしくはアリール置換アミノ
基である。該R24は好ましくはR21と同義であり、さら
に好ましくはアルキル基である。
【0114】前記一般式(IV)または(V)において
X′は芳香族第1級アミン現像薬の酸化体とのカップリ
ング反応により離脱可能なカップリング離脱基を表わ
す。このカップリング離脱基の例としてはハロゲン原子
(F,Cl,Br,I)、スルホ基、C数1〜36(好
ましくは1〜24)のアルコキシ基、C数6〜36(好
ましくは6〜24)のアリールオキシ基、C数2〜36
(好ましくは2〜24)のアシルオキシ基、C数1〜3
6(好ましくは1〜24)のアルキルもしくはアリール
スルホニルオキシ基、C数1〜36(好ましくは1〜2
4)のアルキルチオ基、C数6〜36(好ましくは6〜
24)のアリールチオ基、C数4〜36(好ましくは4
〜24)のイミド基、C数1〜36(好ましくは1〜2
4)のカルバモイルオキシ基またはC数1〜36(好ま
しくは2〜24)の窒素原子でカップリング活性位に結
合する複素環基(例えばテトラゾール−5−イル)、ピ
ラゾリル、イミダゾリル、1,2,4−トリアゾール−
1−イル)が挙げられる。ここで、アルコキシ基以下の
基は前記置換基群Aから選ばれる基で置換されていても
よい。前記X′は好ましくはフッ素原子、塩素原子、ス
ルホ基、アルコキシ基またはアリールキシ基であり、特
に好ましくは塩素原子である。
【0115】前記一般式(IV)において、nは0または
1の整数を表わし、好ましくは0である。
【0116】以下に一般式(IV)または(V)における
各置換基の例を示す。後掲の化55〜化56にR21の例
を、化57にR22の例を、化58にR23の例を、化59
にR24の例(前記R21の例に加えて)を、化60にX′
の例を夫々示す。
【0117】
【化55】
【0118】
【化56】
【0119】
【化57】
【0120】
【化58】
【0121】
【化59】
【0122】
【化60】
【0123】また、後掲の化61〜化63に、一般式
(IV)で表されるカプラーの具体例IVC−1〜IVC−1
0を、後掲の化64〜化70に、一般式(V)で表され
るカプラーの具体例VC−11〜VC−25を示す。
【0124】
【化61】
【0125】
【化62】
【0126】
【化63】
【0127】
【化64】
【0128】
【化65】
【0129】
【化66】
【0130】
【化67】
【0131】
【化68】
【0132】
【化69】
【0133】
【化70】
【0134】前記一般式(IV)または(V)における置
換基の上記以外の具体例、並びにこれらを含むシアンカ
プラーの合成方法は、例えば、米国特許第236992
9号、同第2772162号、同第2895826号、
同第3772002号、同第4327173号、同第4
333999号、同第4334011号、同第4430
423号、同第4500635号、同第4518687
号、同第4564586号、同第4609619号、同
第4686177号、同第4746602号、特開昭5
9−164555号の各明細書に記載されている。
【0135】一般式(IV)及び一般式(V)で表わされ
るシアンカプラーは、それぞれ単独で用いることができ
るが、前記一般式(II)及び一般式(III)で表わされる
シアンカプラーと併用するのが好ましい。特に一般式
(II)で表わされるシアンカプラーとの併用が好まし
い。
【0136】一般式(IV)及び一般式(V)で表わされ
るシアンカプラーは、使用する層のハロゲン化銀1モル
当り1×10-3〜1モルの範囲である。好ましくは1×
10-2〜5×10-1モルの範囲である。
【0137】一般式(II)〜(V)で表わされるシアン
カプラーは、通常、赤感性ハロゲン化銀乳剤層に使用す
るが、他の感光性層である緑感性ハロゲン化銀乳剤層、
青感性ハロゲン化銀乳剤層などにも目的に応じて使用す
ることができる。さらに、非感光性層、例えば、アンチ
ハレーション層、中間層などにも使用することができ
る。この場合、その使用量は使用する層1m2当り1×1
-6〜1×10-3モルの範囲である。5×10-6〜5×
10-4モルが好ましい範囲である。
【0138】本発明のシアンカプラーを、赤感性ハロゲ
ン化銀乳剤層に使用する場合、シアン発色カプラーのう
ち80モル%以上含有することが好ましい。より好まし
くは、100モル%である。
【0139】一般式(II)〜(V)で表わされるシアン
カプラーの使用は、後述する発色現像時間の異なる2種
類のカラー現像処理工程を実施しても、同程度のシアン
発色濃度が得られ、階調度が変化しない効果を示し、前
記階調度を規定した条件式の範囲に適合した階調を与
え、イエロー、マゼンタ及びシアン3色の階調バランス
が良好で、優れた調子再現性、色再現を与える。
【0140】本発明における階調度は以下のようにして
求められる。まず、黒体放射の4800°Kのエネルギ
ー分布を有する光源で試験感光材料をウェッジ露光し、
指定した現像処理を行った後、ステータスMの条件でシ
アン、マゼンタ、イエローの吸収濃度を測定し特性曲線
を求める。得られた特性曲線から、露光量の対数(横
軸)に対して、シアン、マゼンタ、イエローの吸収濃度
がカブリ+0.2、+0.5、+1.0、+1.5、+
2.0の点をそれぞれプロットし、これらの点を最小自
乗法で直線近似した後、横軸からの角度θに対するtan
θをその感光材料の階調度γと定義し、シアン、マゼン
タ、イエローのγをそれぞれγ(C)、γ(M)、γ
(Y)とした。
【0141】本発明の感光材料は、本発明の現像処理I
を実施した後のシアン、マゼンタ及びイエローの階調度
γI ( C)、γI (M)、γI (Y)と、本発明の現像
処理IIを実施した後の階調度γII(C)、γII(M)、
γII(Y)が、下記の条件式を満たすものである。 0.8≦γII(C)/γI ( C)≦1.2 0.8≦γII(M)/γI ( M)≦1.2 0.8≦γII(Y)/γI ( Y)≦1.2
【0142】さらに好ましくは、 0.9≦γII(C)/γI ( C)≦1.1 0.9≦γII(M)/γI ( M)≦1.1 0.9≦γII(Y)/γI ( Y)≦1.1 の条件を満たすものである。
【0143】この条件を満たさない場合には、現像処理
AまたはBの少なくとも一方の処理で現像したカラーネ
ガから得られるプリントの色味が崩れてしまい、観賞に
耐えうる色再現が得られない。
【0144】本発明において、γI ( C)、γ
I (M)、γI (Y)、γII(C)、γII(M)、γII
(Y)はそれぞれ0.50〜0.90であることが好ま
しく、0.60〜0.85であることがより好ましく、
0.65〜0.80であることが特に好ましい。
【0145】以下に本発明の現像処理IおよびIIの発色
現像液について説明する。本発明の現像処理Iは、現在
世の中で広く用いられているカラーネガ用の処理である
コダックのC−41に準じた処理であり、通常3分15
秒で好ましい階調が得られるように設計されたものであ
る。また現像処理IIは、現像処理Iを迅速化した処理で
あり、主薬濃度と処理温度を高めて現像活性を上げ、1
分の発色現像処理時間で現像処理Iに近い階調が得られ
るよう設計されている。ただし本発明に含まれない感材
を処理した場合は、最下層である赤感性層の現像遅れが
生じるため、階調を完全に合わせることはできない。
【0146】現像処理Iは発色現像時間が3分〜3分1
5秒であり、発色現像液の温度が37〜39℃であり、
発色現像主薬として2−メチル−4−〔N−エチル−N
−(β−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリンを15〜
20ミリモル/リットル含有する発色現像液を使用し発
色現像処理することを特徴とする現像処理である。現像
処理IIは発色現像時間が50〜70秒であり、発色現像
液の温度が43〜47℃であり、発色現像主薬として2
−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエ
チル)アミノ〕アニリンを35〜40ミリモル/リット
ル含有する発色現像液を使用し発色現像処理することを
特徴とする現像処理である。
【0147】現像処理IとIIの発色現像液のpHは1
0.05である。処理液のpHを10.05に保つため
には炭酸塩を用いるのが好ましい。またその添加量は
0.1モル/リットル以上が好ましく、0.2モル/リ
ットル〜0.3モル/リットルの範囲が特に好ましい。
また発色現像主薬の保恒剤としては、ヒドロキシルアミ
ンと亜硫酸塩を用いるのが好ましい。ヒドロキシルアミ
ンの添加量は0.05モル/リットル〜0.2モル/リ
ットルの範囲が好ましい。また亜硫酸塩の添加量は0.
02モル/リットル〜0.04モル/リットルの範囲が
好ましい。発色現像液には現像速度の調節のために臭化
物イオンを添加することができる。また発色現像液には
各種キレート剤を添加することができる。
【0148】現像処理IおよびIIの発色現像以降の工程
(脱銀工程、水洗工程、安定化工程)については後述の
現像処理A、Bに記載の方法で行う。
【0149】以下に現像処理Iおよび現像処理IIの具体
例を示す。本発明においては以下の具体例を用いること
が好ましい。 現像処理(I)の具体例 発色現像が、以下の液組成、温度、処理時間である現像
処理。 (発色現像液) タンク液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0 亜硫酸ナトリウム 4.0 炭酸カリウム 30.0 臭化カリウム 1.4 ヨウ化カリウム 1.5 mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル) アミノ〕−2−メチルアニリン硫酸塩 4.5 水を加えて 1.0リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05 温度 38 ℃ 処理時間 3 分15秒 現像処理(II)の具体例 発色現像が、以下の液組成、温度、処理時間である現像
処理。 (発色現像液) タンク液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 2.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 3.3 亜硫酸ナトリウム 3.9 炭酸カリウム 37.5 臭化カリウム 2.0 沃化カリウム 1.3 mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 4.5 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシ エチル)アミノ〕アニリン硫酸塩 11.0 水を加えて 1.0リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05 温度 45 ℃ 処理時間 60 秒
【0150】次に、本発明の現像処理A及び現像処理B
について詳細に述べる。
【0151】本発明の現像処理A及び現像処理Bは、そ
れぞれ発色現像工程、脱銀工程、乾燥工程から成ってい
る。以下に好ましい具体例を挙げるが、これらに限定さ
れるものではない。 発色現像−漂白−定着−水洗−安定−乾燥 発色現像−漂白−漂白定着−定着−水洗−安定−乾
燥 発色現像−漂白定着−水洗−安定−乾燥 発色現像−漂白−漂白定着−水洗−安定−乾燥 発色現像−漂白定着−定着−水洗−安定−乾燥 発色現像−漂白−水洗−定着−水洗−安定−乾燥 上記の処理工程において、安定の前の工程の水洗は省略
することができる。また最終の安定も省略することが可
能である。本発明の現像処理A及び現像処理Bにおい
て、発色現像以降の脱銀工程は同じでも異なっていても
良い。
【0152】以下に本発明の現像処理Aにおける発色現
像処理Aについて説明する。本発明の発色現像処理Aの
発色現像時間は150秒以上200秒以下であり、好ま
しくは165秒以上195秒以下である。該発色現像時
間は、処理液中の現像主薬の種類及び濃度、ハロゲンイ
オン(特にBr- )濃度、処理液の温度、pH等によっ
て変更することができる。
【0153】本発明の発色現像処理Aの現像主薬は、2
−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエ
チル)アミノ〕アニリン、2−メチル−4−〔N−エチ
ル−N−(3−ヒドロキシプロピル)アミノ〕アニリ
ン、2−メチル−4−〔N−エチル−N−(4−ヒドロ
キシブチル)アミノ〕アニリンが好ましく、特に好まし
くは2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロ
キシエチル)アミノ〕アニリンである。現像主薬濃度
は、処理液1リットル当たり15ミリモル以上20ミリ
モル以下であり、好ましくは、15ミリモル以上18ミ
リモル以下である。これらの現像主薬は、塩酸塩、p−
トルエンスルホン酸塩もしくは硫酸塩が好ましい。
【0154】臭化物イオン濃度は、ハロゲン化銀カラー
写真感光材料からのBr- 溶出量と、発色現像液に補充
されるBr- 量によって決定されるが、連続処理時の写
真性を安定に保つため、処理液1リットル当り、6ミリ
モル以上14ミリモル以下であり、好ましくは、9ミリ
モル以上13ミリモル以下である。
【0155】処理液の温度は37℃以上40℃以下であ
り、好ましくは37℃以上39℃以下である。
【0156】処理液のpHは、9.9以上10.3以下
であり、好ましくは10.0以上10.2以下である。
【0157】具体的には、富士写真フイルム株式会社製
のカラーネガフィルム用処理剤、CN−16やCN−1
6X、CN−16Q、CN−16FAの発色現像液及び
発色現像補充液、或は、イーストマン・コダック社製の
カラーネガフィルム用処理剤、C−41、C−41B、
C−41RAの発色現像液が好ましく使用できる。
【0158】以下に本発明の現像処理Bにおける発色現
像処理Bについて説明する。本発明の発色現像処理Bの
発色現像時間は、25秒以上90秒以下であり、好まし
くは、35秒以上75秒以下、最も好ましくは45秒以
上65秒以下である。
【0159】本発明の発色現像時間は、クロスオーバー
時間(発色現像液を出て、次の工程の処理液に入るまで
の時間)を含む時間であり、クロスオーバー時間は短か
い程好ましいが処理機器の性能上2秒以上10秒以下が
好ましく、3秒以上7秒以下がより好ましい。
【0160】該発色現像時間を、発色現像処理Aと同様
に処理液中の現像主薬の種類及び濃度、ハロゲンイオン
(特にBr- )濃度、処理液の温度、pH等によって変
更することができる。
【0161】本発明の発色現像処理Bの現像主薬、p−
フェニレンジアミン誘導体であり、好ましい代表例を以
下に示す。 (D−1) 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β
−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン (D−2) 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(3
−ヒドロキシプロピル)アミノ〕アニリン (D−3) 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(4
−ヒドロキシブチル)アミノ〕アニリン (D−4) 2−メチル−N,N−ジエチル−p−フェ
ニレンジアミン (D−5) 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β
−メタンスルホンアミドエチル)アミノ〕アニリン (D−6) 2−メトキシ−4−〔N−エチル−N−
(β−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン (D−7) 4−アミノ−3−メトキシ−N,N−ビス
(3−ヒドロキシプロピル)アニリン (D−8) 4−アミノ−3−イソプロピオキシ−N,
N−ビス(β−ヒドロキシエチル)アニリン (D−9) 1−(β−ヒドロキシエチル)−5−アミ
ノ−6−メチル−インドリン (D−10) 1,2,3,4−テトラヒドロ−1−
(3,4−ジヒドロキシブチル)−2,2,4,7−テ
トラメチル−6−アミノ−キノリン (D−11) 1,2,3,4−テトラヒドロ−1−(β
−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシメチル−6−ア
ミノ−7−メチル−キノリン
【0162】本発明の発色現像処理Bにおいて、D−
1、D−2、D−3、D−6、D−7、D−8、D−1
0、D−11が特に好ましく、D−1、D−2、D−3
がより好ましく、D−1が最も好ましい。
【0163】現像主薬の濃度は、現像液1リットル当た
り、25ミリモル以上80ミリモル以下であり、好まし
くは25ミリモル以上60ミリモル以下、より好ましく
は27ミリモル以上50ミリモル以下、特に好ましくは
30ミリモル以上45ミリモル以下である。
【0164】該現像主薬濃度範囲内において、上記現像
主薬を2種以上組み合せて用いることもできる。
【0165】本発明の発色現像処理Bにおいて、臭化物
イオンはカブリ防止剤として特に重要であり、Br-
度は、処理液1リットル当たり、15ミリモル以上60
ミリモル以下、好ましくは16ミリモル以上42ミリモ
ル以下であり、特に好ましくは、16ミリモル以上35
ミリモル以下である。
【0166】処理液の温度は40℃以上60℃以下であ
り、好ましくは42℃以上55℃以下であり、特に好ま
しくは、43℃以上50℃以下である。
【0167】処理液のpHは、9.9以上11.0以下
であり、好ましくは10.0以上10.5以下である。
【0168】また、現像促進剤としてハロゲン化銀溶剤
を含有するのが好ましく、チオ硫酸塩、メタンチオスル
フォン酸塩、チオシアン酸塩および、下記一般式A〜E
で表わされる化合物を好ましく用いることができる。 一般式(A)
【0169】
【化71】
【0170】式中、Qa1は5または6員の複素環を形成
するのに必要な非金属原子群を表わす。尚、この複素環
は炭素芳香環または複素芳香環と縮合していてもよい。
a1は、単結合、二価の脂肪族基、二価の芳香族炭化水
素基、二価の複素環基又はこれらの組合せた連結基を表
わす。Ra1はカルボン酸もしくはその塩、スルホン酸も
しくはその塩、ホスホン酸もしくはその塩、アミノ基ま
たはアンモニウム塩を表わす。qは1〜3の整数を表わ
し、Ma1は水素原子またはカチオンを表わす。 一般式(B)
【0171】
【化72】
【0172】式中Qb1は、炭素原子、窒素原子、酸素原
子、硫黄原子またはセレン原子により構成される5また
は6員のメソイオン環を表わし、Xb1 - は−O- 、−S
- または−N- b1を表わす。Rb1は脂肪族基、芳香族
炭化水素基または複素環基を表わす。 一般式(C) Lc1−(Ac1−Lc2r −Ac2−Lc3 式中、Lc1及びLc3は同一でも異なっていてもよく各々
脂肪族基、芳香族炭化水素基、複素環基を表し、Lc2
二価の脂肪族基、二価の芳香族炭化水素基、二価の複素
環連結基またはそれらを組み合わせた連結基を表す。A
c1及びAc2はそれぞれ−S−、−O−、−NRc20 −、
−CO−、−SO2 −またはそれらを組み合わせた基を
表す。rは1〜10の整数を表す。ただし、Lc1及びL
c3の少なくとも1つは−SO3 c1、−PO3
c2c3、−NRc1(Rc2)、−N+ c3(Rc4
(Rc5)・Xc1 - 、−SO2 NRc6(Rc7)、−NRc8
SO2 c9、−CONRc10 (Rc11 )、−NRc12
ORc13 、−SO2 c14 、−PO(−NRc15 (R
c16 ))2 、−NRc17 CONRc18 (Rc19 )、−C
OOMc4または複素環基で置換されているものとする。
c1、Mc2、Mc3及びMc4は同一でも異なっていてもよ
く各々水素原子または対カチオンを表す。Mc1〜Mc20
は同一でも異なってもよく各々水素原子、脂肪族基また
は芳香族炭化水素基を表し、Xc1 - は対アニオンを表
す。ただしAc1及びAc2の少なくとも1つは−S−を表
す。 一般式(D)
【0173】
【化73】
【0174】式中、Xd 及びYd は脂肪族基、芳香族炭
化水素基、複素環基、−N(Rd1)Rd2、−N(Rd3
N(Rd4)Rd5、−ORd6、又は−SRd7を表わす。
尚、Xd とYd は環を形成してもよいが、エノール化す
ることはない。ただし、Xd 及びYd のうち少なくとも
一つはカルボン酸もしくはその塩、スルホン酸もしくは
その塩、ホスホン酸もしくはその塩、アミノ基またはア
ンモニウム基、水酸基の少なくとも1つで置換されてい
るものとする。Rd1、Rd2、Rd3、Rd4及びRd5は水素
原子、脂肪族基、芳香族炭化水素基又は複素環基を表
し、Rd6及びRd7は水素原子、カチオン、脂肪族基、芳
香族炭化水素基又は複素環基を表わす。 一般式(E)
【0175】
【化74】
【0176】上記一般式(E)において、Re1、Re2
e3およびRe4は、それぞれ、水素原子、アルキル基ま
たはアルケニル基を表わす。
【0177】次に本発明の一般式(A)で表される化合
物について詳細に説明する。一般式(A)中、Qa1は好
ましくは炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子及び
セレン原子の少なくとも一種の原子から構成される5又
は6員の複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表
わす。尚、この複素環は炭素芳香環または複素芳香環で
縮合していてもよい。複素環としては例えばテトラゾー
ル環、トリアゾール環、イミダゾール環、チアジアゾー
ル環、オキサジアゾール環、セレナジアゾール環、オキ
サゾール環、チアゾール環、ベンズオキサゾール環、ベ
ンズチアゾール環、ベンズイミダゾール環、ピリミジン
環、トリアザインデン環、テトラアザインデン環、ペン
タアザインデン環等があげられる。Ra1はカルボン酸ま
たはその塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩、アンモ
ニウム塩、カルシウム塩)、スルホン酸またはその塩
(例えばナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、
マグネシウム塩、カルシウム塩)、ホスホン酸またはそ
の塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム
塩)、置換もしくは無置換のアミノ基(例えば無置換ア
ミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルアミ
ノ、ビスメトキシエチルアミノ)、置換もしくは無置換
のアンモニウム基(例えばトリメチルアンモニウム、ト
リエチルアンモニウム、ジメチルベンジルアンモニウ
ム)を表わす。La1は単結合、二価の脂肪族基、二価の
芳香族炭化水素基、二価の複素環基又はこれらの組合せ
た連結基を表わす。La1は好ましくは炭素数1〜10の
アルキレン基(例えばメチレン、エチレン、プロピレ
ン、ブチレン、イソプロピレン、2−ヒドロキシプロピ
レン、ヘキシレン、オクチレン)、炭素数2〜10のア
ルケニレン基(例えばビニレン、プロペニレン、ブテニ
レン)、炭素数7〜12のアラルキレン基(例えばフェ
ネチレン)、炭素数6〜12のアリーレン基(例えばフ
ェニレン、2−クロロフェニレン、3−メトキシフェニ
レン、ナフチレン)、炭素数1〜10の複素環基(例え
ばピリジル、チエニル、フリル、トリアゾリル、イミダ
ゾリル)の二価のもの、単結合およびこれらの基を任意
に組合せた基であってもよいし、−CO−、−SO
2 −、−NR202−、−O−または−S−を任意に組合
せたものでもよい。ここでR202 は水素原子、炭素数1
〜6のアルキル基(例えばメチル、エチル、ブチル、ヘ
キシル)、炭素数7〜10のアラルキル基(例えばベン
ジル、フェネチル)、炭素数6〜10のアリール基(例
えばフェニル、4−メチルフェニル)を表わす。
【0178】Ma1は水素原子またはカチオン(例えば、
ナトリウム原子、カリウム原子のようなアルカリ金属原
子、マグネシウム原子、カルシウム原子のようなアルカ
リ土類金属原子、アンモニウム基、トリエチルアンモニ
ウム基のようなアンモニウム基)を表わす。また一般式
(A)で表わされる複素環およびRa1はニトロ基、ハロ
ゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子)、メルカプト
基、シアノ基、それぞれ置換もしくは無置換のアルキル
基(例えば、メチル、エチル、プロピル、t−ブチル、
シアノエチル)、アリール基(例えばフェニル、4−メ
タンスルホンアミドフェニル、4−メチルフェニル、
3,4−ジクロルフェニル、ナフチル)、アルケニル基
(例えばアリル)、アラルキル基(例えばベンジル、4
−メチルベンジル、フェネチル)、スルホニル基(例え
ばメタンスルホニル、エタンスルホニル、p−トルエン
スルホニル)、カルバモイル基(例えば無置換カルバモ
イル、メチルカルバモイル、フェニルカルバモイル)、
スルファモイル基(例えば無置換スルファモイル、メチ
ルスルファモイル、フェニルスルファモイル)、カルボ
ンアミド基(例えばアセトアミド、ベンズアミド)、ス
ルホンアミド基(例えばメタンスルホンアミド、ベンゼ
ンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド)、ア
シルオキシ基(例えばアセチルオキシ、ベンゾイルオキ
シ)、スルホニルオキシ基(例えばメタンスルホニルオ
キシ)、ウレイド基(例えば無置換ウレイド、メチルウ
レイド、エチルウレイド、フェニルウレイド)、アシル
基(例えばアセチル、ベンゾイル)、オキシカルボニル
基(例えばメチキシカルボニル、フェノキシカルボニ
ル)、オキシカルボニルアミノ基(例えばメトキシカル
ボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、2−エチ
ルヘキシルオキシカルボニルアミノ)、ヒドロキシル基
などで置換されていてもよい。
【0179】qは1〜3の整数を表わすが、qが2また
は3を表わすときは各々のRa1は同じであっても異って
いてもよい。一般式(A)中、好ましくはQa1はテトラ
ゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、オキサジ
アゾール環、トリアザインデン環、テトラアザインデン
環、ペンタアザインデン環を表わし、Ra1はカルボン酸
またはその塩、スルホン酸またはその塩から選ばれる基
の1つまたは2つで置換された炭素数1〜6のアルキル
基を表わし、qは1または2を表わす。一般式(A)で
表わされる化合物の中で、より好ましい化合物としては
一般式(A−1)で表わされる化合物があげられる。 一般式(A−1)
【0180】
【化75】
【0181】式中、Ma1及びRa1は前記一般式(A)の
それぞれと同義である。T及びUはC−Ra2またはNを
表わし、Ra2は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ
基、ニトロ基、アルキル基、アルケニル基、アラルキル
基、アリール基、カルボンアミド基、スルホンアミド
基、ウレイド基又はRa1を表わす。ただしRa2がRa1
表わすときは一般式(A)のRa1と同じであっても異っ
ていてもよい。次に一般式(A−1)について詳細に説
明する。T及びUはC−Ra2またはNを表わし、Ra2
水素原子、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原
子)、ヒドロキシ基、ニトロ基、アルキル基(例えばメ
チル、エチル、メトキシエチル、n−ブチル、2−エチ
ルヘキシル)、アルケニル基(例えばアリル)、アラル
キル基(例えば、ベンジル、4−メチルベンジル、フェ
ネチル、4−メトキシベンジル)、アリール基(例え
ば、フェニル、ナフチル、4−メタンスルホンアミドフ
ェニル、4−メチルフェニル)、カルボンアミド基(例
えば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ、メトキシプ
ロピオニルアミノ)、スルホンアミド基(例えば、メタ
ンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p−トル
エンスルホンアミド)、ウレイド基(例えば、無置換の
ウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイド)、また
はRa1を表わす。ただしRa2がRa1を表わすときは、一
般式(A)のRa1と同じであっても異っていてもよい。
一般式(A−1)中、好ましくはT=U=Nであり、R
a1はカルボン酸またはその塩、スルホン酸またはその塩
から選ばれる基の1つまたは2つで置換された炭素数1
〜4のアルキル基を表わす。以下に本発明の一般式
(A)の化合物の具体例を示すが本発明はこれに限定さ
れるものではない。
【0182】
【化76】
【0183】
【化77】
【0184】本発明で用いられる一般式(A)の化合物
は、ベリヒテ・デア・ドイツチェン・ヘミツシェン・ゲ
ゼルシャフト(Berichte der Deutschen Chemischen Ge
sellschaft) 28、77(1895)、特開昭60−6
1749号、同60−147735号、ベリヒテ・デア
・ドイツチェン・ヘミツシェン・ゲゼルシャフト(Beri
chte der Deutschen Chemischen Gesellschaft) 22、
568(1889)、同29、2483(1896)、
ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアティ(J.Che
m.Soc.)1932、1806、ジャーナル・オブ・ジ・
アメリカン・ケミカル・ソサイアティ(J.Am.Chem.So
c.) 71、4000(1949)、アドバンシイズ・イ
ン・ヘテロサイクリック・ケミストリー(Advances in H
eterocyclic Chemistry)9、165(1968)、オー
ガニック・シンセシス(Organic Synthesis)IV、569
(1963)、ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサイアティ(J.Am.Chem.Soc.) 45、23
90(1923)、ヘミシェ・ベリヒテ(Chemische Be
richte) 9、465(1876)に記載されている方法
に準じて合成できる。
【0185】次に一般式(B)について詳細に説明す
る。一般式(B)中、Qb1は、炭素原子、窒素原子、酸
素原子、硫黄原子またはセレン原子により構成される5
または6員のメソイオン環を表わし、Xb1 -は−O-
−S- または−N- b1を表わす。Rb1は脂肪族基、芳
香族炭化水素基、または複素環基を表わす。本発明の一
般式(B)で表わされるメソイオン化合物とはW.Bake
r とW.D.Ollis がクオータリー・レビュー(Ouart.R
ev.)11、15(1957)、アドバンシイズ・イン・
ヘテロサイクリック・ケミストリー(Advances in Heter
ocyclic Chemistry)19、1(1976)で定義してい
る化合物群であり「5または6員の複素環状化合物で、
一つの共有結合構造式または極性構造式では満足に表示
することができず、また環を構成するすべての原子に関
連したπ電子の六偶子を有する化合物で環は部分的正電
荷を帯び、環外原子または原子団上の等しい負電荷とつ
り合いをたもっている」ものを表わす。Qb1で表わされ
るメソイオン環としては、イミダゾリウム環、ピラゾリ
ウム環、オキサゾリウム環、チアゾリウム環、トリアゾ
リウム環、テトラゾリウム環、チアジアゾリウム環、オ
キサジアゾリウム環、チアトリアゾリウム環、オキサト
リアゾリウム環などがあげられる。
【0186】Rb1は置換もしくは無置換の脂肪族基(例
えばメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソ
プロピル、n−オクチル、カルボキシメチル、ジメチル
アミノエチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキ
シル、シクロペンチル、プロペニル、2−メチルプロペ
ニル、プロパルギル、ブチニル、1−メチルプロパルギ
ル、ベンジル、4−メトキシベンジル)、置換もしくは
無置換の芳香族基(例えばフェニル、ナフチル、4−メ
チルフェニル、3−メトキシフェニル、4−エトキシカ
ルボニルフェニル)、置換又は無置換の複素環基(例え
ばピリジル、イミダゾリル、モルホリノ、トリアゾリ
ル、テトラゾリル、チエニル)を表わす。また、Mで表
わされるメソイオン環は一般式(A)で説明した置換基
で置換されていてもよい。さらに一般式(B)で表わさ
れる化合物は、塩(例えば酢酸塩、硝酸塩、サリチル酸
塩、塩酸塩、ヨウ素酸塩、臭素酸塩)を形成してもよ
い。一般式(B)中好ましくはXb1 -は−S- を表わ
す。本発明で用いられる一般式(B)のメソイオン化合
物の中でより好ましくは以下の一般式(B−1)があげ
られる。 一般式(B−1)
【0187】
【化78】
【0188】式中、Xb2はNまたはC−Rb3を表わし、
b1はO、S、NまたはN−Rb4を表わし、Zb1はN、
N−Rb5またはC−Rb6を表わす。Rb2、Rb3、Rb4
b5およびRb6は脂肪族基、芳香族基、複素環基、アミ
ノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド
基、スルファモイルアミノ基、アシル基またはカルバモ
イル基を表わす。ただし、Rb3およびRb6は水素原子で
あってもよい。また、Rb2とRb3、Rb2とRb5、Rb2
b6、Rb4とRb5およびRb4とRb6は環を形成してもよ
い。上記一般式(B−1)で示される化合物について詳
細に説明する。Rb2、Rb3、Rb4、Rb5およびRb6の脂
肪族基、芳香族基、複素環基、アミノ基、アシルアミノ
基、スルホンアミド基、ウレイド基、スルファモイルア
ミノ基、アシル基及びカルバモイル基は置換されていて
もよい。一般式(B−1)中好ましくはXb2はN、C−
b3を表わし、Yb1はN−Rb4またはS、Oを表わし、
b1はNまたはC−Rb6を表わし、Rb2、Rb3またはR
b6は置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無
置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル
基または置換もしくは無置換の複素環基を表わす。ただ
しRb3およびRb6は、水素原子であってもよい。R
b4は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは
無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニ
ル基、置換もしくは無置換の複素環基、置換もしくは無
置換のアミノ基が好ましい。一般式(B−1)中、より
好ましくはXb2はNを表わし、Yb1はN−Rb4を表わ
し、Zb1はC−Rb6を表わす。Rb2およびRb4は炭素数
1〜6、より好ましくは炭素数1〜3のアルキル基を表
わし、Rb6は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基
を、より好ましくは水素原子または炭素数1〜3のアル
キル基を表わす。ただしRb2、Rb4およびRb6のうち少
なくとも1つのアルキル基は少なくとも1つのカルボン
酸基、スルホン酸基、アミノ基、ホスホノ基で置換され
ているものがより好ましく、特にカルボン酸基、スルホ
ン酸基で置換されているものが好ましい。
【0189】また、一般式(B−1)の類似化合物とし
て以下の一般式(B−2)が挙げられる。 一般式(B−2)
【0190】
【化79】
【0191】式中、Xb2、Yb1、Zb1は前記一般式(B
−1)と全く同様である。以下に本発明の一般式(B)
の化合物の具体例を示すが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0192】
【化80】
【0193】
【化81】
【0194】
【化82】
【0195】
【化83】
【0196】
【化84】
【0197】
【化85】
【0198】本発明の前記一般式(B)で表わされる化
合物は、特開平1−201659号、同4−14375
5号等に記載の方法で合成できる。次に一般式(C)に
ついて詳細に説明する。LC1及びLC3は置換もしくは無
置換の炭素数1〜10の脂肪族基(例えば、メチル、エ
チル、プロピル、ヘキシル、イソプロピル、カルボキシ
エチル、ベンジル、フェネチル、ビニル、プロペニル、
1−メチルビニル)、置換もしくは無置換の炭素数6〜
12の芳香族基(例えば、フェニル、4−メチルフェニ
ル、3−メトキシフェニル)、または置換もしくは無置
換の炭素数1〜10の複素環基(例えば、ピリジル、フ
リル、チエニル、イミダゾリル)を表わし、LC2は置換
もしくは無置換の炭素数1〜12の二価の脂肪族基(例
えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチ
レン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、1−メチルエ
チレン、1−ヒドロキシトリメチレン、1,2−キシリ
レン)、置換もしくは無置換の炭素数6〜12の二価の
芳香族基(例えば、フェニレン、ナフチレン)、置換も
しくは無置換の炭素数1〜10の二価の複素環連結基
(例えば
【0199】
【化86】
【0200】AC1及びBC1は−S−、−O−、−NR
C20 −、−CO−、−CS−、−SO2 −またはそれら
を任意に組合せた基を表わし、任意に組合せた基として
は例えば−CONRC21 −、−NRC22 CO−、−NR
C23 CONRC24 −、−COO−、−OCO−、−SO
2 NRC25 −、−NRC26 SO2 −、−NRC27 CON
C28 −等があげられる。rは1〜10の整数を表わ
す。ただし、LC1及びLC3の少なくとも1つは−SO3
C1、−PO3 C2C3、−NRC1(RC2)(塩酸塩、
酢酸塩などの塩の形でもよく、例えば無置換アミノ、メ
チルアミノ、ジメチルアミノ、N−メチル−N−ヒドロ
キシエチルアミノ、N−エチル−N−カルボキシエチル
アミノ)、−N+ C3(RC4)(RC5)・XC1 -(例え
ば、トリメチルアンモニオクロリド)、−SO2 NRC6
(RC7)(例えば、無置換スルファモイル、ジメチルス
ルファモイル)、−NRC8SO2 C9(例えば、メタン
スルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド)、−CON
C10(RC11 )(例えば、無置換カルバモイル、N−
メチルカルバモイル、N,N−ビス(ヒドロキシエチ
ル)カルバモイル)、−NRC12 CORC13 (例えば、
ホルムアミド、アセトアミド、4−メチルベンゾイルア
ミノ)、−SO2 14(例えば、メタンスルホニル、4
−クロルフェニルスルホニル)、−PO(−NR
C15 (RC16 2 (例えば、無置換ホスホンアミド、テ
トラメチルホスホンアミド)、−NRC17 CONRC18
(RC19 )(例えば、無置換ウレイド、N,N−ジメチ
ルウレイド)、複素環基(例えば、ピリジル、イミダゾ
リル、チエニル、テトラヒドロフラニル)−COOMC4
で置換されているものとする。
【0201】MC1、MC2、MC3及びMC4は水素原子また
は対カチオン(例えば、ナトリウム原子、カリウム原子
のようなアルカリ金属原子、マグネシウム原子、カルシ
ウム原子のようなアルカリ土類金属原子、アンモニウ
ム、トリエチルアンモニウムのようなアンモニウム基)
を表わす。RC1〜RC28 は水素原子、置換もしくは無置
換の炭素数1〜12の脂肪族基(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、ヘキシル、イソプロピル、ベンジル、フ
ェネチル、ビニル、プロペニル、1−メチルビニル)、
置換もしくは無置換の炭素数6〜12の芳香族基(例え
ば、フェニル、4−メチルフェニル、3−メトキシフェ
ニル)を表わし、X- は対アニオン(例えば、塩素イオ
ン、臭素イオンのようなハロゲンイオン、硝酸イオン、
硫酸イオン、酢酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオ
ン)を表わす。LC1、LC2、LC3、RC1〜RC28 の各基
が置換基を有する場合、その置換基としては炭素数1〜
4の低級アルキル基(例えばメチル、エチル)、炭素数
6〜10のアリール基(例えば、フェニル、4−メチル
フェニル)、炭素数7〜10のアラルキル基(例えばベ
ンジル)、炭素数2〜4のアルケニル基(例えば、プロ
ペニル)、炭素数1〜4のアルコキシ基(例えば、メト
キシ基、エトキシ基)、ハロゲン原子(例えば、塩素原
子、臭素原子)、シアノ基、ニトロ基、カルボン酸基
(塩の形でもよい)、ヒドロキシ基等があげられる。
尚、rが2以上の時は、AC1及びLC2は先にあげた基の
任意の組合せでよい。また、AC1、BC1の少なくとも1
つは−S−を表わす。
【0202】一般式(C)中好ましくはLC1及びLC3
少なくとも一方は−SO3 C1、−PO3 C2C3、−
NRC1(RC2)、−N+ C3(RC4)(RC5)・
C1 -、複素環基−COOMC4で置換された炭素数1〜
6のアルキル基を表わし、LC2は炭素数1〜6のアルキ
レン基を表わす。AC1及びBC1は−S−、−O−または
−NRC20 −を表わし、RC1、RC2、RC3、RC4、RC5
及びRC20 は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基
を表わし、rは1〜6の整数を表わす。一般式(C)
中、より好ましくはLC1及びLC3は−SO3 C1、−P
3 C2C3、−COOMC4で置換された炭素数1〜4
のアルキル基であり、AC1及びBC1は−S−を表わし、
rは1〜3の整数を表わす。以下に本発明の一般式
(C)の化合物の具体例を示すが本発明はこれに限定さ
れるものではない。
【0203】
【化87】
【0204】
【化88】
【0205】本発明の前記一般式(C)で表わされる化
合物は、特開平2−44355号、欧州特許公開458
277号等に記載の方法で合成できる。次に一般式
(D)について詳細に説明する。一般式(D)中、
d 、Yd 、Rd1、Rd2、Rd3、Rd4、Rd5、Rd6及び
d7で表される脂肪族基、芳香族基及び複素環基として
はそれぞれ以下の例があげられる。すなわち、置換もし
くは無置換の炭素数1〜10のアルキル基(例えば、メ
チル、エチル、プロピル、ヘキシル、イソプロピル、カ
ルボキシエチル、スルホエチル、アミノエチル、ジメチ
ルアミノエチル、ホスホノプロピル、カルボキシメチ
ル、ヒドロキシエチル)、置換もしくは無置換の炭素数
2〜10のアルケニル基(例えば、ビニル、プロペニ
ル、1−メチルビニル)、置換もしくは無置換の炭素数
7〜12のアラルキル基(例えば、ベンジル、フェネチ
ル、3−カルボキシフェニルメチル、4−スルホフェニ
ルエチル)、置換もしくは無置換の炭素数6〜12のア
リール基(例えば、フェニル、ナフチル、4−カルボキ
シフェニル、3−スルホフェニル)、置換もしくは無置
換の炭素数1〜10の複素環基(例えば、ピリジル、フ
リル、チエニル、イミダゾリル、ピロリル、ピラゾリ
ル、ピリミジニル、キノリル、ピペリジル、ピロリジル
のような5ないし6員環が好ましい)を表す。
【0206】また、このアルキル基、アルケニル基、ア
ラルキル基、アリール基及び複素環基は置換されていて
もよい。置換基として例えば、アルキル基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、アシルアミノ基、ウレイド
基、ウレタン基、スルホニルアミノ基、スルファモイル
基、カルバモイル基、スルホニル基、スルフィニル基、
アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、アシル基、アシルオキシ基、ハロゲン原子、シア
ノ基、ニトロ基等が挙げられる。これらの基はさらに置
換されていてもよい。置換基が2つ以上あるときは同じ
であっても異なっていてもよい。一般式(D)におい
て、Xd とYd は環を形成してもよいが、エノール化す
ることはない。Xd とYd とで形成される環としては、
例えば4−イミダゾリン−2−チオン環、イミダゾリジ
ン−2−チオン環、チアゾリン−2−チオン環、4−チ
アゾリジン−2−チオン環、4−オキサゾリン−2−チ
オン環、オキサゾリジン−2−チオン環、ピロリジン−
2−チオン環、またはそれぞれのベンゾ縮環体が挙げら
れる。
【0207】ただし、一般式(D)においてXd 及びY
d のうち少なくとも一つはカルボン酸もしくはその塩
(例えば、アルカリ金属塩、アンモニウム塩)、スルホ
ン酸もしくはその塩(例えば、アルカリ金属塩、アンモ
ニウム塩)、ホスホン酸もしくはその塩(例えば、アル
カリ金属塩、アンモニウム塩)、アミノ基(例えば、無
置換アミノ、ジメチルアミノ、メチルアミノ、ジメチル
アミノの塩酸塩)またはアンモニウム(例えば、トリメ
チルアンモニウム、ジメチルベンジルアンモニウム)、
水酸基の少なくとも1つで置換されているものとする。
一般式(D)中、Rd6及びRd7で表されるカチオンは、
水素原子、アルカリ金属、アンモニウム等を表す。一般
式(D)中、好ましくは本発明においてXd 及びY
d は、好ましくはカルボン酸またはその塩、スルホン酸
またはその塩、ホスホン酸もしくはその塩、アミノ基ま
たはアンモニウム基、水酸基から選ばれる基の少なくと
も一つまたは二つで置換された炭素数1〜10のアルキ
ル基、炭素数1〜10の複素環基、炭素数0〜10の−
N(Rd1) Rd2、炭素数0〜10の−N(Rd3) N(R
d4) Rd5、炭素数0〜10の−ORd6を表す。Rd1、R
d2、Rd3、Rd4、Rd5及びRd6は水素原子、アルキル基
を表す。一般式(D)中、より好ましくはXd 及びYd
はカルボン酸またはその塩、スルホン酸またはその塩か
ら選ばれる基の少なくとも一つまたは二つで置換された
炭素数1〜6のアルキル基、炭素数0〜6の−N
(Rd1) Rd2、炭素数0〜6の−N(Rd3) N(Rd4)
d5、炭素数0〜6の−ORd6を表す。Rd1、Rd2、R
d3、Rd4、Rd5及びRd6は水素原子、アルキル基を表
す。以下に本発明の一般式(D)の化合物の具体例を示
すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0208】
【化89】
【0209】
【化90】
【0210】
【化91】
【0211】
【化92】
【0212】本発明の一般式(D)で表される化合物は
公知の方法、例えばジャーナル・オブ・オーガニック・
ケミストリー(J.Org.Chem.)24,470
−473(1959)、ジャーナル・オブ・ヘテロサイ
クリック・ケミストリー(J.Heterocycl.
Chem.)4,605−609(1967)、「薬
誌」82,36−45(1962)、特公昭39−26
203号、特開昭63−229449号、OLS−2,
043,944号を参考にして合成できる。
【0213】以下に、一般式(E)について詳細に説明
する。一般式(E)において、Re1、Re2、Re3および
e4は、それぞれ、水素原子、アルキル基またはアルケ
ニル基を表わす。アルキル基としては、ヒドロキシ基、
カルボキシル基、スルホ基、アミノ基、ニトロ基等の置
換基を有するものであってもよく、炭素数は1〜5であ
ることが好ましく、特に1〜2であることが好ましい。
【0214】アルケニル基としては、上記の置換基を有
するものであってもよく、炭素数は2〜5であることが
好ましく、特に2〜3であることが好ましい。
【0215】上記の中でも、本発明においては、Re1
e4が水素原子または炭素数1〜2の置換もしくは無置
換のアルキル基であることが好ましく、特にRe1が置換
アルキル基であることが好ましい。置換基としては、ヒ
ドロキシ基、カルボキシル基、スルホ基が好ましく、カ
ルボキシル基、スルホ基が特に好ましい。以下に、一般
式(E)で表わされる化合物の具体例を挙げるが、これ
らに限定されるわけではない。
【0216】(E−1) イミダゾール (E−2) 1−メチルイミダゾール (E−3) 2−メチルイミダゾール (E−4) 4−メチルイミダゾール (E−5) 4−ヒドロキシメチルイミダゾール (E−6) 1−エチルイミダゾール (E−7) 1−ビニルイミダゾール (E−8) 4−アミノメチルイミダゾール (E−9) 2,4−ジメチルイミダゾール (E−10) 2,4,5−トリメチルイミダゾール (E−11) 2−アミノエチルイミダゾール (E−12) 2−ニトロエチルイミダゾール
【0217】(E−13) 1−カルボキシメチル−2−
メチル−イミダゾール (E−14) 1−カルボキシメチル−2,4−ジメチル
−イミダゾール (E−15) 1−カルボキシエチル−2−メチル−4−
β−ヒドロキシエチル−イミダゾール (E−16) 1−スルホエチル−2−メチル−イミダゾ
ール (E−17) 1−スルホエチル−2,4−ジメチル−イ
ミダゾール (E−18) 1−スルホメチル−4,5−ジメチル−イ
ミダゾール (E−19) 1−スルホメチル−2,5−ジメチル−イ
ミダゾール (E−20) 1−スルホエチル−イミダゾール
【0218】本発明のハロゲン化銀溶剤の中でも、チオ
硫酸ナトリウム、メタンチオスルフォン酸ナトリウム、
A−1、A−2、A−3、A−4、A−9、A−10、
B−3、B−8、B−9、B−11、B−12、D−
2、D−3が好ましく、特にA−1、A−2、A−3、
A−4、B−3、B−8、B−9、B−11、B−12
が好ましい。
【0219】本発明のハロゲン化銀溶剤の添加量は、発
色現像液1リットル当たり0.1〜50ミリモルが好ま
しく、0.1〜10ミリモルがより好ましく、0.5〜
5.0ミリモルが最も好ましい。0.1ミリモル/リッ
トル未満であると本発明の効果が非常に小さくなり、5
0ミリモルを越えると未露光部のカブリ濃度が著しく増
大する。また、本発明のハロゲン化銀溶剤は、目的に応
じて2種以上併用することもできる。本発明の発色現像
処理Aおよび/またはBには以下の化合物を含有するこ
とができる。例えば、ヒドロキシルアミン、ジエチルヒ
ドロキシルアミンの他特開平3−144446号の一般
式(I)で表されるヒドロキシルアミン類、亜硫酸塩、
N,N−ビスカルボキシメチルヒドラジンの如きヒドラ
ジン類、フェニルセミカルバジド類、トリエタノールア
ミン、カテコールスルホン酸類の如き各種保恒剤、エチ
レングリコール、ジエチレングリコールのような有機溶
剤、ベンジルアルコール、ポリエチレングリコール、四
級アンモニウム塩、アミン類のような現像促進剤、色素
形成カプラー、競争カプラー、1−フェニル−3−ピラ
ゾリドンのような補助現像主薬、粘性付与剤、アミノポ
リカルボン酸、アミノポリホスホン酸、アルキルホスホ
ン酸、ホスホノカルボン酸に代表されるような各種キレ
ート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三
酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジ
アミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、1−ヒ
ドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロ
−N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレンジア
ミン−N,N,N,N−テトラメチレンホスホン酸、エ
チレンジアミン−ジ(o−ヒドロキシフェニル酢酸)及
びそれらの塩を代表例として挙げることができる。
【0220】上記の内、保恒剤としては置換ヒドロキシ
ルアミンが最も好ましく、中でもジエチルヒドロキシル
アミン、モノメチルヒドロキシルアミン或いはスルホ基
やカルボキシ基、水酸基などの水溶性基で置換されたア
ルキル基を置換基として有するものが好ましい。最も好
ましい例としては、N,N−ビス(2−スルホエチル)
ヒドロキシルアミン、モノメチルヒドロキシルアミン、
ジエチルヒドロキシルアミン等があげられる。
【0221】また、任意のカブリ防止剤を添加できる。
カブリ防止剤としては、塩化ナトリウム、臭化カリウ
ム、沃化カリウムの如きアルカリ金属ハロゲン化物及び
有機カブリ防止剤が使用できる。有機カブリ防止剤とし
ては、例えばベンゾトリアゾール、6−ニトロベンズイ
ミダゾール、5−ニトロイソインダゾール、5−メチル
ベンゾトリアゾール、5−ニトロベンゾトリアゾール、
5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−チアゾリル−ベ
ンズイミダゾール、2−チアゾリルメチル−ベンズイミ
ダゾール、インダゾール、ヒドロキシアザインドリジ
ン、アデニンの如き含窒素ヘテロ環化合物を代表例とし
てあげることができる。
【0222】発色現像液のpHを保持するためには、各
種緩衝剤を用いるのが好ましい。緩衝剤としては、炭酸
塩、リン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息
香酸塩、グリシル塩、N,N−ジメチルグリシン塩、ロ
イシン塩、ノルロイシン塩、グアニン塩、3,4−ジヒ
ドロキシフェニルアラニン塩、アラニン塩、アミノ酪酸
塩、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオー
ル塩、バリン塩、プロリン塩、トリスヒドロキシアミノ
メタン塩、リシン塩などを用いることができる。特に炭
酸塩の使用が好ましい。該緩衝剤の現像液への添加量
は、0.1モル/リットル以上であることが好ましく、
特に0.1モル/リットル〜0.4モル/リットルであ
ることが特に好ましい。また、キレート剤としては生分
解性を有する化合物が好ましい。この例としては、特開
昭63−146998号、特開昭63−199295
号、特開昭63−267750号、特開昭63−267
751号、特開平2−229146号、特開平3−18
6841号、独国特許3739610、欧州特許468
325号等に記載のキレート剤を挙げることができる。
発色現像液の補充タンクや処理槽中の処理液は高沸点有
機溶剤などの液剤でシールドし、空気との接触面積を減
少させることが好ましい。この液体シールド剤としては
流動パラフィンが最も好ましい。また、補充液に用いる
のが特に好ましい。また、補充量は感材1平方メートル
当たり、30〜800ml好ましくは50〜500ml程度
である。本発明の発色現像液には、必要により任意の現
像促進剤を添加できる。現像促進剤としては、特公昭37
-16088号、同37-5987 号、同38-7826 号、同44-12380
号、同45-9019 号及び米国特許第3,813,247 号等に表わ
されるチオエーテル系化合物、特開昭52-49829号及び同
50-15554号に表わされるp−フェニレンジアミン系化合
物、特開昭50-137726 号、特公昭44-30074号、特開昭56
-156826 号及び同52-43429号等に表わされる4級アンモ
ニウム塩類、米国特許第2,494,903号、同3,128,182
号、同4,230,796 号、同3,253,919 号、特公昭41-11431
号、米国特許第2,482,546 号、同2,596,926 号及び同3,
582,346 号等に記載のアミン系化合物、特公昭37-16088
号、同42-25201号、米国特許第3,128,183 号、特公昭41
-11431号、同42-23883号及び米国特許第3,532,501 号等
に表わされるポリアルキレンオキサイド、その他1−フ
ェニル−3−ピラゾリドン類、イミダゾール類、等を必
要に応じて添加することができる。
【0223】次に、本発明の脱銀工程について詳細に説
明する。漂白能を有する処理液に用いられる漂白剤とし
ては、アミノポリカルボン酸鉄(III) 錯体、過硫酸塩、
臭素酸塩、過酸化水素、及び赤血塩等が用いられるが、
アミノポリカルボン酸(III) 錯体を最も好ましく用いる
ことができる。本発明で使用される第二鉄錯塩は、予め
錯形成された鉄錯塩として添加して溶解してもよく、ま
た、錯形成化合物と第二鉄塩(例えば、硫酸第二鉄、塩
化第二鉄、臭化第二鉄、硝酸鉄(III) 、硫酸鉄(III) ア
ンモニウムなど)とを共存させて漂白能を有する液中で
錯塩を形成させてもよい。錯形成化合物は、第二鉄イオ
ンとの錯形成に必要とする量よりもやや過剰にしてもよ
く、過剰に添加するときには通常0.01〜10%の範
囲で過剰にすることが好ましい。
【0224】なお、本発明において、漂白能を有する液
中の第二鉄錯塩を形成する化合物としては、エチレンジ
アミン四酢酸(EDTA)、1,3−プロパンジアミン
四酢酸(1,3−PDTA)、ジエチレントリアミン五
酢酸、1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、イミノ
二酢酸、メチルイミノ二酢酸、N−(2−アセトアミ
ド)イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、N−(2−カルボ
キシエチル)イミノ二酢酸、N−(2−カルボキシメチ
ル)イミノジプロピオン酸、β−アラニンジ酢酸、1,
4−ジアミノブタン四酢酸、グリコールエーテルジアミ
ン四酢酸、N−(2−カルボキシフェニル)イミノジ酢
酸、エチレンジアミン−N−(2−カルボキシフェニ
ル)、N,N’,N’−三酢酸、エチレンジアミン−
N,N’−ジコハク酸、1,3−ジアミノプロパン−
N,N’−ジコハク酸、エチレンジアミン−N,N’−
ジマロン酸、1,3−ジアミノプロパン−N,N’−ジ
マロン酸等が挙げられるが、特にこれらに限定されるも
のではない。
【0225】本発明の漂白能を有する処理液における第
二鉄錯塩の濃度としては、0.005〜1.0モル/リ
ットルの範囲が適当であり、0.01〜0.50モル/
リットルの範囲が好ましく、より好ましくは、0.02
〜0.30モル/リットルの範囲である。また漂白能を
有する処理液の補充液中の第2鉄錯塩の濃度としては、
好ましくは、0.005〜2モル/リットル、より好ま
しくは0.01〜1.0モル/リットルである。
【0226】漂白能を有する浴またはこれらの前浴に
は、漂白促進剤として種々の化合物を用いることができ
る。例えば、米国特許第3,893,858 号明細書、ドイツ特
許第1,290,812号明細書、特開昭53-95630号公報、リサ
ーチディスクロージャー第17129号(1978 年7月号)に
記載のメルカプト基またはジスルフィド結合を有する化
合物や、特公昭45−8506号、特開昭52-20832号、同53-3
2735号、米国特許3,706,561 号等に記載のチオ尿素系化
合物、あるいは沃素、臭素イオン等のハロゲン化物が漂
白力に優れる点で好ましい。
【0227】その他、本発明に適用されうる漂白能を有
する浴には、臭化物(例えば、臭化カリウム、臭化ナト
リウム、臭化アンモニウム)または塩化物(例えば、塩
化カリウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム)また
は沃化物(例えば、沃化アンモニウム)等の再ハロゲン
化剤を含むことができる。必要に応じ硼砂、メタ硼酸ナ
トリウム、酢酸、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、亜燐酸、燐酸、燐酸ナトリウム、クエン
酸、クエン酸ナトリウム、酒石酸、マロン酸、コハク
酸、グルタール酸などのpH緩衝能を有する1種類以上
の無機酸、有機酸およびこれらのアルカリ金属またはア
ンモニウム塩または、硝酸アンモニウム、グアニジンな
どの腐蝕防止剤などを添加することができる。また漂白
能を有する浴には、その他各種の蛍光増白剤や消泡剤あ
るいは界面活性剤、ポリビニルピロリドン、メタノール
等の有機溶媒を含有させることができる。
【0228】漂白定着液中や定着液中の定着剤成分は、
公知の定着剤、即ちチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アン
モニウムなどのチオ硫酸塩;チオシアン酸ナトリウム、
チオシアン酸アンモニウムなどのチオシアン酸塩;エチ
レンビスチオグリコール酸、3,6−ジチア−1,8−
オクタンジオールなどのチオエーテル化合物、メソイオ
ン化合物およびチオ尿素類などの水溶性のハロゲン化銀
溶解剤であり、これらを1種あるいは2種以上混合して
使用することができる。また、特開昭55−155354号に記
載された定着剤と多量の沃化カリウムの如きハロゲン化
物などの組み合わせからなる特殊な漂白定着液等も用い
ることができる。本発明においては、チオ硫酸塩、特に
チオ硫酸アンモニウム塩及びチオ硫酸ナトリウム塩の使
用が好ましい。1リットルあたりの定着剤の量は、0.
3〜2モルが好ましく、更に好ましくは0.5〜1.0
モルの範囲である。本発明の漂白定着液や定着液には保
恒剤として、亜硫酸塩(或いは重亜硫酸塩やメタ重亜硫
酸塩類)を含有するのが望ましいが、とりわけ0.08
〜0.4モル/リットル、更に好ましくは0.1〜0.
3モル/リットル含有するのが好ましい。本濃度域を使
用し、更に本発明の最終浴を用いることで、磁気記録性
能が著しく向上するばかりか、画像保存性上も望ましい
結果を示した。本発明の漂白定着液や定着液は、保恒剤
として前述した亜硫酸塩(例えば、亜硫酸ナトリウム、
亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム)、重亜硫酸塩
(例えば、重亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウ
ム、重亜硫酸カリウム)、メタ重亜硫酸塩(例えば、メ
タ重亜硫酸カリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重
亜硫酸アンモニウム)等の亜硫酸イオン放出化合物を含
有する以外に、アルデヒド類(ベンズアルデキド、アセ
トアルデヒド等)、ケトン類(アセトン等)、アルコル
ビン酸類、ヒドロキシルアミン類等を必要に応じて添加
することができる。
【0229】更には漂白液、漂白定着液、定着液は緩衝
剤、蛍光増白剤、キレート剤、消泡剤、防カビ剤等を必
要に応じて添加しても良い。本発明に用いられる漂白
液、漂白定着液において、好ましいpH領域は、4.5
〜6.2であり、更には5〜6が好ましい。本pHより
高くても低くても磁気記録性能が十分に発揮できない場
合が生じることがある。また、定着液の場合はpH5〜
8程度が望ましい。
【0230】本発明に用いられる漂白液、漂白定着液、
定着液への補充量は感光材料1m2当たり、50〜200
0ミリリットルである。特に好ましくは100〜100
0ミリリットルである。また、後浴である水洗水や安定
浴のオーバーフロー液を、必要に応じて補充しても良
い。漂白液、漂白定着液、定着液の処理温度は20〜5
0℃であり、好ましくは30〜45℃である。処理時間
は10秒〜3分、好ましくは20秒〜2分である。
【0231】本発明の漂白能を有する処理液は、処理に
際し、エアレーションを実施することが写真性能をきわ
めて安定に保持するので特に好ましい。エアレーション
には当業界で公知の手段が使用でき、漂白能を有する処
理液中への、空気の吹き込みやエゼクターを利用した空
気の吸収などが実施できる。空気の吹き込みに際して
は、微細なポアを有する散気管を通じて、液中に空気を
放出させることが好ましい。このような散気管は、活性
汚泥処理における曝気槽等に、広く使用されている。エ
アレーションに関しては、イーストマン・コダック社発
行のZ−121、ユージング・プロセス・C−41第3
版(1982年)、BL−1〜BL−2頁に記載の事項
を利用できる。本発明の漂白能を有する処理液を用いた
処理に於いては、攪拌が強化されていることが好まし
く、その実施には特開平3−33847号公報の第8
頁、右上欄、第6行〜左下欄、第2行に記載の内容が、
そのまま利用できる。
【0232】脱銀工程においては、攪拌ができるだけ強
化されていることが好ましい。攪拌強化の具体的な方法
としては、特開昭62-183460 号に記載の感光材料の乳剤
面に処理液の噴流を衝突させる方法や、特開昭62-18346
1 号の回転手段を用いて攪拌効果を上げる方法、更には
液中に設けられたワイパーブレードと乳剤面を接触させ
ながら感光材料を移動させ、乳剤表面を乱流化すること
によってより攪拌効果を向上させる方法、処理液全体の
循環流量を増加させる方法が挙げられる。このような攪
拌向上手段は、漂白液、漂白定着液、定着液のいずれに
おいても有効である。攪拌の向上は乳剤膜中への漂白
剤、定着剤の供給を速め、結果として脱銀速度を高める
ものと考えられる。また、前記の攪拌向上手段は、漂白
促進剤を使用した場合により有効であり、促進効果を著
しく増加させたり漂白促進剤による定着阻害作用を解消
させることができる。
【0233】本発明の感光材料に用いられる自動現像機
は、特開昭60-191257 号、同60-191258 号、同60-19125
9 号に記載の感光材料搬送手段を有していることが好ま
しい。前記の特開昭60-191257 号に記載のとおり、この
ような搬送手段は前浴から後浴への処理液の持込みを著
しく削減でき、処理液の性能劣化を防止する効果が高
い。このような効果は各工程における処理時間の短縮
や、処理液補充量の低減に特に有効である。
【0234】水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性
(例えばカプラー等使用素材による)、用途、更には水
洗水温、水洗タンクの数(段数)、向流、順流等の補充
方式、その他種々の条件によって広範囲に設定し得る。
このうち、多段向流方式における水洗タンク数と水量の
関係は、Journal of the Society of Motion Picturean
d Television Engineers第64巻、P. 248〜253 (1955年
5月号)に記載の方法で、求めることができる。前記文
献に記載の多段向流方式によれば、水洗水量を大幅に減
少し得るが、タンク内における水の滞留時間の増加によ
り、バクテリアが繁殖し、生成した浮遊物が感光材料に
付着する等の問題が生じる。本発明のカラー感光材料の
処理において、このような問題が解決策として、特開昭
62-288,838号に記載のカルシウムイオン、マグネシウム
イオンを低減させる方法を極めて有効に用いることがで
きる。また、特開昭57-8,542号に記載のイソチアゾロン
化合物やサイアベンダゾール類、塩素化イソシアヌール
酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、その他ベンゾトリアゾ
ール等、堀口博著「防菌防黴剤の化学」(1986年)三共
出版、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺菌、防黴技術」
(1982年)工業技術会、日本防菌防黴学会編「防菌防黴
剤事典」(1986年)に記載の殺菌剤を用いることもでき
る。
【0235】本発明の感光材料の処理における水洗水の
pHは、3〜9であり、好ましくは4〜8である。水洗水
温、水洗時間も、感光材料の特性、用途等で種々設定し
得るが、一般には、15〜45℃で20秒〜10分、好ましくは
25〜40℃で30秒〜5分の範囲が選択される。更に、本発
明の感光材料は、上記水洗に代り、直接安定液によって
処理することもできる。このような安定化処理において
は、特開昭57-8543 号、同58-14834号、同60-220345 号
に記載の公知の方法はすべて用いることができる。
【0236】また、安定液には色素画像を安定化させる
化合物、例えば、ホルマリン、m−ヒドロキシベンズア
ルデヒド等のベンズアルデヒド類、ホルムアルデヒド重
亜硫酸付加物、ヘキサメチレンテトラミン及びその誘導
体、ヘキサヒドロトリアジン及びその誘導体、ジメチロ
ール尿素、N−メチロールピラゾールなどのN−メチロ
ール化合物、有機酸やpH緩衝剤等が含まれる。これら
の化合物の好ましい添加量は安定液1リットルあたり
0.001〜0.02モルであるが、安定液中の遊離ホ
ルムアルデヒド濃度は低い方がホルムアルデヒドガスの
飛散が少なくなるため好ましい。このような点から色素
画像安定化剤としては、m−ヒドロキシベンズアルデヒ
ド、ヘキサメチレンテトラミン、N−メチロールピラゾ
ールなどの特開平4−270344号記載のN−メチロ
ールアゾール類、N,N’−ビス(1,2,4−トリア
ゾール−1−イルメチル)ピペラジン等の特開平4−3
13753号記載のアゾリルメチルアミン類が好まし
い。特に特開平4−359249号(対応、欧州特許公
開第519190A2号)に記載の1,2,4−トリア
ゾールの如きアゾール類と、1,4−ビス(1,2,4
−トリアゾール−1−イルメチル)ピペラジンの如きア
ゾリルメチルアミン及びその誘導体の併用が、画像安定
性が高く、且つホルムアルデヒド蒸気圧が少なく好まし
い。また、その他必要に応じて塩化アンモニウムや亜硫
酸アンモニウム等のアンモニウム化合物、Bi、Alな
どの金属化合物、蛍光増白剤、硬膜剤、米国特許4,7
86,583号に記載のアルカノールアミンや、前記の
定着液や漂白定着液に含有することができる保恒剤、例
えば、特開平1−231051号公報に記載のスルフィ
ン酸化合物を含有させることも好ましい。
【0237】水洗水及び/又は安定液には処理後の感光
材料の乾燥時の水滴ムラを防止するため、種々の界面活
性剤を含有することができる。中でもノニオン性界面活
性剤を用いるのが好ましく、特にアルキルフェノールエ
チレンオキサイド付加物が好ましい。アルキルフェノー
ルとしては特にオクチル、ノニル、ドデシル、ジノニル
フェノールが好ましく、またエチレンオキサイドの付加
モル数としては特に8〜14が好ましい。さらに消泡効
果の高いシリコン系界面活性剤を用いることも好まし
い。
【0238】水洗水及び/又は安定液中には、各種キレ
ート剤を含有させることが好ましい。好ましいキレート
剤としては、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリ
アミン五酢酸などのアミノポリカルボン酸や1−ヒドロ
キシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、N,N,N’
−トリメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミン−
N,N,N’,N’−テトラメチレンホスホン酸などの
有機ホスホン酸、あるいは、欧州特許345,172A
1号に記載の無水マレイン酸ポリマーの加水分解物など
をあげることができる。
【0239】上記水洗及び/又は安定液の補充に伴うオ
ーバーフロー液は脱銀工程等他の工程において再利用す
ることもできる。自動現像機などを用いた処理におい
て、上記の各処理液が蒸発により濃縮化する場合には、
蒸発による濃縮を補正するために、適当量の水または補
正液ないし処理補充液を補充することが好ましい。水補
充を行う具体的方法としては、特に制限はないが、中で
も特開平1−254959号、同1−254960号公
報記載の、漂白槽とは別のモニター水槽を設置し、モニ
ター水槽内の水の蒸発量を求め、この水の蒸発量から漂
白槽における水の蒸発量を算出し、この蒸発量に比例し
て漂白槽に水を補充する方法や特開平3−248155
号、同3−249644号、同3−249645号、同
3−249646号公報記載の液レベルセンサーやオー
バーフローセンサーを用いた蒸発補正方法が好ましい。
各処理液の蒸発分を補正するための水は、水道水を用い
てもよいが上記の水洗工程に好ましく使用される脱イオ
ン処理した水、殺菌された水とするのがよい。
【0240】本発明の感光材料は、支持体上に少なくと
も1層の感光性層が設けられていればよい。典型的な例
としては、支持体上に、実質的に感色性は同じであるが
感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤層から成る感光
性層を少なくとも1つ有するハロゲン化銀写真感光材料
である。該感光性層は青色光、緑色光、および赤色光の
何れかに感色性を有する単位感光性層であり、多層ハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料においては、一般に単位感
光性層の配列が、支持体側から順に赤感色性層、緑感色
性層、青感色性の順に設置される。しかし、目的に応じ
て上記設置順が逆であっても、また同一感色性層中に異
なる感光性層が挟まれたような設置順をもとり得る。上
記のハロゲン化銀感光性層の間および最上層、最下層に
は非感光性層を設けてもよい。これらには、後述のカプ
ラー、DIR化合物、混色防止剤等が含まれていてもよ
い。各単位感光性層を構成する複数のハロゲン化銀乳剤
層は、DE 1,121,470あるいはGB 923,045に記載されてい
るように高感度乳剤層、低感度乳剤層の2層を、支持体
に向かって順次感光度が低くなる様に配列するのが好ま
しい。また、特開昭57-112751 、同62- 200350、同62-2
06541 、62-206543に記載されているように支持体より
離れた側に低感度乳剤層、支持体に近い側に高感度乳剤
層を設置してもよい。具体例として支持体から最も遠い
側から、低感度青感光性層(BL)/高感度青感光性層
(BH)/高感度緑感光性層(GH)/低感度緑感光性層
(GL) /高感度赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層
(RL)の順、またはBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、また
はBH/BL/GH/GL/RL/RHの順等に設置することができ
る。また特公昭 55-34932 公報に記載されているよう
に、支持体から最も遠い側から青感光性層/GH/RH/GL
/RLの順に配列することもできる。また特開昭56-2573
8、同62-63936に記載されているように、支持体から最
も遠い側から青感光性層/GL/RL/GH/RHの順に配列す
ることもできる。また特公昭49-15495に記載されている
ように上層を最も感光度の高いハロゲン化銀乳剤層、中
層をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳剤層、下層
を中層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀乳剤層を配
置し、支持体に向かって感光度が順次低められた感光度
の異なる3層から構成される配列が挙げられる。このよ
うな感光度の異なる3層から構成される場合でも、特開
昭59-202464 に記載されているように、同一感色性層中
において支持体より離れた側から中感度乳剤層/高感度
乳剤層/低感度乳剤層の順に配置されてもよい。その
他、高感度乳剤層/低感度乳剤層/中感度乳剤層、ある
いは低感度乳剤層/中感度乳剤層/高感度乳剤層の順に
配置されていてもよい。 また、4層以上の場合にも、
上記の如く配列を変えてよい。色再現性を改良するため
に、US 4,663,271、同 4,705,744、同 4,707,436、特開
昭62-160448 、同63- 89850 の明細書に記載の、BL,GL,
RLなどの主感光層と分光感度分布が異なる重層効果のド
ナー層(CL) を主感光層に隣接もしくは近接して配置す
ることが好ましい。
【0241】本発明に用いられる好ましいハロゲン化銀
は約30モル%以下のヨウ化銀を含む、ヨウ臭化銀、ヨウ
塩化銀、もしくはヨウ塩臭化銀である。特に好ましいの
は約2モル%から約10モル%までのヨウ化銀を含むヨウ
臭化銀もしくはヨウ塩臭化銀である。写真乳剤中のハロ
ゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十四面体のような規
則的な結晶を有するもの、球状、板状のような変則的な
結晶形を有するもの、双晶面などの結晶欠陥を有するも
の、あるいはそれらの複合形でもよい。ハロゲン化銀の
粒径は、約 0.2μm以下の微粒子でも投影面積直径が約
10μmに至るまでの大サイズ粒子でもよく、多分散乳剤
でも単分散乳剤でもよい。本発明に使用できるハロゲン
化銀写真乳剤は、例えばリサーチ・ディスクロージャー
(以下、RDと略す)No.17643 (1978 年12月), 22 〜2
3頁, “I. 乳剤製造(Emulsion preparation and type
s)”、および同No.18716 (1979年11月), 648 頁、同N
o.307105(1989 年11月),863 〜865 頁、およびグラフキ
デ著「写真の物理と化学」,ポールモンテル社刊(P.Gl
afkides, Chemie et Phisique Photographique, Paul M
ontel, 1967)、ダフィン著「写真乳剤化学」,フォーカ
ルプレス社刊(G.F. Duffin, Photographic Emulsion C
hemistry,Focal Press, 1966) 、ゼリクマンら著「写真
乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V. L. Ze
likman, et al., Making and Coating Photographic Em
ulsion, Focal Press, 1964)などに記載された方法を用
いて調製することができる。
【0242】US 3,574,628、同 3,655,394およびGB 1,4
13,748に記載された単分散乳剤も好ましい。また、アス
ペクト比が約3以上であるような平板状粒子も本発明に
使用できる。平板状粒子は、ガトフ著、フォトグラフィ
ック・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gutof
f, Photographic Science and Engineering)、第14巻
248〜257頁(1970年);US 4,434,226、同 4,414,310、
同 4,433,048、同 4,439,520およびGB 2,112,157に記載
の方法により簡単に調製することができる。結晶構造は
一様なものでも、内部と外部とが異質なハロゲン組成か
らなるものでもよく、層状構造をなしていてもよい。エ
ピタキシャル接合によって組成の異なるハロゲン化銀が
接合されていてもよく、例えばロダン銀、酸化鉛などの
ハロゲン化銀以外の化合物と接合されていてもよい。ま
た種々の結晶形の粒子の混合物を用いてもよい。上記の
乳剤は潜像を主として表面に形成する表面潜像型でも、
粒子内部に形成する内部潜像型でも表面と内部のいずれ
にも潜像を有する型のいずれでもよいが、ネガ型の乳剤
であることが必要である。内部潜像型のうち、特開昭 6
3-264740に記載のコア/シェル型内部潜像型乳剤であっ
てもよく、この調製方法は特開昭59-133542に記載され
ている。この乳剤のシェルの厚みは現像処理等によって
異なるが、3 〜40nmが好ましく、5 〜20nmが特に好まし
い。
【0243】ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化
学熟成および分光増感を行ったものを使用する。このよ
うな工程で使用される添加剤はRDNo. 17643、同No. 1
8716および同No.307105に記載されており、その該当箇
所を後掲の表にまとめた。本発明の感光材料には、感光
性ハロゲン化銀乳剤の粒子サイズ、粒子サイズ分布、ハ
ロゲン組成、粒子の形状、感度の少なくとも1つの特性
の異なる2種類以上の乳剤を、同一層中に混合して使用
することができる。US 4,082,553に記載の粒子表面をか
ぶらせたハロゲン化銀粒子、US 4,626,498、特開昭 59-
214852に記載の粒子内部をかぶらせたハロゲン化銀粒
子、コロイド銀を感光性ハロゲン化銀乳剤層および/ま
たは実質的に非感光性の親水性コロイド層に適用するこ
とが好ましい。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲ
ン化銀粒子とは、感光材料の未露光部および露光部を問
わず、一様に(非像様に)現像が可能となるハロゲン化
銀粒子のことをいい、その調製法は、US 4,626,498、特
開昭 59-214852に記載されている。粒子内部がかぶらさ
れたコア/シェル型ハロゲン化銀粒子の内部核を形成す
るハロゲン化銀は、ハロゲン組成が異なっていてもよ
い。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀とし
ては、塩化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいず
れをも用いることができる。これらのかぶらされたハロ
ゲン化銀粒子の平均粒子サイズとしては0.01〜0.75μm
、特に0.05〜0.6 μm が好ましい。また、粒子形状は
規則的な粒子でもよく、多分散乳剤でもよいが、単分散
性(ハロゲン化銀粒子の重量または粒子数の少なくとも
95%が平均粒子径の±40%以内の粒子径を有するもの)
であることが好ましい。
【0244】本発明には、非感光性微粒子ハロゲン化銀
を使用することが好ましい。非感光性微粒子ハロゲン化
銀とは、色素画像を得るための像様露光時においては感
光せずに、その現像処理において実質的に現像されない
ハロゲン化銀微粒子であり、あらかじめカブラされてい
ないほうが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、臭化銀の
含有率が 0〜 100モル%であり、必要に応じて塩化銀お
よび/または沃化銀を含有してもよい。好ましくは沃化
銀を 0.5〜10モル%含有するものである。微粒子ハロゲ
ン化銀は、平均粒径(投影面積の円相当直径の平均値)
が0.01〜 0.5μm が好ましく、0.02〜 0.2μm がより好
ましい。微粒子ハロゲン化銀は、通常の感光性ハロゲン
化銀と同様の方法で調製できる。ハロゲン化銀粒子の表
面は、光学的に増感される必要はなく、また分光増感も
不要である。ただし、これを塗布液に添加するのに先立
ち、あらかじめトリアゾール系、アザインデン系、ベン
ゾチアゾリウム系、もしくはメルカプト系化合物または
亜鉛化合物などの公知の安定剤を添加しておくことが好
ましい。この微粒子ハロゲン化銀粒子含有層に、コロイ
ド銀を含有させることができる。本発明の感光材料の塗
布銀量は、6.0g/ m2以下が好ましく、4.5g/ m2以下が最
も好ましい。
【0245】本発明に使用できる写真用添加剤もRDに
記載されており、下記の表に関連する記載箇所を示し
た。 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 1.化学増感剤 23頁 648 頁右欄 866頁 2.感度上昇剤 648頁右欄 3. 分光増感剤、 23〜24頁 648 頁右欄 866 〜868 頁 強色増感剤 〜649 頁右欄 4. 増 白 剤 24頁 647 頁右欄 868頁 5. 光吸収剤、 25 〜26頁 649 頁右欄 873頁 フィルター 〜650 頁左欄 染料、紫外 線吸収剤 6. バインダー 26頁 651 頁左欄 873 〜874 頁 7. 可塑剤、 27頁 650 頁右欄 876頁 潤滑剤 8. 塗布助剤、 26 〜27頁 650 頁右欄 875 〜876 頁 表面活性剤 9. スタチツク 27頁 650 頁右欄 876 〜877 頁 防止剤 10. マツト剤 878 〜879 頁
【0246】本発明の感光材料には種々の色素形成カプ
ラーを使用することができるが、以下のカプラーが特に
好ましい。 イエローカプラー: EP 502,424A の式(I),(II)で表わさ
れるカプラー; EP 513,496A の式(1),(2) で表わされる
カプラー (特に18頁のY-28); EP 568,037Aのクレーム1
の式(I) で表わされるカプラー; US 5,066,576のカラム
1の45〜55行の一般式(I) で表わされるカプラー; 特開
平4-274425の段落0008の一般式(I) で表わされるカプラ
ー; EP 498,381A1の40頁のクレーム1に記載のカプラー
(特に18頁のD-35); EP 447,969A1 の4頁の式(Y) で表
わされるカプラー(特にY-1(17頁),Y-54(41 頁)); US
4,476,219のカラム7の36〜58行の式(II)〜(IV)で表わ
されるカプラー(特にII-17,19( カラム17),II-24(カラ
ム19))。 マゼンタカプラー; 特開平3-39737(L-57(11 頁右下),L-
68(12 頁右下),L-77(13頁右下); EP 456,257 の A-4 -6
3(134頁), A-4 -73,-75(139頁); EP 486,965 のM-4,-6
(26 頁),M-7(27頁); EP 571,959AのM-45(19 頁);特開平
5-204106の(M-1)(6 頁);特開平4-362631の段落0237のM-
22。 シアンカプラー: 特開平4-204843のCX-1,3,4,5,11,12,1
4,15(14 〜16頁); 特開平4-43345 のC-7,10(35 頁),3
4,35(37頁),(I-1),(I-17)(42 〜43頁); 特開平6-67385
の請求項1の一般式(Ia)または(Ib)で表わされるカプ
ラー。 ポリマーカプラー: 特開平2-44345 のP-1,P-5(11頁) 。
【0247】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、US 4,366,237、GB 2,125,570、EP 96,873B、
DE 3,234,533に記載のものが好ましい。発色色素の不要
吸収を補正するためのカプラーは、EP 456,257A1の5 頁
に記載の式(CI),(CII),(CIII),(CIV) で表わされるイエ
ローカラードシアンカプラー(特に84頁のYC-86)、該EP
に記載のイエローカラードマゼンタカプラーExM-7(202
頁) 、 EX-1(249 頁) 、 EX-7(251 頁) 、US 4,833,069
に記載のマゼンタカラードシアンカプラーCC-9 (カラム
8)、CC-13(カラム10) 、US 4,837,136の(2)(カラム8)、
WO92/11575のクレーム1の式(A) で表わされる無色のマ
スキングカプラー(特に36〜45頁の例示化合物)が好ま
しい。現像主薬酸化体と反応して写真的に有用な化合物
残基を放出する化合物(カプラーを含む)としては、以
下のものが挙げられる。現像抑制剤放出化合物:EP 37
8,236A1の11頁に記載の式(I),(II),(III),(IV)
で表わされる化合物(特にT-101(30頁),T-104(31頁),T-
113(36頁),T-131(45頁),T-144(51頁),T-158(58頁)), EP
436,938A2の 7頁に記載の式(I) で表わされる化合物
(特にD-49(51 頁))、EP 568,037A の式(1) で表わされ
る化合物(特に(23)(11 頁))、EP 440,195A2の5 〜6 頁
に記載の式(I),(II),(III)で表わされる化合物(特に29
頁のI-(1));漂白促進剤放出化合物:EP 310,125A2の5
頁の式(I),(I')で表わされる化合物(特に61頁の(6
0),(61)) 及び特開平6-59411 の請求項1の式(I) で表
わされる化合物(特に(7)(7 頁); リガンド放出化合
物:US 4,555,478のクレーム1に記載のLIG-X で表わさ
れる化合物(特にカラム12の21〜41行目の化合物) ;ロ
イコ色素放出化合物:US 4,749,641のカラム3〜8の化
合物1〜6;蛍光色素放出化合物:US 4,774,181のクレー
ム1のCOUP-DYEで表わされる化合物(特にカラム7〜10
の化合物1〜11);現像促進剤又はカブラセ剤放出化合
物:US 4,656,123のカラム3の式(1) 、(2) 、(3) で表
わされる化合物(特にカラム25の(I-22)) 及びEP 450,6
37A2の75頁36〜38行目のExZK-2; 離脱して初めて色素と
なる基を放出する化合物: US 4,857,447のクレーム1の
式(I) で表わされる化合物(特にカラム25〜36のY-1 〜
Y-19) 。
【0248】カプラー以外の添加剤としては、以下のも
のが好ましい。 油溶性有機化合物の分散媒: 特開昭62-215272 のP-3,5,
16,19,25,30,42,49,54,55,66,81,85,86,93(140〜144
頁); 油溶性有機化合物の含浸用ラテックス: US4,199,
363に記載のラテックス; 現像主薬酸化体スカベンジャ
ー: US 4,978,606のカラム2の54〜62行の式(I) で表わ
される化合物(特にI-,(1),(2),(6),(12)(カラム4〜
5)、US 4,923,787のカラム2の5〜10行の式(特に化
合物1(カラム3); ステイン防止剤: EP 298321Aの4
頁30〜33行の式(I) 〜(III),特にI-47,72,III-1,27(24
〜48頁); 褪色防止剤: EP 298321AのA-6,7,20,21,23,2
4,25,26,30,37,40,42,48,63,90,92,94,164(69 〜118
頁), US5,122,444のカラム25〜38のII-1〜III-23, 特に
III-10, EP 471347Aの8 〜12頁のI-1 〜III-4,特にII-
2, US 5,139,931のカラム32〜40のA-1 〜48, 特にA-39,
42; 発色増強剤または混色防止剤の使用量を低減させ
る素材: EP 411324Aの5 〜24頁のI-1 〜II-15,特にI-4
6; ホルマリンスカベンジャー: EP 477932Aの24〜29頁
のSCV-1 〜28, 特にSCV-8; 硬膜剤: 特開平1-214845の
17頁のH-1,4,6,8,14, US 4,618,573のカラム13〜23の式
(VII) 〜(XII) で表わされる化合物(H-1〜54),特開平2-
214852の8頁右下の式(6) で表わされる化合物(H-1〜7
6),特にH-14, US 3,325,287のクレーム1に記載の化合
物; 現像抑制剤プレカーサー: 特開昭62-168139 のP-2
4,37,39(6〜7 頁); US 5,019,492 のクレーム1に記載
の化合物,特にカラム7の28,29; 防腐剤、防黴剤: US
4,923,790のカラム3 〜15のI-1 〜III-43, 特にII-1,
9,10,18,III-25; 安定剤、かぶり防止剤: US 4,923,79
3のカラム6 〜16のI-1 〜(14),特にI-1,60,(2),(13), U
S 4,952,483 のカラム25〜32の化合物1〜65, 特に36:
化学増感剤: トリフェニルホスフィン セレニド, 特開
平5-40324 の化合物50;染料: 特開平3-156450の15〜18
頁のa-1 〜b-20, 特にa-1,12,18,27,35,36,b-5,27 〜29
頁のV-1 〜23, 特にV-1, EP 445627A の33〜55頁のF-I-
1 〜F-II-43,特にF-I-11,F-II-8, EP 457153A の17〜28
頁のIII-1 〜36, 特にIII-1,3, WO 88/04794の8〜26の
Dye-1 〜124 の微結晶分散体, EP 319999Aの6〜11頁の
化合物1〜22, 特に化合物1, EP 519306A の式(1) ない
し(3) で表わされる化合物D-1 〜87(3〜28頁),US 4,26
8,622の式(I) で表わされる化合物1〜22 (カラム3〜1
0), US 4,923,788 の式(I) で表わされる化合物(1) 〜
(31) (カラム2〜9); UV吸収剤: 特開昭46-3335 の式
(1) で表わされる化合物(18b) 〜(18r),101 〜427(6〜
9頁),EP 520938Aの式(I) で表わされる化合物(3) 〜(6
6)(10 〜44頁) 及び式(III) で表わされる化合物HBT-1
〜10(14 頁), EP 521823A の式(1) で表わされる化合物
(1) 〜(31) (カラム2〜9)。
【0249】本発明は、一般用もしくは映画用のカラー
ネガフィルム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反
転フィルム、カラーペーパー、カラーポジフィルムおよ
びカラー反転ペーパーのような種々のカラー感光材料に
適用することができる。また、特公平2-32615 、実公平
3-39784 に記載されているレンズ付きフイルムユニット
用に好適である。本発明に使用できる適当な支持体は、
例えば、前述のRD.No.17643の28頁、同No.18716の 6
47頁右欄から 648頁左欄、および同No.307105の 879頁
に記載されている。本発明の感光材料は、乳剤層を有す
る側の全親水性コロイド層の膜厚の総和が28μm 以下で
あることが好ましく、23μm 以下がより好ましく、18μ
m 以下が更に好ましく、16μm 以下が特に好ましい。ま
た膜膨潤速度T1/2 は30秒以下が好ましく、20秒以下が
より好ましい。T1/2 は、発色現像液で30℃、3 分15秒
処理した時に到達する最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚と
したとき、膜厚そのが1/2 に到達するまでの時間と定義
する。膜厚は、25℃相対湿度55%調湿下(2日)で測
定した膜厚を意味し、T1/2 は、エー・グリーン(A.Gr
een)らのフォトグラフィック・サイエンス・アンド・エ
ンジニアリング (Photogr.Sci.Eng.),19卷、2,124 〜
129 頁に記載の型のスエロメーター(膨潤計)を使用す
ることにより測定できる。T1/2 は、バインダーとして
のゼラチンに硬膜剤を加えること、あるいは塗布後の経
時条件を変えることによって調整することができる。ま
た、膨潤率は 150〜400 %が好ましい。膨潤率とは、さ
きに述べた条件下での最大膨潤膜厚から、式:(最大膨
潤膜厚−膜厚)/膜厚 により計算できる。本発明の感
光材料は、乳剤層を有する側の反対側に、乾燥膜厚の総
和が2 μm〜20μm の親水性コロイド層(バック層と称
す)を設けることが好ましい。このバック層には、前述
の光吸収剤、フィルター染料、紫外線吸収剤、スタチッ
ク防止剤、硬膜剤、バインダー、可塑剤、潤滑剤、塗布
助剤、表面活性剤を含有させることが好ましい。このバ
ック層の膨潤率は150 〜500 %が好ましい。
【0250】本発明の感光材料は、前述のRD.No.176
43の28〜29頁、同No.18716の 651左欄〜右欄、および同
No.307105 の880 〜881 頁に記載された通常の方法によ
って現像処理することができる。次に、本発明に使用さ
れるカラーネガフイルム用の処理液について説明する。
本発明に使用される発色現像液には、特開平4-121739の
第9頁右上欄1行〜第11頁左下欄4行に記載の化合物を
使用することができる。特に迅速な処理を行う場合の発
色現像主薬としては、2−メチル−4−〔N−エチル−
N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン、2−
メチル−4−〔N−エチル−N−(3−ヒドロキシプロ
ピル)アミノ〕アニリン、2−メチル−4−〔N−エチ
ル−N−(4−ヒドロキシブチル)アミノ〕アニリンが
好ましい。これらの発色現像主薬は発色現像液1リットルあ
たり0.01〜0.08モルの範囲で使用することが好ましく、
特には 0.015〜0.06モル、更には0.02〜0.05モルの範囲
で使用することが好ましい。また発色現像液の補充液に
は、この濃度の 1.1〜3倍の発色現像主薬を含有させて
おくことが好ましく、特に 1.3〜 2.5倍を含有させてお
くことが好ましい。
【0251】発色現像液の保恒剤としては、ヒドロキシ
ルアミンが広範に使用できるが、より高い保恒性が必要
な場合は、アルキル基やヒドロキシアルキル基、スルホ
アルキル基、カルボキシアルキル基などの置換基を有す
るヒドロキシルアミン誘導体が好ましく、具体的には
N,N−ジ(スルホエチル)ヒドロキルアミン、モノメ
チルヒドロキシルアミン、ジメチルヒドロキシルアミ
ン、モノエチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキ
ルアミン、N,N−ジ(カルボキシエチル)ヒドロキル
アミンが好ましい。上記の中でも、特にN,N−ジ(ス
ルホエチル)ヒドロキルアミンが好ましい。これらはヒ
ドロキシルアミンと併用してもよいが、好ましくはヒド
ロキシルアミンの代わりに、1種または2種以上使用す
ることが好ましい。保恒剤は1リットルあたり0.02〜 0.2モ
ルの範囲で使用することが好ましく、特に0.03〜0.15モ
ル、更には0.04〜 0.1モルの範囲で使用することが好ま
しい。また補充液においては、発色現像主薬の場合と同
様に、母液(処理タンク液)の 1.1〜3倍の濃度で保恒
剤を含有させておくことが好ましい。発色現像液には、
発色現像主薬の酸化物のタ−ル化防止剤として亜硫酸塩
が使用される。亜硫酸塩は1リットルあたり0.01〜0.05モル
の範囲で使用するのが好ましく、特には0.02〜0.04モル
の範囲が好ましい。補充液においては、これらの 1.1〜
3倍の濃度で使用することが好ましい。また、発色現像
液のpHは 9.8〜 11.0 の範囲が好ましいが、特には10.0
〜10.5が好ましく、また補充液においては、これらの値
から 0.1〜 1.0の範囲で高い値に設定しておくことが好
ましい。このようなpHを安定して維持するには、炭酸
塩、リン酸塩、スルホサリチル酸塩、ホウ酸塩などの公
知の緩衝剤が使用される。
【0252】発色現像液の補充量は、感光材料1m2あた
り80〜1300ミリリットルが好ましいが、環境汚濁負荷の低減の
観点から、より少ない方が好ましく、具体的には80〜 6
00ミリリットル、更には80〜 400ミリリットルが好ましい。発色現像
液中の臭化物イオン濃度は、通常、1リットルあたり0.01〜
0.06モルであるが、感度を保持しつつカブリを抑制して
ディスクリミネーションを向上させ、かつ、粒状性を良
化させる目的からは、1リットルあたり 0.015〜0.03モルに
設定することが好ましい。臭化物イオン濃度をこのよう
な範囲に設定する場合に、補充液には下記の式で算出し
た臭化物イオンを含有させればよい。ただし、Cが負に
なる時は、補充液には臭化物イオンを含有させないこと
が好ましい。 C=A−W/V C:発色現像補充液中の臭化物イオン濃度(モル/リット
ル) A:目標とする発色現像液中の臭化物イオン濃度(モル
/リットル) W:1m2の感光材料を発色現像した場合に、感光材料か
ら発色現像液に溶出する臭化物イオンの量(モル) V:1m2の感光材料に対する発色現像補充液の補充量
(リットル) また、補充量を低減した場合や、高い臭化物イオン濃度
に設定した場合、感度を高める方法として、1−フェニ
ル−3−ピラゾリドンや1−フェニル−2−メチル−2
−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドンに代表されるピ
ラゾリドン類や3,6−ジチア−1,8−オクタンジオ
ールに代表されるチオエーテル化合物などの現像促進剤
を使用することも好ましい。
【0253】本発明における漂白能を有する処理液に
は、特開平4-125558の第4頁左下欄16行〜第7頁左下欄
6行に記載された化合物や処理条件を適用することがで
きる。漂白剤は酸化還元電位が 150mV以上のものが好ま
しいが、その具体例としては特開平5-72694 、同5-1733
12に記載のものが好ましく、特に1,3−ジアミノプロ
パン四酢酸、特開平5-173312号第7頁の具体例1の化合
物の第二鉄錯塩が好ましい。また、漂白剤の生分解性を
向上させるには、特開平4-251845、同4-268552、EP588,
289、同 591,934、特開平6-208213に記載の化合物第二
鉄錯塩を漂白剤として使用することが好ましい。これら
の漂白剤の濃度は、漂白能を有する液1リットルあたり0.05
〜 0.3モルが好ましく、特に環境への排出量を低減する
目的から、 0.1モル〜0.15モルで設計することが好まし
い。また、漂白能を有する液が漂白液の場合は、1リットル
あたり 0.2モル〜1モルの臭化物を含有させることが好
ましく、特に 0.3〜 0.8モルを含有させることが好まし
い。漂白能を有する液の補充液には、基本的に以下の式
で算出される各成分の濃度を含有させる。これにより、
母液中の濃度を一定に維持することができる。 CR =CT ×(V1 +V2 )/V1 +CPR :補充液中の成分の濃度 CT :母液(処理タンク液)中の成分の濃度 CP :処理中に消費された成分の濃度 V1 :1m2の感光材料に対する漂白能を有する補充液の
補充量(ミリリットル) V2 :1m2の感光材料による前浴からの持ち込み量(ミリ
リットル) その他、漂白液にはpH緩衝剤を含有させることが好まし
く、特にコハク酸、マレイン酸、マロン酸、グルタル
酸、アジピン酸など、臭気の少ないジカルボン酸を含有
させることが好ましい。また、特開昭53-95630、RDN
o.17129、US 3,893,858に記載の公知の漂白促進剤を使
用することも好ましい。漂白液には、感光材料1m2あた
り50〜1000ミリリットルの漂白補充液を補充することが好まし
く、特には80〜 500ミリリットル、さらには 100〜 300ミリリットル
の補充をすることが好ましい。さらに漂白液にはエアレ
ーションを行なうことが好ましい。
【0254】定着能を有する処理液については、特開平
4-125558の第7頁左下欄10行〜第8頁右下欄19行に記載
の化合物や処理条件を適用することができる。特に、定
着速度と保恒性を向上させるために、特開平6-301169の
一般式(I)と(II)で表される化合物を、単独あるい
は併用して定着能を有する処理液に含有させることが好
ましい。またp−トルエンスルフィン酸塩をはじめ、特
開平1-224762に記載のスルフィン酸を使用することも、
保恒性の向上の上で好ましい。漂白能を有する液や定着
能を有する液には、脱銀性の向上の観点からカチオンと
してアンモニウムを用いることが好ましいが、環境汚染
低減の目的からは、アンモニウムを減少或いはゼロにす
る方が好ましい。漂白、漂白定着、定着工程において
は、特開平1-309059に記載のジェット攪拌を行なうこと
が特に好ましい。漂白定着また定着工程における補充液
の補充量は、感光材料1m2あたり 100〜1000ミリリットルであ
り、好ましくは 150〜 700ミリリットル、特に好ましくは 200
〜 600ミリリットルである。漂白定着や定着工程には、各種の
銀回収装置をインラインやオフラインで設置して銀を回
収することが好ましい。インラインで設置することによ
り、液中の銀濃度を低減して処理できる結果、補充量を
減少させることができる。また、オフラインで銀回収し
て残液を補充液として再利用することも好ましい。漂白
定着工程や定着工程は複数の処理タンクで構成すること
ができ、各タンクはカスケード配管して多段向流方式に
することが好ましい。現像機の大きさとのバランスか
ら、一般には2タンクカスケード構成が効率的であり、
前段のタンクと後段のタンクにおける処理時間の比は、
0.5:1〜1:0.5 の範囲にすることが好ましく、特に
は 0.8:1〜1:0.8 の範囲が好ましい。漂白定着液や
定着液には、保恒性の向上の観点から金属錯体になって
いない遊離のキレート剤を存在させることが好ましい
が、これらのキレート剤としては、漂白液に関して記載
した生分解性キレート剤を使用することが好ましい。
【0255】水洗および安定化工程に関しては、上記の
特開平4-125558、第12頁右下欄6行〜第13頁右下欄第16
行に記載の内容を好ましく適用することができる。特
に、安定液にはホルムアルデヒドに代わってEP 504,60
9、同 519,190に記載のアゾリルメチルアミン類や特開
平4-362943に記載のN−メチロールアゾール類を使用す
ることや、マゼンタカプラーを二当量化してホルムアル
デヒドなどの画像安定化剤を含まない界面活性剤の液に
することが、作業環境の保全の観点から好ましい。ま
た、感光材料に塗布された磁気記録層へのゴミの付着を
軽減するには、特開平6-289559に記載の安定液が好まし
く使用できる。水洗および安定液の補充量は、感光材料
1m2あたり80〜1000ミリリットルが好ましく、特には 100〜 5
00ミリリットル、さらには 150〜 300ミリリットルが、水洗または安
定化機能の確保と環境保全のための廃液減少の両面から
好ましい範囲である。このような補充量で行なう処理に
おいては、バクテリアや黴の繁殖防止のために、チアベ
ンダゾール、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3オン、
5−クロロ−2−メチルイソチアゾリン−3−オンのよ
うな公知の防黴剤やゲンタマイシンのような抗生物質、
イオン交換樹脂等によって脱イオン処理した水を用いる
ことが好ましい。脱イオン水と防菌剤や抗生物質は、併
用することがより効果的である。また、水洗または安定
液タンク内の液は、特開平3-46652 、同3-53246 、同-3
55542、同3-121448、同3-126030に記載の逆浸透膜処理
を行なって補充量を減少させることも好ましく、この場
合の逆浸透膜は、低圧逆浸透膜であることが好ましい。
【0256】本発明における処理においては、発明協会
公開技報、公技番号94-4992 に開示された処理液の蒸発
補正を実施することが特に好ましい。特に第2頁の(式
−1)に基づいて、現像機設置環境の温度及び湿度情報
を用いて補正する方法が好ましい。蒸発補正に使用する
水は、水洗の補充タンクから採取することが好ましく、
その場合は水洗補充水として脱イオン水を用いることが
好ましい。
【0257】本発明に用いられる処理剤としては、上記
公開技報の第3頁右欄15行から第4頁左欄32行に記載の
ものが好ましい。また、これに用いる現像機としては、
第3頁右欄の第22行から28行に記載のフイルムプロセサ
ーが好ましい。本発明を実施するに好ましい処理剤、自
動現像機、蒸発補正方式の具体例については、上記の公
開技報の第5頁右欄11行から第7頁右欄最終行までに記
載されている。
【0258】本発明に使用される処理剤の供給形態は、
使用液状態の濃度または濃縮された形の液剤、あるいは
顆粒、粉末、錠剤、ペースト状、乳液など、いかなる形
態でもよい。このような処理剤の例として、特開昭63-1
7453には低酸素透過性の容器に収納した液剤、特開平4-
19655 、同4-230748には真空包装した粉末あるいは顆
粒、同4-221951には水溶性ポリマーを含有させた顆粒、
特開昭51-61837、特開平6-102628には錠剤、特表昭57-5
00485 にはペースト状の処理剤が開示されており、いず
れも好ましく使用できるが、使用時の簡便性の面から、
予め使用状態の濃度で調製してある液体を使用すること
が好ましい。これらの処理剤を収納する容器には、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール、ポリエ
チレンテレフタレート、ナイロンなどが、単独あるいは
複合材料として使用される。これらは要求される酸素透
過性のレベルに合わせて選択される。発色現像液などの
酸化されやすい液に対しては、低酸素透過性の素材が好
ましく、具体的にはポリエチレンテレフタレートやポリ
エチレンとナイロンの複合材料が好ましい。これらの材
料は 500〜1500μmの厚さで、容器に使用され、酸素透
過性を20ミリリットル/m2・24hrs ・atm 以下にすることが好
ましい。
【0259】次に本発明に使用されるカラー反転フイル
ム用の処理液について説明する。カラー反転フイルム用
の処理については、アズテック有限会社発行の公知技術
第6号(1991年4月1日)第1頁5行〜第10頁5行、及
び第15頁8行〜第24頁2行に詳細に記載されており、そ
の内容はいずれも好ましく適用することができる。カラ
ー反転フイルムの処理においては、画像安定化剤は調整
浴か最終浴に含有される。このような画像安定化剤とし
ては、ホルマリンのほかにホルムアルデヒド重亜硫酸ナ
トリウム、N−メチロールアゾール類があげられるが、
作業環境の観点からホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウ
ムかN−メチロールアゾール類が好ましく、N−メチロ
ールアゾール類としては、特にN−メチロールトリアゾ
ールが好ましい。また、カラーネガフイルムの処理にお
いて記載した発色現像液、漂白液、定着液、水洗水など
に関する内容は、カラー反転フイルムの処理にも好まし
く適用できる。上記の内容を含む好ましいカラー反転フ
イルムの処理剤として、イーストマンコダック社のE−
6処理剤及び富士写真フイルム(株)のCR−56処理
剤をあげることができる。
【0260】次に、本発明に用いられる磁気記録層につ
いて説明する。本発明に用いられる磁気記録層とは、磁
性体粒子をバインダー中に分散した水性もしくは有機溶
媒系塗布液を支持体上に塗設したものである。本発明で
用いられる磁性体粒子は、γFe2O3 などの強磁性酸化
鉄、Co被着γFe2O3 、Co被着マグネタイト、、Co含有マ
グネタイト、強磁性二酸化クロム、強磁性金属、強磁性
合金、六方晶系のBaフェライト、Srフェライト、Pbフェ
ライト、Caフェライトなどを使用できる。Co被着γFe2O
3 などのCo被着強磁性酸化鉄が好ましい。形状としては
針状、米粒状、球状、立方体状、板状等いずれでもよ
い。比表面積では SBET で20m2/g以上が好ましく、30m2
/g以上が特に好ましい。強磁性体の飽和磁化(σs)は、
好ましくは 3.0×104 〜 3.0×105A/mであり、特に好ま
しくは4.0 ×104 〜2.5 ×105A/mである。強磁性体粒子
を、シリカおよび/またはアルミナや有機素材による表
面処理を施してもよい。さらに、磁性体粒子は特開平6-
161032に記載された如くその表面にシランカップリング
剤又はチタンカップリング剤で処理されてもよい。又特
開平4-259911、同5-81652 号に記載の表面に無機、有機
物を被覆した磁性体粒子も使用できる。
【0261】磁性体粒子に用いられるバインダーは、特
開平4-219569に記載の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放
射線硬化性樹脂、反応型樹脂、酸、アルカリ又は生分解
性ポリマー、天然物重合体(セルロース誘導体,糖誘導
体など)およびそれらの混合物を使用することができ
る。上記の樹脂のTgは -40℃〜 300℃、重量平均分子量
は 0.2万〜 100万である。例えばビニル系共重合体、セ
ルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セ
ルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテ
ートブチレート、セルローストリプロピオネートなどの
セルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビニルアセター
ル樹脂を挙げることができ、ゼラチンも好ましい。特に
セルロースジ(トリ)アセテートが好ましい。バインダ
ーは、エポキシ系、アジリジン系、イソシアネート系の
架橋剤を添加して硬化処理することができる。イソシア
ネート系の架橋剤としては、トリレンジイソシアネー
ト、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、などのイソシアネート類、これらのイソシアネ
ート類とポリアルコールとの反応生成物(例えば、トリ
レンジイソシアナート3molとトリメチロールプロパン1m
olの反応生成物)、及びこれらのイソシアネート類の縮
合により生成したポリイソシアネートなどがあげられ、
例えば特開平6-59357 に記載されている。
【0262】前述の磁性体を上記バインダ−中に分散す
る方法は、特開平6-35092 に記載されている方法のよう
に、ニーダー、ピン型ミル、アニュラー型ミルなどが好
ましく併用も好ましい。特開平5-088283に記載の分散剤
や、その他の公知の分散剤が使用できる。磁気記録層の
厚みは 0.1μm〜10μm、好ましくは 0.2μm〜 5μ
m、より好ましくは 0.3μm〜 3μmである。磁性体粒
子とバインダーの重量比は好ましくは 0.5:100〜60:100
からなり、より好ましくは1:100 〜30:100である。磁性
体粒子の塗布量は 0.005〜 3g/m2、好ましくは0.01〜 2
g/m2、さらに好ましくは0.02〜 0.5g/m2である。磁気記
録層の透過イエロー濃度は、0.01〜0.50が好ましく、0.
03〜0.20がより好ましく、0.04〜0.15が特に好ましい。
磁気記録層は、写真用支持体の裏面に塗布又は印刷によ
って全面またはストライプ状に設けることができる。磁
気記録層を塗布する方法としてはエアードクター、ブレ
ード、エアナイフ、スクイズ、含浸、リバースロール、
トランスファーロール、グラビヤ、キス、キャスト、ス
プレイ、ディップ、バー、エクストリュージョン等が利
用でき、特開平5-341436等に記載の塗布液が好ましい。
【0263】磁気記録層に、潤滑性向上、カール調節、
帯電防止、接着防止、ヘッド研磨などの機能を合せ持た
せてもよいし、別の機能性層を設けて、これらの機能を
付与させてもよく、粒子の少なくとも1種以上がモース
硬度が5以上の非球形無機粒子の研磨剤が好ましい。非
球形無機粒子の組成としては、酸化アルミニウム、酸化
クロム、二酸化珪素、二酸化チタン、シリコンカーバイ
ト等の酸化物、炭化珪素、炭化チタン等の炭化物、ダイ
アモンド等の微粉末が好ましい。これらの研磨剤は、そ
の表面をシランカップリング剤又はチタンカップリング
剤で処理されてもよい。これらの粒子は磁気記録層に添
加してもよく、また磁気記録層上にオーバーコート(例
えば保護層,潤滑剤層など)しても良い。この時使用す
るバインダーは前述のものが使用でき、好ましくは磁気
記録層のバインダーと同じものがよい。磁気記録層を有
する感材については、US 5,336,589、同 5,250,404、同
5,229,259、同 5,215,874、EP 466,130に記載されてい
る。
【0264】 次に本発明に用いられるポリエステル支持
体について記すが、後述する感材、処理、カートリッジ
及び実施例なども含め詳細については、公開技報、公技
番号94-6023(発明協会;1994.3.15.)に記載されている。
本発明に用いられるポリエステルはジオールと芳香族ジ
カルボン酸を必須成分として形成され、芳香族ジカルボ
ン酸として2,6−、1,5−、1,4−、及び2,7
−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸、ジオールとしてジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノー
ル、ビスフェノールA、ビスフェノールが挙げられる。
この重合ポリマーとしては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジ
メタノールテレフタレート等のホモポリマーを挙げるこ
とができる。特に好ましいのは2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸を50モル%〜 100モル%含むポリエステルであ
る。中でも特に好ましいのはポリエチレン 2,6−ナ
フタレートである。平均分子量の範囲は約 5,000ないし
200,000である。本発明のポリエステルのTgは50℃以上
であり、さらに90℃以上が好ましい。
【0265】次にポリエステル支持体は、巻き癖をつき
にくくするために熱処理温度は40℃以上Tg未満、より好
ましくはTg−20℃以上Tg未満で熱処理を行う。熱処理は
この温度範囲内の一定温度で実施してもよく、冷却しな
がら熱処理してもよい。この熱処理時間は、 0.1時間以
上1500時間以下、さらに好ましくは 0.5時間以上 200時
間以下である。支持体の熱処理は、ロ−ル状で実施して
もよく、またウェブ状で搬送しながら実施してもよい。
表面に凹凸を付与し(例えばSnO2や Sb2O5等の導電性無
機微粒子を塗布する)、面状改良を図ってもよい。又端
部にロ−レットを付与し端部のみ少し高くすることで巻
芯部の切り口写りを防止するなどの工夫を行うことが望
ましい。これらの熱処理は支持体製膜後、表面処理後、
バック層塗布後(帯電防止剤、滑り剤等)、下塗り塗布
後のどこの段階で実施してもよい。好ましいのは帯電防
止剤塗布後である。このポリエステルには紫外線吸収剤
を練り込んでも良い。又ライトパイピング防止のため、
三菱化成製のDiaresin、日本化薬製のKayaset 等ポリエ
ステル用として市販されている染料または顔料を練り込
むことにより目的を達成することが可能である。
【0266】次に、本発明では支持体と感材構成層を接
着させるために、表面処理することが好ましい。薬品処
理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線処
理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、
レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理、などの表面
活性化処理が挙げられる。表面処理の中でも好ましいの
は、紫外線照射処理、火焔処理、コロナ処理、グロー処
理である。次に下塗法について述べると、単層でもよく
2層以上でもよい。下塗層用バインダーとしては、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、メタクリル酸、
アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などの中から
選ばれた単量体を出発原料とする共重合体を始めとし
て、ポリエチレンイミン、エポキシ樹脂、グラフト化ゼ
ラチン、ニトロセルロース、ゼラチンが挙げられる。支
持体を膨潤させる化合物としてレゾルシンとp−クロル
フェノールがある。下塗層にはゼラチン硬化剤としては
クロム塩(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホルム
アルデヒド、グルタールアルデヒドなど)、イソシアネ
ート類、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6−
ヒドロキシ−S−トリアジンなど)、エピクロルヒドリ
ン樹脂、活性ビニルスルホン化合物などを挙げることが
できる。SiO2、TiO2、無機物微粒子又はポリメチルメタ
クリレート共重合体微粒子(0.01〜10μm)をマット剤
として含有させてもよい。
【0267】また本発明においては、帯電防止剤が好ま
しく用いられる。それらの帯電防止剤としては、カルボ
ン酸及びカルボン酸塩、スルホン酸塩を含む高分子、カ
チオン性高分子、イオン性界面活性剤化合物を挙げるこ
とができる。帯電防止剤として最も好ましいものは、 Z
nO、TiO2、SnO2、Al2O3 、In2O3 、SiO2、 MgO、 BaO、
MoO3、V2O5の中から選ばれた少くとも1種の体積抵抗率
が107 Ω・cm以下、より好ましくは105 Ω・cm以下であ
る粒子サイズ 0.001〜 1.0μm結晶性の金属酸化物ある
いはこれらの複合酸化物(Sb,P,B,In,S,Si,C など)の微
粒子、更にはゾル状の金属酸化物あるいはこれらの複合
酸化物の微粒子である。感材への含有量としては、 5〜
500mg/m2が好ましく特に好ましくは10〜350mg/m2であ
る。導電性の結晶性酸化物又はその複合酸化物とバイン
ダーの量の比は1/300 〜 100/1が好ましく、より好まし
くは 1/100〜 100/5である。
【0268】本発明の感材には滑り性がある事が好まし
い。滑り剤含有層は感光層面、バック面ともに用いるこ
とが好ましい。好ましい滑り性としては動摩擦係数で0.
25以下0.01以上である。この時の測定は直径 5mmのステ
ンレス球に対し、 60cm/分で搬送した時の値を表す(25
℃、60%RH)。この評価において相手材として感光層面
に置き換えてももほぼ同レベルの値となる。本発明に使
用可能な滑り剤としては、ポリオルガノシロキサン、高
級脂肪酸アミド、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸と高級
アルコールのエステル等であり、ポリオルガノシロキサ
ンとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシ
ロキサン、ポリスチリルメチルシロキサン、ポリメチル
フェニルシロキサン等を用いることができる。添加層と
しては乳剤層の最外層やバック層が好ましい。特にポリ
ジメチルシロキサンや長鎖アルキル基を有するエステル
が好ましい。
【0269】本発明の感材にはマット剤が有る事が好ま
しい。マット剤としては乳剤面、バック面とどちらでも
よいが、乳剤側の最外層に添加するのが特に好ましい。
マット剤は処理液可溶性でも処理液不溶性でもよく、好
ましくは両者を併用することである。例えばポリメチル
メタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート/メタク
リル酸= 9/1又は5/5(モル比))、ポリスチレン粒子など
が好ましい。粒径としては 0.8〜10μmが好ましく、そ
の粒径分布も狭いほうが好ましく、平均粒径の0.9〜 1.
1倍の間に全粒子数の90%以上が含有されることが好ま
しい。又 マット性を高めるために 0.8μm以下の微粒
子を同時に添加することも好ましく例えばポリメチルメ
タクリレート(0.2μm)、ポリ(メチルメタクリレート
/メタクリル酸= 9/1(モル比)、 0.3μm))、ポリス
チレン粒子(0.25μm)、コロイダルシリカ(0.03μm)
が挙げられる。
【0270】次に本発明で用いられるフィルムパトロー
ネについて記す。本発明で使用されるパトローネの主材
料は金属でも合成プラスチックでもよい。好ましいプラ
スチック材料はポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリフェニルエーテルなどである。更に本発明
のパトローネは、各種の帯電防止剤を含有してもよくカ
ーボンブラック、金属酸化物粒子、ノニオン、アニオ
ン、カチオン及びベタイン系界面活性剤又はポリマー等
を好ましく用いることが出来る。これらの帯電防止され
たパトローネは特開平1-312537、同1-312538に記載され
ている。特に25℃、25%RHでの抵抗が1012Ω以下が好ま
しい。通常プラスチックパトローネは、遮光性を付与す
るためにカーボンブラックや顔料などを練り込んだプラ
スチックを使って製作される。パトローネのサイズは現
在 135サイズのままでもよいし、カメラの小型化には、
現在の 135サイズの25mmのカートリッジの径を22mm以下
とすることも有効である。パトローネのケースの容積
は、30cm3以下好ましくは 25cm3以下とすることが好ま
しい。パトローネおよびパトローネケースに使用される
プラスチックの重量は5g〜15g が好ましい。
【0271】更に本発明で用いられる、スプールを回転
してフイルムを送り出すパトローネでもよい。またフイ
ルム先端がパトローネ本体内に収納され、スプール軸を
フイルム送り出し方向に回転させることによってフイル
ム先端をパトローネのポート部から外部に送り出す構造
でもよい。これらはUS 4,834,306、同 5,226,613に開示
されている。本発明に用いられる写真フイルムは現像前
のいわゆる生フイルムでもよいし、現像処理された写真
フイルムでもよい。又、生フイルムと現像済みの写真フ
ィルムが同じ新パトローネに収納されていてもよいし、
異なるパトローネでもよい。
【0272】
【実施例】
実施例1 下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、
下記に示すような組成の各層を重層塗布し、多層カラー
感光材料である試料101を作製した。 (感光層組成)各層に使用する素材の主なものは下記の
ように分類されている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収
剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機
溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬
化剤 ExS:増感色素 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を
示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀
1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0273】(試料101) 第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.09 ゼラチン 1.60 ExM−1 0.12 ExF−1 2.0×10-3 固体分散染料ExF−2 0.030 固体分散染料ExF−3 0.040 HBS−1 0.15 HBS−2 0.02
【0274】第2層(中間層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.065 ExC−2 0.04 ポリエチルアクリレートラテックス 0.20 ゼラチン 1.04
【0275】第3層(低感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 銀 0.25 沃臭化銀乳剤B 銀 0.25 ExS−1 6.9×10-5 ExS−2 1.8×10-5 ExS−3 3.1×10-4 ExC−1 0.17 ExC−3 0.025 ExC−4 0.10 ExC−5 0.020 ExC−6 0.010 Cpd−2 0.025 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.87
【0276】第4層(中感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤C 銀 0.70 ExS−1 3.5×10-4 ExS−2 1.6×10-5 ExS−3 5.1×10-4 ExC−1 0.13 ExC−2 0.060 ExC−3 0.006 ExC−4 0.090 ExC−5 0.015 ExC−6 0.0070 Cpd−2 0.023 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.75
【0277】第5層(高感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤D 銀 1.40 ExS−1 2.4×10-4 ExS−2 1.0×10-4 ExS−3 3.4×10-4 ExC−1 0.10 ExC−3 0.037 ExC−6 0.020 ExC−7 0.010 Cpd−2 0.050 HBS−1 0.22 HBS−2 0.050 ゼラチン 1.10
【0278】第6層(中間層) Cpd−1 0.090 固体分散染料ExF−4 0.030 HBS−1 0.050 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.10
【0279】第7層(低感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤E 銀 0.15 沃臭化銀乳剤F 銀 0.10 沃臭化銀乳剤G 銀 0.10 ExS−4 3.0×10-5 ExS−5 2.1×10-4 ExS−6 8.0×10-4 ExM−2 0.33 ExM−3 0.086 ExY−1 0.015 HBS−1 0.30 HBS−3 0.010 ゼラチン 0.73
【0280】第8層(中感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤H 銀 0.80 ExS−4 3.2×10-5 ExS−5 2.2×10-4 ExS−6 8.4×10-4 ExC−8 0.010 ExM−2 0.10 ExM−3 0.025 ExY−1 0.018 ExY−4 0.010 ExY−5 0.040 HBS−1 0.13 HBS−3 4.0×10-3 ゼラチン 0.80
【0281】第9層(高感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤I 銀 1.25 ExS−4 3.7×10-5 ExS−5 8.1×10-5 ExS−6 3.2×10-4 ExC−1 0.010 ExM−1 0.020 ExM−4 0.025 ExM−5 0.040 Cpd−3 0.040 HBS−1 0.25 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.33
【0282】第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.015 Cpd−1 0.16 固体分散染料ExF−5 0.060 固体分散染料ExF−6 0.060 油溶性染料ExF−7 0.010 HBS−1 0.60 ゼラチン 0.60
【0283】第11層(低感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤J 銀 0.09 沃臭化銀乳剤K 銀 0.09 ExS−7 8.6×10-4 ExC−8 7.0×10-3 ExY−1 0.050 ExY−2 0.22 ExY−3 0.50 ExY−4 0.020 Cpd−2 0.10 Cpd−3 4.0×10-3 HBS−1 0.28 ゼラチン 1.20
【0284】第12層(高感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤L 銀 1.00 ExS−7 4.0×10-4 ExY−2 0.10 ExY−3 0.10 ExY−4 0.010 Cpd−2 0.10 Cpd−3 1.0×10-3 HBS−1 0.070 ゼラチン 0.70
【0285】第13層(第1保護層) UV−1 0.19 UV−2 0.075 UV−3 0.065 HBS−1 5.0×10-2 HBS−4 5.0×10-2 ゼラチン 1.8
【0286】第14層(第2保護層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.10 H−1 0.40 B−1(直径 1.7 μm) 5.0×10-2 B−2(直径 1.7 μm) 0.15 B−3 0.13 S−1 0.20 ゼラチン 0.70
【0287】更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力
耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくする
ために W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、F
−1ないしF−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、
パラジウム塩、イリジウム塩、ロジウム塩が含有されて
いる。
【0288】
【表6】
【0289】表6において、 (1)乳剤J〜Lは特開平2-191938号の実施例に従い、
二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調製時
に還元増感されている。 (2)乳剤A〜Iは特開平3-237450号の実施例に従い、
各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウ
ムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されて
いる。 (3)平板状粒子の調製には特開平1-158426号の実施例
に従い、低分子量ゼラチンを使用している。 (4)平板状粒子には特開平3-237450号に記載されてい
るような転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されてい
る。 (5)乳剤Lは特開昭60-143331 号に記載されている内
部高ヨードコアーを含有する二重構造粒子である。
【0290】有機固体分散染料の分散物の調製 下記、ExF−2を次の方法で分散した。即ち、水21.7
ミリリットル及び5%水溶液のp−オクチルフェノキシエトキ
シエトキシエタンスルホン酸ソーダ3ミリリットル並びに5%
水溶液のp−オクチルフェノキシポリオキシエチレンエ
−テル(重合度10) 0.5gとを 700ミリリットルのポットミル
に入れ、染料ExF−2を 5.0gと酸化ジルコニウムビ
−ズ(直径1mm) 500ミリリットルを添加して内容物を2時間
分散した。この分散には中央工機製のBO型振動ボール
ミルを用いた。分散後、内容物を取り出し、12.5%ゼラ
チン水溶液8gに添加し、ビーズを濾過して除き、染料
のゼラチン分散物を得た。染料微粒子の平均粒径は0.44
μmであった。
【0291】同様にして、ExF−3、ExF−4及び
ExF−6の固体分散物を得た。染料微粒子の平均粒径
はそれぞれ、0.24μm、0.45μm、0.52μmであった。
ExF−5は欧州特許出願公開(EP)第549,489A号明細
書の実施例1に記載の微小析出(Microprecipitation)
分散方法により分散した。平均粒径は0.06μmであっ
た。
【0292】
【化93】
【0293】
【化94】
【0294】
【化95】
【0295】
【化96】
【0296】
【化97】
【0297】
【化98】
【0298】
【化99】
【0299】
【化100】
【0300】
【化101】
【0301】
【化102】
【0302】
【化103】
【0303】
【化104】
【0304】
【化105】
【0305】
【化106】
【0306】
【化107】
【0307】
【化108】
【0308】以下、第3層〜第5層のシアンカプラーE
xC−1、3及び4を本発明のシアンカプラーにそれぞ
れ等モル量置き換えて試料102〜108を作製した。
【0309】これらの試料101〜108は35mm幅に
裁断・加工し、これらに白光の階調露光を与えてから下
記の2種類の処理をそれぞれ実施した。
【0310】(現像処理I)の工程および処理液組成 工程 処理時間 処理温度 発色現像 3分15秒 38℃ 漂 白 1分00秒 38℃ 漂白定着 3分15秒 38℃ 水洗 (1) 1分00秒 38℃ 水洗 (2) 1分00秒 38℃ 乾 燥 2分00秒 60℃
【0311】次に、処理液の組成を記す。 (発色現像液) タンク液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0 亜硫酸ナトリウム 4.0 炭酸カリウム 30.0 臭化カリウム 1.4 ヨウ化カリウム 1.5 mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル) アミノ〕−2−メチルアニリン硫酸塩 4.5 水を加えて 1.0 リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05
【0312】 (漂白液) タンク液、補充液共通(単位g) エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム二水塩 120.0 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0 臭化アンモニウム 100.0 硝酸アンモニウム 10.0 漂白促進剤 0.005モル (CH3)2N-CH2-CH2-S-S-CH2-CH2-N(CH3)2 ・2HCl・ アンモニア水(27%) 15.0ミリリットル 水を加えて 1.0 リットル pH(アンモニア水と硝酸にて調整) 6.3
【0313】 (漂白定着液) タンク液(g) エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム二水塩 50.0 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 5.0 亜硫酸ナトリウム 12.0 チオ硫酸アンモニウム水溶液 (700g/リットル) 240.0ミリリットル アンモニア水(27%) 6.0ミリリットル 水を加えて 1.0 リットル pH(アンモニア水と酢酸にて調整) 7.2
【0314】(水洗水)水道水をH型強酸性カチオン交
換樹脂(ロームアンドハース社製アンバーライトIR−
120B)と、OH型強塩基性アニオン交換樹脂(同ア
ンバーライトIR−400)を充填した混床式カラムに
通水してカルシウム及びマグネシウムイオン濃度を3mg
/リットル以下に処理し、続いて二塩化イソシアヌール
酸ナトリウム20mg/リットルと硫酸ナトリウム150
mg/リットルを添加した。この液のpHは6.5〜7.
5の範囲にあった。
【0315】 (安定液) (単位g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.2 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン.ナトリウム 0.10 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 1,2,4−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1− イルメチル)ピペラジン 0.75 水を加えて 1.0リットル pH 8.5
【0316】(現像処理II)の工程および処理液組成 処理工程 温度 時間 発色現像 45℃ 60秒 漂白定着 40℃ 60秒 水洗 (1) 40℃ 15秒 水洗 (2) 40℃ 15秒 水洗 (3) 40℃ 15秒 安 定 40℃ 15秒 乾 燥 80℃ 60秒 (水洗は(3) から(1) への3タンク向流方式とした。)
【0317】 処理液組成 (発色現像液) タンク液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 2.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1ジホスホン酸 3.3 亜硫酸ナトリウム 3.9 炭酸カリウム 37.5 臭化カリウム 2.0 沃化カリウム 1.3 mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 4.5 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロ キシエチル)アミノ〕アニリン硫酸塩 11.0 水を加えて 1.0 リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05 (漂白定着液) (単位モル) エチレンジアミン−(2−カルボキシフェニル) −N,N′,N′−三酢酸 0.17 硝酸第二鉄九水和物 0.15 チオ硫酸アンモニウム 1.25 亜硫酸アンモニウム 0.10 メタカルボキシベンゼンスルフィン酸 0.05 水を加えて 1.0 リットル pH(酢酸とアンモニアで調製) 5.8 (水洗水) 処理Iに記載のものと同じ組成 (安定液) 処理Iに記載のものと同じ組成
【0318】上記現像処理済み試料は、イエロー、マゼ
ンタ、シアンの各濃度測定を行い、その特性曲線を得
た。これらの特性曲線から、前記に準じ露光量の対数
(横軸)に対して、イエロー、マゼンタ、シアンのそれ
ぞれの吸収濃度が最小濃度+0.2、+0.5、+1.
0、+1.5、+2.0の点をそれぞれプロットし、こ
れらの点を最小自乗法で直線近似した後、横軸からの角
度θをその感光材料の階調度γと定義し、γ(Y)、γ
(M)、γ(C)とした。処理Iで得られた階調度γを
それぞれγI (Y)、γI (M)、γI (C)とし、処
理IIのγをそれぞれ添字IをIIに変えて求め、処理II/
処理Iの比をY、M、Cそれぞれについて算出した。こ
れらの結果を表7に示す。又、γII(C)の値も表7に
併記する。
【0319】
【表7】
【0320】表7の結果から、赤感性層に本発明のシア
ンカプラーを使用するとき、ほぼ現行のカラーネガの処
理に相当する処理Iと迅速処理である処理IIから得られ
る階調度の比は、先に記載した本発明の条件式を満たす
範囲にあることが明らかである。又、Y、M、Cの階調
度がほぼ一致した値でイエロー、マゼンタ及びシアン3
色の階調がバランスのとれた良好な結果を与えることも
わかる。なお、γII(C)の値から、本発明のシアンカ
プラーを赤感層に使用することによって、迅速処理を実
施しても高い階調を得られることが比較試料101との
対比から知ることができる。
【0321】実施例2 実施例1で作製した試料101〜108を用い、同じく
実施例1で実施した現像処理(I)及び(II)を下記に
示す連続処理A−1及びB−1(迅速処理)に変更して
同様の評価を行った。なお、連続処理に際しては、試料
101を使用し、カメラで撮影したものを1日1m2
つ、15日間にわたって処理を行ってから実施した。
【0322】得られた結果は、実施例1と同様、本発明
の試料102〜108は本発明の階調度の条件式を満た
すとともに、Y、M、C3色の階調バランスはほぼ一致
した値を与え、良好な画像を形成することがわかった。
又、本発明の試料は迅速処理を実施しても高い階調を与
えることは、実施例1と同様であった。
【0323】 (現像処理A−1)の処理工程および液組成 (処理工程) 工程 処理時間 処理温度 補充量* タンク容量 発色現像 3分5秒 38.0 ℃ 23ミリリットル 17リットル 漂 白 50秒 38.0 ℃ 5ミリリットル 5リットル 漂白定着 50秒 38.0 ℃ − 5リットル 定 着 50秒 38.0 ℃ 16ミリリットル 5リットル 水 洗 30秒 38.0 ℃ 34ミリリットル 3.5リットル 安 定(1) 20秒 38.0 ℃ − 3リットル 安 定(2) 20秒 38.0 ℃ 20ミリリットル 3リットル 乾 燥 1分30秒 60 ℃ *補充量は感光材料35mm巾1.1m当たり(24Ex. 1本相当) 安定液は(2) から(1) への向流方式であり、水洗水のオ
ーバーフロー液は全て定着浴へ導入した。漂白定着浴へ
の補充は、自動現像機の漂白槽の上部並びに定着槽の上
部に切りかきを設け、漂白槽、定着槽への補充液の供給
により発生するオーバーフロー液の全てが漂白定着浴に
流入されるようにした。尚、現像液の漂白工程への持ち
込み量、漂白液の漂白定着工程への持ち込み量、漂白定
着液の定着工程への持ち込み量及び定着液の水洗工程へ
の持ち込み量は感光材料35mm巾1.1m当たりそれぞ
れ2.5ミリリットル、2.0ミリリットル、2.0ミ
リリットル、2.0ミリリットルであった。また、クロ
スオーバーの時間はいずれも6秒であり、この時間は前
工程の処理時間に包含される。
【0324】以下に処理液の組成を示す。 (発色現像液) タンク液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 2.0 2.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホ ン酸 2.0 2.0 亜硫酸ナトリウム 3.9 5.1 炭酸カリウム 37.5 39.0 臭化カリウム 1.4 0.4 沃化カリウム 1.3 mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 3.3 ジナトリウム N,N−ビス(スルホナートエチル) ヒドロキシルアミン 1.5 2.0 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β− ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン硫酸塩 4.8 6.5 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調製) 10.05 10.15
【0325】 (漂白液) タンク液(g) 補充液(g) 1 ,3−ジアミノプロパン四酢酸第二鉄アンモ ニウム一水塩 130 195 臭化アンモニウム 70 105 硝酸アンモニウム 14 21 ヒドロキシ酢酸 50 75 酢酸 40 60 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水で調製〕 4.4 4.4
【0326】(漂白定着タンク液)上記漂白タンク液と
下記定着タンク液の15対85(容量比)混合液。(p
H7.0)
【0327】 (定着液) タンク液(g) 補充液(g) 亜硫酸アンモニウム 19 57 チオ硫酸アンモニウム水溶液 (700g/リットル) 280ミリリットル 840ミリリットル イミダゾール 15 45 エチレンジアミン四酢酸 15 45 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水、酢酸で調製〕 7.4 7.45
【0328】(水洗水) タンク液、補充液共通 水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハ
ース社製アンバーライト IR−120B)と、OH型
強塩基性アニオン交換樹脂(同アンバーライトIR−4
00)を充填した混床式カラムに通水してカルシウム及
びマグネシウムイオン濃度を3mg/リットル以下に処理
し、続いて二塩化イソシアヌール酸ナトリウム20mg/
リットルと硫酸ナトリウム150mg/リットルを添加し
た。この液のpHは6.5〜7.5の範囲にあった。
【0329】 (安定液)タンク液、補充液共通 (単位g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.2 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン.ナトリウム 0.10 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 1,2,4−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1− イルメチル)ピペラジン 0.75 水を加えて 1.0リットル pH 8.5
【0330】 (現像処理B−1)の工程および処理液組成 (処理工程) 工程 処理時間 処理温度 補充量* タンク容量 発色現像 60秒 45.0 ℃ 260ミリリットル 1リットル 漂 白 20秒 45.0 ℃ 130ミリリットル 1リットル 定 着 40秒 45.0 ℃ 100ミリリットル 1リットル 水 洗(1) 15秒 45.0 ℃ − 1リットル 水 洗(2) 15秒 45.0 ℃ − 1リットル 水 洗(3) 15秒 45.0 ℃ 400ミリリットル 1リットル 乾 燥 45秒 80 ℃ *補充量は感光材料1m2当たり (水洗は(3) から定着までは4タンク向流多段カスケード)
【0331】以下に処理液の組成を示す。 (発色現像液) タンク液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 2.0 4.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホ ン酸 3.3 3.3 亜硫酸ナトリウム 3.9 6.5 炭酸カリウム 37.5 39.0 臭化カリウム 2.0 − 沃化カリウム 1.3 mg − ジナトリウム N,N−ビス(スルホナート エチル)ヒドロキシルアミン 12.0 17.0 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β− ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン硫酸塩 11.5 15.0 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調製) 10.05 10.25
【0332】 (漂白液) タンク液(モル) 補充液(モル) 1 ,3−ジアミノプロパン四酢酸第二鉄 塩アンモニウム一水塩 0.33 0.50 硝酸第二鉄九水和物 0.30 4.5 臭化アンモニウム 0.80 1.20 硝酸アンモニウム 0.20 0.30 酢酸 0.67 1.0 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水で調製〕 4.5 4.0
【0333】 (定着液) タンク液、補充液共通(g) 亜硫酸アンモニウム 28 チオ硫酸アンモニウム水溶液(700g/リットル) 280ミリリットル イミダゾール 15 エチレンジアミン四酢酸 15 水を加えて 1.0リットル pH〔アンモニア水、酢酸で調製〕 5.8
【0334】(水洗水)現像処理A−1の水洗水と同じ
組成のものを使用した。
【0335】(安定液)現像処理A−1の安定液と同じ
組成のものを使用した。
【0336】実施例3 1)支持体 本実施例で用いた支持体は、下記の方法により作成し
た。ポリエチレン−2,6−ナフタレートポリマー10
0重量部と紫外線吸収剤としてTinuvin P.326 (チバ・
ガイギーCiba-Geigy社製)2重量部とを乾燥した後、3
00℃にて溶融後、T型ダイから押し出し、140℃で
3.3倍の縦延伸を行ない、続いて130℃で3.3倍
の横延伸を行い、さらに250℃で6秒間熱固定して厚
さ90μmのPENフィルムを得た。なおこのPENフ
ィルムにはブルー染料、マゼンタ染料及びイエロー染料
(公開技報:公技番号94−6023号記載のI−1、
I−4、I−6、I−24、I−26、I−27、II−
5)を適当量添加した。さらに、直径20cmのステンレ
ス巻き芯に巻付けて、110℃、48時間の熱履歴を与
え、巻き癖のつきにくい支持体とした。
【0337】2)下塗層の塗設 上記支持体は、その両面にコロナ放電処理、UV放電処
理、さらにグロー放電処理をした後、それぞれの面にゼ
ラチン0.1g/m2、ソジウムα−スルホジ−2−エチ
ルヘキシルサクシネート0.01g/m2、サリチル酸
0.04g/m2、p−クロロフェノール0.2g/m2
(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.012g/m2、ポリ
アミド−エピクロルヒドリン重縮合物0.02g/m2
下塗液を塗布して(10cc/m2、バーコーター使用)、
下塗層を延伸時高温面側に設けた。乾燥は115℃、6
分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて
115℃となっている)。 3)バック層の塗設 下塗後の上記支持体の片方の面にバック層として下記組
成の帯電防止層、磁気記録層さらに滑り層を塗設した。
【0338】3−1)帯電防止層の塗設 平均粒径0.005μmの酸化スズ−酸化アンチモン複
合物の比抵抗は5Ω・cmの微粒子粉末の分散物(2次凝
集粒子径 約0.08μm)を0.2g/m2、ゼラチン
0.05g/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.0
2g/m2、ポリ(重合度10)オキシエチレン−p−ノ
ニルフェノール0.005g/m2及びレゾルシンと塗布
した。 3−2)磁気記録層の塗設 3−ポリ(重合度15)オキシエチレン−プロピルオキ
シトリメトキシシラン(15重量%)で被覆処理された
コバルト−γ−酸化鉄(比表面積43m2/g、長軸0.
14μm、単軸0.03μm、飽和磁化89 emu/g、
Fe+2/Fe+3=6/94、表面は酸化アルミ酸化珪素で酸
化鉄の2重量%で処理されている)0.06g/m2をジ
アセチルセルロース1.2g/m2(酸化鉄の分散はオー
プンニーダーとサンドミルで実施した)、硬化剤として
C2H5C(CH2OCONH-C6H3(CH3)NCO)30.3g/m2を、溶媒
としてアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ンジブチルフタレートを用いてバーコーターで塗布し、
膜厚1.2μmの磁気記録層を得た。滑り剤としてC6H
13CH(OH)C10H20COOC40H81 50mg/m2、マット剤とし
てシリカ粒子(0.3μm)と3−ポリ(重合度15)
オキシエチレン−プロピルオキシトリメトキシシラン
(15重量%)で処理被覆された研磨剤の酸化アルミ
(0.20μm)および1.0μmをそれぞれ50mg/
m2および10mg/m2となるように添加した。乾燥は11
5℃、6分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置
はすべて115℃)。X−ライト(ブルーフィルター)
での磁気記録層のDB の色濃度増加分は約0.1、また
磁気記録層の飽和磁化モーメントは4.2 emu/g、保
磁力7.3×104 A/m 、角形比は65%であった。
【0339】3−3)滑り層の調製 C6H13CH(OH)C10H20COOC40H81(6mg/m2)混合物を塗布
した。なお、この混合物は、キシレン/プロピレンモノ
メチルエーテル(1/1)中で105℃で溶融し、常温
のプロピレンモノメチルエーテル(10倍量)に注加分
散して作製した後、アセトン中で分散物(平均粒径0.
01μm)にしてから添加した。乾燥は115℃、6分
行なった(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて1
15℃)。滑り層は、動摩擦係数0.10(5mmφのス
テンレス硬球、荷重100g、スピード6cm/分)、静
摩擦係数0.08(クリップ法)、また後述する乳剤面
と滑り層の動摩擦係数も0.13と優れた特性であっ
た。
【0340】4)感光層の塗設 次に、前記で得られたバック層の反対側に、実施例1に
記載の組成の各層を重層塗布し、カラーネガフィルムを
作成した。これらを試料301〜308とする。
【0341】以上のように作成した試料301〜308
の感光材料を24mm幅、160cmに裁断し、さらに感光
材料の長さ方向の片側幅方向から0.7mmの所に2mm四
方のパーフォレーションを5.8mm間隔で2つ設ける。
この2つのセットを32mm間隔で設けたものを作成し、
US5,296,887のFIG.1〜FIG.7に説
明されているプラスチック製のフィルムカートリッジに
収納した。この試料に磁気記録層の塗布面側からヘッド
ギャップ5μm、ターン数2,000の入出力可能なヘ
ッドを用いて、感光材料の上記パーフォレーションの間
に1,000/sの送り速度でFM信号を記録した。
【0342】これらの感光材料について、実施例1と同
様の方法で、実施例2で用いた連続(ランニング)処
理、処理A−1及び処理B−1を実施して評価した。さ
らに、ズームカルディア(富士写真フイルム(株)製)
を改造して、前記カートリッジが装填できるようにし
て、各感光材料についてマクベスチャートを同一条件で
撮影し、同現像処理を行って、これらのカラーネガを用
いてフジカラーペーパー FA Vにプリントして画質
を目視評価した。
【0343】連続処理した試料の階調度の評価は、実施
例2で得られた結果と同じであり、本発明の試料302
〜308は、本発明の階調度の条件式を満たすものであ
り、かつ、Y、M、C3色の階調バランスも実施例1の
結果と同様に良好であった。一方、カラーペーパーにプ
リントした試料について目視評価したところ、比較試料
301の迅速処理した(処理B−1)ネガからのプリン
トは、ネガのシアン濃度が低く、低階調であるためグレ
イ部分はシアン味の優った色調で、色再現性が著しく劣
化しているのが明瞭であった。これに対し本発明の試料
302〜308は良好なグレイの再現性を示していた。
【0344】次に、実施例1で作成した試料101、1
02および108を、白色光によりウェッジ露光し、実
施例2で行った現像処理A−1と、さらに現像処理B−
1の発色現像液に、本発明のハロゲン化溶剤A−1、A
−2、A−3、A−4、B−3、B−8、B−9、B−
11、B−12をそれぞれ1.0ミリモル/リットル添
加した以外は全く同様である現像処理B−2〜B−10
を実施した。それぞれの銀溶剤の補充液中の濃度は、
1.2ミリモル/リットルである。現像処理A−1及び
現像処理B−2ないしB−10との階調度の比を計算し
た。得られた結果を表8に示す。
【0345】
【表8】
【0346】表8の結果から、本発明のハロゲン化銀溶
剤を添加することにより、シアン濃度の階調度比(γB
(C)/γA (C))がより好ましい値となり、下層の
現像遅れが改良され色再現性の良好な画像が得られるこ
とがわかった。また、(γB(M)/γA (M))及び
(γB (Y)/γA (Y))の値については、本発明の
ハロゲン化銀溶剤は、ほとんど影響しない。
【0347】
【発明の効果】本発明によれば、感光材料の赤感性ハロ
ゲン化銀乳剤層に一般式(II)〜(V)で表わされる特
定のシアンカプラーを使用し、発色現像時間の異なる2
種類のカラー現像処理、つまり、現行に近似した処理と
迅速処理、を実施して両処理から得られる階調度を規定
することによって、イエロー、マゼンタ及びシアン3色
の階調度のバランスが良好であって、調子再現性、色再
現性の良いハロゲン化銀写真感光材料を提供することが
でき、又、画像形成方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 7/407 G03C 7/407 7/413 7/413 G11B 5/633 G11B 5/633

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、赤感性ハロゲン化銀乳剤
    層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層及び青感性ハロゲン化銀
    乳剤層をそれぞれ少なくとも1層有するハロゲン化銀カ
    ラー写真感光材料において、該赤感性ハロゲン化銀乳剤
    層に一般式(II)、一般式(III) 、一般式(IV)又は一
    般式(V)から選ばれるシアンカプラーを含有し、か
    つ、発色現像時間の異なる下記2種類の現像処理I及び
    現像処理IIを実施したとき、該2種類の現像処理によっ
    て得られるイエロー、マゼンタ及びシアンの階調度が下
    記条件式を満たすことを特徴とするハロゲン化銀カラー
    写真感光材料。 一般式(II) 【化1】 (式中、R1 は−CONR4 5 、−SO2 NR
    4 5 、−NHCOR4 、−NHCOOR6 、−NHS
    2 6 、−NHCONR4 5 または−NHSO2
    4 5 を、R2 はナフタレン環に置換可能な基を、l
    は0ないし3の整数を、R3 は置換基を、Xは芳香族第
    一級アミン現像薬酸化体とのカップリング反応により離
    脱可能な基を表わす。ただし、R4 及びR5 は同じでも
    異なっていてもよく、独立に水素原子、アルキル基、ア
    リール基または複素環基を、R6 はアルキル基、アリー
    ル基または複素環基を表わす。lが複数のときはR2
    同じでも異なっていてもよく、また互いに結合して環を
    形成してもよい。R2 とR3 、またはR3 とXとが互い
    に結合して環を形成してもよい。また、R1 、R2 、R
    3 またはXにおいて2価もしくは2価以上の基を介して
    互いに結合する2量体またはそれ以上の多量体を形成し
    てもよい。) 一般式(III) 【化2】 (式中、R1 はアルキル基、アリール基、または複素環
    基を、R2 はアリール基を、Zはカップリング離脱基を
    表わす。) 一般式(IV) 【化3】 一般式(V) 【化4】 一般式(IV)および(V)において、R21はアルキル
    基、アリール基または複素環基を、R22は炭素数2以上
    のアルキル基を、R23は水素原子、ハロゲン原子、アル
    キル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ
    基、カルボンアミド基またはウレイド基を、R24はアル
    キル基、アリール基、複素環基、アルコキシ基、アリー
    ルオキシ基、またはアミノ基を、X′はカップリング離
    脱基を、nは0または1をそれぞれ表わす。 条件式 0.8≦γII(Y)/γI (Y)≦1.2 0.8≦γII(M)/γI (M)≦1.2 0.8≦γII(C)/γI (C)≦1.2 (γI (Y)、γI M)、γI (C)はそれぞれ現像処
    理Iを実施したときのイエロー、マゼンタ、シアンの階
    調度を表わし、γII(Y)、γI1(M)、γII(C)は
    それぞれ現像処理IIを実施したときのイエロー、マゼン
    タ、シアンの階調度を表わす。) (現像処理I)発色現像時間が3分〜3分15秒であ
    り、発色現像液の温度が37〜39℃であり、発色現像
    主薬として2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−
    ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリンを15〜20ミリ
    モル/リットル含有する発色現像液を使用し発色現像処
    理することを特徴とする現像処理。 (現像処理II)発色現像時間が50〜70秒であり、発
    色現像液の温度が43〜47℃であり、発色現像主薬と
    して2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロ
    キシエチル)アミノ〕アニリンを35〜40ミリモル/
    リットル含有する発色現像液を使用し発色現像処理する
    ことを特徴とする現像処理。
  2. 【請求項2】 該写真感光材料の乳剤層側とは支持体を
    挟んで反対側のバック層に磁性体粒子を含む磁気記録層
    を有することを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化
    銀カラー写真感光材料。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のハロゲン
    化銀カラー写真感光材料を用いて、下記現像処理Aを実
    施することによりカラー画像を形成することを特徴とす
    るカラー画像形成方法。 (現像処理A)発色現像時間が150〜200秒であ
    り、発色現像液の温度が37〜40℃であり、発色現像
    主薬を15〜20ミリモル/リットル含有する発色現像
    液を用いることを特徴とする現像処理。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載のハロゲン
    化銀カラー写真感光材料を用いて、下記現像処理Bを実
    施することによりカラー画像を形成することを特徴とす
    るカラー画像形成方法。 (現像処理B)発色現像時間が25〜90秒であり、発
    色現像液の温度が40〜60℃であり、発色現像主薬の
    濃度が25〜80ミリモル/リットル含有する発色現像
    液を用いることを特徴とする現像処理。
  5. 【請求項5】 前記の現像処理Bの発色現像液が、チオ
    硫酸塩、メタンチオスルフォン酸塩、チオシアン酸塩、
    および下記一般式A〜Eで表わされるハロゲン化銀溶剤
    の少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項4
    に記載のカラー画像形成方法。 一般式(A) 【化5】 式中、Qa1は5または6員の複素環を形成するのに必要
    な非金属原子群を表わす。尚、この複素環は炭素芳香環
    または複素芳香環と縮合していてもよい。La1は、単結
    合、二価の脂肪族基、二価の芳香族炭化水素基、二価の
    複素環基又はこれらの組合せた連結基を表わす。Ra1
    カルボン酸もしくはその塩、スルホン酸もしくはその
    塩、ホスホン酸もしくはその塩、アミノ基またはアンモ
    ニウム塩を表わす。qは1〜3の整数を表わし、Ma1
    水素原子またはカチオンを表わす。 一般式(B) 【化6】 式中Qb1は、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子
    またはセレン原子により構成される5または6員のメソ
    イオン環を表わし、Xb1 - は−O- 、−S- または−N
    - b1を表わす。Rb1は脂肪族基、芳香族炭化水素基ま
    たは複素環基を表わす。 一般式(C) Lc1−(Ac1−Lc2r −Ac2−Lc3 式中、Lc1及びLc3は同一でも異なっていてもよく各々
    脂肪族基、芳香族炭化水素基、複素環基を表し、Lc2
    二価の脂肪族基、二価の芳香族炭化水素基、二価の複素
    環連結基またはそれらを組み合わせた連結基を表す。A
    c1及びAc2はそれぞれ−S−、−O−、−NRc20 −、
    −CO−、−SO2 −またはそれらを組み合わせた基を
    表す。rは1〜10の整数を表す。ただし、Lc1及びL
    c3の少なくとも1つは−SO3 c1、−PO3
    c2c3、−NRc1(Rc2)、−N+ c3(Rc4
    (Rc5)・Xc1 - 、−SO2 NRc6(Rc7)、−NRc8
    SO2 c9、−CONRc10 (Rc11 )、−NRc12
    ORc13 、−SO2 c14 、−PO(−NRc15 (R
    c16 ))2 、−NRc17 CONRc18 (Rc19 )、−C
    OOMc4または複素環基で置換されているものとする。
    c1、Mc2、Mc3及びMc4は同一でも異なっていてもよ
    く各々水素原子または対カチオンを表す。Mc1〜Mc20
    は同一でも異なってもよく各々水素原子、脂肪族基また
    は芳香族炭化水素基を表し、Xc1 - は対アニオンを表
    す。ただしAc1及びAc2の少なくとも1つは−S−を表
    す。 一般式(D) 【化7】 式中、Xd 及びYd は脂肪族基、芳香族炭化水素基、複
    素環基、−N(Rd1)Rd2、−N(Rd3)N(Rd4)R
    d5、−ORd6、又は−SRd7を表わす。尚、Xd とYd
    は環を形成してもよいが、エノール化することはない。
    ただし、Xd 及びYd のうち少なくとも一つはカルボン
    酸もしくはその塩、スルホン酸もしくはその塩、ホスホ
    ン酸もしくはその塩、アミノ基またはアンモニウム基、
    水酸基の少なくとも1つで置換されているものとする。
    d1、Rd2、Rd3、Rd4及びRd5は水素原子、脂肪族
    基、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、Rd6及びR
    d7は水素原子、カチオン、脂肪族基、芳香族炭化水素基
    又は複素環基を表わす。 一般式(E) 【化8】 上記一般式(E)において、Re1、Re2、Re3およびR
    e4は、それぞれ、水素原子、アルキル基またはアルケニ
    ル基を表わす。
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