JPH09268841A - 押出成形化粧部材 - Google Patents

押出成形化粧部材

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JPH09268841A
JPH09268841A JP8075649A JP7564996A JPH09268841A JP H09268841 A JPH09268841 A JP H09268841A JP 8075649 A JP8075649 A JP 8075649A JP 7564996 A JP7564996 A JP 7564996A JP H09268841 A JPH09268841 A JP H09268841A
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decorative
resin
fine powder
powder
molding
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Masayuki Kamite
正行 上手
Yasushi Matsushita
康士 松下
Aiko Endo
愛子 遠藤
Jun Taniguchi
純 谷口
Kenji Ogawa
健治 小川
Teruyuki Nakajo
輝幸 中條
Yoshinori Nakano
義則 中野
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Misawa Homes Co Ltd
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Misawa Homes Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セルロース系材料の微粉末の表面にこの微粉
末よりも小径で、かつ硬い微粉末を短持させて作成した
粉体を混合した樹脂を着色成形することによって、木目
模様を呈するように成形する際、成形不要が少なくなる
ようにする。 【解決手段】 建物躯体(10)に対して固定され、その建
物躯体(10)の外表面を化粧するための押出成形化粧部材
(例えば、化粧材20)であって、その押出成形化粧部材(2
0)は、外表面を化粧面(21)とし、長手方向に垂直な断面
形状を線対称形とする。そして、セルロース系材料の微
粉末の表面にこの微粉末よりも小径で、かつ硬い微粉末
を短持させて作成した粉体を混合した樹脂を着色成形す
ることによって、木目模様を呈するように成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本願発明は押出成形化粧部
材、さらに詳しくは建物躯体の例えば開口部等に対して
固定され、その外表面を化粧する化粧部材であって、押
出成形によって成形されたものに関する技術である。
【0002】
【背景技術】また、本願発明に関連のある技術として、
PCT JP94/00351号(国際公開番号;WO
94/20280号)に記載された「セルロース系微粉
粒、木質様成形品および木質様製品」の技術について簡
単に説明する。原料としてのセルロース材を粉砕して得
た粉砕粉を磨砕処理して嵩比重を高めた粉粒とし、この
粉粒の外周面に、該粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を
固定させて固定粒とし、この固定粒に樹脂及び顔料を混
合し、かつ溶融させ、その後または溶融と同時に押出成
形または射出成形により所望形状に成形する。すると、
天然の木の木目に極めて近い模様を表面に有し、しかも
手触り感等の風合いも天然の木に近い木質様製品の製造
方法及び木質様製品を提供することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たPCT出願に掲載された技術によって成型した木質用
製品では、押し出し成形の型材の断面形状が複雑になる
と、融解した樹脂の流れ方が不均一となり、その結果押
し出された後の樹脂が冷却される段階での冷却速度に、
断面個々の部位においての冷却速度が異なるため、成形
不良を生じやすいという事態が起きていた。そのため複
雑な断面形状にて作成しようとする部材においては歩留
まりが悪かった。
【0004】本発明が解決すべき課題は、上記PCT出
願に記載された木質用成型品を作成する際に、成形不良
ができるだけ生じにくい断面を有する化粧部材を提供す
ることにある。すなわち請求項1記載の発明の目的は、
セルロース系材料の微粉末の表面にこの微粉末よりも小
径で、かつ硬い微粉末を短持させて作成した粉体を混合
した樹脂を着色成形する際、成形不要が少なくなる化粧
部材を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するためのものである。すなわち請求項1に記載
した発明は、建物躯体(10)に対して固定され、その建物
躯体(10)の外表面を化粧するための押出成形化粧部材
(例えば、化粧材20)であって、その押出成形化粧部材(2
0)は、外表面を化粧面(21)とし、長手方向に垂直な断面
形状を線対称形とし、かつセルロース系材料の微粉末の
表面にこの微粉末よりも小径で、かつ硬い微粉末を短持
させて作成した粉体を混合した樹脂を着色成形すること
によって、木目模様を呈するように成形したことを特徴
とする。
【0006】ここで、「セルロース系材料」とは、天然
木材のほか、おがくず、稲藁、バカスなどを含む。「樹
脂」とは、硬質樹脂、軟質樹脂を含み、例えば塩化ビニ
ル樹脂、発泡塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ
プロピレン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂などであ
る。「微粉末」とは、酸化チタン、フェライト、アルミ
ニウム、ニッケル、銀などの金属材料、またはセラミッ
ク、炭酸カルシウム等の非金属材料である。
【0007】樹脂に混合する粉体の割合は、30重量%
を越えないようにしている。成形時の流動性が悪くな
り、成形に支障があるからである。「樹脂を着色」する
材料とは、有色顔料であり、例えば酸化鉄、カドミウム
イエロー、カーボンブラックなどの無機顔料である。上
記した方法にて成型した成型品は、複雑な断面形状をな
していても木目模様を呈するので、建物内部の化粧部品
などに用いるのに適している。換言すれば、天然の木材
を切削加工したのでは手間がかかるような断面形状の部
材であっても、木目模様を呈する成型品として提供でき
る。
【0008】続いて請求項1記載の発明の作用について
説明する。長手方向に垂直な断面形状が線対称形を成し
ている場合、その型材も当然線対称形を成すこととな
る。その押出成形型を融解した樹脂が通る場合、線対称
形を成していることによって、対称軸に対する部位にお
いてはほぼ同じような樹脂の流れが起こり、樹脂の流れ
がその部位どうしにあっては、ほぼ同じものとなりその
結果、押し出し型材を出て冷却される樹脂の冷却速度も
ほぼ同一となる。その結果、対称軸に対する左右のばら
つきは小さなものとなり、成形不良は軽減される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明を実施の形態及び図面
に基づいてさらに詳しく説明する。ここで使用する図面
は、図1乃至図5である。図1は、本願発明が実施され
ている建物開口部周辺での化粧部材の取付けおよびその
取付準備前のブラケットが固定された状態を示す斜視図
である。図2は、図1において用いられた化粧材の長手
方向垂直断面図である。図3は、図1においてブラケッ
トが固定された部位に化粧部材を取り付けた状態を示す
斜視図である。
【0010】図4は、図3においてブラケットに固定さ
れた縦枠たる化粧部材である。図5は、他のバリエーシ
ョンとして示す化粧部材の長手方向垂直断面図である。
建物に設けられた建具を取り付けるための開口部付近に
は、さまざまな部材を取り付けて、その開口部が所望す
る機能を奏するようにしている。図1に示す開口部で
は、建物躯体10の開口部に、縦方向を貫くように開口
仕切り柱11を設けている。この開口仕切り柱11の室
内側には、化粧材20を、下地材30を介して取り付け
ることによって固定して化粧している。
【0011】この化粧材20について、図2を参照させ
ながら更に詳しく説明する。この化粧材20は、室内側
に面して化粧をする化粧面21と、下地材30に当接す
る下地当接部22とを備えるとともに、化粧面21の中
央に溝部23を設け、長手方向に垂直な断面形状を線対
称形としている。この化粧材20は、セルロース系材料
の微粉末の表面にこの微粉末よりも小径で、かつ硬い微
粉末を短持させて作成した粉体を混合した樹脂を着色成
形することによって、木目模様を呈するように成形した
ものである。樹脂としては塩化ビニル樹脂、微粉末とし
ては炭酸カルシウムを採用し、カーボンブラックなどの
無機顔料を混合し、樹脂に混合する粉体の割合は、10
〜20重量%とした。そのため、天然の木目に近い木目
模様を呈する。
【0012】長手方向に垂直な断面形状が線対称形を成
しているこの化粧材20の場合、その型材も当然線対称
形を成すこととなる。その押出成形型を融解した樹脂が
通る場合、線対称形を成していることによって、対称軸
に対する部位においてはほぼ同じような樹脂の流れが起
こり、樹脂の流れがその部位どうしにあっては、ほぼ同
じものとなりその結果、押し出し型材を出て冷却される
樹脂の冷却速度もほぼ同一となる。その結果、対称軸に
対する左右のばらつきは小さなものとなり、成形不良は
軽減される。
【0013】もし、この化粧材20を天然木から削り出
したのでは大変な手間がかかるが、押出成形によって形
成できるので、製造が容易であり、品質も一定に保ちや
すい。溝部23は、図1に示すように溝埋め部材29を
はめ込むほか、この化粧材20を開口部の開口面に用い
る場合には、ドアの戸当たりを固定するなどの使用法が
ある。溝部23および下地当接部22には、接着剤を用
いて固定する場合に接着剤溜まりとしての役割を果たす
細かい溝を設けている。
【0014】続いて、図3および図4を用いて説明す
る。図3に示した化粧縦枠60は、図1に示したブラケ
ット50へかみ合わせて固定し、開口部の室内側の縦方
向を化粧する化粧材である。この化粧縦枠60は、室内
側に面して化粧をする化粧面61と、ブラケット50に
当接するブラケット当接部62とを備え、長手方向に垂
直な断面形状を線対称形としている。この化粧縦枠60
もまた、セルロース系材料の微粉末の表面にこの微粉末
よりも小径で、かつ硬い微粉末を短持させて作成した粉
体を混合した樹脂を着色成形することによって、木目模
様を呈するように成形したものである。具体的な材料は
上記した化粧材20と同様であり、天然の木目に近い木
目模様を呈する。
【0015】図5に示したのは、図示を省略したブラケ
ットへかみ合わせて固定し、開口部の室内側の縦方向を
化粧する化粧横材70である。この化粧横材70は、室
内側に面して化粧をする化粧面71と、ブラケットに当
接するブラケット当接部72とを備え、長手方向に垂直
な断面形状を線対称形としている。この化粧横材70も
また、セルロース系材料の微粉末の表面にこの微粉末よ
りも小径で、かつ硬い微粉末を短持させて作成した粉体
を混合した樹脂を着色成形することによって、木目模様
を呈するように成形したものである。具体的な材料は上
記した化粧材20と同様であり、天然の木目に近い木目
模様を呈する。
【0016】図4に示した化粧縦枠60および図5に示
した化粧横材70は、長手方向に垂直な断面形状を線対
称形としているので、成型時における冷却速度がほぼ同
一となり、その結果、対称軸に対する左右のばらつきは
小さなものとなり、成形不良は生じにくい。もし、これ
ら化粧縦枠60および化粧横材70を天然木から削り出
したのでは大変な手間がかかるが、押出成形によって形
成できるので、製造が容易であり、品質も一定に保ちや
すい。
【0017】図2、図4、図5に示したほか、化粧材と
しては様々な部位に取り付けられる様々な寸法や形状を
なしたものがあるが、セルロース系材料の微粉末の表面
にこの微粉末よりも小径で、かつ硬い微粉末を短持させ
て作成した粉体を混合した樹脂を着色成形する場合に
は、成形不要を少なくするには、線対称形の断面となる
ように設計する。
【0018】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、セルロー
ス系材料の微粉末の表面にこの微粉末よりも小径で、か
つ硬い微粉末を短持させて作成した粉体を混合した樹脂
を着色成形する際、成形不要が少なくなる化粧部材を提
供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明が実施されている建物開口部周辺での
化粧部材の取付けおよびその取付準備前のブラケットが
固定された状態を示す斜視図である。
【図2】図1において用いられた化粧材の長手方向垂直
断面図である。
【図3】図1においてブラケットが固定された部位に化
粧部材を取り付けた状態を示す斜視図である。
【図4】図3においてブラケットに固定された縦枠たる
化粧部材である。
【図5】他のバリエーションとして示す化粧部材の長手
方向垂直断面図である。
【符号の説明】
10 建物躯体 11 開口仕
切り柱 20 化粧材 21 化粧面 22 下地当接部 23 溝部 29 溝埋め部材 30 下地材 40 化粧材 41 化粧面 42 ブラケット当接部 50 ブラケット 60 化粧縦枠 61 化粧面 62 ブラケット当接部 70 化粧横材 71 化粧面 72 ブラケット当接部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年3月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 押出成形化粧部材
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本願発明は押出成形化粧部
材、さらに詳しくは建物躯体の例えば開口部等に対して
固定され、その外表面を化粧する化粧部材であって、押
出成形によって成形されたものに関する技術である。
【0002】
【背景技術】また、本願発明に関連のある技術として、
PCT JP94/00351号(国際公開番号;WO
94/20280号)に記載された「セルロース系微粉
粒、木質様成形品および木質様製品」の技術について簡
単に説明する。原料としてのセルロース材を粉砕して得
た粉砕粉を磨砕処理して嵩比重を高めた粉粒とし、この
粉粒の外周面に、該粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を
固定させて固定粒とし、この固定粒に樹脂及び顔料を混
合し、かつ溶融させ、その後または溶融と同時に押出成
形または射出成形により所望形状に成形する。すると、
天然の木の木目に極めて近い模様を表面に有し、しかも
手触り感等の風合いも天然の木に近い木質様製品の製造
方法及び木質様製品を提供することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たPCT出願に掲載された技術によって成型した木質用
製品では、押し出し成形の型材の断面形状が複雑になる
と、融解した樹脂の流れ方が不均一となり、その結果押
し出された後の樹脂が冷却される段階での冷却速度に、
断面個々の部位においての冷却速度が異なるため、成形
不良を生じやすいという事態が起きていた。そのため複
雑な断面形状にて作成しようとする部材においては歩留
まりが悪かった。
【0004】本発明が解決すべき課題は、上記PCT出
願に記載された木質用成型品を作成する際に、成形不良
ができるだけ生じにくい断面を有する化粧部材を提供す
ることにある。すなわち請求項1および請求項2記載の
発明の目的は、セルロース系材料の粉体を混合した樹脂
を着色成形する際、成形不要が少な〈なる化粧部材を提
供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するためのものである。請求項1に記載した発明
は、建物躯体(10)に対して固定され、その建物躯体
(10)の外表面を化粧するための押出成形化粧部材
(例えば、化粧材20)であって、その押出成形化粧部
材(20)は、外表面を化粧面(21)とし、長手方向
に垂直な断面形状を線対称形とし、かつセルロース系材
料の微粉末を混合した樹脂を着色成形することによっ
て、木目模様を呈するように成形したことを特徴とす
る。また、請求項に記載した発明は、建物躯体(1
0)に対して固定され、その建物躯体(10)の外表面
を化粧するための押出成形化粧部材(例えば、化粧材2
0)であって、その押出成形化粧部材(20)は、外表
面を化粧面(21)とし、長手方向に垂直な断面形状を
線対称形とし、かつセルロース系材料の微粉末の表面に
この微粉末よりも小径で、かつ硬い微粉末を担持させて
作成した粉体を混合した樹脂を着色成形することによっ
て、木目模様を呈するように成形したことを特徴とす
る。
【0006】ここで、「セルロース系材料」とは、天然
木材のほか、おがくず、稲藁、バカスなどを含む。「樹
脂」とは、硬質樹脂、軟質樹脂を含み、例えば塩化ビニ
ル樹脂、発泡塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ
プロピレン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂などであ
る。「微粉末」とは、酸化チタン、フェライト、アルミ
ニウム、ニッケル、銀などの金属材料、またはセラミッ
ク、炭酸カルシウム等の非金属材料である。
【0007】樹脂に混合する粉体の割合は、30重量%
を越えないようにしている。成形時の流動性が悪くな
り、成形に支障があるからである。「樹脂を着色」する
材料とは、有色顔料であり、例えば酸化鉄、カドミウム
イエロー、カーボンブラックなどの無機顔料である。上
記した方法にて成型した成型品は、複雑な断面形状をな
していても木目模様を呈するので、建物内部の化粧部品
などに用いるのに適している。換言すれば、天然の木材
を切削加工したのでは手間がかかるような断面形状の部
材であっても、木目模様を呈する成型品として提供でき
る。
【0008】続いて請求項1および請求項2記載の発明
の作用について説明する。長手方向に垂直な断面形状が
線対称形を成している場合、その型材も当然線対称形を
成すこととなる。その押出成形型を融解した樹脂が通る
場合、線対称形を成していることによって、対称軸に対
する部位においてはほぼ同じような樹脂の流れが起こ
り、樹脂の流れがその部位どうしにあっては、ほぼ同じ
ものとなりその結果、押し出し型材を出て冷却される樹
脂の冷却速度もほぼ同一となる。その結果、対称軸に対
する左右のばらつきは小さなものとなり、成形不良は軽
減される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明を実施の形態及び図面
に基づいてさらに詳しく説明する。ここで使用する図面
は、図1乃至図5である。図1は、本願発明が実施され
ている建物開口部周辺での化粧部材の取付けおよびその
取付準備前のブラケットが固定された状態を示す斜視図
である。図2は、図1において用いられた化粧材の長手
方向垂直断面図である。図3は、図1においてブラケッ
トが固定された部位に化粧部材を取り付けた状態を示す
斜視図である。
【0010】図4は、図3においてブラケットに固定さ
れた縦枠たる化粧部材である。図5は、他のバリエーシ
ョンとして示す化粧部材の長手方向垂直断面図である。
建物に設けられた建具を取り付けるための開口部付近に
は、さまざまな部材を取り付けて、その開口部が所望す
る機能を奏するようにしている。図1に示す開口部で
は、建物躯体10の開口部に、縦方向を貫くように開口
仕切り柱11を設けている。この開口仕切り柱11の室
内側には、化粧材20を、下地材30を介して取り付け
ることによって固定して化粧している。
【0011】この化粧材20について、図2を参照させ
ながら更に詳しく説明する。この化粧材20は、室内側
に面して化粧をする化粧面21と、下地材30に当接す
る下地当接部22とを備えるとともに、化粧面21の中
央に溝部23を設け、長手方向に垂直な断面形状を線対
称形としている。この化粧材20は、セルロース系材料
の微粉末の表面にこの微粉末よりも小径で、かつ硬い微
粉末を担持させて作成した粉体を混合した樹脂を着色成
形することによって、木目模様を呈するように成形した
ものである。樹脂としては塩化ビニル樹脂、微粉末とし
ては炭酸カルシウムを採用し、カーボンブラックなどの
無機顔料を混合し、樹脂に混合する粉体の割合は、10
〜20重量%とした。そのため、天然の木目に近い木目
模様を呈する。
【0012】長手方向に垂直な断面形状が線対称形を成
しているこの化粧材20の場合、その型材も当然線対称
形を成すこととなる。その押出成形型を融解した樹脂が
通る場合、線対称形を成していることによって、対称軸
に対する部位においてはほぼ同じような樹脂の流れが起
こり、樹脂の流れがその部位どうしにあっては、ほぼ同
じものとなりその結果、押し出し型材を出て冷却される
樹脂の冷却速度もほぼ同一となる。その結果、対称軸に
対する左右のばらつきは小さなものとなり、成形不良は
軽減される。
【0013】もし、この化粧材20を天然木から削り出
したのでは大変な手間がかかるが、押出成形によって形
成できるので、製造が容易であり、品質も一定に保ちや
すい。溝部23は、図1に示すように溝埋め部材29を
はめ込むほか、この化粧材20を開口部の開口面に用い
る場合には、ドアの戸当たりを固定するなどの使用法が
ある。溝部23および下地当接部22には、接着剤を用
いて固定する場合に接着剤溜まりとしての役割を果たす
細かい溝を設けている。
【0014】続いて、図3および図4を用いて説明す
る。図3に示した化粧縦枠60は、図1に示したブラケ
ット50へかみ合わせて固定し、開口部の室内側の縦方
向を化粧する化粧材である。この化粧縦枠60は、室内
側に面して化粧をする化粧面61と、ブラケット50に
当接するブラケット当接部62とを備え、長手方向に垂
直な断面形状を線対称形としている。この化粧縦枠60
もまた、セルロース系材料の微粉末の表面にこの微粉末
よりも小径で、かつ硬い微粉末を担持させて作成した粉
体を混合した樹脂を着色成形することによって、木目模
様を呈するように成形したものである。具体的な材料は
上記した化粧材20と同様であり、天然の木目に近い木
目模様を呈する。
【0015】図5に示したのは、図示を省略したブラケ
ットへかみ合わせて固定し、開口部の室内側の縦方向を
化粧する化粧横材70である。この化粧横材70は、室
内側に面して化粧をする化粧面71と、ブラケットに当
接するブラケット当接部72とを備え、長手方向に垂直
な断面形状を線対称形としている。この化粧横材70も
また、セルロース系材料の微粉末の表面にこの微粉末よ
りも小径で、かつ硬い微粉末を担持させて作成した粉体
を混合した樹脂を着色成形することによって、木目模様
を呈するように成形したものである。具体的な材料は上
記した化粧材20と同様であり、天然の木目に近い木目
模様を呈する。
【0016】図4に示した化粧縦枠60および図5に示
した化粧横材70は、長手方向に垂直な断面形状を線対
称形としているので、成型時における冷却速度がほぼ同
一となり、その結果、対称軸に対する左右のばらつきは
小さなものとなり、成形不良は生じにくい。もし、これ
ら化粧縦枠60および化粧横材70を天然木から削り出
したのでは大変な手間がかかるが、押出成形によって形
成できるので、製造が容易であり、品質も一定に保ちや
すい。
【0017】図2、図4、図5に示したほか、化粧材と
しては様々な部位に取り付けられる様々な寸法や形状を
なしたものがあるが、セルロース系材料の微粉末の表面
にこの微粉末よりも小径で、かつ硬い微粉末を担持させ
て作成した粉体を混合した樹脂を着色成形する場合に
は、成形不要を少なくするには、線対称形の断面となる
ように設計する。
【0018】
【発明の効果】請求項1および請求項2記載の発明によ
れば、セルロース系材料の粉体を混合した樹脂を着色成
形する際、成形不要が少なくなる化粧部材を提供するこ
とができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明が実施されている建物開口部周辺での
化粧部材の取付けおよびその取付準備前のブラケットが
固定された状態を示す斜視図である。
【図2】図1において用いられた化粧材の長手方向垂直
断面図である。
【図3】図1においてブラケットが固定された部位に化
粧部材を取り付けた状態を示す斜視図である。
【図4】図3においてブラケットに固定された縦枠たる
化粧部材である。
【図5】他のバリエーションとして示す化粧部材の長手
方向垂直断面図である。
【符号の説明】 10 建物躯体 11 開口仕
切り柱 20 化粧材 21 化粧面 22 下地当接部 23 溝部 29 溝埋め部材 30 下地材 40 化粧材 41 化粧面 42 ブラケット当接部 50 ブラケット 60 化粧縦枠 61 化粧面 62 ブラケット当接部 70 化粧横材 71 化粧面 72 ブラケット当接部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 純 東京都杉並区高井戸東2丁目4番5号 ミ サワホーム株式会社内 (72)発明者 小川 健治 東京都杉並区高井戸東2丁目4番5号 ミ サワホーム株式会社内 (72)発明者 中條 輝幸 東京都杉並区高井戸東2丁目4番5号 ミ サワホーム株式会社内 (72)発明者 中野 義則 東京都杉並区高井戸東2丁目4番5号 ミ サワホーム株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建物躯体に対して固定され、その建物躯体
    の外表面を化粧するための押出成形化粧部材であって、
    その押出成形化粧部材は、外表面を化粧面とし、長手方
    向に垂直な断面形状を線対称形とし、かつセルロース系
    材料の微粉末の表面にこの微粉末よりも小径で、かつ硬
    い微粉末を短持させて作成した粉体を混合した樹脂を着
    色成形することによって、木目模様を呈するように成形
    したことを特徴とする押出成形化粧部材。
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