JPH07214631A - 合成木材の製造方法 - Google Patents

合成木材の製造方法

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JPH07214631A
JPH07214631A JP6008395A JP839594A JPH07214631A JP H07214631 A JPH07214631 A JP H07214631A JP 6008395 A JP6008395 A JP 6008395A JP 839594 A JP839594 A JP 839594A JP H07214631 A JPH07214631 A JP H07214631A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 押出機のスクリュ−の先端と押出金型との間
に、押出機に使用されるスクリ−ンとブレ−カ−プレ−
トを用いることなく、又はそれらに換えて、径が5mm以
上の貫通孔を1個又は複数個有するリング部材を配置
し、木材の夏材部と相対的に少量の冬材部に対応するそ
れぞれの色調に着色した熱可塑性合成樹脂材料を前記押
出機に供給して、溶融樹脂をそのまゝ又は前記リング部
材通過させて押出金型から連続的に押出す木目模様を有
する合成木材の製造方法。 【効果】 本発明の方法により、表面だけでなく内部に
まで木目模様を有する熱可塑性樹脂製合成木材が効果的
且つ工業的に有利に製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性合成樹脂を素
材として木目模様を有する合成木材を製造する方法に関
し、特に、押出機で押し出して表面部及び内部に木目模
様を有する合成木材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性合成樹脂を素材とする合
成木材の製造には、発泡剤を混入した樹脂成形材料を押
出機で押出して乾燥木材に近い比重を有する発泡体に形
成する方法が広く採用されている。かかる合成木材は、
感触あるいは重量が木の感じを人に与え、また適度の物
理的強度を有し、工具によって加工をしたり細工をする
ことができるという利点を有するが、視覚的な木材感覚
は実質的に得られていない。一方、視覚的に木材の感じ
を与えるために木目を印刷した合成樹脂フィルムや合成
樹脂含浸紙等を基材の表面に接合する方法が行われてい
るが、それらは表面の印刷が擦れると見栄えが悪くなる
だけでなく、視覚的木材感覚は急激に低下して不快感を
与えるので、そのような不利益の改善が求められてい
る。
【0003】近年、熱帯雨林の木材の大量伐採や森林の
開発が生物の生息環境を破壊し、地球の生活環境を急激
に悪化させる重大な事実に関連して、特に、日本の木材
消費を低減させねばならないという要求が高まってい
る。このような社会的要望に沿って、また上記のような
合成木材の実情に鑑み、本発明者らは、長期の使用にお
いても木目模様が安定に確保され、また自由に切ったり
削ったりする加工によっても視覚的木材感が失われるこ
とのない、内部まで木目模様が形成された実用的に望ま
しい合成木材を製造する方法について鋭意研究を重ね
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明の課
題は、表面部だけでなく内部まで木目模様が形成された
熱可塑性樹脂を素材とする合成木材を提供することにあ
る。また、本発明の他の課題は、そのような合成木材を
押出機を用いて連続的且つ効果的に製造し得る工業的に
極めて有利な合成木材の製造方法を提供することにあ
る。本発明の更に他の課題は、木目模様、特に年輪を特
徴付ける冬材部に関してその形成を大まかではあるがコ
ントロ−ルすることができる合成木材の製造方法を提供
することにある。本発明のその他の目的ないし技術的特
徴は、以下の記載から一層明らかとなるであろう。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、押出機のスク
リュ−の先端と押出金型との間に、押出機に使用される
スクリ−ンとブレ−カ−プレ−トを用いることなく、又
はそれらに換えて、径が5mm以上の貫通孔を1個又は複
数個有するリング部材を配置し、木材の夏材部と相対的
に少量の冬材部に対応するそれぞれの色調に着色した熱
可塑性合成樹脂材料を前記押出機に供給して、そのスク
リュ−において導入樹脂を溶融させるが適度に粗い混練
を行わせ、溶融樹脂をそのまゝ又は前記リング部材通過
させて押出金型から連続的に押出すことを特徴とする木
目模様を有する合成木材の製造方法を要旨とするもので
ある。
【0006】本発明の合成木材の製造に用いられる熱可
塑性合成樹脂は、押出機のスクリュ−で溶融混練して押
出し成形することができる樹脂素材であれば何ら制限さ
れないが、代表的に用いられる樹脂素材としては、例え
ば、塩化ビニル系樹脂,酢酸ビニル系樹脂,ポリオレフ
ィン系樹脂,ABS樹脂,アクリル系樹脂及びスチレン
系樹脂等が挙げられる。建築材料として適用される合成
木材には、その使用対象に関連して要求される強度と適
度の重さ,硬さ,難燃性及び工業的経済性を考慮して選
択されるが、塩化ビニル系樹脂が極めて実用的である。
かかる塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニルの単独重合体及
び塩化ビニルを主成分とする他の共重合性単量体との共
重合体類を包含する。
【0007】一般に、押出機は、溶融樹脂を充分に且つ
均一に混練するために、スクリュ−と押出し金型の間に
ブレ−カ−プレ−トと共に、例えば、30〜120メッシュ
程度のスクリ−ン1枚以上、通常、2枚ないし5枚が組
合せ使用されるが、本発明の方法においては、そのスク
リ−ンとブレ−カ−プレ−トの使用は禁物である。本発
明に用いられる押出機においては、スクリュ−の先端部
から押出機先端に装置される金型までの溶融樹脂通路
は、障害のない、換言すれば、実質的に乱流を与えない
ストレ−トであってもよいし、また、その通路に、スク
リ−ンとブレ−カ−プレ−トに換えて僅かに乱流を与え
る特殊なリング部材が取付けられる。リング部材の取付
けは、スクリュ−先端近傍ないし金型近傍の間のいずれ
の箇所であってもよく、その取付け固定手段は、従来知
られたどんな方法も好都合に採用できる。また、リング
部材は直接、金型に固定してもよい。
【0008】本発明方法に用いられる特殊なリング部材
は、5mm以上の径の貫通孔が1個又は複数個形成された
円盤状部材である。径が5mm以上の貫通孔とは、直径5
mmの円の面積以上の大きな貫通孔であって、必ずしも円
形である必要はないが、線状あるいはそれに近い形状の
混練効果の良い貫通孔は不都合である。従って、別の観
点からすれば、直径5mm以上、好ましくは、8〜10mm以
上の円又はそれに近い形状を含み得る円形,円類似形,
多角形,台形,扇形それらの類似形やその他の各種異形
の貫通孔であればよく、要するにスクリュ−から押出さ
れる溶融樹脂材料流をあまり乱さない貫通孔であれば、
特に制限されない。直径が5mmより小さいと、押出機の
スクリュ−から送られる溶融樹脂流が必要以上に乱れ、
望ましい木目模様が得られないので好ましくない。
【0009】本発明の方法において、リング部材を取付
けない場合には、押出機のスクリュ−から送られる溶融
樹脂流は、押出機先端の金型まで殆ど付加的乱流が与え
られることなくそのまゝ運ばれて木目模様の粗い成形物
に押出される。また、リング部材が取付け使用される場
合には、貫通孔を一個だけ有するリング部材では、溶融
樹脂流をできるだけ乱さないような比較的充分大きな径
貫通孔のものが好ましく用いられる。その貫通孔の形成
位置は、中央部あるいはその近傍が望ましい。また、リ
ング部材に設けられる複数個の貫通孔は、円盤状リング
部材全面に平均して形成されるが、通常、リング部材の
軸対称に形成することが実用的である。一個のリング部
材に形成される複数個の貫通孔は、それぞれの大きさ
(面積)及び形状を必ずしも同一にする必要はないが、
押出される溶融樹脂に適度の弱い乱流を与えるように配
慮される。
【0010】本発明の方法に用いられるリング部材の貫
通孔の数は、リング部材の径,貫通孔の径等に関連して
一概にいえないが、通常、例えば、2〜8個程度が実用
上有利に採用される。貫通孔の径を小さくし、その数を
多くするほど溶融樹脂材料の混練が進行して木目模様が
崩れ、所望の木目模様得られないので好ましくない。一
般に、溶融樹脂材料の乱流の程度は、小さければ大きく
明瞭な木目に、また大きければ細かな木目に形成される
ので、押出し形成させようとするする木目模様(冬材
部)の粗密あるいは濃淡等の程度によって適宜リング部
材は選択される。その際、貫通孔の数,大きさが同じで
もそれらの形成箇所、例えば中心寄りか周縁寄りかによ
っても形成模様が違ってくるので、その他の押出し条件
と関連して最適の貫通孔をもつリング部材が選択使用さ
れる。
【0011】本発明の方法においては、意図する木材の
木目に対応する夏材部樹脂材料と冬材部樹脂材料とが予
め配合調製され、ペレットにされる。柔軟質の粗の夏材
部を表現する樹脂材料は、通常、淡色に、また緻密な硬
い冬材部材料は、通常、暗褐色に着色調製される。それ
らの着色料は、耐熱性及び耐候性を有するものであれば
制限はないが、通常、多くの各種色調の顔料類が組合せ
配合される。これらの調製された着色料は、通常、その
所定量が発泡剤やその他の各種添加剤と共に合成樹脂パ
ウダ−に混合され、発泡剤が分解発泡しない温度でペレ
タイザ−によって適当な長さのカットにされて、それら
の混合ペレットが押出機に供給され、押出し成形される
が、夏材部用成形材料は、ペレットにすることなく、粉
末状コンパウンドのまゝ押出機に供給することができ
る。
【0012】本発明の方法においては、これらの夏材部
用と冬材部用のペレットを予め所望の割合に混合し、押
出機の供給口から押出機内に導入供給される。その混合
割合は、通常、例えば、7:3〜9:1の重量範囲であ
るが、表現しようとする木材の種類によってはこの範囲
割合を多少変更することができる。一般に、各材部の発
泡割合及び所望木目模様に関連して適切な割合が選択さ
れるが、これに限定されない。また、本発明の方法にお
いて、冬材部の木目をより鮮明に表したい場合には、冬
材部用ペレットの色調を濃くしたり、冬材部用樹脂とし
て、より溶融粘度の高い樹脂を使用することがよく、あ
るいは更に、夏材部と冬材部を押出機に別々に供給し、
特に冬材部形成用ペレットをスクリュ−部のガス排出用
ベント口より供給することが有利である。
【0013】また、木目模様を形成させる本発明の目的
に関連して、スクリュ−における混練は、導入樹脂材料
を充分に溶融させるが、適度に粗の混練となるような条
件で行うことが重要であって、押出機の条件としてスク
リュ−の長さ(L)とその直径(D)の比:L/Dを20
〜28の範囲内で行うことが望ましく、圧縮比は 2.2〜3.
4 の範囲内で行うことが望ましい。このような押出条件
では、押出機のバックプレッシャ−は比較的小さく、混
練条件はマイルドとなって、冬材部による木目の形成が
確保されるであろう。混練をマイルドに行わせるため
に、先細り状のコ−ン型スクリュ−を使用することも有
利である。
【0014】L/Dが20より小さいと混練不充分とな
り、また、28を超えると過混練となって木目が出しにく
くなるばかりでなく、発泡のコントロ−ルが困難となる
ので不都合である。好ましい範囲は22〜28である。ま
た、圧縮比が 2.2未満では、樹脂の混練が不足し、3.4
を超えると、L/Dと同様に混練が過剰となって木目が
出にくくなり、発泡のコントロ−ルも困難となるので不
都合である。好ましい範囲は 2.4〜3.0 である。これら
の押出条件は、本発明方法を実施するための好適条件で
あって、夏材部と冬材部それぞれの樹脂材料の溶融粘
度,押出機の各部の設定温度及び出したい木目の模様状
態に関連して、多少逸脱した範囲を採用することもでき
る。
【0015】冬材部用材料と夏材部用材料の形成に用い
られる熱可塑性樹脂は、通常、同一種のものを使用する
ことがよく、また実用的であるが、親和相溶性を有する
樹脂同士であれば異なる種類の樹脂であっても組合せて
使用することができる。しかし、冬材部用材料によって
木目模様を形成させることに関連して、好ましくは冬材
部用材料の樹脂は、夏材部用樹脂よりも溶融粘度の大き
い樹脂が組合せ使用されるが、同程度の溶融粘度を有す
る樹脂を用いることができる。逆に、夏材部用樹脂より
も小さい溶融粘度の樹脂を用いることは歓迎できない。
同一種類の樹脂では、重合度が高いほど溶融粘度が大き
く、反対に重合度が低いほど溶融粘度は小さいので、重
合度によって樹脂を好都合に選択することができる。
【0016】代表的である塩化ビニル樹脂を例に説明す
れば、冬材部用として平均重合度が約 700〜1300のもの
が好都合に用いられ、他方、夏材部用としては、平均重
合度が約 700〜1000程度のものが使用されるが、好まし
くは、冬材部用には、夏材部用よりも高い重合度のもの
が用いられる。また、木目模様は、単一色の縞模様では
なく、適度にあるいは段階的に着色濃度が変化している
から、特に冬材部用樹脂には、単一の重合度ではなく、
異なる重合度のものを混合使用することが実用上望まし
く、夏材部も、通常重合度の異なる樹脂が混合使用され
る。
【0017】本発明の方法においては、通常の合成木材
と同様に、その見掛け比重が 0.6〜1程度、最も一般的
には0.75〜0.85の範囲内の比重に調製される。そのよう
な調製は、使用する樹脂によって多少異なるが、押出成
形の際に発泡する発泡材の量に基づく発泡倍率を選択し
て行われる。また合成木材に触覚的及び視覚的木材感覚
を与えるために押出材料に基づいて約10%以下の木粉を
配合することがきる。木粉の配合は、強度を若干低下さ
せるが、発泡剤や着色剤の使用量を減らすことができる
だけでなく、木材感が顕著に増大する。また、強度を向
上させるために他の強化用あるいは改質用樹脂や繊維補
強材等を適宜添加することができる。
【0018】本発明の方法に用いる夏材部用材料と冬材
部用材料は、熱可塑性樹脂を主素材成分として、その樹
脂に通常配合される安定剤のほか難燃剤,発泡剤,発泡
抑制剤,顔料その他の各種添加剤が添加配合される。木
目模様は、特に褐色ないし暗褐色に着色される冬材部に
よって表現されるが、その冬材部年輪模様は、各種色
料、例えば黒,青,赤,緑,黄色その他多くの耐熱性顔
料類によって調合調製される。また、発泡剤は、合成木
材用として通常使用されている周知の各種のものが好都
合に使用できる。それら着色料や発泡剤の使用量は、表
現しようとする木材の種類に応じて、また使用する樹脂
の種類によって選択されるが、簡単な押出実験によっ
て、あるいは経験的に容易に決定することができる。
【0019】本発明方法は、製造しようとする合成木材
の形状、例えば、棒状体や板状体に押出成形することが
できる。その形状や大きさは、押出機の能力,シリンダ
−の大きさ、あるいは押出容量等によって制限される
が、通常円形金型から押出して円柱状体のものが連続的
に押出されるが、板状物は、この円柱状押出し物を、例
えばTダイに誘導して板状物に成形され、所望の厚さや
幅の板状物が連続的に製造される。このように押出機か
ら押出されたものは、使用したリング部材等に対応して
木目模様が表面に形成されるだけでなく、その内部全体
にわたって木目模様が形成される。
【0020】
【作用】本発明の方法によれば、表面だけでなく内部ま
で木目模様を有し、切ったり削ったりする加工において
も木目模様が失われることのない、いわゆる偽木材様の
熱可塑性合成樹脂製合成木材が容易に且つ連続的に製造
される。その木目模様は長期にわたって安定に保持され
る。
【0021】
【実施例】次に、本発明の方法を具体例により、更に詳
細に説明する。 実施例 1夏材部材料(コンパウンド重量(kg) ポリ塩化ビニル(重合度700〜1000) 100 アクリル系樹脂改質材 6 DOP 3 炭酸カルシウム 20 鉛系複合安定剤 4.3 カルシウム系安定剤 0.5 発泡剤 0.32 顔料(クリ−ム色) 適量
【0022】冬材部材料(コンパウンド重量(kg) ポリ塩化ビニル(重合度700〜1300) 100 アクリル系樹脂改質材 6 DOP 3 炭酸カルシウム 20 鉛系複合安定剤 4.3 カルシウム系安定剤 0.5 発泡剤 0.32 顔料(ブラウン) 適量
【0023】押出機の条件 スクリュ−の長さ:1438mm 同 直径:65mm L/D=22 シリンダ−のホッパ−側設定温度:123℃±3℃ シリンダ−の中央部の設定温度 :133℃±3℃ シリンダ−の先端側の設定温度 :147℃±3℃ ダイスのシリンダ−側設定温度 :147℃±1℃ ダイスの中央部の設定温度 :167℃±1℃ ダイス出口の設定温度 :181℃±1℃ スクリュ−の回転速度:20rpm リング部材:十字型(外径55mmの金属円盤の内側の直径
約40mmの円部分が、約3mm幅の十字状板帯を残して4等
分された4つの扇形貫通孔が形成されたリング部材) 定格電流:48A
【0024】上記夏材部材料と冬材部材料をそれぞれペ
レタイザ−で径が約3mmで長さが約3mmのペレットに成
形し、各材部のペレットを9:1の重量割合で混合し、
ホッパ−から押出機に供給した。65mmのシリンダ−部か
ら押される粗混練溶融樹脂材料は、約24mmの径のダイス
口から押出され、そのダイス口で発泡した約35mmの径の
円柱状体をサイジングを用いて冷却しながら直径約35mm
の円柱体を形成させ、適当な長さに切断した。得られた
合成木材は、約0.85の比重を有し、その表面は全体とし
て淡色の明るい木目模様であって切口は4つの年輪軸が
存在した。冬材部によって形成される木目模様は表面か
ら内部にまで連続形成され、実木材と実質的に同様な見
栄えのよい合成木材が得られた。
【0025】実施例 2 実施例1において、押出機のダイスを下記のように設定
した以外は同様の条件で押出加工し、且つそのダイスよ
り押し出された直径約30mmの発泡した円柱状物を間隙が
8mmのTダイに誘導し、幅が約 150mmの板状合成木材を
連続的に押出した。得られた板状合成木材の表面木目模
様は淡色の杉材に類似し、実木材板と見紛うものであっ
た。この板は鉋によって好適に削ることができ、その鉋
がけによっても同様な感じの木目模様が現われた。この
ように内部まで類似の木目が連続形成されているから、
木材として全く同様に加工し使用することができる。 ダイスのシリンダ−側設定温度 :148℃±3℃ ダイスの中央部の設定温度 :168℃±3℃ ダイス出口の設定温度 :180℃±3℃
【0026】実施例 3 実施例2において、夏材部組成物と冬材部組成物との混
合重量割合を7:3にした以外は全く同様に操作して、
全体が褐色味を帯びた実施例1と同様な感じの木目模様
を表面及び内部に有する板状合成木材を得た。この板も
実施例1と同様に、一見して材木板が想定されるもので
あり、鉋がけや鋸等による細工が可能な実用上望ましい
ものであった。
【0027】実施例 4 リング部材を使用しないでスクリュ−先端からダイスへ
ストレ−トに溶融樹脂を誘導するようにした押出機を用
い、シリンダ−の各部の設定温度を下記のように設定
し、押出機のスクリュ−の回転数を15rpm及び定格
電流を44アンペアにした以外は、実施例2と全く同様
に操作して円柱状合成木材を連続的に押出成形した。得
られた合成木材は、表面の木目模様は若干弱いが、円柱
軸を中心にした実木材に近い1つの年輪模様が形成され
た。これを軸方向に鉋で削ると表面より鮮明な木目模様
が現われた。この切削合成木材片の表面及び削面の木目
模様を図1に部分斜視図で示した。図において、夏材部
1の中に冬材部2の模様が表れている状態が明瞭であ
る。大きな押出機を用い、所望の太さの円柱状合成木材
を作るときは、押出物をそのまゝ日本家屋の柱材として
使用することができるので極めて好都合且つ実用的であ
るこよが理解できる。 シリンダ−のホッパ−側設定温度:120℃±3℃ シリンダ−の中央部の設定温度 :130℃±3℃ シリンダ−の先端側の設定温度 :147℃±3℃
【0028】実施例 5 実施例1において、長径が約20mmで短径が約10mmの楕円
状貫通孔3個を軸対象に有するリング部材をブレ−カ−
プレ−ト固定位置に配置した押出機を用いて押し出した
以外は同様に操作して円柱状合成木材を押出し製造し
た。得られた木材の切口は、3つの年輪軸を有する年輪
模様が観察され、実施例1と同様な木目模様を表面及び
内部に有する円柱体が得られた。
【0029】
【発明の効果】本発明の方法によって製造される熱可塑
性樹脂を素材とする合成木材は、表面だけでなく内部に
まで木目模様が形成されるので、実木材に代えて建築材
料,装飾木材用として使用でき、使用目的に応じて強度
を高めたり、装飾的要素を高めるために夏材部と冬材部
及び押出し加工条件を選択することにより、それぞれの
適用範囲を大幅に拡大することができ、しかも長期にわ
たる適用寿命が保証される。従って、木材資源の節約、
ひいては地球環境の保全に高度に貢献する。
【図面の簡単な説明】
図1は、実施例4で製造された合成木材の一部切削部分
片の斜視図である。
【符号の説明】
1・・・夏材部 2・・・冬材部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】押出機のスクリュ−の先端と押出金型との
    間に、押出機に使用されるスクリ−ンとブレ−カ−プレ
    −トを用いることなく、又はそれらに換えて、径が5mm
    以上の貫通孔を1個又は複数個有するリング部材を配置
    し、木材の夏材部と相対的に少量の冬材部に対応するそ
    れぞれの色調に着色した熱可塑性合成樹脂材料を前記押
    出機に供給して、そのスクリュ−において導入樹脂を溶
    融させるが適度に粗い混練を行わせ、溶融樹脂をそのま
    ゝ又は前記リング部材通過させて押出金型から連続的に
    押出すことを特徴とする木目模様を有する合成木材の製
    造方法。
  2. 【請求項2】前記リング部材が、溶融樹脂の流路を狭め
    ることができるリング状環体、又は円盤状体の内側に径
    が5mm以上の貫通孔2〜8個を軸対称に形成して成る弱
    い乱流化部材である請求項1に記載の合成木材の製造方
    法。
  3. 【請求項3】熱可塑性合成樹脂が、平均重合度 700〜13
    00の塩化ビニル樹脂である請求項1に記載の合成木材の
    製造方法。
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