JP2001191390A - 木目調の熱可塑性複合樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

木目調の熱可塑性複合樹脂成形体の製造方法

Info

Publication number
JP2001191390A
JP2001191390A JP2000006719A JP2000006719A JP2001191390A JP 2001191390 A JP2001191390 A JP 2001191390A JP 2000006719 A JP2000006719 A JP 2000006719A JP 2000006719 A JP2000006719 A JP 2000006719A JP 2001191390 A JP2001191390 A JP 2001191390A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
resin
molded body
groove
wood
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000006719A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4339476B2 (ja
Inventor
Koji Matsumoto
晃治 松本
Masaki Ito
正喜 伊藤
Keisuke Hashimoto
圭祐 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2000006719A priority Critical patent/JP4339476B2/ja
Publication of JP2001191390A publication Critical patent/JP2001191390A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4339476B2 publication Critical patent/JP4339476B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 植物系充填材等に由来する、ソフトな木質感
を呈した木目調の熱可塑性複合樹脂成形体を、高い生産
性をもって製造し得る方法を提供する 【解決手段】 熱可塑性樹脂と植物系充填材とを含有し
てなる、好ましくはペレット化した、熱樹脂組成物A
を、表面に溝が形成された溝付き成形体に押出成形した
後、前記溝付き成形体の溝8を含む表面を、樹脂組成物
Aに更に異色の顔料を含有させてなる、好ましくはペレ
ット化した、樹脂組成物Bによって、前記異色の顔料が
樹脂組成物B中に不均一に分散するように押出被覆成形
する木目調の熱可塑性複合樹脂成形体7の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木目調が付与され
た、木質感を呈する熱可塑性複合樹脂成形体の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂に木粉のような植物
系充填材を混入した複合樹脂組成物を押出成形すること
によって、木質感のある成形体を得ようとする試みが種
々行われてきたが、成形体表面はやはり樹脂分の割合が
高いためにプラスチック特有の艶が残り、充分な木質感
のある成形体を簡便に得ることは、実際上困難であっ
た。
【0003】そこで、例えば、熱可塑性樹脂とセルロー
ス系充填材とによって形成した木質合成板の表面に、サ
ンダーで研削処理を施して多数の傷条を形成し、次いで
この表面に着色剤を塗布し、最後に木目柄を印刷するこ
とにより、天然木に近い木目等の模様を形成する方法が
提案されている(特開平9−216500号公報参
照)。
【0004】この方法によると、印刷インキが表面の木
粉に含浸すると共に上記傷条深部に浸入して、インキが
にじむことになるので木質感のある木目柄を得ることが
出来るとされており、この様な効果は確かに好ましいも
のである。しかし、この方法は、多数の傷条を形成する
第1研削工程、着色剤塗布工程、凹部着色層を残して研
削研磨を要する第2研削工程、及び、前記研磨面に木目
柄を印刷する工程を必須とする煩瑣な工程からなり、実
際に工業的に採用するには、複雑で大がかりな各種装置
を必要とするもので、木質感のある成形体を高い生産性
をもって得ることができる方法とは言い難いものであっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来
の、木質感のある複合樹脂成形体の製造方法における問
題点に鑑みてなされたもので、植物系充填材等に由来す
る、ソフトな木質感を呈した木目調の熱可塑性複合樹脂
成形体を、高い生産性をもって製造し得る方法を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、熱可塑性樹脂と植物系充填
材とを含有してなる樹脂組成物Aを、表面に溝が形成さ
れた溝付き成形体に押出成形した後、前記溝付き成形体
の溝を含む表面を、樹脂組成物Aに更に異色の顔料を含
有させてなる樹脂組成物Bによって、前記異色の顔料が
樹脂組成物B中に不均一に分散するように押出被覆成形
する木目調の熱可塑性複合樹脂成形体の製造方法を提供
する。
【0007】又、請求項2記載の発明は、熱可塑性樹脂
と植物系充填材とを予め溶融混練しペレット化した樹脂
組成物Aと、このペレット化した樹脂組成物Aに異色の
顔料を含有させてなる樹脂組成物Bとを用いる請求項1
記載の木目調の熱可塑性樹脂複合成形体の製造方法を提
供する。又、請求項3記載の発明は、溝付き成形体の溝
を含む表面を、樹脂組成物Bによって押出被覆成形する
温度を、樹脂組成物Aを溝付き成形体に押出成形する温
度よりも10〜50℃低くする請求項1又は2記載の木
目調の熱可塑性複合樹脂成形体の製造方法を提供する。
【0008】又、請求項4記載の発明は、溝の、押出方
向に垂直な断面の形状が、略逆三角形又は略半円状であ
る請求項1〜3いずれか1項記載の木目調の熱可塑性複
合樹脂成形体の製造方法を提供する。又、請求項5記載
の発明は、樹脂組成物A中の植物系充填材の含有量が5
0〜80重量%である請求項1〜4いずれか1項記載の
木目調の熱可塑性複合樹脂成形体の製造方法を提供す
る。
【0009】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明における、上記複合樹脂組成物に用いられる熱可塑性
樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ
オレフィン、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、フッ
素樹脂、ポリフェニレンサルファイド、ポリスチレン、
ABS、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリウレ
タン、ポリ塩化ビニル、ポリフェニレンオキサイド、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体等の市販の熱可塑性樹脂が
挙げられる。特に、コスト等の観点から、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂が好まし
い。
【0010】本発明に使用される植物系充填材は、得ら
れた成形品の外観が植物調となり、ソフトな感触を与え
るもので植物からなる充填物であれば、その種類は特に
制限されるものではない。例えば、材木、木板、合板、
パルプ、竹材などの切削屑、研摩屑、切断鋸屑、粉砕物
のような木粉;籾殻、胡桃殻のような穀物もしくは果実
の殻またはその粉砕物等が挙げられる。
【0011】植物系充填材の含有量は、樹脂組成物A中
に、好ましくは50〜80重量%とされる。50重量%
より少ないと木質感が低下し、80重量%より多いと樹
脂組成物Aにおける分散性が低下しはじめ、物性が低下
することがあるからである。植物系充填材の粒径は、通
常、1〜1000μmのものが使用可能であるが、好ま
しくは10〜300μmである。1μmより小さいと均
一に分散することが困難となり、1000μmより大き
いと、粒が目立ち木質調が低下する。
【0012】本発明における顔料としては、有色顔料が
使用され、例えば、酸化鉄、カーボンブラック、酸化チ
タンなどの無機顔料、または有機顔料がある。市販品で
あれば、特に制限無く使用可能であるが、取り扱いの簡
便さや、分散状態をコントロールする上で、ペレット状
のマスターバッチが使用しやすい。必要に応じて、樹脂
組成物A、樹脂組成物Bの両方に添加、含有させてもよ
い。本発明においては、上記溝付き成形体の溝を含む表
面を、樹脂組成物Bによって、押出被覆成形する際に、
上記異色の顔料を樹脂組成物B中に不均一に分散させる
ことにより、形成された被覆層が木目調を呈するように
することが必要である。
【0013】異色の顔料を樹脂組成物B中に不均一に分
散させて、被覆層が均一に同じ色を呈するのを防ぐに
は、例えば、マスターバッチ顔料を用いると便利であ
り、必要によっては樹脂組成物Aに含有させても良い。
本発明においてマスターバッチ顔料は、熱可塑性樹脂に
異色の顔料が高濃度に配合されたもので、ペレット又は
板状細片に成形されている。以下、これを単に「マスタ
ーバッチ」と称する場合がある。
【0014】具体的には、上記樹脂組成物Bに用いられ
る熱可塑性樹脂とマスターバッチに用いられる樹脂と
の、親和性、溶融粘度、溶融温度等を変えれば良い。親
和性を変えるには、溶融時に混ざりにくい樹脂種の組み
合わせとする。溶融粘度は、マスターバッチに用いられ
る樹脂の粘度を樹脂組成物Bに用いられる熱可塑性樹脂
の溶融粘度よりも、高いか或いは低く設定する。溶融温
度は、マスターバッチに用いられる樹脂の温度を樹脂組
成物Bに用いられる熱可塑性樹脂の溶融温度よりも、高
いか或いは低く設定する。
【0015】また、上記樹脂組成物A又はBには、必要
に応じて、ガラス繊維、 炭素繊維等の補強材、成形性を
向上させるための可塑剤(αβ不飽和カルボン酸系モノ
マー、 低分子オレフィン等)、 滑剤(ステアリン酸、ス
テアリン酸金属塩等)、耐候性等の耐久性を向上させる
紫外線吸収剤、 紫外線劣化防止剤、 酸化劣化防止剤等の
添加剤を配合することが可能である。
【0016】本発明においては、上記樹脂組成物A及び
Bを、例えば以下に示す方法で加熱混練、押出成形す
る。 1.熱可塑性樹脂と植物系充填材とを含有してなる樹脂
組成物Aを、押出機に直接投入し、加熱混練しつつ押出
成形する。 2.押出機で加熱混練し、一旦ペレットを作製後、得ら
れたペレットを用いて押出成形する。 3.スーパーミキサー等のバッチ設備で加熱混練し、ペ
レットを作製後、このペレットを用いて押出成形する。
【0017】押出成形する際、押出機は、市販の一軸、
同方向二軸、異方向二軸等、一般的な押出機から、遊星
ねじ押出機、KCKコンテニアンミキサー等の特殊な押
出機まで使用可能である。上記1の方法では、二軸混練
押出機等の混練効果の大きい押出機の使用が好ましい。
予め配合物がペレット化された、上記2又は3の方法で
は、一軸、二軸等の通常の押出機の使用が好ましい。
【0018】上述の異色顔料を樹脂組成物B中に不均一
に分散させようとした場合、溝部の押出成形は、予めペ
レット化した熱可塑性複合材料と異色顔料マスターバッ
チとを口径の小さいシングル押出機を用いて押出成形す
る方法が簡便である。請求項3記載の如く、溝付き成形
体の溝を含む表面を、樹脂組成物Bによって押出被覆成
形する温度を、樹脂組成物Aを溝付き成形体に押出成形
する温度よりも10〜50℃低くすることによっても、
簡便に不均一分散を達成できる。但し10℃よりも低く
できないと、着色の状態が均一になってしまい、50℃
より低くすると押出成形が困難になる。更に異色顔料を
配合したマスターバッチは、上述のように素材自身が混
じりにくければ、より効果的である。
【0019】溝の、押出方向に垂直な断面の形状が略長
方形の場合は、流速分布が溝内で比較的一定であるの
で、直線的な木目(柾目)を発現する。請求項4記載の
如く、溝の、押出方向に垂直な断面の形状が略逆三角
形、 半円状の場合は、流速分布が中央部と端部では大き
くなり、異色顔料がフローマークとして残り、板目のよ
うな木目を発現する。必要とするデザインに合わせて、
溝形状を選択することができる。
【0020】(作用)本発明は、植物系充填材を含む樹
脂組成物Aを、溝付き成形体に押出成形した後、その溝
を含む表面を、更に異色の顔料を含有させてなる樹脂組
成物Bによって押出被覆する際に、異色の顔料が樹脂組
成物B中に不均一に分散するように押出被覆成形するこ
とにより、異色顔料がない部分は、最初に押し出した溝
付き成形体と同色になり見かけ上均一になるので、溝を
含む表面に異色の顔料が、あたかも現れたり、 消えた
り、 揺らいだりする不均一でランダムな木目の出現を可
能にした。
【0021】請求項2記載の発明は、予め原料をペレッ
ト化することにより、請求項1記載の方法の中で、比較
的簡便な方法を可能とした。又、請求項3記載の発明
は、溝付き成形体表面を樹脂組成物Bによって押出被覆
成形する温度を、樹脂組成物Aの押出成形温度よりも1
0〜50℃低くすることにより、やはり、請求項1記載
の木目調の熱可塑性複合樹脂成形体の製造方法におい
て、比較的簡便な方法を可能とした。又、請求項4記載
の発明は、溝の断面形状を、流速分布が生じやすい形状
とすることによって、異色顔料を不均一に分散すると共
に流れ模様を乱して、板目形状を発現する様にした。
又、請求項5記載の発明は、植物系充填材の含有量を樹
脂組成物A中に50〜80重量%とすることにより、確
実に木質感を付与し得る。
【発明の実施の形態】
【0022】図1は、本発明の実施に用いて好適な押出
成形装置の一形態を示す模式的側面図である。二軸同方
向押出機等の押出機1は、表面に溝が形成された溝付き
成形体を成形するための押出機であり、その下流側に、
溝付け賦形型2が設けられている。
【0023】溝付け賦形型2には、溝付き成形体の溝を
含む表面を、樹脂組成物Bによって押出被覆成形する際
に用いる、クロスヘッドの溝埋め型3が接続されてお
り、この溝埋め型3には、樹脂組成物Bを押出すための
押出機4が設けられていると共に、成形途中の溝付き成
形体を冷却するための冷却型5が備えられて、押出成形
装置6が構成されており、押出機1に供給された樹脂組
成物A、及び、押出機4に供給された樹脂組成物Bによ
り、木目調の熱可塑性複合樹脂成形体7が製造される様
になされている。
【0024】尚、熱可塑性複合樹脂成形体7は、通常、
図9に示す通り、溝8にのみ、樹脂組成物Bが充填被覆
されて形成される場合が多いが、図10に示す通り、溝
8と共に他の表面が樹脂組成物Bによって被覆されてい
てもよい。また、溝の断面形状は、図示した8の様な、
略長方形に限らず、略逆三角形、半円状であってもよい
ことは上述の通りである。
【0025】(実施例1)熱可塑性樹脂としてホモポリ
プロピレン(日本ポリケミカル社製、ノバテックMA
3)100重量部、植物系充填材として木粉(セルロシ
ンNo45、渡辺ケミカル社製、平均粒径100μm)
200重量部、成形性を向上させるため滑材としてステ
アリン酸5重量部、及び、顔料として住化カラーSPP
M9A1056(マトリックス樹脂がポリプロピレンの
マスターバッチ、色彩:イエロー)5重量部をドライブ
レンドし、二軸混練押出機PCM30(池貝株製)でバ
レル温度はすべて180℃として混練押出成形し、ペレ
ット化した。
【0026】図1に示した押出機(日立造船SL50)
1のホッパーに、得られたペレットのみを投入し、溝付
け賦形型2から表面に溝が形成された溝付き成形体21
を押出すと共に、押出機4(溝埋め成形用押出機、池貝
株製VS30)に上記ペレット100重量部に対して異
色顔料(住化カラーSPEM9E052、マトリックス
樹脂ポリエチレン、色彩:ブラウン)1部の割合で投入
し、クロスヘッドの溝埋め型3、冷却賦形型5を介し
て、木目調の熱可塑性複合樹脂成形体7を得た。
【0027】尚、押出機1及び4の成形温度を190℃
に設定し、樹脂温度190℃にて、十分に加熱し混練し
た。溝付き成形体21の形状寸法は図2に示す通りであ
り、これに対応する形状の溝付け賦形型2は溝埋め型3
と共に、180℃に加熱し、冷却型は、冷却循環水を用
いて、90℃に設定した。得られた、熱可塑性複合樹脂
成形体7の断面形状は、図9に示す通りであった。
【0028】以上の製造により得られたサンプルの表面
状態は図4に示す通りであった。尚、本実施例では、ポ
リプロピレンと木粉とを含有してなる樹脂組成物Aに対
し、マトリックス樹脂がポリエチレンである異色の顔料
マスターバッチを含有させてなる樹脂組成物Bを用いる
ことにより、溝における樹脂組成物B中に異色の顔料が
不均一に分散するようにしたものである。
【0029】(実施例2)溝埋め押出機4のバレル温度
を150℃とし、クロスヘッドの溝埋め型3の樹脂温度
を160℃とした以外は、実施例1と同様にして熱可塑
性複合樹脂成形体7を得た。得られたサンプルの表面状
態は図5に示す通りであった。
【0030】(実施例3)溝付き成形体22の形状寸法
が図3に示す如くなる様な溝付き賦形型2を用いた以外
は、実施例1と同様にして熱可塑性複合樹脂成形体7を
得た。得られたサンプルの表面状態は図6に示す通りで
あった。
【0031】(実施例4)実施例1において、植物系充
填材として、木粉(セルロシンNo45、渡辺ケミカル
社製、平均粒径100μm)30重量部としたこと以外
は、同様にして熱可塑性複合樹脂成形体7を得た。得ら
れたサンプルの表面状態は図7に示す通りであり、実施
例1より、表面が稍プラスチック状であった。
【0032】(比較例1)実施例1において、溝埋め押
出機4に投入する異色顔料として、住化カラー製ブラウ
ンSIMB9A(マトリックス樹脂:ポリプロピレン、
色彩:ブラウン)を用いたこと以外は、同様にして熱可
塑性複合樹脂成形体を得た。得られたサンプルの表面状
態は図8に示す通り、溝における樹脂組成物中の顔料が
均一に分散し、木目調を呈していなかった。
【0033】(比較例2)実施例1において、溝埋め押
出機4に投入する異色顔料として、住化カラー製ブラウ
ンSIMB9A(マトリックス樹脂:ポリプロピレン、
色彩:ブラウン)を用い、バレル温度120℃としたこ
と以外は、同様にして、木目調の熱可塑性複合樹脂成形
体を製造しようとしたが、途中で、背圧の上昇によって
押出し成形が困難となり、サンプルが得られなかった。
【0034】
【発明の効果】本発明の木目調の熱可塑性複合樹脂成形
体の製造方法は、上述の通りの構成とされており、溝付
き成形体の溝を含む表面を、樹脂組成物Aに対し更に異
色の顔料を含有させてなる樹脂組成物Bによって、異色
の顔料が樹脂組成物B中に不均一に分散するように押出
被覆成形することにより、溝を含む表面に、不均一で揺
らぎ等のあるランダムな木目を有する熱可塑性複合樹脂
成形体を提供し得る。
【0035】請求項2記載の発明は、予め原料をペレッ
ト化することにより、請求項1記載の方法の中で、比較
的簡便な方法を可能とした。又、請求項3記載の発明
は、溝付き成形体表面を樹脂組成物Bによって押出被覆
成形する温度を、樹脂組成物Aの押出成形温度よりも1
0〜50℃低くすることにより、やはり、請求項1記載
の木目調の熱可塑性複合樹脂成形体の製造方法におい
て、比較的簡便な方法を可能とした。又、請求項4記載
の発明は、溝の断面形状を、流速分布が生じやすい形状
とすることによって、異色顔料を不均一に分散すると共
に流れ模様を乱して、ランダムで直線でない木目からな
る板目模様を発現可能とした。又、請求項5記載の発明
は、植物系充填材の含有量を樹脂組成物A中に50〜8
0重量%とすることにより、確実に木質感を付与し得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の本発明の実施に用いて好適な押
出成形装置の一形態を示す模式的側面図。
【図2】実施例1、2及び4で得られた溝付き成形体の
寸法形状を示す側面図。
【図3】実施例3で得られた溝付き成形体の寸法形状を
示す側面図。
【図4】実施例1で得られた木目調の熱可塑性複合樹脂
成形体サンプルの模式的平面図。
【図5】実施例2で得られた木目調の熱可塑性複合樹脂
成形体サンプルの模式的平面図。
【図6】実施例3で得られた木目調の熱可塑性複合樹脂
成形体サンプルの模式的平面図。
【図7】実施例4で得られた木目調の熱可塑性複合樹脂
成形体サンプルの模式的平面図。
【図8】比較例1で得られた押出成形体サンプルの模式
的平面図。
【図9】本発明により得られる木目調の熱可塑性複合樹
脂成形体の一形態を示す模式的断面図。
【図10】本発明により得られる木目調の熱可塑性複合
樹脂成形体の他の形態を示す模式的断面図。
【符号の説明】
1・・押出機 2・・溝付け賦形型 3・・溝埋め型 3・・冷却賦形型 4・・押出機 5・・冷却型 6・・押出成形装置 7・・木目調の熱可塑性複合樹脂成形体 8・・溝 21・・溝付き成形体 22・・溝付き成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F207 AA01 AA03 AA04 AA11 AA13 AA24 AA29 AB11 AB12 AC08 AF08 AG03 AG28 KA01 KA17 KB21 KL58

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂と植物系充填材とを含有し
    てなる樹脂組成物Aを、表面に溝が形成された溝付き成
    形体に押出成形した後、前記溝付き成形体の溝を含む表
    面を、樹脂組成物Aに更に異色の顔料を含有させてなる
    樹脂組成物Bによって、前記異色の顔料が樹脂組成物B
    中に不均一に分散するように押出被覆成形することを特
    徴とする木目調の熱可塑性複合樹脂成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂と植物系充填材とを予め溶
    融混練しペレット化した樹脂組成物Aと、このペレット
    化した樹脂組成物Aに異色の顔料を含有させてなる樹脂
    組成物Bとを用いることを特徴とする請求項1記載の木
    目調の熱可塑性樹脂複合成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】 溝付き成形体の溝を含む表面を、樹脂組
    成物Bによって押出被覆成形する温度を、樹脂組成物A
    を溝付き成形体に押出成形する温度よりも10〜50℃
    低くすることを特徴とする請求項1又は2記載の木目調
    の熱可塑性複合樹脂成形体の製造方法。
  4. 【請求項4】 溝の、押出方向に垂直な断面の形状が、
    略逆三角形又は略半円状であることを特徴とする請求項
    1〜3いずれか1項記載の木目調の熱可塑性複合樹脂成
    形体の製造方法。
  5. 【請求項5】 樹脂組成物A中の植物系充填材の含有量
    が50〜80重量%であることを特徴とする請求項1〜
    4いずれか1項記載の木目調の熱可塑性複合樹脂成形体
    の製造方法。
JP2000006719A 2000-01-14 2000-01-14 木目調の熱可塑性複合樹脂成形体の製造方法 Expired - Fee Related JP4339476B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000006719A JP4339476B2 (ja) 2000-01-14 2000-01-14 木目調の熱可塑性複合樹脂成形体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000006719A JP4339476B2 (ja) 2000-01-14 2000-01-14 木目調の熱可塑性複合樹脂成形体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001191390A true JP2001191390A (ja) 2001-07-17
JP4339476B2 JP4339476B2 (ja) 2009-10-07

Family

ID=18535203

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000006719A Expired - Fee Related JP4339476B2 (ja) 2000-01-14 2000-01-14 木目調の熱可塑性複合樹脂成形体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4339476B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101408958B1 (ko) 2013-05-08 2014-06-17 남구현 벗겨짐이 없는 도색부를 갖는 멜라민 수지 식기 및 그 제조방법
JP2014166723A (ja) * 2013-02-28 2014-09-11 Nishi Nippon Electric Wire & Cable Co Ltd 混合樹脂材の製造方法および混合樹脂材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014166723A (ja) * 2013-02-28 2014-09-11 Nishi Nippon Electric Wire & Cable Co Ltd 混合樹脂材の製造方法および混合樹脂材
KR101408958B1 (ko) 2013-05-08 2014-06-17 남구현 벗겨짐이 없는 도색부를 갖는 멜라민 수지 식기 및 그 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP4339476B2 (ja) 2009-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6716522B2 (en) Molded article from thermoplastic composite material and method for producing the same
CN101168311B (zh) 一种新型复合材料及其制备方法
US6726464B1 (en) Mixing device for manufacturing molding
CN109135061B (zh) 一种仿大理石纹牙刷柄及其制备方法
JPH0655826B2 (ja) 合成樹脂用模様着色材料およびその製造法並びにそれを用いた合成樹脂成形体
KR20120009762A (ko) 천연목 무늬 구현이 가능한 친환경 합성목재 제조방법
US8338523B2 (en) Thermoplastic molding material and molded body made of the material
JPH0693189A (ja) 色材およびそれを含む樹脂組成物
JP4339476B2 (ja) 木目調の熱可塑性複合樹脂成形体の製造方法
JP2002194223A (ja) 木目模様を有する樹脂成形品の製造法
JP5042932B2 (ja) 木質感を有する多層押出成形体
JP2004114356A (ja) セルロース系粉体含有押出形材及びその製造方法
JP2001294671A (ja) 着色顔料マスターバッチ及びこれを用いたブロー成形法
JP2003520896A (ja) 渦様色柄効果を有する成形品の製造方法
JP2004098334A (ja) 木質感を有する多層押出成形体
JP2001205751A (ja) 熱可塑性複合材料成形体及びその製造方法
JP3704305B2 (ja) 木粉高充填押出成形用樹脂組成物およびその押出成形体
JP3566622B2 (ja) 特殊模様形成用着色剤の製造方法及びその着色剤
JP3914781B2 (ja) 着色顔料マスターバッチ及びその製造方法
KR20010038391A (ko) 기계적 물성이 우수한 인조목재 및 이의 제조방법
JP3186220B2 (ja) 色材およびそれを含む樹脂組成物
JP2990035B2 (ja) 木質様製品の製造方法
JP2891653B2 (ja) 木質様製品の製造方法および木質様製品
JPS6353216B2 (ja)
JP2002234064A (ja) 複合材料成形体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061019

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090610

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090702

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130710

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees