JP2007132084A - サッシ窓 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】仕切り材である無目15や方立の室内側側面部に仕上げ材取付部としての下地材固定部153Dが設けられ、この下地材固定部153Dに下地材43を介して内装仕上げ材である額縁材41を取り付けることで、額縁材41を容易かつ確実に無目15や方立の室内側に取り付けることができる。そして、額縁材41で無目15や方立の室内側側面を隠蔽することで、室内側に金属製の部材が露出しない良好な内観のサッシ窓10を構成することができる。
【選択図】図3
Description
特許文献1に記載された連窓のサッシ窓においては、方立で左右に仕切られた窓枠内部の各区画に可動障子や嵌め殺し障子(固定障子)が取り付けられるとともに、これらの各障子の縦框で方立の室外面が隠蔽され、外観上、方立が見えないように構成されている。
そして、内観の意匠性を高めるために窓枠や方立の室内面に仕上げ材を取り付けようとした場合において、外壁開口部に近接した窓枠部分に関しては、外壁の下地材を延長するなど、仕上げ材を支持することは比較的容易であるものの、方立の室内面に仕上げ材を取り付けるのは困難である。すなわち、方立の室内面に沿って仕上げ材を取り付けようとしても、通常、内装仕上げ材は方立とは異なる材料で構成されているため、取り付け性が悪く施工が非常に煩雑になってしまう。また、仕上げ材を取り付けるために、方立に取付孔やビス孔等を設けてしまうと、サッシ窓の気密性や水密性を著しく損なってしまう可能性があり、この点でも方立の室内面に仕上げ材を取り付けることが困難となる。
さらに、仕切り材の室内面を内装仕上げ材で隠蔽することで、室内側から仕切り材が見えない、あるいは見えにくくすることができ、外壁の室内側側面や開口部端縁等に設ける仕上げ材と質感の異なる仕切り材を目立たなくしてサッシ窓の意匠性を良好にすることができる。
このような構成によれば、仕上げ材取付部を仕切り材の室内側側面から室内側に突出して形成し、または別体のアタッチメント等で構成した仕上げ材取付部を仕切り材の室内側側面に取り付け、その室内側端部に係合部を設けたことで、固着具としてビス等を用いて係合部に螺合(係合)して固着させる場合でも、ビス孔が仕切り材の室内側側面に設けられることがないため、気密性や水密性を確保することができる。
このような構成によれば、仕切り材の室内面に取り付ける内装仕上げ材と外壁開口部端縁に設ける内装仕上げ材とを各々取り付けるための仕切り材用下地材および外壁部用下地材の室内側側面の見込み位置を揃えたことで、共通の内装仕上げ材を用いれば、両方の内装仕上げ材の室内位置を揃えて連続性および統一感のある内観を得ることができ、意匠性をさらに向上させることができる。
ここで、機能面材としては、網戸等の通気面材や、ブラインド、ロールスクリーン、カーテン等の遮光面材などが例示できる。そして、機能面材の周縁部としては、網戸の枠体や、ブラインド等を開閉案内する案内枠あるいはブラインド等を支持する支持枠などが例示できる。
このような構成によれば、仕切り材用下地材の切欠き部分によって機能面材の周縁部を受け入れることで、機能面材の周縁部が室内側から見えない、あるいは見えにくくすることができ、内観の意匠性を損ねることなくパネル体の室内側に機能面材を設けることができる。また、機能面材の周縁部で内装仕上げ材の室外側端部を位置決めすることで、内装仕上げ材の取り付け精度を向上させることができる。
このような構成によれば、窓枠体内部の区画ごとに固定障子および可動障子のいずれかが選択可能に構成されていることで、サッシ窓に要求される機能に応じて各種開閉形式あるいは非開閉の窓を構成することができる。そして、障子の框材が仕切り材の室内側側面および内装仕上げ材の室外側に重なって設けられている、つまり隠し框とされていることで、室内側から框材が目立たなくでき、サッシ窓の意匠性をより一層良好にすることができる。
なお、第2実施形態以降において、次の第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材、および同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態の構成部材と同じ符号を付し、それらの説明を省略または簡略化する。また、各図においては、主要構成部品の断面を示すハッチングを省略する場合がある。
図1は、本発明の第1実施形態に係るサッシ窓10が設けられた建物の外壁1の開口部を示す縦断面図である。図2は、外壁1の開口部を示す横断面図である。図3および図4は、それぞれサッシ窓10の一部を拡大して示す縦断面図および横断面図である。
図1、2において、建物の外壁1は、外壁躯体としての木造軸組み工法による軸組み材2と、この軸組み材2の室外面に設けられた外壁仕上げ材である吹付けモルタル3と、軸組み材2の室内面に設けられた内壁材である石膏ボード4とを有して構成されている。そして、外壁1の開口部室内側には、開口端縁に沿って内装仕上げ材である木製の額縁材(ケーシング)5が四周連続して取り付けられている。この額縁材5は、石膏ボード4に沿った室内側側面部5Aと、この室内側側面部5Aから見込み方向室外側に延びる見込み面部5Bとで構成され、見込み面部5Bは、軸組み材2に沿って設けられた外壁部用下地材2Aに固定されている。
なお、外壁躯体としては、木造の軸組み材2に限らず、2×4工法における壁パネルや鉄筋コンクリート造の壁であってもよく、また、外壁仕上げ材は、吹付けモルタル3に限らず、予め板状に成形したセメント成形板や窯業系サイディング等を外壁躯体の室外面に取り付けたものでもよい。
図5および図6は、サッシ窓10における無目15および方立16と、これらに固定される内装仕上げ構造40を分解して示す縦断面図および横断面図である。
無目15および方立16の室内側には、前述した外壁1の開口部端縁に設けられる額縁材5と同様の内装仕上げ材である額縁材41,42と、これらの額縁材41,42を取り付けるための仕切り材用下地材である下地材43,44とを有した内装仕上げ構造40が設けられている。額縁材41,42は、下地材43,44の室内側側面に石膏ボード45を介して固定される室内側側面部41A,42Aと、下地材43,44の見込み面に固定される見込み面部41B,42Bとで構成されている。また、下地材43,44は、それぞれ無目15および方立16の室内側に固定されるようになっている。
一方、無目15の下側に対向する下枠12は、無目15の水切り片部153Cと上下略対称の水切り片部123を備え、外壁1の開口下縁部における額縁材5の見込み面部5Bは、下枠12の水切り片部123に当接して位置決めされている。そして、固定障子20Aの下框22は、額縁材5および水切り片部123と見込み方向に重なって室内側から見えない隠し框となっている。
一方、図示を省略するが、固定障子20Aの縦框23が縦枠13に支持される場合、つまり網戸30が設けられない場合において、外壁1の開口側縁部における額縁材5の見込み面部5Bは、縦枠13の水切り片部133に当接して位置決めされ、固定障子20Aの縦框23は、額縁材5および水切り片部133と見込み方向に重なって室内側から見えない隠し框となっている。
(1)すなわち、無目15および方立16の室内側側面部153A,163Aに下地材固定部153D,163Dが設けられ、これらの下地材固定部153D,163Dに下地材43,44が固定されているので、額縁材41,42を容易かつ確実に無目15および方立16の室内側に取り付けることができる。そして、額縁材41,42で無目15および方立16の室内側側面を隠蔽することで、室内側に金属製の部材が露出しない良好な内観のサッシ窓10を構成することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係るサッシ窓について、図7および図8に基づいて説明する。
図7および図8は、それぞれ第2実施形態のサッシ窓10の一部を拡大して示す縦断面図および横断面図である。
本実施形態のサッシ窓10は、前述の第1実施形態と構成が相違する無目17および方立18を備え、それ以外は第1実施形態と略同様の構成を備えている。すなわち、サッシ窓10の窓枠14は、その内部が無目(横仕切り材)17および方立(縦仕切り材)18で上下左右に仕切られるとともに、これらの無目17および方立18で仕切った窓枠14内部の区画ごとに複数のパネル体としての障子20支持されている。そして、本実施形態では、無目17の上下および方立18の左右の全ての区画に固定障子20Aが配置されている。以下、第1実施形態との相違点である無目17および方立18の構造、およびこれらの室内側側面に設けられる内装仕上げ構造40について詳しく説明する。
このような本実施形態によれば、前述の(1)〜(8)の効果と略同様の効果を奏することができる。
例えば、前記実施形態のサッシ窓10では、窓枠14内部を無目15,17および方立16,18によって上下左右に仕切ったが、これに限らず、方立を省略して無目15,17により窓枠14内部を上下に仕切るだけでもよく、また無目を省略して方立16,18により窓枠14内部を左右に仕切るだけでもよい。
また、無目15,17や方立16,18で仕切った窓枠14内部の各区画に設けるパネル体としては、固定障子20Aや可動障子20Bに限らず、窓枠14および無目や方立に直接支持される嵌め殺しのガラスパネルであってもよい。また、可動障子20Bとしては、開き形式のものに限らず、縦(横)辷り出し形式や突き出し形式、内(外)倒し形式等、任意の開閉形式の障子が採用可能である。さらに、1つの区画内に複数の障子を設けてもよく、例えば、2枚の障子を左右スライド自在に支持させて引違い窓を区画内に構成したり、障子を上下スライド自在に支持させて上げ下げ窓を区画内に構成したりすることも可能である。
また、前記実施形態では、仕上げ材取付部である下地材固定部153D,163D,173B,182Aを無目15,17や方立16,18と一体に形成したが、これに限らず、無目や方立と別体のアタッチメントとして形成した仕上げ材取付部を無目や方立の室内側側面に取り付けてもよい。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (5)
- 建物の外壁開口部に固定される窓枠体と、この窓枠体内部を上下、左右、または上下左右に仕切る仕切り材と、この仕切り材で仕切った前記窓枠体内部の区画ごとに支持される複数のパネル体とを備えたサッシ窓であって、
前記仕切り材の室内側側面には、内装仕上げ材を取り付けるための仕上げ材取付部が設けられ、この仕上げ材取付部に取り付けた内装仕上げ材で当該仕切り材の室内面が隠蔽可能に構成されたサッシ窓。 - 前記内装仕上げ材は、前記仕切り材の仕上げ材取付部に仕切り材用下地材を介して取り付けられ、
前記仕上げ材取付部は、前記仕切り材の室内側側面から室内側に突出して形成され、または取り付けられ、当該仕上げ材取付部の室内側端部には、前記仕切り材用下地材を室内側から室外側に貫通する固着具と係合する係合部が設けられている請求項1に記載のサッシ窓。 - 前記仕切り材用下地材の室内側端面は、前記外壁開口部端縁に設けられる内装仕上げ材を取り付けるための外壁部用下地材の室内側端面と略同一見込み位置に設けられている請求項2に記載のサッシ窓。
- 前記仕切り材で仕切った区画のうちの少なくとも1つの区画には、前記パネル体の室内側に沿って支持される機能面材が設けられており、
前記仕切り材の室内側側面には、前記機能面材の周縁部を固定するための面材固定部が前記仕上げ材取付部に隣接して設けられ、
前記仕切り材用下地材のうち、前記機能面材が設けられる区画に面した仕切り材用下地材には、当該機能面材の周縁部を受け入れる切欠きが形成されるとともに、この仕切り材用下地材に取り付けられる前記内装仕上げ材の室外側端部は、当該機能面材の周縁部によって位置決めされている請求項2または請求項3に記載のサッシ窓。 - 前記複数のパネル体は、上框、下框、および左右の縦框と、これら上下左右の各框材で囲まれた内部に支持された面材とを有した障子であって、これらの障子を開閉操作不能に支持して固定障子とするか、あるいは開閉可能に支持して可動障子とするかが、前記仕切り材で仕切った窓枠体内部の区画ごとに選択可能に構成され、
前記障子の框材は、前記仕切り材の室内側側面および当該仕切り材に取り付けた前記内装仕上げ材の室外側に重なって設けられている請求項1から請求項4のいずれかに記載のサッシ窓。
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