JP2002121970A - 開口部構造 - Google Patents

開口部構造

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JP2002121970A
JP2002121970A JP2000313469A JP2000313469A JP2002121970A JP 2002121970 A JP2002121970 A JP 2002121970A JP 2000313469 A JP2000313469 A JP 2000313469A JP 2000313469 A JP2000313469 A JP 2000313469A JP 2002121970 A JP2002121970 A JP 2002121970A
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Japan
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sash
wall
piece
wall material
vertical frame
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JP2000313469A
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Tomoo Kudo
智勇 工藤
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Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】サッシを用いて外壁に開口部を構成するに際
し、サッシ枠の素材感や色調を覆うと共に立体感を発揮
させて重厚感を実現し、且つシーリングラインを直線的
にして防水性能を保証する。 【解決手段】サッシAを用いて外壁に開口部を構成する
際に、サッシAを構成する少なくとも一方の縦枠材3に
外壁材5の裏面5bの延長線と並行する底片3aと、該
底片3aに立設され外壁材側面5aと並行する起立片3
bを設け、サッシAの起立片3bの先端部を外壁材5の
表面5cの近傍に位置させて固定し、且つ起立片3bの
底片3a側に外壁材5と同様な外観を持った外壁端部材
9を配置すると共に固定部材10によって縦枠材3に固定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の外壁にサッ
シを用いて開口部を構成するに際し、重厚感を持った外
観を実現し得る開口部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】住宅建築では、外壁にサッシを用いて窓
に代表される開口部を構成するのが一般的である。外壁
に開口部を構成する場合、住宅の躯体の構造に応じて種
々の方法が採用されている。以下、鉄骨構造の住宅で且
つ外壁をプレキャストコンクリート(PC)パネルや軽
量気泡コンクリート(ALC)パネル等の外壁材によっ
て構成した住宅に於ける開口部の構造について図7によ
り説明する。
【0003】図7(a)(第1公知例)は、躯体の柱51
に隣接させてサッシ52を取り付けることで構成した開口
部の平面図である。図に於いて、外壁材53は予め設定さ
れたモジュール寸法を持って形成されており、幅方向の
端部である側面53aが柱51の中心と一致している。サッ
シ52は、障子設置枠52aが柱51と干渉することがないよ
うに縦枠材52bの見付52cの幅が設定されている。この
見付52cは、外壁材53の表面53bと略等しい面となる位
置に形成されており、該見付52cと外壁材53の表面近傍
との間でシーリング54が形成されて防水している。また
サッシ52の下側部分で且つ対峙した一対の縦枠材52bを
接続して水切52dが形成されており、この水切とサッシ
52の下側に配置された外壁材との間にシーリングが形成
されている。
【0004】上記の如く構成された開口部では、外壁材
53の表面53bと略同一面にサッシ52の見付52cが配置さ
れることとなる。この開口部では、サッシ52の外側にシ
ャッター55を取り付けることがあり、シャッターレール
56がサッシ52の見付52cの表面側に配置される。この場
合、シャッター55及びシャッターレール56は外壁53の表
面53bから突出することになる。
【0005】同図(b)(第2公知例)は、サッシ52の
障子設置枠52aを柱51の設置レベルまで引き込めて取り
付けた場合の平面図である。図に於いて、サッシ52は、
障子設置枠52aが外壁材53よりも屋内側に引っ込んだ状
態で柱51に隣接しており、同図(a)に於ける見付52c
に対応する部分には、外壁材53と同一の材料からなる端
部材57が配置されると共に外壁材53の側面53aに隣接し
ている。このように、障子設置枠52aが屋内側に引っ込
むことから、サッシ52の下側部位に対応する外壁材の上
部には、サッシ52から外壁材53の表面53bに至る水切58
が配置されている。従って、シーリング54は、外壁端部
材57の裏面とサッシ52の間、外壁端部材57の側面57aと
水切58の間、水切58の下面と水切58の下側に配置された
外壁材53の表面との間、にわたって切れ目なく形成され
る。このように構成された開口部では、サッシ52が外壁
材53の表面53bから引っ込むことによって、建物外観に
外壁材53とサッシ52とによる陰影が形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】最近の住宅建築では、
外観を向上させて重厚感を発揮させるような意匠が好ま
れている。上記第1公知例の場合、見付が外壁材の表面
と略同一面となり全体に平面的な感覚となり、且つサッ
シの素材の感覚や色調等が必ずしも外壁材との統一感を
発揮し得ないという問題がある。特に、外壁に割石風や
他の高い意匠を施した場合、サッシ枠の広い見付や素材
感が外壁全体に与える違和感が大きくなるという問題が
ある。
【0007】また開口部にシャッターを取り付けた場合
には、該シャッター部分が更に外壁材の表面から突出す
ることとなり、外観の統一感が失われるという問題が生
じる。
【0008】また第2公知例の場合、サッシが外壁から
引っ込むことによる立体感に基づく重厚感を発揮するこ
とが出来るものの、防水のためのシーリングラインが同
一面内に形成されず、外壁材の裏面側から側面と通って
表面側に至る三次元的なものとなる。このため、施工性
が劣化し且つ品質を確保し得なくなる虞がある等の問題
が生じる。
【0009】本発明の目的は、サッシ枠の素材感や色調
を覆うと共に立体感を発揮させて重厚感を実現し、且つ
シーリングラインが直線的で施工性に優れ且つ防水性能
を損なうことのない開口部構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る開口部構造は、サッシを用いて外壁に開
口部を構成する開口部構造であって、少なくとも一方の
縦枠材に外壁材の裏面の延長線と並行する底片と該底片
に立設され外壁材の幅方向の端面と並行する起立片を設
けてサッシを構成し、開口部を構成するに際し、前記サ
ッシの起立片を外壁材の幅方向の端面に並行させて該起
立片の先端部を外壁材の表面近傍に位置させて固定し、
且つ前記起立片の底片側であって起立片と底片とで構成
される空間に外壁材の外観に応じた外観を持った外壁端
部材を配置すると共に該外壁端部材を縦枠材に固定する
ものである。
【0011】上記開口部構造では、サッシを構成する一
対の縦枠材の少なくとも一方に、外壁材の裏面の延長線
と並行する底片と、該底片に立設されて外壁材の側面と
並行する起立片とを設けており、このサッシを利用して
開口部を構成する場合、起立片を端部に配置された外壁
材の側面に並行させて該起立片の先端部を外壁材の表面
近傍に位置させて固定することで、起立片の先端部分が
外壁材の表面と略一致し、底片が外壁材の表面よりも裏
面側に引っ込んだ状態となる。そして起立片の底片側で
あって該起立片と底片とで構成される空間に、外壁材と
同様な外観を持った外壁端部材を配置して縦枠材を構成
する底片又は起立片に固定することで、前記起立片を端
部に配置された外壁材の側面と外壁端部材とによって覆
うことが出来る。
【0012】このため、サッシの障子を外壁面から屋内
側に引っ込めた状態で設置することが出来る。従って、
外壁に陰影を形成して立体感及び重厚感を実現すること
が出来る。またサッシを構成する少なくとも一方側の縦
枠材は、外壁の表面側に素材が露出することがなく、外
壁材とのコーディネイトに於いて素材感や色調の違和感
が生じることがない。
【0013】更に、サッシを固定したとき、該サッシの
起立片の先端部が外壁材の表面近傍に位置するので、こ
の起立片の先端部と外壁材の側面との間でシーリングラ
インを形成することが出来る。即ち、シーリングライン
を外壁材の表面近傍に於ける略同一平面内に形成するこ
とが出来る。このため、シーリングの施工が容易であ
り、作業性の良好な且つ品質の安定したシーリングを実
現することが出来る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る開口部構造の
好ましい実施形態について説明する。本発明の開口部構
造は、外壁にサッシを用いて窓や扉等の開口部を構成し
たとき、少なくとも一方の縦枠材を外壁材及び外壁端部
材によって覆うことで、該外壁から露出させることなく
設置し、これにより、サッシの素材が持つ金属感及び色
調を覆うことで優れたコーディネイトと重厚感を発揮さ
せるようにしたものである。
【0015】特に、サッシの縦枠材を底片と起立片とに
よって構成すると共に、前記底片を障子設置枠の一部と
して構成した場合には、障子が外壁の表面から起立片の
高さに応じた寸法だけ屋内側に引っ込むこととなる。こ
のため、外壁の端部側面を露出し、且つ開口部の凹みを
形成することが可能となり、この凹みに伴う陰影によっ
て建物の外観に立体感を障子させると共に、外壁の側面
を露出させることによって建物の重厚感を更に引き立て
ることが可能である。
【0016】外壁材としては、PCパネルやALCパネ
ル、或いは例えばサイディングのパネルを選択的に用い
ることが可能であり、パネルの材料を限定するものでは
ない。また本発明の外壁材は、必ずしもパネルである必
要はなく、木造住宅に於ける外壁材であっても良い。
【0017】サッシは通常使用されているアルミニウム
製のものを用いることが可能である。このサッシは、障
子設置枠の周囲に所謂額縁を構成する一対の縦枠材と横
枠材が配置されて構成されている。前記縦枠材及び横枠
材は押出成形された部材によって構成されており、予め
所定の表面処理を施すことで着色されている。特に、サ
ッシの色調は、予め外壁材の色調と調和をとって設定さ
れる。
【0018】サッシの少なくとも一方の縦枠材は、外壁
材の裏面の延長線と並行する底片と、底片に立設され且
つ外壁材の幅方向の端面と並行する起立片とを有してい
る。底片に於ける起立片の立設位置は特に限定するもの
ではなく、底片の最も外周部位から立設しても良く、ま
た多少内部に入り込んだ部位から立設しても良い。
【0019】底片の長さは特に限定するものではない
が、サッシの取付位置が柱に隣接している場合には、サ
ッシを躯体に取り付けたとき、底片が柱を回避し得る長
さを有している。また起立片の長さも特に限定するもの
ではなく、予め設定された開口部の外壁の表面からの深
さに応じた寸法を有している。従って、起立片の長さは
必ずしも外壁材の厚さと等しい必要はない。
【0020】上記の如く、サッシの縦枠材であって起立
片の底片側には、起立片と底片とによって空間が構成さ
れる。前記空間は、起立片の長さと断面形状、及び底片
の長さと断面形状に応じた平面的な形状を有し、縦枠材
の長手方向に沿って形成される。即ち、縦枠材を構成す
る底片は外壁材の裏面の延長線に対し直線的に平行であ
る必要はなく、前記延長線に並んでいれば該延長線に対
して角度を持っていても良く、且つ底片自体が屈折して
いても良い。同様に起立片も外壁材の側面に対し直線的
に平行である必要はなく、該側面に対して角度を持って
いても、且つ起立片が屈折していても良い。従って、底
片と起立片とは必ずしも直交する必要はない。
【0021】底片と起立片からなる縦枠材は、サッシの
両方に配置されても良いことは当然である。しかし、例
えば開口部が連窓として構成されるような場合、該連窓
の端部に配置されるサッシは、一方の縦枠材に底片と起
立片が設けられていれば良く、他方の縦枠材は連窓に対
応した形状を持って構成される。
【0022】サッシを躯体に固定する構造は特に限定す
るものではなく、本件特許出願人が既に開発して特許出
願している開口パネルを用いることが可能である。無論
この開口パネルを利用することなく、他の方法で躯体に
固定することが可能である。
【0023】サッシの縦枠材に形成された起立片の底片
側に配置されて縦枠材に固定される外壁端部材は、外壁
材の外観に応じた外観を有している。即ち、外壁端部材
は必ずしも外壁材と同一である必要はなく、外壁材が醸
し出す雰囲気と同様の雰囲気を持つ外観を有し、或いは
外壁材とのコーディネイトに於いて違和感が生じるもの
でなければ良い。例えば、外壁が石積みである場合、該
外壁に構成された開口部の周辺は石の積み方が異なるこ
とがあるが、このように、外壁材が石積み状の意匠を有
する場合、外壁端部材に開口部周辺の石積みとなるよう
な意匠を施すことで外壁材の外観に応じた外観を実現
(外壁材とのコーディネイト)することが可能である。
【0024】外壁端部材は必ずしも外壁材と同一の材料
によって構成する必要はなく、要するに外観が外壁材の
外観に応じたものであれば良い。従って、外壁端部材と
しては、外壁材と同一の材料に加えて例えば押出セメン
ト材や繊維強化セメント等を用いることが可能である。
【0025】外壁端部材の断面形状は、サッシを構成す
る縦枠材に於ける底片と起立片とによって構成される空
間の平面的な形状に拘束されることはなく、建物の外観
を向上させることが可能な意匠に基づく形状を有する。
即ち、外壁端部材の縦枠材側の面は、該縦枠材を構成す
る底片と起立片とに接触し得る形状に形成されるもの
の、開口部に面した部位(障子設置枠の延長線上の面及
び外壁材の表面の延長線上の面)は必ずしも平坦面や直
交する面によって形成する必要はない。従って、外壁端
部材の断面形状は必ずしも四辺形に限定するものではな
く、三辺形,五辺形等の変形形状であって良い。
【0026】また外壁端部材を縦枠材に固定する場合、
釘やビスによって外壁端部材を貫通させて縦枠材の底片
或いは起立片に打ち込む方法や、接着による方法等の方
法があり、外壁端部材の材料とサッシの材料との関係を
考慮して適宜選択することが可能である。即ち、外壁端
部材を縦枠材に固定する方法は特に限定するものではな
い。
【0027】以下、開口部構造の好ましい実施例につい
て図を用いて説明する。図1は第1実施例に係る開口部
構造を説明する平面図である。図2は第2実施例に係る
開口部構造を説明する平面図である。図3は第3実施例
に係る傾向部構造を説明する平面図である。図4は外壁
端部材を縦枠材に固定する構造の例を説明する図であ
る。図5はサッシを構成する横枠材と端部材及びシーリ
ングの関係を説明する立面図である。図6はシャッター
を設けた開口部の構造を説明する立面図である。
【0028】第1実施例に係る開口部構造について図
1,図4,図5により説明する。図に於いて、サッシA
は引き違い窓として構成されており、2枚の障子1を有
する障子設置枠2と、この障子設置枠2の外周に設けた
一対の縦枠材3及び図示しない横枠材とを有している。
【0029】サッシAを構成する縦枠材3の少なくとも
一方(本実施例では両方)は、外壁材5の裏面5bの延
長線と並行する底片3aを有している。即ち、底片3a
は外壁材5の裏面5bと同一面に位置する必要はなく、
該裏面5bの延長線に対して並行し得るような面を持っ
て形成されている。従って、底片3aは外壁材5の裏面
5bの延長線を基準として屋外側或いは屋内側の所望の
レベルに位置する。
【0030】また底片3aの幅方向の寸法は特に限定さ
れないが、本実施例では、柱4の断面寸法の略1/2の
寸法を有している。従って、サッシAを躯体に固定した
とき、底片3aが柱4の略半分の面と対向し、これによ
り、外壁材5と共に柱4の外側表面を覆うことが可能で
ある。
【0031】底片3aから外壁材5の側面5aと並行す
る起立片3bが立設している。サッシAを躯体に固定し
たとき、起立片3bの先端部は外壁材5の表面5cの近
傍に位置し得るような長さを有して形成されている。従
って、起立片3bの長さは外壁材5の厚さと底片3aの
位置(障子1の位置)との関係から設定される。
【0032】即ち、起立片3bの長さが設定されると、
該起立片3bの先端部が外壁材5の表面5cの近傍に位
置することによって、外壁材5の表面5cから障子1ま
での距離が設定される。従って、外壁に構成する開口部
に於ける表面からの引っ込み具合は起立片3bの長さに
よって設定される。
【0033】図4に詳しく示すように、起立片3bの外
周側の面(裏面)には該起立片3bの長手方向に沿って
突起3cが形成されている。この突起3cは、サッシA
を躯体に固定する際に後述する支持部11に対する取付片
としての機能と、シーリング7を形成する際の底面とし
ての機能を合わせ持つものである。
【0034】サッシAは躯体を構成する柱4に隣接して
配置され、図4に示す支持部11に取り付けられている。
また同図に点線で示す取付部12には複数の外壁材5が取
り付けられており、開口部を構成する外壁材5の幅方向
の端面(側面5a)が柱4の中心部に略一致させて配置
されている。そしてサッシAの縦枠材3が外壁材5の側
面5aと対向して配置されることで、柱4が露出するこ
とを防止している。
【0035】尚、支持部11はサッシAを取り付けて支持
し得る井桁状に構成された開口パネルとして構成されて
おり、該開口パネルを建物の躯体に固定することで、サ
ッシAを外壁に於ける所定位置に固定し得るように構成
されている。また取付部12は外壁材5の構造に応じて最
適な公知の構造を有しており、例えば外壁材5はALC
パネルであるような場合、取付部12は躯体に取り付けた
自重受け金具や固定金具等を用いる取付構造として構成
されている。
【0036】サッシAと外壁材3との間に構成された間
隙6には、外壁材5の表面5c側にシーリング7が形成
されており、該シーリング7によって前記間隙6に外部
から水が侵入することを防止している。またサッシAの
障子設置枠2と縦枠材3とによって区画された部位には
水切8が配置され、図5に示すように、水切8によって
サッシAの下側に位置する外壁材5の上部を覆うと共
に、水切8の下面と外壁材5の上面との間にシーリング
7を形成することで、外部からの水の侵入を防止してい
る。
【0037】上記シーリング7としては、サッシAの縦
枠材3の起立片に形成された突起3cを底部とする間隙
にパテ状のシーリング剤を充填して構成するもの、或い
はゴム製のガスケット材を埋め込んで構成するもの等が
あり、これらを選択的に採用することが可能である。
【0038】更に、サッシAを構成する縦枠材3の起立
片3bの底片3a側には外壁端部材9が配置されてい
る。この外壁端部材9は外壁材5と同様の外観と、底片
3aと起立片3bとによって構成される空間の平面的な
形状に応じた断面形状を有しており、釘或いはビス等の
固定部材10を利用して縦枠材3に固定されている。
【0039】特に、外壁端部材9を固定部材10を利用し
て縦枠材3の底片3aに固定する場合、固定部材10が底
片3aを貫通することで充分な固定機能を発揮する。こ
のため、固定部材10の貫通部位から水が侵入する虞が生
じるため、該底片3aを中空状に形成しておき、表面側
の片に固定部材10が貫通した場合であっても、屋内側に
対する水の侵入を防止し得るように構成している。ま
た、外壁端部材9を縦枠材3の起立片3bに対して固定
部材10を利用して固定する場合も同様に、起立片3bを
中空状に形成しておくことが必要である。更に、外壁端
部材9を接着により縦枠材3に固定する場合には、底片
3a,起立片3bを中空状に形成する必要はない。
【0040】従って、縦枠材3は、外壁端部材9を固定
する際の固定方法に応じて、最も合理的な形状に形成さ
れる。
【0041】外壁端部材9は、外壁材5の表面5cに形
成された意匠とコーディネイトされた外壁端部としての
意匠が形成されている。また外壁端部材9は必ずしも外
壁材5と同一の材料である必要はなく、異なる材料を用
いて構成することが可能である。
【0042】上記の如く構成された本実施例では、外壁
材5を躯体に構成した取付部12に取り付けると共にサッ
シAを躯体に固定した支持部11に固定し、更に、サッシ
Aの縦枠材3の起立片3bの底片3a側に外壁端部材9
を固定部材10によって固定したとき、サッシAの障子1
は外壁材5の表面5cから起立片3bの長さに対応する
寸法だけ屋内側に引っ込むと共に、縦枠材3は外壁端部
材9によって覆われる。
【0043】即ち、外壁材5の表面5cと障子1との間
に形成された凹みに基づいて陰影が形成されて外観上の
立体感を発揮することが可能である。また外壁面にサッ
シ枠の持つ素材感や色調が露出しないため、光の陰影に
よる立体感、及び外壁面が外壁材に施された意匠と外壁
端部材に施された意匠による統一感からなる重厚感を発
揮することが可能となる。
【0044】更に、シーリング7のラインが、縦枠材3
の起立片3bの先端部分と外壁材5の側面5a側との
間、水切8の下面と外壁材5の上面との間、更に、図5
に示すようにサッシAの水切8と対向して設けた上部横
枠材13の上面と該上部横枠材13に対向する外壁材5の下
面との間に形成されるため、即ち、シーリングラインが
外壁材5の表面5cに沿った略同一面内に単純な線とし
て形成されるため、施工が容易であり、且つ安定した防
水性能を発揮することが可能である。
【0045】尚、図5は外壁材5とコーディネイトされ
た意匠と色調を持った下部水平材14を水切8の上部に配
置して固定すると共に、上部水平材15をサッシAの上部
横枠材13の下部に配置して固定部材10によって固定した
状態を示している。このように、縦枠材3に対応して外
壁端部材9を配置するのみならず、水切8に対応させて
下部水平材14を配置すると共に上部横枠材13に対応させ
て上部水平材15を配置することで、開口部の全周に外壁
材5とコーディネイトされた意匠と色調を持った材9,
14,15による意匠を施すことが可能となり、サッシAの
素材感や色調の露出をなくしてより重厚感を発揮させる
ことが可能である。
【0046】しかし、本発明の主旨は、サッシAの少な
くとも一方側の縦枠材3側に外壁端部材9を配置して固
定することで、縦枠材3を覆うことにあり、サッシAを
構成する全ての枠を覆うことは必須ではないことは当然
である。
【0047】次に、図2により第2実施例に係る開口部
構造について説明する。尚、図に於いて、前述の第1実
施例と同一の部分或いは同一の機能を有する部分には同
一の符号を付して説明を省略する(以下同じ)。
【0048】図に於いて、サッシBは躯体の柱とは無関
係に取り付けられており、外壁材21としてはサイディン
グのように比較的薄い材料を採用している。サッシBが
躯体の柱との位置関係を無視しているため、縦枠材3の
底片3aは柱を回避し得る寸法である必要はなく、第1
実施例の底片3aと比較して寸法が小さく形成されてい
る。また起立片3bは、外壁材21の厚さとは無関係に、
外壁材21の表面21aとサッシBの障子1との凹凸が建物
の外観に重厚感を発揮し得る凹凸を形成し得る程度の寸
法を持って形成されている。
【0049】縦枠材3を構成する起立片3bの底片3a
側には外壁端部材22が配置されている。この外壁端部材
22は、幅方向の寸法が縦枠材3の底片3aの幅寸法と略
等しく形成されており、従って、第1実施例の外壁端部
材9が棒状に形成されていたのに比較して板状に形成さ
れている。
【0050】上記の如く構成された第2実施例であって
も、サッシBの障子1は縦枠材3の起立片3bの寸法に
応じて外壁材5の表面5cから引っ込むこととなり、光
の陰影による外観上の立体感を発揮することが可能であ
る。また、縦枠材3が外壁材21と外壁端部材22とによっ
て覆われるため、サッシBの素材感や色調が露出するこ
とがなく、外観の重厚感をより発揮することが可能であ
る。
【0051】特に、外壁材21として比較的薄い材料でる
サイディングを使用した場合であっても、サッシBの縦
枠材3の起立辺3bの寸法を大きくして外壁端部材22で
覆うことで、外壁材21が薄いにも関わらず外壁を充分な
厚さに表現することが可能となり、外観の重厚感を発揮
することが可能である。
【0052】またサッシBと外壁材21との間に形成され
るシーリング7は、第1実施例の場合と同様に、外壁材
21の表面と略同一面内に形成されることとなり、施工が
容易で且つ安定した防水性能を発揮することが可能であ
る。
【0053】次に、図3により第3実施例に係る開口部
構造について説明する。本実施例は開口部を第1実施例
で説明したサッシAを連ねた連窓として構成したもので
ある。図3(a)はサッシAを構成する一対の縦枠材3
の両方に外壁端部材9を配置したものであり、同図
(b)はサッシAに於ける外壁材5と隣接する側の縦枠
材3に外壁端部材9を配置したものである。
【0054】図に於いて、2つのサッシAは躯体の柱4
と対応する部位で互いに連なっており、これにより連窓
としての機能を発揮し得るように構成されている。サッ
シAの連接部位は、縦枠材3の起立片3bの裏面に形成
した突起3cが互いに接近しており、該突起3cの外面
側にシーリング7が形成され、サッシAの間に形成され
た空間に水が侵入することを防止している。
【0055】縦枠材3の起立片3bの底片3a側には外
壁端部材9が配置され、図示しない固定部材によって縦
枠材3に固定されている。
【0056】図3(a)に示すように、隣接するサッシ
Aの縦枠材3毎に外壁端部材9を配置した場合、個々の
サッシAが夫々外壁材5及び外壁端部材9によって恰も
独立した開口部が連続したような外観を呈し、個々の開
口部は第1実施例と同様にして立体感と重厚感を発揮
し、更に、この開口部が連続することによる重厚感を発
揮することが可能である。
【0057】また同図(b)に示すように、外壁材5と
隣接する縦枠材3に外壁端部材9を配置した場合には、
連接された複数のサッシAを全体として1つの開口とし
て構成することが可能となり、広い大きな開口部からな
る外観を呈して豪華な感覚を発揮することが可能であ
る。
【0058】尚、サッシAどうし、及びサッシAと外壁
材5との間に形成されるシーリング7は、第1実施例の
場合と同様に、外壁材5の表面と略同一面内に形成され
ることとなり、施工が容易で且つ安定した防水性能を発
揮することが可能である。
【0059】図6は、前述の第1実施例に於けるサッシ
AにシャッターCを取り付けた場合の構造を説明する図
である。図に示すシャッターCはサッシAと一体的に構
成されており、障子設置枠2の上部にシャッターボック
ス31が設けられ、且つ縦枠材3の底片3aにシャッター
レール32が設けられている。
【0060】外壁端部材9は、縦枠材3の起立片3bの
底辺3a側であって、起立片3bとシャッターレール32
とで構成される空間に配置される。この場合、外壁端部
材9をシャッターレール32側に固定すると固定部材によ
ってシャッターの昇降を阻害する虞があり、外壁端部材
9は起立片3bに固定するのが好ましい。更に、シャッ
ターボックス31の表面側には外壁材5とコーディネイト
された外観を有する表面材33が配置され、この表面材33
はシャッターボックス31を構成する上部部材に固定され
ている。
【0061】上記の如く、サッシAにシャッターCを取
り付けた場合であっても、サッシAの障子1が外壁材5
の表面5cから屋内側に引っ込むため、シャッターボッ
クス31が外壁から突出することがない。またシャッター
レール32が縦枠材3の底片3aに沿って設けられるた
め、外壁端部材9,22はシャッターレール32の更に外側
に設けられ、該シャッターレール32が外観を損なうこと
がない。特に、シャッターボックス31の表面に表面材33
を配置して固定することで、開口部にシャッターCを配
置したことによる違和感はなく、サッシA単独で構成し
た開口部と同様の立体感と重厚感を発揮することが可能
である。
【0062】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係る
開口部構造では、サッシを用いて外壁に開口部を構成す
るに際し、サッシを構成する少なくとも一方の縦枠材の
起立片の底片側に外壁端部材を配置して該縦枠材に固定
することによって、サッシを構成する障子を外壁面から
屋内側に引っ込めることが出来る。このため、外壁に凹
凸を構成して光の陰影を形成することが出来、外壁に立
体感を発揮することが出来る。
【0063】また縦枠材を外壁材と外壁端部材とによっ
て覆うことで、サッシ枠の持つ素材感と色調を露出させ
ることがなく、外壁の統一感を発揮させることが出来、
立体感と共に重厚感を発揮させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る開口部構造を説明する平面図
である。
【図2】第2実施例に係る開口部構造を説明する平面図
である。
【図3】第3実施例に係る傾向部構造を説明する平面図
である。
【図4】外壁端部材を縦枠材に固定する構造の例を説明
する図である。
【図5】サッシを構成する横枠材と端部材及びシーリン
グの関係を説明する立面図である。
【図6】シャッターを設けた開口部の構造を説明する立
面図である。
【図7】従来の開口部構造を説明する図である。
【符号の説明】
A,B サッシ C シャッター 1 障子 2 障子設置枠 3 縦枠材 3a 底片 3b 起立片 3c 突起 4 柱 5,21 外壁材 5a 側面 5b 裏面 5c 表面 6 間隙 7 シーリング 8 水切 9,22 外壁端部材 10 固定部材 11 支持部 12 取付部 13 上部横枠材 14 下部水平材 15 上部水平材 31 シャッターボックス 32 シャッターレール 33 表面材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サッシを用いて外壁に開口部を構成する
    開口部構造であって、少なくとも一方の縦枠材に外壁材
    の裏面の延長線と並行する底片と該底片に立設され外壁
    材の幅方向の端面と並行する起立片を設けてサッシを構
    成し、開口部を構成するに際し、前記サッシの起立片を
    外壁材の幅方向の端面に並行させて該起立片の先端部を
    外壁材の表面近傍に位置させて固定し、且つ前記起立片
    の底片側であって起立片と底片とで構成される空間に外
    壁材の外観に応じた外観を持った外壁端部材を配置する
    と共に該外壁端部材を縦枠材に固定することを特徴とす
    る開口部構造。
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